JP2916916B1 - スチフナー金具 - Google Patents

スチフナー金具

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JP2916916B1
JP2916916B1 JP4286098A JP4286098A JP2916916B1 JP 2916916 B1 JP2916916 B1 JP 2916916B1 JP 4286098 A JP4286098 A JP 4286098A JP 4286098 A JP4286098 A JP 4286098A JP 2916916 B1 JP2916916 B1 JP 2916916B1
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Abstract

【要約】 【課題】 溶接が不要であって取り付けや取り付け位置
の変更が簡単にでき、取り付け作業に特殊技能を必要と
せず、総じて作業性が良好であるH形鋼に使用するスチ
フナー金具を提供する。 【解決手段】 第1のフランジ及び第2のフランジから
なるフランジ部とウエブにて形成される一対の断面コ字
状の空間を有するH形鋼の前記フランジ部に介装されて
当該フランジ部を補強するためのスチフナー金具であっ
て、前記第1のフランジと第2のフランジ間に差し渡さ
れるアーム部と、前記第1のフランジに対向するように
前記アーム部の一端に形成されてネジ孔を有する固定部
と、前記第2のフランジに対向するように前記アーム部
の他端に形成される当接部とから成り、前記固定部のネ
ジ孔に螺挿されたネジを緊締して固定する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はH形鋼のフランジ部
の補強等に用いられるスチフナー金具の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】建築や土木の現場等において使用される
H形鋼は、フランジ間の空間、すなわちウエブ両側に断
面コ字状の空間を形成するフランジ部を補強することが
ある。このフランジ部の補強は、一般的には、例えば図
8に示すようにH形鋼の断面コ字状の空間形状に合わせ
て鋼板100を切り抜き、この鋼板100をウエブW及
び第1のフランジF1 と第2のフランジF2 に溶接する
方法にて行われている。しかしながらこの補強方法は、
溶接の作業が面倒であって時間もかかり、また、構台な
どの桁材として使用されるH形鋼の場合は、高所での溶
接作業でかつ上向き溶接があることから、作業がやりに
くく危険でもあり、有資格者でないと作業ができず、雨
天には作業ができない等々の多くの問題がある。さらに
は溶接後において補強位置の変更を行おうとしても前記
溶接した鋼板の取り外し等の作業があって簡単にはでき
ず、また、工事終了後に当該H形鋼を再利用する場合に
は、溶接部をはがし、グラインダで削る等の修正作業が
必要となる問題ある。
【0003】そこで、溶接の必要がないスチフナー用ジ
ャッキ(図示せず)を用いて補強を行う場合がある。し
かしながらこのスチフナー用ジャッキは、フランジに当
接するジャッキの一端を、当該当接するフランジにボル
トで固定するようになっているために、このボルトを貫
通させるための孔が形成されたH形鋼を使用する必要が
あり、この孔位置が合わない場合には、現場においてガ
スフレーム等でフランジに穿孔を行うという面倒な作業
となっている。また、補強位置の変更、すなわちスチフ
ナー用ジャッキの取り付け位置の変更を簡単に行うこと
ができず、構台などの桁材として使用されるH形鋼の場
合には、前記ボルトの頭部またはナットが邪魔となっ
て、その上に鋼材を載せにくい場合がある。さらには、
当該H形鋼を再利用する際には、前記孔を埋める必要が
ある等の様々な問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題に鑑
みて創案されたものであり、溶接が不要であって取り付
けや取り付け位置の変更が簡単にでき、取り付け作業に
特殊技能を必要とせず、総じて作業性が良好であるスチ
フナー金具の提供をその目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明においては、第1のフランジ(F1 )及び第2
のフランジ(F2 )からなるフランジ部とウエブ(W)
にて形成される一対の断面コ字状の空間を有するH形鋼
の前記フランジ部に介装されて当該フランジ部を補強す
るためのスチフナー金具(1,11)であって、前記第
1のフランジと第2のフランジ間に差し渡されるアーム
部(2)と、前記第1のフランジに対向するように前記
アーム部の一端に形成されてネジ孔(3b)を有する固
定部(3)と、前記第2のフランジに対向するように前
記アーム部の他端に形成される当接部(4)とからな
り、前記固定部のネジ孔に螺挿されたネジ(B1 )を緊
締して固定し、また、前記当接部と固定部の先端に、当
該スチフナー金具がウエブに向かう奥行き方向への所定
位置からの入り込みを防ぐストッパーとして、前記第1
のフランジと第2のフランジの先端部を係止する係止突
起(3c,4b)を設け、前記固定部のねじ孔をH形鋼
の長手方向に一対設けるとともに、前記当接部に前記一
対のねじ孔の取り付け位置と略対応する位置、すなわ
ち、上下方向に略対応する位置に一対の当接台(4a)
を突出して設ける構成とするものである。
【0006】また、前記フランジ部に介装される際に、
第1のフランジまたは第2のフランジの外方から当該第
1のフランジまたは第2のフランジの内面と外面の両面
に入り込む開口部が形成された外れ防止部(15)を備
えるとともに、前記開口部の先端には、それそれ対向す
る位置にボルト孔(15b2 )が形成されて、当該ボル
ト孔に螺挿されたボルト(B2 )を緊締して第1のフラ
ンジまたは第2のフランジを挟持することにより前記介
装の外れを防止する構成とするものである。
【0007】また、第1のフランジ及び第2のフランジ
からなるフランジ部とウエブにて形成される一対の断面
コ字状の空間を有するH形鋼の前記フランジ部に介装さ
れて当該フランジ部を補強するためのスチフナー金具
(21)であって、前記空間の断面形状に沿う形状の枠
体(22a,22b)を有する本体部(22)と、前記
第1のフランジに対向するように前記本体部の一端に形
成されてネジ孔(23b,23c)を有する第1の固定
部(23)と、前記第2のフランジに対向するように前
記本体部の他端に形成される当接部(24)とからな
り、前記第1の固定部のネジ孔に螺挿されたネジ(B3
,B4 )を緊締して固定する構成とするものである。
【0008】また、前記第1の固定部のねじ孔をH形鋼
の長手方向に一対設けるとともに、前記当接部に、前記
一対のねじ孔の取り付け位置と略対応する位置、すなわ
ち、上下方向に略対応する位置に、一対の当接台(24
a)を突出して設け、また、装着された際にウエブに当
接する位置に、ねじの貫通孔(25a)を有する第2の
固定部(25)を前記枠体に設け、当該第2の固定部の
ねじ孔とウエブに穿孔されたねじの貫通孔(W1 )にね
じ部材(B5 ,N,Y)を装着して固定することにより
前記介装の外れを防止する構成とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の具
体的な実施の形態を説明する。図1は、第1の実施の形
態に係るスチフナー金具1を説明する図であり、図1
(a)はその正面図,図1(b)は平面図,図1(c)
は、図1(a)のA−A線矢視断面図である。また、図
2は、当該スチフナー金具1を実際にH形鋼に取り付け
た状態を示す図である。なお、各図面のH型鋼の断面ハ
ッチングは、図7を除いて省略している。
【0010】図において、このスチフナー金具1は高強
度のダクタイル鋳鉄製であり、軽量コンパクトに一体成
形されており、図2に示すようにH形鋼のフランジ部を
形成する第1のフランジF1 と第2のフランジF2 間に
差し渡すように介装され、当該第1のフランジF1 と第
2のフランジF2 を支えてフランジ部の補強を行う。す
なわち、このスチフナー金具1は、アーム部2と、この
アーム部2の長手方向の一端に、第1のフランジF1 の
内面に対向するように設けられたボルト固定部3と、そ
の他端に、第2のフランジF2 の内面と対向するように
設けられた当接部4からなっている。
【0011】前記アーム部2は細長い板状よりなり、そ
の幅方向両端部には補強用リブ2aが突出して設けられ
ている。また、前記ボルト固定部3は、アーム部2から
略直角に曲折する位置に設けられて、第1のフランジF
1 の内面に対向する水平面3aを有して所定の厚みを有
する長方形状に形成されている。そして、図1(c)に
示すように、ボルトB1 が螺入する一対のボルト孔3b
が、当該H形鋼の長手方向に沿って形成されている。ア
ーム部2の他端に設けられる当接部4は、同様にアーム
部2から略直角に曲折する位置に設けられて所定の厚み
を有する長方形状に形成されるとともに、装着時におい
て第2フランジF2 の内面に当接する一対の当接台4a
が突出して形成されている。この一対の当接台4aは、
前記一対のボルト孔3bと図面上、上下方向に略対応す
る位置に設けられている。ボルト固定部3の水平面3a
から当接部4の当接台4aの上面までの長さは、H形鋼
の第1のフランジF1 と第2フランジF2 間の長さより
も若干短めに形成される。
【0012】さらに、前記ボルト固定部3と当接部4の
先端部には、スチフナー金具1が装着された際に、ウエ
ブWに向かう奥行き方向に当該スチフナー金具1が所定
位置より入り込まないようにするためのストッパー3
c,4bが設けられている。このストッパー3c,4b
は、ボルト固定部3と当接部4の先端部に、当該ボルト
固定部3と当接部4と直交するようにそれぞれ外方に
(図面、上下方向)に突出して形成され、第1のフラン
ジF1 と第2のフランジF2 のそれぞれの先端部すなわ
ち当該第1のフランジF1 と第2のフランジF2 の厚み
部分の切断面F1a,F2a(図2参照)に係合するように
なっている。この場合、前記ストッパー3c,4bの外
方への突出は、装着時において、第1のフランジF1 と
第2のフランジF2 の厚み部分より外方へは突出しない
長さに形成される。
【0013】以上のように構成されるスチフナー金具1
のH形鋼への装着は、図2に示すように、H形鋼の第1
のフランジF1 と第2のフランジF2 間にスチフナー金
具1を、ストッパー3c,4bがH形鋼の先端部F1a,
F2aに当接する位置まで差し入れ、この状態にて一対の
ボルトB1 を緊締する。これにより、ボルトB1 の先端
部は、第1のフランジF1 の内面に当接し、当接部4の
一対の当接台4aは第2のフランジF2 の内面に当接し
て、これによりスチフナー金具1が固定されてフランジ
部を支えて補強する。この場合、ストッパー3c,4b
の作用にて当該スチフナー金具1はウエブWに向かう奥
行き方向には移動しない。
【0014】スチフナー金具1を取り外す場合には、一
対のボルトB1 をゆるめることによりそのまま取り外し
が可能である。スチフナー金具1の装着や取り外しにお
いてH形鋼にはなんの損傷も与えないことから、当該H
形鋼はそのまま再利用が可能である。なお、特に実施の
形態としては示さないが、前記当接部4をボルト固定部
3と同様に形成して、上下2箇所ともにボルトで固定す
るようにしてもよい。
【0015】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。図3(a)は第2の実施の形態に係るスチフナー金
具11の正面図,図3(b)はその右側面図,図3
(c)は図3(b)の平面図,図3(d)は、図3
(a)のA−A線矢視断面図である。また、図4(a)
は、図3(b)のB−B線矢視断面図,図4(b)は、
図3(b)のC矢視図である。図5は、この第2の実施
の形態に係るスチフナー金具11をH形鋼に装着した状
態を示す図である。
【0016】図において、この第2の実施の形態におけ
るスチフナー金具11は、前記第1の実施の形態に係る
スチフナー金具1と基本的構成部分は共通であり、異な
る点は、装着後において外力等によりスチフナー金具1
1が外れるのを防ぐ前記外れ防止部としてのC型金具を
設けた点である。以下の説明においては、前記第1の実
施の形態と同一の構成部分については、「´」を付した
同一の符号を用いてその説明を省略する。
【0017】前記外れ防止用のC型金具15は、当接部
4´の側面に連結される連結用アーム部15aと、第2
のフランジF2 にボルトで固定するためのフランジ固定
部15bとからなる。すなわち、連結用アーム部15a
は、幅方向両端に補強用リブ15a1 が突出して設けら
れた板状に形成される。そして、この連結用アーム部1
5aの先端に、略直交するようにフランジ固定部15b
が取り付けられる。このフランジ固定部15bは、補強
用リブ15b1 が設けられたC形状を有する板状からな
り、C形状の開口部両先端部には、それぞれボルトB2
が螺入する上下一対のボルト孔15b2 (下側のボルト
孔15b2 は図示されていない)が形成されている。そ
して図5に示すように、装着時において、C形状の開口
部分に、H形鋼の第2のフランジF2 部分が入り込み、
その厚み方向の内面と外面を一対のボルトB2 にて上下
から挟持するようになっている。
【0018】以上のように構成されるスチフナー金具1
1のH形鋼への装着は、図5に示すように、H形鋼の第
1のフランジF1 と第2のフランジF2 間にスチフナー
金具11を、ストッパー3c´,4b´がH形鋼の先端
部F1a,F2aに当接する位置まで差し入れる。同時に、
フランジ固定部15bの開口部分には、H形鋼の第2の
フランジF2 が入り込む。この状態において、先ず、ボ
ルト固定部3´の一対のボルトB1 を緊締する。これに
よりボルトB1 の先端部は第1のフランジF1の内面に
当接するとともに、当接部4´の一対の当接台4a´
は、第2のフランジF2 の内面に当接して当該スチフナ
ー金具11が固定される。次いで、フランジ固定部15
bの上下一対のボルトB2 を緊締する。これにより装着
されたスチフナー金具11の外れが防止される。スチフ
ナー金具11の取り外しは、各ボルトB1 ,B2 をゆる
めることにより簡単に取り外しが可能である。このスチ
フナー金具11の装着や取り外しにおいては、H形鋼に
なんの損傷も与えないことから、当該H形鋼はそのまま
再利用が可能である。
【0019】なお、特に実施の形態としては示さない
が、前記C型金具15に形成される一対のボルト孔15
b2 は、上下いずれか一方のみに形成し、他方は、当接
部4´の当接台4a´と同様の形状に形成して、ボルト
1本で固定するようにしてもよい。また、C型金具15
を、当接部4´ではなく、ボルト固定部3´の側面に取
り付けるようにしてもよい。
【0020】次に、本発明の第3の実施の形態を説明す
る。図6(a)は、この第3の実施の形態に係るスチフ
ナー金具21の正面図,図6(b)はその右側面図,図
6(c)は平面図,図6(d)は図6(a)のA−A線
矢視断面図である。また、図7はこの第3の実施の形態
に係るスチフナー金具21をH形鋼に装着した状態を示
す図である。この図7においてはH形鋼のウエブW両側
にスチフナー金具21をそれぞれ装着した状態を示して
いるが、片側一方のみに装着してもよい。
【0021】図において、この実施の形態におけるスチ
フナー金具21は、H形鋼の第1のフランジF1 と第2
のフランジF2 及びウエブWから形成されるフランジ部
の空間形状に形成された枠体を有する本体部22と、H
形鋼の第1のフランジF2 に対向する水平面23aを有
する第1のボルト固定部23と、H形鋼の第2のフラン
ジF2 に対向するように設けられた当接部24と、装着
後の外れ防止用としてH形鋼のウエブWにボルト及びナ
ットにて固定される第2のボルト固定部25とから概略
形成される。
【0022】すなわち、前記本体部22は、H形鋼の第
1のフランジF1 と第2のフランジF2 及びウエブWに
て形成されるフランジ部空間の奥行き方向に装着され、
当該空間形状に沿う形状の枠体22aと、この枠体22
aの中間部に差し渡される中間枠22bとからなってい
る。そして、補強用リブ22a1 ,22b1 が、所定位
置の幅方向両端に突出して形成されている。また、前記
第1のボルト固定部23は、一対のボルト孔23b及び
ボルト孔23cを備えている。前記一対のボルト孔23
bは、第1のフランジF1 の前寄りに当該H形鋼の長手
方向に沿って形成されている。また、ボルト孔23cは
奥行き方向略中間部に形成されている。
【0023】また、前記当接部24は、所定の厚みを有
する長方形状に形成されるとともに第2のフランジF2
の前寄りに位置して、装着時において当該第2のフラン
ジF2 の内面に当接する一対の当接台24a及び奥行き
方向略中間部に位置する当接台24bが形成されてい
る。前記一対の当接台24aは、前記一対のボルト孔2
3bの位置と、図面上、上下方向に略対応する位置に形
成されている。前記第1のボルト固定部23の水平面2
3aから当接部24の当接台24a,24bまでの長さ
は、H形鋼の第1のフランジF1 と第2フランジF2 間
の長さよりも若干短めに形成される。さらに、第2のボ
ルト固定部25は、装着されたスチフナー金具21の外
れ防止用としてウエブWにボルトB5 及びナットNにて
固定するものであり、上下に細長い一対のボルト用長孔
25aを有する板状体が、本体部22後方の上下中程に
羽根を広げるように取り付けられている。
【0024】以上のように構成されるスチフナー金具2
1の装着を、図7に基づいて説明する。なお、図7にお
いてはウエブWの両側にそれぞれスチフナー金具21を
装着しているが、前記のように片側のみに装着するよう
にしてもよい。先ず、補強すべき位置のウエブWにボル
ト用の貫通孔W1 (図7参照)が形成されたH形鋼のフ
ランジ部にスチフナー金具21を差し込み、当該スチフ
ナー金具21の第2のボルト固定部25をウエブWに当
接させる。そして、ウエブWに形成されたボルト用の貫
通孔W1 の位置に長孔25aを合わせつつ、ボルトB5
を貫通させてナットNにて緩く仮止めする。ボルトB5
にはワッシャYをかませる。
【0025】次いで、第1のボルト固定部23の一対の
ボルトB3 及びボルトB4 を緊締する。これにより、ボ
ルトB3 及びボルトB4 の先端部が第1のフランジF1
の内面に当接するとともに、当接部24の一対の当接台
24a及び当接台24bは、第2のフランジF2 の内面
に当接して当該スチフナー金具21が固定される。次い
で、第2のボルト固定部25のボルトB5 及びナットN
を本止めのために緊締する。これによりスチフナー金具
21の装着が完了する。スチフナー金具21の取り外し
は、各ボルトB3 ,B4 ,B5 をゆるめることにより簡
単に行うことができる。このスチフナー金具21の装着
や取り外しにおいては、H形鋼になんの損傷も与えない
ことから、当該H形鋼はそのまま再利用が可能である。
【0026】なお、特に実施の形態としては示さない
が、装着後の外れ防止としてスチフナー金具21をウエ
ブWに固定するための第2のボルト固定部25は、この
実施の形態においては、本体部22の両側に羽根を広げ
るように取り付けてそれぞれ一対の長孔25aを形成し
ているが、長孔25aは片側のみ形成するようにしても
よく、また、装着後においてスチフナー金具21が外れ
る虞がない場合には、この第2のボルト固定部25を省
略してもよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明のように本発明によれば、溶接
が不要であって取り付け及び取り付け位置の変更が簡単
にでき、取り付け作業に特殊技能を必要とせず、総じて
作業性が良好であるスチフナー金具を実現することがで
きる。また、溶接が不要であることから誰でも作業がで
き、また、特殊技能者としての溶接作業員の手配が必要
なく、これによる人員手配の手間や時間そして溶接作業
員の到着待ち時間等が不要となり、また、雨天でも作業
ができること等により、工事期間の大幅な短縮を図るこ
とができるとともに工費コストの削減を図ることができ
る。さらに、溶接にともなうスパッタやヒュームの発生
がなくなるために作業環境が良くなって作業上の安全性
も向上する。
【0028】また、フランジ部にボルトにて固定する構
成により、取り付け、取り外し時においてH形鋼に損傷
を与えないことから、H形鋼を繰り返して使用すること
ができる。また、外れ防止部を備える構成においては、
装着の外れを防ぐことができることから、安全性が高い
スチフナー金具とすることができる。また、フランジの
奥行き方向への所定位置からの入り込みを防ぐためのス
トッパーを設ける構成においては、スチフナー金具の装
着位置が常に一定になる利点がある。さらに、当接部に
一対の当接台を設ける構成においては、ボルトにて締め
つけた際にフランジ部に良く食い込んでズレが生じにく
いスチフナー金具とすることができる等の優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態に係るスチフナー金具1を説
明する図であり、(a)図はその正面図,(b)図は平
面図,(c)図は、(a)図のA−A線矢視断面図であ
る。
【図2】スチフナー金具1を実際にH形鋼に取り付けた
状態を示す図である。
【図3】(a)図は、第2の実施の形態に係るスチフナ
ー金具11の正面図,(b)図はその右側面図,(c)
図は(b)図の平面図,(d)図は図3(a)のA−A
線矢視図である。
【図4】(a)図は図3(b)のB−B線矢視断面図,
(b)図は、図3(b)のC矢視図である。
【図5】第2の実施の形態に係るスチフナー金具11を
H形鋼に装着した状態を示す図である。
【図6】(a)図は第3の実施の形態に係るスチフナー
金具21の正面図,(b)図はその右側面図,(c)図
は平面図,(d)図はA−A線矢視図である。
【図7】第3の実施の形態に係るスチフナー金具21を
H形鋼に装着した状態を示す図である。
【図8】従来におけるH形鋼の補強方法を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1 スチフナー金具 2 アーム部 3 ボルト固定部 3b ボルト孔 3c ストッパー 4 当接部 4a 当接台 4b ストッパー 11 スチフナー金具 15 C型金具 15b フランジ固定部 15b2 ボルト孔 21 スチフナー金具 22 本体部 22a 枠体 23 第1のボルト固定部 23b,23c ボルト孔 24 当接部 24a,24b 当接台 25 第2のボルト固定部 25a 長孔
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04C 5/01 E04B 1/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のフランジ及び第2のフランジから
    なるフランジ部とウエブにて形成される一対の断面コ字
    状の空間を有するH形鋼の前記フランジ部に介装されて
    当該フランジ部を補強するためのスチフナー金具であっ
    て、 前記第1のフランジと第2のフランジ間に差し渡される
    アーム部と、前記第1のフランジに対向するように前記
    アーム部の一端に形成されてネジ孔を有する固定部と、
    前記第2のフランジに対向するように前記アーム部の他
    端に形成される当接部とから成り、前記固定部のネジ孔
    に螺挿されたネジを緊締して固定するとともに、 前記当接部と固定部の先端に、当該スチフナー金具がウ
    エブに向かう奥行き方向への所定位置からの入り込みを
    防ぐストッパーとして、前記第1のフランジと第2のフ
    ランジの先端部を係止する係止突起を設けたことを特徴
    とするスチフナー金具。
  2. 【請求項2】 第1のフランジ及び第2のフランジから
    なるフランジ部とウエブにて形成される一対の断面ゴ字
    状の空間を有するH形鋼の前記フランジ部に介装されて
    当該フランジ部を補強するためのスチフナー金具であっ
    て、 前記第1のフランジと第2のフランジ間に差し渡される
    アーム部と、前記第1のフランジに対向するように前記
    アーム部の一端に形成されてネジ孔を有する固定部と、
    前記第2のフランジに対向するように前記アーム部の他
    端に形成される当接部とから成り、前記固定部のネジ孔
    に螺挿されたネジを緊締して固定するとともに、 前記当接部と固定部の先端に、当該スチフナー金具がウ
    エブに向かう奥行き方向への所定位置からの入り込みを
    防ぐストッパーとして、前記第1のフランジと第2のフ
    ランジの先端部を係止する係止突起を設け、 前記固定部のねじ孔を、H形鋼の長手方向に一対設ける
    とともに、前記当接部に、前記一対のねじ孔の位置と略
    対応する位置に一対の当接合を突出して設けたことを特
    徴とするスチフナー金具。
  3. 【請求項3】 第1のフランジ及び第2のフランジから
    なるフランジ部とウエブにて形成される一対の断面ゴ字
    状の空間を有するH形鋼の前記フランジ部に介装されて
    当該フランジ部を補強するためのスチフナー金具であっ
    て、 前記第1のフランジと第2のフランジ間に差し渡される
    アーム部と、前記第1のフランジに対向するように前記
    アーム部の一端に形成されてネジ孔を有する固定部と、
    前記第2のフランジに対向するように前記アーム部の他
    端に形成される当接部とから成り、前記固定部のネジ孔
    に螺挿されたネジを緊締して固定するとともに、 前記当接部と固定部の先端に、当該スチフナー金具がウ
    エブに向かう奥行き方向への所定位置からの入り込みを
    防ぐストッパーとして、前記第1のフランジと第2のフ
    ランジの先端部を係止する係止突起を設け、 前記固定部のねじ孔を、H形鋼の長手方向に一対設ける
    とともに、前記当接部に、前記一対のねじ孔の位置と略
    対応する位置に一対の当接台を突出して設け、 前記フランジ部に介装される際に、第1のフランジまた
    は第2のフランジの外方から当該第1のフランジまたは
    第2のフランジの内面と外面の両面に入り込む開口部が
    形成された外れ防止部を備え、この外れ防止部の前記開
    口部の先端には、それそれ対向する位置にボルト孔が形
    成されて、当該ボルト孔に螺挿されたボルトを緊締して
    第1のフランジまたは第2のフランジを挟持することに
    より前記介装の外れを防止するようにしたことを特徴と
    するスチフナー金具。
  4. 【請求項4】 第1のフランジ及び第2のフランジから
    なるフランジ部とウエブにて形成される−対の断面コ字
    状の空間を有するH形鋼の前記フランジ部に介装されて
    当該フランジ部を補強するためのスチフナー金具であっ
    て、 前記空間の断面形状に沿う形状の枠体を有する本体部
    と、前記第1のフランジに対向するように前記本体部の
    一端に形成されてネジ孔を有する第1の固定部と、前記
    第2のフランジに対向するように前記本体部の他端に形
    成される当接部とからなり、前記第1の固定部のネジ孔
    に螺挿されたネジを緊締して固定するとともに、 前記第1の固定部のねじ孔を、H形鋼の長手方向に−対
    設けるとともに、前記当接部に、前記一対のねじ孔の位
    置と略対応する位置に一対の当接台を突出して設けたこ
    とを特徴とするスチフナー金具。
  5. 【請求項5】 第1のフランジ及び第2のフランジから
    なるフランジ部とウエブにて形成される一対の断面コ字
    状の空間を有するH形鋼の前記フランジ部に介装されて
    当該フランジ部を補強するためのスチフナー金具であっ
    て、 前記空間の断面形状に沿う形状の枠体を有する本体部
    と、前記第1のフランジに対向するように前記本体部の
    一端に形成されてネジ孔を有する第1の固定部と、前記
    第2のフランジに対向するように前記本体部の他端に形
    成される当接部とからなり、前記第1の固定部のネジ孔
    に螺挿されたネジを緊締して固定するとともに、 前記第1の固定部のねじ孔を、H形鋼の長手方向に一対
    設けるとともに、前記当接部に、前記一対のねじ孔の位
    置と略対応する位置に一対の当接台を突出して設け、 装着された際にウエブに当接する位置に、ねじの貫通孔
    を有する第2の固定部を前記枠体に設け、当該第2の固
    定部のねじ孔とウエブに穿孔されたねじの貫通孔にねじ
    部材を装着して固定することにより前記介装の外れを防
    止するようにしたことを特徴とするスチフナー金具。
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