JP2916431B2 - 釣竿用導糸環 - Google Patents

釣竿用導糸環

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    • A01K87/04Fishing-line guides on rods, e.g. tips

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Marine Sciences & Fisheries (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Fishing Rods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は釣竿用導糸環に係
り、詳しくは、竿体に外付けされ、リールから引き出さ
れた釣糸を通すガイドリングを備えた釣竿用導糸環に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、釣竿に外付けされるタイプの導糸
環は、一般に、硬質なガイドリングと、該ガイドリング
を保持したフレーム部と、竿体に取り付けるための取付
部等から構成される。そして、ガイドリングは、リール
から引き出された釣糸をスムーズに案内することができ
るようにするために、真円形に形成され且つ竿体の軸方
向に対して垂直に立った姿勢で設けられる。
【0003】ところで、このタイプの導糸環に要求され
る性能には多数あり、例えば、軽量にして強度が高いこ
と、糸絡みが容易に解除できること、ガイドリングがし
っかり保持されること等々である。これら性能のうち、
糸絡みが容易に解除できることは重要な性能であって、
そのために従来から様々な工夫が試みられている。その
工夫の一つとして、フレーム部の上部又は中間部から竿
尻側へ下向きに傾斜して延びるブリッジを設けたものが
あり、このブリッジによって、導糸環に絡み付いた釣糸
を滑らせるようにしている。
【0004】また、フレーム部そのものを大きく傾斜さ
せることで、糸絡みが容易に解除されるようにすること
が提案されている。例えば、図7に示す導糸環aは、実
開昭61−167765号公報に記載されたもので、こ
の導糸環aにあっては、フレームbを竿先側へ大きく傾
倒させると共に、ガイドリングcには長円形又は楕円形
のものを用いて開口径を稼いでいる。従って、フレーム
bに絡み付いた釣糸はフレームbの斜面dとガイドリン
グcの側面部を滑って導糸環aから前方へ抜けることに
なる。
【0005】図8に示す導糸環eは、特開平5−111
340号公報に記載されたものである。この導糸環e
は、真円形のガイドリングfが収められた略筒状の保持
部材gを竿体hにアウトサート成形したものであって、
保持部材gは縦断面で見て前後方向で対称な略台形をし
ている。従って、保持部材gに絡み付いた釣糸は保持部
材gの前後の斜面iを滑って導糸環eから抜けることに
なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した導糸環aに
は、ガイドリングcが外れ安く、かつ、破損し易いとい
う問題がある。即ち、導糸環aにおけるガイドリングc
の取付は、平板のままのフレームbに形成したガイド取
付孔jにガイドリングcを圧入しただけであるため、ガ
イドリングcの大部分が無防備に露出しており、従っ
て、非常に破損し易い上に、ガイドリングcにある程度
強い衝撃が加わると容易に外れてしまう惧れがある。
【0007】特に、セラミック等の材料によってガイド
リングcを長円形又は楕円形に形成した場合、その寸法
精度を出すことは非常に困難である。従って、ガイドリ
ングcがガイド取付孔jにしっかり収まらないことが多
いために、獲物を引き上げる際の大きな負荷や釣糸の結
び目又はオモリ等が当たる際の衝撃がガイドリングcに
加わると、思いの外簡単にガイドリングcが外れてしま
うことがある。また、フレームbの強度を高めるには材
料の板厚を大きくしなければならないので、重量が増し
てしまうという問題がある。
【0008】図8に示す導糸環eにあっては、ガイドリ
ングfが保持部材gの奥深い位置に収まっているため、
破損の惧れはほとんど無く、また、ガイドリングfの外
周部が保持部材gに埋め込まれているので容易に外れて
しまうことは無い。しかしながら、この導糸環eは製造
が面倒で、交換や修理が不可能である上に、保持部材g
が一定の寸法に亙って竿体hの撓みを完全に殺してしま
うといった問題がある。
【0009】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、糸絡みの解除が容易に行われると共
に、長円形のガイドリングをしっかり保持することがで
き、しかも重量を増やさないでフレームの強度を高める
ことができ、それでいて、ガイドリングの破損を防止す
ることができる釣竿用導糸環を提供しようとするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明釣竿用導糸環は、竿体に外付けされリールか
ら引き出された釣糸を通すガイドリングを備えた釣竿用
導糸環であって、長円形をしたリング取付孔が形成され
竿体から遠くなるに従って竿先側へ変位するように傾斜
した後部フレームと、該後部フレームの先端から竿体側
へ向けて延び糸通し孔が形成された前部フレームと、後
部フレーム及び前部フレームの竿体側端部に各別に連続
した前後の取付足と、後部フレームに取り付けられた長
円形のガイドリングとを備え、該ガイドリングはその外
周面に沿って延びるフランジを有し、該フランジをリン
グ取付孔の裏側周縁部に接触させその余の部分をリング
取付孔に嵌合させ、後部フレームの左右両側部を折り曲
げることで保護壁を形成したものである。
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明釣竿用導糸環の詳
細を添付図面に示した実施の形態に従って説明する。符
号1は釣竿用導糸環を示し(主として図1から図3を参
照)、該釣竿用導糸環1は金属製のフレーム2と、該フ
レーム2に保持されたガイドリング3とから成る。
【0013】ガイドリング3は長円形、即ち、前後両端
部3aが半円形で中間部3bが直線的に延びる形状をし
ている。
【0014】フレーム2は、上方へ行くに従って竿先側
(図面1において左上方へ向かう方向)へ変位するよう
に傾斜した後部フレーム4と、該後部フレーム4の上端
から下方稍前側へ向かって延びた前部フレーム5と、後
部フレーム4及び前部フレーム5の下端から各別に略水
平に延びた前後の取付足6、7とが金属板のプレス加工
により一体に形成されて成る。従って、この釣竿用導糸
環1を左右方向から見てフレーム2の取付足6、7以外
の部分は略山形を為すように形成されている。
【0015】取付足6と7は、後部フレーム4及び前部
フレーム5の幅の3分の1程度の幅を有した比較的細身
の板状に形成され、互いに同一平面内に位置している。
後部フレーム4の傾斜は取付足6、7が位置する平面に
対して略40°になっている。
【0016】後部フレーム4は、その傾斜面に垂直な方
向から見て、前後に長い概ね長方形状を為し、その左右
両側縁の後端部は後端へ行くに従って幅が減少するよう
に弧を描きながら屈曲して後側取付足7に達している。
また、後部フレーム4の左右両側部は、それぞれ下向き
に折り曲げられて、比較的幅の小さい保護壁8を形成し
ている。この保護壁8はガイドリング3を保護するだけ
でなく、後部フレーム4の強度、特に、その板厚方向に
おける耐曲げ強度を高めるのに寄与する。
【0017】9は後部フレーム4に形成されたリング取
付孔を示す。このリング取付孔9は後部フレーム4の長
手方向に沿って長い長円形をしており、ガイドリング3
が略ぴったり嵌まり込む大きさになっており、その中央
が後部フレーム4の中央より稍前端側へ寄ったところに
位置するように設けられている。ガイドリング3のの長
軸寸法は短軸寸法の略1.5倍になっている。
【0018】前部フレーム5は取付足6、7が位置する
平面に対して略80゜傾斜すると共に、下へ行くに従っ
て左右幅を狭める略逆台形をしており、その上端が後部
フレーム4の上端と連続している。後部不フレーム4と
前部フレーム5とが連続している頂部10は円弧状に屈
曲している。前部フレーム5の左右両側部は後向きに折
り曲げられて幅の小さい補強壁11を形成している。こ
の補強壁11により、前部フレーム5の耐曲げ強度が高
められる。12は前部フレーム5の中央部に形成された
糸通し孔を示し、この糸通し孔12は前部フレーム5の
外形と略相似の形状をしている。
【0019】ガイドリング3はフランジ付きの長円形を
している。即ち、ガイドリング3はその外形が前記リン
グ取付孔9に略ぴったり嵌まる大きさの長円形を為し、
その外周面の厚み方向における略半部から突出したフラ
ンジ13が形成されている。そして、ガイドリング3
は、フランジ13をリング取付孔9の裏側周縁部に接触
させその余の部分をリング取付孔9に圧入状に嵌合させ
ることで後部フレーム4に取り付けられる。尚、ガイド
リング3の取付状態をより確実に保持するために、ガイ
ドリング3と後部フレーム4とが接触する部分に接着剤
を付与すると良い。
【0020】以上のように構成された釣竿用導糸環1
は、後部フレーム4が竿尻側に位置し前部フレーム5が
竿先側に位置する向きで、その取付足6、7を竿体
(「ブランク」と称される場合がある)の外周面に着座
させた状態で、取付足6、7に竿体14と共に縛り糸を
巻き付けることで竿体14に装着される。従って、竿体
14にあっては、取付足6、7が固定された範囲におい
ては撓み性を抑えられるが、後部フレーム4及び前部フ
レーム5と対応した部分については撓み性を残される。
ガイドリング3の孔3cは、竿体14の軸方向から見
て、略円形を為す。従って、ガイドリング3が傾斜した
姿勢で設けられても、釣糸をスムーズに案内するのに必
要な口径は十分確保される。
【0021】このように釣竿用導糸環1が竿体14に装
着された状態では、ガイドリング3の大部分、即ち、後
部フレーム4から上に突出している僅かな部分を除く大
部分は、フレーム2と竿体14とによって囲まれた空間
内に位置される。これにより、ガイドリング3が破損さ
れるのを略確実に防止することができる。この場合、後
部フレーム4の保護壁8はガイドリング3を側方から庇
うように位置しているため、釣竿を横に倒してもガイド
リング3に何らかの物が直接当たることは無い。
【0022】また、ガイドリング3はそのフランジ13
がリング取付孔9の開口縁部に後部フレーム4の裏側か
ら接しているため、獲物の負荷がかかった釣糸を巻き取
る際に釣糸の結び目や、ヨリモドシ若しくはオモリ等が
ガイドリング3に衝突しても、それによってガイドリン
グ3が後部フレーム4から外れてしまうことは無い。
【0023】そして、後部フレーム4が前記したように
傾斜しているため、釣糸がフレーム2に絡みついても、
その釣糸にテンションをかけると、絡み付いた部分は後
部フレーム4の斜面を滑って容易に前方へ抜けて行く。
【0024】図4は全ての導糸環に上記釣竿用導糸環1
を用いた継ぎ竿の一例15を示すものである。図中16
はリールシート17に装着されたリールを示し、リール
16から引き出された釣糸18は導糸環1、1、・・・
のガイドリング3及び糸通し孔12を通される。この場
合、釣糸18はテンションがかかっている限り、糸通し
孔12の内周面に接触することは無い。19はトップガ
イドを示す。このような釣竿15にあっては、全ての導
糸環1、1、・・・において糸絡みが容易に解除される
と共に、ガイドリング3がしっかり保持され且つ保護さ
れる。
【0025】図5及び図6は別の継ぎ竿の例20を示す
ものである。この釣竿20においては、元ガイドとして
のみ前記釣竿用導糸環1を用い、その余の導糸環21に
は一本足形のものを用いている。
【0026】導糸環21は釣竿用導糸環1の後ろ半部と
略同じ構造を有する。即ち、導糸環21は、金属製のフ
レーム22と硬質なガイドリング23から構成され、フ
レーム22は上方へ行くに従って竿先側へ変位するよう
に傾斜したフレーム主部24と、該フレーム主部24の
下端から後方へ水平に伸びた取付足25とから成り、フ
レーム主部24に形成された長円形のリング取付孔26
に長円形のガイドリング23が取り付けられている。ガ
イドリング23にはフランジ27が設けられており、こ
のフランジ27がリング取付孔26の裏側周縁部に接触
している。そして、フレーム主部24の外周部は下に向
かって屈曲されることで保護壁28を形成している。
【0027】従って、導糸環21においても、釣竿用導
糸環1と同様、糸絡みが容易に解除される機能を有する
と共に、フレーム22の強度が高く、ガイドリング23
がしっかり保持され且つ保護される。
【0028】このような釣竿20にあっては、全ての導
糸環1及び21、21、・・・において糸絡みが容易に
解除されると共に、全てのガイドリング3及び23がし
っかり保持され且つ保護される。特に、この釣竿20に
あっては、入り口ガイドとしての釣竿用導糸環1以外の
導糸環21は一本の取付足としたため、竿体の撓み性を
殺すことが無く、それでいて、全ての導糸環が略同様に
傾斜した形状を有していることから全体としての調和が
とれて意匠的効果にも優れる。
【0029】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明の具体的な構成が上記実施の形態に示した
ものに限られることは無く、本発明の要旨を逸脱しない
範囲における設計の変更等があっても本発明に含まれ
る。尚、実施の形態においては、一般的にベイトリール
を使用するタイプの釣竿に適した導糸環を例に挙げた
が、本発明は、スピニングリールを使用するタイプの釣
竿用導糸環にも適用することができ、この場合は、実施
の形態において記載した各部の上下方向の概念を逆にす
れば良い。
【発明の効果】
【0030】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明釣竿用導糸環にあっては、フレームが略山形
を成すように屈曲しているために、フレームの強度が高
く、しかも、糸絡みを容易に解除することができる。ま
た、ガイドリングの大部分は、フレームと竿体とによっ
て囲まれた空間内に位置されるので、ガイドリングが破
損されるのを略確実に防止することができる。そして、
ガイドリングはそのフランジがリング取付孔の開口縁部
に後部フレームの裏側から接しているため、獲物の負荷
がかかった釣糸を巻き取る際に釣糸の結び目や、ヨリモ
ドシ若しくはオモリ等がガイドリングに衝突しても、そ
れによってガイドリングがフレームから外れてしまうこ
とは無い。
【0031】その上、本発明釣竿用導糸環にあっては、
後部フレームの左右両側部にはガイドリングを側方から
庇うように位置した保護壁が設けられているため、釣竿
を横に倒したりしてもガイドリングに何らかの物が直接
当たることは無く、これにより、ガイドリングの保護を
更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る釣竿用導糸環を竿に載置した状態
で示す斜視図である。
【図2】図1に示した釣竿用導糸環の平面図である。
【図3】図2のA−A線に沿って切断した断面図であ
る。
【図4】図1に示す釣竿用導糸環を装着した継ぎ竿の一
例を示す側面図である。
【図5】図1に示す釣竿用導糸環を装着した継ぎ竿の別
の例を示す側面図である。
【図6】図5に示す釣竿に装着された別の導糸環を拡大
して示す斜視図である。
【図7】従来の釣竿用導糸環の一例を示す立て断面図で
ある。
【図8】従来の釣竿用導糸環の別の例を示す立て断面図
である。
【符号の説明】
1 釣竿用導糸環 3 ガイドリング 4 後部フレーム 5 前部フレーム 6 取付足 7 取付足 8 保護壁 9 リング取付孔 12 糸通し孔 13 フランジ 14 竿体 16 リール 18 釣糸

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】竿体に外付けされリールから引き出された
    釣糸を通すガイドリングを備えた釣竿用導糸環であっ
    て、長円形をしたリング取付孔が形成され竿体から遠く
    なるに従って竿先側へ変位するように傾斜した後部フレ
    ームと、該後部フレームの先端から竿体側へ向けて延び
    糸通し孔が形成された前部フレームと、後部フレーム及
    び前部フレームの竿体側端部に各別に連続した前後の取
    付足と、後部フレームに取り付けられた長円形のガイド
    リングとを備え、該ガイドリングはその外周面に沿って
    延びるフランジを有し、該フランジをリング取付孔の裏
    側周縁部に接触させその余の部分をリング取付孔に嵌合
    させ、後部フレームの左右両側部を折り曲げることで保
    護壁を形成したことを特徴とする釣竿用導糸環。
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