JP2914734B2 - 湿気硬化型ホットメルト接着剤組成物 - Google Patents

湿気硬化型ホットメルト接着剤組成物

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JP2914734B2 JP23516190A JP23516190A JP2914734B2 JP 2914734 B2 JP2914734 B2 JP 2914734B2 JP 23516190 A JP23516190 A JP 23516190A JP 23516190 A JP23516190 A JP 23516190A JP 2914734 B2 JP2914734 B2 JP 2914734B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アクリル系の湿気硬化型ホットメルト接着
剤組成物に関し、特に、熱熔融時の粘度安定性と接着固
化後の接着強度および高温における凝集力に優れた湿気
硬化型ホットメルト接着剤組成物に関する。
〔従来の技術〕
アクリル系接着剤は、耐候性、透明性及び接着性等に
おいて優れているため、種々の用途に幅広く用いられて
いる。
現在用いられているアクリル系接着剤としては、溶剤
型のものあるいはエマルジョン型のものが主流である。
しかしながら、無溶剤型の接着剤に対する要求が高まる
につれて、アクリル系接着剤をホットメルト接着剤とし
て用いようとする試みがなされている。
例えば、特開昭59-75975号公報には、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルに対し、十分高いガラス転移点Tg
を有する重合性ポリマー(所謂マクロモノマー)をグラ
フト共重合させてなる接着剤組成物が提案されている。
この先行技術では、軟らかいアクリル系主鎖に対し硬
いグラフト側鎖を結合することにより剪断強度を高め、
アクリル主鎖とグラフト側鎖の相分離構造を利用した物
理的な架橋により常温付近における接着強度及び凝集力
を高め、他方、高温下においては物理的架橋が可逆的に
崩壊して熔融することにより、ホットメルト型接着剤と
して塗布することを可能としている。
また、特開昭57-179210号公報及び特開昭59-78221号
公報には、アルコキシシランを共重合したアクリル系の
室温硬化型弾性組成物が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、特開昭59-75975号公報に記載されてい
る接着剤組成物では、強度を高めるための架橋が相分離
による物理架橋のみであるため、最終的な接着固化後の
接着強度や高温における凝集力が十分でないという欠点
があった。
他方、特開昭59-179210号および特開昭59-78221号公
報に記載の先行技術は、アクリル酸エステルにアルコキ
シシランを共重合させることにより、安価であり、かつ
耐熱性及び耐水性等が高められた室温硬化型シーリング
材組成物が報告されているものの、硬化前の初期強度が
十分ではなく、また、該組成物をそのまま100℃以上に
加熱すると、短時間のうちに著しく増粘ゲル化するため
にホットメルト塗布が困難になる。
本発明の目的は、熱熔融粘度安定性に優れ、かつ初期
強度並びに高温における凝集力に優れたアクリル系湿気
硬化型ホットメルト接着剤組成物を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の湿気硬化型ホットメルト接着剤組成物は、
(メタ)アクリル酸エステル(a)100重量部に対し、
特定の重合性ポリマー(b)3〜30重量部及び重合性ア
ルコキシシラン(c1)0.01〜12重量部または(c2)0.
03〜15重量部をラジカル共重合させることにより得られ
る共重合体(A)と、イソシアネート化合物(B)を主
成分とする。なお、(メタ)アクリル酸エステルなる表
現は、アクリル酸エステル及びメタアクリル酸エステル
の双方を含ませるために用いられており、以下の記載に
おいても、同様に(メタ)アクリルは、アクリル及びメ
タアクリルの双方を含むものとする。上述した(メタ)
アクリル酸エステル(a)は、下記一般式(a)で示さ
れるものである。
式中、R1はHまたはCH3を、R2は炭素数1〜18の炭化
水素基をそれぞれ示す。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メ
タ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸
シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボロニル等が
挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、
単独で使用してもよく、または2種類以上適宜組み合わ
せて使用しても良い。なお、上記の(メタ)アクリル酸
エステル類のうち、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸
2−エチルヘキシル及びメタアクリル酸メチルが本発明
においては好適に用いられる。
上記重合性ポリマー(b)としては、下記一般式
(b)で示されるものが用いられる。
一般式(b)で示される重合性ポリマーは、所謂マクロ
モノマーであり、一方の末端に重合性の(メタ)アクリ
ロイル基を有し、他方の末端には非重合性のポリマー状
セグメントR4を有する。式中、R3はHまたはCH3を示
し、R4で示される非重合性ポリマー状セグメントは、
ガラス転移点Tgが50℃以上で、重量平均分子量が2,000
〜50,000である。
Tgが50℃未満の場合には、得られる接着剤が軟らかく
なり、塗布固化直後の初期凝集力が低いため、Tgは上述
の通り50℃以上に限定される。また、重量平均分子量が
小さくなると、接着剤が軟らかくなり、塗布固化直後の
凝集力が低くなる。他方、重量平均分子量が大きくなり
過ぎると、重合性ポリマー(b)の反応性が低下する。
従って、重量平均分子量は上述の観点から2,000〜50,00
0に限定されるものであり、より好ましくは5,000〜20,0
00である。
非重合性ポリマー状セグメントR4としては、例え
ば、ポリスチレン及びその誘導体、並びにポリメチルメ
タクリレート及びその誘導体等が好適に用いられる。
重合性ポリマー(b)は、米国特許第3,786,116号公
報、米国特許第3,842,059号公報、及び特開昭60-133007
号公報等に開示されている方法により製造され得る。
重合性ポリマー(b)の使用量は、(メタ)アクリル
酸エステル(a)100重量部に対して3〜30重量部であ
る。3重量部未満では塗布固化直後の初期凝集力が低い
からであり、他方、30重量部を超える場合には熔融粘度
が高くなり過ぎて塗布性及び接着性が低下するからであ
る。好適には、5〜25重量部の重合性ポリマー(b)が
用いられる。
前記重合性アルコキシシラン(c)のうち、一種は下
記の一般式(c1)で示される(メタ)アクリルアミド
アルコキシシランである。
式中、R5はHまたはCH3を、R6は2価の炭化水素基、
aは1、2または3を、bは1または2をそれぞれ示
す。
上記(メタ)アクリルアミドアルコキシシラン
(c1)として用い得るものの例としては、N,N−ビス
[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]メタアク
リルアミド、N,N−ビス[3−(メチルジメトキシシリ
ル)プロピル]アクリルアミド、N,N−ビス[3−(ジ
メチルメトキシシリル)プロピル]メタアクリルアミ
ド、N,N−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピ
ル]メタアクリルアミド、N,N−ビス[3−(トリメト
キシシリル)プロピル]アクリルアミド、N−[3−
(メチルジメトキシシリル)プロピル]メタアクリルア
ミド、N−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]メ
タアクリルアミド、N−[3−(トリメトキシシリル)
プロピル]アクリルアミド等が挙げられる。
これらの中でも、湿気硬化速度が大きい点からN,N−
ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]メタアク
リルアミド、N,N−ビス[3−(トリメトキシシリル)
プロピル]アクリルアミド、N−[3−(トリメトキシ
シリル)プロピル]メタアクリルアミド、N−[3−
(トリメトキシシリル)プロピル]アクリルアミドが好
適に用いられる。
また、前記重合性アルコキシシラン(c)の別種のも
のは、下記一般式(c2)で示されるアルコキシシリル
化合物である。
式中、R7はHまたはCH3を、R8は2価の炭化水素基、
aは1、2または3をそれぞれ示す。
上記重合性アルコキシシリル化合物(c2)は、アク
リル酸もしくはメタクリル酸と下記一般式で示されるグ
リシドキシアルコキシシラン (式中、R8は2価の炭化水素基、aは1、2または3
をそれぞれ示す)とを、触媒として少量の第3級アミン
の存在下、モル比1:1で反応させることにより製造され
得る。
この場合用いられるグリシドキシアルコキシシランと
しては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、3−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシ
ラン等が挙げられるが、湿気硬化速度の大きい重合性ア
ルコキシシランを得ることが出来る点から、3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシランが好適に用いられ
る。
上記重合性アルコキシシラン(c)の使用量は、(メ
タ)アクリル酸エステル(a)100重量部に対して、
(メタ)アクリルアミドアルコキシシラン(c1)を用
いる場合は0.01〜12重量部であり、重合性アルコキシシ
リル化合物(c2)を用いる場合は0.03〜15重量部であ
る。それぞれ0.01或いは0.03重量部未満では、湿気硬化
性が不十分性で耐熱性が低くなるからであり、他方、そ
れぞれ12或いは15重量部を超えると、熱熔融時の粘度安
定性が著しく低下し、かつ湿気硬化後の接着剤層が脆く
接着力が低くなり好ましくない。(メタ)アクリルアミ
ドアルコキシシラン(c1)を用いる場合は0.03〜10重
量部が好ましく、重合性アルコキシシリル化合物
(c2)を用いる場合は0.05〜13重量部が好ましい。
本発明の湿気硬化型ホットメルト接着剤組成物の主成
分である上記(a)、(b)、(c)から成るラジカル
共重合体(A)の重量平均分子量は、10,000〜400,000
が好ましく、より好ましくは20,000〜300,000である。
重量平均分子量が10,000以下では、接着固化直後の初期
凝集力が低くなるからであり、400,000以上では、塗布
作業時の粘度が高くなり過ぎ、作業性が低下するからで
ある。
上記ラジカル共重合体(A)を製造する方法として
は、任意の共重合方法を採用することができる。例え
ば、溶液重合法や塊状重合法等により製造することがで
きる。
重合に際しては、重合開始剤としてパーオキサイド系
またはアゾ系化合物を用いるのが普通であるが、光また
は放射線等を照射して重合してもよい。
また、分子量を調整するために、適当な連鎖移動剤、
例えばラウリルメルカプタン等を用いてもよい。特に、
連鎖移動剤としてアルコキシシリル基を有するメルカプ
タン、例えば3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ンを用いる場合には、上記共重合体(A)の末端にもア
ルコキシシリル基が導入され、湿気硬化性が一層向上す
る。
更に、本発明のホットメルト接着剤では、上記ラジカ
ル共重合体(A)にイソシアネート化合物(B)を添加
する。イソシアネート化合物(B)は1分子中に遊離の
イソシアネート基を1個以上有する、分子量が200以上
の化合物である。分子量が200未満では、揮発性が高す
ぎ安全衛生上好ましくないため、分子量は200以上に限
定される。
上記イソシアネート化合物(B)としては、例えば、
オクタデシルイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,
4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、m−
テトラメチルキシリレンジイソシアネート、p−テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカ
ントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−
イソシアネートメチルオクタンや下式で表されるポリメ
チレンポリフェニルイソシアネート 等が挙げられる。
また、上記以外にも多官能性イソシアネートとモノア
ルコールまたはモノアミンとを、1分子中に遊離のイソ
シアネート基が1個以上残るように反応させて得られた
付加体も用いることができる。
本発明におけるイソシアネート化合物(B)の使用量
は、前記ラジカル共重合体(A)100重量部に対して0.5
〜12重量部である。0.5重量部未満では、熱熔融時に短
時間のうちに著しく増粘ゲル化して作業性が損なわれ、
他方、12重量部を超える場合は、塗布固化後の湿気硬化
速度が低下するので好ましくない。好適には1.0〜10重
量部のイソシアネート化合物(B)が使用される。
本発明の接着剤組成物には、湿気硬化促進のため、必
要に応じてシラノール縮合反応促進触媒として公知の、
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジ
ブチル錫ジマレート等の有機錫化合物や、テトライソプ
ロポキシチタン、テトラブトキシチタン等の有機チタネ
ート化合物を添加してもよい。
更に、本発明の接着剤組成物に、より幅広い接着特性
を付与するために、必要に応じて、可塑剤、粘着付与樹
脂、充填剤及び酸化防止剤等を添加してもよい。
本発明の接着剤組成物の用途 本発明の接着剤組成物は、ホットメルト接着剤または
ホットメルトシーリング材として使用することができ
る。
ホットメルト接着剤またはホットメルトシーリング材
として使用する場合には、通常のホットメルト用アプリ
ケーターを用いて熔融状態で塗布・貼合わせたり、シー
ル部に充填したりする等の方法が用いられる。この場
合、接着部またはシール部に、柔軟性や遮音性を付与す
る目的で、空気、窒素、二酸化炭素または、これらに少
量の水を含ませた含水ガスを、熔融状態において混入し
発泡させて用いてもよい。
特に湿気硬化を、より速く且つより効果的に進行させ
るには、含水ガスを混入、発泡させる方法が好ましい。
上記の熔融発泡の目的で使用されるホットメルト用アプ
リケーターとしては、例えばノードソン株式会社製「フ
ォームメルトアプリケーター」を挙げることができる。
更に、本発明の接着剤組成物は、ポリエチレンテレフ
タレートフィルムや紙等のシート材に通常のホットメル
トコーターを用いてホットメルト塗布することにより、
感圧接着剤として用いることができる。
〔作用〕
本発明の接着剤組成物では、一般式(a)で表される
(メタ)アクリル酸エステル(a)に、一般式(b)で
表される重合製ポリマー(b)が共重合されているた
め、該共重合体は、重合性ポリマー(b)の末端のR4
基がポリ(メタ)アクリル酸エステルにグラフトしたグ
ラフト共重合体となる。
上記グラフト共重合体の高次構造は、常温付近では、
ポリ(メタ)アクリル酸エステル部分とR4基部分とが
相分離した構造となり、物理架橋状態を呈する。従っ
て、塗布固化直後から高い凝集力を示す。他方、高温下
では、上記の物理架橋状態が消失し、流動性を有するた
め容易に塗布することができる。
また、本発明では、上記共重合体に一般式(c1)ま
たは(c2)で表される重合性アルコキシシラン(c)
が共重合されているので、分子鎖中にアルコキシシリル
基が導入される。該アルコキシシリル基は、塗布固化
後、被着体の水分や空気等の雰囲気中の水分により加水
分解し、シラノール基を生成する。このシラノール基
が、他の分子中のシラノール基もしくはアルコキシシリ
ル基と縮合反応することによって、共重合体が化学架橋
され、最終的に非常に高い凝集力が得られる。
更に、本発明のホットメルト接着剤では、前記湿気硬
化性グラフト共重合体(A)にイソシアネート化合物
(B)が添加される。該イソシアネート化合物は、共重
合体中に存在する微量の水分及び熱熔融時に外部から侵
入して来る微量の水分に対して、共重合体(A)中のア
ルコキシシリル基よりも速く反応するため脱水剤として
作用する。この結果、熱熔融時においては共重合体
(A)中のアルコキシシリル基間の水分による縮合反応
は殆ど進行せず、本発明のホットメルト接着剤には、ホ
ットメルト接着剤として必要な熔融粘度安定性が付与さ
れる。なお、イソシアネート化合物(B)は、熱熔融時
及び塗布後のごく初期に消費されてしまい、塗布固化後
は、共重合体(A)中のアルコキシシリル基間の水分に
よる縮合反応による湿気硬化は速やかに進行する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例につき説明する。
実施例1〜4及び比較例1〜4 (1) 接着剤の調整 1のセパラブルフラスコに、シクロヘキサン100重
量部を入れ、第1表にそれぞれ実施例1〜4及び比較例
1〜4として示す所定量の(メタ)アクリル酸エステル
(a)、重合性ポリマー(b)、メタアクリルアミドア
ルコキシシラン(c1)及び連鎖移動剤としてのラウリ
ルメルカプタンもしくは3−メルカプトプロピルトリメ
トキシシランを添加して均一に混合した後昇温し、シク
ロヘキサン還流下においてアゾビスイソブチロニトリル
を1時間毎に0.01重量部ずつ添加して6時間ラジカル共
重合を行い、実施例1〜4及び比較例1〜4の各共重合
体(A)の溶液を得た。
この溶液に、第1表に示した所定量のイソシアネート
化合物(B)、粘着付与樹脂及び湿気硬化促進触媒を配
合し、130℃にて溶剤を減圧溜去して実施例1〜4及び
比較例1〜4の各ホットメルト接着剤を得た。
(2) 接着剤の物性測定 (1)で得られた各ホットメルト接着剤を用い、下記
物性の測定を行った。結果を第1表に合わせて示す。
イ) 130℃における熔融粘度; B型粘度計を使用し、130℃における初期粘度及び130
℃の窒素パージしたオーブン中で12時間放置後の粘度を
測定した。
ロ) 剪断接着力; 表面の清浄な厚さ1.5mm×幅20mm×長さ70mmのポリカ
ーボネート樹脂板に、130℃で熔融させた上記接着剤を
塗布し、接着剤層の厚味が1mm、面積が20×10mm2となる
ようにもう1枚のポリカーボネート樹脂板を貼り合わせ
てなる試験片を用意した。この試験片を、23℃、相対湿
度60%において2時間または14日間養生した後、それぞ
れの23℃における剪断接着強度を50mm/分の引っ張り速
度にて測定した。
ハ) 昇温耐熱クリープ試験; 表面の清浄な前述のポリカーボネート樹脂板に、130
℃で熔融させた上記接着剤を塗布し、接着面積が20×25
mm2となるようにもう1枚のポリカーボネート樹脂板を
貼り合わせ、23℃、相対湿度60%において14日間養生し
た試験片を用意した。この試験片に、100gの荷重(錘)
を掛け、オーブン中で40℃から昇温速度0.4℃/分で温
度を上昇させ、錘が落下する温度を測定した。
実施例5〜6および比較例5〜8 (1) 粘着シートの調整 実施例1と同様にして、第2表に示した所定量のアク
リル酸エステル(a)、重合性ポリマー(b)、メタア
クリルアミドアルコキシシラン(c1)及び連鎖移動剤
として3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを配
合し、ラジカル共重合を行った。しかる後所定量のイソ
シアネート化合物(B)、粘着付与樹脂及び湿気硬化促
進触媒を配合し、150℃にて溶剤を減圧溜去して実施例
5〜6及び比較例5〜8の各ホットメルト粘着剤を得
た。
得られた粘着剤を50μm厚のポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上に、粘着剤層の厚みが30μmとなるよう
に、150℃で塗布して粘着シートを得た。
(2) 物性の測定 (1)で得られた実施例5〜6及び比較例5〜8の粘
着剤及び粘着シートを用いて下記の物性測定を行った。
結果を第2表に示す。
イ) 150℃熔融粘度; B型粘度計を用い、150℃における初期粘度及び窒素
パージした150℃のオーブン中で12時間放置後の粘度を
測定した。
ロ) 粘着力; 粘着シートを23℃、相対湿度60%で14日間養生した
後、JIS Z 0237に準じてステンレススチール板を被着体
として、23℃における180度剥離力を300m/分の引っ張り
速度で測定した。
ハ) 保持力; 粘着シートを23℃、相対湿度60%において1時間又は
14日間養生した後、JIS Z 0237に準じて25×25mm2の面
積でステンレススチール板に貼り付けた後、40℃又は80
℃のオーブン中で1kgの荷重(錘)を掛け、錘が落下す
るまでの時間を測定した。
但し、上記第1、2表中で、 1) サートマー社製2−ポリスチリルエチルメタクリ
レート 商品名『マクロマーC−4500』 (重量平均分子量13,000、Tg100℃) 2) 東芝シリコーン株式会社製 商品名『TSL8215』 3) チッソ株式会社製 商品名『サイラエースS810』 4) GPCによるポリスチレン換算分子量 5) アメリカンシアナミッド社製 商品名『TMXDI』 6) 三井石油化学工業株式会社製 商品名『FTR−7125』 7) 三共有機合成株式会社製ジブチル錫ジラウレート 商品名『Stann BL』 8) 三井石油化学工業株式会社製 商品名『FTR-6110』 をそれぞれ示す。
参考例:重合製アルコキシシラン(c2)の調整 100mlのなす型フラスコに、メタクリル酸13.0g、3−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン37.3g、N,N−
ジメチル−n−ドデシルアミン0.32g及び重合禁止剤と
してハイドロキノン0.4gを入れ、均一に撹拌しながら、
100℃にて3時間反応させ、アルコキシシラン(c2)を
得た。
実施例7〜10及び比較例9〜12 (1) 接着剤の調整 1のセパラブルフラスコに、シクロヘキサン100重
量部を入れ、第3表にそれぞれ実施例7〜10及び比較例
9〜12として示す所定量の(メタ)アクリル酸エステル
(a)、重合性ポリマー(b)、参考例で調整した重合
性アルコキシシラン(c2)及び連鎖移動剤としてラウ
リルメルカプタンもしくは3−メルカプトプロピルトリ
メトキシシランを添加して均一に混合した後昇温し、シ
クロヘキサン還流下においてアゾビスイソブチロニトリ
ルを1時間毎に0.01重量部ずつ添加して6時間ラジカル
共重合を行い、実施例7〜10及び比較例9〜12の各共重
合体(A)の溶液を得た。
この溶液に、第3表に示した所定量のイソシアネート
化合物(B)、粘着付与樹脂及び湿気硬化促進触媒を配
合し、130℃にて溶剤を減圧溜去して実施例7〜10及び
比較例9〜12の各ホットメルト接着剤を得た。
(2) 接着剤の物性測定 (1)で得られた各ホットメルト接着剤を用い、下記
物性の測定を行った。結果を第3表に合わせて示す。
イ) 130℃における熔融粘度; B型粘度計を使用し、130℃における初期粘度及び130
℃の窒素パージしたオーブン中で12時間放置後の粘度を
測定した。
ロ) 剪断接着力; 表面の清浄な厚さ1.5mm×幅20mm×長さ70mmのポリカ
ーボネート樹脂板に、130℃で熔融させた上記接着剤を
塗布し、接着剤層の厚みが1mm、面積が20×10mm2となる
ようにもう1枚のポリカーボネート樹脂板を貼り合わせ
てなる試験片を用意した。この試験片を、23℃、相対湿
度60%において2時間又は14日間養生した後、それぞれ
の23℃における剪断接着強度を50mm/分の引っ張り速度
にて測定した。
ハ) 昇温耐熱クリープ試験; 表面の清浄な前述のポリカーボネート樹脂板に、130
℃で熔融させた上記接着剤を塗布し、接着面積が20×25
mm2となるようにもう1枚のポリカーボネート樹脂板を
貼り合わせ、23℃、相対湿度60%において14日間養生し
た試験片を用意した。この試験片に、100gの荷重(錘)
を掛け、オーブン中で40℃から昇温速度0.4℃/分で温
度を上昇させ、錘が落下する温度を測定した。
実施例11〜12および比較例13〜16 (1) 粘着シートの調整 実施例1と同様にして、第4表に示した所定量のアク
リル酸エステル(a)、重合性ポリマー(b)、参考例
で調整した重合性アルコキシシラン(c2)及び連鎖移
動剤として3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
を配合し、ラジカル共重合を行った。しかる後所定量の
イソシアネート化合物(B)、粘着付与樹脂及び湿気硬
化促進触媒を配合し、150℃にて溶剤を減圧溜去して実
施例11〜12及び比較例13〜16の各ホットメルト粘着剤を
得た。
得られた粘着剤を50μm厚のポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上に、粘着剤層の厚みが30μmとなるよう
に、150℃で塗布して粘着シートを得た。
(2) 物性の測定 (1)で得られた実施例11〜12及び比較例13〜16の粘
着剤及び粘着シートを用いて下記の物性特性を行った。
結果を第4表に示す。
イ) 150℃熔融粘度; B型粘度計を用い、150℃における初期粘度及び窒素
パージした150℃のオーブン中で12時間放置後の粘度を
測定した。
ロ) 粘着力; 粘着シートを23℃、相対湿度60%で14日間養生した
後、JIS Z 0237に準じてステンレススチール板を被着体
として、23℃における180度剥離力を300mm/分の引っ張
り速度で測定した。
ハ) 保持力; 粘着シートを23℃、相対湿度60%において1時間又は
14日間養生した後、JIS Z 0237に準じて25×25mm2の面
積でステンレススチール板に貼り付けた後、40℃又は80
℃のオーブン中で1kgの荷重(錘)を掛け、錘が落下す
るまでの時間を測定した。
但し、上記第3、4表中で、 1) サートマー社製2−ポリスチリルエチルメタクリ
レート 商品名『マクロマーC−4500』 (重量平均分子量13,000、Tg100℃) 2) 参考例にて調整したメタクリル酸と3−グリシド
キシプロピルトリメトキシシランの1:1付加体 3) チッソ株式会社製 商品名『サイラエースS810』 4) GPCによるポリスチレン換算分子量 5) アメリカンシアナミッド社製 商品名『TMXDI』 6) 三井石油化学工業株式会社製 商品名『FTR-7125』 7) 三共有機合成株式会社製ジブチル錫ジラウレート 商品名『Stann BL』 8) 三井石油化学工業株式会社製 商品名『FTR-6110』 をそれぞれ示す。
〔発明の効果〕
本発明によれば、重合製ポリマー(b)の共重合によ
り塗布固化直後の凝集力が高められており、他方、重合
性アルコキシシラン(c)が共重合され、更にイソシア
ネート化合物(B)が添加されることにより、熱熔融時
は殆ど架橋が進行せず良好な熔融粘度安定性を示し、塗
布固化後は被着体等中の湿気による化学架橋により最終
的に高い耐熱凝集力と接着力を示す、アクリル系湿気硬
化型ホットメルト接着剤組成物が提供される。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(a)で示される(メタ)アクリル
    酸エステル(a)100重量部 (式中、R1はHまたはCH3を、R2は炭素数1〜18の炭
    化水素基をそれぞれ示す)と、 一般式(b)で示される重合性ポリマー(b)3〜30重
    量部 (式中、R3はHまたはCH3を、R4は重量平均分子量2,0
    00〜50,000でTgが50℃以上の非重合性ポリマー状セグメ
    ントをそれぞれ示す)と、 一般式(c1)で示される重合性アルコキシシラン
    (c)0.01〜12重量部 (式中、R5はHまたはCH3を、R6は2価の炭化水素
    基、aは1、2または3を、bは1または2をそれぞれ
    示す)とからなる、 ラジカル共重合体(A)100重量部と、 分子量200以上のイソシアネート化合物(B)0.5〜12重
    量部を主成分とする湿気硬化型ホットメルト接着剤組成
    物。
  2. 【請求項2】重合性アルコキシシラン(c)として、請
    求項(1)記載の(c1)0.01〜12重量部に替えて、下
    記一般式(c2)で示されるシラン化合物を0.03〜15重
    量部用いて得られる湿気硬化型ホットメルト接着剤組成
    物。 (式中、R7はHまたはCH3を、R8は2価の炭化水素
    基、aは1、2または3をそれぞれ示す)
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