JP2914690B2 - 安定なビタミンd▲下3▼類含有製剤 - Google Patents
安定なビタミンd▲下3▼類含有製剤Info
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Description
ボキシメチルセルロースナトリウムを添加することを特
徴とする安定なビタミンD3類含有製剤に関する。
る病あるいは骨軟化症に対して硬化があることが知られ
ている。
も投与量が微量であるため,その製剤:特に散剤,顆粒
剤,錠剤又はカプセル剤のごとき固形製剤においては,
製剤化工程中における均一な分散性の確保が要求され
る。また,ビタミンD3類はいずれも熱や光に対して不安
定であり,さらに空気中の酵素によって酸化され易いと
いう欠点を有している。そのため,これらの製剤におい
ては十分な安定性の確保も同時に要求される。
々の試みがなされている。
汁酸類で包接化合物を形成させる方法(特開昭55−6956
2号),ビタミンD3類をポリビニルピロリドンに分散せ
しめた組成物(特開昭58−206533号),ビタミンD3類に
カロチノイド類を含有させた組成物(特開昭63−165322
号)などが知られているが,いずれも満足すべき結果は
得られていないのが実情である。
セルロース・カルボキシメチルセルロースナトリムと共
に用いて分散性が良くかつ安定な製剤を得る方法に関し
ては何ら知られていない。
分散性の確保と安定性を高めることを目的として鋭意研
究を重ねた結果,従来の製剤と比較して簡便で効率的な
方法により得られる均一で分散性が優れ,かつ安定なビ
タミンD3類製剤を得ることに成功し,本発明を完成させ
るに至った。
ース・カルボキシメチルセルロースナトリウムを製剤成
分とするビタミンD3類製剤に関するものである。
これに,結晶セルロースまたは結晶セルロース・カルボ
キシメチルセルロースナトリウムを添加し,ビタミンD3
類を吸着せしめてなる組成物を成分とする安定なビタミ
ンD3類製剤に関するものである。
キシビタミンD3,1,24−ジヒドロキシビタミンD3,1,25−
ジヒドロキシビタミンD3,1α,24,25−トリヒドロキシビ
タミンD3,1α−ヒドロキシ−24−オキソビタミンD3,1α
−ヒドロキシ−26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロビ
タミンD3,1α−ヒドロキシビタミンD3−26,23−ラクト
ン等の1α位に水酸基を有する活性型ビタミンD3類:24,
25−ジヒドロキシビタミンD3,25−ヒドロキシビタミンD
3,ビタミンD3−26,23−ラクトン等の1α位に水酸基を
有しないビタミンD3類が挙げられる。なかでもビタミン
D3,1α−ヒドロキシビタミンD3が好ましいものとして用
いられる。
ら大粒子グレードまでの種々の結晶セルロースが包含さ
れる。この結晶セルロースとしては,粒度分布において
通常平均粒径が30〜100μmの大きさのものが挙げられ
るが,この中で特に40〜60μmの平均粒径を有するもの
が好ましい。この場合,具体的な結晶セルロースの好例
としては市販品(例.商品名:)アビセル PH101:旭化
成工業株式会社製)が採用される。
ウムとしては,結晶セルロースとカボキシメチルセルロ
ースとの割合が種々のものが使用できるが,なかでも結
晶セルロース含有量が80%以上,カルボキシメチルセル
ロースナトリウムの含有量が9〜13%の範囲のものが好
ましい。具体的な結晶セルロース・カルボキシメチルセ
ルロースナトリウムの好例としては市販品(例.商品
名:アビセル RC−591NF:旭化成工業株式会社製)が採
用される。
結晶セルロース・カルボキシメチルセルロースナトリウ
ムの両者を併用しても良い。
カルボキシメチルセルロースナトリウムの使用量として
は,製剤全体の重量に対して,通常0.1〜90%(細粒
剤,顆粒剤にあっては1〜30%)の範囲であり,好まし
くは1〜50%(細粒剤,顆粒剤にあっては1〜20%)で
ある。
ルコール,イソプロピルアルコール,ブチルアルコール
などの炭素数1〜4の低級アルコール:アセトン,メチ
ルエチルケトンなどのケトン類,酢酸メチル,酢酸エチ
ル,プロピオン酸メチルなどのエステル類,ベンゼン,
トルエンなどの芳香族類が挙げられる。なかでも,エチ
ルアルコールが好ましく用いられる。
1×106倍量(重量)の範囲であり,好ましくは1×102
〜5×105倍量(重量)が良い。
解させる。この場合,溶解させる温度としては一般に室
温で十分である。
ス・カルボキシメチルセルロースに加えてビタミンD3類
を吸着させる。この場合,均一に吸着させるために撹拌
しながら行うのが良く,また温度は室温で十分である。
ビタミンD3類と上記賦形剤との組成物(吸着物)が得ら
れる。
要に応じて他の成分,例えば自体公知の他の賦形剤
(例.デンプン類,結晶セルロース,乳糖,マンニトー
ル等),結合剤(例.ゼラチン,ヒドロキシプロピルセ
ルロース類,ポリビニルピロリドン類,ヒドロキシメチ
ルセルロース類,ポリビニルアルコール類),崩壊剤
(例.カルボキシメチルセルロース類,カンテン末
等),抗酸化剤(例.ブチルヒドロキシトルエン(BH
T),アスコルビン酸,α−トコフェロール等),矯味
矯臭剤(例.l−メントール,クエン酸等),滑沢剤
(例.タルク,ステアリン酸マグネシウム,安息香酸ナ
トリウム等),乳化剤,懸濁化剤(例.アラビアゴム,
アルギン酸ナトリウム,カルボキシメチルセルロース類
等),界面活性剤(例.ポリソルベート80,マクロゴー
ル)等を混合し必要に応じて造粒,成形,溶媒溶解また
は懸濁等を施し最終の製剤とすることができる。これら
の他成分の配合にあたっては,公知の製造法〔例えば,
日本薬局方第11版(日局方XI)製剤総則記載の方法〕な
いしこれに適当なモディフィケーションを加えた方法を
採用することができる。
ル剤,顆粒剤,細粒剤,散剤,ドライシロップ等の経口
投与製剤として利用することができる。
における種々の骨疾患に対して有効に使用され,その経
口投与量はビタミンD3類として通常は1日0.1μg〜2mg
程度である。
定な製剤を提供することにある。具体的には,室温で不
安定なビタミンD3類を結晶セルロースなどの賦形剤と共
に有機溶剤中で均一に分散混合させ,有機溶剤を留去す
ることによって得られる安定な吸着組成物を得ることが
できる。当該組成物を製剤成分として用いることにより
一般的に用いられる経口投与製剤(経口剤)を容易に製
造することが可能である。
であるビタミンD3類が熱や光,および空気酸化に対し
て,より安定な製剤であることが認められたものであ
る。
る。なお,参考例は比較対照品の製造例である。
ノール50mlに溶解して溶液とした。この溶液1mlを分取
し,これに前述のアビセル (RC−591NF)100gを加え
て,10分間撹拌混合した。次いでエタノールを減圧下に
留去し乾燥して組成物99.9gを得た。
ノール50mlに溶解して溶液とした。この溶液1mlを分取
し,これにヒドロキシプロピルセルロース(LH−11)10
0gを加えて10分間撹拌混合し,次いでエタノールを減圧
下で留去し乾燥して組成物99.9gを得た。
ノール100mlに溶解して溶液とした。この溶液10mlをポ
リビニルピロピロリドン(PVPP−XL−10)10gを加えて1
0分間撹拌混合した。次いで,エタノールを減圧下に留
去し,乾燥して組成物10.1gを得た。
暖めた中鎖脂肪酸トリグリセライド〔ODO:日清製油
(社)製〕100mlに溶解させる。上記溶液6mlを分取し,
これに前述のアビセル (PH 101)9.4gを加えて10分間
撹拌混合し,組成物15.0gを得た。
3〔国際単位(IU)40000〕とポリビニルピロリドン(PV
P)を用いて組成物10.0gを得た。この組成物1.0gはビタ
ミンD3 1.0mgを含有。
て,ビタミンD3〔国際単位(IU)40000〕とトウモロコ
シデンプンを用いて組成物10.0gを得た。この組成物1.0
gはビタミンD3 1.0mgを含有。
物を40℃で1カ月間放置後,その組成物50mgをとり,無
水エタノールを30ml加え,遠心分離(3000rpm,5分間)
を行なった。次に,上澄液10μを以下の分離条件にて
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法に付し,あらか
じめ得た検量線からビタミンD3含量を測定した。結果を
第1表に記載した。
(関東化学(株)製) 移動相 :n−ヘキサン−イソプロパノール(100:15V/
V) 検出波長:UV 265nm 流 速:1.0ml/分 この条件下におけるビタミンD3の保持時間は約11分で
ある。
に溶解して溶液とした。上記の溶液2.0mlを分取し,こ
れに前述のアビセル (RC−591NF)8.0g加え,さらに
エタノール20mlを加えて10分間撹拌混合した。次いで,
エタノールを減圧下に留去し乾燥して組成物8.0gを得
た。
25mgを含有。
に溶解して溶液とした。上記の溶液2.0mlを分取し,こ
れに前述のアビセル (PH 101)8.0g加え,さらにエタ
ノール20mlを加えて10分間撹拌混合した。次いで,エタ
ノールを減圧下に留去し乾燥して組成物8.0gを得た。
mgを含有。
体を調製し,錠剤を製造した。
とにより,1錠当たりの重量を84.0mgに設定して打錠を行
なった。
を含有。
の代わりに実施例3で得た組成物を用いて錠剤を製造し
た。
含有。
体を調製し,カプセル剤を製造した。
て,1カプセル当たり84.0mgの粉体を手詰にて充填した。
ンD3約1.0gを含有。
りに実施例3で得た組成物を用いてカプセル剤を製造し
た。
体を調製し,顆粒剤を製造した。
合,押し出し造粒し,減圧乾燥で顆粒剤を得た。
を含有。
の代わりに実施例3で得た組成物を用いて顆粒剤を製造
した。
を含有。
−ヒドロキシビタミンD3とトウモロコシデンプンを用い
て組成物8.0gを得た。
5mgを含有。
ンD3含有組成物ならびに実施例4〜実施例7で得た1α
−ヒドロキシビタミンD3製剤(錠剤及びカプセル剤)を
40℃で経時変化(14日及び28日)を行なった。実施例2
では組成物40mgにn−ヘキサン1mlを加え,また実施例
4および実施例6については製剤粉末84mgにn−ヘキサ
ン1mlを加えた。実施例3(40mg),実施例5(84mg)
および実施例7(84mg)については酢酸エチル1mlを加
えた。さらに,実施例8(1g)および実施例9(1g)に
ついてはn−ヘキサン−イソプロパノール(1−1V/V)
5mlを加えた。それぞれの検体について20分間の振とう
抽出を行なった後,遠心分離(3000rpm,5分間)を行な
った。次に,上澄液20μを以下の分離条件にて高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)法に付し,あらかじめ得
た検量線から1α−ヒドロキシビタミンD3の含量を測定
した。
さ15cm(横河ヒューレットパッカード(社)製) 移動相 :n−ヘキサン−イソプロパノール(100:12V/
V) 検出波長:UV 265nm 流 速:1.0ml/分 この条件下における1α−ヒドロキシビタミンD3の保
持時間は約8分である。
ように本発明の組成物(実施例)では,製剤中における
ビタミンD3および1α−ヒドロキシビタミンD3の含量は
長時間にわたり殆んど低下しないのに対し,比較対照品
(参考例)では急激にビタミンD3が分解されることが判
明した。
Claims (4)
- 【請求項1】結晶セルロースまたは結晶セルロース・カ
ルボキメチルセルロースナトリウムのみを賦形剤として
添加することを特徴とする安定なビタミンD3類含有製剤 - 【請求項2】ビタミンD3類がビタミンD3、または1α−
ヒドロキシビタミンD3である請求項第1項のビタミンD3
類製剤 - 【請求項3】結晶セルロースのみを賦形剤として添加す
ることを特徴とする安定な1α−ヒドロキシビタミンD3
含有製剤 - 【請求項4】結晶セルロース・カルボキシメチルセルロ
ースナトリウムのみを賦形剤として添加することを特徴
とする安定な1α−ヒドロキシビタミンD3含有製剤
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---|---|---|---|
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