JP2908522B2 - チーズ類及びその製造法 - Google Patents

チーズ類及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、チーズ類及びその製造法に関するものであ
る。
プロセスチーズ、プロセスチーズフード、チーズスプ
レッド、及びクリームチーズ等チーズ製造時に加熱して
充填包装するチーズ類において、そのチーズの高温での
テクスチュアが充填に適当なものかどうかは、チーズ製
造者にとって常に問題となるところである。硬すぎて充
填不能な場合は言うに及ばず、流動性が十分あるときで
もチーズの切れが悪い場合には包材の縁などに付着し、
外観を悪くするとともにカビの増殖の原因ともなってい
る。また溶融時に粘度が少なすぎる場合を充填後の成形
性が悪くなり、ある程度の適度な硬さも必要とされる。
本発明はチーズ類の高温でのテクスチュアの調整法に
関するものであり、チーズ類に高温で凝固性のある多糖
類カードランを添加することによりチーズ類の高温での
テクスチュアを改良し、充填適性の優れたチーズ類を製
造するのに成功したものである。さらに本発明は耐熱保
形性のあるチーズの製造法に関するものであり、高温で
熱不可逆性のゲルを形成するカードランを添加すること
により風味の良好な耐熱保形性のあるチーズ類を製造す
るのに成功したものである。
また同じく本発明は、このような新規方法によって製
造した従来未知の新規チーズ類に関するものである。
(従来技術及び問題点) 原料ナチュラルチーズの配合比率及び熟度、溶融塩の
配合比率及び添加量、製品の成分組成、pH、食品を添加
する場合はその食品の種類と添加量等によって加熱溶融
されたチーズ類のテクスチュアは様々である。一方充填
機のチーズ類のテクスチュアに対する請容範囲も充填機
のタイプにより様々である。チーズの製造者はその時々
の目的に応じて、対象となる充填機で十分充填可能範囲
内になるようそのつどテクスチュアの調整や充填機ノズ
ル形状等の検討を強いられているのが現状である。
充填包装時に硬すぎるのも問題であるが、十分流動性
があっても切れが悪い場合には包材の縁に付着したり包
材の上に垂れたりして事実上充填不能な事もある。後者
の場合のテクスチュアの改良法として、一度溶融された
チーズ類を再製チーズとして原料の一部に使用する、卵
白アルブミンやホエー蛋白質などの熱凝固性蛋白質を加
える、などの方法がとられているが、再製チーズを使用
した場合はチーズの一部が二度にわたって加熱されるた
め味が悪くなり、熱凝固性蛋白質を添加した場合は風味
が味気ないものになるなどの欠点があった。
また従来耐熱保形性のあるチーズの調製法としては前
述した再製チーズの使用、熱凝固性蛋白質の添加に加え
て、高温で長時間維持する、脂肪含量を少なく蛋白質含
量を多くする、などの方法があるが、どれも風味は悪く
なる。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記した欠点を一挙に解決して、チー
ズ類の風味を良好に保ったまま加熱溶融されたチーズの
切れを良くし充填しやすいテクスチュアに調整する方法
を鋭意検討した結果、カードランをチーズ類に対して添
加することによって目的とするテクスチュアでしかも風
味の良好なチーズ類を製造することができるという有用
な新知見を得た。さらにカードランは耐熱保形性の向上
に対しても効果がありしかもカードランは無味無臭であ
るため風味には全く悪影響を及ぼさないことを見出だし
本発明を完成したものである。
すなわち本発明は、チーズ類に対してカードランを添
加使用することを基本的技術思想とする、加熱溶融時に
切れが良く、充填に適したテクスチュアを有し且つ耐熱
保形性を有する新規チーズ類に関するものである。また
同じく本発明は、チーズ類に対してカードランを添加す
ることを重要なポイントとする、上記した新規チーズ類
を製造するための新規方法に関するものである。
使用するカードランとしては格別のものは要求され
ず、通常のカードランが適宜使用することができるの
で、この点からして本発明は工業化という面でも卓越し
ている。
カードランの添加量については適宜選択すればよい
が、通常の場合、添加量は目的に応じて0.02〜8%の間
で適宜選択する。溶融時のテクスチュアの調整が目的の
場合は添加量は少な目で効果があるが0.02%未満では効
果が低い。耐熱保形性を付与するのが目的の場合は添加
量は多目になるが8%を越えると溶融時に著しく増粘し
充填不能となる場合があるのが好ましくない。カードラ
ンの添加時期は、チーズの製造工程中であればいつでも
よく、所要量を一度に添加してもよいし数回に分けて添
加してもよい。
本発明においては、テクスチュアを微調整する目的で
カードランと他の各種安定剤及びガム質のうち一種又は
二種以上を併用しても良い。併用される安定剤及びガム
質としてはローカストビーンガム、アラビアガム、グア
ーガム、キサンタンガム、でんぷん、化工でんぷん、ゼ
ラチン、カラギーナ、ペクチン、タラガントガム、タマ
リンドガム、寒天、ファーセレラン、アルギン酸、アル
ギン酸ナトリウム、CMC、ジェランガム等があげられ
る。さらに風味に悪影響を与えない範囲で卵白アルブミ
ン、ホエー蛋白質、濃縮ホエー蛋白質(WPC)、分離ホ
エー蛋白質(WPI)、ナトリウムカゼイン等の蛋白質を
併用しても良い。
次に本発明によってカードランを添加した場合の効果
を実験例によって示す。
〔実験例1〕 (基本配合) ゴーダチーズ 50.0kg リン酸二ナトリウム 1.3kg 水 15.0kg 上記基本配合をもとにカードランをはじめ種々の添加
物を加えてNo.1〜11の実験を行った。どの場合もチーズ
乳化釜で50rpmのスピードで90℃まで加熱溶融し、225g
カルトン用充填機にてカルトン詰めした。それぞれの実
験結果は表1のとおりである。
表1において明らかなようにカードラン添加によっ
て、風味に悪影響を及ぼすことなく加熱溶融されたチー
ズの切れを良くし充填適性を改良することができた。ま
た風味の劣化を伴わずに耐熱保形性を付与することも可
能であった。
(実施例) 以下に本発明を実施例により更に詳述するが、本発明
はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
〔実施例−1〕 チェダーチーズ 48.0kg ヘキサメタリン酸ナトリウム 1.2kg カードラン 0.6kg 水 10.8kg 以上の配合でチーズ乳化釜を用いて40rpmで撹拌しな
がら90℃まで加熱溶融し、25gのベビーチーズ用充填機
にて充填包装した。溶融されたチーズは適度な硬さと切
れの良いテクスチュアを有していたため、ノズルからチ
ーズが垂れることも無く良好な充填適性を示した。
〔実施例−2〕 クリームチーズ 52.0kg ローカストビーンガム 0.5kg カードラン 3.4kg 水 4.1kg 以上の配合でチーズ乳化釜を用いて60rpmで撹拌しな
がら92℃まで加熱溶融し、均質機を通した後、6Pチーズ
用充填機にて充填包装した。溶融されたチーズは適度な
硬さと切れの良いテクスチュアを有していたため、チー
ズがノズルから垂れたり包材からはみだすことも無く良
好な充填適性を示した。
〔実施例−3〕 チェダーチーズ 35.0kg エダムチーズ 35.0kg クエン酸ナトリウム 1.8kg デンプン 3.5kg カードラン 1.6kg 水 14.1kg 以上の配合でチーズ乳化釜を用いて90rpmで撹拌しな
がら85℃まで加熱溶融し、15gベビーチーズ用充填機に
て充填包装した。溶融されたチーズは適度な硬さと切れ
の良いテクスチュアを有していたため、ノズルからチー
ズが垂れることも無く良好な充填適性を示した。
〔実施例−4〕 チェダーチーズ 54.0kg ポリリン酸ナトリウム 1.2kg カードラン 2.6kg 水 7.2kg 以上の配合でチーズ乳化釜を用いて90rpm撹拌しなが
ら90℃まで加熱溶融し、1kgカルトン用充填機にて充填
包装した。このチーズの充填適性は良好であった。さら
にこのチーズの耐熱保形性は100%であり、サイコロ状
にカットしてパン生地にのせ焼いたところチーズが融け
て流れ出すこともなく良好な保形性を示した。
〔実施例−5〕 チェダーチーズ 24.0kg ゴーダチーズ 24.0kg トリポリリン酸ナトリウム 0.8kg リン酸二ナトリウム 0.8kg リン酸化デンプン 2.5kg カードラン 2.5kg 水 24.0kg 以上の配合でチーズ乳化釜を用いて55ppmで撹拌しな
がら88℃まで加熱溶融し、ポリエチレンの袋に充填して
密封包装したが充填適性は良好であった。このペース状
チーズは耐熱保形性が90%あり、パン生地中に充填して
焼成したところチーズが融けて流れ出すこともなく良好
な保形性を示した。
(発明の効果) 本発明によれば、加熱溶融時に切れが良く、充填に適
したテクスチュアを有し且つ耐熱保形性を有する新規に
して有用なチーズが得られる。
また本発明によればチーズの充填包装をスムースに行
うことができるので、人手を要する充填包装工程の省力
化ないし機械化にも本発明は大きく貢献するものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有江 泰彦 東京都東村山市栄町1―21―3 明治乳 業株式会社中央研究所内 (72)発明者 川端 史郎 東京都東村山市栄町1―21―3 明治乳 業株式会社中央研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23C 19/00 - 19/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チーズ原料にカードランを添加してなるこ
    とを特徴とする加熱溶融時に切れが良く、充填に適した
    テクスチュアを有し且つ耐熱保形性を有するチーズ類。
  2. 【請求項2】カードランを0.02〜8%添加してなること
    を特徴とする請求項1に記載のチーズ類。
  3. 【請求項3】チーズ類がプロセスチーズ、プロセスチー
    ズフード、チーズスプレッド、クリームチーズから選ば
    れるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載
    のチーズ類。
  4. 【請求項4】チーズの製造工程中にカードランを添加使
    用することを特徴とする、加熱溶融時に切れが良く、充
    填に適したテクスチュアを有し且つ耐熱保形性を有する
    チーズ類の製造法。
  5. 【請求項5】更に安定剤及び/又はガム質を添加使用す
    ることを特徴とする請求項4に記載の製造法。
  6. 【請求項6】安定剤及びガム質として、ローカストビー
    ンガム、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム、
    カラギーナン、タラガントガム、タマリンドガム、ファ
    ーセレラン、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウ
    ム、CMC、ジェランガム、でんぷん、化工でんぷん、ペ
    クチン、ゼラチン、卵白アルブミン、ホエー蛋白質、ホ
    エー蛋白濃縮物(WPC)、ホエー蛋白分離物(WPI)、ナ
    トリウムカゼインの1種又は2種以上を用いること、を
    特徴とする請求項5に記載の方法。
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JP6174400B2 (ja) * 2013-07-12 2017-08-02 キユーピー株式会社 チーズソース
KR101590504B1 (ko) * 2015-05-28 2016-02-01 이유석 떠먹는 가공치즈의 제조방법 및 이에 의해 제조된 떠먹는 가공치즈
JPWO2020017456A1 (ja) * 2018-07-18 2021-08-02 三菱商事ライフサイエンス株式会社 チーズ含有食品の物性改良剤および物性改良方法

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