JP2904677B2 - 切削具付バリ取り工具 - Google Patents

切削具付バリ取り工具

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    • Y10T408/905—Having stepped cutting edges
    • Y10T408/906—Axially spaced

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本願の発明は切削具付きバリ取り
工具に関する。
【０００２】
【従来の技術】バリ取り工具については、同一出願人に
よって、各種類のものが特許出願されている。しかし
て、この種のバリ取り工具の特徴としては、貫通孔へ侵
入、進出して穴の上縁部の面取り又は後縁部の面取りを
可能とするものである。しかして切削刃物は貫通孔を通
過して、工具ホールダの内部軸方向へ移動する際には、
貫通穴の内面に対して、不要の工作が施されるのを防止
するように構成されている。
【０００３】
【発明の解決すべき課題】所がこの様なバリ取り工具を
使用した場合には、孔に対して、バリ取り以外の付加的
工作を実施することは可能でない。よって、バリ取り工
具の応用、実施範囲を拡大して、汎用、多目的工作の実
施を可能とするように構成すれば、より便利であること
が判明する。この出願は前記要求に応じ、汎用、多目的
工作を可能とするバリ取り工具を提供するものである。
別言すれば、この出願の発明は、前記バリ取り工具の応
用実施範囲を拡大し、一つの孔に対して（ポケット穴、
貫通穴を含む）連続的に各種の異なった工作の実施を可
能とするバリ取り工具を開示するものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成し、課
題を解決すべき手段について、実施例の添付図面に採用
した符号を用いて、以下に説明する。本発明の切削具付
バリ取り工具は、貫通孔（５）の縁部をバリ取りするた
めの切削具付バリ取り工具であって、縦軸（３）と送り
方向（４）の前方端とを有する回動自在のシャフト（２
１）からなる工具ホールダ（１）と、上記工具ホールダ
（１）上の前方端の近傍に位置して同工具ホールダ
（１）の両側方の半径方向（１０）に移動可能な切削ナ
イフ（９）と、上記送り方向（４）について切削ナイフ
（９）の後方に付加的に設けた上方の切削工具（１２）
と、上記切削ナイフ（９）と上記切削工具（１２）との
間に付加的に設けた下方の切削工具（１３）とからな
り、上記切削工具（１２、１３）は、工具ホールダ
（１）が上記貫通孔（５）の中を部分的に前記送り方向
（４）に動くとき、バリとりされる上方孔縁（８）とこ
の上方孔縁（８）から離間した面とをそれぞれ加工する
ための手段をなし、上記切削ナイフ（９）は、工具ホー
ルダ（１）が貫通孔（５）の中を上記送り方向（４）に
移動するときに同貫通孔（５）の一方の端縁を面取り加
工し、これと反対の送り方向（４’）に移動するときに
同貫通孔（５）の他方の端縁を面取り加工するための手
段をなすものである。
【０００５】
【作用】以下本発明に係る切削具付きバリ取り工具の作
用並びに主要な特徴を説明する。本出願の発明の顕著な
特徴は、公知のバリ取り工具の移動ナイフに対し、別の
切削具を付加、組み合わせることにより、孔の各部分に
おいて付随的切削、バリ取り作業の実施を可能とした点
にある。先ず本発明の第１の応用変形構成では、送り方
向に対してバリ取り工具の移動切削ナイフの後方に切削
具を設け、この切削具により工具ホールダの送り方向に
対し、孔の前面において付加的切削並びにバリ取り作業
が実施できる。更に送り方向に対し、公知の切削ナイフ
の前方に配設した付加切削具は、例えばドリル又は切削
ナイフ等である。この構成においては、工具ホールダが
送り方向へ移動した際に、工具ホールダの前端部に設け
た切削具例えばドリルが、先ず作動し、孔に工作を施し
て後、公知の移動切削ナイフが作動することとなり、次
に公知の切削ナイフの後方に配設した切削工具が作動す
るものである。別言すれば、本発明は送り方向に対して
公知の切削ナイフの前方又は後方に、それぞれ付加切削
具が工具ホールダ上に設けられており、これらの付加切
削具は、例えば切削プレート、ドリル、ミリングカッタ
ー、研削工具等である。この様にして本発明のバリ取り
工具では、ポケット孔又は貫通孔縁のバリ取りを行う公
知のバリ取り作業に加えて、前記付加切削具を使用する
ことが出来る。又前記切削工具は、孔の表面や孔のエッ
ジの各種の切削、工作等に用いられる。この発明の好ま
しい実施例では、例えば面取りナイフを用いて孔のエッ
ジの面取り作業を、送り方向の前方で実施できる。又平
坦状ナイフの形状の切削具等を使用すれば、孔の内外の
平面の工作も可能となる。この発明の目的は、請求範囲
のそれぞれの目的を達成することを企図するのみなら
ず、各々の請求範囲の組合せによって種々の目的が達成
される。本明細書に開示したすべての特徴−要約書を含
んで−特に添付図面に図示された構造等は、一体的又は
個別的に、本発明の必須要件として請求範囲に記載され
ているもので、これらは現行技術において新規性を有す
るものである。
【０００６】
【実施例】以下添付図面を参照して、本発明の実施例を
説明する。図１において、工具ホールダ１は縦軸３を芯
として、例えば矢印２の方向へ回動自在である。工具ホ
ールダ１のシャフト２１は小径に形成され、外周に切削
ナイフ９が設けられている。前記切削ナイフ９は矢印１
０の方向へ軸の外方へ又は反対に軸の内方へ移動できる
ように調整可能である。図１に図示の状態では、バリ取
り工具は既に段付孔（貫通穴）５を通過移動しており、
切削ナイフ９は表示の矢印１０と反対方向へ駆動され、
又バリ取り工具は送り方向矢印４の方向へ段付孔５を通
過し、切削ナイフ９で段付孔５の内側面に不必要な工作
が行われないように構成されている。次に切削工具１
２，１３が、切削ナイフ９の後方に、工具ホールダ１に
対し距離をおいて取り付けてある。前記切削工具１２と
１３との間には、図３に図示の様に互いに適宜の距離１
８を設定し、図１に図示の作動状態では、上方の切削工
具１２は面取りナイフとして役立つ様に構成されてお
り、上方孔縁８に傾斜した面取り部分１１を形成する。
又下方の切削工具１３は平削りナイフとして構成されて
おり、段付孔５の内部の平坦面７の工作に役立つ。段付
孔５の下方の孔縁６はまだ工作が施されていない。上方
の孔縁８が切削工具１２により、又平坦面７が切削工具
１３により、それぞれ工作が完了すると、バリ取り工具
は図２に図示のように、送り方向の反対の方向４´へと
段付孔５より脱出し、切削工具１２，１３は工作を施す
べき面より離れる。同時に切削ナイフ９は下方孔縁６の
縁に係合し、面取り１５を行う。この時切削ナイフ９は
シャフト２１を芯として軸方向へ矢印１０と反対方向へ
作動し、最終的に図３に図示のように矢印４´の方向へ
と段付孔５の外部へ移動脱出する。又前記切削具１２，
１３は、工具ホールダ１へホールダ１４より着脱自在に
組付けられ、互換性を有する。更に図３に図示の様に切
削工具２０をシャフト２１の前方端に取り付けることも
できる。これらの切削工具２０は、例えばドリル用又は
面取り用として役立つように構成される。又前記付加切
削工具例えば１２，１３を切削ナイフ９の下方位置、ほ
ぼ符号１９の位置に設けることにより、送り方向４へ移
動の際段付孔５に各種の工作を行うこともできる。切削
ナイフ９より切削工具１２までの距離１６は、上方孔縁
８より下方孔縁６までの距離１６´より大きく形成して
ある。従って切削ナイフ９が、送り方向４の場合のみ、
下方孔縁６への係合を確保するものであり、一方切削具
１２は上方孔縁８との係合は外れる。又距離１７，１７
´も切削工具１３と関係では前記と同様である。すなわ
ち、本発明のバリ取り工具は多目的工作に適し、公知の
切削ナイフ９により孔縁のバリ取りを実施できるのに加
えて、更に段付孔５に各種のバリ取り作業も実施できる
という利点がある。勿論この実施例の切削具１２，１
３，２０は単なる１例にすぎない。１個の切削具１２又
は１３の代りに、複数個の切削具を工具ホールダ１の周
囲に等距離に配設してもよい。又図３に一例として図示
するように、異なった半径を有する切削具を工具ホール
ダ１に配設することも可能である。又切削具１２，１３
は、適度な耐久年数を確保するために、スパイラル状の
ものに形成することが好ましい。
【０００７】
【効果】本発明においては、バリ取り工具の移動ナイフ
に対し、別の切削具を付加組み合わせることにより、孔
の各部分に於いて付随的切削バリ取り作業の実施を可能
となしたもので、バリ取り工具の応用、実施範囲を拡大
し１個のバリ取り工具により汎用、多目的工作を可能と
する等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
添付図面は複数の実施例を図示し、本発明を更に詳細に
説明するものである。添付図面とその説明は本発明の必
須的並びに付加的特徴と利点を開示する。
【図１】付加切削具を採用した本発明に係るバリ取り工
具の一部断面図。
【図２】図１と反対側へ移動する本発明に係るバリ取り
工具の１部断面図。
【図３】図１、図２のバリ取り工具の端部に付加切削具
を設けた軸部が貫通孔より脱出した状態を示す一部断面
図。
【符号の説明】
１ 工具ホールダ ６ 下方孔縁 ８ 上方孔縁 ９ 切削ナイフ １１ 面取り １２ 付加切削具 １３ 付加切削具 １５ 面取り １６，１６´，１７，１７´，１８ 軸方向への距離 ２０ 付加切削具 ２１ シャフト
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−264811（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−101710（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−186513（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−51019（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−40311（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭64−30109（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−7918（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−157115（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−85520（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B23B 51/08 B23C 5/02 B23C 5/10 - 5/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 貫通孔（５）の縁部をバリ取りするため
    の切削具付バリ取り工具であって、縦軸（３）と送り方向（４）の前方端とを有する回動自
    在のシャフト（２１）からなる工具ホールダ（１）と 、上記工具ホールダ（１）上の前方端の近傍に位置して同
    工具ホールダ（１）の両側方の半径方向（１０）に移動
    可能な切削ナイフ（９）と 、上記送り方向（４）について切削ナイフ（９）の後方に
    付加的に設けた上方の切削工具（１２）と 、上記切削ナイフ（９）と上記切削工具（１２）との間に
    付加的に設けた下方の切削工具（１３）とからなり 、上記切削工具（１２、１３）は、工具ホールダ（１）が
    上記貫通孔（５）の中を部分的に前記送り方向（４）に
    動くとき、バリとりされる上方孔縁（８）とこの上方孔
    縁（８）から離間した面とをそれぞれ加工するための手
    段をなし 、上記切削ナイフ（９）は、工具ホールダ（１）が貫通孔
    （５）の中を上記送り方向（４）に移動するときに同貫
    通孔（５）の一方の端縁を面取り加工し、これと反対の
    送り方向（４’）に移動するときに同貫通孔（５）の他
    方の端縁を面取り加工するための手段をなすことを特徴
    とする 切削具付バリ取り工具。
  2. 【請求項２】 前記切削工具（１３）は、前記送り方向
    （４）で貫通孔（５）の中間に位置する内面（７）を加
    工するための手段をなし、前記切削ナイフ（９）に至る
    軸方向距離（１７）がその面（７）と下方孔縁（６）と
    の間の距離（１７’）に等しいか又はその距離より大き
    いことを特徴とする請求項１記載の切削具付バリ取り工
    具。
  3. 【請求項３】 前記下方の切削工具（１３）は、前記上
    方の切削工具（１２）と前記切削ナイフ（９）との間に
    位置する平削りナイフからなることを特徴とする請求項
    １記載の切削具付バリ取り工具。
  4. 【請求項４】 前記工具ホールダ（１）の前方端に切削
    工具（２０）を別途備えることを特徴とする請求項１記
    載の切削具付バリ取り工具。
  5. 【請求項５】 前記前方端の切削工具（２０）は、ドリ
    ルからなることを特徴とする請求項４記載の切削具付バ
    リ取り工具。
  6. 【請求項６】 前記上方の切削工具（１２）は、面取り
    ナイフからなることを特徴とする請求項１記載の切削具
    付バリ取り工具。
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