JP2902229B2 - シリコーンゴム粉末で変性されたポリ(フェニレンエーテル)樹脂 - Google Patents

シリコーンゴム粉末で変性されたポリ(フェニレンエーテル)樹脂

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L71/00Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L71/08Polyethers derived from hydroxy compounds or from their metallic derivatives
    • C08L71/10Polyethers derived from hydroxy compounds or from their metallic derivatives from phenols
    • C08L71/12Polyphenylene oxides
    • C08L71/123Polyphenylene oxides not modified by chemical after-treatment

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリ(フェニレンエー
テル)樹脂組成物に関する。より詳しく言えば、本発明
は、シリコーンゴム粉末で変性されたポリ(フェニレン
エーテル)樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリ
(フェニレンエーテル)樹脂(PPE)、特に、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を
基礎材料とする商業的に成功しているエンジニアリング
プラスチックは、ここ30年にわたって開発されてきた
ものである。ところが、物理的な特性が優れているにも
かかわらず、後者の熱可塑性材料は融点が高いため通常
のように(例えば射出成形作業でもって)加工処理をす
ることができない。この不都合は、この樹脂はポリスチ
レンとブレンドして熱力学的に安定なプラスチックアロ
イを作ることができるという発見、つまりはこれらのよ
うな高分子成分は一般に相互に不相溶性であることから
稀である現象、によってある程度までは埋め合わされて
いる。そのような、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−
フェニレンエーテル)樹脂とポリスチレン(PS)と
の、あるいは耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)とのア
ロイは、たやすく加工処理することができるが、この目
的を達成するためには少なくとも約20重量%のPS又
はHIPS成分を添加することを必要とし、このような
変性により得られる追加の利益はHIPSを使用する場
合の向上した耐衝撃性である。
【0003】とは言うものの、HIPSの例えば熱変形
温度といったような一定の物理的性質はバージンPPE
樹脂に比べて有意に劣るので、この変性には不都合があ
る。これらの難題の一部を解決するための試みも、機械
的性質の向上したポリ(フェニレンエーテル)系を提供
する試みも、ポリ(フェニレンエーテル)樹脂に分散す
る種々のゴム成分での変性に焦点を合わせるものであっ
た。
【0004】例えば、Cooperらに付与された米国特許第
4365042号明細書は、ポリ(フェニレンエーテ
ル)樹脂とシリコーングラフトEPDMゴムとのブレン
ドを記載する。結果として得られる組成物は、向上した
延性と衝撃強度を示す。同様に、Cooperらの米国特許第
4226761号明細書には、ポリ(フェニレンエーテ
ル)樹脂と例えばポリスチレンのようなアルケニル芳香
族樹脂とを含んでなる組成物が開示されていて、後者は
ポリシロキサンの存在下でアルケニル芳香族モノマーを
重合させることにより小さなゴム様の粒子の形をしてポ
リシロキサンで変性されている。
【0005】ジェネラル・エレクトリック社の欧州特許
出願公開第0369199号明細書は、多段(multi-sta
ge) ポリオルガノシロキサン/ビニル系グラフトポリマ
ーで変性されるポリ(フェニレンエーテル)樹脂を含ん
でなる熱可塑性の成形用組成物を教示している。これら
の材料は、耐衝撃性、難燃性及び成形性が向上すると述
べられている。
【0006】Makromol.Chem., Suppl.15, 137−145 (1
989)に発表された論文において、 Huangらはポリ(2,
6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)とポリジ
メチルシロキサンとの種々のポリブレンドであって、前
者の樹脂がアミン化合物を使って溶液中でいろいろな程
度に架橋されているものの物理的及び形態学的な性質を
検討した。調査されたシロキサンは、分子量が比較的小
さく(約2000未満)、そして場合によってはポリ
(フェニレンエーテル)樹脂と共に相互に入り込んだ高
分子網状組織を形成することが可能であった。
【0007】この外に、高コンシステンシーの「ガム
型」ポリジオルガノシロキサンと強化用充填剤とから調
製されるさらさらした粉末の形をしたオルガノシロキサ
ン組成物が数多くの刊行物に記載されているが、とは言
えこれらを所定の熱可塑性樹脂と、特にポリ(フェニレ
ンエーテル)と、組み合わせることは少しも示唆されて
いない。
【0008】米国特許第3824208号明細書におけ
るLinkと Scarbelの教示によれば、まずポリジオルガノ
シロキサンの粒度を低下させて、次にそれらの粒子を特
定の剪断条件下に0〜100℃の温度で少なくとも15
重量%の強化用充填剤と混合して、粉末材料が得られ
る。
【0009】1990年4月13日に公開された特開平
2−102007号公報は、高コンシステンシーの又は
「ゲル」型のビニル基含有ポリジオルガノシロキサンを
ペレット化し、得られたペレットを次いで充填剤と混ぜ
合わせることを教示している。「クレーピング」又は
「クレープ硬化」と呼ばれる現象を防止するために加工
助剤が含まされる。結果として得られた組成物は、次い
で高速回転ブレードを使って10〜100℃で混合され
てさらさらの粉末を生成する。
【0010】上記のLink及び Scarbelの米国特許明細書
と特開平2−102007号公報の教示に従ってシリコ
ーンゴム粉末から調製されたエラストマーは、粉末ゴム
を適当な染料と一緒にし、塊にして薄い形材にすると、
肉眼にはっきりした斑点として認められる望ましくない
ゲル粒子が存在するといったような、多数の欠点がある
ことが分かった。このゲルの問題は、1991年11月
12日に出願された "Storage Stable Organosiloxane
Composition and Method for Preparing Same"という発
明の名称の米国特許出願第07/790043号明細書
に開示されるように、S.Mullanらの発見によって本質的
に克服された。Mullanらのシリコーンゴム粉末組成物
は、1〜1000ミクロンの平均粒度を有するものであ
って、高コンシステンシーのポリジオルガノシロキサン
を一定量の流動化された強化用充填剤へ混ぜ合わせて調
製され、この充填剤は上記のポリジオルガノシロキサン
を混入する前かあるいは混入の直後に>100℃から2
00℃の温度に加熱される。その結果得られたゴム粉末
は、その上に、優れた貯蔵安定性を示し、そして後に塊
にし硬化させて、実質的にゲルのない、物理的性質の優
れたエラストマーを与えることができる。
【0011】シリコーン類を含めた種々のゴム組成物を
他の熱可塑性樹脂系に加えることも研究されている。米
国特許第4888390号明細書において Liangらは、
一定のゴムを使ってポリ(フェニレンスルフィド)樹脂
の亀裂抵抗及び/又は耐衝撃性を向上させることができ
るということを示したが、この米国特許明細書に、粉末
ゴム成分を使用すべきであるという示唆は少しもない。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用効果】一定のシリ
コーンゴム粉末、好ましくは前述のMullanらによって開
示された方法に従って製造されたものは、ポリ(フェニ
レンエーテル)樹脂のための、特にポリ(2,6−ジメ
チル−1,4−フェニレンエーテル)樹脂のための、非
常に有効な変性剤として用いることができる、というこ
とが見いだされた。比較的低濃度で使用すると、例えば
樹脂100重量部当り約0.2〜3重量部といったよう
な濃度で使用すると、シリコーンゴム粉末はポリ(フェ
ニレンエーテル)樹脂に大変に向上した流動特性を付与
し、そうして例えば押出機のような通常の装置でもって
より低い温度でたやすく加工処理するのを可能にする。
そのようにたやすい加工処理は、必要とされる流動性を
生じさせるのに十分な温度では劣化するバージン樹脂の
場合には不可能である。その上、変性された樹脂は、シ
リコーンゴム粉末の含有量が樹脂100重量部当り約5
〜20重量部まで増加される場合において特に、バージ
ンのポリ(フェニレンエーテル)以上に向上した耐衝撃
性を示す。これに関しては、シリカ充填剤がヒドロキシ
ル基を末端基とするオリゴマーのポリジメチルシロキサ
ンで処理される特定の組成物が、殊の外向上した耐衝撃
性を示す、ということが驚くべきことに認められてい
る。更に、本発明のゴム粉末は通常の処理装置、例えば
一軸のスクリュー押出機あるいは好ましくは二軸スクリ
ュー押出機といったような装置を使って、ポリ(フェニ
レンエーテル)樹脂に容易に分散可能である。これは、
樹脂も変性用ゴム成分も両方ともさらさらした固体供給
材料として取扱うことができ、従って混合装置への(例
えばホッパーからの)容易な投入を行うことができるの
で、プラスチック製造業者に有意の便宜を提供する。
【0013】従って本発明は、次の成分(A)及び
(B)の均質ブレンドから本質的になる組成物に関す
る。
【0014】(A)ポリ(フェニレンエーテル)熱可塑
性ポリマー100重量部 (B)上記のポリ(フェニレンエーテル)熱可塑性ポリ
マーに均一に分散していて、平均粒度が1〜1000ミ
クロンであり、そして本質的に、(i)ヒドロキシル基
とビニル基とからなる群より選ばれた官能基を少なくと
も一つ有するポリジオルガノシロキサンガム100重量
部と(ii)シリカ充填剤10〜80重量部とからなる、
シリコーンゴム粉末0.2〜50重量部
【0015】本発明のポリ(フェニレンエーテル)樹脂
(A)は当該技術分野においてよく知られていて、これ
はフェノールモノマーのホモポリマー又はコポリマーで
ある。これらのモノマーは、置換されていなくてもよ
く、あるいはその芳香環に結合した、例えばアルキル
基、ハロアルキル基、ハロゲン、アリール基及びヒドロ
キシアルキル基といったような有機置換基を有すること
もできる。この明細書において考えられるポリ(フェニ
レンエーテル)樹脂のタイプは、オカダらの米国特許第
4940753号明細書に詳しく記載されている。その
ような樹脂は様々のものが知られてはいるが、商業的に
重要であり、且つ本発明のこの成分の好ましい態様であ
る最適のものは、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)を基礎材料とするポリマーである。
【0016】本発明の成分(B)は、約10〜約80重
量部の処理されたシリカ充填剤(ii)とブレンドされた
100重量部の1又は2種以上の高コンシステンシーポ
リジオルガノシロキサン(i)から本質的になるシリコ
ーンゴム粉末である。
【0017】シリコーンゴム粉末(B)の調製に用いら
れるポリジオルガノシロキサン(i)は、ヒドロキシル
基とビニル基とからなる群より選ばれる官能基を分子中
に少なくとも一つ有し、そしてガムのコンシステンシー
を有する、高コンシステンシーのポリマー又はコポリマ
ーである。このポリマーの分子量は、そのポリマーの2
5℃での粘度を約1,000,000センチポアズから
約100,000,000センチポアズまでのものにす
るのに十分なものである。ポリジオルガノシロキサンの
粘度特性の別の表示は、アメリカ材料試験協会(AST
M)の試験方法D926により測定される「ウィリアム
ス可塑度数」である。この明細書で用いられる可塑度数
は、体積が2cm3 で高さがおよそ10mmの円筒状試験片
を25℃で49ニュートンの圧縮荷重に3分間さらした
後のミリメートルで表した厚さに100を乗じたものと
定義される。この明細書において考えられる高コンシス
テンシータイプのポリジオルガノシロキサンは典型的
に、約150〜約500のウィリアムス可塑度を示す。
【0018】ポリジオルガノシロキサン(i)の有機基
は、炭化水素基又はハロゲン化された炭化水素基から独
立に選ばれる。それらの有機基は、例えば、炭素原子数
1〜20のアルキル基及び置換アルキル基、ビニル基や
5−ヘキセニル基の如きアルケニル基、シクロヘキシル
基の如きシクロアルキル基、そしてフェニル基、ベンジ
ル基、トリル基の如き芳香族炭化水素基、等である。好
ましい有機基は、炭素原子数1〜4の低級アルキル基、
フェニル基、及び3,3,3−トリフルオロプロピル基
のようなハロゲン置換されたアルキル基である。従っ
て、ポリジオルガノシロキサンはこのような有機基を有
するホモポリマー、コポリマー、又はターポリマーでよ
い。それらの例には、ジメチルシロキシ単位とフェニル
メチルシロキシ単位を含むガム、ジメチルシロキシ単位
とジフェニルシロキシ単位を含むガム、そしてジメチル
シロキシ単位、ジフェニルシロキシ単位及びフェニルメ
チルシロキシ単位を含むガムが含められ、このほかにも
たくさんのものがある。最も好ましくは、成分(i)は
その分子のおのおのの末端がビニル基で停止されている
ポリジメチルシロキサン、及び/又は主鎖に沿って少な
くとも一つのビニル基を有するポリジメチルシロキサン
である。
【0019】高コンシステンシー(又は「ガム」タイ
プ)のポリジオルガノシロキサンを調製する方法は十分
よく知られており、この明細書でそれらを詳細に論じる
必要はない。例えば、これらのポリマーを調製するため
の典型的な方法は酸又は塩基に触媒される環式ジオルガ
ノシロキサンの重合を含んでいる。
【0020】シリコーンゴム粉末(B)の成分(ii)
は、ヒュームドシリカもしくは沈降シリカ又はシリカエ
ーロゾルから得られる微細に分割された充填剤である。
これらのよく知られている充填剤は、表面積が約50m
2 /gより大きいことを典型的に特徴とする。ヒューム
形態のシリカは、入手のしやすさ、費用及び大きな表面
積のために、好ましい強化用充填剤であって、その表面
積は900m2 /gほどの大きなものになることができ
るが、好ましくは50〜400m2 /gである。
【0021】本発明の目的上、シリカ充填剤は好ましく
は、シラノール基を有するか又は、加水分解の可能な、
シラノール基の前駆体を有する液体有機ケイ素化合物と
の反応で処理される。充填剤の処理剤として使用するこ
とができる、クレーピング防止剤とも称される化合物
は、ヒドロキシ基又はアルコキシ基を末端基とする低分
子量の液状ポリジオルガノシロキサン、ヘキサオルガノ
ジシロキサン及びヘキサオルガノジシラザンのような成
分を包含する。充填剤処理剤の全部又は一部分における
ケイ素と結合した炭化水素基は、炭素−炭素二重結合の
ような置換基を有することができる。この処理用成分
は、平均の重合度(DP)が2〜約100である、ヒド
ロキシ基を末端基とするオリゴマーのポリジメチルシロ
キサンであるのが好ましい。このタイプの非常に好まし
い処理用流体の重合度は約2〜約10である。
【0022】本発明の方法で用いられるシリカ充填剤
は、好ましくは、シリコーンゴム粉末(B)を作るため
ポリジオルガノシロキサンとブレンドするより前に充填
剤重量基準にして約10〜約45重量%の充填剤処理剤
と反応させられる。この充填剤の処理は、シリコーンゴ
ム粉末を調製するのに用いる同じ混合容器で行うことが
できる。処理工程の間、シリカ又は他の強化用充填剤は
典型的に、100℃より高く約200℃までの温度に維
持される。あるいはまた、充填剤は、シリコーンゴム粉
末を調製する間に高コンシステンシーのポリジオルガノ
シロキサンとブレンドしながら処理することができる。
本発明の方法の好ましい態様によれば、充填剤処理剤は
強化用充填剤をポリジオルガノシロキサンとブレンドし
ている間に混合室に吹きつけられ、その際に充填剤とポ
リジオルガノシロキサンは本発明の方法の特徴である非
常に乱れた流動化状態にある。
【0023】本発明の非常に好ましい態様では、シリコ
ーンゴム粉末組成物にアルコキシシラン付着促進剤(ii
i) も混ぜ入れられる。アルコキシシラン付着促進剤は
その分子中に、炭素原子数が1〜4のアルコキシ基を少
なくとも一つ、そしてエポキシ基、アクリロキシ基、メ
タクリロキシ基、ビニル基、フェニル基又はN−β−
(N−ビニルベンジルアミノ)エチル−γ−アミノアル
キルヒドロクロリドから選ばれた基を少なくとも一つ有
する。好ましいアルコキシシラン付着促進剤は一般式Q
Si(OMe)3 を有し、ここでMeは以下においてメ
チル基を表し、Qはエポキシアルキル基、アクリロキシ
アルキル基、メタクリロキシアルキル基、ビニル基、フ
ェニル基及びN−β−(N−ビニルベンジルアミノ)エ
チル−γ−アミノアルキルモノ水素クロリド原子団から
なる群から選択される。そのようなアルコキシシランの
具体的な例には、γ−アクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
N−β−(N−ビニルベンジルアミノ)エチル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランモノ水素クロリド、フ
ェニルトリメトキシシラン、及びビニルトリメトキシシ
ランが含まれる。
【0024】アルコキシシラン付着促進剤を使用する場
合には、それは上記のシリコーンゴム粉末100重量部
毎に約0.5〜約15重量部程度加えられ、この添加は
好ましくは、後で更に説明するように、ポリジオルガノ
シロキサンと処理されたシリカ充填剤とを混合してから
実施される。
【0025】上述の成分の外に、本発明の組成物には多
数の追加成分を加えることができる。これらの追加成分
には、石英、炭酸カルシウム及びケイソウ土のような増
量用充填剤や、酸化鉄及び酸化チタンのような顔料や、
カーボンブラック及び細かく分割された金属といったよ
うな導電性充填剤や、水和酸化第二セリウムのような熱
安定剤や、アンチモン化合物、水和酸化アルミニウム、
マグネシウム化合物及びハロゲン化炭化水素のような難
燃剤や、強化剤としての樹脂状オルガノシロキサンコポ
リマーが含められるが、追加成分はこれらに限定されな
い。
【0026】シリコーンゴム粉末(B)は、強化用充填
剤を高コンシステンシーのポリジオルガノシロキサンと
ブレンドしている間その充填剤を流動化状態に維持する
こと、そして十分な剪断力を適用して、結果として得ら
れた充填剤で被覆されたポリマー粒子の大きさを低下さ
せて平均粒度を約1ミクロンから約1000ミクロンま
での均一な粉末にすることが可能ないずれの混合装置で
も調製することができる。適当なミキサーには、垂直方
向の円錐状の室の下部に高速剪断用の羽根があるWaring
(商標) ブレンダーと、ドイツ国KasselのRheinstahl H
enschel AG製のミキサーが含まれるが、適当なミキサー
はこれらに限定されない。
【0027】米国ケンタッキー州FlorenceのLittleford
Bros., Inc.により製造されるミキサー/グラニュレー
ターは好ましい混合装置である。これらのミキサーは、
水平方向の円筒状混合室内に少なくとも一つのすき又は
T形の羽根があるため、「すき (plow) 」又は「すき刃
(plowshare)」ミキサーと呼ばれる。すきの羽根は、羽
根のへりを混合室の周辺に近づけて混合室の水平軸の周
りを回転する。シリカを流動状態に保ち且つシリカの全
体にわたってポリマー粒子を均一に分散させる外に、す
きの羽根は、やはり混合室内に存在する高速の剪断作用
を及ぼす羽根によって作られる最終の粒子を集塊させて
最終の粒度を所望のものにするとも信じられる。シリカ
を流動状態に保つのに必要なすきの羽根の速度は、典型
的には30rpm から約200rpm までであって、混合室
の容量と最終の粉末の粒度範囲とに依存する。容量13
0リットルの混合室を使用すれば、80〜180rpm の
速度が好ましい。この速度は、より大きな容量のミキサ
ーについては比例してゆっくりになろう。混合室内に
は、ポリジオルガノシロキサンの粒度を低下させて微細
な粉末にするのに要する剪断力を供給するために、少な
くとも一つの高速の細断用の羽根も入っている。好まし
い態様の混合室には、直径が4インチから9インチまで
(10〜23cm)の範囲にわたる1〜6枚の、単一の軸
の周りを回転する羽根が円錐状に配列したものが入って
いて、一番小さい直径の羽根がミキサーの壁に一番接近
して位置する。本発明のシリコーンゴム粉末を最高で3
0分までの処理時間で調製することが要望される場合に
は、細断用の羽根の速度は約2000〜約4000rpm
とすべきであると思われる。
【0028】シリコーンゴム粉末(B)を調製する好ま
しい方法によれば、混合装置で強化用充填剤の少なくと
も一部を十分にかき混ぜるかあるいは攪拌して非常に乱
れた流動状態に維持して、凝集した塊をばらばらにし、
充填剤粒子間に空気もしくは他のガスを取り込み、そし
てその混合室内で粒子を浮遊した状態に保つ。浮遊した
充填剤粒子は、それらの浮遊充填剤粒子が該充填剤を入
れるのと一緒に又はその直ぐ後に混合装置に入れられる
ポリジオルガノシロキサンの粒子を速やかに被覆する能
力に関して流動床の特徴を呈する。先に説明した追加の
成分は、充填剤と一緒あるいはポリジオルガノシロキサ
ンと一緒に混合室に入れることができる。とは言うもの
の、アルコキシシラン付着促進剤(iii) を使用する場合
には、この成分はポリジオルガノシロキサン(i)と処
理されたシリカ(ii)をそれまでに混合してしまってか
ら加えるべきである。
【0029】好ましい方法によれば、処理されたシリカ
充填剤の粒子はポリジオルガノシロキサンを加える前に
流動化されて100℃より高い温度に加熱される。
【0030】ゲル粒子の存在を避け又は最小限にするた
め、混合室内の温度は、シリコーンゴム粉末(B)を調
製する工程全体の間(シリカの量によって典型的に2〜
120分を要する)、100℃より高く約200℃まで
の温度に、好ましくは100℃より高く150℃までの
温度に維持される。
【0031】本発明の方法の好ましい態様では、所定の
量のシリコーンゴム粉末を調製するのに必要な混合室の
容量を減らすために、流動中は充填剤の容積が大きく増
加するので初めは充填剤の一部分のみを入れる。この容
積は、シリカが密になり混合室内のポリジオルガノシロ
キサンを被覆するにつれて実質的に減少する。残りの充
填剤は、最初はホッパー又は他の適当な分配容器に入れ
られ、そしてミキサー内に初めから存在するシリカの容
積が、密になるのとポリジオルガノシロキサン粒子を被
覆するために減少するにつれて、混合室内へ投入され
る。充填剤を加えるこの方法は、細かく分割されたオル
ガノシロキサン組成物を調製する工程の全体にわたって
混合室の全容量を利用する。
【0032】この方法を使って調製したさらさらのシリ
コーン粉末組成物は、ゴムの可塑度に有意の変化を被ら
ずに約60℃までの温度で長時間貯蔵することができ
る。
【0033】本発明の組成物は、約0.2〜約50重量
部のシリコーンゴム粉末(B)を100重量部のポリ
(フェニレンエーテル)(A)と完全に混合して調製す
ることができる。この混合は、種々の成分を高粘性の樹
脂に分散させるのに使用される通常の方法のいずれかに
よって高温で果たすことができる。そのような混合操作
の温度や他の条件は選ばれた特定のポリ(フェニレンエ
ーテル)に依存し、当業者が日常の実験で決めることが
できる。例えば、好ましい樹脂、ポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)は、約270〜約3
20℃の温度でこの方法に従って混合することができ
る。あるいはまた、シリコーンゴム粉末をポリ(フェニ
レンエーテル)樹脂と予備混合することができ、この混
合物はそれから押出機に供給される。この目的に適した
装置の例には、二軸スクリュー押出機や一軸スクリュー
押出機のような機械が含まれ、この外のものもある。
【0034】先に述べたように、唯一の関心がポリ(フ
ェニレンエーテル)樹脂の加工性である場合には、約
0.2〜約3重量部のシリコーンゴム粉末を使用して各
100重量部のポリ(フェニレンエーテル)を変性する
ことができる。しかしながら、変性樹脂の耐衝撃性を最
適にするためには、ポリ(フェニレンエーテル)100
重量部当たり約5〜約20重量部のシリコーンゴム粉末
を使用する。こうして、成分(A)と(B)とを混合し
て均質状態にしてから、得られた変性ポリ(フェニレン
エーテル)樹脂を、押出し、真空成形、射出成形、ブロ
ー成形又は圧縮成形といったような通常の技術で更に加
工処理して、未変性の樹脂以上に耐衝撃性の向上したプ
ラスチック成形品を作製することができる。このような
成形品は、高性能エンジニアリングプラスチックが必要
とされる種々の産業用途で有用である。例として挙げら
れるものには、電気及び電子絶縁部品、例えばモータ
ー、コイル、変圧器等の絶縁部品や、機械類や手動工具
類のような種々の電気及び電子機器用のハウジング類
や、構造部材や、家具類や、エンジンとか内部構造部品
とかのような自動車用部品類や、航空機内装部品や、フ
リザー−オーブン調理用品があり、この外のものもあ
る。
【0035】
【実施例】次に掲げる例は、本発明の組成物を更に例示
するために提供するものであって、特許請求の範囲に記
載された発明を限定するものと解されるべきではない。
相反する指示がない限り、これらの例における部数や百
分率はいずれも重量を基準とするものであり、測定値は
いずれも25℃で得られたものである。
【0036】例1 次に述べるように、まずシリカ充填剤を処理し次いでそ
の処理した充填剤をポリジメチルシロキサンガムとブレ
ンドして、本発明のシリコーンゴム粉末を調製した。
【0037】容量130リットルのLittlefordミキサー
/グラニュレーター(モデルFM130 D、米国ケン
タッキー州FlorenceのLittleford Bros., Inc.) を加熱
して135℃の温度に維持した。窒素にミキサー室内を
120 ft3/h(3.4m 3 /h)の流量で通過させ
た。その後、窒素流量を10 ft3/h(0.28m3
h)に低下させ、公称表面積250m2 /gのヒューム
ドシリカの投入量31.95部の約半分を加えた。ミキ
サーのチョッパーとすき羽根を始動させ(すき羽根は約
160rpm 、チョッパーの羽根は約3400rpm )、粘
度が約40cSで平均重合度が約8の、ヒドロキシ基を末
端基とするポリジメチルシロキサン流体6.80部を噴
霧器ノズルを使ってミキサー混合室内へ吹付けた。約1
分後、0.142モル%のメチルビニルシロキサン単位
を有しそして約150のウィリアムス可塑度数を示す、
ジメチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチル
シロキサンガム59.17部をミキサー混合室に加え
た。次に、CH3 SiO3/2単位を7.2モル%、(C
3)2 SiO単位を24モル%、(CH3)3 SiO1/ 2
単位を3.2モル%、(CH2 =CH)(CH3)SiO単
位を15.4モル%、そしてPhSiO3/2 単位を50
モル%有するオルガノシロキサンコポリマー樹脂2.0
7部のほかに、残りのシリカを投入した。以下において
Phはフェニル基を表す。
【0038】窒素パージ速度を120 ft3/h(3.4
3 /h)に上げ、内容物を更に20分間混合してから
ミキサーを50℃未満まで冷却し、そしてさらさらの細
かい砂糖粉末の外観をしたシリコーンゴム粉末を分離し
た。
【0039】例2 1.75部の付着促進剤γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランを20分の混合工程の後で加えたことを
除いて、例1の手順に従った。この追加の成分は、先に
説明した冷却工程を行う前に約10分間高温で混合し
た。結果として得られたシリコーンゴム粉末はさらさら
した「くずれやすい」粉末であった。
【0040】例3 使用したシリカ処理剤がヒドロキシ基を末端基とする平
均重合度約4のポリジメチルシロキサン流体であったこ
とを除いて、例2の手順に従った。得られたシリコーン
ゴム粉末はさらさらした「くずれやすい」粉末であっ
た。
【0041】上記の各例の物質を、 Haakeシステム90
TW100押出機(米国ニュージャージー州 Paramus
のHaake/Fisons Instruments社) を使ってポリ(フェニ
レンエーテル)樹脂と表1に示した相対量でブレンド
し、本発明の組成物を作った。使用した樹脂HPX−1
00Lは三菱ガス化学社から入手したものであって、こ
れはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエー
テル)と説明されている。
【0042】使用した押出機の条件は次の通りであっ
た。 ・供給域1の温度=280℃ ・混合域2の温度=310℃ ・混合域3と出口域4の温度=300℃ ・スクリュー速度=50rpm ・ダイ=直径1/8インチ(約3.2mm)のストランド
ダイ
【0043】上記の混合操作から得られた押出成形品を
冷却し、細断してペレットにし、100℃で2.5時間
乾燥させ、そして Boyモデル15Sスクリュー型射出成
形機(米国ペンシルベニア州 ExtonのBoy Machine Cor
p.)を使って1/2×5×1/8インチ(12.7×1
27×3.2mm)の衝撃試験棒を作製した。
【0044】使用した成形パラメーターは次の通りであ
った。 ・混合域1及び2の温度=300℃ ・ノズル域3のダイヤル設定=72 ・成形温度=165゜F(74℃) ・射出圧力=7850psi (552kg/cm2 ) ・スクリュー排出設定点=2.0 ・型締圧力=4300psi (302kg/cm2 ) ・スクリュー速度=100rpm ・射出能力ダイヤル=36 ・成形時間=30秒
【0045】上記の衝撃試験棒にノッチを付けて、AS
TM D 256に従って衝撃強度の試験を行った。得
られた結果を表1に示す。
【0046】 表 1 ポリフェニレンエーテル樹脂 中のシリコーンゴム粉末 アイゾットノッチ付き 使用したシリコ 樹脂中の百分率 樹脂100部 衝撃強さーンゴム粉末 (%) 当りの部数 (ft・lb/in(cm・kg/cm)) 例1 1 1.01 1.5 (8.2) 例1 5 5.26 2.4(13.1) 例1 10 11.11 2.6(14.2) 例1 15 17.65 3.9(21.2) 例2 15 17.65 5.2(28.3) 例3 15 17.65 8.6(46.8)
【0047】比較のために、上記の手順に従って、HP
X−100L樹脂を米国ミシガン州ミッドランドのダウ
ケミカル社より得られたSTYRON(商標)484−
27−W耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)の量を表2
に示したようにいろいろに変えて変性した。表1に報告
された結果と反対に、HPX−100L樹脂はHIPS
含有量が約20%未満の場合には押出しすることができ
ないということが分かった。
【0048】 表 2 ポリ(フェニレンエーテル) アイゾットノッチ付き衝撃強さ 樹脂中のHIPS百分率(%) (ft・lb/in(cm・kg/cm)) 20 1.3 (7.1) 30 1.2 (6.5) 40 2.3(12.5) 50 1.7 (9.3)
【0049】やはり比較のために、例3のシリコーンゴ
ム粉末を15%の量で使用して汎用ポリスチレン樹脂
(STYRON(商標)685D、ダウケミカル社)を
変性した。このブレンドは、先に説明した物質と同様の
装置で、押出機の帯域1を200℃、帯域2〜4を21
0℃として調製した。このブレンドを成形して棒にする
と、その棒は約0.3ft・lb/in(1.6cm・kg/cm)
アイゾットノッチ付き衝撃強さを示した。このように小
さい耐衝撃性の値は、未変性のポリスチレン(すなわち
約0.23ft・lb/in(1.3cm・kg/cm))に匹敵す
るものであって、HIPS(すなわち約1.9〜2.7
ft・lb/in(10.3〜14.7cm・kg/cm))で得ら
れた値よりもかなり小さく、従って本発明のシリコーン
ゴム粉末はこの種の樹脂のための耐衝撃性改良剤として
は有効でないことを示している。
【0050】更に別の一連の比較評価を行った。この比
較評価では、フェノール基を末端基とするポリエーテル
スルホン(VICTREX(商標)PES 5003、
米国デラウェア州WilmingtonのICIアメリカ社)を、
表3に示したようにいろいろな量の例3のシリコーンゴ
ム粉末で変性した。この一連の実験では混合押出機の全
帯域を360℃の温度に設定した。
【0051】 表 3 PES 5003樹脂中の 例3の組成物の割合(%) 観 測 結 果 0(すなわち純粋の樹脂) 処理できず。 1 良好に押出された。 5 かなり良好に押出された。 10 加工不十分、時折ストランドが 破断* 、いくらかの発泡。 15 加工不十分、多くのストランドが 破断* 、多量の発泡。 * ストランドの破断は、押出成形品を水浴で冷却するこ
とができないうちにそれが、通常は押出機のダイの近く
で、折れたことを示している。
【0052】PES 5003樹脂中のシリコーンゴム
粉末の配合量がより多くなると押出しが不十分になった
ことのほかに、シリコーンゴムの量がより少ない変性樹
脂は多量のガスの発生のためにスクリュー型射出成形機
では満足に成形することができないことが分かった。こ
のために、衝撃試験棒は作製せず、そして本発明のシリ
コーンゴム粉末はポリエーテルスルホン樹脂のための適
当な変性剤ではないという結論に達した。
【0053】更に別の比較を行った。この比較では、例
1〜3で使用した未充填のポリジオルガノシロキサンガ
ムを、これらの例のポリ(フェニレンエーテル)を加工
処理するために説明した条件下で Haake押出機の第一の
加熱域へ注入した。このガムは、HPX−100L樹脂
中に15%の変性剤量で加え、そして前と同様に成形し
た試験棒にした。これらの棒の示したアイゾット衝撃強
さは1.66ft・lb/in(9.0cm・kg/cm)であっ
た。更に、この15%ブレンドを濃厚物として使用し、
この濃厚物を次いで押出機内で追加のポリ(フェニレン
エーテル)樹脂で希釈してガム含有量1%の変性系を作
った。このブレンドをやはり成形して試験棒にすると、
0.97ft・lb/in(5.3cm・kg/cm)の衝撃強さを
有することが分かった。このように、未充填のシリコー
ンガムを使用すると本発明の組成物の利益が得られない
ということが分かる。
【0054】例3のシリコーンゴム粉末1部からなる本
発明の組成物を Haake押出機で表4に示した条件下にス
クリュー速度50rpm で99部のHPX−100L樹脂
と混合して、一連の実験を行った。
【0055】 表 4 押 出 機 温 度(℃) スクリュートルク 帯域2 帯域3 帯域4 (m・g) 310 300 300 5300 300 290 290 5500 290 280 280 8500 280 270 270 11000 270 260 260 17000* * 押出機の最大能力、製品は回収されなかった。
【0056】本発明のシリコーンゴム粉末を少量使用し
てPPE樹脂を変性すると、バージン樹脂の流動を引き
起こすのに要する温度(この条件はポリマーが有意に劣
化することになる)よりもはるかに低い温度での加工処
理が可能になる、ということが分かった。表4からは、
押出し温度を代表的PPE/HIPS樹脂NORYL
(商標)731を加工処理するのに推奨される値(すな
わち表4に報告された最高の温度条件)よりも約20〜
30℃低くすることができる、ということも認められ
た。NORYL(商標)731は米国マサチューセッツ
州Pittsfieldのジェネラルエレクトリック社の製品であ
って、70〜60部のポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)樹脂中に約30〜40部のHI
PSというブレンドであると思われる。
【0057】本発明の組成物を使用して得られる別の利
益をはっきり証明するものとして、表5に示した変性樹
脂を軟化点に関して試験した。熱機械式分析器を使用
し、2gのおもりを負荷した直径2.5mmのプローブを
樹脂試料の上に載せた。各試料を10℃/min の速度で
加熱し、その軟化点をプローブが試料表面に貫入し始め
る時に記録した。この表から、本発明の組成物はバージ
ン樹脂の軟化点を大幅に低下させないということが分か
る(ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエー
テル)樹脂のガラス転移温度は約205℃である)。こ
れに反して、ポリ(フェニレンエーテル)/HIPSブ
レンドでは軟化点が約60℃降下した。
【0058】 表 5 変 性 樹 脂 系 軟化点(℃) 例3のシリコーンゴム粉末 1部/HPX−100L 99部 201 例3のシリコーンゴム粉末15部/HPX−100L 85部 195 NORYL(商標)731樹脂 135
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−270710(JP,A) 特開 昭61−16929(JP,A) 特開 昭61−271352(JP,A) 特開 昭61−272264(JP,A) 特開 平1−234468(JP,A) 特開 平2−102007(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 71/00 - 71/14 C08L 83/00 - 83/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)〜(C)の均質ブレン
    を含む組成物。 (A)ポリ(フェニレンエーテル)熱可塑性ポリマー1
    00重量部 (B)上記のポリ(フェニレンエーテル)熱可塑性ポリ
    マーに均一に分散していて、平均粒度が1〜1000ミ
    クロンであり、そして本質的に、(i)ヒドロキシル基
    とビニル基とからなる群より選ばれた官能基を少なくと
    も一つ有するポリジオルガノシロキサンガム100重量
    部と(ii)シリカ充填剤10〜80重量部とからなる、
    シリコーンゴム粉末20重量部(C)炭素原子数が1〜4のアルコキシ基を少なくとも
    一つ、そしてエポキシ基、アクリロキシ基、メタクリロ
    キシ基、ビニル基、フェニル基又はN−β−(N−ビニ
    ルベンジルアミノ)エチル−γ−アミノアルキルヒドロ
    クロリド基から選ばれた基を少なくとも一つ有する、上
    記のシリコーンゴム粉末(B)100重量部当り0.5
    〜15重量部のアルコキシシラン付着促進剤
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