JP2899626B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の利用分野) 本発明は写真感光材料に関し、詳しくはイメージワイ
ズにかぶらせ剤を放出する化合物を少なくとも一層に含
有するハロゲン化銀写真感光材料に関する。
(従来の技術) ハロゲン化銀カラー写真感光材料において、発色現像
処理中にある種のカプラーから現像促進剤あるいはかぶ
らせ剤を放出させることはすでに知られている。特開昭
57−150845号、特開昭59−50439号及び特開昭59−17084
0号には発色現像主薬酸化体との反応によりかぶらせ剤
を放出するカプラーが開示されており、イメージワイズ
にかぶらせ剤を放出することによる硬調化効果や現像促
進効果がうたわれている。一方、黒白現像薬たとえばハ
イドロキノン、メトール、3−ピラゾリドン等を用いる
黒白現像によつて現像薬酸化体との酸化還元反応により
イメージワイズにかぶらせ剤を放出する化合物について
も、特開昭60−107029号に開示されており、ネガ乳剤の
高感・硬調化に有効であることが記載されている。しか
し、その効果はいまだ十分とは云えなかつた。
一方、光かぶり法又は化学的かぶり法を用いての直接
ポジ画像形成においては、通常のネガ型の場合に比べて
現像速度が遅く処理時間が長くかかるため、従来は現像
液のpH及び/又は液温を高くして処理時間を短かくする
方法がとられてきていた。しかし、一般にpHが高いと得
られる直接ポジ画像の最小画像濃度が増大するという問
題を有する。また高pH条件下では空気酸化による現像主
薬の劣化が起こりやすく、その結果現像活性が著しく低
下する問題がある。
直接ポジ画像形成の現像速度を上げる手段としては他
に、ハイドロキノン誘導体を用いるもの(米国特許3,22
7,552号)、カルボン酸基やスルホン酸基をもつたメル
カプト化合物を用いたもの(特開昭60−170843号)等が
知られているが、これらの化合物を使用した効果は小さ
く、有効に直接ポジ画像の最大濃度を上げる技術は見出
されていない。特に、低いpHの現像液で処理しても充分
な最大画像濃度が得られる技術が望まれている。
一方、直接ポジ感光材料は画像露光時の未露光領域の
巾が狭くなると、最大画像濃度が巾の広い未露光領域の
最大画像濃度より著しく低下するという問題があつた。
このため、ネガ感光材料より解像力が小さくなる傾向
を有しており、これらを解決する手段が望まれている。
また、得られる直接ポジ画像の最大濃度を増加させる
ために、特にコア/シエル型ハロゲン化銀乳剤におい
て、表面化学増感処理が施されるが、過度な化学増感に
より引き起こされる最小濃度増大や感度の低下及び高露
光量部分における偽画像の発生等の問題を回避するため
に、表面化学増感は通常適度なところで停止しなければ
ならず、その際形成される表面化学増感核は通常のネガ
型の場合に比べて弱いものとなつており、その経時安定
性は著しく悪いものであつた。
このような欠点を改良するために従来からよく知られ
ている4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラ
ザインデン、1−フエニル−5−メルカプトテトラゾー
ルなどの安定剤を添加する方法が検討されたが、経時に
よる性能変化を防止するためには、多量に添加しなけれ
ばならず、そのため得られる写真性能にさまざまな悪作
用を及ぼすことを避けることはできなかつた。このよう
な悪作用は具体的に言えば現像抑制剤作用によるポジ像
の最大濃度低下であり、再反転像感度の上昇であり、更
にはハロゲン化銀乳剤において通常よく行われる分光増
感においてこれらの化合物が増感色素の吸着を阻害し、
分光増感域の感度上昇を妨げるなどの作用であつたた
め、これらの悪作用を回避でき、かつ経時安定性を向上
させる技術の出現も望まれていた。
〔発明が解決すべき課題〕
前記従来技術を単独であるいは種々組み合わせて用い
ても満足すべき最大画像濃度に加えて更に解像力及び経
時安定性に優れた直接ポジカラー感光材料を簡単に得る
ことは困難であつた。
したがつて、本発明の第1の目的は硬調なハロゲン化
銀写真感光材料の提供にある。
本発明の第2の目的は感度の高いハロゲン化銀写真感
光材料の提供にある。
本発明の第3の目的は、高い最大画像濃度と高い解像
力を有する直接ポジ画像を得ることのできる直接ポジカ
ラー感光材料を提供することにある。
本発明の第4の目的は、保存性、特に高温高湿の環境
下での保存性に優れた直接ポジカラー感光材料を提供す
ることにある。
本発明の第5の目的は、安定性の高い低pHの現像液で
処理しても充分に高い発色濃度を有する直接ポジ画像を
形成することのできる直接ポジカラー感光材料を提供す
ることにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の前記目的は、支持体上に少なくとも一つの感
光性ハロゲン化銀乳剤層を有する写真感光材料におい
て、該感光材料が下記一般式〔I〕で示される化合物の
少なくとも一種を含有することを特徴とするハロゲン化
銀感光材料によつて達成された。
一般式〔I〕 式中、A1、A2は共に水素原子又は一方が水素原子で他
方はスルホニル基もしくは (式中R0はアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
ルコキシ基又はアリールオキシ基を表わし、lは1また
は2を表わす。)を表わす。
Timeは二価の連結基を表わし、tは0または1を表わ
す。但し、Timeの二価の連結基には、現像主薬酸化体と
の反応によって開裂する基は含まない。FAは造核剤を表
わす。Vはカルボニル基、 スルホニル基、スルホキシ基、 (R1はアルコキシ基またはアリールオキシ基を表わ
す。)、イミノメチレン基、またはチオカルボニル基を
表わす。Rは芳香族基を表わす。) 以下一般式(I)について詳細に説明する。
一般式(I)においてA1、A2は水素原子、炭素数20以
下のアルキルスルホニル基およびアリールスルホニル基
(好ましくはフエニルスルホニル基又はハメツトの置換
基定数の和が−0.5以上となるように置換されたフエニ
ルスルホニル基)、 (R0として好ましくは炭素数30以下の直鎖、分岐状また
は環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基(好ま
しくフエニル基、又はハメツトの置換基定数の和が−0.
5以上となるように置換されたフエニル基)、アルコキ
シ基(例えばエトキシ基など)、アリールオキシ基(好
ましくは単環のもの)などであり、これらの基は置換基
を有していてもよく置換基としては、例えば以下のもの
があげられる。これらの基は更に置換されていてもよ
い。
例えばアルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニ
ル、アルコキシ、アリール、置換アミノ、アシルアミ
ノ、スルホニルアミノ、ウレイド、ウレタン、アリール
オキシ、スフフアモイル、カルバモイル、アルキルチ
オ、アリールチオ、スルホニル、スルフイニル、ヒドロ
キシ、ハロゲン原子、シアノ、スルホ、カルボキシル、
アリールオキシカルボニル、アシル、アルコキシカルボ
ニル、アシルオキシ、ニトロ、などである。)であり、
A1、A2で表わされるスルホニル基は具体的には米国特許
第4,478,928号に記載されているものを表わす。
A1、A2は可能な場合Time、R、又はVと結合して環を
形成してもよい。
A1及びA2としては水素原子が最も好ましい。
Timeは二価の連結基を表わし、タイミング調節機能を
有していてもよい。但し、Timeの二価の連結基には、現
像主薬酸化体との反応によって開裂する基は含まない。
tは0または1を表わし、t=0の場合はFAが直接Vに
形成していることを意味する。
Timeで表わされる二価の連結基としては、例えば米国
特許第4,248,962号(特開昭54−145,135号)等に記載の
p−ニトロフエノキシ誘導体の分子内閉環反応によつて
写真的有用基(PUG)を放出するもの;米国特許第4,31
0,612号(特開昭55−53,330号)および同4,358,525号等
に記載の環開裂後の分子内閉環反応によつてPUGを放出
するもの;米国特許第4,330,617号、同4,446,216号、同
4,483,919号、特開昭59−121,328号等に記載のコハク酸
モノエステルまたはその類縁体のカルボキシル基の分子
内閉環反応による酸無水物の生成を伴つて、PUGを放出
するもの;米国特許第4,409,323号、同4,421,845号、リ
サーチ・デイスクロージヤー誌No.21,228(1981年12
月)、米国特許第4,416,977号(特開昭57−135,944
号)、特開昭58−209,736号、同58−209,738号等に記載
のアリールオキシ基またはヘテロ環オキシ基が共役した
二重結合を介した電子移動によりキノンモドメチド、ま
たはその類縁体を生成してPUGを放出するもの;米国特
許第4,420,554号(特開昭57−136,640号)、特開昭57−
135,945号、同57−188,035号、同58−98,728号および同
58−209,737号等に記載の含窒素ヘテロ環のエナミン構
造を有する部分の電子移動によりエナミンのγ位よりPU
Gを放出するもの;特開昭57−56,837号に記載の含窒素
ヘテロ環の窒素原子と共役したカルボニル基への電子移
動により生成したオキシ基の分子内閉環反応によりPUG
を放出するもの;米国特許第4,146,396号(特開昭52−9
0932号)、特開昭59−93,442号、特開昭59−75475号等
に記載のアルデヒド類の生成を伴つてPUGを放出するも
の;特開昭51−146,828号、同57−179,842号、同59−10
4,641号に記載のカルボキシル基の脱炭酸を伴つてPUGを
放出するもの;特開昭60−7,429号に記載のイソシアナ
ートの生成を伴つてPUGを放出するもの;米国特許第4,4
38,193号等に記載のカラー現像薬の酸化体とのカツプリ
ング反応によりPUGを放出するものなどを挙げることが
できる。
Timeは二価の連結基(例えば後述する一般式(T−
1)〜(T−10))の二つ以上の組合せから成つても良
い。
Timeで表わされる基としては下記一般式(T−1)〜
(T−10)で表わされるものが好ましい。
ここに(*)は一般式(I)で表わされる化合物にお
いてVが結合する部位を表わし、(*)(*)はFAが結
合する部位を表わす。
一般式(T−1) 式中(*)−Q1−は(*)−O−、 (*)−O−CH2−O−、(*)−O−CH2−、(*)−
O−CH2−S−、 を表わす。
ここでRt1は水素原子、脂肪族基、芳香族基もしくは
複素環基を表わす。
X1は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、−O
−Rt2、−SRt2 −CO−Rt2、−SO−Rt2、シアノ基、ハロゲン原子(例え
ばフツ素、塩素、臭素、ヨウ素)もしくはニトロ基を表
わす。
ここでRt2およびRt3は同じであつても異つていても良
く、Rt1と同じ意味の基を表わす。X2はRt1で述べた基を
表わす。
qは1から4の整数を表わす。qが2以上の時は、X1
で表わされる置換基は同じでも異なつていても良い。q
が2つ以上の時は、X1どうしが連結して環を形成しても
良い。
rは0、1または2を表わす。
一般式(T−1)で表わされる基は例えば米国特許第
4,248,962号に記載されている。
一般式(T−2) 式中、Q1、X1、X2、qに関しては一般式(T−1)で
定義したものと同じ意味を表わす。
一般式(T−3) 式中(*)−Q2−は(*)−O−、 を表わす。
uは1〜4の整数で好ましくは1、2または3であ
る。
Rt1およびX2に関しては一般式(T−1)での定義と
同じ意味を表わす。
一般式(T−4) 式中(*)−Q3−は(*)−O−、 (*)−O−CH2−O−または (*)−O−CH2−S−を表わす。
Rt1、Rt2、Rt3、X1およびqは一般式(T−1)で定
義したものと同じ意味を表わす。一般式(T−4)で表
わされる基は例えば米国特許第4,409,323号に記載のあ
るタイミング基である。
一般式(T−5) 式中Q3、Rt2、Rt3、X1およびqは一般式(T−4)に
おいて定義したものと同じ意味を表わす。
一般式(T−6) 式中X3は炭素、窒素、酸素あるいは硫黄のうちから選
ばれ、少なくとも1つ以上の原子の組合せからなり、五
員ないし七員の複素環を形成するに必要な原子団であ
る。この複素環はさらにベンゼン環、または五員ないし
七員の複素環が縮合していても良い。好ましい複素環と
して例えばピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリ
アゾール、フラン、オキサゾール、チオフエン、チアゾ
ール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、
アゼピン、オキセピン、インドール、ベンゾフランなら
びにキノリンなどがあげられる。
Q3、X1、q、Rt2、Rt3は一般式(T−4)で定義した
ものと同じ意味を表わす。一般式(T−6)で表わされ
る基は例えば、英国特許第2,096,783号に記載のあるタ
イミング基である。
一般式(T−7) 式中、X4は炭素、窒素、酸素あるいは硫黄のうちから
選ばれ少なくとも一つ以上の原子の組合せからなり、五
員ないし七員の複素環基を形成するに必要な原子団であ
る。X5およびX6あるいは−N=である。ここでRt4は水素原子、脂肪族
基あるいは芳香族基を表わす。この複素環は更にベンゼ
ン環または五員ないし七員の複素環が縮合していても良
い。
好ましい複素環としては、ピロール、イミダゾール、
トリアゾール、フラン、オキサゾール、オキサジアゾー
ル、チオフエン、チアゾール、チアジアゾール、ピリジ
ン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、アゼピン、オ
キセピンならびにイソキノリンなどがあげられる。
Q3、X1、qは一般式(T−4)で定義したものと同じ
意味を表わす。
一般式(T−8) 式中、X9は炭素、窒素、酸素あるいは硫黄のうちから
選ばれ少なくとも一つ以上の原子の組合せからなり、五
員ないし七員の複素環を形成するに必要な原子団であ
る。X7およびX8あるいはN−である。この複素環は更にベンゼン環ま
たは五員ないし七員の複素環が縮合していても良い。好
ましい複素環としては、一般式(T−6)にあげられた
ものの他に例えばピロリジン、ピペリジン、ベンゾトリ
アゾールなどがあげられる。
Q1、X1、X2、rおよびqは一般式(T−1)で定義し
たものと同じ意味を表わす。
一般式(T−9) 式中X10は一般式(T−8)で定義されたX9と同じ意
味を表わす。Q3は一般式(T−4)で定義されたものと
同じ意味を表わす。
好ましい複素環としては、例えば次に示すものであ
る。
ここでX1およびqは一般式(T−1)で定義したもの
と同じ意味を表わし、X11は水素原子、脂肪族基、芳香
族基、アシル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル
基、スルフアモイル基、複素環基もしくはカルバモイル
基を表わす。u−は0または1を表わす。
式中X1、X2は一般式(T−1)で、Q3は一般式(T−
4)で定義したものと同じ意味を表わす。uは一般式
(T−3)で定義したものと同じ意味で、好ましくは1
または2である。
上記一般式(T−1)から(T−10)においてX1
X2、Rt1、Rt2、Rt3およびRt4が脂肪族基の部分を含むと
き、炭素数1から20のものが好ましく飽和または不飽
和、置換または無置換、鎖状または環状、直鎖または分
岐のいずれであつても良い。上記X1、X2、Rt1、Rt2、R
t3およびRt4が芳香族基の部分を含むとき、炭素数6〜2
0好ましくは6〜10であり、さらに好ましくは置換また
は無置換のフエニル基である。また上記X1、X2、Rt1、R
t2、Rt3およびRt4が複素環基の部分を含むときは、ヘテ
ロ原子として窒素原子、酸素原子あるいは硫黄原子の少
なくとも1個を含む五員もしくは六員の複素環である。
複素環基として好ましくは、ピリジル基、フリル基、チ
エニル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリ
ル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基もしくは
ピロリジニル基である。二価の連結基として好ましく例
えば以下に示すものである。
FAは現像時ハロゲン化銀粒子に作用して現像開始可能
なカブリ核を生ぜしめるいわゆる造核剤を表わす。FAと
しては現像時ハロゲン化銀粒子に対して還元的に作用し
てカブリ核を生ぜしめる基等を挙げることができる。
FAとして好ましい基はハロゲン化銀粒子に対して吸着
性を有する基を含む基であり、以下のように表わすこと
ができる。
AD−(L)m−X ADはハロゲン化銀に対して吸着性を有する基を表わ
し、Lは2価の基を表わし、mは0または1を表わす。
Xは還元性の基を表わす。
FAがAD−(L)m−Xを含む基である場合、TimeにAD
が直接結合していてもよいし、LでもXでもそれがTime
より離脱されうるものならこれらがTimeに結合していて
もよい。
ADで表わされるハロゲン化銀に対して吸着可能な基と
しては、解離可能な水素原子を持つ含窒素ヘテロ環(ピ
ロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テ
トラゾール、ベンツイミダゾール、ベンゾピラゾール、
ベンゾトリアゾール、ウラシル、テトラアザインデン、
イミダゾテトラゾール、ピラゾロトリアゾール、ペンタ
アザインデン等)、環内に少なくとも1個の窒素原子と
他のヘテロ原子(酸素、イオウ、セレン等)をもつヘテ
ロ環(オキサゾール、チアゾール、チアゾリン、チアゾ
リジン、チアジアゾール、ベンゾチアゾール、ベンズオ
キサゾール、ベンズセレナゾール等)、メルカプト基を
もつヘテロ環(2−メルカプトベンゾチアゾール、2−
メルカプトピリミジン、2−メルカプトベンズオキサゾ
ール、1−フエニル−5−メルカプトテトラゾール
等)、4級塩(3級アミン、ピリジン、キノリン、ベン
ゾチアゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾー
ル等の4級塩)、チオフエノール類、アルキルチオール
類(システイン等)、 の部分構造を持つ化合物(例えば、チオウレア、ジチオ
カルバメート、チオアミド、ローダニン、チアゾリジン
チオン、チオヒダントイン、チオバルビツール酸等)等
からなるものを挙げることが出来る。
FA中のLで表わされる2価の連結基としてはアルキレ
ン、アルケニレン、フエニレン、ナフチレン、−O−、
−S−、−SO−、−SO2−、−N=N−、カルボニル、
アミド、チオアミド、スルホンアミド、ウレイド、チオ
ウレイド、ヘテロ環等の中から選ばれたものより構成さ
れる。
Lを構成する2価の連結基の一つに現像液中の成分
(例えば水酸化物イオン、ヒドロキシアミン、亜硫酸イ
オン等)の作用により開裂可能な基を適宜選択すれば、
造核作用を調節したり、失活させたりすることも可能で
ある。
Xで表わされる基としては還元性の化合物(ヒドラジ
ン、ヒドラジド、ヒドラゾン、ハイドロキノン、カテコ
ール、p−アミノフエノール、p−フエニレンジアミ
ン、1−フエニル−3−ピラゾリジノン、エナミン、ア
ルデヒド、ポリアミン、アセチレン、アミノボラン、テ
トラゾリウム塩、エチレンビスピリジニウム塩の如き4
級塩カルバジン酸等)などを挙げることが出来る。
さらにFAのうち特に好ましいものは次の一般式〔II〕
ないし〔IV〕で表わされる。
一般式〔II〕 一般式〔III〕 式中、R21又はR31はアシル基、カルバモイル基、アル
キルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシ
カルボニル基、アリールオキシカルボニイル基またはス
ルフアモイル基を表わし、R22又はR32は水素原子、アシ
ル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基またはア
リールオキシカルボニル基を表わし、R23又はR33はハロ
ゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、アルケニル基、
アリール基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、カルボンアミド基またはスルホンアミド基
を表わす。mは0〜4の整数を表わし、mが2以上の場
合、R23又はR33は同じであつても異なっていてもよく、
また2つ以上が結合して縮合環を形成してもよい。Lは
前に述べたのと同じ意味、すなわち2価の連結基を表わ
し、nは0または1を表わす。Z1は単環もしくは縮合環
のヘテロ環を形成するに必要な非金属原子群を表わし、
Z2はNとともに形成する単環もしくは縮合環のヘテロ環
を形成するに必要な非金属原子群を表わす。
置換基の例を以下にさらに詳しく述べる。R21又はR31
としては、アシル基(例えばホルミル、アセチル、プロ
ピオニル、トリフルオロアセチル、ピルボイル)、カル
バモイル基(N,N−ジメチルカルバモイル等)、アルキ
ルスルホニル基(メタンスルホニル等)、アリールスル
ホニル基(ベンゼンスルホニル等)、アルコキシカルボ
ニル基(メトキシカルボニル等)、アリールオキシカル
ボニル基(フエノキシカルボニル等)またはスルフアモ
イル基(メチルスルフアモイル等)を、R22又はR32とし
ては、水素原子、アシル基(トリフルオロアセチル
等)、スルホニル基(メタンスルホニル、ベンゼンスル
ホニル等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボ
ニル等)またはアリールオキシカルボニル等(フエノキ
シカルボニル等)を、R23又はR33としてはハロゲン原子
(フツ素、塩素等)、アルコキシ基(メトキシ、メトキ
シエトキシ等)、アルキル基(メチル、ヒドロキシメチ
ル等)、アルケニル基(アリル等)、アリール基(フエ
ニル等)、アリールオキシ基(フエノキシ等)、アルキ
ルチオ基(メチルチオ等)、アリールチオ基(フエニル
チオ等)、カルボンアミド基(アセトアミド等)または
スルホンアミド基(メタンスルホンアミド等)を挙げる
ことができる。
一般式〔IV〕 (式中、Zは5ないし6員の複素環を形成するに必要な
非金属原子群を表わし、Zは置換基で置換されていても
よい。R41は脂肪族基であり、R42は水素原子、脂肪族基
または芳香族基であり、Zと結合して環を形成してもよ
い。R41及びR42は置換基で置換されていてもよい。但
し、R41、R42及びZで表わされる基のうち、少なくとも
一つは、アルキニル基、アシル基、ヒドラジン基または
ヒドラゾン基を含むか、またはR41とR42とで6員環を形
成し、ジヒドロピリジニウム骨格を形成する。Yは電荷
バランスのための対イオンである。n′は0又は1を表
わす。
一般式〔IV〕について以下に詳しく説明すると、Zで
完成される複素環は、例えばキノリニウム、ベンゾチア
ゾリウム、ベンズイミダゾリウム、ピリジニウム、チア
ゾリニウム、チアゾリウム、ナフトチアゾリウム、セレ
ナゾリウム、ベンゾセレナゾリウム、イミダゾリウム、
テトラゾリウム、インドレニウム、ピロリニウム、アク
リジニウム、フエナンスリジニウム、イソキノリニウ
ム、オキサゾリウム、ナフトオキサゾリウム及びベンズ
オキサゾリウム核があげられる。Zの置換基としては、
アルキル、アルケニル、アラルキル、アリール、アルキ
ニル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミ
ノ、アルキルチオ、アリールチオ、アシルオキシ、アシ
ルアミノ、スルホニル、スルホニルオキシ、スルホニル
アミノ、カルボキシル、アシル、カルバモイル、スルフ
アモイル、スルホ、シアノ、ウレイド、ウレタン、炭酸
エステル、ヒドラジン、ヒドラゾン、イミノ、又はハロ
ゲン原子があげられる。Zの置換基としては、例えば上
記置換基の中から少なくとも1個選ばれるが、2個以上
の場合は同じでも異なっていてもよい。また上記置換基
はこれらの置換基でさらに置換されていてもよい。
更にZの置換基として、連結基Lを介してZで完成さ
れる複素環四級アンモニウム基を有してもよい。この場
合はいわゆるビス体の構造を取る。
Zで完成される複素環として、好ましくはキノリニウ
ム、ベンゾチアゾリウム、ベンズイミダゾリウム、ピリ
ジニウム、アクリジニウム、フエナンスリジニウム、及
びイソキノリニウム核があげられる。更に好ましくはキ
ノリニウム、ベンゾチアゾリウム、ベンズイミダゾリウ
ムであり、その上更に好ましくはキノリニウム及びベン
ゾチアゾリウムである。最も好ましくはキノリニウムで
ある。
R41及びR42の脂肪族基は、炭素数1〜18個の無置換ア
ルキル基およびアルキル部分の炭素数が1〜18個の置換
アルキル基である。置換基としては、Zの置換基として
述べたものがあげられる。
R42で表わされる芳香族基は炭素数5〜20個のもの
で、例えばフエニル基、ナフチル基などがあげられる。
置換基としてはZの置換基として述べたものがあげられ
る。
R41、R42及びZで表わされる基のうち、少なくとも一
つはアルキニル基、アシル基、ヒドラジン基、またはヒ
ドラゾン基を有するか、またはR41とR42とで6員環を形
成し、ジヒドロピリジニウム骨格を形成するが、これら
はZで表わされる基への置換基として先に述べた基で置
換されていてもよい。
ヒドラジン基としては、置換基としてなかでもアシル
基やスルホニル基を有するものが好ましい。
ヒドラゾン基としては、置換基として脂肪族基や芳香
族基を有するものが好ましい。
アシル基としては、例えばホルミル基や脂肪族もしく
は芳香族ケトンが好ましい。
R41、R42またはZのいずれかが有するアルキニル基と
しては、これまで、すでに一部は述べられているが、更
に詳しく説明すると、好ましくは炭素数2〜18個のもの
で、例えばエチニル基、プロパルギル基、2−ブチニル
基、1−メチルプロパルギル基、1,1−ジメチルプロパ
ルギル基、3−ブチニル基、4−ペンチニル基などであ
る。
更にこれらは、Zの置換基としては、例えば、3−フ
エニルプロパルギル基、3−メトキシカルボニルプロパ
ルギル基、4−メトキシ−2−ブチニル基などがあげら
れる。
R41、R42及びZで表わされる基または環への置換基の
少なくとも1つは、アルキニル基またはアシル基である
場合、あるいはR41とR42とが連結してジヒドロピリジニ
ウム骨格を形成する場合が好ましく、更にR41、R42及び
Zで表わされる基または環への置換基としてアルキニル
基を少なくとも一つ含む場合が最も好ましい。
特にR41がプロパルギル基である場合が最も好まし
い。
電荷バランスのための対イオンYは、複素環中の四級
アンモニウム塩で生じた正電荷を相殺することができる
任意の陰イオンであり、例えば臭素イオン、塩素イオ
ン、沃素イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、エチ
ルスルホン酸イオン、過塩素酸イオン、トリフルオロメ
タンスルホン酸イオン、チオシアンイオンなどである。
この場合n′は1である。複素環四級アンモニウム塩が
スルホアルキル置換基のような陰イオン置換基を含む場
合は、塩はベタインの形をとることができ、その場合に
は対イオンは必要なく、n′は0である。複素環四級ア
ンモニウム塩が2個の陰イオン置換基、たとえば2個の
スルホアルキル基を有する場合には、Yは陽イオン性対
イオンであり、例えばアルカリ金属イオン(ナトリウ
ム、カリウムなど)やアンモニウム塩(トリエチルアン
モニウムなど)などがあげられる。
Vはカルボニル基、 スルホニル基、スルホキシ基、 (R1はアルコキシ基またはアリールオキシ基を表わ
す。)、イミノメチレン基、チオカルボニル基を表わ
し、Vとしてはカルボニル基が好ましい。
芳香族基は単環または2環のアリール基であり、例え
ばフエニル、ナフチルなどが挙げられる。
Rは置換基で置換されていてもよい。置換基として
は、例えば以下のものが挙げられる。これらの基はさら
に置換されていてもよい。
例えばアルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニ
ル、アルコキシ、アリール、置換アミノ、アシルアミ
ノ、スルホニルアミノ、ウレイド、ウレタン、アリール
オキシ、スルフアモイル、カルバモイル、アルキルチ
オ、アリールチオ、スルホニル、スルフイニル、ヒドロ
キシ、シアノ、スルホ、アリールオキシカルボニル、ア
シル、アルコキシカルボニル、アシルオキシ、やカルボ
キシル又はハロゲン原子である。
また、一般式(I)においてRやTimetFAは、そ
の中にカプラー等の不動性写真用添加剤において常用さ
れているバラスト基や一般式(I)で表わされる化合物
がハロゲン化銀に吸着することを促進する基が組み込ま
れていてもよい。
バラスト基は一般式(I)で表わされる化合物が実質
的に他層または処理液中へ拡散できないようにするのに
十分な分子量を与える有機基であり、アルキル、アリー
ル、ヘテロ環、エーテル、チオエーテル、アミド、ウレ
イド、ウレタン、スルホンアミドなどの一つ以上の組合
せからなるものである。バラスト基として好ましくは置
換ベンゼン環を有するバラスト基であり、特に分岐状ア
ルキル基で置換されたベンゼン環を有するバラスト基が
好ましい。
ハロゲン化銀への吸着促進基としては、具体的には4
−チアゾリン−2−チオン、4−イミダゾリン−2−チ
オン、2−チオヒダントイン、ローダニン、チオバルビ
ツール酸、テトラゾリン−5−チオン、1,2,4−トリア
ゾリン−3−チオン、オキサゾリン−2−チオン、ベン
ズイミダゾリン−2−チオン、ベンズオキサゾリン−2
−チオン、ベンゾチアゾリン−2−チオン、チオトリア
ジン、1,3−イミダゾリン−2−チオンのような環状チ
オアミド基、鎖状チオアミド基、脂肪族メルカプト基、
芳香族メルカプト基、ヘテロ環メルカプト基(−SH基が
結合した炭素原子の隣が窒素原子の場合はこれと互変異
性体の関係にある環状チオアミド基と同義であり、この
基の具体例は上に列挙したものと同じである。)、ジス
ルフイド結合を有する基、ベンゾトリアゾール、トリア
ゾール、テトラゾール、インダゾール、ベンズイミダゾ
ール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、チアゾール、
チアゾリン、ベンゾオキサゾール、オキサゾール、オキ
サゾリン、チアジアゾール、オキサジアゾール、トリア
ジン、アザインデンのような窒素、酸素、硫黄及び炭素
の組合からなる5員ないし6員の含窒素ヘテロ環基、及
びベンズイミダゾリニウムのような複素環四級塩などが
挙げられる。
これらはさらに適当な置換基で置換されていてもよ
い。
置換基としては例えばRの置換基として述べたものが
挙げられる。
以下に本発明の一般式〔I〕で示される化合物の具体
例を示す。
本発明に用いられる前記一般式〔I〕で表わされる化
合物は、特開昭61−213,847号、同62−260,153号、米国
特許第4,684,604号及びそこに引用されている特許を参
考にして合成できる。
FAの合成については、例えばリサーチ・デイスクロー
ジヤー(Research Disclosure)誌No.22,534(1983年1
月発行、50〜54頁)に引用された特許、及び米国特許第
4,471,044号、特開昭57−150,845号、同59−157,638号
及び同59−170,840号に記載された方法、及びその類似
の方法で合成できる。
具体的な合成例を以下に示す。
合成例1(化合物(1)の合成) 以下の経路により合成される。
第1工程(化合物3の合成) アセトニトリル120mlに、4−(3−カルボキシフエ
ニル)−1−ヒドロキシメチル−5−チオキソテトラゾ
リン12.6gとピリジン7.9gを加え、氷冷下攪拌しながら
クロロギ酸4−ニトロフエニル20.2gを滴下した。更に
氷冷下2時間反応させた後、2−(4−アミノフエニ
ル)−1−ホルミルヒドラジン7.6gのN,N−ジメチルア
セトアミド40ml溶液を滴下した。更に氷冷下1時間、室
温にて3時間反応させた後、水100mlを加え、分離した
油状物を酢酸エチルで抽出した。
有機層を水洗した後エバポレーターで濃縮し、得られ
た油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒:クロロホルム:メタノール=20/1)にて分離精製
して、油状の化合物3 20.1g(73%)を得た。
第2工程(化合物(1)の合成) メタノール100mlに、化合物3 19.3gとフエニルヒド
ラジン3.8gを溶かし、室温にて5時間反応させた。反応
液をエバポレーターで濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフイー(展開溶媒:クロロホルム:メタノール=
10/1)にて分離精製して、目的物11.8g(65%)を得
た。
本発明の一般敷〔I〕で示される化合物は、ハロゲン
化銀乳剤層中又は他の親水性コロイド層へ添加され所期
の目的を達成する。その添加量は写真感光材料の種類に
よつて異なるが、ハロゲン化銀1モルあたり、10-9〜10
1モル、好ましくは10-7〜10-2モルである。
本発明において上記化合物をハロゲン化銀乳剤層に導
入するには公知の方法、例えば米国特許2,322,027号に
記載の方法などが用いられる。例えばフタール酸アルキ
ルエステル(ジブチルフタレート、ジオクチルフタレー
トなど)、リン酸エステル(ジフエニルフオスフエー
ト、トリフエニルフオスフエート、トリクレジルフオス
フエート、ジオクチルブチルフオスフエート)、クエン
酸エステル(例えばアセチルクエン酸トリブチル)、安
息香酸エステル(例えば安息香酸オクチル)、アルキル
アミド(例えばジエチルラウリルアミド)、脂肪酸エス
テル類(例えばジブトキシエチルサクシネート、ジエチ
ルアゼレート)、トリメシン酸エステル類(例えばトリ
メシン酸トリブチル)など、又は沸点約30℃ないし150
℃の有機溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチルの如き低
級アルキルアセテート、プロピオン酸エチル、2級ブチ
ルアルコール、メチルイソブチルケトン、β−エトキシ
エチルアセテート、メチルセロソルブアセテート等に溶
解したのち、親水性コロイドに分散される。
上記の高沸点有機溶媒と低沸点有機溶媒とは混合して
用いてもよい。
又、特公昭51−39853号、特開昭51−59943号に記載さ
れている重合物による分散法も使用することができる。
本発明に用いられる写真感光材料の写真乳剤層には、
臭化銀、沃臭化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀および塩化銀
のいずれのハロゲン化銀を用いてもよい。
写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は立方体、八面体、十
四面体ような規則的な結晶体を有するいわゆるレギユラ
ー粒子でもよく、また球状などのような変則的な結晶形
を持つもの、双晶面などの結晶欠陥を持つものあるいは
それらの複合形でもよい。また種々の結晶形の混合物を
用いてもよい。
ハロゲン化銀の粒径は、約0.1μm以下の微粒子でも
投影面積直径が約10μmに至る迄の大サイズ粒子でもよ
く、狭い分布を有する単分散乳剤でも、あるいは広い分
布を有する多分散乳剤でもよい。
本発明に使用するハロゲン化銀写真乳剤は、公知の方
法で製造でき、例えばリサーチ・デイスクロージヤー、
176巻、No.17643(1978年12月)、22〜23頁、“I.乳剤
製造(Emulsion Preparation and Types)”および同、
187巻、No.18716(1979年11月)、648頁に記載の方法に
従うことができる。
本発明に用いられる写真乳剤は、グラフキデ著「写真
の物理と化学」、ポールモンテル社刊(P.Glafkides,Ch
imie et Physique Photographique Paul Montel,196
7)、ダフイン著「写真乳剤化学」、フオーカルプレス
社刊(G.F.Duffin,Photographic Emulsion Chemistry
(Focal Press,1966))、ゼリクマンら著「写真乳剤の
製造と塗布」、フオーカルプレス社刊(V.L.Zelikman e
t al.,Making and Coating Photographic Emulsion,Foc
al Press,1964)などに記載された方法を用いて調整す
ることができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニ
ア法等のいずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロ
ゲン銀を反応させる形式としては片側混合法、同時混合
法、それらの組合わせなどのいずれを用いてもよい。粒
子を銀イオン過剰の下において形成させる方法(いわゆ
る逆混合法)を用いることもできる。同時混合法の一つ
の形式としてハロゲン化銀の生成する液相中のpAgを一
定に保つ方法、すなわちいわゆるコントロールド・ダブ
ルジエツト法を用いることもできる。この方法による
と、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン
化銀乳剤が得られる。
また公知のハロゲン化銀溶剤(例えば、アンモニア、
ロダンカリまたは米国特許第3,271,157号、特開昭51−1
2360号、特開昭53−82408号、特開昭53−144319号、特
開昭54−100717号もしくは特開昭54−155828号等に記載
のチオエーテル類およびチオン化合物)の存在下で物理
熟成を行うこともできる。この方法によつても、結晶形
が規則的で、粒子サイズ分布が均一に近いハロゲン化銀
乳剤が得られる。
前記のレギユラー粒子からなるハロゲン化銀乳剤は、
粒子形成中のpAgとpHを制御することにより得られる。
詳しくは、例えばフオトグラフイツク・サイエンス・ア
ンド・エンジニアリング(Photographic Science and E
ngineering)第6巻 p159〜165頁(1962);ジヤーナ
ル・オブ・フオトグラフイク・サイエンス(Journal of
Photographic Science)、12巻,242〜251頁(1964)、
米国特許第3,655,394号および英国特許第1,413,748号に
記載されている。
本発明に用いることのできる単分散乳剤としては、平
均粒子直径が約0.05μmより大きいハロゲン化銀粒子
で、その少なくとも95重量%が平均粒子直径の±40%以
内にあるような乳剤が代表的である。更に平均粒子直径
が0.15〜2ミクロンであり、少なくとも95重量%または
粒子数で少なくとも95%のハロゲン化銀粒子を平均粒子
直径±20%の範囲内としたような乳剤を使用できる。こ
のような乳剤の製造方法は米国特許第3,574,628号、同
3,655,394号および英国特許第1,413,748号に記載されて
いる。また特開昭48−8600号、同51−39027号、同51−8
3097号、同53−137133号、同54−48521号、同54−99419
号、同58−37635号、同58−49938号などに記載されたよ
うな単分散乳剤も好ましく使用できる。
また、アスペクト比が5以上であるような平板状粒子
も本発明に使用できる。平板状粒子は、ガフト著、フオ
トグラフイツク・サイエンス・アンド・エンジニアリン
グ(Gutoff,Photographic Science and Engineerin
g)、第14巻、248〜257頁(1970年):米国特許第4,43
4,226号、同4,414,310号、同4,433,048号、同4,439,520
号および英国特許第2,112,157号などに記載の方法によ
り容易に調整することができる。平板状粒子を用いた場
合、被覆力が上がること、増感色素による色増感効率が
上がることなどの利点があり、先に引用した米国特許第
4,434,226号に詳しく述べられている。
粒子形成過程において、増感色素やある種の添加剤を
用いて、結晶の形をコントロールした粒子を用いること
もできる。
結晶構造は一様なものでも、内部と外部とが異質なハ
ロゲン組成からなる物でもよく、層状構造をなしていて
もよい。これらの乳剤粒子は、英国特許第1,027,146
号、英国特許第3,505,068号、同4,444,877号および特願
昭58−248469号等に開示されている。また、エピタキシ
ヤル接合によつて組成の異なるハロゲン化銀が接合され
ていてもよく、また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロ
ゲン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。これら
の乳剤粒子は、英国特許第4,094,684号、同4,142,900
号、同4,459,353号、英国特許第2,038,792号、米国特許
第4,349,622号、同4,395,478号、同4,433,501号、同4,4
63,087号、同3,656,962号、同3,852,067号、特開昭59−
162540号等に開示されている。
更に、結晶表面に化学熟成し、感光核としてAg2S、Ag
n、Auなど)を形成した後、更に周囲にハロゲン化銀を
成長させたいわゆる内潜型粒子構造をしているものを用
いることもできる。
ハロゲン化銀粒子形成または物理熟成の過程におい
て、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩またはその錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄
塩または鉄錯塩などを共存させてもよい。
これら各種の乳剤は潜像を主として表面に形成する表
面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型のいずれ
でもよい。
更に、直接反転乳剤であつても良い。直接反転乳剤は
ソーラジゼージヨン型、内部潜像型、光カブラセ型、造
核剤使用型などいずれでもよくまたこれらの併用で良
い。
これらのうち、予めかぶらされていない内部潜像型乳
剤を使用し、処理前もしくは処理中に光によりかぶら
せ、あるいは造核剤を使用して直接ポジ感光材料を得る
ことが好ましい。
本発明に用いられる予めかぶらされてない内部潜像型
ハロゲン化銀乳剤はハロゲン化銀粒子の表面が予めかぶ
らされてなく、しかも潜像を主として粒子内部に形成す
るハロゲン化銀を含有する乳剤であるが、更に具体的に
は、ハロゲン化銀乳剤を透明支持体上に一定塗布し、こ
れに0.01ないし10秒の固定された時間で露光を与え下記
現像液A(内部型現像液)中で、20℃で6分間現像した
とき通常の写真濃度測定方法によつて測られる最大濃度
が、上記と同量塗布して同様にして露光したハロゲン化
銀乳剤を下記現像液B(表面型現像液)中で18℃で5分
間現像した場合に得られる最大濃度の、少なくとも5倍
大きい濃度を有するものが好ましく、より好ましくは少
なくとも10倍大きい濃度を有するものである。
表面現像液B メトール 2.5g l−アスコルビン酸 10g NaBO4・4H2O 35g KBr 1g 水を加えて 1 内部現像液A メトール 2g 亜硫酸ソーダ(無水) 90g ハイドロキノン 8g 炭酸ソーダ(一水塩) 52.5g KBr 5g Kl 0.5g 水を加えて 1 内部潜像型乳剤の具体例としては例えば、英国特許第
1011062号、米国特許第2,592,250号、および、同2,456,
943号明細書に記載されているコンバージヨン型ハロゲ
ン化銀乳剤やコア/シエル型ハロゲン化銀乳剤を挙げる
事ができ、該コア/シエル型ハロゲン化銀乳剤として
は、特開昭47−32813号、同47−32814号、同52−134721
号、同52−156614号、同53−60222号、同53−66218号、
同53−66727号、同55−127549号、同57−136641号、同5
8−70221号、同59−208540号、同59−216136号、同60−
107641号、同60−247237号、同61−2148号、同61−3137
号、特公昭56−18939号、同58−1412号、同58−1415
号、同58−6935号、同58−108528号、特願昭61−36424
号、米国特許第3206313号、同3317322号、同3761266
号、同3761276号、同3850637号、同3923513号、同40351
85号、同4395478号、同4504570号、ヨーロツパ特許0017
148号、リサーチデイスクロージヤー誌16345号(1977年
11月)などに記載の乳剤が挙げられる。
物理熟成前後の乳剤から可溶性銀塩を除去するために
は、ヌーデル水洗、フロキユレーシヨン沈降法または限
外漏過法などに従う。
本発明で使用される乳剤は、通常、物理熟成、化学熟
成および分光増感を行ったものが使用される。このよう
な工程で使用される添加剤は前述のリサーチ・デイスク
ロージヤーNo.17643(1978年12月)および同No.18716
(1979年11月)に記載されており、その該当個所を後掲
の表にまとめた。
本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記の2つ
のリサーチ・デイスクロージヤーに記載されており、後
掲の表に記載個所を示した。
本発明の感光材料には種々のカラーカプラーを使用す
ることができる。カラーカプラーは、芳香族第一級アミ
ン系発色現像薬の酸化体とカツプリング反応して実質的
に非拡散性の色素を生成または放出する化合物であつ
て、それ自身実質的に非拡散性の化合物であることが好
ましい。有用なカラーカプラーの典型例には、ナフトー
ルもしくはフエノール化合物、ピラゾロンもしくはピラ
ゾロアゾール系化合物および開鎖もしくは複素環のケト
メチレン化合物がある。本発明で使用しうるこれらのシ
アン、マゼンタおよびイエローカプラーの具体例は「リ
サーチ・デイスクロージヤー」誌No.17643(1978年12月
発行)p25VII−D項、同No.18717(1979年11月発行)お
よび特願昭61−32462号に記載の化合物およびそれらに
引用された特許に記載されている。
なかでも本発明に使用できるイエローカプラーとして
は、酸素原子離脱型や窒素原子離脱型のイエロー二当量
カプラーをその代表例として挙げることができる。特に
α−ピバロイルアセトアニリド系カプラーは発色色素の
堅牢性、特に光堅牢性が優れており、一方α−ベンゾイ
ルアセトアニリド系カプラーは高い発色濃度が得られる
ので好ましい。
また、本発明に好ましく使用できる5−ピラゾロン系
マゼンタカプラーとしては、3位がアリールアミノ基又
はアシルアミノ基で置換された5−ピラゾロン系カプラ
ー(なかでも硫黄原子離脱型の二当量カプラー)であ
る。
更に好ましいのはピラゾロアゾール系カプラーであつ
て、なかでも米国特許3,725,067号に記載のピラゾロ
〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリアゾール類等が好ましいが、
発色色素のイエロー副吸収の少なさおよび光堅牢性の点
で米国特許第4,500,630号に記載のイミダゾ〔1,2−b〕
ピラゾール類はいつそう好ましく、米国特許第4,540,65
4号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾー
ルは特に好ましい。
本発明に好ましく使用できるシアンカプラーとして
は、米国特許第2,474,293号、同4,052,212号等に記載さ
れたナフトール系およびフエノール系のカプラー、米国
特許3,772,002号に記載されたフエノール核のメタ位に
エチル基以上のアルキル基を有するフエノール系シアン
カプラーであり、その他2,5−ジアシルアミノ置換フエ
ノール系カプラーも色像堅牢性の点で好ましい。
生成する色素が有する短波長域の不要吸収を補正する
ためのカラードカプラー、発色色素が適度の拡散性を有
するカプラー、無呈色カプラー、カツプリング反応に伴
つて現像抑制剤を放出するDIRカプラーやポリマー化さ
れたカプラーも又使用できる。
カラーカプラーの標準的な使用量は、感光性ハロゲン
化銀1モルあたり0.001ないし1モルの範囲であり、好
ましくはイエローカプラーでは0.01ないし0.5モル、マ
ゼンタカプラーでは、0.03モルないし0.3モル、またシ
アンカプラーでは0.002ないし0.3モルである。
本発明にはカプラーの発色性を向上させる目的で発色
増強剤を用いることができる。化合物の代表例は特開昭
62−215272号に記載のものがあげられる。
本発明のカプラーは高沸点および/または低沸点の有
機溶媒に溶解し、ゼラチンまたはその他親水性コロイド
水溶液中に、ホモジナイザー等高速攪拌により、コロイ
ドミル等の機械的な微細化によりあるいは超音波を利用
した技術により乳化分散せしめ、これを乳剤層中に添加
せしめる。この場合、高沸点有機溶媒は必ずしも用いる
必要はないが、特開昭62−215272号に記載の化合物を用
いるのが好ましい。
本発明のカプラーは上記公報に記載の方法で親水性コ
ロイド中に分散することができる。
本発明の感光材料にはたとえば下記に示すごときホル
ムアルデヒドガスと反応してこれを固定させることので
きる化合物を1種以上含有することが好ましい。
本発明で用いられるホルムアルデヒドガスと反応して
これを固定する化合物(以下ホルマリンスカベンジヤー
と称す)とは次の一般式〔SI〕、〔SII〕で表わされる
化合物で、以下で定義される活性水素1単位当りの相当
分子量が300以下のものである。
一般式〔SI〕 一般式〔SII〕 ここで、R1およびR2は水素、アルキル基、置換アルキ
ル基、アリール基、置換アリール基、アシル基、アルコ
キシカルボニル基、カルバモイル基、またはアミノ基を
表わし、R1とR2は環を形成していてもよく、R1、R2の少
なくとも一方はアシル基、アルコキシカルボニル基、カ
ルバモイル基またはアミノ基である。Xは または を表わす。R3は水素、アルキル基、置換アルキル基、ア
リール基、置換アリール基を表わし、フエニル環と双環
を形成していてもよい。nは2以上の整数を表わす。
上記ホルマリンスカベンジヤーは、ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料のハロゲン化銀乳剤層、下塗層、保護
層、中間層、フイルター層、アンチハレーシヨン層、そ
の他の補助層の少なくとも1層に含有させるが、ホルム
アルデヒドガスと接触して写真性能が劣化するマゼンタ
ポリマーカプラー含有のハロゲン化銀乳剤層、該層より
も支持体に近い層または遠い層いずれに添加してもよ
い。
本発明の感光材料には、それがカラー感光材料である
場合種々の退色防止剤を用いることができる。有機退色
防止剤としてはハイドロキノン類、6−ヒドロキシクロ
マン類、5−ヒドロキシクマラン類、スピロクロマン
類、p−アルコキシフエノール類、ビスフエノール類を
中心としたヒンダードフエノール類、没食子酸誘導体、
メチレンジオキシベンゼン類、アミノフエノール類、ヒ
ンダードアミン類およびこれら各化合物のフエノール性
水酸基をシリル化、アルキル化したエーテルもしくはエ
ステル誘導体が代表例として挙げられる。また、(ビス
サリチルアルドキシマト)ニツケル錯体および(ビス−
N,N−ジアルキルジチオカルバマト)ニツケル錯体に代
表される金属錯体なども使用できる。
イエロー色素像の熱、湿度および光による劣化防止
に、米国特許第4,268,593号に記載されたような、ヒン
ダードアミンとヒンダートフエノールの両部分構造を同
一分子中に有する化合物は良い結果を与える。またマゼ
ンタ色素像の劣化、特に光による劣化を防止するために
は、特開昭56−159644号に記載のスピロインダン類、お
よび特開昭55−09835号に記載のハイドロキノンジエー
テルもしくはモノエーテルの置換したクロマン類が好ま
しい結果を与える。これらの化合物は、それぞれ対応す
るカラーカプラーに対し通常5ないし100重量%をカプ
ラーと共乳化して感光層に添加することにより、目的を
達することができる。シアン色素像の熱および特に光に
よる劣化を防止するためには、シアン発色層に隣接する
両側の層に紫外線吸収剤を導入することが有効である。
また保護層などの親水性コロイド層中にも紫外線吸収剤
を添加することができる。
本発明の感光材料には、イラジエーシヨンやハレーシ
ヨンを防止する染剤、帯電防止剤やスベリ性改良剤等を
添加する事ができる。
これらの添加剤の代表例は、リサーチ・デイスクロー
ジヤー誌No.17643(1970年12月発行)および同18716(1
979年11月発行)に記載されている。
本発明は支持体上に少なくとも2つの異なる分光感度
を有する多層多色写真材料にも適用できる。多層天然色
写真材料は、通常支持体上に赤感性乳剤層、緑感性乳剤
層、および青感性乳剤層を各々少なくとも一つ有する。
これらの層の順序は必要に応じて任意にえらべる。また
前記の各乳剤層は感度の異なる2つ以上の乳剤層からで
きていてもよく、また同一感性をもつ2つ以上の乳剤層
の間に悲感光性層が存在していてもよい。赤感性乳剤層
にシアン形成カプラーを、緑感性乳剤層にマゼンタ形成
カプラーを、青感性乳剤層にイエロー形成カプラーをそ
れぞれ含むのが通常であるが、場合により異なる組合わ
せをとることもできる。
本発明の感光材料は、ハロゲン化銀乳剤層の他に、保
護層、中間層、フイルター層、ハレーシヨン防止層、白
色反射層などの補助層を適宜設けることが好ましい。
本発明の写真感光材料において写真乳剤層その他の層
は写真感光材料に通常用いられているプラスチツクフイ
ルム、紙、布などの可撓性支持体またはガラス、陶器、
金属などの剛性の支持体に塗布される。可撓性支持体と
して有用なものは、硝酸セルロース、酢酸セルロース、
酢酸醋酸セルロース、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の半
合成または合成高分子から成るフイルム、パライタ層ま
たはα−オレフインポリマー(例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン/ブテン共重合体)等を塗布ま
たはラミネートした紙等である。支持体は染料や顔料を
用いて着色されてもよい。遮光の目的で黒色にしてもよ
い。これらの支持体の裏面は一般に、写真乳剤層等との
接着をよくするために、下塗処理される。支持体表面は
下塗処理の前または後に、グロー放電、コロナ放電、紫
外線照射、火焔処理等を施してもよい。
ハロゲン化銀写真乳剤層やその他の親水性コロイド層
の塗布には、例えばデイツプ塗布法、ローラー塗布法、
カーテン塗布法、押し出し塗布法などの公知の種々の方
法を使用することができる。また、必要に応じて、米国
特許第2681294号、同第2761791号、同第3526528号、同
第3508497号等に記載の方法により、多層を同時に塗布
してもよい。
特に、カラー反転処理において、白黒現像浴には、ハ
イドロキノン誘導体及びフエニドン誘導体からなる現像
主薬を用いることが望ましく、更にロダン塩や亜硫酸塩
などのハロゲン化銀溶剤を用いることが望ましい。反転
工程は、スズ塩などのカブラセ剤を用いてもよく、光照
射により反転してもよい。
本発明の感光材料のうち、前記予めかぶらされていな
い内潜型乳剤を使用した場合には、像様露光の後、光又
は造核剤によるかぶり処理を施した後又は施しながら、
p−フエニレンジアミン系発色現像薬を含む表面現像液
で現像、漂白・定着処理することにより直接ポジカラー
画像を形成することができる。
本発明において用いることのできる前記のかぶり処理
は、いわゆる「光かぶり法」と呼ばれる感光層の全面に
第二の露光を与える方法及び「化学的かぶり法」と呼ば
れる造核剤の存在下にて現像処理する方法のうちのどち
らを用いてもよい。造核剤および光の存在下で現像処理
してもよい。
本発明に用いうる造核剤に関しては特開昭63−81337
号第10〜14頁に記載されており、特に一般式〔N−1〕
と〔N−2〕で示される化合物の使用が好ましい。
一般式〔N−1〕で表わされる化合物の具体例を以下
にあげる。
(N−I−1)5−エトキシ−2−メチル1−プロパル
ギルキノリニウム ブロミド (N−I−2)2,4−ジメチル−プロパルギルキノリニ
ウム ブロミド (N−I−3)2−メチル−1−{3−〔2−(4−メ
チルフエニル)ヒドラゾノ〕ブチル}キノリニウム ヨ
ージド (N−I−4)3,4−ジメチル−ジヒドロピリド〔2,1−
b〕ベンゾチアゾリウム ブロミド (N−I−5)6−エトキシチオカルボニルアミノ−2
−メチル−1−プロパルギルキノリニウム トリフルオ
ロメタンスルホナート (N−I−6)2−メチル−6−(3−フエニルチオウ
レイド)−1−プロパルギルキノリニウム ブロミド (N−I−7)6−(5−ベンゾトリアゾールカルボキ
サミド)−2−メチル−1−プロパルギルキノリニウム
トリフルオロメタンスルホナート (N−I−8)6−〔3−(2−メルカプトエチル)ウ
レイド〕−2−メチル−1−プロパルギルキノリニウム
トリフルオロメタンスルホナート (N−I−9)6−{3−〔3−(5−メルカプト−1,
3,4−チアジアゾール−2−イルチオ)プロピル〕ウレ
イド}−2−メチル−1−プロパルギルキノリニウム
トリフルオロメタンスルホナート (N−I−10)6−(5−メルカプトテトラゾール−1
−イル)−2−メチル−1−プロパルギルキノリニウム
ヨージド (N−I−11)1−プロパルギル−2−(1−プロペニ
ル)キノリニウム トリフルオロメタンスルホナート (N−I−12)6−エトキシチオカルボニルアミド−2
−(2−メチル−1−プロペニル)−1−プロパルギル
キノリニウム トリフルオロメタンスルホナート 一般式(N−II)で示される化合物の具体例を以下に
示す。
(N−II−1)1−ホルミル−2−{4−〔3−(2−
メトキシフエニル)ウレイド〕フエニル}ヒドラジン (N−II−2)1−ホルミル−2−{4−〔3−{3−
〔3−(2,4−ジ−tert−ペンチルフエノキシ)プロピ
ル〕ウレイド}フエニルスルホニルアミノ〕フエニル}
ヒドラジン (N−II−3)1−ホルミル−2−{4−〔3−(5−
メルカプトテトラゾール−1−イル)ベンズアミド〕フ
エニル}ヒドラジン (N−II−4)1−ホルミル−2−〔4−{3−〔3−
(5−メルカプトテトラゾール−1−イル)フエニル〕
ウレイド}フエニル〕ヒドラジン (N−II−5)1−ホルミル−2−〔4−{3−〔N−
(5−メルカプト−4−メチル−1,2,4−トリアゾール
−3−イル)カルバモイル〕プロパンアミド}フエニ
ル〕ヒドラジン (N−II−6)1−ホルミル−2−{4−〔3−{N−
〔4−(3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール−4−
イル)フエニル〕カルバモイル}プロパンアミド〕フエ
ニル}ヒドラジン (N−II−7)1−ホルミル−2−〔4−{3−〔N−
(5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−イ
ル)カルバモイルモイル〕プロパンアミド}フエニル〕
ヒドラジン (N−II−8)2−〔4−ベンゾトリアゾール−5−カ
ルボキサミド)フエニル〕−1−ホルミルヒドラジン (N−II−9)2−〔4−{3−〔N−ベンゾトリアゾ
ール−5−カルボキサミド)カルバモイル〕プロパンア
ミド}フエニル〕−1−ホルミルヒドラジン (N−II−10)1−ホルミル−2−{4−〔1−〔N−
フエニルカルバモイル)チオセミカルバミド)フエニ
ル〕ヒドラジン 本発明に用いることのできる造核促進剤としては、任
意にアルカリ金属原子またはアンモニウム基で置換され
ていてもよいメルカプト基を少なくとも1つ有する、テ
トラザインデン類、トリアザインデン類及びペンタザイ
ンデン類および特開昭63−106506号に記載の化合物を挙
げることができる。
造核促進剤の具体例を以下にあげるが、これらに限定
されるものではない。
(A−1)3−メルカプト−1,2,4−トリアゾロ〔4,5−
a〕ピリジン (A−2)3−メルカプト−1,2,4−トリアゾロ〔4,5−
a〕ピリミジン (A−3)5−メルカプト−1,2,4−トリアゾロ〔1,5−
a〕ピリミジン (A−4)7−(2−ジメチルアミノエチル)−5−メ
ルカプト−1,2,5−トリアゾロ〔1,5−a〕ピリミジン (A−5)3−メルカプト−7−メチル−1,2,4−トリ
アゾロ〔4,5−a〕ピリミジン (A−6)3,6−ジメルカプト−1,2,4−トリアゾロ〔4,
5−b〕ピリダジン (A−7)2−メルカプト−5−メチルチオ−1,3,4−
チアジアゾール (A−8)3−メルカプト−4−メチル−1,2,4−トリ
アゾール (A−9)2−(3−ジメチルアミノプロピルチオ)−
5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール塩酸塩 (A−10)2−(2−モルホリノエチルチオ)−5−メ
ルカプト−1,3,4−チアジアゾール塩酸塩 造核促進剤は、感光材料中或いは処理液中に含有させ
ることができるが、感光材料中なかでも内部潜像型ハロ
ゲン化銀乳剤やその他の親水性コロイド層(中間層や保
護層など)中に含有させるのが好ましい。特に好ましい
のはハロゲン化銀乳剤中又はその隣接層である。
造核促進剤の添加量はハロゲン化銀1モル当り10-6
10-2モルが好ましく、更に好ましくは10-5〜10-2モルで
ある。
また、造核促進剤を処理液、即ち現像液あるいはその
前浴に添加する場合にはその1当り10-8〜10-3モルが
好ましく、更に好ましくは10-7〜10-4モルである。
また二種以上の造核促進剤を併用することもできる。
また、本発明の感材がカラー拡散転写法用に使用され
る場合、色材として色素現像薬を使用する事ができる
が、色材自身としてはアルカリ性(現像液中)で非拡散
性(非移動性)であるが、現像の結果、拡散性色素(又
はその前駆体)を放出する型の色材を使用する方が有利
である。この拡散性色素放出型色材(DRR化合物)とし
ては、拡散性色素を放出するカプラーやレヅトクス化合
物等があり、これらはカラー拡散転写法(ウエツト方
式)用のみならず、例えば特開昭58−58543号に記載さ
れているような熱現像型感材用(ドライ方式)色材とし
ても有用である。
拡散性色素放出レドツクス化合物(以下、「DRR化合
物」という)は下記の一般式で表わす事ができる。
(Ballastレドツクス開裂原子団D 式中、(Ballast)とレドツクス開裂原子団について
は特開昭58−163938号12頁〜22頁に記載の化合物を用い
ることができる。また、Dは色素(又はその前駆体)部
分を表わす。そしてこの色素部分は連結基を介してレド
ツクス開裂原子団に結合していてもよい。そしてDで表
わされる色素部分については、下記の文献に記載されて
いるものが有効である。
イエロー色素の例: 米国特許3,597,200号、同3,309,199号、同4,013,633
号、同4,245,028号、同4,156,609号、同4,139,383号、
同4,195,992号、同4,145,641号、同4,148,643号、同4,3
36,322号;特開昭51−114930号、同56−71072号;リサ
ーチ・デイスクロージヤー17630(1978)号、同16475
(1977)号に記載されているもの。
マゼンタ色素の例: 米国特許3,453,107号、同3,544,545号、同3,932,380
号、同3,931,144号、同3,932,308号、同3,954,476号、
同4,233,237号、同4,255,509号、同4,250,246号、同4,1
42,891号、同4,207,104号、同4,287,292号;特開昭52−
106,727号、同53−23,628号、同55−36,804号、同56−7
3,057号、同56−71060号、同55−134号に記載されてい
るもの。
シアン色素の例: 米国特許3,482,972号、同3,929,760号、同4,013,635
号、同4,268,625号、同4,171,220号、同4,242,435号、
同4,142,891号、同4,195,994号、同4,147,544号、同4,1
48,642号;英国特許1,551,138号;特開昭54−99431号、
同52−8827号、同53−47823号、同53−143323号、同54
−99431号、同56−71061号;ヨーロツパ特許(EPC)53,
037号、同53,040号;リサーチ・デイスクロージヤー17,
630(1978)号、及び同16,475(1977)号に記載されて
いるもの。
これら化合物の塗布量は一般に約1×10-4〜1×10-2
モル/m2が適当であり、好ましくは2×10-4〜2×10-2
モル/m2である。
本発明に於て色材はそれと組合わされたハロゲン化銀
乳剤層中に含有してもよいし、又露光する側もしくはそ
れと反対側の該乳剤層の近接層中に含有してもよい。
本発明の感材がカラー拡散転写法に用いられる場合、
写真乳材は受像層が塗布されている支持体と同一の支持
体上に一体として塗布されていてもよいし、又別の支持
体上に塗布されていてもよい。またハロゲン化銀写真乳
剤層(感光要素)と受像層(受像要素)とはフイルムユ
ニツトとして組合わされた形態で提供されてもよいし、
又分離独立した写真材料として提供されてもよい。ま
た、フイルムユニツトとしての形態は、露光、現像、転
写画像の鑑賞を通じて終始一体化されたものでもよい
し、或いは現像後、剥離するタイプのものでもよいが、
本発明にとつては後者のタイプの方がより効果的であ
る。
本発明の種々の写真感光材料に適用することができ
る。
例えば、白黒ネガ及び反転フイルム、一般用あるいは
映画用カラーネガフイルム、スライド用もしくはテレビ
用のカラー反転フイルム、カラー反転ペーパー、インス
タントカラーフイルムなどを代表例として挙げることが
できる。また、フルカラー複写機やCRTの画像を保存す
るためのカラーハードコピーなどにも適用できる。本発
明はまた、「リサーチ・デイスクロージヤー」誌No.171
23(1978年7月発行)などに記載の三色カプラー混合を
利用した白黒感光材料にも適用できる。
本発明の感光材料の現像処理に用いる発色現像液は、
好ましくは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分
とするアルカリ性水溶液である。この発色現像主薬とし
ては、アミノフエノール系化合物も有用であるが、p−
フエニレンジアミン系化合物が好ましく使用され、その
代表例としては3−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチ
ルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N
−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−ア
ミノ−N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチ
ルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N
−β−メトキシエチルアニリン及びこれらの硫酸塩、塩
酸塩もしくはp−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。
これらの化合物は目的に応じ2種以上併用することもで
きる。
発色現像液は、アルカリ金属の炭酸塩、ホウ酸塩もし
くはリン酸塩のようなpH緩衝剤、臭化物塩、沃化物塩、
ベンズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメ
ルカプト化合物のような現像抑制剤またはカブリ防止剤
などを含むのが一般的である。
これらの発色現像液のpHは9〜12好ましくは9.5〜11.
5であることが一般的である。またこれらの現像液の補
充量は、処理するカラー写真感光材料にもよるが、一般
に感光材料1平方メートル当たり1以下であり、補充
液中の臭化物イオン濃度を低減させておくことにより30
0ml以下にすることもできる。補充量を低減する場合に
は処理槽の空気との接触面積を小さくすることによつて
液の蒸発、空気酸化を防止することが好ましい。また現
像液中の臭化物イオンの蓄積を抑える手段を用いること
により補充量を低減することもできる。
発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理される。漂白
処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし(漂白定着
処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理の迅速化を
図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理方法でもよ
い。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理すること、
漂白定着処理の前に定着処理すること、又は漂白定着処
理後漂白処理することも目的に応じ任意に実施できる。
漂白剤としては、例えば鉄(III)、コバルト(III)、
クロム(VI)、銅(II)などの多価金属の化合物、過酸
類、キノン類、ニトロ化合物等が用いられる。代表的漂
白剤としてはフエリシアン化物:重クロム酸塩;鉄(II
I)もしくはコバルト(III)の有機錯塩、例えばエチレ
ンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シク
ロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,3
−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミ
ン四酢酸、などのアミノポリカルボン酸類もしくはクエ
ン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩;過硫酸塩;臭素酸
塩;過マンガン酸塩;ニトロベンゼン類などを用いるこ
とができる。これらのうちエチレンジアミン四酢酸鉄
(III)錯塩を始めとするアミノポリカルボン酸鉄(II
I)錯塩及び過硫酸塩は迅速処理と環境汚染防止の観点
から好ましい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III)
錯塩は漂白液においても、漂白定着液においても特に有
用である。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III)錯
塩を用いた漂白液又は漂白定着液のpHは通常5.5〜8で
あるが、処理の迅速化のために、さらに低いpHで処理す
ることもできる。
漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴には、必要に応
じて漂白促進剤を使用することができる。
定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエ
ーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげ
ることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、
特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。漂
白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩や重亜硫酸塩ある
いはカルボニル重亜硫酸付加物が好ましい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、脱銀処
理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一般的であ
る。水洗工程の水洗水量は、感光材料の特性(例えばカ
プラー等使用素材による)、用途、更に水洗水温、水洗
タンクの数(段数)、向流、順流等の補充方式、その他
種々の条件によつて広範囲に設定し得る。このうち、多
段向流方式における水洗タンク数と水量の関係は、Jour
nal of the Society of Motion Picture and Televisio
n Engineers 第64巻、P.248−253(1955年5月号)に
記載の方法で、求めることができる。
本発明の感光材料の処理における水洗水のpHは、4〜
9であり、好ましくは5〜8である。水洗水温、水洗時
間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し得るが、一
般には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは25〜40℃で
30秒〜5分の範囲が選択される。更に、本発明の感光材
料は、上記水洗に代り、直接安定液によつて処理するこ
ともできる。このような安定化処理においては、特開昭
57−8,543号、58−14,834号、60−220,345号に記載の公
知の方法はすべて用いることができる。
この安定浴にも各種キレート剤や防黴剤を加えること
もできる。上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオー
バーフロー液は脱銀工程等の工程において再利用するこ
ともできる。
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料には処理の簡略
化及び迅速化の目的で発色現像主薬を内蔵しても良い。
内蔵するためには、発色現像主薬の各種プレカーサーを
用いるのが好ましい。例えば米国特許第3,342,597号記
載のインドアニリン系化合物、同第3,342,599号、リサ
ーチ・デイスクロージヤー14,850号及び同15,159号記載
のシツフ塩基型化合物、同13,924号記載のアルドール化
合物、米国特許第3,719,492号記載の金属塩錯体、特開
昭53−135,628号記載のウレタン系化合物を挙げること
ができる。
本発明における各種処理液は10℃〜50℃において使用
される。通常は33℃〜38℃の温度が標準的であるが、よ
り高温にして処理を促進し処理時間を短縮したり、逆に
より低温にして画質の向上や処理液の安定性の改良を達
成することができる。
各処理工程における補充量は少ない方が好ましい。補
充液量は感光材料の単位面積当りの前浴の持込み量に対
して、0.1〜50倍が好ましく、さらに好ましくは3〜30
倍である。
一方、本発明において黒白感光材料を現像するには、
知られている種々の現像主薬を用いることができる。す
なわちポリヒドロキシベンゼン類、たとえばハイドロキ
ノン、2−クロロハイドロキノン、2−メチルハイドロ
キノン、カテコール、ピロガロールなど;アミノフエノ
ール類、たとえばp−アミノフエノール、N−メチル−
p−アミノフエノール、2,4−ジアミノフエノールなど;
3−ピラゾリドン類、例えば1−フエニル−3−ピラゾ
リドン類、1−フエニル−4,4′−ジメチル−3−ピラ
ゾリドン、1−フエニル−4−メチル−ヒドロキシメチ
ル−3−ピラゾリドン、5,5−ジメチル−1−フエニル
−3−ピラゾリドン等;アルコルビン酸類などの、単独
又は組合せを用いることができる。又、特開昭58−5592
8号に記載されている現像液も使用できる。このような
現像薬は、アルカリ性処理組成物(処理要素)の中に含
ませてもよいし、感光要素の適当な層に含ませてもよ
い。
本発明の内潜型乳剤含有感光材料は、表面現像液を用
いて現像することにより直接ポジ画像を得ることができ
る。表面現像液はそれによる現像過程が実質的に、ハロ
ゲン化銀粒子の表面にある潜像又はカブリ核によつて誘
起されるものである。ハロゲン化銀溶解剤を現像液に含
まないことが好ましいけれども、ハロゲン化銀粒子の表
面現像中心による現像が完結するまでに内部潜像が実質
的に寄与しない限り、ハロゲン化銀溶解剤(たとえば亜
硫酸塩)を含んでもよい。
現像液にはアルカリ剤及び緩衝剤として水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、リン酸3ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム等を含
んでよい。これらの薬剤(agents)の含有量は、現像液
のpHを9〜13、好ましくはpH10〜11.2とするように選
ぶ。
現像液にはまた直接ポジ画像の最小濃度をより低くす
るために、たとえばベンズイミダゾール類、たとえば5
−ニトロベンズイミダゾール;ベンゾトリアゾール類、
たとえばベンゾトリアゾール、5−メチル−ベンゾトリ
アゾール等、通常カブリ防止剤として用いられる化合物
を含むことが有利である。
黒白感光材料についての現像剤、保恒剤、緩衝剤およ
び現像方法の詳しい具体例およびその使用法につていは
「リサーチデイスクロージヤー」誌No.17643(1978年12
月発行)XIX〜XXI項などに記載されている。
上記現像薬は、アルカリ性現像処理液(処理要素)の
中に含ませてもよいし、写真要素の適当な層に含ませて
もよい。本発明において使用しうる現像薬の例をあげる
と次の通りである。
ハイドロキノン、アミノフエノール、例えば、N−メ
チルアミノフエノール、1−フエニル−3−ピラゾリジ
ノン、1−フエニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリジ
ノン、1−フエニル−4−メチル−4−オキシメチル−
3−ピラゾリジノン、N,N−ジエチル−p−フエニレン
ジアミン、3−メチル−N,N−ジエチル−p−フエニレ
ンジアミン、3−メトキシ−N−エトキシ−p−フエニ
レンジアミンなど。
ここにあげたもののなかでは、前述のアルカリ性現像
処理液の場合と同様に一般に受像層(媒染層)のステイ
ンを軽減する性質を具えている白黒現像剤が特に好まし
い。
本発明の感材が拡散転写法用フイルムユニツト用に用
いられる場合には粘性現像液で処理することが好まし
い。この粘性現像液はハロゲン化銀乳剤の現像(と拡散
転写色素像の形式と)に必要な処理成分を含有した液状
組成物であつて、溶媒の主体は水であり、他のメタノー
ル、メチルセロソルブの如き親水性溶媒を含むこともあ
る。好ましくは処理組成物は高分子量のポリビニルアル
コール、ヒドロキシエチルセルローズ、ナトリウムカル
ボキシメチルセルローズの如き親水性ポリマーを含有す
る。これらのポリマーは処理組成物に室温で1ポイズ以
上、好ましくは500〜1000ポイズ程度の粘度を与えるよ
うに用いるとよい。
上記の処理組成物は、米国特許2,543,181号、同2,64
3,886号、同2,653,732号、同2,723,051号、同3,056,491
号、同3,056,492号、同3,152,515号等に記載されている
ような圧力により破裂可能な容器に充填して使用するこ
とが好ましい。
(実施例) 次に本発明を実施例により説明する。
実施例1. ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体(厚さ10
0μm)の表側に、次の第一層から第十四層を、裏側に
第十五層から第十六層を重層塗布したカラー写真感光材
料を作成した。第一層塗布側のポリエチレンには酸化チ
タン(4g/m2)を白色顔料として、また微量(0.003g/
m2)の群青を青み付け染料として含む(支持体の表面の
色度はL*、a*、b*系で88.0、−0.20、−0.75であつ
た。) (感光層組成) 以下に成分と塗布量(g/m2単位)を示す。なおハロゲ
ン化銀については銀換算の塗布量を示す。各層に用いた
乳剤は乳剤EM1の製法に準じて作られた。但し第十四層
の乳剤は表面化学増感しないリツプマン乳剤を用いた。
第1層(アンチハレーシヨン層) 黒色コロイド銀 …0.10 ゼラチン …0.70 第2層(中間層) ゼラチン …0.70 第3層(低感度赤感層) 赤色増感色素(ExS−1,2,3)で分光増感された臭化銀
(平均粒子サイズ0.25μ、サイズ分布[変動係数]8
%、八面体 …0.04 赤色増感色素(ExS−1,2,3)で分光増感された塩臭化銀
(塩化銀5モル%、平均粒子サイズ0.40μ、サイズ分布
10%、八面体) …0.08 ゼラチン …1.00 シアンカプラー(ExC−1、2、3を1:1:0.2) …0.30 退色防止剤(Cpd−1、2、3、4等量) …0.18 ステイン防止剤(Cpd−5) …0.003 カプラー分散媒(Cpd−6) …0.03 カプラー溶媒(Solv−1、2、3等量) …0.12 第4層(高感度赤感層) 赤色増感色素(ExS−1,2,3)で分光増感された臭化銀
(平均粒子サイズ0.60μ、サイズ分布15%、八面体) …0.14 ゼラチン …1.00 シアンカプラー(ExC−1、2、3を1:1:0.2) …0.30 退色防止剤(Cpd−1、2、3、4等量) …0.18 カプラー分散媒(Cpd−6) …0.03 カプラー溶媒(Solv−1、2、3等量) …0.12 第5層(中間層) ゼラチン …1.00 混白防止剤(Cpd−7) …0.08 混色防止剤溶媒(Solv−4、5等量) …0.16 ポリマーラテツクス(Cpd−8) …0.10 第6層(低感度緑感層) 緑色増感色素(ExS−4)で分光増増感された臭化銀
(平均粒子サイズ0.25μ、サイズ分布8%、八面体) …0.04 緑色増感色素(ExS−4)で分光増感された塩臭化銀
(塩化銀5モル%、平均粒子サイズ0.40μ、サイズ分布
10%、八面体) …0.06 ゼラチン …0.80 マゼンタカプラー(ExM−1、2、3等量) …0.11 退色防止剤(Cpd−9、26を等量) …0.15 ステイン防止剤(Cpd−10、11、12、13を10:7:7:1比
で) …0.025 カプラー分散媒(Cpd−6) …0.05 カプラー溶媒(Solv−4、6等量) …0.15 第7層(高感度緑感層) 緑色増感色素(ExS−4)で分光増増感された臭化銀
(平均粒子サイズ0.65μ、サイズ分布16%、八面体) …0.10 ゼラチン …0.80 マゼンタカプラー(ExM−1、2、3等量) …0.11 退色防止剤(Cpd−9、26等量) …0.15 ステイン防止剤(Cpd−10、11、12、13を10:7:7:1比
で) …0.025 カプラー分散媒(Cpd−6) …0.05 カプラー溶媒(Solv−4、6等量) …0.15 第8層(中間層) 第5層と同じ 第9層(イエローフイルター層) イエローコロイド銀(粒子サイズ100Å) …0.12 ゼラチン …0.70 混色防止剤(Cpd−7) …0.03 混色防止剤溶媒(Solv−4、5等量) …0.10 ポリマーラテツクス(Cpd−8) …0.07 第10層(中間層) 第5層と同じ 第11層(低感度青感層) 青色増感色素(ExS−5、6)で分光増感された臭化銀
(平均粒子サイズ0.40μ、サイズ分布8%、八面体) …0.07 青色増感色素(ExS−5、6)で分光増感された塩臭化
銀(塩化銀8モル%、平均粒子サイズ0.60μ、サイズ分
布11%、八面体) …0.14 ゼラチン …0.80 イエローカプラー(ExY−1、2等量) …0.35 退色防止剤(Cpd−14) …0.10 ステイン防止剤(Cpd−5、15を1:5比で) …0.007 カプラー分散媒(Cpd−6) …0.05 カプラー溶媒(Solv−2) …0.10 第12層(高感度青感層) 青色増感色素(ExS−5、6)で分光増感された臭化銀
(平均粒子サイズ0.85μ、サイズ分布18%、八面体) …0.15 ゼラチン …0.60 イエローカプラー(ExY−1、2等量) …0.30 退色防止剤(Cpd−14) …0.10 ステイン防止剤(Cpd−5、15を1:5比で) …0.007 カプラー分散媒(Cpd−6) …0.05 カプラー溶媒(Solv−2) …0.10 第13層(紫外線吸収層) ゼラチン …1.00 紫外線吸収剤(Cpd−2、4、16等量) …0.50 混色防止剤(Cpd−7、17等量) …0.03 分散媒(Cpd−6) …0.02 紫外線吸収剤溶媒(Solv−2、7等量) …0.08 イラジエーシヨン防止染料(Cpd−18、19、20、21、27
を10:10:13:15:20比で) …0.05 第14層(保護層) 微粒子塩臭化銀(塩化銀97モル%、平均サイズ0.1μ) …0.03 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(分子量
50,000) …0.01 ポリメチルメタクリレート粒子(平均粒子サイズ2.4
μ)と酸化けい素(平均粒子サイズ5μ)等量 …0.05 ゼラチン …1.80 ゼラチン硬化剤(H−1、H−2等量) …0.18 第15層(裏層) ゼラチン …2.50 紫外線吸収剤(Cpd−2、4、16等量) …0.50 染料(Cpd−18、19、20、21、27を等量) …0.06 第16層(裏面保護層) ポリメチルメタクリレート粒子(平均粒子サイズ2.4
μ)と酸化けい素(平均粒子サイズ5μ)等量 …0.05 ゼラチン …2.00 ゼラチン硬化剤(H−1、H−2等量) …0.14 乳剤EM−1の作り方 臭化カリウムと硝酸銀の水溶液をゼラチン水溶液に激
しく攪拌しながら75℃で15分を要して同時に添加し、平
均粒径が0.40μの八面体臭化銀粒子を得た。この際銀1
モル当たり0.3gの3,4−ジメチル−1,3−チアゾリン−2
−チオンを添加した。この乳剤に銀1モル当り6mgのチ
オ硫酸ナトリウムと7mgの塩化金酸(4水塩)を順次加
え75℃で80分間加熱することにより化学増感処理を行な
つた。こうして得た粒子をコアとして、第1回目と同様
な沈殿環境で更に成長させ、最終的に平均粒径が0.7μ
の八面体単分散コア/シエル臭化銀乳剤を得た。粒子サ
イズの変動係数は約10%であつた。この乳剤に銀1モル
当たり1.5mgのチオ硫酸ナトリウムと1.5mgの塩化金酸
(4水塩)を加え60℃で60分間加熱して化学増感処理を
行ない内部潜像型ハロゲン化銀乳剤を得た。
各感光層には、造核剤としてExZK−1をハロゲン化銀
に対し10-3重量%、造核促進剤としてCpd−22を10-2
量%を用いた。更に各層には乳化分散助剤としてアルカ
ノールXC(Dupon社)及びアルキルベンゼンスルホン酸
ナトリウムを、塗布助剤としてコハク酸エステル及びMa
gefac F−120(大日本インキ社製)を用いた。ハロゲン
化銀及びコロイド銀含有層には安定剤として(Cpd−2
3、24、25)を用いた。この試料を試料番号101とした。
以下に実施例に用いた化合物を示す。
Solv−1 ジ(2−エチルヘキシル)セバケート Solv−2 トリノニルホスフエート Solv−3 ジ(3−メチルヘキシル)フタレート Solv−4 トリクレジルホスフエート Solv−5 ジブチルフタレート Solv−6 トリオクチルホスフエート Solv−7 ジ(2−エチルヘキシル)フタレート H−1 1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)
エタン H−2 4,6−ジクロロ−2−ヒドロキシ−1,3,5−トリ
アジンNa塩 ExZK−1 7−(3−エトキシチオカルボニルアミノベ
ンズアミド)−9−メチル−10−プロハギル−1,2,3,4
−テトラヒドロアクリジニウム トリフルオロメタンス
ルホナート カラー印画紙作成時に第1表に示すように本発明の化
合物〔1〕及び比較化合物を銀1モル当り4.5×10-3
ル第6層及び第7層に添加し、試料102ないし112を作成
した。
これらの印画紙を、40℃、80%RHの環境下に3日間保
存(インキユベーシヨン)し、インキユベーシヨンしな
いものをあわせてウエツジ露光(1/10秒、10CMS)を与
えた後自動現像機を用いて以下に記載の方法で、液の累
積補充量がそのタンク容量の3倍になるまで連続処理し
た。処理工程 時間 温度母液タンク容量補充量 発色現像 135秒 38℃ 15l 300ml/m2 漂白定着 40〃 33〃 3〃 300 水洗(1) 40〃 33〃 3〃 −−− 水洗(2) 40〃 33〃 3〃 320 〃乾燥 30〃 80〃 水洗水の補充方式は、水洗浴(2)に補充し、水洗浴
(2)のオーバーフロー液を水洗浴(1)に導く、いわ
ゆる向流補充方式とした。このとき感光材料による漂白
定着浴から水洗浴(1)への漂白定着液の持ち込み量は
35ml/m2であり、漂白定着液の持ち込み量に対する水洗
水補充量の倍率は9.1倍であつた。
各処理液の組成は、以下の通りであつた。
水洗水 母液、補充液とも 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンド
ハース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型アニオン
交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充填した混床
式カラムに通水してカルシウム及びマグネシウムイオン
濃度を3mg/l以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌー
ル酸ナトリウム20mg/lと硫酸ナトリウム1.5g/lを添加し
た。この液のpHは6.5〜7.5の範囲にあつた。
処理後の試料についてマゼンタ濃度を測定した結果を
第1表に示す。
本発明の化合物〔I〕を加えた試料No.104〜111はイ
ンキユベーシヨンを行わない場合、無添加(No.101)及
び比較例A(No.102)、B(No.103)に比し最大画像濃
度(Dmax)が増大した。また無添加のNo.101に比べてイ
ンキユベーシヨンによる最大画像濃度(Dmax)の減少お
よび最小画像濃度(Dmin)の増大が少なかつた。
同様に本発明の化合物((1)、(4)、(5)、
(7)、(9)、(13))を第3層、第4層に加えてカ
ラー印画紙を作成し、試料101と同時に上記と同じイン
キユベーシヨン、露光、処理を行つても同様の結果を得
た。
また本発明の化合物((2)、(4)、(6)、
(8)、(11))を第11層、第12層に添加したカラー印
画紙でも同様の結果を得た。
以上の様に本発明の化合物により、直接ポジカラー感
光材料の最大画像濃度が増大するのみならず、保存性が
良化した。
実施例2. 各感光層に添加した造核剤ExZK−1を除去した以外は
実施例1と全く同様にしてカラー印画紙を作成し、実施
例1と同様にインキユベーシヨン、露光、処理した。そ
の際発色現像中に現像開始後15秒より10秒間かぶり露光
(感材膜上で0.5ルツクス、色温度5400°K)を施し
た。その結果、実施例1と同様の結果を得た。
実施例3. 黒色支持体上に順次、以下の層(1)〜(11)を塗布
した感光シートを調製した。
(1)下記のシアンDRR化合物(0.36ミリモル/m2)、
トリシクロヘキシルホスフエート0.09g/m2)、2,5−ジ
−(t−ペンタデシル)ヒドロキノン(0.01g/m2)およ
びゼラチン(0.44g/m2を含有する層。
(2)赤感性の内部潜像型直接反転臭化銀乳剤 (乳剤EM−1に類似した乳剤、実施例1の赤感性増感
色素)(銀の量で0.5g/m2)、ゼラチン(0.78g/m2)、
造核剤N−II−11(27μg/m2)およびペンタデシルヒド
ロキノンスルホン酸ナトリウム(0.06g/m2)を含有する
層。
(3)2,5−ジ(tert−ペンタデシル)ヒドロキノン
(0.71g/m2)、ビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合
体(モル比7:3)(0.24g/m2)およびゼラチン(0.4g/
m2)を含有する層。
(4)ゼラチン(0.3g/m2)を含有する層。
(5)下記のマゼンタDRR化合物(0.49g/m2)、トリシ
クロヘキシルホスフエート(0.08g/m2)、2,5−ジ(ter
t−ペンタデシル)ヒドロキノン(0.01g/m2)およびゼ
ラチン(0.5g/m2)を含有する層。
(6)緑感性の内部潜像型直接反転臭化銀乳剤 (乳剤EM−1に類似した乳剤と実施例1の緑感性増感
色素)(銀の量で0.34g/m2)、ゼラチン(0.66g/m2)、
層(2)と同じ造核剤(12.9μg/m2)およびペンタデシ
ルヒドロキノンスルホン酸ナトリウム(0.04g/m2)を含
有する層。
(7)2,5−ジ(tert−ペンタデシル)ヒドロキノン
(0.71g/m2)、ビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合
体(モル比7:3)(0.24g/m2)およびゼラチン(0.4g/
m2)を含有する層。
(8)ゼラチン(0.25g/m2)を含有する層。
(9)下記のイエローDRR化合物(0.48g/m2)、トリシ
クロヘキシルホスフエート(0.03g/m2)、2,5−ジ(ter
t−ペンタデシル)ヒドロキノン(0.004g/m2)およびゼ
チン(0.43g/m2)を含有する層。
(10)青感性の内部潜像型直接反転臭化銀乳剤 (乳剤Aと実施例1の青感性増感色素)(銀の量で0.
84g/m2)、ゼラチン(0.9g/m2)、層(2)と同じ造核
剤(29mg g/m2)およびペンタデシルヒドロキノンスル
ホン酸ナトリウム(0.05g/m2)を含有する層。
(11)ゼラチン(1.0g/m2)を含有する層。
下記組成の処理液を0.8g破裂可能な容器に充填した。
処理液 ベンジルアルコール 0.2ml 1−(p−トリル)−4−ヒドロキシメチル−4−メチ
ル−3−ピラゾリジノン 0.3g メチル−ハイドロキノン 0.012g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.6g 亜硫酸ナトリウム 0.18g ヒドロキシメチルセルロース 4g 水酸化カリウム(28%水溶液) 22.4ml H2O 67ml また裏面にカーボンブラツク層、チタン白層を順次塗
布した白色支持体の表面に下記の層(12)〜(16)を順
次塗布した染料受像シートを調製した。
(12)アクリル酸とアクリル酸ブチルの80対20(重量
比)の共重合体(22g/m2)および1,4−ビス(2,3−エポ
キシプロポキシ)−ブタン(0.44g/m2)を含有する層。
(13)アセチルセルロース(100gのアセチルセルロース
を加水分解して、39.4gのアセチル基を生成する。)
(3.8g/m2)およびスチレンと無水マレイン酸の60対40
(重量比)の共重体(分子量約5万)(0.2g/m2)およ
び5−(β−シアノエチルチオ)−1−フエニルテトラ
ゾール(0.115g/m2)を含有する層。
(14)塩化ビニリデンとメチルアクリレートとアクリル
酸の85対12対3(重量比)の共重合体ラテツクス(3.5g
/m2)およびポリメチルメタクリレートラテツクス(粒
径1〜3ミクロン)(0.05g/m2)を含有する層。
(15)下記の媒染剤(3.0g/m2)とゼラチン(3.0g/m2
を含有する媒染層。
(16)フタル化ゼラチン(1g/m2)を含有する層。
前記感光シートを試料301とし、層(2)へ更に実施
例1に記載した比較化合物B及び本発明の化合物を第3
表の様に銀1モル当り1×10-5モルだけ加えて試料を作
成した。
試料を40℃、80%RHの雰囲気下に3日間保存し、その
後露光後、前記染料受像シートと重ね合わせ、その間に
押圧部材により前記の処理液を60μmの厚みに展開して
転写色像を得た。
得られたシアン最大画像濃度の結果を第3表に示し
た。
実施例1と同様の結果を得た。
また化合物を第6層または第10層に添加した実験をを
行い同様の結果を得た。
実施例4. 下記の方法によりコア/シエル型乳剤I,II,IIIを調製
した。
乳剤I 臭化カリウムの水溶液と硝酸銀の水溶液をゼラチン水
溶液中に激しく攪拌しながら、40℃でpAgが7.90になる
ようにコントロールしながら約20分同時添加し、平均粒
子径0.08μmの立方体単分散臭化銀乳剤を得た。この乳
剤に銀1モル当りそれぞれ580mgのチオ硫酸ナトリウム
と塩化金酸(4水塩)を加え75℃で80分間加熱すること
により化学増感処理を行なつた。こうして得られた臭化
銀粒子乳剤をコアとして第1回目の沈殿環境と同様に粒
子を成長させ最終的に平均粒子径0.18μmのコア/シエ
ル型単分散立方体の臭化銀乳剤を得た。
水洗・脱塩後この乳剤に銀1モル当りそれぞれ6.2mg
のチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸(4水塩)を加え65℃
で60分加熱して化学増感処理をして乳剤Iを得た。
乳剤II 臭化カリウムの水溶液と硝酸銀の水溶液をゼラチン水
溶液中に激しく攪拌しながら、45℃でpAgが9.70になる
ようにコントロールしながら約40分を要して同時に添加
し、平均粒子径が0.2μmの八面体臭化銀乳剤を得た。
この乳剤に銀1モル当りそれぞれ5mgのチオ硫酸ナトリ
ウム及び塩化金酸(4水塩)を加え75℃で80分間加熱す
ることにより化学増感処理を行なつた。こうして得た臭
化銀粒子をコアとして、第1回目と同じ沈殿環境でさら
に40分間処理することによりさらに成長させ、最終的に
平均粒子径0.35μmの八面体単分散コア/シエル臭化銀
乳剤を得た。この乳剤に銀1モル当りそれぞれ4.5mgの
チオ硫酸ナトリウムと塩化金酸(4水塩)を加え65℃で
60分加熱して化学増感処理を行い、内部潜像型ハロゲン
加銀乳剤IIを得た。
乳剤III 臭化カリウムの水溶液と硝酸銀の水溶液をゼラチン水
溶液に激しく攪拌しながら、75℃でpAgが8.60になるよ
うにコントロールしながら約40分を要して同時に添加
し、平均粒子径が0.4μmの八面体単分散の臭化銀乳剤
を得た。この乳剤に銀1モル当りそれぞれ4mgのチオ硫
酸ナトリウム及び塩化金酸(4水塩)を加え75℃で80分
間加熱することにより化学増感処理を行なつた。こうし
て得た臭化銀粒子をコアとして、第1回目と同じ沈殿環
境でさらに40分間処理することによりさらに成長させ、
最終的に平均粒子径0.6μmの八面体単分散コア/シエ
ル臭化銀乳剤を得た。水洗・脱塩後この乳剤に銀1モル
当り0.9mgのチオ硫酸ナトリウムを加え65℃で60分加熱
して化学増感処理を行い、内部潜像型ハロゲン化銀乳剤
IIIを得た。
下塗りを施した厚さ100μmのポリエチレンテレフタ
レートからなる支持体に、ハレーシヨン防止用染料A、
B、Cをそれぞれ65mg/m2、80mg/m2、40mg/m2、および
ゼラチンを5g/m2となるように塗布したアンチハレーシ
ヨン層とマツト剤として平均粒径1.0μmの硫酸バリウ
ムストロンチウムを0.1g/m2および平均粒径1.3μmポリ
メタクリル酸メチルを0.07g/m2塗布助剤Dを30mg/m2
よび帯電調節剤Eを1mg/m2、さらに硬膜剤Fを100mg/
m2、ゼラチン1g/m2からなる保護層(上層)を塗布して
2層からなるバツク層を完成した。
コア/シエル乳剤I,II,IIIに増感色素Gをそれぞれ銀
1モルに対してそれぞれ150mg、200mg、180mg添加し、
さらに造核剤(N−II−1)をそれぞれ銀1モルに対し
て1.0×10-3だけ添加し、さらに表面張力および粘度の
バランスをとるために塗布助剤としてドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウムおよび増粘剤を加えて、第1〜3
層の塗布液を調製した。
さらにゼラチンに帯電調節剤Eおよび塗布助剤ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよび増粘剤を加えて
第4層の保護層の塗布液を調製した。
前記バツク層に対し、支持体をはさんで逆側に第1〜
4層の順で塗布銀量が第1層1g/m2、第2層0.8g/m2、第
3層1.5g/m2、また塗布ゼラチン量は第1層1.3g/m2、第
2層1.3g/m2、第3層2.4g/m2、第4層1.7g/m2となるよ
う乳剤層を重層塗布し、直接ポジ用写真感光材料No.401
を作製した。
試料401の乳剤層へ更に実施例1に記載した比較化合
物B及び本発明の化合物を銀1モル当り1×10-4だけ添
加して試料を作成した。
これらの試料を色温度2854゜Kで1kwのタングステン灯
で1秒間ステツプウエツジを介して露光し、下記補充液
AlとスターターB20mlを混合した現像液Dを用い、自
動現像機(FMCP−4800型カメラプロセツサー:富士写真
フイルム社製)にて36℃で1分間現像を行ない、次いで
常法の停止、定着、水洗処理をし、乾燥した。各試料の
最大濃度(Dmax)と最小濃度(Dmin)を測定し、結果を
表4に示した。
補充液A 亜硫酸ナトリウム 100g 炭酸カリウム 20g 1−フエニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3
−ピラゾリドン 3g ハイドロキノン 45g 5−メチルベンゾトリアゾール 40mg 水を加えて 1 pHを水酸化カリウムで 11.8に調整 スターターB 臭化ナトリウム 175g 氷酢酸 63ml 水を加えて 1 表4から明らかなように、本発明の化合物は比較例に
比し、Dminが上がることなくDmaxを高める効果があり、
好ましかつた。
実施例5. 硝酸銀水溶液と臭化カリウム水溶液とを、同時に一定
速度で銀電極電位を正八面体粒子が成長する電位に保ち
ながら、1当り20mgのチオエーテル(1,8−ジヒドロ
キシ−3,6−ジチアオクタン)を含有した75℃のゼラチ
ン水溶液(pH=5.5)によく攪拌しながら、1/8モルに相
当する硝酸銀を5分間で添加し、平均粒径が約0.14μm
の八面体AgBr単分散乳剤を得た。この乳剤にハロゲン化
銀1モル当り、20mgのチオ硫酸ナトリウムと20mgの塩化
金酸(4水塩)とを各々加えて、pH7.5に調節し、よく
攪拌しながら、75℃で80分間化学増感処理したものをコ
ア乳剤とした。次に、同温度で引続き硝酸銀水溶液(7/
8モルの硝酸銀を含む)と臭化カリウム水溶液とをよく
攪拌された条件下で、正八面体粒子が成長する銀電極電
位に保ちながら、40分間にわたつて同時添加し、シエル
の成長を行わせ、平均粒径が約0.3μmの単分散八面体
コア・シエル型乳剤を得た。この乳剤を常法に従い水洗
・脱塩したのち、加熱溶解後、pHを6.5に調節し、ハロ
ゲン化銀1モル当り、5mgのチオ硫酸ナトリウムと5mgの
塩化金塩(4水塩)とをそれぞれ加えて、75℃で60分間
熟成し、シエル表面の化学増感処理を行い、最終的に内
部潜像型の単分散八面体コア・シエル型乳剤(乳剤X)
を得た。この乳剤の粒子サイズ分布を電子顕微鏡写真か
ら測定した結果、平均粒径は0.30μm、変動係数(平均
粒径×100/標準偏差)は10%であつた。
上記乳剤にパンクロ増感色素3,3′−ジエチル−9−
エチル・チアカルボシアニンをハロゲン化銀1モル当り
5mgを添加したのち、造核剤として例示化合物(N−II
−4)を1.0×10-5モルと、さらに造核促進剤として
(A−9)を1×10-3モルとをそれぞれハロゲン化銀1
モル当り添加したものをポリエチレンテレフタレート支
持体上に銀量が2.8g/m2になるように塗布し、その際、
その上にゼラチン及び硬膜剤から成る保護層を同時塗布
して、赤色光にまで感光する直接ポジ写真感光材料(試
料No.501)を作成した。
試料501の乳剤層へ更に実施例1に記載した比較化合
物B及び本発明の化合物を銀1モル当り1×10-4モルだ
け添加して試料を作成した。
上記の感光材料を1kwタングステン灯(色温度2854°
K)を感光計で、ステツプウエツジを介して、0.1秒間
露光した。次に、自動現像機(Kodak Proster I Proces
sor)でKodak Proster Plus処理液(現像液pH10.7)を
用いて、38℃で18秒間現像を行い、同現像機で引続き、
水洗、定着、水洗後乾燥させた。こうして得た、各試料
の直接ポジ画像の最大濃度(Dmax)、最小濃度(Dmin)
を測定し、第5表の結果を得た。
この結果から明らかなように、比較例(No.502)に比
し、本発明(No.503〜507)はDmaxを高める効果の大き
いことがわかる。
実施例6 下塗りを施した三酢酸セルロースフイルム支持体上
に、下記に示すような組成の各層を重層塗布して多層カ
ラー感光材料である試料601を作製した。
(感光層組成) 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表わした塗布量
を示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
(試料601) 第1層;ハレーシヨン防止層 黒色コロイド銀 銀0.18 ゼラチン 0.40 第2層;中間層 2,5−ジ−t−ペンタデシル 0.18 ハイドロキノン EX−1 0.07 EX−3 0.02 EX−11 0.005 U−1 0.08 U−2 0.08 HBS−1 0.10 HBS−2 0.02 ゼラチン 1.04 第3層(第1赤感乳剤層) ヨウ臭化銀乳剤 銀0.55 (ヨウ化銀6モル%、平均粒径0.70μ) 増感色素I 6.9×10-5 増感色素II 1.8×10-5 増感色素III 3.1×10-4 増感色素IV 4.0×10-5 EX−2 0.350 HBS−1 0.005 EX−10 0.042 ゼラチン 1.20 第4層(第2赤感乳剤層) ヨウ臭化銀乳剤 銀1.20 (ヨウ化銀8モル%、平均粒径0.75μ) 増感色素I 5.1×10-5 増感色素II 1.4×10-5 増感色素III 2.3×10-4 増感色素IV 3.0×10-5 EX−2 0.300 EX−3 0.050 EX−10 0.004 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.30 第5層(第3赤感乳剤層) ヨウ臭化銀乳剤 銀1.60 (ヨウ化銀14モル%、平均粒径1.00μ) 増感色素IX 5.4×10-5 増感色素II 1.4×10-5 増感色素III 2.4×10-4 増感色素IV 3.1×10-5 EX−5 0.150 EX−3 0.055 EX−4 0.060 HBS−1 0.32 ゼラチン 1.63 第6層(中間層) HBS−3 0.01 ゼラチン 1.06 EX−14 0.02 第7層(第1緑感乳剤層) ヨウ臭化銀乳剤 銀0.40 (ヨウ化銀6モル%、平均粒径0.65μ) 増感色素V 3.0×10-5 増感色素VI 1.0×10-4 増感色素VII 3.8×10-4 EX−6 0.260 EX−1 0.021 EX−7 0.030 EX−8 0.025 HBS−1 0.100 HBS−4 0.060 ゼラチン 0.75 第8層(第2緑感乳剤層) ヨウ臭化銀乳剤 銀0.80 (ヨウ化銀9モル%、平均粒径0.70μ) 増感色素V 2.1×10-5 増感色素VI 7.0×10-5 増感色素VII 2.6×10-4 EX−6 0.150 EX−8 0.010 EX−1 0.008 EX−7 0.012 HBS−1 0.60 HBS−4 0.050 ゼラチン 1.10 第9層(第3緑感乳剤層) ヨウ臭化銀乳剤 銀1.2 (ヨウ化銀12モル%、平均粒径1.0μ) 増感色素V 3.5×10-5 増感色素VI 8.0×10-5 増感色素VII 3.0×10-4 EX−6 0.065 EX−1 0.025 HBS−2 0.55 ゼラチン 1.74 第10層(イエローフイルター層) 黄色コロイド銀 銀0.05 EX−14 0.04 HBS−1 0.02 ゼラチン 0.95 第11層(第1青感乳剤層) ヨウ臭化銀乳剤 銀0.24 (ヨウ化銀6モル%、平均粒径0.6μ) 増感色素VIII 3.5×10-4 EX−9 0.85 EX−8 0.12 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.28 第12層(第2青感乳剤層) ヨウ臭化銀乳剤 銀0.45 (ヨウ化銀10モル%、平均粒径0.80μ) 増感色素VIII 2.1×10-4 EX−9 0.20 EX−8 0.015 HBS−1 0.03 ゼラチン 0.46 第13層(第3青感乳剤層) ヨウ臭化銀乳剤 銀0.77 (ヨウ化銀16モル%、平均粒径1.2μ) 増感色素VIII 2.2×10-4 EX−9 0.20 HBS−1 0.07 ゼラチン 0.69 第14層(第1保護層) ヨウ臭化銀乳剤 銀0.08 (ヨウ化銀1モル%、平均粒径0.07μ) U−1 0.11 U−2 0.17 HBS−1 0.90 ゼラチン 1.00 第15層(第2保護層) ポリメチルメタクリレート粒子 0.54 (直径約1.5μm) S−1 0.04 S−2 0.04 ゼラチン 0.72 各層には上記の成分の他に、ゼラチン硬化剤H−1や
界面活性剤を添加した。
(試料602〜612) 試料601の第13層に第6表に示すように本発明の化合
物および比較化合物を銀1モル当り5×10-5モルだけ添
加した以外は試料601と同様に試料602〜612をそれぞれ
作成した。
これらの試料を一部は冷蔵庫保存し、一部は40℃、相
対湿度80%の条件下で7日間保存した後、それぞれの試
料を白色光でセンシトメトリー用の露光した後、以下の
カラー現像を行なつた。処理済の試料を青色光で濃度測
定した。得られた結果を第6表に示す。
カラー現像処理は下記の処理工程に従つて38℃で実施
した。
カラー現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 2分10秒 定 着 4分20秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りであつた。
カラー現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.4g 沃化カリウム 1.3mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ)
−2−メチルアニリン硫酸塩 4.5g 水を加えて 1.0l pH10.0 漂白液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて 1.0l pH6.0 定着液 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 175.0ml 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて 1.0l pH6.6 安定液 ホルマリン(40%) 2.0ml ポリオキシエチレン−p−モノノニルフエニルエーテル
(平均重合度10) 0.3g 水を加えて 1.0l 第6表より、本発明の化合物(No.604〜612)では、
比較例(No.602〜603)に比しカブリはほとんど同じレ
ベルにも拘らず感度を高める効果の大きいことがわか
る。
実施例6で用いた化合物の構造 実施例7. 50℃に保つたゼラチン水溶液に銀1モル当り4×10-7
モルの6塩化イリジウム(III)カリおよびアンモニア
の存在下で硝酸銀水溶液と沃化カリウム、臭化カリウム
水溶液を同時に60分間で加え、その間のpAgを7.8に保つ
ことにより平均粒径0.25μ、平均ヨウ化銀含有量1モル
%の立方体単分散乳剤を調製した。これらのヨウ臭化銀
乳剤に増感色素として5,5′−ジクロロ−9−エチル−
3,3′−ビス(3−スルフオプロピル)オキサカルボシ
アニンのナトリウム塩、安定剤として4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン、ポリエチル
アクリレートの分散物、1,3−ビニルスルホニル−2−
プロパノールおよび、下記造核剤Nを銀1モル当たり5
×10-3モルになるように加え、さらに酸性ポリマーラテ
ツクスHを400mg/m2だけ加えた後、ポリエチレンテレフ
タレートフイルム上に、銀量3.4g/m2になるように塗布
を行つて試料701を作成した。
乳剤中に本発明の化合物または比較化合物Bを銀1モ
ル当たり、1×10-2モル添加する以外は試料701と同様
にして試料を作成した。
各試料を露光及び現像し、写真特性を測定した。処理
は下記処方の現像液でFG−660F自動現像機(富士写真フ
イルム株式会社製)を用いて38℃30秒処理を行なつた結
果である。
(現像液処方) ハイドロキノン 45.0g N−メチル−p−アミノフエノール1/2硫酸塩 0.8g 水酸化ナトリウム 18.0g 水酸化カリウム 55.0g 5−スルホサリチル酸 45.0g ホウ酸 25.0g 亜硫酸カリウム 110.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.0g 臭化カリウム 6.0g 5−メチルベンゾトリアゾール−n−ブチル−ジエタノ
ールアミン 15.0g 水を加えて 1 (pH=11.6) ここで相対感度は38℃30秒現像における濃度1.5を与
える露光量の逆数の相対値で試料701の値を100とした。
黒ポツは顕微鏡観察により5段階に評価したもので、
「5」が最もよく「1」が最も悪い品質を表わす。
「5」又は「4」は実用可能で、「3」は粗悪だがぎり
ぎり実用でき、「2」又は「1」は実用不可である。
「4」と「3」の中間のものは「3.5」と評価した。
本発明の化合物は比較化合物に比べ、黒ポツの悪化が
少なく、かつDmax及びγを高める効果があり、好ましか
つた。
(発明の効果) 本発明に従えば最大画像濃度を有する直接ポジ感光材
料を得ることができる。
更には、経時安定性、特に高温高湿の環境下で経時安
定性、に優れた直接ポジ感光材料を得ることができる。
更に安定性の高い低pHの現像液で処理しても充分に高
い発色濃度を有する直接ポジ画像を形成することのでき
る直接ポジ感光材料を得ることができる。
更に経時安定性に優れ、感度の高いネガ感光材料を得
ることができる。
更に、黒ポツが少なく充分硬調で最大濃度の高い硬調
ネガ感光材料を得ることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも一つの感光性ハロゲ
    ン化銀写真乳剤層を有する写真感光材料において、該写
    真感光材料が下記一般式〔I〕で示される化合物の少な
    くとも一種を含有することを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料。 一般式〔1〕
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