JP2898662B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明の電子写真、静電記録等における静電荷像を現
像するための新規なトナーの製造方法に関する。
[従来の技術] 乾式現像方法に用いる静電荷像現像用トナーは通常、
熱可塑性樹脂と着色剤とを溶融混練し粉砕した後分級し
て製造されている。このトナーは多くの利点を有するた
め乾式トナーの大部分はこの方法により製造されてい
る。
しかし、この方法は多大な設備費を要し、しかも電力
を多く消費するためこれらの費用がトナーの加工費の多
くを占めることになる。
特に近年は複写画像の高品質化の要請から、粒度分布
の狭いトナー又は粒径の小さいトナーが要求されている
が、粉砕時に多大のエネルギーを消費する現行の粉砕法
では、効率良く、粒度分布の狭いトナー又は小粒径トナ
ーを生成させる事が難しく、かなり原価上昇になる。
又粒度分布の狭いトナー又は小粒径のトナーを粉砕放
で製造する場合、粉砕後の粒度分布が広くなって不要な
極微粉末を多量に発生させる傾向があるばかりでなく生
成した極微粉末は分級による除去が極めて困難である。
これらの問題を解決するために、乾式粉砕を伴わない
懸濁重合法によるトナーの製造法が提案されている。こ
の方法は溶融混練工程や粉砕工程の省略により、前述し
た弊害の解消を可能とした優れた方法であるが、従来の
懸濁重合法による乾式トナーの製造においては、以下の
問題がある。
第1には通常の懸濁重合法によるトナーの製造では液
状の単量体組成物を液状分散媒中で粒子化する造粒工程
で効率良く所望の粒径に調節する事が非常に難しいとい
う問題がある。
又第2には現状の懸濁重合法では生成した重合体粒子
の粒度分布が広く、粒径の大きな重合体粒子が生成する
ので、適正な粒度範囲の粒子の重合割合が少なく、生産
性が良くないという問題がある。そして、前記の粉砕法
の場合には、適度の粒度範囲を得るための分級操作によ
り除かれたものを再度原料に混合して、混練工程を経て
再使用できるのに対し、この懸濁重合法では出来た不良
粒度の重合体粒子は現状では再使用が困難である。
懸濁重合法による上記問題を解決する方法として従来
各種の提案がある。
例えば特開昭59−161では分散安定剤として不完全化P
VA(ポリビニルアルコール)を用いる方法が提案されて
いるが、通常のPVAを用いた場合に比べ分散性は優れて
いるものの粒径分布が広範囲である。又特開昭62−2031
67、特開昭62−299862、特開昭63−113561、特開昭63−
165869には粉末分散剤を用い加圧、吐出して懸濁重合を
行う方法、特開昭58−173754では回転ディスクアトマイ
ザーを用いて微粒子化する方法、特開昭59−26128等に
は内筒と外筒との間に分散媒と分散液を流し剪断力を加
える方法が提案されている。また特開昭63−112602等に
は超音波を照射する方法が提案されている。これらいず
れの方法も小粒径化を行うため十分に分散を行うと、適
正な粒度範囲よりさらに小さい微粒分が増加してしまう
という問題があり、小粒径化と狭い粒度分布を兼ね備え
たトナーを得る事は困難であった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、懸濁重合法による静電荷像現像用トナーの
製造において、トナーの平均粒径の調節が容易でかつ
つ、粒径分布が極めて狭いトナーを効率よく、低原価で
製造できるようなトナーの製造方法を提供しようとする
ものである。
[課題を解決するための手段] 前述した種々の問題を解決すべく研究した結果、粒径
の調節が容易でしかも狭い粒度分布を可能とする方法を
見出した。
すなわち、本発明の構成は、重合性単量体を含む単量
体組成物を、細孔を有する多孔質ガラスを通過させ、分
散安定剤を含有し、且つ上記重合性単量体と実質的に非
相溶性の液状分散媒体中に分散、懸濁させて造粒する工
程と、造粒された単量体組成物を懸濁重合させて粒子を
形成する重合工程を有する静電荷像現像用トナーの製造
方法である。
本発明で上述した効果が得られる理由は狭い範囲に細
孔を制御された多孔質ガラス中に単量体組成物を通過さ
せる事により細孔径に従って単量体組成物の油滴が生成
し、分散安定剤の存在下でこの油滴を安定に分散させる
事で極めて狭い単量体組成物の粒度分布が得られ、更に
多孔質ガラスの孔の大きさを調節する事で粒子の大きさ
を調節する事ができるのである。
次に単量体組成物を構成する材料について説明する。
本発明で使用される重合性単量体はビニル基を有するモ
ノマーであり、具体的には以下のようなモノマーがあげ
られる。
スチレン、ビニルトルエン、P−クロルスチレン、2,
4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等の
スチレンおよびその誘導体、エチレン、プロピレン、イ
ソプレン、ブタジエンなどのエチレン不飽和モノオレフ
ィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ素化ビニル
等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル(メ
タ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリ
ル、(メタ)アクリル酸2−クロルエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ブロムエチル、(メタ)アクリル酸ハイド
ロオキシエチル、(メタ)アクリル酸ハイドロオキシプ
ロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)ア
クリル酸アリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル
エチル、(メタ)アクリル酸フルフリル、(メタ)アク
リル酸等の(メタ)アクリルエステル類、ビニルメチル
エーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエ
ーテルなどのビニルエーテル類、N−ビニルピロリド
ン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピリジンなど
のN−ビニル化合物、(メタ)アクリロニトリル、(メ
タ)アクリルアミド等のアクリル酸誘導体等が単独また
は2種以上を使用できる。
単量体組成物には熱圧ローラ定着における定着性、お
よび耐オフセット性を改善するために、パラフィンワッ
クスの如きワックス類、低分子量ポリエチレン及び低分
子量ポリプロピレンの如き低分子量ポリオレフィン等の
離型性を有する低軟化点化合物を加える事が好ましい。
この場合、この低軟化点化合物の添加量は重合性単量
体100部に対し1〜100部が好ましい。
単量体組成物中には、架橋重合体を生成するために次
のような架橋剤を存在させて懸濁重合してもよい。
上記架橋剤としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナ
フタレン、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレング
リコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ
メタクリレート、1,6−ヘキサグリコールジメタクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプ
ロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレン
グリコールジメタクリレート、2,2′−ビス(4−メタ
クリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2′−ビ
ス(′4−アクリルオキシジエトキシフェニル)プロパ
ン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロー
ルメタンテトラアクリレート、ジブロムネオペンチルグ
リコールジメタクリレート、フタル酸ジアリルなど一般
の架橋剤を適宜用いることができる。
これらの架橋剤の使用量が多すぎると、トナーが熱で
溶融しにくくなり、熱定着性、又は熱厚定着性が劣るこ
ととなる。また架橋剤の使用量が少なすぎると、トナー
として必要な耐ブロッキング性、耐久性などの性質が悪
くなり、熱ロール定着において、トナーの一部が紙に完
全に固着しないでローラー表面に付着し、次の紙に転移
するというオフセット現像を防ぎにくくなる。故に、こ
れらの架橋剤の使用量は、重合性単量体100部に対して
0.001〜15部(より好ましくは0.1〜10倍)使用するのが
よい。
単量体組成物に含有される着色剤としては、従来より
知られている染料、カーボンブラック、カーボンブラッ
クの表面を樹脂で被覆してなるグラフト化カーボンブラ
ックの如き顔料が使用可能である。着色剤は、重合性単
量体100部に対して0.1〜30部使用される。
トナー中に必要に応じて荷電制御剤、流動性改質剤を
添加(内添)してもよい。荷電制御剤多び流動性改質剤
はトナー粒子と混合(外添)して用いてもよい。
荷電制御剤としてはカルボキシル基又は含窒素基を有
する有機化合物の金属錯体、含金属染料、ニグロシン等
がある。流動性改質剤または潜像担持体(感光体)表面
のクリーニング補助剤としては、コロイダルシリカ、脂
肪酸金属塩などある。又、増量の目的で炭酸カルシウ
ム、微粉状シリカ等の充填剤を0.5〜20重量%の範囲で
トナー中に配合しても良い。更に、トナー粒子相互の凝
集を防止して流動性を向上するために、テフロン微粉末
またはステアリン酸亜鉛粉末のような流動性向上剤を配
合してもよい。
磁性重合トナー生成させるには、単量体組成物に磁性
粒子を添加すればよいが、この場合、磁性粒子は着色剤
(の全部又は一部)としての役割をも兼ねている。
本発明の製造方法に用い得る磁性粒子としては、磁場
の中に置かれて磁化される物質が用いられ、例えば鉄、
コバルト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末、もしくは
マグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの合金や化
合物の粉末があげられる。磁性粒子としては、通常粒径
が0.05〜5μm、好ましくは0.1〜1μmである磁性微
粒子が用いられるが、小粒径トナーを生成する場合に
は、粒径0.8μm以下の磁性粒子を使用することが好ま
しい。
この磁性粒子は、単量体組成物100部中に10〜60部、
更には20〜50部含有されていることが好ましい。
また、これら磁性微粒子は、シランカップリング剤、
チタンカップリング剤等の表面処理剤あるいは適当な反
応性の樹脂等で処理されていてもよい。この場合、磁性
微粒子の表面積あるいは表面に存在する水酸基の密度に
もよるが、通常、磁性微粒子100部に対して表面処理剤
等が5部以下(好ましくは0.1〜3倍)の処理量で十分
な重合性単量体への分散性が得られ、トナー物性に対し
ても悪影響を及ぼさない。
次に、上述した材料からなる単量体組成物の重合に用
いる重合開始剤について述べる。
本発明においては、重合開始剤は造粒後の単量体組成
物を含む分散液中に添加してもよいが、個々の単量体組
成物粒子に均一な重合開始剤を付与する点からは、造粒
前の単量体組成物中に含有させておくことが好ましい。
この様な重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイ
ソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メト
キシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、その他のアゾビ
スイソブチロニトリル(AIBN)の如きアゾ系またはジア
ゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、メチルエ
チルケトンパーオキサイド、イソプロピルパーオキシカ
ーボネート、キュメンハイドロパーオキサイド、2,4−
ジクロリルベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイドの如き過酸化物系重合開始剤が挙げられる。
又単量体組成物に重合性モノマーに溶解する重合体を
存在させて懸濁重合してもよい。
この場合重合体の特性により電気的特性、熱的特性に
好ましい重合トナーが得られる他に単量体組成物の粘度
調節の働きもある。
このような重合体としてはモノマーに溶解するもので
あれば一般に公知の重合体が使用可能である。
例えばポリスチレン、スチレン共重合体、アクリル樹
脂、ポリブタジエン、ポリエステル、ポリウレタン、エ
ポキシ樹脂、ロジン、変性ロジン、フェノール樹脂、テ
ルペン樹脂などが単独あるいは混合して使用できる。
本発明で使用される細孔を有する多孔質ガラスとは狭
い範囲に調節された細孔を有するガラスで珪酸、硼酸、
アルミナを主成分とした化学組成を有している。この硝
子はMPG(MICRO POROUS GLASS)と呼ばれているもので
珪酸、硼酸、アルミナ、アルカリ等を含むガラスを数百
℃で熱処理すると酸に溶けやすい硼酸やアルカリからな
る相と、その他の相に分離する性質を利用して、分相し
たガラスから硼酸やアルカリを酸で洗い流す事により多
孔性にしたガラスである。
この細孔を有する多孔質ガラスを用いて本発明の造粒
を行うには形状が管状又は板状の多孔質ガラスが好まし
く細孔径は50,000Å〜150,000Åのものが好ましい。
単量体組成物を細孔を有する多孔質ガラスを通過させ
る方法としては減圧吸引してモノマー組成物を細孔を有
する多孔質ガラスを通過させ分散安定剤中へ導入しても
よいがモノマー組成物またはモノマー組成物と分散安定
剤の混合物をポンプ等で多孔質ガラスに送り込む方法で
もよい。造粒の程度は光学顕微鏡で観察しつつ適度な粒
径になるまで循環させることもできる。
分散安定剤としては例えばポリビニルアルコール、ゼ
ラチン、メチルセルロース、メチルハイドロキシプロピ
ルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸およびそれら
の塩、デンプン、ガムアルギン酸塩、カゼイン等が挙げ
られる。
前述のようにして造粒された単量体組成物は加温、攪
拌して通常の方法により懸濁重合を行う。
重合反応終了後、通常の方法で後処理することによ
り、重合トナー粒子が得られる。例えば、生成した重合
体粒子を洗浄し、分散安定剤を除去した後、濾過、デカ
ンテーション、遠心分離等の如き適当な方法により回収
し、乾燥することにより重合トナーが得られる。
また重合終了後、染料溶液中等で染着する方法や機械
的衝撃力で着色剤や荷電制御剤を重合粒子表面に被覆し
トナーを得る事もできる。
[実施例] 以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。な
お、各実施例に記載の各成分の量(部)は重量部であ
る。
実施例1 1)単量体組成物の作製 スチレンモノマー 70部 n−ブチルメタクリレート 30部 ポリスチレン 5部 3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩 2部 カーボンブラック 6部 上記の重合性単量体混合物をボールミルを用いて24時
間分散混合して単量体組成物を調製した。
2)造粒、重合 攪拌機、温度計、不活性ガス導入管及び細孔径110,00
0Å、細孔容積0.42cc/g、10φ×50mmの多孔質ガラス管
を備えたフラスコに2%ポリビニルアルコール水溶液40
0mlを取り、窒素ガスを送りながら室温で攪拌を行い、
反応容器中の酸素を窒素置換した。
ついで1)の単量体組成物113gにアゾビスイソブチル
ニトリル1.56gを加え攪拌溶解し、ポンプを用いて多孔
質ガラス管を通過させて、ポリビニルアルコール水溶液
中へ加え、加え終った後ポリビニルアルコールと単量体
組成物の混合物を、前記ポンプと多孔質ガラス管を用い
て約120ml/minの割合で2時間循環させた後、内温を70
℃とし8時間重合させた。
その後室温まで冷却し一晩静置後、上澄液を除き水を
加えて1時間攪拌後濾過、乾燥しトナーを得た。このト
ナーをコールターカウンターで粒子径を測定したとこ
ろ、平均粒子径8.5μmで5〜0μm径の範囲にある粒
子は全体の95%であり極めて狭い粒度分布であった。
次にこのトナーをキャリアと4%のトナー濃度で混合
し、複写テストを行ったところ、鮮明な黒色度の高い画
像が得られた。
実施例2 スチレンモノマー 90部 2−エチルヘキシルメタクリレート 10部 ポリ−n−ブチルメタクリレート 5部 ニグロシン色素 2部 チタネートカップリング剤処理カーボンブラック 5部 上記の重合性単量体混合物をホモミキサーで分散混合
して単量体組成物を調製した。
これとは別に実施例1と同様な装置を備えたフラスコ
に2%部分ケン化ポリビニルアルコール水溶液400mlを
とりついで窒素置換を行った。
このフラスコ中に上記の単量体組成物112gにアゾビス
イソブチルニトリル1.56gを溶解したものを多孔質ガラ
ス管(細孔径110,000Å、細孔容積0.42cc/g、10φ×50m
m)中にポンプを使用して送り込み、分散安定剤溶液中
に加え終った後240ml/minの速度で1時間循環させた後
内温を70℃として8時間重合させた。
重合終了後室温まで冷却し一晩放置後、上澄液を除
き、水を加えて1時間攪拌し、濾過乾燥しトナーを得
た。
このトナーをコールターカウンターで粒子径を測定し
たところ、平均粒子径8.0μmで5〜10μm径の範囲に
ある粒子は全体の95%であり極めて狭い粒度分布であっ
た。
つぎにこのトナー3部を鉄粉キャリア100部と混合し
2成分系現像剤を作った。
この現像剤を磁気ブラシ現像装置に入れ、有機感光体
上に通常の電子写真法で形成された静電潜像を現像し、
これを普通紙にコロナ放電を与えながら転写し熱定着し
たところ、鮮明で黒色度の高い複写画像が得られた。
比較例1 多孔質ガラス管を使用しない他は実施例2と同様な方
法により重合しトナーを得た。
このトナーをコールターカウンターで粒子径を測定し
たところ、平均粒径が25μmで粒子径の大きいものであ
った。
比較例2 実施例2の多孔質ガラス管の代りにホモミキサーを使
用し十分に分散した他は実施例2と同様な方法で重合ト
ナーを得た。
このトナーをコールターカウンターで粒子径を測定し
たところ平均粒径が9.0μmで5〜10μm径の範囲にあ
る粒子は全体の40%で粒度分布径の広いものであった。
実施例3 実施例1と同様な装置を備えたフラスコに1.5%ポリ
ビニルアルコール水溶液400mlを取り、スチレンモノマ
ー70g、n−ブチルメタクリレート25g、エチレングリコ
ールジメタクリレート5g、ラウリルパーオキサイド2gの
溶液を加え、ゆっくりと攪拌しつつこの混合液を多孔質
ガス管(細孔径110,000Å、10φ×50mm)を通して3時
間循環し顕微鏡観察により、均一、小粒径化された事を
確認した後内温を70℃として8時間重合させた。
重合終了後室温まで冷却し一晩静置後、上澄液を除
き、水を加えて1時間攪拌して洗浄した。次いで濾過乾
燥し、平均粒子径7.5μm、5〜10μm径の範囲にある
粒子は全体の94%である樹脂粒子を得た。この樹脂粒子
100gをメタノール1000mlに攪拌分散し黒色染料(オイル
ブラック860:オリエント化学社製)10gを加え50℃で1
時間攪拌樹脂粒子に黒色染料を染着し室温に冷却後濾過
して黒色樹脂粒子を得た。
ついでこのトナー4部を鉄粉キャリア100部と混合し
2成分現像剤を作った。
この現像剤を磁気ブラシ現像装置に入れ、有機感光体
上に通常の電子写真法で形成された静電潜像を現像し、
これを普通紙にコロナ放電を与えながら転写し熱定着し
たところ、画像は鮮明で写真画質の優れた高濃度の複写
画像が得られた。
[発明の効果] 以上説明したような本発明の効果の要約をすると下記
のとおりである。
(1)平均粒径の制御が容易で粒径分布の極めて狭いト
ナーを効率よく製造できる。
(2)小粒径のトナーが得られる事から複写画像が高画
質となる、 (3)粒径分布が狭いことから使用時の粒径変動が少な
い。
(4)低コストで生産性が優れている。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合性単量体を含む単量体組成物を、細孔
    を有する多孔質ガラスを通過させ、分散安定剤を含有
    し、且つ上記重合性単量体と実質的に非相溶性の液状分
    散媒体中に分散、懸濁させて造粒する工程と、造粒され
    た単量体組成物を懸濁重合させて粒子を形成する重合工
    程とを有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの
    製造方法。
  2. 【請求項2】造粒する工程が単量体組成物を分散安定剤
    と液状分散媒中で混合または分散した後、細孔を有する
    多孔質ガラスを通過させ、分散、懸濁させて造粒する工
    程であることを特徴とする、上記請求項(1)記載の静
    電荷像現像用トナーの製造方法。
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