JP3493926B2 - 電子写真用トナー製造方法及び装置 - Google Patents

電子写真用トナー製造方法及び装置

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JP3493926B2 JP34148996A JP34148996A JP3493926B2 JP 3493926 B2 JP3493926 B2 JP 3493926B2 JP 34148996 A JP34148996 A JP 34148996A JP 34148996 A JP34148996 A JP 34148996A JP 3493926 B2 JP3493926 B2 JP 3493926B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用トナー
の製造方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用トナーは、通常、熱可塑性樹
脂と着色剤及び帯電制御剤などの添加剤とを溶融混練
し、粉砕した後に分級して製造されている。このように
して製造されたトナーは、多くの利点を有するため電子
写真用トナーのほとんどの部分はこの方法によって製造
されている。
【0003】しかし、この製造方法は、多大な設備費用
を要し、しかも多くのエネルギーを消費するために、こ
れらの費用がトナーの製造コストを高くしている。
【0004】特に近年は、画像の高画質化の要請から、
粒度分布が狭く、粒径の小さいトナーが要求されている
が、粉砕時に多大のエネルギーを消費する粉砕法では、
効率良く前記のようなトナーを製造することがかなり難
しく、かなりのコスト上昇となる。
【0005】これらの問題を解決するために、粉砕工程
を伴わない懸濁重合法によるトナーの製造法が提案され
ている(特開昭58ー173754号公報参照)。この
方法は、粉砕法に含まれる溶融混練工程や粉砕工程を省
略することができるために、前述した弊害を解消するこ
とができる優れた方法であるが、この懸濁重合法には以
下に述べるような新たな問題点がある。
【0006】その1つは、懸濁重合法によるトナーの製
造では、液状の単量体組成物、いわゆるモノマーを液状
分散媒中で粒子化する造粒工程で効率良く所望の粒径に
制御することが難しいと言う問題である。
【0007】更に現状の懸濁重合法では、生成したトナ
ー粒子の粒径範囲が広くて生産性が良くないという問題
がある。
【0008】このような問題を解決する製造方法とし
て、多孔質ガラスを用いる製造方法が提案されている。
この方法は、重合性単量体を含む単量体組成物を、細孔
を有する多孔質ガラスを通過させ、分散安定剤を含有
し、且つ前記重合性単量体と非相溶性の液状分散媒中に
分散,懸濁させて造粒する工程を懸濁重合による製造方
法の前工程として行うものである(特開平3ー9556
4号公報参照)。
【0009】この方法によって、確かに、単量体組成物
の液滴が安定して生成し、且つ多孔質ガラスの細孔径の
大きさに従ってその粒径を制御することが可能であり、
またその分布も小さくすることが可能である。しかしな
がら、この方法も大きな問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】多孔質ガラスを通過さ
せて、分散安定剤を含有し、且つ前記重合性単量体と非
相溶性の液状分散媒中に分散,懸濁させて造粒する方法
では、重合性単量体をトナーの融着樹脂用の素材として
用いる。そのために、素材としてラジカル重合性単量体
しか使えない。従って、例えばスチレン及びその誘導
体、エチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類、
塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル類、酢酸ビニルなど
のビニルエステル類、(メタ)アクリル酸メチルなどの
(メタ)アクリル酸エステル類、ビニルメチルエーテル
などのビニルエーテル類、NービニルピリジンなどのN
ービニル化合物、(メタ)アクリルニトリルなどのアク
リル酸誘導体などのビニル基をその分子構造中に有する
いわゆるラジカル重合性単量体しか使用することができ
ない。
【0011】従って、縮合反応などによって重合を行う
重合性単量体は使用できない。特に、近年、カラートナ
ー用樹脂として供給が増大しているポリエステル系樹脂
は使用することができない。ポリエステル系樹脂は、そ
の分子構造の設計の柔軟性及び帯電性、そして樹脂自身
の透明性などの点からカラートナー用樹脂として非常に
有用であり、この樹脂を使用できないことは前記方法の
大きな問題点である。
【0012】更に、前記方法においては、単量体組成物
を多孔質ガラスを通過させて造粒した後に、懸濁重合工
程においてトナー粒子を生成するが、その工程における
単量体組成物中の重合性単量体の重合の進行を制御し、
その分子量などを均一に制御することは難しい。従っ
て、生成したトナー粒子の熱物性は不均一になりがちで
ある。そのために、特に電子写真プロセスにおける定着
プロセスにおいてトナーの挙動が不安定になり、画質、
特にカラートナーを用いたカラー画像の場合には色の変
動となって画質に現われてしまう。
【0013】また、トナーの定着時におけるオフセット
現象の防止及び定着強度の向上、そしてカラー画像にお
ける色再現性の向上などの性能要求を満たすために、従
来の粉砕法によるトナー製造では異なった分子量分布を
持つ樹脂を混合してトナー用樹脂として用いている。す
なわち、オフセットを防止するために高分子量の樹脂を
用い、定着強度の向上、そしてカラー画像における色再
現性の向上のために低分子量の樹脂を用いている。しか
しながら、前記多孔質ガラスを用い、重合性の単量体を
分散,重合させる方法では、このような異なった分子量
分布を持つ樹脂を作成することは困難である。
【0014】更に、これは懸濁重合法にも同様のことが
言えるが、生成したトナー粒子が球形になることも少な
からず問題となる。電子写真方式を用いるプリンタや複
写機の場合、感光体などのトナーが転写される中間媒体
上に転写後に残存したトナーはブレードあるいはブラシ
などで除去、即ちクリーニングする。トナー粒子が球形
であると、このクリーニングが十分に行われずに結果的
に画像不良などが発生する。この球形トナーの不具合を
解決するために、トナーの後処理による粒子の異形化技
術が種々提案されているが、処理工程が増えるためコス
ト増になってしまう。
【0015】本発明の1つの目的は、電子写真用トナー
の製造において、電子写真用トナーの融着樹脂として用
いることのできる総て(多く)の樹脂を対象にして、粒
径の分布が狭く且つその制御が容易なトナー粒子を低コ
ストで効率良く製造できる電子写真用トナー製造方法及
びその製造装置を提供することにある。
【0016】本発明の他の目的は、そのトナー粒子の形
状を工程を追加することなく所望の形状に異形化するこ
とができる電子写真用トナー製造方法及び製造装置を提
供することにある。
【0017】本発明の更に他の目的は、トナー粒子のカ
プセル化や表面処理などの処理工程も少ない工程で実施
することができる電子写真用トナー製造方法及び製造装
置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも樹
脂及び着色剤を含むトナー組成物を造粒して電子写真用
トナーを製造する電子写真用トナー製造方法において、
少なくとも前記トナー組成物の一部を混合または分散さ
せた液体を細孔を通過させて造粒する造粒工程を複数回
行うことにより、細孔の大きさに従った粒径のトナー粒
子を効率良く形成することにある。また、この造粒工程
を繰り返すことでトナー粒子のカプセル化や表面処理な
どを行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】電子写真用トナーを構成する組成
物を構成する材料について説明する。本発明において使
用する樹脂の種類は、一般の電子写真技術において使用
されているトナー用樹脂であれば特に制限はない。具体
的には、以下の樹脂を使用することができる。
【0020】ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレ
ン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体
の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、
スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトル
エン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、
スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アク
リル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共
重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、ス
チレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メ
タアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメ
タアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合
体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体な
どのスチレン系共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド
樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン変
性レジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹
脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹
脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等を単独ま
たは2種以上の組み合わせで使用することができる。
【0021】また、前記樹脂は、ジビニルベンゼンなど
の公知の架橋剤によって部分架橋しているものでも良
い。しかしながら、架橋剤の量が多すぎると架橋の度合
いが大きくなり、樹脂の粘度、ひいてはトナー組成物の
粘度が増大し、造粒する際に多孔質体の細孔を通過させ
ることが困難になる。従って、架橋の度合いは、架橋剤
の量を樹脂100重量部に対して架橋剤0.1〜10重
量部とすることが望ましい。勿論、架橋剤を加えない、
即ち架橋していない線形の分子構造を持った樹脂でも良
いことは言うまでもない。
【0022】更に、前記樹脂は、熱あるいは機械的圧力
などの外部からのエネルギー付与によって重合反応が発
生する活性点、例えば水酸基やカルボキシル基などの官
能基あるいはビニル基などの2重結合を有する分子構造
を持つ樹脂でも良い。このような外部からのエネルギー
付与によって重合反応が発生する活性点を有する樹脂を
用いた場合は、多孔質体の細孔を通過させて造粒する工
程中あるいは造粒工程の後に造粒された樹脂に前記した
熱あるいは機械的圧力などのエネルギーを外部から付与
することによって重合反応を進行させて、熱的あるいは
機械的に高強度のトナー粒子を作成できる。更に、外部
から付与するエネルギー量を制御することにより、熱的
あるいは機械的に所望の特性を持ったトナー粒子を作成
することができる。しかしながら、前記活性点が多すぎ
ると、樹脂の架橋が進み過ぎ、電子写真用トナーとして
は定着時に熱溶融しない、あるいは圧力で変形しないト
ナーになってしまう。
【0023】着色剤としては、一般の電子写真技術で使
用されているトナー用着色剤であれば特に制限はない。
例えば、従来からモノクロ用として用いられているカー
ボンブラックやニグロシン染料等の他に、アゾ系染料
(例えば、C.I.ソルベントイエロー2,14,16,
19,60、C.I.ソルベントレッド3,8,24,2
7)、アントラキノン系染料、インジコ染料、フタロシ
アニン系染料、キサンテン系染料(例えば、C.I.ソル
ベントレッド48,49)等の染料、アゾ系顔量(例え
ば、C.I.ピグンメントイエロー12、C.I.ピグメン
トレッド48,81、C.I.ピグメントグリーン4)、
ベンズイミダゾロン系顔量(例えば、C.I.ピグメント
レッド185)、キナクリドン系顔量(例えば、C.I.
ピグメントレッド122、207、209)、フタロシ
アニン系顔量(例えば、C.I.ピグメントブルー15、
C.I.ピグメントグリーン7)、イソインドリノン系顔
量(例えば、C.I.ピグメントイエロー109,17
3)、イソインドリン系顔量(例えば、C.I.ピグメン
トイエロー139)、ジオキサジン系顔量(例えば、
C.I.ピグメントバイオレット23)、アントラキノン
系顔量(例えば、C.I.ピグメントイエロー108、
C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントブル
ー6)、ペリレン系顔量(例えば、C.I.ピグメントレ
ッド178)、ペリノン系顔量(例えば、C.I.ピグメ
ントオレンジ43)、チオインジコ系顔量(例えば、
C.I.ピグメントバイオレット38)、キノフタロン系
顔量(例えば、C.I.ピグメントイエロー133)、金
属錯体系顔量(例えば、C.I.ピグメントイエロー15
3)等の有機系顔量及び酸化チタン,カーボンブラッ
ク,モリブデンレッド,クロムイエロー,チタンイエロ
ー,酸化クロム,ベルリンブルー等の無機系顔量及びア
ルミニウム粉等の金属粉などのような公知の染料や顔料
を用いることができる。これらの着色剤は、樹脂100
部に対して0.1〜10部の範囲で使用される。
【0024】トナー組成物中には、必要に応じて、帯電
制御剤,流動性向上剤,定着促進剤,導電剤を混入して
も良い。
【0025】帯電制御剤としては、一般の電子写真技術
で使用されているトナー用帯電制御剤であれば特に制限
はない。例えば、負帯電トナー用としては、アルキルサ
リチル酸の金属錯体,ジカルボン酸の金属錯体,多環体
サリチル酸金属塩,アゾ系金属染料,塩素化パラフィ
ン,塩素化ポリエステル等を使用することができる。ま
た、正帯電トナー用としては、ニグロシン系染料,脂肪
族金属塩,第4級アンモニウム塩,ベンゾチアゾール誘
導体,グアナミン誘導体,ジブチルチンオキサイド等を
使用することができる。これらの帯電制御剤は、単独ま
たは2種以上の混合物として、樹脂100部に対して
0.1〜10部の範囲で使用される。
【0026】流動性向上剤としては、アモルファスシリ
カ,テフロン微粉末,ステアリン酸亜鉛粉末などがあ
る。これらの流動性向上剤は、単独または2種以上の混
合物として、樹脂100部に対して0.1〜10部の範
囲で使用される。
【0027】定着性促進剤としては、パラフィンワック
スのごときワックス類、低分子量ポリエチレン及び低分
子量ポリプロピレンのごとき低分子量ポリオレフィンな
どの離型性を有する低軟化点化合物などがある。これら
の定着促進剤は、単独または2種以上の混合物として、
樹脂100部に対して0.1〜10部の範囲で使用され
る。
【0028】導電剤としては、酸化チタン,酸化アルミ
ニウム,マグネタイトのごとき導電性を有する金属酸化
物などがある。これらの導電剤は、単独または2種以上
の混合物として、樹脂100部に対して0.1〜10部
の範囲で使用される。
【0029】更に本発明では、従来は定着ロールに塗布
していた離型剤をトナー組成物として樹脂や着色剤など
の他の組成物と混合して用いても良い。離型剤として
は、一般の電子写真方式を用いたプリンタや複写機用定
着器で使用している離型剤であれば特に制限はない。例
えば、オルガノポリシロキサン構造を持つシリコーンオ
イルのごとき硅素原子をその分子構造中に含む化合物、
あるいはフッ素原子を含むものであっても良い。これら
の離型剤は、単独または2種以上の混合物として、樹脂
100部に対して0.1〜10部の範囲で使用される。
【0030】本発明で使用する細孔を有する多孔質体
は、例えば狭い範囲に調節された細孔を有するガラスで
あり、珪酸,硼酸,アルミナを主成分とした化学組成を
有している。このガラスは、MPG(Micro Porous Glass)
と呼ばれているもので、珪酸,硼酸,アルミナ,アルカ
リなどを含むガラスを数百℃で熱処理することにより、
酸に解け易い硼酸やアルカリからなる相と、その他の相
に分離する性質を利用して、分相したガラスから硼酸や
アルカリを酸で洗い流すことにより多孔質体にすること
ができる。
【0031】この細孔を有する多孔質体を用いて本発明
において造粒を行うには、多孔質体の形状は、管状また
は板状であることが望ましく、細孔径は2μm〜10μmの
ものが好ましい。
【0032】トナー組成物を多孔質体の細孔を通過させ
る方法としては、減圧吸引して組成物を細孔を通過させ
ても良いが、組成物をポンプなどで多孔質体に送り込む
方法でも良い。粒子の粒径は、光学顕微鏡で観察しつつ
適度な粒径になるまで循環させることもできる。
【0033】更に、多孔質体の細孔を通過したトナー組
成物の粒子を多孔質体の壁面から離脱させる方法として
は、多孔質体を通過後のトナー組成物を分散させるいわ
ゆる分散相を移動させる方法と多孔質体を移動させる方
法がある。更に多孔質体を移動させる方法としては、多
孔質体を振動させる方法と多孔質体を回転させる方法が
ある。
【0034】トナー組成物を混合する液体としては、組
成物を溶解するいわゆる溶媒であっても、分散させるい
わゆる分散媒であっても良い。何れを選ぶかは、造粒後
の粒子の形状あるいは構造によって選択する。しかしな
がら、多孔質体の細孔を通過したトナー組成物粒子を分
散させるいわゆる分散相は、トナー組成物粒子を溶解さ
せる液体であってはならない。
【0035】例えば、図1に示すように、トナー組成物
溶液1を多孔質体2の細孔を通過させて分散媒4中に分
散させ、トナー組成物溶液粒子3を生成する。更に、こ
のトナー組成物溶液粒子3が分散した分散媒4を多孔質
体2よりも細孔径の大きい多孔質体5を通して分散媒4
と相溶性のある分散媒6中に分散させることにより、ト
ナー組成物溶液粒子凝集体7を生成する。その後、トナ
ー組成物溶液粒子凝集体7を構成するトナー組成物溶液
粒子3中の溶媒を加熱処理などを施して除去することに
より、トナー粒子凝集体9を生成する。この溶媒除去の
際に個々のトナー粒子表面は異形化し、且つ/あるいは
トナー粒子同志は融着し合う。
【0036】また、図2に示すように、トナー組成物A
を溶解させたトナー組成物A溶液10を多孔質体11の
細孔を通してトナー組成物Bを溶解させたトナー組成物
B溶液13中に分散させてトナー組成物溶液粒子12を
生成する。更に、そのトナー組成物溶液粒子12が分散
したトナー組成物B溶液13を前記多孔質体11よりも
細孔径の大きい多孔質体14の細孔を通してトナー組成
物B溶液13と非相溶性である分散媒15中に分散させ
ることにより、トナー組成物A溶液粒子凝集体及びトナ
ー組成物B溶液の外殻からなるカプセル粒子16を生成
する。その後、カプセル粒子16を構成するトナー組成
物A溶液粒子凝集体及びトナー組成物B溶液の外殻中の
溶媒を加熱処理などを施して除去することにより、トナ
ー組成物A粒子凝集体及びトナー組成物Bの外殻からな
るカプセルトナー18を生成する。この溶媒の除去の際
に個々のトナー粒子表面は異形化し、且つ/あるいはト
ナー粒子同志は融着し合う。
【0037】また、図3に示すように、異なる細孔径を
持つ多孔質体20,24を用いて、それぞれトナー組成
物A溶液19及びトナー組成物B溶液23を分散媒2
2,24中に分散させることによりトナー組成物A溶液
粒子21及びトナー組成物B溶液粒子25を生成する。
その後、これらの分散媒を混合し、その混合分散媒中の
トナー組成物A溶液粒子21及びトナー組成物B溶液粒
子25を多孔質体20,24よりも細孔径の大きい多孔
質体28の細孔を通して分散媒29中に分散させること
により、トナー組成物A溶液粒子21とトナー組成物B
溶液粒子25が凝集したトナー組成物溶液凝集体30を
生成する。その後、トナー組成物溶液粒子凝集体30を
構成するトナー組成物A溶液粒子21及びトナー組成物
B溶液粒子25中の溶媒を加熱処理などを施して除去す
ることにより、トナー粒子凝集体32を生成する。この
溶媒の除去の際に個々のトナー粒子表面は異形化し、且
つ/あるいはトナー粒子同志は融着し合う。
【0038】また、図4に示すように、異なる細孔径を
持つ多孔質体36,38を用いて、それぞれトナー組成
物A溶液33及びトナー組成物B溶液37を分散媒3
6,40中に分散させることによりトナー組成物A溶液
粒子35及びトナー組成物B溶液粒子39を生成する。
その後、これらの分散媒をトナー組成物A溶液33及び
トナー組成物B溶液37と非相溶性のあるトナー組成物
C溶液41中に混合する。その後、この混合液を多孔質
体34,38よりも細孔径の大きい多孔質体42の細孔
を通してトナー組成物C溶液41と非相溶性である分散
媒43中に通過させることにより、トナー組成物A溶液
粒子とトナー組成物B溶液粒子の凝集体及びトナー組成
物C溶液の外殻からなるカプセル粒子44を生成する。
その後、カプセル粒子44を構成するトナー組成物A溶
液粒子とトナー組成物B溶液粒子の凝集体及びトナー組
成物C溶液の外殻中の溶媒を加熱処理などを施して除去
することにより、トナー組成物A粒子とトナー組成物B
粒子の凝集体及びトナー組成物Cの外殻からなるカプセ
ルトナー46を生成する。この溶媒の除去の際に個々の
カプセルトナー粒子表面は異形化し、且つ/あるいはト
ナー粒子同志は融着し合う。
【0039】トナー組成物を溶解するいわゆる溶媒は、
組成物の組み合わせにも依存するが、多くは組成物中の
樹脂に依存し、樹脂と相溶性があるものが良い。例え
ば、スチレン〜アクリル樹脂を用いた場合には、アセト
ン,テトラヒドロフラン,酢酸エチル,クロロホルム,
塩化メチレン,ジメチルホルムアミド,トルエンなどが
良い。また、ポリエステル樹脂を用いた場合には、アセ
トン,テトラヒドロフラン,酢酸エチル,クロロホル
ム,塩化メチレン,ジメチルホルムアミド,トルエンな
どが良い。
【0040】また、トナー組成物を分散させるいわゆる
分散媒は、組成物の組み合わせにも依存するが、多くは
組成物中の樹脂に依存し、樹脂と非相溶性であるものが
良い。例えば、水やメタノール及びエタノールなどのア
ルコール類、ヘキサン及びヘプタンなどの脂肪族炭化水
素類、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類が良い。
【0041】更に、トナー組成物を数種用い、前記2つ
の溶媒撰択を適時行うことにより、更に多くのトナーの
形状や構造の組み合わせが実現できる。
【0042】なお、前記溶媒及び分散媒の量とトナー組
成物の量の割合は任意に設定できるが、トナー組成物の
重量比を増大させることにより、トナー組成物を溶解,
分散させたいわゆる分散相の粘度は増大し、多孔質体の
細孔を通過させることが困難となる。また、トナー組成
物の重量比を減少させると、トナー粒子の収率、つまり
は生産性が悪くなる。従って、前記溶媒あるいは分散媒
の量とトナー組成物の量の割合は、溶媒あるいは分散媒
100重量部に対してトナー組成物5〜80重量部、好
ましくは30〜60重量部、更に好ましくは40〜50
重量部が適当である。
【0043】前記分散媒には、組成物の粒子を安定して
分散させるために分散安定剤を添加することもできる。
分散安定剤としては、トナー組成物を安定して分散媒中
に分散させることができるものであれば特に制限はな
い。例えば、ポリビニルアルコール,ゼラチン,メチル
セルロースなどを使用することができる。
【0044】更に、前記のようにして分散媒中にトナー
組成物粒子を造粒,分散させた後に、撹拌あるいは超音
波振動などの機械的力あるいは熱などを加えて処理する
こともできる。例えば、分散媒中にトナー組成物粒子を
造粒,分散させた後に、加熱あるいは超音波を加えるこ
とによって、トナー組成物粒子中に残存するトナー組成
物を溶解していた溶媒を分散媒中に移動,除去したり、
分散媒中で凝集していたトナー組成物粒子を分離するこ
ともできる。このようなトナー組成物粒子を造粒した後
の処理は、多孔質体を保持し、トナー組成物粒子中を分
散させる分散相を満たした容器中で行うこともできる
が、トナー組成物粒子中を分散させた分散相を別の容器
中に搬送,移動させて行うこともできる。
【0045】更に、トナー組成物粒子の造粒工程を複数
回組み合わせてカプセルトナーを作成する場合に、その
分子構造中に架橋点を持つ樹脂を分散したトナー組成物
粒子を加熱することによりトナー組成物粒子中の樹脂成
分の架橋反応を進行させ、次の分散,造粒工程における
分散媒に非相溶性をもたせることも可能である。
【0046】このようにして造粒されたトナー組成物
は、洗浄あるいは乾燥などの方法により溶媒,分散安定
剤などの不用分を除去することによって、トナー粒子と
することができる。この除去の際に粒子表面は異形化す
る。
【0047】更に、前記した造粒工程終了後に、必要に
応じて、着色剤,帯電制御剤,流動性向上剤,定着促進
剤などを機械的あるいは化学的に外添してトナー粒子を
得ることもできる。
【0048】本発明によって製造されたトナーは、公知
の一成分現像剤またはキャリアと混合した二成分現像剤
として使用することができる。二成分現像剤として使用
するときのキャリアとしては、例えば鉄粉やフェライト
の如き磁性粉体、ガラスビーズ及びこれらの表面を樹脂
で処理したものを使用することができる。
【0049】本発明の電子写真用トナー製造方法におい
て、電子写真用トナーの融着樹脂として用いることので
きる総ての樹脂を対象にして、粒径の分布が狭く且つそ
の制御が容易なトナー粒子を低コストで効率良く製造で
き、更にそのトナー粒子の形状も工程を追加することな
く所望の形状に異形化でき、トナー粒子のカプセル化,
表面処理などの処理工程も同一の工程で実施できるの
は、電子写真用トナーを構成する組成物の全部あるいは
一部を液体中に混合または分散させ、狭い範囲に孔径の
分布を制御された多孔質体を通過させることにより、孔
径に従って極めて狭い範囲の粒径分布を持つ上記組成物
の液滴を生成し、更にその工程を繰り返すことによって
トナー粒子のカプセル化,表面処理などの機能処理を行
うことができるためである。
【0050】図5は、本発明になる電子写真用トナー製
造方法によって製造したトナーを使用する電子写真装置
の概略を示す縦断側面図である。その表面に有機光導電
体層を形成した感光ベルト47は、矢印の方向に回動す
る。帯電器53は、回動する感光ベルト47の表面に所
定の電荷を一様に付与する。露光装置52は、画像情報
に応じて制御したレーザーを感光ベルト47に照射して
電荷を選択的に消去することにより該感光ベルト47の
表面に静電潜像を形成する。次いで、現像器(イエロ
ー)51に収容されている現像剤中で摩擦帯電されたト
ナーを感光ベルト47の表面に作用させることにより静
電潜像を現像して可視像とし、この可視像を中間転写ド
ラム55上へ転写する。更に、このような工程を、現像
器(マゼンタ)50,現像器(シアン)49,現像器
(ブラック)48を用いて行って中間転写ドラム55上
に4色を重ねたの可視画像を形成する。この可視画像を
転写器56を用いて記録担体57上へ転写し、定着器5
8により加熱定着する。
【0051】図6は、多孔質ガラスを用いてトナー組成
物粒子を作成する装置の概念図である。加圧容器60中
のトナー組成物溶液64は、弁63を介して供給する窒
素ガスによって加圧することにより導入管86を通して
多孔質ガラス管71の周囲のハウジング部69に導入す
る。このハウジング部69と多孔質ガラス管71の間の
隙間はOリング72によって遮蔽し、トナー組成物溶液
64が多孔質ガラス管71中に漏れないようにする。ま
た、導入するトナー組成物溶液64の圧力は、圧力セン
サー66及び弁63,65によって制御する。67は、
圧力計である。
【0052】多孔質ガラス管71及びハウジング部69
を保持するモジュールは、第1の分散媒70を満たした
造粒容器61中に保持し、バイブレーター75によって
上下に振動させる。ハウジング部69に導入されたトナ
ー組成物溶液64は、加えられた圧力によって多孔質ガ
ラス管71の細孔を通過して分散媒70中に分散してト
ナー組成物粒子を生成する。造粒容器61内の分散媒7
0は、分散媒導入部73から多孔質ガラス管71内に導
入して循環させる。
【0053】トナー組成物粒子が分散した造粒容器61
内の第1の分散媒70は、弁68を介して供給する窒素
ガスによって加圧し、導入管87を通して次段の多孔質
ガラス管81の周囲のハウジング部79に導入する。こ
のハウジング部79と多孔質ガラス管81の間の隙間は
Oリング82によって遮蔽することにより分散媒70が
多孔質ガラス管81中に漏れないようにする。また、導
入する分散媒70の圧力は、圧力センサー76及び弁6
8,74によって制御する。77は、圧力計である。
【0054】多孔質ガラス管81及びハウジング部79
を保持するモジュールは、第2の分散媒80を満たした
造粒容器62中に保持し、バイブレーター85によって
上下に振動させる。ハウジング部79に導入された分散
媒70は、加えられた圧力によって多孔質ガラス管81
の細孔を通過して分散媒80中に分散し、トナー組成物
粒子を生成する。造粒容器62内の分散媒80は、分散
媒導入部83から多孔質ガラス管81内に導入して循環
させる。
【0055】トナー組成物粒子が分散した造粒容器62
内の第2の分散媒80は、弁78を介して供給する窒素
ガスによって加圧し、弁84と導入管88を通して次段
の処理手段に導出する。
【0056】以下、本発明の実施例を比較例と対比させ
て説明する。なお、各実施例に記載の各成分の量は重量
部である。
【0057】(実施例1) マゼンタトナー ビスフェノールポリエステル樹脂 ………………… 100重量部 (Mw = 12,000, Mw/Mn = 8.9, Tg = 56 ℃, Tm = 100 ℃) C.I.ソルベントレッド8 ……………………… 4.0重量部 C.I.ソルベントレッド49 …………………… 1.5重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 シアントナー ビスフェノールポリエステル樹脂 ………………… 100重量部 (Mw = 12,000, Mw/Mn = 8.9, Tg = 56 ℃, Tm = 100 ℃) C.I.ピグメントブルー15 …………………… 5.0重量部 C.I.ピグメントグリーン7 …………………… 1.0重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 イエロートナー ビスフェノールポリエステル樹脂 ………………… 100重量部 (Mw = 12,000, Mw/Mn = 8.9, Tg = 56℃, Tm = 100℃) C.I.ピグメントイエロー6 …………………… 5.0重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 黒トナー ビスフェノールポリエステル樹脂 ………………… 100重量部 (Mw = 12,000, Mw/Mn = 8.9, Tg = 56℃, Tm = 100℃) カーボンブラック …………………………………… 5.0重量部 ニグロシン誘導体 …………………………………… 1.0重量部 クロム錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 上記トナー組成物50重量部をテトラヒドロフラン10
0重量部に溶解してトナー組成物の溶液を調整した。こ
こで、Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量、T
gはガラス転移温度、Tmは軟化温度である。
【0058】その後、細孔径5 μm、10 mmφ×50
mm の多孔質ガラス管を備えた造粒容器に水100重量
部に対してポリビニルアルコール2重量部を溶解させた
水溶液400 ml を入れ、前記トナー組成物をポンプを
用いて振動している多孔質ガラス管の細孔を通過させて
水溶液中へ分散させた。更に、この分散水溶液を細孔径
5 μm、10 mmφ×50 mm の多孔質ガラス管を備え
た前記と同様の装置を用いて、水中へ分散させた。その
後、造粒容器内の組成物分散液の温度を該組成物の溶剤
であるテトラヒドロフランの沸点より高くして揮発させ
た。その後、ろ過,乾燥してトナーを得た。このトナー
の粒子径を、コールターカウンターで測定したところ、
平均粒子径が8.9 μm で且つ極めて狭い粒子径の分
布を示した(95%が6〜11 μm)。また、トナー粒
子を光学顕微鏡で観察したところ、粒子径が約5 μm
の粒子の3〜4個が凝集し、且つそれらの粒子が融着し
ているような形態をとっていることがわかった。
【0059】次に、このトナーをフェライトキャリアと
3.3%のトナー濃度で混合して現像剤を調整した。こ
の現像剤を用い、図5に示した電子写真装置による印写
を行ったところ、色再現性の良い鮮やかなカラー画像が
安定して得られた。
【0060】(実施例2) マゼンタトナー スチレン〜アクリル樹脂 …………………………… 100重量部 (Mw = 13,000, Mw/Mn = 9.2, Tg = 58℃, Tm = 105℃) C.I.ソルベントレッド8 ……………………… 4.0重量部 C.I.ソルベントレッド49 …………………… 1.5重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 シアントナー スチレン〜アクリル樹脂 …………………………… 100重量部 (Mw = 13,000, Mw/Mn = 9.2, Tg = 58℃, Tm = 105℃) C.I.ピグメントブルー15 …………………… 5.0重量部 C.I.ピグメントグリーン7 …………………… 1.0重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 イエロートナー スチレン〜アクリル樹脂 …………………………… 100重量部 (Mw = 13,000, Mw/Mn = 9.2, Tg = 58℃, Tm = 105℃) C.I.ピグメントイエロー6 …………………… 5.0重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 黒トナー スチレン〜アクリル樹脂 …………………………… 100重量部 (Mw=13,000, Mw/Mn=9.2, Tg=58℃, Tm=105℃) カーボンブラック …………………………………… 5.0重量部 ニグロシン誘導体 …………………………………… 1.0重量部 クロム錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 上記トナー組成物50重量部をテトラヒドロフラン10
0重量部に溶解してトナー組成物の溶液を調整した。こ
の組成物溶液を実施例1と同様の装置を用いて造粒を行
ってトナーを得た。このトナーの粒子径をコールターカ
ウンターで測定したところ、平均粒子径が8.3 μm
で且つ極めて狭い粒子径の分布を示した(95%が5〜
10 μm)。また、トナー粒子を光学顕微鏡で観察した
ところ、粒子径が約5 μm の粒子の3〜4個が凝集
し、且つそれらの粒子が融着しているような形態をとっ
ていることがわかった。
【0061】次に、このトナーをフェライトキャリアと
3.3%のトナー濃度で混合して現像剤を調整した。こ
の現像剤を用い、図5に示した電子写真装置による印写
を行ったところ、色再現性の良い鮮やかなカラー画像が
安定して得られた。
【0062】(実施例3) 樹脂組成物 ビスフェノールポリエステル樹脂 ………………… 100重量部 (Mw = 12,000, Mw/Mn = 8.9, Tg = 56℃, Tm = 100℃) ホウ素錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 前記樹脂組成物50重量部をテトラヒドロフラン100
重量部に溶解して樹脂組成物の溶液を調整した。更に、
各色トナー毎に以下に示す着色剤の溶液を調整した。
【0063】 マゼンタ液 エチルアルコール …………………………………… 100重量部 C.I.ソルベントレッド8 ……………………… 4.0重量部 C.I.ソルベントレッド49 …………………… 1.5重量部 シアン液 エチルアルコール …………………………………… 100重量部 C.I.ソルベントブルー4 ……………………… 5.0重量部 イエロー液 エチルアルコール …………………………………… 100重量部 C.I.ソルベントイエロー16 ………………… 5.0重量部 黒液 エチルアルコール …………………………………… 100重量部 C.I.ソルベントブラック7 …………………… 5.0重量部 その後、細孔径2 μm、10 mmφ×50 mm の多孔質
ガラス管を備えた実施例1と同様の装置を用いて、前記
樹脂組成物を着色剤溶液中へ分散させた。更に、その分
散溶液を細孔径5 μm、10 mmφ×50 mm の多孔質
ガラス管を備えた実施例1と同様の装置を用いて、水中
へ分散させた。その後、造粒容器内の組成物分散液の温
度を組成物の溶剤であるテトラヒドロフランの沸点より
高くして揮発させた。その後、ろ過,乾燥してトナーを
得た。
【0064】このトナーの粒子径をコールターカウンタ
ーで測定したところ、平均粒子径が8.8 μm で且つ
極めて狭い粒子径の分布を示した(95%が6〜11
μm)。また、このトナー粒子を光学顕微鏡で観察した
ところ、粒子径が約5 μm の粒子の3〜4個が凝集
し、且つそれらの粒子が融着しているような形態をとっ
ていることがわかった。更に、その融着粒子の表面には
着色剤が付着している状態が観察された。
【0065】次に、このトナーをフェライトキャリアと
3.3%のトナー濃度に混合して現像剤を調整した。こ
の現像剤を使用し、図5に示した電子写真装置を用いて
印写を行ったところ、色再現性の良い鮮やかなカラー画
像が安定して得られた。
【0066】(実施例4)実施例1のトナー組成物から
シリコーンオイルを除いた組成物50重量部をテトラヒ
ドロフラン100重量部に溶解して組成物の溶液を調整
した。更にシリコーンオイルを細孔径1 μm、10 mm
φ×50 mm の多孔質ガラス管を備えた実施例1と同様
の装置を用いて前記組成物の溶液に分散させた。更にそ
の分散水溶液を細孔径5 μm、10 mmφ×50 mm の
多孔質ガラス管を備えた実施例1と同様の装置を用いて
水中へ分散させた。その後、造粒容器内の組成物分散液
の温度を組成物の溶剤であるテトラヒドロフランの沸点
より高くして揮発させた。その後、ろ過,乾燥してトナ
ーを得た。このトナーの粒子径をコールターカウンター
で測定したところ、平均粒子径が 8.8 μm で且つ極め
て狭い粒子径の分布を示した(95%が6〜11 μ
m)。また、トナー粒子の断面を走査型電子顕微鏡で観
察したところ、トナー粒子中に直径約2 μm の穴が開
いていることがわかった。更に顕微赤外分光法で分析し
たところ、前記穴にはシリコーンオイルが封入されてい
ることがわかった。
【0067】次に、このトナーをフェライトキャリアと
3.3%のトナー濃度に混合して現像剤を調整した。こ
の現像剤を用い、図5に示した電子写真装置による印写
を行ったところ、色再現性の良い鮮やかなカラー画像が
安定して得られた。
【0068】(実施例5)実施例1に示したトナー組成
物50重量部をテトラヒドロフラン100重量部に溶解
してトナー組成物の溶液を調整した。その後、細孔径2
μm、10 mmφ×50 mm の多孔質ガラス管を備えた
実施例1と同様の装置を用いて水溶液中へ分散させた。
【0069】更に、実施例1に示したトナー組成物のう
ちビスフェノールポリエステル樹脂の分子量を低分子量
化したもの(Mw = 8,900, Mw/Mn = 10.2, Tg = 40 ℃, T
m =78 ℃)に変えて、トナー組成物50重量部をテトラ
ヒドロフラン100重量部に溶解してトナー組成物の溶
液を調整した。その後、細孔径2 μm、10 mmφ×5
0 mm の多孔質ガラス管を備えた実施例1と同様の装置
を用いて水溶液中へ分散させた。
【0070】上記2つの分散溶液を混合し、細孔径5
μm、10 mmφ×50 mm の多孔質ガラス管を備えた実
施例1と同様の装置を用いて水溶液中へ分散させた。そ
の後、造粒容器内の組成物分散液の温度を組成物の溶剤
であるテトラヒドロフランの沸点より高くして揮発させ
た。その後、ろ過,乾燥してトナーを得た。
【0071】このトナーの粒子径をコールターカウンタ
ーで測定したところ、平均粒子径が8.8 μm で且つ極め
て狭い粒子径の分布を示した(95%が6〜11 μ
m)。また、トナー粒子を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、粒子径が約5 μm の粒子の2〜3個が凝集し、且
つそれらの粒子が融着しているような形態をとっている
ことがわかった。更に、このトナー粒子の分子量を液体
クロマトグラフィを用いて測定したところ、分子量 13,
000 と 9,000 に2つのピークを持つことがわかった。
【0072】次に、このトナーをフェライトキャリアと
3.3%のトナー濃度で混合して現像剤を調整した。こ
の現像剤を用い、図5に示した電子写真装置を用いて印
写を行ったところ、色再現性の良い鮮やかなカラー画像
が安定して得られた。
【0073】(実施例6)実施例1に示したトナー組成
物50重量部をテトラヒドロフラン100重量部に溶解
してトナー組成物の溶液を調整した。その後、細孔径2
μm、10 mmφ×50 mm の多孔質ガラス管を備えた
実施例1と同様の装置を用いて水溶液中へ分散させた。
【0074】更に、実施例2に示したトナー組成物50
重量部をテトラヒドロフラン100重量部に溶解してト
ナー組成物の溶液を調整した。その後、細孔径2 μm、
10mmφ×50 mm の多孔質ガラス管を備えた実施例1
と同様の装置を用いて水溶液中へ分散させた。
【0075】前記2つの分散溶液を混合し、細孔径5
μm、10 mmφ×50 mm の多孔質ガラス管を備えた実
施例1と同様の装置を用いて水溶液中へ分散させた。そ
の後、造粒容器内の組成物分散液の温度を組成物の溶剤
であるテトラヒドロフランの沸点より高くして揮発させ
た。その後、ろ過,乾燥してトナーを得た。
【0076】このトナーの粒子径をコールターカウンタ
ーで測定したところ、平均粒子径が8.8 μm で且つ極め
て狭い粒子径の分布を示した(95%が6〜11 μ
m)。また、トナー粒子を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、粒子径が約5 μm の粒子の2〜3個が凝集し、且
つそれらの粒子が融着しているような形態をとっている
ことがわかった。更にこのトナー粒子を顕微赤外分光法
を用いて分析を行ったところ、実施例1に示したトナー
組成物の粒子と実施例2に示したトナー組成物の粒子と
が凝集した形態をとっていることがわかった。
【0077】(実施例7) マゼンタトナー ビスフェノールポリエステル樹脂 ………………… 100重量部 (Mw = 12,000, Mw/Mn = 8.9, Tg = 56 ℃, Tm = 100 ℃) C.I.ソルベントレッド8 ……………………… 4.0重量部 C.I.ソルベントレッド49 …………………… 1.5重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 シアントナー ビスフェノールポリエステル樹脂 ………………… 100重量部 (Mw = 12,000, Mw/Mn = 8.9, Tg = 56 ℃, Tm = 100 ℃) C.I.ピグメントブルー15 …………………… 5.0重量部 C.I.ピグメントグリーン7 …………………… 1.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 イエロートナー ビスフェノールポリエステル樹脂 ………………… 100重量部 (Mw = 12,000, Mw/Mn = 8.9, Tg = 56 ℃, Tm = 100 ℃) C.I.ピグメントイエロー6 …………………… 5.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 黒トナー ビスフェノールポリエステル樹脂 ………………… 100重量部 (Mw = 12,000, Mw/Mn = 8.9, Tg = 56 ℃, Tm = 100 ℃) カーボンブラック …………………………………… 5.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 上記トナー組成物50重量部をテトラヒドロフラン10
0重量部に溶解してトナー組成物の溶液を調整した。更
に、各色トナー毎に帯電制御剤のテトラヒドロフラン溶
液を調整した。
【0078】 マゼンタ液 テトラヒドロフラン ………………………………… 100重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 10重量部 シアン液 テトラヒドロフラン ………………………………… 100重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 10重量部 イエロー液 テトラヒドロフラン ………………………………… 100重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 10重量部 黒液 テトラヒドロフラン ………………………………… 100重量部 ニグロシン誘導体 …………………………………… 2.0重量部 クロム錯体 …………………………………………… 10重量部 その後、細孔径2 μm、10 mmφ×50 mm の多孔質
ガラス管を備えた実施例1と同様の装置を用いて前記樹
脂組成物を水中に分散させた。その後、前記樹脂組成物
を分散させた分散液と前記帯電制御剤溶液とを混合し、
細孔径5 μm、10 mmφ×50 mm の多孔質ガラス管
を備えた実施例1と同様の装置を用いて水中へ分散させ
た。その後、造粒容器内の組成物分散液の温度を樹脂組
成物の溶剤であるテトラヒドロフランの沸点より高くし
て揮発させた。その後、ろ過,乾燥してトナーを得た。
【0079】このトナーの粒子径をコールターカウンタ
ーで測定したところ、平均粒子径が9.2μm で且つ極
めて狭い粒子径の分布を示した(95%が8〜12μ
m)。また、トナー粒子の表面を顕微赤外分光法で分析
したところ、表面に前記帯電制御剤が付着していること
がわかった。
【0080】次に、このトナーをフェライトキャリアと
3.3%のトナー濃度で混合して現像剤を調整した。こ
の現像剤を用い、図5に示した電子写真装置を用いて印
写を行ったところ、色再現性の良い鮮やかなカラー画像
が安定して得られた。
【0081】(比較例1)前記実施例1で用いたトナー
組成物を従来の粉砕法によるトナー製造方法に従って予
備混合,溶融混練,粗粉砕,微粉砕したものを分級機で
分級してトナーを作成した。このトナーの粒子径をコー
ルターカウンターで測定したところ、平均粒子径が1
0.3μmで粒径分布が広いものであった(70%が8
〜15μm)。
【0082】(比較例2) マゼンタトナー組成物 スチレンモノマー …………………………………… 90重量部 nーブチルメタクリレート ………………………… 10重量部 C.I.ソルベントレッド8 ……………………… 4.0重量部 C.I.ソルベントレッド49 …………………… 1.5重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 シアントナー組成物 スチレンモノマー …………………………………… 90重量部 nーブチルメタクリレート ………………………… 10重量部 C.I.ピグメントブルー15 …………………… 5.0重量部 C.I.ピグメントグリーン7 …………………… 1.0重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 イエロートナー組成物 スチレンモノマー …………………………………… 90重量部 nーブチルメタクリレート ………………………… 10重量部 C.I.ピグメントイエロー6 …………………… 5.0重量部 ホウ素錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 黒トナー組成物 スチレンモノマー …………………………………… 90重量部 nーブチルメタクリレート ………………………… 10重量部 カーボンブラック …………………………………… 5.0重量部 ニグロシン誘導体 …………………………………… 1.0重量部 クロム錯体 …………………………………………… 4.0重量部 シリコーンオイル …………………………………… 5.0重量部 低分子量ポリプロピレン …………………………… 5.0重量部 上記重合性単量体組成物をホモミキサーで分散混合して
単量体組成物を調整した。その後、2%ポリビニルアル
コール水溶液400 ml 中に前記単量体組成物112 g
に対してアゾビスイソブチルニトリル1.56 g を溶
解させて前記単量対組成物を加えた。その後、容器内の
温度を70℃として8時間重合反応させた。
【0083】重合終了後に室温まで冷却し、一晩放置後
にろ過,乾燥を行いトナーを得た。このトナーの粒子径
をコールターカウンターで測定したところ、平均粒子径
が20μmとなり、トナーとしては大きすぎ且つ粒径分
布が広いものであった。
【0084】(比較例3)比較例2に用いた重合性単量
体組成物をボールミルを用いて24時間分散混合して単
量体組成物を得た。
【0085】その後、実施例1と同様の装置を備えた造
粒容器に水100重量部に対してポリビニルアルコール
2重量部を溶解させた水溶液400 ml をとり、窒素ガ
スを送り込んで窒素置換を行った。その後、実施例1と
同様の方法でポンプを使用して分散安定在中に前記単量
体組成物113 g にアゾビスイソブチルニトリル1.
5 g を加えて撹拌溶解した組成物を送り込み造粒を行
った。そして、造粒容器内の温度を70℃として8時間
重合させた。
【0086】重合終了後に室温まで冷却して一晩放置
後、上澄み液を除き、水を加えて1時間撹拌し、ろ過,
乾燥してトナーを得た。
【0087】このトナーの粒子径をコールターカウンタ
ーで測定したところ、平均粒子径が8.1μmで且つ狭
い粒子径の分布を示した(90%が5〜10μm)。
【0088】次に、このトナーをフェライトキャリアと
3.3%のトナー濃度で混合して現像剤を調整した。こ
の現像剤を用い、図5に示した電子写真装置を用いて印
写を行った。出力された画像は光沢にむらがあり、それ
に伴って色相も不安定で全体的に低品質の画像となっ
た。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも1種の樹
脂,着色剤,帯電制御剤,導電剤,流動化向上剤,定着
促進剤等からなる電子写真用トナーを構成する組成物を
造粒して作成する電子写真用トナー製造方法において、
その工程中に前記組成物の一部を液体中に混合または分
散させ、多孔質体の細孔を通過させて造粒する工程を複
数回行うことによって、電子写真用トナーの融着樹脂と
して用いることのできる樹脂を対象にして、粒径の分布
が狭く且つその制御が容易なトナー粒子を低コストで効
率良く製造することができる。
【0090】また、そのトナー粒子の形状を工程を追加
することなく所望の形状に異形化することができる。
【0091】更に、トナー粒子のカプセル化や表面処理
などの処理工程を同一の工程で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるトナー製造方法(多段分散凝集
型)の概念図である。
【図2】本発明になるトナー製造方法(多段分散カプセ
ル型)の概念図である。
【図3】本発明になるトナー製造方法(多種溶液分散凝
集型)の概念図である。
【図4】本発明になるトナー製造方法(多種溶液分散カ
プセル型)の概念図である。
【図5】本発明になるトナーを使用する電子写真装置の
概略を示す縦断側面図である。
【図6】本発明になるトナー製造装置の概念図である。
【符号の説明】
1…トナー組成物溶液、2…多孔質体、3…トナー組成
物溶液粒子、4…分散媒、5…多孔質体、6…分散媒、
7…トナー組成物溶液粒子凝集体、9…トナー粒子凝集
体、10…トナー組成物A溶液、11…多孔質体、12
…トナー組成物溶液粒子、13…トナー組成物B溶液、
14…多孔質体、15…分散媒、16…カプセル粒子、
18…カプセルトナー、19…トナー組成物A溶液、2
0…多孔質体、21…トナー組成物A溶液粒子、22…
分散媒、23…トナー組成物B溶液、24…多孔質体、
25…トナー組成物B溶液粒子、26…分散媒、27…
分散媒、28…多孔質体、29…分散媒、30…トナー
組成物溶液粒子凝集体、32…トナー粒子凝集体、33
…トナー組成物A溶液、34…多孔質体、35…トナー
組成物A溶液粒子、36…分散媒、37…トナー組成物
B溶液、38…多孔質体、39…トナー組成物B溶液粒
子、40…分散媒、41…トナー組成物C溶液、42…
多孔質体、43…分散媒、44…カプセル粒子、46…
カプセルトナー、47…感光体ベルト、48…現像器
(ブラック)、49…現像器(シアン)、50…現像器
(マゼンタ)、51…現像器(イエロー)、52…露光
装置、53…帯電器、54…クリーナー(感光体ベル
ト)、55…中間転写ドラム、56…転写器、57…記
録担体、58…定着器、59…クリーナー(中間転写ド
ラム)、60…加圧容器、61…フラスコ、62…フラ
スコ、63…弁、64…トナー組成物溶液、65…弁、
66…圧力センサー、67…圧力計、68…弁、69…
ハウジング部、70…分散媒、71…多孔質ガラス、7
2…Oリング、73…分散媒導入部、74…弁、75…
バイブレーター、76…圧力センサー、77…圧力計、
78…弁、79…ハウジング部、80…分散媒、81…
多孔質ガラス、82…Oリング、83…分散媒導入部、
84…弁、85…バイブレーター、86,87,88…
導入管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青柳 雄二 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株式会社 日立製作所 電化機器事業部 内 (56)参考文献 特開 平7−160041(JP,A) 特開 平7−120974(JP,A) 特開 平6−202377(JP,A) 特開 平5−134455(JP,A) 特開 平3−95564(JP,A) 特開 平2−99136(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも樹脂及び着色剤を含むトナー組
    成物を造粒して電子写真用トナーを製造する電子写真用
    トナー製造方法において、 少なくとも前記トナー組成物の一部を混合または分散さ
    せた液体を細孔を通過させて液体中に分散させることに
    よりトナー組成物溶液粒子を造粒する前段の造粒工程
    と、この前段の造粒工程で生成したトナー組成物溶液粒
    子が分散する液体を再び前記前段の造粒工程の細孔より
    も径の大きい細孔を通過させて液体中に分散させること
    により造粒する後段の造粒工程を行うことを特徴とする
    電子写真用トナー製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、液体を通過させて造粒
    する細孔は、多孔質体を使用することを特徴とする電子
    写真用トナー製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1〜2の1項において、前記トナー
    組成物の一部を混合または分散させる液体は、前記トナ
    ー組成物を溶解するものを使用することを特徴とする電
    子写真用トナー製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜2の1項において、前記トナー
    組成物の一部を混合または分散させる液体は、前記トナ
    ー組成物を溶解しないものを使用することを特徴とする
    電子写真用トナー製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の1項において、前記トナー
    組成物の一部を最初に混合または分散させる前段の液体
    は該トナー組成物を溶解するものを使用し、2回目以降
    に残りのトナー組成物の全部あるいは一部を混合または
    分散させる液体は前記トナー組成物を溶解しないものを
    使用することを特徴とする電子写真用トナー製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5の1項において、造粒工程に
    より造粒した組成物を加熱することを特徴とする電子写
    真用トナー製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6の1項において、前記トナー
    組成物は、硅素またはフッ素を含有する化合物を含むこ
    とを特徴とする電子写真用トナー製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7の1項において、前記細孔
    は、板状の多孔質体によって形成することを特徴とする
    電子写真用トナー製造方法。
  9. 【請求項9】請求項1〜7の1項において、前記細孔
    は、管状の多孔質体によって形成することを特徴とする
    電子写真用トナー製造方法。
  10. 【請求項10】請求項8または9において、前記細孔を
    形成する多孔質体を振動させることを特徴とする電子写
    真用トナー製造方法。
  11. 【請求項11】請求項9において、前記細孔を形成する
    管状の多孔質体を回転させることを特徴とする電子写真
    用トナー製造方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜11の1項において、前記細
    孔の直径を2〜10μmとしたことを特徴とする電子写
    真用トナー製造方法。
  13. 【請求項13】請求項1〜12の1項において、前記細
    孔は、多孔質ガラスによって形成することを特徴とする
    電子写真用トナー製造方法。
  14. 【請求項14】少なくとも樹脂及び着色剤を含むトナー
    組成物を造粒して電子写真用トナーを製造する電子写真
    用トナー製造装置において、 少なくとも前記トナー組成物の一部を混合または分散し
    た液体を通過させる細孔を有する多孔質体を備えた造粒
    容器を複数段設けたことを特徴とする電子写真用トナー
    製造装置。
  15. 【請求項15】請求項14において、前記多孔質体は、
    多孔質ガラスで構成したことを特徴とする電子写真用ト
    ナー製造装置。
  16. 【請求項16】請求項14または15において、前記多
    孔質体の細孔の直径を2〜10μmとしたことを特徴と
    する電子写真用トナー製造装置。
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