JP2892489B2 - 磁 心 - Google Patents

磁 心

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば電子回路に用いるダイオード等のノ
イズ防止を目的として用いられる磁心等、トロイダル状
に巻回形成してなる磁心に関し、更に詳しくは、製造に
際し、磁心の膨れや穴の発生がなく、製品として寸法精
度が高く良品歩留りの高い磁心に関する。
(従来の技術) 例えばこの種の磁心は、非品質磁性合金薄帯をトロイ
ダル状に巻回形成してドーナツ状あるいは円筒状の成形
体とし、ついでこの成形体の内部に蓄積される内部応力
を除去すべく熱処理を施した後、表面に電気絶縁層を通
常約0.5mmの厚さにコーティングして製造されている。
この場合、前記電気絶縁層は、一般に120〜150℃の温
度下において、エポキシ樹脂を用いた流動浸漬法または
静電塗装法を適用して形成されている。例えば、流動浸
漬法の場合、エポキシ樹脂粉末を圧縮空気によって流動
化せしめた処理槽内に、エポキシ樹脂粉末の融点より高
い温度に加熱した前記成形体を所定時間浸漬して行なわ
れる。したがって、成形体に付着したエポキシ樹脂粉末
は、その表面で溶融・液化し、成形体の表面を被覆する
ことになる。しかるのち、このエポキシ樹脂を所定条件
下で硬化すれば電気絶縁層として機能することになる。
それゆえ、従来の磁心においては電気絶縁層は、一層
状態で成形体の表面を被覆していた。
(発明が解決しようとする課題) ところが、エポキシ樹脂は加熱を停止してもすぐには
硬化せず、一定時間は溶融状態を維持している。そし
て、成形体を巻回形成するときに薄帯相互間に封入され
た空気は、コーティング処理に伴なう加熱によって膨張
し、成形体の外部へ出てくる。その結果、表面を被覆す
るエポキシ樹脂層には不規則な膨れや穴が生じ、それが
そのままの状態で硬化してしまうので、得られた磁心は
寸法や絶縁性の面で不都合があった。
また、流動浸漬法を用いた場合には、用いるエポキシ
樹脂粉末の融点と流動せしめた粉末の流れを適当に選択
しないと一定厚さの絶縁層が得られず、製品としての磁
心の寸法精度が出しにくいという問題ある。このため、
内径5mm以下の小型磁心では、特にダイオード等のリー
ドを挿通する内径を所定寸法に仕上げることが難しく、
また流動化した粉末の流れが大であると成形体のエッジ
部分の絶縁層の厚さが薄くなって絶縁性に支障を来たす
等、良品歩留の面でも問題がある。
本発明は以上の問題点を解決し、製造に際して電気絶
縁層に膨れや穴が生ずることがなく、良品歩留の良好な
磁心を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ね
た結果、トロイダル状に巻回形成された成形体に予め電
気絶縁層を薄くコーティングしておき、この絶縁層の上
に重ねて、電気絶縁層をコーティングすると、最終的に
は厚さが均一で寸法精度の高い絶縁層を形成することが
できること、しかも、かかる薄い絶縁層を形成するコー
ティングを前処理として施しておくと、コーティング処
理に伴なう加熱によって、既に成形体内に封入されてい
た空気がかかる処理の間に円滑に外部へ排出され、その
上に積層する電気絶縁層には膨れや穴が生じないという
ことを見出して本発明の磁心を開発するに到ったもので
ある。
すなわち、本発明の磁心は、非晶質磁性合金薄帯等の
磁性合金薄帯をトロイダル状に巻回形成した成形体の表
面が二層以上の構造の電気絶縁層で非覆されていること
を特徴とする。
このように、本発明の磁心は、前述した従来の磁心が
電気絶縁層を一度にコーティングしてなる一層構造であ
るのに反し、内側に位置する第1層と、外側に位置する
第2層以上の層とからなる二層以上の構造となっている
ものである。
前記第1層は、熱処理を終えたトロイダル状の成形体
に前処理を施して形成された薄層の絶縁層である。かか
るコーティング処理を施すことによって、成形体の薄帯
間に封入されていた空気が外部へ排出されるとともに、
その上に施される第2層以上が均一にコーティングされ
る。しかも、成形体の薄帯巻回状態は、この薄い絶縁層
で固定され、以後の処理における成形体のばらけ、すな
わち、薄帯の弾発力によって巻回状態が解体されること
が防止される。例えば二層構造の場合は、第1層に上記
した機能を付与するためにはその長さを10〜100μm、
好ましくは30〜70μm、更に好ましくは50μmにするこ
とが望ましい。この厚さが薄過ぎると成形体のばらけを
防止することができず、成形体の解体が生じ易くなり、
逆に厚過ぎると薄帯相互間に封入されている空気の排出
が困難になるからである。
第2層は、前記第1層の上に重ねて形成される絶縁層
で、主として製品としての磁心の絶縁に関与する層であ
る。厚さは300〜500μmであるが、絶縁電圧が所定値で
あれば特に上記した厚さに限定されるものではなく、よ
り薄くてもよいことは言うまでもない。
上記した両絶縁層をコーティングする成形体の表面と
は、外周面、上下両面及び内周面を言うが、他の部材と
の接触事故を生ずることのない内周面は、必ずしも電気
絶縁層をコーティングする必要はない。
かかる磁心において、二層構造の電気絶縁層を有する
磁心は、例えば以下のようにして製造することができ
る。
すなわち、非晶質磁性合金薄帯等の磁性合金薄帯を周
知の方法でトロイダル状に巻回形成し、このときに蓄積
された応力歪を熱処理を施して除去する。このようにし
て形成された成形体に、前処理として10〜100μmの厚
さの電気絶縁層、例えば、エポキシ樹脂を第1層として
コーティングする。コーティング方法としては、樹脂含
浸や真空蒸着法などが用いられる。
例えば、樹脂含浸の場合、エポキシ樹脂を所定濃度で
アセトンのような溶媒に溶解せしめたエポキシ樹脂溶液
を調製し、これを40℃に加熱した中へ成形体を浸漬し、
これを取り出して成形体表面を被覆する樹脂溶液を硬化
させるのである。この過程で薄帯間に封入された空気は
円滑に排出されてしまうので、エポキシ樹脂層には膨れ
や穴が生ずることがなく、成形体の表面と同等の平滑な
面となる。
ついで、絶縁電圧が所定値となるように、例えばエポ
キシ樹脂からなる一定厚さの第2層を前記第1層の上に
重ねてコーティングし、目的とする磁心とする。かかる
コーティング方法としては、静電塗装法や流動浸漬法が
あげられるが、絶縁層の寸法精度を出す上からは静電塗
装法が好ましい。
尚、磁性合金薄帯としては、磁性合金で構成されてい
れば何であってもよいが、例えば液体急冷法で製造した
非晶質磁性合金薄帯は、磁気特性が良好であり好適であ
る。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を説明する。
先ず、コバルト系非晶質磁性合金薄帯を用いて、外径
4mm、内径3mm、高さ3mmのトロイダル状の磁心を巻回形
成し、熱処理を施した成形体を得た。この成形体を超音
波中でエポキシ樹脂60%の溶液に浸漬した後、120℃で
6時間樹脂硬化処理を施した。成形体の表面全体には10
〜100μmの厚さのエポキシ樹脂からなる電気絶縁層が
第1層として形成された。
ついで、第1層をコーティングした前記成形体を120
℃で予熱し、150℃で静電塗装法により更にエポキシ樹
脂を0.3mmの厚さにコーティングした第2層を形成して
磁心とした。
以上のようにして製造した磁心100個について製品検
査をしたところ、膨れや穴は見られなかった。また、こ
れらに関し、寸法及び磁気特性(100K Hz)を測定し、
規格品のそれと比較した。結果は次表のとおりである。
前記表から明らかなように、本発明の磁心は、製造
上、製品のばらつきが少なく、良品歩留が良好であっ
た。また、規格品と比較しても磁気特性が良好なので、
第2層の電気絶縁層の厚さは、絶縁電圧が所定値であれ
は従来品に比べて薄くすることが可能である。
[発明の効果] 以上の説明で明らかなように本発明の磁心は電気絶縁
層を二層以上の構造としたので、製造に際して、磁心自
体に膨れや穴が生ずることがない。また、絶縁層を二層
以上としたことにより、寸法精度が向上し、良品歩留が
高まるという利点があり工業的価値が大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01F 1/153,3/04 H01F 27/25 - 27/255 H01F 41/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性合金薄帯をトロイダル状に巻回形成し
    た成形体の表面が二層以上の構造の電気絶縁層で被覆さ
    れ、該成形体に接する第1層の電気絶縁層が、樹脂含浸
    又は真空蒸着により、厚さ10〜100μmに形成されたこ
    とを特徴とする磁心。
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