JPH06262705A - 表面に電極が形成された樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

表面に電極が形成された樹脂成形体の製造方法

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JPH06262705A
JPH06262705A JP5597793A JP5597793A JPH06262705A JP H06262705 A JPH06262705 A JP H06262705A JP 5597793 A JP5597793 A JP 5597793A JP 5597793 A JP5597793 A JP 5597793A JP H06262705 A JPH06262705 A JP H06262705A
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JP
Japan
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molded body
resin molded
resin composition
resin
molding
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Pending
Application number
JP5597793A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Shoji
範行 庄司
Masayuki Isawa
正幸 石和
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 樹脂成形体(1)を機械的に加工した後、こ
の樹脂成形体(1)の加工面に樹脂組成物(2)を塗布
し、ついでこのものを減圧雰囲気中に置いた後、常圧以
上の圧力下で前記樹脂組成物(2)を固化させ、ついで
その上に導電性塗料により表面電極(3)を形成するこ
とを特徴とする表面に電極が形成された樹脂成形体の製
造方法。 【効果】 本発明の表面に電極が形成された樹脂成形体
の製造方法によれば、優れた絶縁破壊特性を有する樹脂
成形体1を容易に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特に電気機器の電気的ス
トレスの高い部分に使用される、表面に電極が形成され
た樹脂成形体の製造方法に関し、絶縁破壊特性に優れた
樹脂成形体を製造可能とするものである。
【0002】
【従来の技術】電気機器の絶縁構造用部材として用いら
れる図1に示すような樹脂成形体の表面には、導電性塗
料による表面電極3を形成することがある。この表面電
極3は一般に接地電極として作用し、対向する電極、例
えば成形体内に埋め込まれた高圧電極等の中心電極6と
の間に電界を形成する。ここに形成される電界が樹脂成
形体1の絶縁破壊強度より高くなった場合に、両電極
3、6間に絶縁破壊が生じる。近年電気機器の小型化が
進んでおり、これに伴いこのような電気機器の絶縁構造
部材に用いられている樹脂成形体1内部の電気ストレス
が高くなってきている。
【0003】このような樹脂成形体1は従来、注型、圧
縮、トランスファー、インジェクション等の成形法によ
り製造されている。これらの製造方法では、樹脂成形体
1の硬化収縮や冷却収縮を加味して原型となる金型の形
状や寸法を決定し、その金型内に樹脂を注入することに
より、目標とする樹脂成形体1を得ている。
【0004】しかし、このような製造方法で製造した樹
脂成形体1の表面には、図5にあるような金型の精度だ
けでは吸収しきれない微小な歪み7が発生する場合があ
る。このような歪み7が製品として問題になる場合に
は、成形後に樹脂成形体1の表面に切削加工や研磨加工
等の機械加工を施し、形状、寸法を整えている。そして
この機械加工が施された樹脂成形体1の表面に表面電極
3を形成するために導電性塗料を塗布している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、電気機器の
絶縁構造部材用の樹脂成形体1の表面に機械的な加工を
施し、その部分に表面電極3を形成するために導電性塗
料を塗布した場合には次のような問題が生じる。一般
に、機械加工を行った図4に示すような樹脂成形体1の
表面は、加工を行っていない図5に示すような樹脂成形
体1の表面と比較して表面粗さが大きい。また、硬度が
大である樹脂成形体1の表面を切削等により加工した場
合には、表面層付近にクラックが発生することがある。
さらに、充填材4を配合した樹脂成形体1を機械加工す
る場合には充填材4が欠落して空隙が発生することがあ
る。これらクラックや空隙のような欠陥5が樹脂成形体
1内部に存在すると、絶縁破壊特性、特に初期の絶縁破
壊特性に悪影響を及ぼす。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み鋭
意検討の結果なされたもので、その目的とするところ
は、機械加工を行った樹脂成形体1の表面に表面電極3
を形成した場合にも、優れた絶縁破壊特性を有する表面
に電極が形成された樹脂成形体の製造方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の表面に電極が形
成された樹脂成形体の製造方法では、樹脂成形体1を機
械的に加工した後、この樹脂成形体1の加工面に樹脂組
成物2を塗布し、ついでこのものを減圧雰囲気中に置い
た後、常圧以上の圧力下で前記樹脂組成物2を固化さ
せ、ついでその上に導電性塗料により表面電極3を形成
することで上記課題の解決を図った。
【0008】本発明の表面に電極が形成された樹脂成形
体の製造方法において、樹脂成形体1の表面に塗布する
樹脂組成物2には特に限定がなく、樹脂成形体1と同じ
材料であっても異なっていてもかまわない。ただし、樹
脂成形体1との接着性が良好な樹脂組成物2であること
が望ましい。また本発明で樹脂成形体1を減圧雰囲気中
に置く場合の圧力は3mmHg以下であることが望まし
い。3mmHg以下であることが望ましい理由は、これ
をこえる圧力下に樹脂成形体1を置いても、樹脂成形体
1の微小な欠陥5へ樹脂組成物2が浸透し難く、また樹
脂組成物2中のボイドの除去も困難になるためである。
また本発明で樹脂成形体1の表面に塗布する樹脂組成物
2の粘度は5000cps以下が望ましい。樹脂組成物
2の粘度が5000cps以下であることが望ましい理
由は、これをこえる粘度になると、樹脂成形体1の微小
な欠陥5へ樹脂組成物2が浸透し難くなるとともに、後
の減圧雰囲気中に置いたときの樹脂組成物2中のボイド
の除去も困難になるためである。
【0009】
【作用】本発明の表面に電極が形成された樹脂成形体の
製造方法では、機械的な加工を施した樹脂成形体1の表
面に樹脂組成物2を塗布し、図3のように機械的な加工
によって大きくなった樹脂成形体1の表面の凹凸を平滑
化してクラックあるいは充填材4が欠落して発生した空
隙等の欠陥5を埋める。さらに成形体表面に樹脂組成物
2を塗布後、減圧雰囲気中に置く。これにより機械加工
によって生じた欠陥5が微小であっても塗布した樹脂組
成物2が充分に浸透するようになり、また塗布した樹脂
組成物2内に生じたボイドも除去できる。従って、その
後の導電性塗料の塗布時に発生する導電性塗料の突起あ
るいはボイドを防ぐことができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。 (実施例1)円筒状の樹脂成形体1の中空部分に銅製の
中心電極6を装填する。この樹脂成形体1の材料には充
填材4を配合したエポキシ樹脂を用いる。この樹脂成形
体1の外周表面を切削加工した後、前記樹脂成形体1と
同じ組成のエポキシ樹脂組成物2を樹脂成形体1の表面
に塗布する。ついでこのエポキシ樹脂組成物2を塗布し
た前記樹脂成形体1全体を1〜3mmHgの減圧雰囲気
中に15分間置く。その後前記樹脂成形体1を大気圧中
に曝し、銅製の中心電極6を軸として回転させながらエ
ポキシ樹脂組成物2の固化を行う。固化後、銀製の導電
性塗料を樹脂組成物2の表面に塗布して表面電極3を形
成する。このようにして図2のような表面状態の樹脂成
形体1を得た。
【0011】(実施例2)樹脂成形体1の表面に塗布す
るエポキシ樹脂組成物2を、実施例1のエポキシ樹脂組
成物2から充填材4を取り去ったものとする以外は、実
施例1と同様の表面加工を行う。
【0012】(比較例1)実施例1と同様の樹脂成形体
1の外周表面を切削加工する。その後この樹脂成形体1
の表面にエポキシ樹脂組成物2を塗布せずに銀製の導電
性塗料を塗布して表面電極3を形成する。
【0013】(比較例2)樹脂成形体1の表面に塗布し
たエポキシ樹脂組成物2を減圧雰囲気中に置くことなく
固化させたこと以外は実施例1と同様の方法で表面加工
を行う。
【0014】実施例1、2及び比較例1、2の製造方法
で得られた樹脂成形体1の表面電極3を接地し、前記樹
脂成形体1の中空部分に装填した銅製の中心電極6に高
電圧を印加して交流(AC)絶縁破壊試験及び長期課電
試験を行った。AC絶縁破壊試験は、常温、油中で50
kVから5kV/minのステップ昇圧で行った。その
結果を表1に示す。なお、表1中の絶縁破壊強度の値は
絶縁破壊電圧を樹脂成形体1の肉圧で割った値を用い
た。また、長期課電試験は、常温、油中でAC80、1
00および120kVの電圧を印加して行った。得られ
た破壊時間の値から、V(破壊電圧)−t(破壊時間)
曲線を引き、その傾きから下式のn値を求めた。その値
を表2に示す(下式より、nが大であれば同じ印加電圧
で長期間耐えられる)。
【0015】
【数1】
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表1中、実施例1、2の絶縁破壊強度は従
来の製造方法である比較例1および減圧雰囲気中に置く
工程を行わない比較例2の破壊強度に比べて高くなって
いる。これにより、機械的に加工した樹脂成形体1の表
面に樹脂組成物2を塗布すれば、初期の絶縁破壊特性を
改善できることがわかる。また表2中、実施例1、2は
長期課電試験における値が減圧雰囲気中に置く工程を行
っていない比較例2および従来の製造方法である比較例
1の値に比べて大であり、また比較例2の値は比較例1
の値に比べ小となっている。これにより、樹脂組成物2
を塗布するだけでは長期的な絶縁破壊特性は悪化するの
で、樹脂組成物2を塗布した後に減圧雰囲気中に置かな
ければならないことがわかる。以上の結果より本実施例
の製造方法によれば、従来方法により得られる樹脂成形
体1に比べ絶縁破壊特性が顕著に向上した樹脂成形体1
が得られる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表面に電
極が形成された樹脂成形体の製造方法によれば、機械的
な加工を施した樹脂成形体1の表面に樹脂組成物2を塗
布することにより、この機械的な加工によって大きくな
った樹脂成形体1の表面の凹凸を平滑化できるととも
に、クラックあるいは充填材4の欠落して発生した空隙
等の欠陥5を埋めることができる。これにより、初期の
絶縁破壊特性を改善できる。さらに本発明の表面に電極
が形成された樹脂成形体の製造方法では、樹脂成形体1
の表面に樹脂組成物2を塗布後、減圧雰囲気中に置く。
これにより、機械加工によって生じたクラックが微小で
あっても塗布した樹脂組成物2が有効に浸透するように
なり、また塗布した樹脂組成物2内に生じたボイドを除
去できる。これにより長期的な絶縁破壊特性を改善でき
る。従って本発明の表面に電極が形成された樹脂成形体
の製造方法によれば、優れた絶縁破壊特性を有する樹脂
成形体1を容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は表面に電極が形成された樹脂成形体の外
観図。
【図2】図2は本発明の表面に電極が形成された樹脂成
形体の表面付近の断面拡大図。
【図3】図3は機械加工が施され、樹脂組成物が塗布さ
れた樹脂成形体の表面付近の断面拡大図。
【図4】図4は機械加工が施された樹脂成形体の表面付
近の断面拡大図。
【図5】図5は金型で成形された樹脂成形体の表面付近
の断面拡大図。
【符号の説明】
1 樹脂成形体 2 樹脂組成物 3 表面電極 4 充填材 5 欠陥 6 中心電極 7 歪み

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成形体(1)を機械的に加工した
    後、この樹脂成形体(1)の加工面に樹脂組成物(2)
    を塗布し、ついでこのものを減圧雰囲気中に置いた後、
    常圧以上の圧力下で前記樹脂組成物(2)を固化させ、
    ついでその上に導電性塗料により表面電極(3)を形成
    することを特徴とする表面に電極が形成された樹脂成形
    体の製造方法。
JP5597793A 1993-03-16 1993-03-16 表面に電極が形成された樹脂成形体の製造方法 Pending JPH06262705A (ja)

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JP5597793A JPH06262705A (ja) 1993-03-16 1993-03-16 表面に電極が形成された樹脂成形体の製造方法

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JP5597793A Pending JPH06262705A (ja) 1993-03-16 1993-03-16 表面に電極が形成された樹脂成形体の製造方法

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JP (1) JPH06262705A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008229849A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Murata Mfg Co Ltd 誘電体フィルムおよびそれを用いた電子部品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008229849A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Murata Mfg Co Ltd 誘電体フィルムおよびそれを用いた電子部品

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