JP2887154B2 - 静電写真用現像剤 - Google Patents

静電写真用現像剤

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JP2887154B2 JP1005508A JP550889A JP2887154B2 JP 2887154 B2 JP2887154 B2 JP 2887154B2 JP 1005508 A JP1005508 A JP 1005508A JP 550889 A JP550889 A JP 550889A JP 2887154 B2 JP2887154 B2 JP 2887154B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は静電写真用現像剤における乾式及び湿式トナ
ーに関し、詳しくは画像濃度、解像力、接着性(コピー
の定着性)などが向上し、裏写りやオフセットの生じな
い改良された一成分系又は二成分系静電写真用現像剤に
関する。
〔従来技術〕
静電写真用現像剤としてポリエチレンワックスを結着
剤としこれにカーボンブラック、フタロシアニンブルー
等の有機又は無機顔料を分散してなるトナーは知られて
いる。しかし、ポリエチレンワックスを含有したトナー
粒子は画像濃度を向上させる効果は有しているが、複写
機における転写工程で画像つぶれを生じさせ解像力が悪
くなるという欠点をもっている。もっとも、ポリエチレ
ンワックスの代わりに酸化型ポリエチレンワックスを用
いる(特開昭54-97157号公報)ことによってシャープネ
ス、解像力の低下を防止する試みもなされているが、こ
の場合には画像濃度が上がらないなどの不都合がみられ
るようになる。また、湿式トナーには低分子量ポリオレ
フィンが一般に用いられているが、このような低分子量
ポリオレフィンは加熱時の溶融粘度が低いことから、有
機顔料やカーボンブラックと混練して着色剤を製造する
時ニーダー等の分散機でよく分散できないといった不都
合があり、その故コピーの画像濃度が上がらないといっ
た欠陥がみられている。更に、メルトインデックス値が
高いためコピーの定着工程で画像部が溶融しやすくシャ
ープネスが不足したり、定着時にコピー用紙(普通紙
等)の繊維にそってトナーが加熱され、ろうそくのよう
に流れ出す現像が往々にみられ、裏写り(コピーの裏面
よりコピーがみえる現象)が生じたりするので解像力に
欠け両面コピーをした場合裏面、表面のコピーが混同し
読みにくくなるだけでなく、コピー画像面を消しゴムで
擦るとコピーが消える等定着性が悪い、定着ローラにト
ナーが融着しやすいなどの欠点をも持ち併せている。
上記のポリエチレンワックス、酸化型ポリエチレンワ
ックス、低分子量ポリオレフィンの他にも、ポリスチレ
ン系、アクリル系、エポキシ系、ポリエステル系、ゴム
系など多くの樹脂類(ゴム類を含む)がトナー用結着剤
として使用されているが、いずれも利点があると同時に
大なり小なり前記と同様な欠点を有しているのが実情で
ある。
〔目的〕
本発明の第1の目的は上記のごとき従来の欠陥を解消
し、良質の複写物が得られる電子写真用現像剤を提供す
るものである。本発明の第2の目的は乾式及び湿式現像
法の両方に使用可能な現像トナーを提供するものであ
る。
〔構成〕
本発明に係る電子写真用現像剤は、ポリオレフィン系
カルボン酸の金属塩を少なくとも含有していることを特
徴としている。ここでの(既述及び後記を含めて)ポリ
オレフィン系カルボン酸の金属塩とは、オレフィン−カ
ルボン酸共重合体の金属塩であって、また、これら共重
合体の形態はグラフト重合しているものであってもかま
わない。
ちなみに、本発明者らは電子写真法における画像濃
度、解像力、定着性などの特性を向上させ、裏写りやオ
フセット防止などを改良するためにいろいろ検討した結
果、オレフィン単量体と二重結合を有するカルボン酸単
量体とを共重合させて得られた共重合体であって、分子
間にイオン結合による架橋結合を有しないポリオレフィ
ン系カルボン酸の金属塩をトナー用結着剤として用いれ
ば上記目的が十分達成しうることを見出した。即ち、前
記ポリオレフィン系カルボン酸の金属塩は、これに有機
又は無機顔料を高温で混練して着色剤が製造できるた
め、顔料(カーボンブラックを含む)が一次粒子まで分
散し、このためコピーの画像濃度(特に黒色度)が高
く、光沢のある複写物が得られるようになる。また、定
着工程でもトナー層の流動することがないため解像力や
シャープ性のすぐれたコピーを得ることが可能となるだ
けでなく、コピーの定着性も良好なものとなっている。
本発明はこうしたことに基づいてなされたものである。
本発明をさらに詳細に説明すると、本発明で用いる前
記ポリオレフィン系カルボン酸の金属塩(以降「本発明
で用いる樹脂(金属塩)」と称することがある)が顔料
とともにトナー粒子として使用されると、前記のとお
り、そのトナー粒子は分散性がよく、溶媒(担体液)中
に分散された状態において或いは乾式トナー又は湿式ト
ナー粒子が定着工程に入った場合熱可塑性が急激に生じ
にくい。そのため定着ローラに融着しにくいものとなっ
ている。一方、冷却固化した状態では高分子量のため定
着性が増すようになる。また、このトナー粒子は極性基
を持ったポリマー等で被覆されていることから現像特
性、転写特性にすぐれ、従って画像濃度が高く、解像力
の向上がみられる。
本発明で使用される樹脂は金属塩のかたちをとってお
り、この金属塩の樹脂の使用によれば前記のような効果
をもたらすようになる。本発明で用いる樹脂(金属塩)
を構成するオレフィン、カルボン酸、金属、それにアク
リレート、メタクリレートとしては下記のものが例示で
きる。
(イ)オレフィンとしてはエチレン、プロピレン、ブテ
ン、イソブチレン、n−ブチレンなどであり、これらは
同時に2種以上を用いることができる。中でもエチレン
の使用が望ましい。
(ロ)カルボン酸としてはイタコン酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、クロルマレイン酸、クロルマレイン酸無
水物、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、珪皮酸
などを用いることができ、中でもアクリル酸、メタクリ
ル酸、無水マレイン酸等が望ましい。
(ハ)アクリレートとしてはメチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタク
リレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタリレー
ト、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレー
トなどを用いることができる。
(ニ)金属塩としての金属はLi,Pb,Cs,Mg,Ca,Sr,Ba,Cu,
Cd,Zn,Ni,Mn,Al,Fe,Coなどを用いることができる。
本発明で用いる樹脂は、当初からカルボン酸を金属塩
としておき、これとオレフィン又はオレフィンとアクリ
レートとを共重合させることにより得ることができる。
ここで、本発明で用いる樹脂の代表例の幾つかをあげ
れば次のとおりである。
No.1 エチレン(90重量部)−マレイン酸(10重量部)
共重合体(Ca塩) No.2 エチレン(88重量部)−メチルメタクリレート
(6重量部)−イタコン酸(6重量部)共重合体(Mn
塩) No.3 エチレン(80重量部)−ブチルアクリレート(15
重量部)−マレイン酸(5重量部)共重合体(Li塩) No.4 プロピレン(60重量部)−メタクリル酸(40重量
部)共重合体(Mn塩) No.5 プロピレン(50重量部)−ラウリルメタクリレー
ト(20重量部)−フマール酸(30重量部)共重合体(Mg
塩) No.6 プロピレン(60重量部)−ステアリルメタクリレ
ート(35重量部)−メタクリル酸(5重量部)共重合体
(Ca塩) No.7 ブチレン(50重量部)−ブチルアクリレート(40
重量部)−イタコン酸(10重量部)共重合体(Fe塩) No.8 エチレン(90重量部)−プロピレン(40重量部)
−無水マレイン酸(10重量部)共重合体(Ni塩) No.9 エチレン(90重量部)−無水マレイン酸(2重量
部)グラフト共重合体(Li塩) No.10 プロピレン(40重量部)−メチルメタクリレー
ト(48重量部)−無水マレイン酸(2重量部)共重合体
(Al塩) これら本発明で用いる樹脂の製造方法の幾つかをあげ
れば下記のとおりである。
樹脂(金属塩)の製造例1 10lのステンレス製オートクレーブに脱水トルエン8l
を入れ、次いで、メタクリル酸メチルと三塩化アルミニ
ウムの等モル混合物のトルエン溶液(195mmモル)、イ
タコン酸マンガン100mmモルを加え、40℃で攪拌しなが
ら、ジエチルアルミニュームクロリド5ミリモルとクロ
ム含有触媒1ミリモルを加えた。これに水素を2kg/cdG
に飽和させエチレンを導入し、全圧を10kg/cdgとした。
3時間重合後、脱圧し、生成共重合体(金属塩)を塩
酸、メタノール溶液で別し、塩酸−メタノール混合液
で脱灰処理した。次いで、5時間アセトンで抽出し、80
℃で2時間減圧乾燥した。収率は85%であった。
樹脂(金属塩)製造例2 メタクリル酸メチルの代りにメタクリル酸エチルを用
い、また、イタコン酸マンガンの代りにマレイン酸Caを
用いた以外は前記樹脂(金属塩)の製造例1とまったく
同様にして本発明に係る樹脂(金属塩)をつくった。
本発明現像剤は液体現像剤(現像液)であっても乾式
現像剤であってもかまわない。乾式現像剤は一成分系、
二成分系のいずれかは問われない。現像液を調製するに
は顔料1重量部に対し本発明で用いる樹脂0.1〜20重量
部好ましくは1〜10重量部を分散媒(例えば担体液と同
種のものが望ましい)10〜100重量部とともにボールミ
ル、ケデイミル、アメライター等の分散機で分散し湿式
濃縮トナーとし、これを担体液で希釈すればよい。湿式
トナー製造時には必要に応じて熱可塑性樹脂や極性制御
剤が添加されてよい。また、乾式トナーをつくるには、
顔料1重量部に対し本発明で用いる樹脂0.1〜20重量部
を熱ロールで混練後粉砕分級しトナー粒子とすればよ
い。この乾式トナー成分中には必要に応じてスチレン−
アクリル系共重合樹脂、ロジン変性樹脂、酸化ケイ素な
どを、更には極性制御剤等を混合使用することができ
る。
ところで、本発明者らはさらに検討を進めた結果、ト
ナー構成成分として更にフミン酸、フミン酸塩及び/又
はフミン酸誘導体を含有させれば一層望ましいトナーが
得られることを確めた。即ち、これらフミン酸等が本発
明で用いる樹脂とともにトナー(湿式トナー、乾式トナ
ー)中に添加されてていると、他の樹脂との相溶性や、
加熱混練時の溶融粘度が高いことなどから顔料それ自体
の分散は勿論のこと、得られた着色剤の分散及び他の樹
脂とのブレンドも一層容易となる。
このフミン酸等を本発明で用いる樹脂と併用したこと
による別の利点は、例えばカーボンブラック、フタロシ
アニンブルー等の無機又は有機顔料を前記本発明に係る
樹脂(金属塩)以外の樹脂と混練し、粉砕することによ
って得られる着色剤をトナーとして、高絶縁性で低誘電
率の担体液中に均一分散してなる従来の現像液との対比
から一層明らかである。従来のこの種の着色剤は、有機
又は無機顔料が強い二次凝集を起こしているため、ボー
ルミル、アトライター、熱ロールミル等でビヒクル中へ
分散しても容易に一次粒子迄には分散できない。これに
対して、本発明では着色剤にそのような不都合は認めら
れない。
本発明で使用される顔料(カーボンブラック、有機顔
料など)には次のようなものを例示することができる。
カーボンブラックとしては、フアーネスブラック、ア
セチレンブラック、チャンネルブラックなどいずれも使
用でき、市販品としてプリンテックスG、スペシャルブ
ラック15、スペシャルブラック4、スペシャルブラック
4−B(以上デグザ社製)、三菱#44、#30、MA-11、M
A-100(以上三菱カーボン社製)、ラーベン30、ラーベ
ン40、コンダクテックスSC(以上コロンビアカーボン社
製)、リーガル800、400、660、ブラックパールL(以
上キャボット社製)が知られている。またTiO2、ZnO、
磁性材料(四三酸化鉄など)等も使用できる。
有機顔料としては、フタロシアニンブルー、フタロシ
アニングリーン、スカイブルー、ローダミンレーキ、マ
ラカイトグリーンレーキ、メチルバイオレットレーキ、
ピーコックブルーレーキ、ナフトールグリーンB、ナフ
トールグリーンY、ナフトールイエローS、リソールフ
アーストイエロー2G、パーマネントレッド4R、ブリリア
ントフアストスカーレット、ハンザイエロー、ベンジジ
ンイエロー、リソールレッド、レーキレッドC、レーキ
レッドD、ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッ
ドF5R、ピグメントスカーレット3Bおよびボルドー10Bな
どがあげられる。
本発明においては、本発明の目的を逸脱しない範囲
で、本発明で用いる樹脂の一部を例えば天然樹脂変性石
炭樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、ダンマル、コー
パル、シェラック、ガムロジン、硬化ロジン、エステル
ガムグリセリンエステル変性マレイン酸樹脂、スチレン
−ブタジエン共重合体、ポリオレフィンやポリオレフィ
ンとの共重合体(これらは一般に分子量5000以下程度で
メルトインデックスNo.が1000以上のものである)、ワ
ックスなどに一部代替させることは可能である。また、
一部代替とせずに混合使用してもよい。
このような本発明で用いる樹脂以外に加えられてよい
前記樹脂(ワックス類を含む)の市販品を例示すれば下
記のごときものがあげられる。
フミン酸等(フミン酸、フミン酸塩及び/又はフミン
酸誘導体)について説明すれば次のとおりである。フミ
ン酸等は石炭化度の低い泥炭、亜炭などの若年炭類に含
まれているアルカリ可溶の不定形高分子有機酸である。
このフミン酸等は天然物と人工物(ニトロフミン酸を含
む)に大別され、本発明ではいずれも使用可能である。
フミン酸等の工業製品は、分子量分布の違いによりCH
型、CHA型及びCHN型があり、また、それぞれ酸型のもの
あるいは例えばNa、NH4等による塩型があり、いずれも
使用可能である。
フミン酸、フミン酸塩及びフミン酸誘導体は顔料によ
く吸着するため、既述のとおり、顔料を一次粒子近似ま
で微粒化分散させることや分散安定性の向上(長期保
存)に一層有利である。
本発明の静電写真用現像剤(トナー粒子)は、顔料が
少なくとも本発明で用いる樹脂で被覆された形態を示し
ているが、より望ましは、この着色剤が(a)顔料と本
発明に係る樹脂(金属塩)とを用いてフラッシング法に
より製造されたもの、又は(b)顔料と本発明に係る樹
脂(金属塩)とフミン酸、フミン酸塩及び/又はフミン
酸誘導体とを用いてフラッシング法により製造されたも
のである。
これらフラッシング法によった着色剤は、以上の原料
(顔料、本発明に係る樹脂(金属塩)、フミン酸等)を
使用し次のようにして製造される。即ち、フミン酸等を
加えない顔料含水液を樹脂〔本発明で用いる樹脂〕溶液
とともにフラッシャーと呼ばれるニーダー中でよく混合
するか、顔料含水液にフミン酸等を顔料含水液の0.1〜3
0重量%混合し、更に樹脂溶液〔本発明に係る樹脂(金
属塩)〕溶液を加えニーダー中でよく混合する。これに
より顔料の囲りに存在する水が本発明で用いる樹脂溶液
によって置換される。これをニーダーより水を捨て、本
発明で用いる樹脂溶液中に顔料が分散されたものを乾燥
して溶剤を除去して塊りを得る。次にこの塊りを粉砕す
ることにより着色剤の粉末が得られる。この着色剤は顔
料が1次粒子の状態で本発明に係る樹脂(金属塩)によ
って被覆されており静電写真用トナーとして有用である
ばかりでなく、印刷インキ、塗料などにも有用である。
担体液としては、高絶縁性(電気抵抗1010Ωcm以
上)、低誘電率(誘電率3以下)の石油系脂肪族炭化水
素、n−ヘキサン、リグロイン、n−ヘプタン、n−ペ
ンタン、インドデカン、イソオクタンなどの他に、それ
らのハロゲン誘導体例えば四塩化炭素、パークロルエチ
レンなどがあげられる。前記の石油系脂肪族炭化水素の
市販品にはエキソン社製のアイソパーE、アイソパー
G、アイソパーL、アイソパーH、アイソパーK、ナフ
サNo.6、ソルベッソ100などがある。これらは単独で又
は組合わせて使用される。
なお、カーボンブラック等を水中に分散し、次に樹脂
溶液と共に混練してカーボンブラックをとりまく水を樹
脂溶液により置換せしめた後、水及び溶剤を除去するこ
とによって着色剤を製造するフラッシング法は従来より
知られているところであるが、そうしたフラッシング法
でも、カーボンブラック等が親水性でないため水によく
分散せず微粒化出来ないなどの理由から一次粒子迄に分
散しにくいものであった。従って、本発明で用いる樹脂
を使用しない従来のフラッシング法により製造された着
色剤を静電写真トナー粒子とし、電子写真用液体現像剤
に使用した場合、担体液中での分散性が十分でないた
め、高濃度で階調性及び定着性の優れた画像を形成する
ことは困難であった。
もっとも、かゝるフラッシング法を採用した着色剤の
製造法を改良するものとして(イ)カーボンブラックな
どの顔料を水中に分散する際アニオン、ノニオン又はカ
チオン界面活性剤や高分子合成ポリマー分散剤等を添加
する方法、(ロ)フミン酸、フミン酸塩及び/又はフミ
ン酸誘導体を用いてカーボンブラックなどの顔料を分散
し、更に低分子量ポリエチレンや天然樹脂変性樹脂、ダ
ンマル、コーパル、シエラック、ガムロジン、スチレン
−ブタジェン共重合体、低分子量ポリオレフィンなどを
混練し顔料粒子を被覆する方法などが検討あるいは開示
されている(特開昭59-102253号公報)。しかし、上記
(イ)の方法により得られた着色剤は担体液中での分散
性がいまだ十分でないといった欠点がある。また、上記
(ロ)の方法により得られた着色剤は他の樹脂とのブレ
ンドが必ずしも十分とはいいきれず、従って接着性に若
干劣る欠点がある。
次に着色剤の製造例及び本発明の実施例を示すが、製
法は下記に限定されるものではない。
着色剤の製造例1 水 500g カーボンブラック 150g (プリンテックスG) フミン酸 10g からなる混合物をフラッシャーでよく攪拌した後、更
に本発明に係る前記No.1の樹脂(金属塩)600g、トルエ
ン500gをフラッシャーに添加して混練した。続いて加熱
し、減圧して水分と溶剤を除去し揮発分1.0%の着色剤
の塊りを得た。これをストーンミルで粉砕して200〜600
μmの粉末とした。
着色剤の製造例2〜7 着色剤製造例1と同様の操作でそれぞれ原料だけを表
−1に示すものにかえて製造例2〜5の着色剤粉末を製
造し、フラッシング法によらないで単に混合しただけで
製造例6及び7の着色剤粉末を製造した。
着色剤の製造例8〜15 着色剤製造例1と同様の操作でそれぞれ原料だけを表
−2に示すものにかえて2〜8μmの着色剤粉末を製造
した。
実施例1〜7 前記着色剤製造例1〜7で得られた各々の着色剤粉末
20gをラウリルメタクリレート−アクリル酸共重合樹脂
(重合モル比90:10)50gとともにアイソパーG100gに添
加し、ボールミルで72時間混練して濃縮トナーとした
後、これの50gを2lのアイソパーHに分散させて液体現
像剤を調製した。
これら7種の液体現像剤を用いて市販の電子写真複写
機(リコー社製リコピーDT-1200)でコピーに供したと
ころ後記の表−3に示すような結果が得られた。
実施例8〜14 前記着色剤の製造例1〜7における着色剤の塊りを粒
径10〜15μmに乾式粉砕分級し、これらを乾式トナーと
した。
これら7種の乾式トナーを用いて市販の電子写真複写
機(リコー社製リコピーFT6040)でコピーに供したとこ
ろ表−3に示すような結果が得られた。
実施例15〜23 前記着色剤製造例8〜15で得られた着色剤粉末を実施
例1〜14と同様にして現像に供したところ、ほぼ同じよ
うな結果が得られた。
〔効果〕
本発明方法により製造された乾式又は湿式トナーは、
上記のように、画像濃度が高く、解像力もよく、更に良
好な定着性能を有している。また、顔料として特にカー
ボンブラックを用いた場合には黒色度が一層高められる
が、これは本発明の本発明に係る樹脂(金属塩)にカー
ボンブラックが良好に分散されており、あるいはフラッ
シング着色剤においてカーボンブラックがよく分散され
ていることを示すものと考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 ひでみ 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 審査官 井上 彌一

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィン単量体と二重結合を有するカル
    ボン酸単量体とを共重合させて得られた共重合体であっ
    て、分子間にイオン結合による架橋結合を有しないポリ
    オレフィン系カルボン酸の金属塩を少なくとも含有して
    いることを特徴とする電子写真用現像剤。
JP1005508A 1989-01-12 1989-01-12 静電写真用現像剤 Expired - Lifetime JP2887154B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63223757A (ja) * 1987-03-13 1988-09-19 Ricoh Co Ltd 電子写真用現像剤

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS63223757A (ja) * 1987-03-13 1988-09-19 Ricoh Co Ltd 電子写真用現像剤

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