JP2886493B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents
電子写真用感光体Info
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Description
物を含有する感光層を有する電子写真用感光体に関す
る。
を用いた感光体の表面に暗所で、例えばコロナ放電によ
って帯電させ、これに露光を行い、露光部の電荷を選択
的に逸散させて静電潜像を得、これをトナーを用いて可
視化したのち紙等に転写、定着して画像を得る画像形成
方法の一種である。感光体としては、セレン、酸化亜
鉛、硫化カドミウム、シリコン等の無機光導電性化合物
を主成分とする無機感光体と、電荷発生剤と低分子量あ
るいは高分子量の電荷輸送剤を結着剤樹脂中に分散させ
た有機化合物を用いた有機感光体がある。無機感光体は
それぞれ多くの利点があり今まで広く使用されてきた
が、例えばセレンは製造する条件が難しく、製造コスト
が高く、熱や機械的衝撃に弱く、結晶化をおこし易いた
め性能が劣化してしまう。酸化亜鉛や硫化カドミウムは
耐湿性や機械的強度に問題があり、また増感剤として添
加された色素の帯電や露光による劣化がおこり、耐久性
がでない等の欠点がある。シリコンも製造する条件が難
しい事と剌激性の強いガスを使用するためコストが高
く、湿度に敏感であるため取扱いに注意を要する。
服する目的で種々の有機化合物を用いた有機感光体が研
究され、広く使用されるに至っている。有機感光体には
電荷発生剤と電荷輸送剤を結着剤樹脂中に分散させた単
層型感光体と、電荷発生層と電荷輸送層に機能分離した
積層型感光体がある。機能分離型有機感光体は、各々の
材料の選択肢が広いこと、組み合わせにより任意の性能
を有する感光体を比較的容易に作製できる事から多くの
研究がなされ広く使用されている。
ビスアゾ化合物、トリスアゾ化合物、テトラキスアゾ化
合物、チアピリリウム塩、スクアリリウム塩、アズレニ
ウム塩、シアニン色素、ペリレン化合物、無金属あるい
は金属フタロシアニン化合物、多環キノン化合物、チオ
インジゴ系化合物、またはキナクリドン系化合物等、多
くの有機顔料や色素が提案され実用に供されている。
5466号公報のオキサジアゾール化合物、特開昭56
−123544号公報のオキサゾール化合物、特公昭5
2−41880号公報のピラゾリン化合物、特公昭55
−42380号公報や特公昭61−40104号公報、
特公昭62−35673号公報、特公昭63−3597
6号公報のヒドラゾン化合物、特公昭58−32372
号公報のジアミン化合物、特公昭63−18738号公
報や特公昭63−19867号公報、特公平3−393
06号公報のスチルベン化合物、特開昭62−3025
5号公報のブタジエン化合物等がある。これらの電荷輸
送剤を用いた有機感光体は優れた特性を有し、実用化さ
れているものがあるが、電子写真方式の感光体に要求さ
れる諸特性を十分に満たすものはまだ得られていないの
が現状である。
荷輸送剤には、感度をはじめとする感光体としての諸特
性を満足する他、光やオゾン、電気的負荷に耐える化学
的安定性と繰り返し使用や長期使用によっても感度が低
下しない安定性や耐久性が要求される。本発明の目的
は、高感度等感光体特性を満足しつつ、化学的安定性を
有し、繰り返し使用によっても感度が低下しない高耐久
性を有する電子写真用感光体を提供することにある。
[1]
リール基を表し、Ar2は置換基を有しても良いフェニ
レン基、ナフチレン基、ビフェニレン基またはアントリ
レン基を表し、R1は水素原子、低級アルキル基または
低級アルコキシ基を表し、Xは水素原子、置換基を有し
ても良いアルキル基または置換基を有しても良いアリー
ル基を表し、Yは置換基を有しても良いアリール基また
は下記一般式[2]
で表される1価基を表す。〕で表されるアミン化合物を
含有する感光層を有することを特徴とする電子写真用感
光体である。
一般式[1]で表されるアミン化合物は新規化合物であ
り、これらの化合物は相当するアミノ化合物から、一般
的にUllmann反応などによるN−アリール化反応
によって合成されるトリアリールアミン化合物をホルミ
ル化し、相当するホスホン酸エステルとの修飾Witt
ig反応により合成される。ホルミル化はVilsme
ier反応によるのが一般的な方法である。例えば下記
一般式[3]
同じ意味を表す。〕で表されるジアリールアミン化合物
と下記一般式[4]
味を表し、Aは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を
表す。〕で表されるハロゲン化テトラリン化合物とを縮
合反応させることにより得られる下記一般式[5]
式[1]と同じ意味を表す。〕で表されるトリアリール
アミン化合物をN,N−ジメチルホルムアルデヒドおよ
びオキシ塩化リンなどによりホルミル化を行い、下記一
般式[6]
式[1]と同じ意味を表す。〕で表されるアルデヒド化
合物を得る。次に、このアルデヒド化合物に下記一般式
[7]
同じ意味を表し、R4は低級アルキル基を表す。〕で表
されるホスホン酸エステルを反応させることにより、前
記一般式[1]で表される本発明のアミン化合物が得ら
れる。
に、下記一般式[8]
と同じ意味を表す。〕で表されるアリールアミノテトラ
リン化合物あるいは下記一般式[9]
じ意味を表す。〕で表されるテトラリン化合物を出発物
質として、前述のように縮合反応、ホルミル化反応そし
て修飾Wittig反応を行うことによっても前記一般
式[1]で表される本発明のアミン化合物を得ることが
できる。
化テトラリン化合物などの縮合反応はUllmann反
応として知られる反応であり、無溶媒下または溶媒の存
在下で行う。溶媒としてはニトロベンゼンやジクロロベ
ンゼンまたはジメチルスルホキシドなどの高沸点溶媒が
用いられる。また脱酸剤として炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
ナトリウムなどが用いられる。また、通常、銅粉やハロ
ゲン化銅などの触媒を用いて反応させる。反応温度は通
常160〜230℃である。
酸エステルとの縮合反応は修飾Wittig反応として
知られる反応であり、好ましくは塩基性触媒の存在下で
反応させる。この場合、塩基性触媒としては、水酸化カ
リウム、ナトリウムアミド、ナトリウムメチラート、カ
リウム−tert−ブトキシドなどが用いられる。溶媒
としてはメチルアルコール、エチルアルコール、ter
t−ブチルアルコール、トルエン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメ
チルホルムアミドなどが用いられる。反応温度は通常室
温から100℃である。
一般式[7]で表されるホスホン酸エステルは、相当す
るハロゲン化合物と亜リン酸トリアルキルとを直接ある
いはトルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミ
ドなどの有機溶媒中で加熱反応させることにより容易に
合成される。
るアミン化合物は、Ar1が置換基を有するアリール基
である場合、その置換基として、炭素数が1〜4の低級
アルキル基、炭素数が1〜4の低級アルコキシ基、炭素
数が5〜6のシクロアルキル基、ベンジル基、フェニル
基またはハロゲン原子などが挙げられ、さらにそれらの
置換基が低級アルキル基または低級アルコキシ基の場合
は、炭素数が1〜4の低級アルコキシ基またはハロゲン
原子でさらに置換されていても良く、置換基がベンジル
基またはフェニル基の場合は炭素数が1〜4の低級アル
キル基、炭素数が1〜4の低級アルコキシ基またはハロ
ゲン原子でさらに置換されていても良い。
ル基、ナフチル基、ビフェニリル基、アントリル基、ピ
レニル基などが挙げられる。
フチレン基、ビフェニレン基またはアントリレン基であ
る場合、その置換基として、炭素数が1〜4の低級アル
キル基、炭素数が1〜4の低級アルコキシ基またはハロ
ゲン原子などが挙げられ、さらにそれらの置換基が低級
アルキル基または低級アルコキシ基の場合は、炭素数が
1〜4の低級アルコキシ基またはハロゲン原子でさらに
置換されていても良い。
基である場合、置換基としては、Ar1が有することの
できる前述した置換基と同じものが挙げられる。xが置
換基を有するアルキル基である場合、その置換基として
は、炭素数が1〜4の低級アルコキシ基、炭素数が5〜
6のシクロアルキル基、ハロゲン原子などが挙げられ
る。
は、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、アント
リル基、ピレニル基などが挙げられる。
式[1]で表されるアミン化合物の具体的な例としては
次のようなものが挙げられる。
ン化合物を1種または2種以上含有した感光層を有する
ものである。感光層の形態としては種々のものが存在
し、本発明の電子写真用感光体の感光層としてはそのい
ずれであっても良い。代表例として図1〜図5にその感
光体を示した。
ン化合物、増感色素および結着樹脂よりなる感光層2を
設けたものである。
ン化合物と結着樹脂よりなる電荷輸送媒体3の中に電荷
発生物質4を分散せしめた感光層21を設けたものであ
る。本感光体では電荷発生物質が光を吸収することによ
り電荷担体を発生し、これを電荷輸送媒体が輸送する。
この場合、電荷輸送物質は電荷担体を発生させる光に対
して透明であることが望ましい。アミン化合物は可視部
波長域にほとんど吸収がないので、電荷発生物質と吸収
波長域が重ならないという条件を満足している。
発生物質4を主体とする電荷発生層5とアミン化合物と
結着樹脂よりなる電荷輸送層3の積層からなる感光層2
2を設けたものである。本感光体では電荷輸送層3を透
過した光が電荷発生層5に到達し、電荷発生物質4に吸
収され電荷担体が発生される。この電荷担体は電荷輸送
層3に注入され輸送される。
層5と電荷輸送層3の積層順を逆にした感光層23を設
けたものである。上記と同様の機構によて電荷担体の発
生と輸送が説明できる。
として図4の感光体の電荷発生層5の上に保護層6を更
に積層した感光層24を設けたものである。なお、図3
〜図5の感光体において、電荷発生層の膜厚は好ましく
は2μm以下であり、電荷輸送層の膜厚は好ましくは5
〜35μmの範囲であり、保護層の膜厚は好ましくは2
μm以下である。また、アミン化合物を含有する層にお
けるアミン化合物の含有量は30〜70重量%の範囲で
あり、好ましくは40〜60重量%の範囲である。
造される。例えば、前述した一般式[1]で表されるア
ミン化合物を結着樹脂とともに適当な溶剤中に溶解し、
必要に応じて電荷発生物質、増感色素、電子吸引性化合
物あるいは可塑剤、顔料、その他添加剤を添加して調製
される塗布液を導電性支持体上に塗布、乾燥して数μか
ら数十μの感光層を形成させることにより製造すること
ができる。電荷発生層と電荷輸送層の二層よりなる感光
層の場合は、電荷発生層の上に上記塗布液を塗布する
か、上記塗布液を塗布して得られる電荷輸送層の上に電
荷発生層を形成させることにより製造できる。また、こ
のようにして製造される感光体には必要に応じ、接着
層、中間層、バリヤー層を設けても良い。
ロフラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、
シクロヘキサノン、アセトニトリル、N,N−ジメチル
ホルムアミド、酢酸エチル等の極性有機溶剤、トルエ
ン、キシレンのような芳香族有機溶剤やジクロロメタ
ン、ジクロロエタンのような塩素系炭化水素溶剤等があ
げられる。アミン化合物と結着樹脂に対して溶解性の高
い溶剤が好適に使用される。
ット、ブリリアントグリーン、クリスタルバイオレッ
ト、アシッドバイオレットのようなトリアリールメタン
染料、ローダミンB、エオシンS、ローズベンガルのよ
うなキサンテン染料、メチレンブルーのようなチアジン
染料、ベンゾピリリウム塩のようなピリリウム染料やチ
アピリリウム染料、またはシアニン染料等が使用でき
る。
する電子吸引性化合物としては、例えばクロラニル、
2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、1−ニトロ
アントラキノン、2−クロロアントラキノン、フェナン
トレンキノン等のキノン類、4−ニトロベンズアルデヒ
ド等のアルデヒド類、9−ベンゾイルアントラセン、イ
ンダンジオン、3,5−ジニトロベンゾフェノン、2,
4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テ
トラニトロフルオレノン等のケトン類、無水フタル酸、
4−クロロナフタル酸無水物等の酸無水物、テトラシア
ノエチレン、テレフタラルマレノニトリル、9−アント
リルメチリデンマレノニトリル等のシアノ化合物、3−
ベンザルフタリド、3−(α−シアノ−p−ニトロベン
ザル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等のフ
タリド類があげられる。
ル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル、ブタジエン等のビニル化合物の重合体および共
重合体、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポ
リエステル、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタ
ン、セルロースエステル、フェノキシ樹脂、ケイ素樹
脂、エポキシ樹脂等、アミン化合物と相溶性のある各種
樹脂が使用できる。結着樹脂の使用量は、通常アミン化
合物に対して0.4〜10重量倍好ましくは0.5〜5
重量倍の範囲である。
性、機械的強度を向上させる目的で周知の可塑剤を含有
しても良い。可塑剤としては、例えばフタル酸エステ
ル、リン酸エステル、塩素化パラフィン、メチルナフタ
リン、エポキシ化合物、塩素化脂肪酸エステル等があげ
られる。
しては、周知の電子写真用感光体に使用されている材料
が使用できる。例えば、アルミニウム、ステンレス、銅
等の金属ドラム、シートあるいはこれらの金属のラミネ
ート物、蒸着物、また金属粉末、カーボンブラック、ヨ
ウ化銅、高分子電解質の導電性物質を適当なバインダー
とともに塗布して導電処理したプラスチックフィルム、
プラスチックドラム、紙、紙管、あるいは導電性物質を
含有さすことにより導電性を付与したプラスチックフィ
ルムやプラスチックドラム等があげられる。
る。実施例中の部は重量部を表わし、濃度はwt%を表
す。
600mlに溶解し、よう素101.5g(0.40モ
ル)、過ヨウ素酸二水和物45.5g(0.20モル)
および濃硫酸15mlを加えて、撹拌しながら70℃ま
で昇温した。同温度で3時間撹拌し、テトラリンが消失
しているのを確認して反応終了とした。反応混合物は水
1000mlに加え、分離した油状物をトルエン100
0mlで抽出した。トルエン層を水洗、濃縮して減圧蒸
留(bp:120℃/3mmHg)した。主留分として
215.3g(収率;83.4%)が得られた。この生
成物は5−ヨードテトラリンと6−ヨードテトラリンの
混合物であり、混合比は1:2の割合であった。
フト−5−イル)アニリンの合成] 上記で合成したヨードテトラリン混合物171.0g
(0.66モル)をアセトアニリド81.0g(0.6
0モル)、銅粉3.8g(0.06モル)、無水炭酸カ
リウム103.5g(0.75モル)と混合し、200
℃で8時間撹拌した。アセトアニリドが消失しているの
を確認して反応終了とした。これにイソアミルアルコー
ル120mlと85%水酸化カリウム84g(1.27
モル)を水160mlに溶解した水溶液を加えて130
〜140℃で10時間加水分解反応を行った。加水分解
反応の終了を確認して水600mlを加え、共沸蒸留に
よりイソアミルアルコールを留去した。残留物にトルエ
ン1000mlを加えて生成物を溶解しトルエン層を分
液した。トルエン層を500mlの水で洗浄後、濃縮
し、得られた油状物をカラムクロマトグラフィ(担体;
シリカゲル、溶離液;トルエン/ヘキサン=1/1)で
混合物の分離と精製を行った。N−(1,2,3,4−
テトラヒドロナフト−5−イル)アニリンのフラクショ
ンを濃縮してN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフ
ト−5−イル)アニリン30.9g(収率;23.1
%)を得た。
フト−5−イル)ジフェニルアミンの合成] 上記で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒドロナ
フト−5−イル)アニリン22.3g(0.10モル)
をヨードベンゼン30.6g(0.15モル)、銅粉
0.65g(0.01モル)、無水炭酸カリウム13.
8g(0.10モル)と混合し200℃で18時間撹拌
した。N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−5
−イル)アニリンが消失しているのを確認して反応終了
とした。トルエン300mlを加えて生成物を溶解し、
ろ過、濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィ(担
体;シリカゲル、溶離液;トルエン/ヘキサン=1/
5)により精製してN−(1,2,3,4−テトラヒド
ロナフト−5−イル)ジフェニルアミン23.6g(収
率;78.8%、融点;89.5−90.5℃)を得
た。
フト−5−イル)−4−ホルミルジフェニルアミンの合
成] 上記で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒドロナ
フト−5−イル)ジフェニルアミン18.0g(0.0
6モル)をN,N−ジメチルホルムアミド170mlに
溶解し、室温でオキシ塩化リン13.1g(0.085
モル)を15分間で滴下した。50℃に昇温して10時
間撹拌した。N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフ
ト−5−イル)ジフェニルアミンが消失しているのを確
認して反応終了とした。反応物を93%水酸化ナトリウ
ム25g(0.58モル)を水500mlに溶解した水
溶液に注加した。冷却して析出した結晶をろ過、水洗、
乾燥してN−(1,2,3,4−テトラヒドロナフト−
5−イル)−4−ホルミルジフェニルアミン18.1g
(収率;92.1%)を得た。
フト−5−イル)−4−(2,2−ジフェニルビニル)
ジフェニルアミン(化合物No.1)の合成] 上記で合成したN−(1,2,3,4−テトラヒドロナ
フト−5−イル)−4−ホルミルジフェニルアミン1
6.4g(0.05モル)とジフェニルメチルホスホン
酸ジエチル22.8g(0.075モル)をテトラヒド
ロフラン180mlに溶解して室温でカリウム−ter
t−ブトキシド10.5g(0.094モル)を30分
かけて添加した。添加後、50℃に昇温して2時間攪拌
した。ホルミル化合物の消失しているのを確認して反応
終了とした。反応物を5℃以下でメタノール900ml
に注加して、析出した結晶をろ過、メタノール洗浄およ
び水洗を行って乾燥した。この結晶をカラムクロマトグ
ラフィ(担体;シリカゲル、溶離液;トルエン/ヘキサ
ン=1/4)により精製してN−(1,2,3,4−テ
トラヒドロナフト−5−イル)−4−(2,2−ジフェ
ニルビニル)−ジフェニルアミン(化合物No.1)2
0.4g(収率;85.3%、融点;139.0−14
0.5℃)を得た。元素分析値はC36H31Nとして
次に示す通りであった。炭素:90.39(90.53
%)、水素:6.75%(6.54%)、窒素:2.7
1%(2.93%)(理論値をかっこ内に示す。)赤外
線吸収スペクトル(KBr錠剤法)の特性基波数(cm
−1)は2922、1587、1490、1307等で
あった。
剤No.1)
00、東洋紡(株)製)の8%THF溶液18.5部に
加え、メノウ球入りのメノウポットに入れ、遊星型微粒
粉砕機(フリッツ社製)で1時間回転し、分散した。得
られた分散液を導電性支持体であるアルミ蒸着PETフ
ィルムのアルミ面上にワイヤーバーを用いて塗布し、常
圧下60℃で2時間、更に減圧下で2時間乾燥して膜厚
0.3μmの電荷発生層を形成した。一方、電荷輸送剤
として化合物No.1のアミン化合物1.5部をポリカ
ーボネート樹脂(パンライトK−1300、帝人化成
(株)製)の8%ジクロロエタン溶液18.75部に加
え超音波をかけてアミン化合物を完全に溶解させた。こ
の溶液を前記の電荷発生層上にワイヤーバーで塗布し、
常圧下60℃で2時間、更に減圧下で2時間乾燥して膜
厚約20μmの電荷輸送層を形成せしめて、感光体N
o.1を作製した。この感光体について静電複写紙試験
装置(商品名「EPA−8100」川口電機製作所
(株)製)を用いて感度を測定した。まず、感光体を暗
所で−8kVのコロナ放電により帯電させ、次いで3.
0ルックスの白色光で露光し、表面電位が初期表面電位
の半分に減少するまでの時間(秒)を測定し、半減露光
量E1/2(ルックス・秒)を求めた。この感光体の初
期表面電位は−1020Vで、E1/2は0.81ルッ
クス・秒であった。
化合物)を[表1]〜[表2]に示したものに代えた以
外は、実施例1と同様にして感光体No.2〜25を作
製した。なお、[表1]〜[表2]中に示した電荷発生
剤No.2〜No.4の構造を次に示す。
して感度測定を行った。その結果について[表3]〜
[表4]に示した。
No.1のアミン化合物と化合物No.30のアミン化
合物の1:1重量比の混合物に代えた以外は、実施例1
と同様にして感光体No.26を作製した。この感光体
を実施例1と同様にして感度測定を行ったところ、初期
表面電位は−1067Vで、E1/2は0.78ルック
ス・秒であった。
ブチラール樹脂(エスレックBX−L、積水化学工業
(株)製)の3%THF溶液50部に加え、超音波分散
機で45分間分散した。得られた分散液を導電性支持体
のアルミ蒸着PETフィルムのアルミ面上にワイヤーバ
ーを用いて塗布し、常圧下60℃で2時間、更に減圧下
で2時間乾燥して膜厚0.2μmの電荷発生層を形成し
た。一方、電荷輸送剤として化合物No.1のアミン化
合物1.5部をポリカーボネート樹脂(パンライトK−
1300、帝人化成(株)製)の8%ジクロロエタン溶
液18.75部に加え超音波をかけてアミン化合物を完
全に溶解させた。この溶液を前記の電荷発生層上にワイ
ヤーバーで塗布し、常圧下60℃で2時間、更に減圧下
で2時間乾燥して膜厚約20μmの電荷輸送層を形成せ
しめて、感光体No.27を作製した。この感光体につ
いて静電複写紙試験装置(商品名「EPA−810
0」)を用いて感度を測定した。まず、感光体を暗所で
−8kVのコロナ放電により帯電させ、次いで光量1.
0μW/cm2の800nmの単色光で露光し、表面電
位が初期表面電位の半分に減少するまでのエネルギー量
を求め、半減露光量E1/2(μJ/cm2)を測定し
た。この感光体の初期表面電位は−964Vで、E1/
2は0.45μJ/cm2であった。
スアゾ化合物
感光体No.28を作製した。この感光体を実施例27
と同様にして感度測定を行ったところ、初期表面電位は
−1025Vで、E1/2は0.43μJ/cm2であ
った。
31のアミン化合物10部をポリカーボネート樹脂(パ
ンライトK−1300、帝人化成(株)製)の8%ジク
ロロエタン溶液125部に加え、超音波をかけてチアピ
リリウム塩とアミン化合物を完全に溶解させた。この溶
液を導電性支持体であるアルミ蒸着PETフィルムのア
ルミ面上にワイヤーバーを用いて塗布し、常圧下60℃
で2時間、更に減圧下で2時間乾燥して膜厚20μmの
感光層を形成せしめて感光体No.29を作製した。こ
の感光体について静電複写紙試験装置(商品名「EPA
−8100」)を用いて感度を測定した。まず、感光体
を暗所で+8kVのコロナ放電により帯電させ、次いで
3.0ルックスの白色光で露光し、表面電位が初期表面
電位の半分に減少するまでの時間(秒)を測定し、半減
露光量E1/2(ルックス・秒)を求めた。この感光体
の初期表面電位は+986Vで、E1/2は1.3ルッ
クス・秒であった。
Tフィルムのアルミ面上にワイヤーバーを用いて塗布
し、常圧下60℃で2時間、更に減圧下で2時間乾燥し
て膜厚10μmの電荷輸送層を形成した。一方、電荷発
生剤として実施例2で用いたと同じジスアゾ化合物3.
0部をポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡
(株)製)の8%THF溶液18.5部に加え、メノウ
球入りのメノウポットに入れ、遊星型微粒粉砕機(フリ
ッツ社製)で1時間回転し、分散した。この分散液にT
HF200部を加え、攪拌混合して塗工液とした。この
塗工液を上記電荷輸送層の上にスプレーで塗工し、常圧
下60℃で2時間、更に減圧下で2時間乾燥して膜厚
0.5μmの電荷発生層を形成した。更に、この電荷発
生層の上にアルコール可溶性ポリアミド樹脂をイソプロ
パノールに溶解した溶液をスプレーで塗工し、常圧下6
0℃で2時間、更に減圧下で2時間乾燥して膜厚0.5
μmのオーバーコート層を形成せしめて感光体No.3
0を作製した。この感光体を実施例1と同様にして感度
を測定した。この感光体の初期表面電位は+840V
で、E1/2は1.1ルックス・秒であった。
荷輸送能を有しており、これらの化合物を含有する感光
層を導電性支持体上に有する本発明の電子写真用感光体
は高感度、高耐久性などの優れた感光体特性を示し、電
子写真用感光体として広範囲に利用することができる利
点を有する。
体の断面図である。
順に積層した電子写真用感光体の断面図である。
に積層した電子写真用感光体の断面図である。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式[1] 【化1】 〔式中、Ar1は置換基を有しても良いアリール基を表
し、Ar2は置換基を有しても良いフェニレン基、ナフ
チレン基、ビフェニレン基またはアントリレン基を表
し、R1は水素原子、低級アルキル基または低級アルコ
キシ基を表し、Xは水素原子、置換基を有しても良いア
ルキル基または置換基を有しても良いアリール基を表
し、Yは置換基を有しても良いアリール基または下記一
般式[2] 【化2】 (式中、R1は前記と同じ意味を表す。)で表わされる
1価基を表わす。〕で表されるアミン化合物を含有する
感光層を有することを特徴とする電子写真用感光体。
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