JP2885584B2 - ゼオライト成形用組成物、ゼオライト成形物及び焼成物、並びにその製造方法 - Google Patents

ゼオライト成形用組成物、ゼオライト成形物及び焼成物、並びにその製造方法

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JP2885584B2 JP4243826A JP24382692A JP2885584B2 JP 2885584 B2 JP2885584 B2 JP 2885584B2 JP 4243826 A JP4243826 A JP 4243826A JP 24382692 A JP24382692 A JP 24382692A JP 2885584 B2 JP2885584 B2 JP 2885584B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規ゼオライト成形用
組成物、新規ゼオライト成形物及び新規ゼオライト焼成
物、並びにその製造方法に関し、詳しくは、ゼオライト
に水系にて可塑成形性の付与を可能にしたゼオライト成
形用組成物、及びこれを用いて得られるゼオライト成形
物及びゼオライト成形焼成物、並びにかかる成形物及び
焼成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゼオライト粉末は、一般に、適宜の形
状、例えば、球状、柱状、粒状、ハニカム状等の形状を
付与して、種々の用途に用いられる。しかしながら、ゼ
オライト粉末は、それ自体は全く可塑性を有さず、これ
を水と練合しても、粘土のような可塑物を得ることがで
きない。そのため、ゼオライト自体では可塑成形を行な
うことができない。更に、ゼオライト粉末は、焼結性を
もたない。
【0003】そこで、従来、ゼオライト粉末を可塑成形
し、焼成するには、可塑性と焼結性とを付与するため
に、一般的には、天然粘土やベントナイト、カオリン、
コロイダルシリカ等の無機質結合剤や、セルロース系の
有機質結合剤が配合されて、可塑成形され、焼成されて
いる。例えば、特開昭48−39399号公報には、有
機結合剤として、結晶性セルロースを用いることが記載
されている。また、特開昭59−26923号公報や特
開平2−6846号公報には、ゼオライト粉末に天然粘
土、ベントナイト、カオリン、コロイダルシリカ等の無
機質結合剤や、結晶性セルロースのような有機質結合剤
を水と共に配合して、水系の組成物を得、これを成形
し、乾燥し、焼成して、ペレツト状の成形焼成物を得る
方法が記載されている。
【0004】しかし、かかる従来の方法によれば、例え
ば、天然粘土を可塑性付与剤として用いる場合は、天然
粘土を比較的多量に用いる必要があり、従つて、成形物
中に残存する多量の天然粘土によつて、成形物の単位重
量当りのゼオライトの特性、例えば、吸着能力がゼオラ
イト粉末自体に比べて大幅に低下し、更に、粘土の微粒
子がゼオライト粉末の微孔を閉塞して、ゼオライトの吸
着能力等を一層低下させる場合もある。
【0005】また、ハニカム構造を有するゼオライト成
形焼成物については、工業的に実用し得る機械的強度を
確保するために、ゼオライト粉末に、有機結合剤と共
に、強化材として、無機質繊維類を配合し、このように
して得られる組成物を成形し、乾燥し、焼成して、焼成
時のひび割れ発生を防止しつつ、ハニカム構造を有する
ゼオライト成形焼成物を得る方法が特開昭61−171
539号公報に記載されている。しかし、この方法にお
いても、有機結合剤の性能が十分でなく、成形に用いる
組成物の可塑性と成形性に劣る。また、ひび割れの発生
を十分に防止することもできない。
【0006】他方、アルミナのようなセラミツク粉末を
成形し、焼成して、成形物を製造するに際して、多糖類
の一種であるプルランを粘結剤として用いることが特開
昭53−6309号公報に記載されている。同様に、ア
ルミナや酸化チタン等のようなセラミツク粉末を成形
し、熱処理して、成形物を製造するに際して、スクシノ
グリカンを含む天然多糖類を用いることが特開昭64−
65066号公報に記載されている。しかし、従来、吸
着剤や触媒として有用なゼオライト粉末については、有
効な成形助剤、特に、その成形、乾燥、焼成の過程を通
して、成形物に十分な強度を与え得る成形助剤は、知ら
れていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、可塑性をも
たないゼオライト粉末に水系にて可塑成形性を有せしめ
ることができるゼオライト成形用組成物、及びかかる組
成物を成形し、乾燥又は焼成して得られるゼオライト成
形物及び焼成物、更にはそれら成形物及び焼成物の製造
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ゼオライト
粉末の可塑成形における上記した問題を解決するために
鋭意研究した結果、ゼオライト粉末に少量のβ−1,3−
グルカンを加えることによつて、水系にて可塑成形性を
有するゼオライト成形用組成物を得ることができ、ま
た、かかる組成物に予め無機焼結剤を配合しておくこと
によつて、上記組成物を成形し、乾燥し、焼成すること
によつて、ひび割れなく、強度及び寸法精度にすぐれる
ゼオライト成形物や焼成物を容易に得ることができるこ
とを知見し、更に検討を進めて、本発明に至つたもので
ある。
【0009】本発明によつて、次に示す有用な新技術が
提供される。 (1)ゼオライト粉末、β−1,3−グルカン、1:1
層型粘土鉱物及び2:1層型粘土鉱物を含有するゼオラ
イト成形用組成物。 (2)ゼオライト粉末、β−1,3−グルカン、1:1
層型粘土鉱物及び2:1層型粘土鉱物を含有するゼオラ
イト成形物。 (3)ゼオライト粉末、β−1,3−グルカン、1:1
層型粘土鉱物及び2:1層型粘土鉱物を含有するゼオラ
イト成形物を焼成してなるゼオライト焼成物。 (4)上記ゼオライト成形用組成物を押出成形するゼオ
ライト成形物の製造方法。 (5)上記ゼオライト成形物を焼成するゼオライト焼成
物の製造方法。
【0010】先ず、本発明によるゼオライト成形用組成
物は、ゼオライト粉末、β−1,3−グルカン、1:1層
型粘土鉱物及び2:1層型粘土鉱物を含有する。かかる
本発明による組成物は、通常、押出成形するために、水
等の溶媒を添加し、混練固体状の組成物(以下、混練固
体組成物と称する。)として用いられる。しかし、スラ
リー状や他の形態でも用いることができる。
【0011】本発明において、かかるゼオライト成形用
混練固体組成物は、例えば、含水粘土のように、ゼオラ
イト粉末、β−1,3−グルカン、1:1層型粘土鉱物及
び2:1層型粘土鉱物と共に、これらに可塑性を付与す
るに足る量の水又は水性溶液を含む可塑成形性を有する
固体を意味する。また、本発明によるゼオライト成形物
は、主にかかる組成物を可塑成形して得ることができ
る。
【0012】本発明において用いるゼオライト粉末は、
天然ゼオライト粉末及び合成ゼオライト粉末いずれであ
つてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。天然ゼ
オライトとしては、チヤバサイト型、天然モルデナイト
型、クリノプチロライト型、エリオナイト型等、いずれ
でもよい。合成ゼオライトとしては、A型ゼオライト、
X型ゼオライト、Y型ゼオライト、P型ゼオライト、M
FI型(ハイシリカ型)ゼオライト、ソーダライト、ア
ナルサイム、合成モルデナイト等を挙げることができ
る。これらのゼオライトは、ナトリウム型、カリウム
型、カルシウム型、マグネシウム型、亜鉛型、水素型或
いはこれらの組合わせであつてよい。
【0013】A型、X型及びY型ゼオライトは、立方体
ゼオライトの代表的なものであり、MFI型(ハイシリ
カ型)ゼオライトと共に、本発明において好適に用いら
れる。また、P型ゼオライト及びソーダライトは球状ゼ
オライトの代表例であり、アナルサイムは、それらの中
間に位置する多面体(24面体)の構造を有する。更
に、このようなゼオライトは、成分中に含まれる Na2O
が、後述する他の金属成分によつて、それの10〜10
0モル%の範囲で、イオン交換又は酸処理することによ
つて、除去されたものであつてよい。
【0014】また、ゼオライトは、そのタイプによつ
て、特有のX線回折像を示すが、X型、Y型及びP型ゼ
オライトは、焼成することによつて非晶質化する。これ
らのイオン交換処理物、酸処理物及び非晶質化したもの
も、本発明において用いることができる。上述したA
型、X型及びY型ゼオライト等の合成ゼオライトは、例
えば、ケイ酸ナトリウム又はケイ酸ゲル、アルミン酸ナ
トリウム及び水酸化ナトリウムを、次の配合比を満足す
るように混合し、アルミノケイ酸アルカリのゲルを生成
させ、このゲルを均質化した後、70〜200℃の温度
で常圧若しくは水熱条件下で結晶化させることによつ
て、得ることができる。
【0015】上述した種々のゼオライトの成分モル比を
下に挙げる。 成分 A型 X型 Y型 P型 MFI型 Na2O/SiO2 1.0-2.0 0.8-1.8 0.2-1.4 0.2-8.0 0.05-0.3 SiO2/Al2O3 1.2-2.2 3.0-5.0 6.0-40 3.0-20 20-80 H2O/Na2O 30-140 20-100 19-90 20-200 100-1000 また、生成したナトリウム型ゼオライトをイオン交換す
る場合には、導入しようとする金属の塩化物、硝酸塩、
酢酸塩、硫酸塩等の水溶性塩類の水溶液とゼオライトと
を接触させて調製する。
【0016】また、本発明において用いるゼオライト粉
末は、その粒度が微細であることが好ましいことから、
上記の方法で得られたゼオライトスラリーをボールミ
ル、サンドグラインダミル、タワーミル等にて湿式粉
砕、更に、所望により液体サイクロン等の分級に付すこ
とにより、一次粒子状の分散物を形成させ、次いで、濾
過等の手段により、固液分離し、水洗、乾燥、又はジエ
ツトミルやアトマイザー等による乾燥粉砕を行ない、所
望の粒度のゼオライト粉末とする。このようにして得ら
れる合成ゼオライトは、本発明において好適に用いるこ
とができる。
【0017】また、これらゼオライト粉末は、その使用
目的によつて、その種類が適宜に選択される。例えば、
乾燥剤としては、A型やX型が好ましく用いられ、ま
た、窒素酸化物分解用触媒としては、ハイシリカ型(M
FI型)が好ましく用いられる。吸着剤には、どのよう
なゼオライトも用いることができる。これらゼオライト
粉末は、その粒度が比較的小さく、且つ、適当な分布を
有していることが望ましく、特に、平均粒子径が10μ
m以下の粒度を有することが好ましい。最も好ましい粒
度は、平均粒子径が5μm以下である。
【0018】本発明において用いるβ−1,3−グルカン
は、主に、ゼオライト粉末への可塑性付与剤として作用
する。このβ−1,3−グルカンは、グルコースが主にβ
−1,3−結合によつて結合されているグルカンであつ
て、具体的には、カードラン、ラミナラン、パラミロ
ン、カロース、パキマン等が用いられる。これらβ−1,
3−グルカンのなかでは、微生物起源のβ−1,3−グル
カンが好ましく、従つて、カードランやパラミロン等が
好ましく用いられ、特に、カードランが最も好ましく用
いられる。これらは、いずれも、少量の使用にて、ゼオ
ライト粉末に高い可塑性を与える。
【0019】カードランとは、New Food Industry,第2
0巻第10号第49〜57頁(1978年)に記載され
ているように、β−1,3−グルコシド結合を主体とし、
通常、加熱凝固性を有する多糖類、即ち、水分の存在下
で加熱することによつて、凝固する(ゲルを形成する)
性質を有するβ−1,3−グルカンである。かかるカード
ランは、アルカリゲネス属又はアグロバクテリウム属の
微生物によつて生産される。そのような微生物として
は、具体的には、例えば、アルカリゲネス・フエカリス
・バール・ミクソゲネス菌株10C3K(アグリカルチ
ユラル・バイオロジカル・ケミストリー(Agricultural
Biological Chemistry)、第30巻第196頁(196
6年))や、或いはアルカリゲネス・フエカリス・バー
ル・ミクソゲネス菌株10C3Kの変異株NTK−u
(IFO 13140)(特公昭48−32673
号)、アグロバクテリウム・ラジオバクター(IFO1
3127)及びその変異株U−19(IFO 1212
6)(特公昭48−32674号)等を用いることがで
きる。
【0020】カードランは、上述したように、微生物に
よつて生産されるβ−1,3−グルカンの一種であるが、
本発明においては、これを未精製のままにて用いてもよ
く、或いは必要に応じて、高度に精製して用いてもよ
い。パラミロンは、微生物であるユーグレナ(Euglena)
が細胞内に蓄積するβ−1,3−グルカンの一種である。
パラミロンは、例えば、Carbohydrate Research,25, 23
1-242 (1979)や、特開平1−37297号公報等によつ
て既に知られている。また、パラミロンは、加熱凝固性
をもたせるために、必要に応じて、アルカリ処理したも
のを用いてもよい。
【0021】パラミロンも、本発明においては、これを
未精製のままにて用いてもよく、或いは必要に応じて、
高度に精製して用いてもよい。同様に、その他のβ−1,
3−グルカンも、未精製のままにて用いてもよく、或い
は必要に応じて、高度に精製して用いてもよい。特に、
本発明においては、β−1,3−グルカンのなかでも、加
熱凝固性を有するカードランや、アルカリ処理したパラ
ミロン等が最も好ましく用いられる。このような加熱凝
固性を有するβ−1,3−グルカンを可塑性付与剤として
用いることによつて、ゼオライトを成形、乾燥、焼成す
る過程において、十分な成形性を有する混練固体組成物
や、十分な強度を有する成形物を得ることができる。
【0022】本発明によるゼオライト成形用組成物にお
いては、これらβ−1,3−グルカンは、単独にて、又は
2種以上の混合物として、ゼオライト粉末100重量部
に対して、通常、0.1〜20重量部、好ましくは、0.5
〜10重量部の範囲で用いられる。以上のように、本発
明によれば、前述したようなβ−1,3−グルカンは、本
来、成形可塑性をもたないゼオライト粉末に成形可塑性
を付与するために必要とされるものである。
【0023】本発明においては、焼成後の焼成物の強度
保持のために、無機焼結剤として、1:1層型粘土鉱物
及び2:1層型粘土鉱物が用いられる。 1:1層型粘土鉱物としてはカオリナイト族鉱物が用い
られる。具体的には、カオリナイト、ハロイサイト、デ
イツカイト、リザーダイト、アメサイトや、天然粘土
(木節粘土、蛙目粘土等)等を挙げることができる。こ
れらは、単独でも、二種以上を混合しても用いることが
できる。これらのなかでは、特に、カオリナイト、ハロ
イサイト、木節粘土等が好ましく用いられる。
【0024】2:1層型粘土鉱物としては、パイロフイ
ライト族鉱物(パイロフイライト等)、スメクタイト族
鉱物(モンモリロナイト、ベントナイト、合成スチブン
サイト、ヘクトライト等)、バーミキユライト族鉱物
(バーミキユライト等)が用いられる。これらは、単独
でも、二種以上を混合しても用いることができる。好ま
しくは、スメクタイト族鉱物が用いられる。なかでも、
ベントナイト及び合成スチブンサイトが特に好ましい。
【0025】本発明においては、上記した1:1層型粘
土鉱物及び2:1層型粘土鉱物は、10/90乃至95
/5の重量比で用いられる。好ましくは、30/70乃
至90/10、更に好ましくは、55/45乃至85/
15の重量比で用いられる。1:1層型粘土鉱物は、ゼ
オライト焼成物の機械的強度を高める効果を有する焼結
剤であるが、押出成形時に鉱物分子が層状に配向し、層
間滑りを起こしやすくなる。従つて、1:1層型粘土鉱
物を単独で用いたときや、その重量比が多いときは、分
子の配向した層方向に亀裂を生じて、ひび割れを起こし
やすくなる。その結果、ゼオライト焼成物の機械的強度
は満足できるものとはならない。
【0026】一方、2:1層型粘土鉱物は、微細結晶状
であるため、層状に配向し難いので、これと1:1層型
粘土鉱物を適量混合して用いれば、上記1:1層型粘土
鉱物の有する欠点を補うことができる。また、2:1層
型粘土鉱物を単独で用いたときや、その重量比が多いと
きは、ゼオライト成形用混練固体組成物の成形性が悪
く、押出成形に適用し難くなる。そのような組成物を押
出成形して得られる成形物は、その成形表面が平滑でな
く、強度も劣つたものとなる。
【0027】本発明においては、これら1:1層型粘土
鉱物及び2:1層型粘土鉱物は、焼結剤として、総配合
量は、ゼオライト100重量部に対して、通常、5〜5
0重量部、好ましくは、10〜45重量部の範囲であ
る。本発明においては、ゼオライト成形用組成物や、ゼ
オライト成形物やゼオライト焼成物に補強材として、無
機質繊維を配合することができる。無機質繊維として
は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、シ
リカ繊維、アルミナシリケート繊維、岩綿、ジルコニア
繊維、炭化ケイ素繊維、チタン質繊維、ホウ素質繊維、
マグネシア質繊維、スラグウール、石綿、セピオライト
等を挙げることができる。これらのなかでは、ガラス繊
維やセピオライトが好ましく用いられる。このような無
機質繊維は、ゼオライト100重量部に対して、0.1〜
20重量部、好ましくは0.2〜15重量部、最も好まし
くは0.5〜10重量部の範囲で配合される。
【0028】本発明においては、上述したような組成物
を成形し、乾燥した後、焼成することによつて、強度が
著しく大きい焼成物を得ることができる。特に、無機質
繊維を配合した組成物を焼成することによつて、著しく
機械的強度の高い焼成物を得ることができる。本発明に
おいては、助剤を併用することによつて、ゼオライト粉
末に一層高い可塑成形性を付与することができ、これを
成形し、乾燥し、必要に応じて、焼成することによつ
て、一層強度にすぐれる成形物を得ることができる。
【0029】このような助剤は、用いるゼオライト粉末
や、必要とされるゼオライト成形物の諸性質に合わせて
用いられるものであつて、通常の粉体の成形用助剤が用
いられる。従つて、かかる助剤としては、例えば、セル
ロース系化合物、多価ヒドロキシ化合物、又はポリビニ
ル重合体が好ましく用いられる。上記セルロース系化合
物としては、メチルセルロース、エチルセルロース、カ
ルボキシルメチルセルロース、カルボキシルメチルセル
ロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース等を挙
げることができる。このようなセルロース系化合物は、
その分子量等によらず、市販されているものはすべて用
いることができ、用途に応じて適宜に選択される。
【0030】多価ヒドロキシ化合物としては、グリセリ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール等のア
ルキレングリコールや、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等のポリオキシアルキレングリコ
ール等を挙げることができる。これら多価ヒドロキシ化
合物も、その分子量等によらず、市販されているものは
すべて用いることができ、用途に応じて適宜に選択され
る。
【0031】ポリビニル重合体としては、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸樹
脂、ポリアクリル酸塩、例えば、ポリアクリル酸アンモ
ニウム、アクリル酸−マレイン酸共重合体、そのアンモ
ニウム塩等を挙げることができる。ポリアクリル酸樹脂
は架橋されていてもよい。かかる架橋型ポリアクリル酸
樹脂は既に知られており、市販品として入手することが
できる。これらポリビニル重合体も、その分子量等によ
らず、市販されているものはすべて用いることができ、
用途に応じて適宜に選択される。
【0032】この助剤としては、上記以外にも、種々の
有機物を用いることができ、例えば、カルボキシルメチ
ルスターチ、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモ
ニウム等も、助剤として好ましく用いることができる。
これらの助剤は、単独にて用いてもよいが、2種以上の
混合物として用いることもできる。助剤は、ゼオライト
粉末100重量部に対して、通常、(2種以上の混合物
が用いられるときは、その総量として)0.1〜30重量
部、好ましくは、約0.2〜15重量部の範囲で用いられ
る。
【0033】以上のように、本発明においては、助剤と
して、種々のものが用いられるが、なかでも、メチルセ
ルロース系成形助剤、例えば、メチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメ
チルセルロース等が好ましく用いられる。特に、これら
の2%水溶液の20℃における粘度が20〜10000
0センチポイズ、ながでも、400〜100000セン
チポイズの範囲のものが好ましく用いられる。
【0034】特に、本発明によれば、加熱凝固性を有す
るβ−1,3−グルカン、特に、カードランやアルカリ処
理したパラミロンと、助剤として、上記メチルセルロー
ス系成形助剤とを併用するとき、成形性にすぐれるゼオ
ライト成形用組成物を得ることができ、しかも、後述す
るように、組成物を成形した後、この成形物におけるこ
れら加熱凝固性β−1,3−グルカンを加熱凝固させた
後、乾燥することによつて、ひび割れなく、高強度の成
形物を得ることができる。
【0035】更に、多価ヒドロキシ化合物として、ポリ
エチレングリコール(平均分子量1000〜1000
0)を用い、上記した無機質繊維、例えば、ガラス繊維
とメチルセルロース系成形助剤とを併用することによつ
て、すぐれた強度を有するゼオライト成形物、特にゼオ
ライトハニカムを得ることができる。また、本発明にお
いては、必要に応じて、ポリエチレングリコールのアル
キルエーテル、湿潤剤として知られている界面活性剤、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステア
リン酸マグネシウム等の滑剤等を適宜にゼオライト成形
用組成物やゼオライト成形物に含有させてもよい。
【0036】本発明において、ゼオライト成形用組成物
は、上述した各成分を含有するものである。なかでも、
ゼオライト成形用混練固体組成物の調製方法は、特に、
限定されるものではない。例えば、β−1,3−グルカン
と必要に応じて前記助剤や焼結剤とを粉体状のまま、ゼ
オライト粉末に加え、又はβ−1,3−グルカンと必要に
応じて前記助剤とを予め水や、或いはメタノール、エタ
ノール等のような水溶性の有機溶剤の少量に溶解させ、
これをゼオライト粉末と焼結剤との混合物に加え、この
後、β−1,3−グルカン、助剤、焼結剤等が偏在しない
ように十分に混合し、均一な混合物とし、次いで、得ら
れた混合物に適当量の水又は水性溶液を加え、十分に混
練して、可塑成形に適した混練固体組成物とすることが
できる。β−1,3−グルカン、助剤及び焼結剤は、別々
にゼオライト粉末に混合してもよい。
【0037】ここに、上記水性溶液は、好ましくは、メ
タノールやエタノール等の水溶性の有機溶剤と水との混
合物である。水性溶液中のこれら有機溶剤の量は適量で
あればよい。しかし、本発明においては、水を用いるの
が好ましい。以上のようにして調製されるゼオライト成
形用混練固体組成物を押出成形法に従つて所要形状に成
形し、室温乃至110℃にて乾燥し、更に必要に応じ
て、焼成することによつて、本発明によるゼオライト成
形物又は焼成物を得ることができる。焼成は、通常、5
00〜800℃、好ましくは、550〜700℃の範囲
の温度で行なわれる。
【0038】本発明によるゼオライト成形物及び焼成物
は、任意形状であつてよく、例えば、粒状物、球状物、
丸棒、角棒、中空管、薄板、シート、フイルム、ハニカ
ム等を挙げることができる。特に、本発明のゼオライト
成形用混練固体組成物によれば、ハニカム構造物のよう
な複雑な形状の成形物や焼成物を容易に得ることができ
る。
【0039】本発明においては、混練によつて得られた
水分含有ゼオライト成形用混練固体組成物を成形した
後、この成形物を乾燥させるに際して、成形物を水分の
存在下に加熱して、前記加熱凝固性β−1,3−グルカン
を熱凝固させ、この後、乾燥するのが好ましい。一般的
には、成形物が含有する水分の自由蒸発を抑制しつつ、
必要に応じて、付加的な水分の存在下に、成形物を加熱
することによつて、前記熱凝固性β−1,3−グルカンを
凝固させることができる。より具体的には、マイクロウ
エーブによる加熱、飽和水蒸気雰囲気下での加熱、密閉
容器中での加熱等によることができる。
【0040】このように、β−1,3−グルカンを加熱凝
固させる温度は、用いるβ−1,3−グルカンにもよる
が、通常は、70〜150℃の範囲がよい。加熱時間
は、通常、0.5〜12時間の範囲で十分である。このよ
うに、成形物に含まれる加熱凝固性β−1,3−グルカン
を凝固させることによつて、成形物に強度を付与するこ
とができ、かくして、この後に成形物を乾燥させると
き、成形物にひび割れ等が生じない。
【0041】加熱凝固性β−1,3−グルカンを加熱凝固
させた後の成形物の乾燥は、通常の乾燥方法によればよ
く、高温下に静置し、熱風乾燥し、或いは低温で乾燥さ
せる等により行なうことができる。一般に、ゼオライト
中のアルカリ金属イオンは、種々の金属イオンと容易に
交換することができるが、本発明によるゼオライト成形
物及び焼成物の中のアルカリ金属イオンも、このような
イオン交換をすることができる。本発明によるゼオライ
ト成形物及び焼成物、例えば、ハニカム焼成物中のアル
カリ金属イオンを他種の金属イオンと交換するには、そ
のような金属イオンの硝酸塩、硫酸塩、塩化物、酢酸塩
等の水溶液(飽和水溶液又は0.001〜10M、好まし
くは0.001〜5M水溶液)と接触させればよい。接触
は、室温下、2〜72時間、好ましくは5〜48時間、
更に好ましくは10〜30時間行なう。本発明によるゼ
オライトハニカム成形物及び焼成物は、かかる操作によ
つても、ひび割れしない強度を有している。
【0042】ゼオライト成形物及び焼成物中のアルカリ
金属イオンと交換し得る金属イオンとしては、マグネシ
ウム、カルシウム、マンガン、鉄、コバルト、ニツケ
ル、銅、亜鉛イオン等を挙げることができる。このよう
なイオンは、単独にて、又は2種以上の混合物として、
ゼオライト成形物及び焼成物中のアルカリ金属イオンと
交換することができる。このようにして、ゼオライト成
形物及び焼成物中のアルカリ金属イオンを他の金属イオ
ンと交換して得られる成形物は、種々の用途における触
媒として有用である。
【0043】例えば、アルカリ金属イオンとしてナトリ
ウムイオンを有するハイシリカ型ゼオライトを本発明に
従つて焼成物とし、そのナトリウムイオンを銅及び/又
はコバルトとイオン交換することによつて、窒素酸化物
(NO)を窒素と酸素とに還元分解する触媒作用を有す
る。ナトリウムイオンと交換した金属イオンをM2+とす
るとき、特に、{2M2+/(2M2++Na+ )}で定義
されるイオン交換量が50%以上(50〜100%)で
あるとき、すぐれた触媒活性を有する。
【0044】従来、固定式NO発生源(コージエネレー
シヨン等)からのNO除去では、V2O5−TiO2−W(Mo)O3
系触媒上でのNO選択還元プロセスが実用化されてい
る。しかし、この方法においては、危険物であり、且
つ、高価なアンモニアを用いなければならない。本発明
のゼオライト焼成物、特に、銅又はコバルト置換したハ
ニカム状焼成物を用いれば、NO除去のためにアンモニ
アを必要としない。そのもの自体が分解活性を有するの
で、非常に有効である。
【0045】また、アルカリ金属イオンとしてナトリウ
ムイオンを有するY型ゼオライトを用いて、本発明に従
つて焼成物とし、そのナトリウムイオンを鉄、ニツケル
及び銅イオンから選ばれる少なくとも1種にてイオン交
換することによつて、硫化水素やメルカプタン等のイオ
ウ化合物を酸化分解する触媒作用を有する。このような
イオン交換したゼオライト成形物及び焼成物は、上述し
た方法のほか、予めイオン交換したゼオライト粉末を本
発明に従つて組成物とし、これを成形、焼成することに
よつても得ることができる。
【0046】ゼオライト焼成物としては、実施例の項で
後述するように、1.0mm径×1.0mm長さの粒状物の圧壊
強度(アイコウエンジニアリング(株)製1310D型
測定器使用)が5.0Kg以上であるものが通常用いられ
る。好ましくは、5.0〜20Kg、更に好ましくは5.2〜
10Kgの範囲のものである。また、無機質繊維を含有す
るゼオライト焼成物の場合は、JIS規定の3点曲げ強
度試験において、8mm径丸棒の強度が5.0MPa以上のも
のが通常用いられる。好ましくは、5.3MPa以上(5.3
〜100MPa)の範囲である。
【0047】また、特に、ハニカム状焼成物において
は、吸着剤や触媒としての実用化のためには、開口率が
大きい程有利である。これは液体や気体がゼオライトに
接触し、流通する際に、抵抗を受けずに(即ち、圧力損
失が少なく)、通過可能となるからである。通常、その
開口率は50〜90%、好ましくは50〜85%、更に
好ましくは55〜80%の範囲である。
【0048】以上のように、本発明によつて提供される
ゼオライト成形用組成物及びゼオライト成形物は、ゼオ
ライト、β−1,3−グルカン、1:1層型粘土鉱物及び
2:1層型粘土鉱物以外にも、適宜に他の添加物を含有
していてもよい。例えば、無機質繊維を含む組成物や成
形物、助剤を含む組成物や成形物、無機質繊維と助剤と
を含む組成物や成形物を挙げることができる。
【0049】ゼオライト焼成物も同様に、ゼオライト、
1:1層型粘土鉱物及び2:1層型粘土鉱物以外にも、
適宜に他の添加物を含有していてもよい。例えば、無機
質繊維を含む焼成物、他の金属イオンによつて焼成物中
の金属イオンが交換された焼成物等を挙げることができ
る。また、ゼオライト成形物及び焼成物のなかでも、本
発明は特にゼオライトハニカム成形物及び焼成物に関し
てすぐれている。
【0050】
【発明の効果】本発明によるゼオライト成形用組成物
は、すぐれた可塑成形性を有し、例えば、押出成形によ
つて、所要形状に成形することができ、これを乾燥し、
必要に応じて、焼成することによつて、強度及び寸法精
度にすぐれるゼオライト成形物や焼成物を得ることがで
きる。
【0051】特に、本発明によれば、加熱凝固性を有す
るβ−1,3−グルカンを用いることによつて、ゼオライ
トの成形、乾燥、焼成の過程において、十分な強度を有
するゼオライト成形物や焼成物を得ることができる。更
に、本発明によるゼオライト成形用組成物を用いること
によつて、従来、困難であつたハニカム構造物のような
複雑な形状を有する成形物を押出成形法によつて容易に
得ることができ、かかる成形物を焼成することによつ
て、ゼオライトのハニカム構造焼成物を得ることができ
る。
【0052】また、本発明によるゼオライト成形用組成
物は、ゼオライト粉末単独の組成物よりも、比較的高温
条件下でも、ゼオライトの結晶系が崩壊しない。この耐
熱性にすぐれた安定な組成物によれば、高温下での使用
が必要となる触媒等としても、好適に用いることができ
るゼオライト成形物を得ることができる。かかる成形物
やその焼成物は、石油分解ガス、天然ガス、六フツ化イ
オウガスの脱水、PSA方式による酸素発生装置におけ
る窒素の吸着や空気分離装置における二酸化炭素や水の
吸着、燃焼ガス中の二酸化炭素や水の吸着、冷蔵庫、カ
ークーラー、空調設備等における冷媒の脱水、積層ガラ
スにおける湿気除去、エアーブレーキの乾燥剤、溶剤類
の脱水乾燥のほか、自動車やコージエネレーシヨンプラ
ント等から排出される窒素酸化物の分解触媒、炭酸ガス
の固定化用吸着剤、フロンガスの分解触媒等として好適
に用いることができる。
【0053】特に、本発明によるハニカム構造物は、組
成物の調製において、成形助剤としてのβ−1,3−グル
カンやその他の助剤の使用量が少ないので、成形後の焼
成による強度低下が少なく、強度にすぐれ、更に、一定
容量を吸着筒に容易に充填することができ、しかも、ゼ
オライト粒子が相互に接触して摩耗することがなく、ま
た、流体の圧損も低いので、乾燥剤や触媒、その担体等
として好適に用いることができる。
【0054】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明は、何らこれら実施例に限定されるものではな
い。また、カードランの生産及び精製を参考例とし示
す。 参考例 特公昭48−32673号に記載されている方法に従つ
て、発酵液をアルカリ処理し、遠心分離し、次いで、酸
にて中和して、カードラン溶液を得た。このカードラン
溶液を脱塩濃縮し、スプレードライヤーにて乾燥、濃縮
して、カードランを得た。
【0055】実施例1 700g(固形分)のNa−4A型合成ゼオライト粉末
に50g(固形分)の活性ベントナイト粉末及び250
g(固形分)のハロイサイト粉末を加え、更に、カード
ラン(武田薬品工業(株)製)12.5g及び成形助剤と
してヒドロキシプロピルメチルセルロース(2重量%水
溶液の20℃における粘度約28000センチポイズ)
37.5gを加え、この混合物を卓上二軸混練機で約1時
間、乾式混合した。次いで、この混合物に蒸留水を水総
量が550gとなるように加え、減圧下(約100〜7
00mmHg)に約1時間、混練した。この混練において、
混練機のジヤケツトには10℃の冷水を循環させ、混練
物を冷却した。このようにして得られた混練物をポリエ
チレン袋に入れ、約3〜5日間、室温乃至40℃で熟成
した。次に、これを押出成形機(本田鉄工社製DE−3
5型)に装填し、減圧下に混練して、ゼオライト成形用
混練固体組成物を得た。
【0056】次に、ハニカム成形用金型を上記押出成形
機に装着し、これを用いて、上記混練組成物を外径30
mm、セル数160個/平方インチのハニカム焼成物に成
形した。これを長さ20cmに切断して、密閉容器内に置
き、115℃の乾燥機内で約2時間加熱し、カードラン
を凝固させた。次いで、この成形体を容器から取出し、
乾燥機内にて115℃で一夜、放置乾燥した。この後、
得られた乾燥成形物を電気炉に入れ、700℃で2時間
焼成して、ゼオライトハニカム焼成物を得た。その開口
率は55%であつた。
【0057】前記ゼオライト成形用混練固体組成物の成
形性及び得られた成形物を焼成して得たゼオライトハニ
カム焼成物について、それぞれひび割れの有無を調べ
た。結果を表1及び表2に示す。尚、上記焼成物におけ
るひび割れ発生の有無は、以下のようにして評価した。
即ち、成形物を電気炉内で700℃で2時間焼成した
後、これを電気炉から取り出し、α−アルミナ粉末上、
大気中、室温下に24時間放置し、自然冷却させた。そ
の後、得られた焼成物を目視にて観察し、吸湿によるひ
び割れ発生の有無を判定した。
【0058】実施例2 パラミロン粉末200gを1N水酸化ナトリウム水溶液
20リツトル中に攪拌下に溶解させた後、これに4N塩
酸を加え、pH6.0に調整して、β−1,3−グルカンを中
和析出させた。得られた中和液を遠心分離機(8000
rpm ×10分)にて濃縮し、水20リツトルを加えて、
再び、スラリーとした。このスラリーを上記と同様に遠
心分離によつて濃縮し、ペースト5Kgを得た。これを−
20℃に凍結し、2倍量のエタノールを加えて凍結し、
真空下で吸引濾過して、脱水物800gを得た。この脱
水物を60℃で真空乾燥して、熱凝固性を有するパラミ
ロン粉末約180gを得た。
【0059】実施例1と同じハニカム成形において、カ
ードランに代えて、上記パラミロン粉末12.5gを用い
た以外は、実施例1と同様にして、ゼオライトハニカム
焼成物を得た。その開口率は55%であつた。前記ゼオ
ライト成形用混練固体組成物の成形性及び得られた成形
物を焼成して得たゼオライトハニカム焼成物について、
それぞれひび割れの有無を調べた。結果を表1及び表2
に示す。
【0060】実施例3 実施例1と同様にして、ゼオライト成形用混練固体組成
物を調製した。次に、薄板成形用金型を前記と同じ押出
成形機に装着し、これを用いて、上記組成物を肉厚3m
m、幅30mmの薄板成形物に押出成形した。次に、この
成形物を長さ50mmに切断し、密閉容器内に置き、11
5℃で1時間加熱し、カードランを凝固させた。次い
で、この成形物を容器から取り出し、乾燥機内で115
℃で12時間乾燥した後、電気炉内で700℃で2時間
焼成して、ゼオライトの板状焼成物を得た。前記ゼオラ
イト成形用混練固体組成物の成形性及び得られた成形物
を焼成して得たゼオライトの板状焼成物について、それ
ぞれひび割れの有無を調べた。結果を表1及び表2に示
す。
【0061】実施例4〜10 表1及び表2に示すように、種々のゼオライト粉末、β
−1,3−グルカン、助剤及び焼結剤を用いて、ゼオライ
ト成形用混練固体組成物を調製し、実施例1と同様にし
て、ゼオライトからなるハニカム焼成物を得た。それぞ
れ開口率は55%であつた。
【0062】上記ゼオライト成形用混練固体組成物の成
形性及び得られた成形物を焼成して得たゼオライトハニ
カム焼成物について、それぞれひび割れの有無を調べ
た。結果を表1及び表2に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】実施例11 本実施例は、本発明によるゼオライトハニカム焼成物の
種々の物性を球状ゼオライトと比較して示すものであ
る。圧壊強度 実施例4に示す組成のゼオライト成形用混練固体組成物
物を実施例1と同様にして調製し、これを実施例1と同
様にして乾燥、焼成して、径8mm及び30mm、セル数そ
れぞれ300個/平方インチ、開口率63%のゼオライ
トハニカム焼成物を得た。これらについて、卓上荷重測
定器(アイコウエンジニアリング(株)製1310D
型)にて荷重速度10mm/分にて圧壊強度を測定した。
圧壊強度は、径8mmのゼオライトハニカム焼成物が3.4
7Kg(10回の平均値)、径30mmのハニカム焼成物が
11.20Kg(5回の平均値)であつた。水分吸着容量 また、上で得たハニカム焼成物を250℃で3時間乾燥
させた後、水分吸着容量をJIS K 1464に準じ
て20℃にて測定した。結果を表3に示す。
【0066】
【表3】
【0067】耐摩耗性 上で得た径8mm、長さ35mmのハニカム焼成物を径8m
m、長さ70mmの銅パイプ内に装填し、両開口端を多孔
性のフイルムで封止した。n−ヘキサン60mlを入れた
容量100mlの瓶の中に上記パイプを固定し、この瓶を
遊星ボールミルに据え付け、ポツト回転数570rpm 、
デイスク回転数265rpm で2時間回転させて、摩耗試
験を行なつた。
【0068】比較のために、上記において、ハニカム焼
成物に代えて、4/6メツシユの球状ゼオライト(4
A)を用いた以外は、同様にして摩耗試験を行なつた。
この試験の後、試料を115℃で乾燥し、重量減少率か
ら摩耗度を求めたところ、重量減少率は、ハニカム焼成
物が0%、球状ゼオライトが1.9%であつた。また、別
の方法として、試験後のn−ヘキサンの濁度を600n
mの光透過率にて測定し、耐摩耗性を評価したところ、
n−ヘキサンの上記光透過率は、ハニカム焼成物を試験
したn−ヘキサンは98.6%、球状ゼオライトを試験し
たn−ヘキサンは82.4%であつて、ハニカム焼成物が
耐摩耗性にすぐれることが理解される。アセトンの脱水試験 径31mm、長さ30mm、容量22.63mlのカラムに18
0℃で2時間乾燥した径30mmのハニカム焼成物11,8
7gを充填し、これに200mlのアセトン(和光純薬工
業(株)試薬特級)を下降流にて90ml/時(SV:4.
0リツトル/時、LV:11.9m/時)の割合で循環し
て6時間にわたつて通液した。アセトン中の水分をカー
ル・フイツシヤー法にて所定時間ごとに測定し、これよ
りハニカム焼成物の水分吸着速度と吸着容量を求めた。
結果を表4に示す。
【0069】上記において、ハニカム焼成物に代えて、
4/6メツシユの球状ゼオライト(4A)17.35gを
用いた以外は、同様にして、球状ゼオライトの水分吸着
速度と吸着容量を求めた。結果を表4に示す。
【0070】
【表4】
【0071】本発明によるゼオライトハニカム焼成物
は、重量基準の水分吸着量にすぐれることが理解され
る。 実施例12 800g(固形分)のK−3A型合成ゼオライト粉末に
焼結剤として表5に示す無機バインダー200g(2種
を併用するときは、その総量としての固形分)を加え、
更に、カードラン12.5g及び助剤としてメチルセルロ
ース(2重量%水溶液の20℃における粘度約 28000セ
ンチポイズ)37.5gを加え、この混合物を卓上二軸混
練機で約1時間、乾式混合した。
【0072】次いで、この混合物に蒸留水を水分が55
0gとなるように加え、減圧下(約100〜700mmH
g)に約1時間、混練した。この混練において、混練機
のジヤケツトには10℃の冷水を循環させ、混練物を冷
却した。このようにして得られた混練物をポリエチレン
袋に入れ、約3〜5日間、室温乃至40℃で熟成した。
次に、これを押出成形機(本田鉄工社製DE−35型)
に装填し、減圧下に混練して、ゼオライト成形用混練固
体組成物を得た。
【0073】次に、フローテスター(島津製作所製)を
用いて、上記ゼオライト成形用混練固体組成物を直径1.
0mmの押出成形物に成形した。この成形物を150℃で
3時間加熱乾燥させた後、破砕整粒し、直径1.0mm、長
さ1.0mmの粒状物とした。これを550℃で2時間焼成
した。このようにして得られた焼成物について、卓上型
荷重測定器(アイコウエンジニアリング(株)製131
0D型)を用いて、荷重速度10mm/分にて圧壊強度を
測定した。結果を表5に示す。但し、圧壊強度は10個
の測定値の平均値である。
【0074】
【表5】
【0075】実施例13 700g(固形分)のNa−4A型合成ゼオライト粉末
に50g(固形分)の活性ベントナイト粉末及び200
gの木節粘土と、ガラス繊維(日本板硝子(株)製マイ
クログラスチヨツプドストランドRES015)50g
とを加え、更に、カードラン(武田薬品工業(株)製)
12.5g及びメチルセルロース(信越化学工業(株)製
メトローズ(商標)SM8000)37.5gを加え、こ
の混合物を卓上二軸混練機で約1時間、乾式混合した。
【0076】次いで、この混合物に蒸留水を水総量が5
50gとなるように加え、減圧下(約100〜700mm
Hg)に約1時間、混練した。この混練において、混練機
のジヤケツトには10℃の冷水を循環させ、混練物を冷
却した。このようにして得られた混練物をポリエチレン
袋に入れ、約3〜5日間、室温乃至40℃で熟成した。
次に、これを押出成形機(本田鉄工社製DE−35型)
に装填し、減圧下に混練して、ゼオライト成形用混練固
体組成物を得た。
【0077】次に、ハニカム成形用金型を上記押出成形
機に装着し、これを用いて、上記ゼオライト成形用混練
固体組成物を外径30mm、セル数160個/平方インチ
のハニカム成形物に成形した。これを長さ20cmに切断
して、密閉容器内に置き、115℃の乾燥機内で約2時
間加熱し、カードランを凝固させた。次いで、この成形
体を容器から取出し、乾燥機内にて115℃で一夜、放
置乾燥した。この後、得られた乾燥成形物を電気炉に入
れ、700℃で2時間焼成して、ゼオライトハニカム焼
成物を得た。その開口率は55%であつた。このゼオラ
イトハニカム焼成物について、ひび割れの有無を実施例
1と同様の方法にて調べたが、ひび割れは全く観察され
なかつた。
【0078】実施例14 無機質繊維として、ガラス繊維(日本板硝子(株)製マ
イクログラスサーフエストランド(商標)REV8)を
用いた以外は、実施例13と同様にして、ゼオライトハ
ニカム焼成物を得た。その開口率は55%であつた。こ
のハニカム焼成物もひび割れは全く観察されなかつた。
【0079】実施例15 前記と同じNa−4A型合成ゼオライト粉末700gに
焼結剤として前記と同じベントナイト粉末50g及び木
節粘土250gを加え、更に、カードラン12.5g及び
メチルセルロース37.5gを加え、この混合物を卓上二
軸混練機で約1時間、乾式混合した。次いで、この混合
物を実施例13と同様に処理してゼオライト成形用混練
固体組成物を得た。
【0080】次に、丸棒成形用金型を上記押出成形機に
装着し、これを用いて、上記混練固体組成物を直径8mm
の丸棒成形物に成形した。これを長さ5cmに切断した
後、実施例13と同様の方法にて焼成して、ゼオライト
の丸棒状焼成物を得た。このゼオライトの丸棒状焼成物
について、ひび割れの有無を実施例1と同様の方法にて
調べたが、ひび割れは全く観察されなかつた。
【0081】実施例16 実施例13において得たガラス繊維を含むゼオライト成
形用混練固体組成物を実施例15と同様にして直径8mm
の丸棒成形物に成形し、長さ5cmに切断した後、実施例
13と同様の方法にて焼成して、ゼオライトの丸棒状焼
成物を得た。このゼオライトの丸棒状焼成物について、
ひび割れの有無を実施例1と同様の方法にて調べたが、
ひび割れは全く観察されなかつた。
【0082】実施例17 実施例14において得たガラス繊維を含むゼオライト成
形用混練固体組成物を実施例15と同様にして直径8mm
の丸棒成形物に成形し、長さ5cmに切断した後、実施例
13と同様の方法にて焼成して、ゼオライトの丸棒状焼
成物を得た。この焼成ゼオライトの丸棒状焼成物につい
て、ひび割れの有無を実施例1と同様の方法にて調べた
が、ひび割れは全く観察されなかつた。
【0083】実施例18〜20 実施例15〜17にて得たゼオライトの丸棒状焼成物そ
れぞれ10本を大気中、室温下に48時間放置し、十分
に吸湿させた後、強度試験機(島津製作所製オートグラ
フAG−1000A型)を用い、曲げスパン30mm、ク
ロスヘツド速度0.5mm/分にてそれぞれ3点曲げ強度を
測定した。それぞれ10個の測定値の平均値は、実施例
15の丸棒が5.3MPa、実施例16の丸棒が10.9MP
a、実施例17の丸棒が9.4MPaであつた。この結果か
ら明らかなように、混練固体組成物に少量の無機質繊維
を含有させることによつて、一層強度にすぐれるゼオラ
イト焼成物を得ることができる。
【0084】実施例21 シリカ/アルミナモル比27のMFI型合成ゼオライト
粉末700g(固形分)に前記と同じベントナイト50
g(固形分)、木節粘土200g(固形分)、ガラス繊
維(日本板硝子(株)製マイクログラスチヨツプドスト
ランド(商標)RES015)50g、カードラン12.
5g、メチルセルロース31.3g、ポリエチレングリコ
ール(三洋化成工業(株)製マクロゴール(商標)#6
000、平均分子量7400〜8650)6.2gを加
え、この混合物を実施例13と同様に処理して、外径3
0mm、セル数300個/平方インチのハニカム成形物に
押出成形した。次いで、この成形物を長さ5cmに切断
し、実施例13と同様にして焼成して、ゼオライトハニ
カム焼成物を得た。その開口率は63%であつた。
【0085】実施例22 ゼオライト粉末として、シリカ/アルミナモル比45の
MFI型合成ゼオライト粉末を用いた以外は、実施例2
1と同様にして、ゼオライトハニカム焼成物を得た。そ
の開口率は63%であつた。 実施例23 500ml容量のガラス製ビーカーに蒸留水300mlを入
れ、これに硝酸銅三水和物7.25gを溶解させて、銅イ
オン0.03モルを含む水溶液を調製した。実施例21に
て得た長さ5cmのハニカム焼成物を上記水溶液中に攪拌
下に室温で24時間浸漬した。この後、水溶液に25%
アンモニア水を加えて、pHを8に調整し、更に2時間攪
拌を続けた。次いで、上記ハニカム焼成物を水溶液より
取出し、蒸留水にて十分水洗した後、115℃で8時間
乾燥して、ゼオライト中のナトリウムイオンが銅イオン
に置換された淡青色のゼオライトハニカム焼成物を得
た。
【0086】実施例24 実施例22にて得たハニカム焼成物についても、実施例
23と同様に処理して、ゼオライト中のナトリウムイオ
ンが銅イオンに置換された淡青色のゼオライトハニカム
焼成物を得た。
【0087】実施例25 実施例23及び24にて得たハニカム焼成物を常圧固定
床流通反応管に充填し、この反応管をヘリウムの流通下
に300℃、400℃又は500℃までそれぞれ昇温し
た後、一酸化窒素濃度が1000ppm になるように調整
した一酸化窒素とヘリウムとの混合ガスを空間速度40
000hr-1にて反応管に供給した。反応管の入口及び出
口において、窒素と一酸化窒素の濃度をそれぞれガスク
ロマトグラフイー(島津製作所製GC−14A型)にて
測定した。反応を開始して60分後の一酸化窒素分解活
性を表6に示す。但し、一酸化窒素分解活性は{2(出
口における窒素濃度/入口における一酸化窒素濃度)}
×100(%)にて定義される。
【0088】
【表6】
【0089】このように、このゼオライトハニカム焼成
物を用いた場合は、幅広い温度範囲において、高いNO
分解活性を示す。
【0090】実施例26 700g(固形分)のSi/Al原子比30のMFI型
合成ゼオライト粉末に50g(固形分)の活性ベントナ
イト粉末(水澤化学工業(株)製ベンクレイ(商標))
及び200gの木節粘土と、ガラス繊維(日本板硝子
(株)製マイクロチヨツプドストランドRES015)
50gとを加え、更に、カードラン(武田薬品工業
(株)製)12.5g、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース(信越化学工業(株)製メトローズ(商標)90S
H100000)31.3g及びポリエチレングリコール
(マクロゴール(商標)#6000、平均分子量740
0〜8650)6.2gを加え、この混合物を実施例13
と同様に処理して、30mm×30mm、セル数300個/
平方インチの角柱型ハニカム成形物に押出成形した。
【0091】この成形物を長さ5cmに切断し、115℃
の温度で乾燥させた後、電気炉で500℃、700℃、
800℃、900℃又は1000℃の温度でそれぞれ2
時間焼成して、ゼオライトハニカム焼成物を得た。この
ハニカム焼成物を乳鉢で粉砕し、粉末X線回折をリガク
製RINT1100型を用いて測定した。焼成温度が7
00℃及び1000℃であるものをそれぞれ図1及び図
2に示す。また、上記の粉砕物(ゼオライト含量70重
量%)のBET表面積を島津製作所製ASAP−240
0型を用いて測定した。結果を表7に示す。
【0092】比較例1 Si/Al原子比30のMFI型ゼオライト粉末を単独
でそれぞれ500℃、700℃、800℃、900℃又
は1000℃の温度で2時間焼成し、このようにして得
られた粉末についても、実施例26と同様にして、粉末
X線回折及びBET表面積を測定した。焼成温度が70
0℃及び1000℃であるものをそれぞれ図3及び図4
に示す。また、BET表面積は、表7に示す。
【0093】
【表7】
【0094】ゼオライト粉末を単独で焼成した場合は、
そのBET表面積によつて示されるように、焼成温度が
800℃を越えるときは、ゼオライトの有する細孔が大
幅に減少する。これに対して、本発明に従つて、ゼオラ
イトに焼結剤としてベントナイト粉末と木節粘土とを配
合し、成形し、焼成した場合は、焼成温度が900℃の
場合でも、ゼオライトの細孔が保持されている。また、
X線回折の結果も、本発明による焼成物の場合は、焼成
温度が1000℃であつても、図5に示すように、ゼオ
ライトの結晶ピークが観察される。
【0095】このように、本発明によるゼオライト焼成
物は、ゼオライト粉末を単に焼成した場合に比べて、耐
熱性が著しく向上しており、焼成温度が比較的高温であ
つても、結晶系が安定であつて、細孔が保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】及び
【図2】は、本発明によるゼオライト焼成物の粉末X線
回折図である。
【図3】及び
【図4】は、ゼオライト粉末を単独で焼成したものの粉
末X線回折図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 35/632 C04B 35/16 Z 35/80 35/80 A (72)発明者 宮村 正一 新潟県北蒲原郡中条町大字柴橋1149番地 (56)参考文献 特開 平2−6846(JP,A) 特開 昭62−191456(JP,A) 特開 昭58−17833(JP,A) 特公 昭48−32673(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 33/20 - 39/54 B01J 20/18 B01J 32/00 B01J 35/04

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゼオライト粉末、β−1,3−グルカン、
    1:1層型粘土鉱物及び2:1層型粘土鉱物を含有する
    ゼオライト成形用組成物。
  2. 【請求項2】混練固体状である請求項1記載のゼオライ
    ト成形用組成物。
  3. 【請求項3】1:1層型粘土鉱物と2:1層型粘土鉱物
    との重量比が10/90乃至95/5である請求項1又
    は2記載のゼオライト成形用組成物。
  4. 【請求項4】更に無機質繊維を含有する請求項1、2又
    は3記載のゼオライト成形用組成物。
  5. 【請求項5】ゼオライト、β−1,3−グルカン、1:1
    層型粘土鉱物及び2:1層型粘土鉱物を含有するゼオラ
    イト成形物。
  6. 【請求項6】ハニカム状である請求項5記載のゼオライ
    ト成形物。
  7. 【請求項7】ゼオライト、β−1,3−グルカン、1:
    1層型粘土鉱物及び2:1層型粘土鉱物を含有するゼオ
    ライト成形物を焼成してなるゼオライト焼成物。
  8. 【請求項8】1:1層型粘土鉱物と2:1層型粘土鉱物
    との重量比が10/90乃至95/5である請求項7記
    載のゼオライト焼成物。
  9. 【請求項9】更に無機質繊維を含有する請求項7又は8
    記載のゼオライト焼成物。
  10. 【請求項10】ハニカム状である請求項7、8又は9記
    載のゼオライト焼成物。
  11. 【請求項11】1:1層型粘土鉱物及び2:1層型粘土
    鉱物の総配合量がゼオライト100重量部に対して5〜
    50重量部である請求項7、8、9又は10記載のゼオ
    ライト焼成物。
  12. 【請求項12】請求項2記載のゼオライト成形用組成物
    を押出成形するゼオライト成形物の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項5記載のゼオライト成形物を焼成
    するゼオライト焼成物の製造方法。
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