JP2884637B2 - 不飽和カルボン酸エステルの製造法 - Google Patents
不飽和カルボン酸エステルの製造法Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、α−ヒドロキシカルボン酸エステル、α−
アルコキシカルボン酸エステル、及びβ−アルコキシカ
ルボン酸エステルの一種又は二種以上を原料とし、α,
β−不飽和カルボン酸エステルを工業的に製造する改良
方法に関するものである。
アルコキシカルボン酸エステル、及びβ−アルコキシカ
ルボン酸エステルの一種又は二種以上を原料とし、α,
β−不飽和カルボン酸エステルを工業的に製造する改良
方法に関するものである。
α,β−不飽和カルボン酸エステルは、合成樹脂の原
料として、工業的に非常に有用なものである。特にα−
ヒドロキシイソ酪酸メチル、α−メトキシイソ酪酸メチ
ル、又はβ−メトキシイソ酪酸メチルを原料として得ら
れるメタクリル酸メチルは、耐候性及び透明性に優れた
ポリメタクリル酸メチル製造用の原料となる工業的に重
要な用途がある。
料として、工業的に非常に有用なものである。特にα−
ヒドロキシイソ酪酸メチル、α−メトキシイソ酪酸メチ
ル、又はβ−メトキシイソ酪酸メチルを原料として得ら
れるメタクリル酸メチルは、耐候性及び透明性に優れた
ポリメタクリル酸メチル製造用の原料となる工業的に重
要な用途がある。
(従来の技術と問題点) 従来、α,β−不飽和カルボン酸又はそのエステルの
製造法としては、例えば米国特許第3487101号では、α
−ヒドロキシカルボン酸エステルを硫酸の存在下、液相
で反応させる方法が知られている。又、特公昭60−1840
47では、90〜100%の濃硫酸とα−ヒドロキシイソ酪酸
メチルを液相で反応させてメタクリル酸メチルを製造す
る方法が開示されている。しかしながら、硫酸を用いた
メタクリル酸エステル類の製造の場合には、大過剰の高
濃度硫酸の存在が必要であること、及び反応生成水で希
釈された大量の廃硫酸処理等の問題があり、工業的規模
での実施に当つては極めて大きな困難が伴うと云う欠点
がある。
製造法としては、例えば米国特許第3487101号では、α
−ヒドロキシカルボン酸エステルを硫酸の存在下、液相
で反応させる方法が知られている。又、特公昭60−1840
47では、90〜100%の濃硫酸とα−ヒドロキシイソ酪酸
メチルを液相で反応させてメタクリル酸メチルを製造す
る方法が開示されている。しかしながら、硫酸を用いた
メタクリル酸エステル類の製造の場合には、大過剰の高
濃度硫酸の存在が必要であること、及び反応生成水で希
釈された大量の廃硫酸処理等の問題があり、工業的規模
での実施に当つては極めて大きな困難が伴うと云う欠点
がある。
一方、α−ヒドロキシイソ酪酸メチル等を原料とし
て、燐酸塩等の固体触媒の存在下、気相接触反応による
メタクリル酸メチルの製造法が提案されている。例え
ば、特公昭44−20611、特公昭44−20612、及び特公昭45
−15724では、アセトンシアンヒドリン法によって合成
される粗メタクリル酸メチルに含まれる不純物の内、α
−ヒドロキシイソ酪酸メチル、α−メトキシイソ酪酸ソ
チル、β−メトキシイソ酪酸メチル等の高沸点物を対象
として、固体燐酸、燐酸のアルカリ金属塩、又は燐酸の
アルカリ土類金属塩をシリカやシリカアルミナ等の担体
に担持させた触媒層に通過させることによつて、メタク
リル酸メチル及びメタクリル酸に転換する方法が開示さ
れている。しかしながら、これら燐酸系触媒を用いた場
合には、非常に高い反応温度を必要とする為、多量の炭
素質の沈着や水素化反応等の副反応が生起し、例えばイ
ソ酪酸メチル等が多く副生する問題があり、工業的に満
足な方法とは云い難いものである。
て、燐酸塩等の固体触媒の存在下、気相接触反応による
メタクリル酸メチルの製造法が提案されている。例え
ば、特公昭44−20611、特公昭44−20612、及び特公昭45
−15724では、アセトンシアンヒドリン法によって合成
される粗メタクリル酸メチルに含まれる不純物の内、α
−ヒドロキシイソ酪酸メチル、α−メトキシイソ酪酸ソ
チル、β−メトキシイソ酪酸メチル等の高沸点物を対象
として、固体燐酸、燐酸のアルカリ金属塩、又は燐酸の
アルカリ土類金属塩をシリカやシリカアルミナ等の担体
に担持させた触媒層に通過させることによつて、メタク
リル酸メチル及びメタクリル酸に転換する方法が開示さ
れている。しかしながら、これら燐酸系触媒を用いた場
合には、非常に高い反応温度を必要とする為、多量の炭
素質の沈着や水素化反応等の副反応が生起し、例えばイ
ソ酪酸メチル等が多く副生する問題があり、工業的に満
足な方法とは云い難いものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、従来法の欠点に鑑みて、X型、Y型ゼ
オライトを用いる気相接触反応によるα−ヒドロキシイ
ソ酪酸メチル等からメタクリル酸メチルの製造について
検討を続けていたが、アルコールの脱水反応によるエー
テルの副生を抑えることが重要な点であることが判り、
該ゼオライトの改良に注力し鋭意研究を重ねた結果、本
発明に到達し完成させたものである。
オライトを用いる気相接触反応によるα−ヒドロキシイ
ソ酪酸メチル等からメタクリル酸メチルの製造について
検討を続けていたが、アルコールの脱水反応によるエー
テルの副生を抑えることが重要な点であることが判り、
該ゼオライトの改良に注力し鋭意研究を重ねた結果、本
発明に到達し完成させたものである。
即ち、α−ヒドロキシカルボン酸エステル、α−アル
コキシカルボン酸エステル、及びβ−アルコキシカルボ
ン酸エステルの一種又は二種以上を原料とし、α,β−
不飽和カルボン酸エステルを合成する方法において、触
媒としてアルカリ金属にて修飾した結晶性アルミノ珪酸
塩を用いることによりエーテルの副生を極力抑制し得る
ことを見出し、本発明のα,β−不飽和カルボン酸エス
テル製造法を完成させることができた。
コキシカルボン酸エステル、及びβ−アルコキシカルボ
ン酸エステルの一種又は二種以上を原料とし、α,β−
不飽和カルボン酸エステルを合成する方法において、触
媒としてアルカリ金属にて修飾した結晶性アルミノ珪酸
塩を用いることによりエーテルの副生を極力抑制し得る
ことを見出し、本発明のα,β−不飽和カルボン酸エス
テル製造法を完成させることができた。
以下に、本発明の方法を詳しく説明する。
本発明の方法は、アルカリ金属によって修飾されたX
型、Y型ゼオライトを用いることを特徴とするものであ
る。
型、Y型ゼオライトを用いることを特徴とするものであ
る。
ここで云うX型、Y型ゼオライトとは、例えばNaX
型、NaY型ゼオライトなる合成ゼオライトであり、次の
様な一般式で表される。NaX型: (0<m<17) Na77+m[(AlO2)77+m(SiO2)115-m]・264H2ONaY型: (8<n<20) Na56+n[(AlO2)56+n(SiO2)136-n]・264H2O このようなゼオライトとしては、モレキュラーシーブ
13X等の商品名で市販されているものが挙げられる。
型、NaY型ゼオライトなる合成ゼオライトであり、次の
様な一般式で表される。NaX型: (0<m<17) Na77+m[(AlO2)77+m(SiO2)115-m]・264H2ONaY型: (8<n<20) Na56+n[(AlO2)56+n(SiO2)136-n]・264H2O このようなゼオライトとしては、モレキュラーシーブ
13X等の商品名で市販されているものが挙げられる。
本発明の方法において、X型、Y型ゼオライトの修飾
に用いられるアルカリ金属は、例えばLi、Na、K、Cs,R
b等の周期律表Ia族から選ばれる元素である。
に用いられるアルカリ金属は、例えばLi、Na、K、Cs,R
b等の周期律表Ia族から選ばれる元素である。
該ゼオライトへのアルカリ金属の修飾量としては、重
量割合で30%迄添加するので効果的であるが、好ましく
は1〜15%の量が望ましい。
量割合で30%迄添加するので効果的であるが、好ましく
は1〜15%の量が望ましい。
該ゼオライトへのアルカリ金属修飾の方法としては、
アルカリ金属元素を含む酢酸塩、硝酸塩、炭酸塩、塩化
物、水酸化物等の水溶液による浸漬法や混練法等が採用
さる。又、該ゼオライトのNaの一部をイオン交換する方
法を上記含浸法や混練法と併用することもできる。
アルカリ金属元素を含む酢酸塩、硝酸塩、炭酸塩、塩化
物、水酸化物等の水溶液による浸漬法や混練法等が採用
さる。又、該ゼオライトのNaの一部をイオン交換する方
法を上記含浸法や混練法と併用することもできる。
このように調製された触媒は、100〜150℃で乾燥した
後、600℃以下、好ましくは300〜500℃で焼成し触媒と
して使用される。
後、600℃以下、好ましくは300〜500℃で焼成し触媒と
して使用される。
本発明の触媒を用い、α−ヒドロキシカルボン酸エス
テル、α−アルコキシカルボン酸エステル及びβ−アル
コキシカルボン酸エステルの一種又は二種以上を原料と
して反応させるに当り、無溶媒下でもよいが、種々の溶
媒で希釈して反応させることができ、これにより高選択
率を以てα,β−不飽和カルボン酸エステルを得ること
ができる。
テル、α−アルコキシカルボン酸エステル及びβ−アル
コキシカルボン酸エステルの一種又は二種以上を原料と
して反応させるに当り、無溶媒下でもよいが、種々の溶
媒で希釈して反応させることができ、これにより高選択
率を以てα,β−不飽和カルボン酸エステルを得ること
ができる。
即ち、希釈剤としてエステルのアルコキシ部分に相当
するアルコールを希釈剤として用いることにより、α,
β−不飽和カルボン酸エステルの選択率を高めることが
できる。
するアルコールを希釈剤として用いることにより、α,
β−不飽和カルボン酸エステルの選択率を高めることが
できる。
特に、本発明の方法において、原料としてα−ヒドロ
キシイソ酪酸メチルを用い、希釈剤としてメタノールを
用いた場合には、ジメチルエーテルやイソ酪酸メチル等
の不純物を殆ど含有していないメタクリル酸メチルが合
成される。
キシイソ酪酸メチルを用い、希釈剤としてメタノールを
用いた場合には、ジメチルエーテルやイソ酪酸メチル等
の不純物を殆ど含有していないメタクリル酸メチルが合
成される。
したがって、反応生成液に対して常法による希釈剤か
らの抽出や蒸留等の簡単な操作を適用するだけで容易に
高純度の製品メタクリル酸メチルを得ることができる。
らの抽出や蒸留等の簡単な操作を適用するだけで容易に
高純度の製品メタクリル酸メチルを得ることができる。
本発明の反応は、次き如く実施される。
即ち、耐食性の反応管にアルカリ金属で修飾した結晶
性アルミノ珪酸塩触媒の所定量を仕込み、場合によって
は窒素をキヤリアガスとして少量流し、反応温度を150
〜450℃、好ましくは200〜350℃の範囲に選び、α−ヒ
ドロキシカルボン酸エステル、α及びβ−アルコキシカ
ルボン酸エステルの一種又は二種以上の原料を、そのま
ま又は溶媒希釈溶液として、反応管へ連続的に導入す
る。原料を溶媒希釈溶液として用いる場合には、100重
量%未満の溶液であり、好ましくは30〜85重量%溶液で
ある。
性アルミノ珪酸塩触媒の所定量を仕込み、場合によって
は窒素をキヤリアガスとして少量流し、反応温度を150
〜450℃、好ましくは200〜350℃の範囲に選び、α−ヒ
ドロキシカルボン酸エステル、α及びβ−アルコキシカ
ルボン酸エステルの一種又は二種以上の原料を、そのま
ま又は溶媒希釈溶液として、反応管へ連続的に導入す
る。原料を溶媒希釈溶液として用いる場合には、100重
量%未満の溶液であり、好ましくは30〜85重量%溶液で
ある。
本発明の方法を実施するに当っては、気相接触反応形
式が採用されるが、好ましくは固定床による気相反応で
行われる。又、原料の反応管への導入は、原料又は原料
溶液を予熱し気化して供給するのが好ましい。
式が採用されるが、好ましくは固定床による気相反応で
行われる。又、原料の反応管への導入は、原料又は原料
溶液を予熱し気化して供給するのが好ましい。
原料として、α−ヒドロキシイソ酪酸メチル、α又は
β−メトキシイソ酪酸メチルの何れか単独又は混合を用
いた場合、反応生成液には目的物のメタクリル酸メチル
の他に、少量の未反応原料、メタクリル酸、アセトン及
びエーテル等の副生物が含まれるが、この反応生成液に
ついて抽出法や蒸留法を適用すれば、容易に高純度の製
品メタクリル酸メチルが得られる。又この操作で回収さ
れる未反応原料や溶媒等は、反応に再使用される。
β−メトキシイソ酪酸メチルの何れか単独又は混合を用
いた場合、反応生成液には目的物のメタクリル酸メチル
の他に、少量の未反応原料、メタクリル酸、アセトン及
びエーテル等の副生物が含まれるが、この反応生成液に
ついて抽出法や蒸留法を適用すれば、容易に高純度の製
品メタクリル酸メチルが得られる。又この操作で回収さ
れる未反応原料や溶媒等は、反応に再使用される。
以下に実施例によつて本発明の方法を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
実施例1 モレキュラーシーブ13Xの30gを、酢酸セシウムの水溶
液に一晩浸漬した後、減圧下にて乾燥し電気炉て500℃
で3時間焼成し、セシウムを5%担持した触媒を調製し
た。
液に一晩浸漬した後、減圧下にて乾燥し電気炉て500℃
で3時間焼成し、セシウムを5%担持した触媒を調製し
た。
次に、石英ガラス製の内径15mmφ×450mmの反応管に
上述の触媒5gを充填し、触媒層温度を260℃に保つた。
メタノールを溶媒とした濃度50%のα−ヒドロキシイソ
酪酸メチル溶液4g/hを、予熱層を通して気化し、触媒層
に供給した。生成液を分析した結果、α−ヒドロキシイ
ソ酪酸メチルの転化率は99%であり、メタクリル酸メチ
ルへの選択率は94.2%、メタクリル酸への選択率は2.1
%であった。アセトン及びα−メトキシイソ酪酸メチル
への選択率は、各1%未満であった。又、溶媒メタノー
ルのジメチルエーテルへの副生率は1.3%であり、溶媒
メタノールの回収率は98.5%であった。
上述の触媒5gを充填し、触媒層温度を260℃に保つた。
メタノールを溶媒とした濃度50%のα−ヒドロキシイソ
酪酸メチル溶液4g/hを、予熱層を通して気化し、触媒層
に供給した。生成液を分析した結果、α−ヒドロキシイ
ソ酪酸メチルの転化率は99%であり、メタクリル酸メチ
ルへの選択率は94.2%、メタクリル酸への選択率は2.1
%であった。アセトン及びα−メトキシイソ酪酸メチル
への選択率は、各1%未満であった。又、溶媒メタノー
ルのジメチルエーテルへの副生率は1.3%であり、溶媒
メタノールの回収率は98.5%であった。
実施例2 セシウムの担持量を10%とした触媒を使用し、α−ヒ
ドロキシイソ酪酸メチルに代えてα及びβ−メトキシイ
ソ酪酸メチル(等量混合)溶液を原料とした他は、実施
例1と同様に反応を行った。
ドロキシイソ酪酸メチルに代えてα及びβ−メトキシイ
ソ酪酸メチル(等量混合)溶液を原料とした他は、実施
例1と同様に反応を行った。
生成液を分析した結果、α及びβ−メトキシイソ酪酸
メチルの転化率は99%であり、メタクリル酸メチルへの
選択率は94.5%、メタクリル酸への選択率は2.2%、ア
セトン及びα−メトキシイソ酪酸メチルへの選択率は各
1%未満であつた。
メチルの転化率は99%であり、メタクリル酸メチルへの
選択率は94.5%、メタクリル酸への選択率は2.2%、ア
セトン及びα−メトキシイソ酪酸メチルへの選択率は各
1%未満であつた。
又、溶媒メタノールのジメチルエーテルへの副生率は
0.8%であり、溶媒メタノールの回収率は99.1%であっ
た。
0.8%であり、溶媒メタノールの回収率は99.1%であっ
た。
実施例3 酢酸セシウムを2%水酸化リチウムに代えた他は、実
施例1と同様に反応を行った。
施例1と同様に反応を行った。
生成液を分析した結果、α−ヒドロキシイソ酪酸メチ
ルの転化率は99%であり、メタクリル酸メチルへの選択
率は93.7%、メタクリル酸への選択率は3.1%、アセト
ン及びα−メトキシイソ酢酸メチルへの選択率は各1%
未満であつた。
ルの転化率は99%であり、メタクリル酸メチルへの選択
率は93.7%、メタクリル酸への選択率は3.1%、アセト
ン及びα−メトキシイソ酢酸メチルへの選択率は各1%
未満であつた。
又、溶媒メタノールのジメチルエーテルへの副生率は
1.5%であり、溶媒メタノールの回収率は98.1%であっ
た。
1.5%であり、溶媒メタノールの回収率は98.1%であっ
た。
実施例4 酢酸セシウムを水酸化カリウムに代えた他は、実施例
1と同様に反応を行った。
1と同様に反応を行った。
生成液を分析した結果、α−ヒドロキシイソ酪酸メチ
ルの転化率は98%であり、メタクリル酸メチルへの選択
率は92.8%、メタクリル酸への選択率は3.8%、アセト
ン及びα−メトキシイソ酪酸メチルの選択率は各1%未
満であつた。
ルの転化率は98%であり、メタクリル酸メチルへの選択
率は92.8%、メタクリル酸への選択率は3.8%、アセト
ン及びα−メトキシイソ酪酸メチルの選択率は各1%未
満であつた。
又、溶媒メタノールのジメチルエーテルへの副生率は
1.0%であり、溶媒メタノールの回収率は98.7%であっ
た。
1.0%であり、溶媒メタノールの回収率は98.7%であっ
た。
実施例5 モレキュラーシーブ13Xの30gを、塩化セシウムの0.5N
水溶液に一晩浸漬した後、減圧下で乾燥し電気炉にて50
0℃で3時間焼成し、セシウム10%を担持した触媒を調
製した。この触媒を用い、α−ヒドロキシイソ酪酸メチ
ルに代えて乳酸メチルを原料とした他は、実施例1と同
様な方法で反応を行った。
水溶液に一晩浸漬した後、減圧下で乾燥し電気炉にて50
0℃で3時間焼成し、セシウム10%を担持した触媒を調
製した。この触媒を用い、α−ヒドロキシイソ酪酸メチ
ルに代えて乳酸メチルを原料とした他は、実施例1と同
様な方法で反応を行った。
生成液を分析した結果、乳酸メチルの転化率は99%で
あり、アクリル酸メチルへの選択率は93.7%、アクリル
酸への選択率は2%、アセトアルデヒド及びα−メトキ
シプロピオン酸への選択率は各1%未満であつた。
あり、アクリル酸メチルへの選択率は93.7%、アクリル
酸への選択率は2%、アセトアルデヒド及びα−メトキ
シプロピオン酸への選択率は各1%未満であつた。
又、溶媒メタノールのジメチルエーテルへの副生率は
1.2%であり、溶媒メタノールの回収率は98.7%であっ
た。
1.2%であり、溶媒メタノールの回収率は98.7%であっ
た。
比較例 実施例1と同様の反応管に、モレキュラーシーブ13X
の5gを充填し、触媒層温度を260℃に保った。メタノー
ルを溶媒とした濃度50%のα−ヒドロキシイソ酪酸メチ
ル溶液4g/hを予熱層を通して気化し触媒層に供給した。
の5gを充填し、触媒層温度を260℃に保った。メタノー
ルを溶媒とした濃度50%のα−ヒドロキシイソ酪酸メチ
ル溶液4g/hを予熱層を通して気化し触媒層に供給した。
生成液を分析した結果、α−ヒドロキシイソ酪酸メチ
ルの転化率は99%であり、メタクリル酸メチルへの選択
率は93%、メタクリル酸への選択率は2%、アセトン及
びα−メトキシイソ酪酸メチルの選択率は各1%未満で
あつた。
ルの転化率は99%であり、メタクリル酸メチルへの選択
率は93%、メタクリル酸への選択率は2%、アセトン及
びα−メトキシイソ酪酸メチルの選択率は各1%未満で
あつた。
又、溶媒メタノールのジメチルエーテルへの副生率は
9.8%であり、溶媒メタノールの回収率は89.9%であっ
た。
9.8%であり、溶媒メタノールの回収率は89.9%であっ
た。
(発明の効果) 本発明において、α−ヒドロキシカルボン酸エステ
ル、α−アルコキシカルボン酸エステル、及びβ−アル
コキシカルボン酸エステルの一種又は二種以上を出発原
料として、触媒としてアルカリ金属にて修飾された結晶
性アルミノ珪酸塩を用いることにより、温和な条件下、
エーテルの副生を極力抑制し、高収率を以ってα,β−
不飽和カルボン酸エステルの安価な製造法を確立したこ
との工業的な意義は大きい。
ル、α−アルコキシカルボン酸エステル、及びβ−アル
コキシカルボン酸エステルの一種又は二種以上を出発原
料として、触媒としてアルカリ金属にて修飾された結晶
性アルミノ珪酸塩を用いることにより、温和な条件下、
エーテルの副生を極力抑制し、高収率を以ってα,β−
不飽和カルボン酸エステルの安価な製造法を確立したこ
との工業的な意義は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 69/533 - 69/54 C07C 67/327
Claims (8)
- 【請求項1】α−ヒドロキシカルボン酸エステル、α−
アルコキシカルボン酸エステル、及びβ−アルコキシカ
ルボン酸エステルの一種又は二種以上を原料とし、気相
接触反応によりα,β−不飽和カルボン酸エステルを製
造するに当り、修飾量が結晶性アルミノ珪酸塩に対し30
%以下となるよう該結晶性アルミノ珪酸塩をアルカリ金
属にて修飾した触媒を用いることを特徴とするα,β−
不飽和カルボン酸エステルの製造方法。 - 【請求項2】結晶性アルミノ珪酸塩がX型−ゼオライト
である特許請求の範囲第1項に記載の方法。 - 【請求項3】結晶性アルミノ珪酸塩がY型−ゼオライト
である特許請求の範囲第1項に記載の方法。 - 【請求項4】X型−ゼオライトがモレキュラーシーブ13
Xである特許請求の範囲第2項に記載の方法。 - 【請求項5】アルカリ金属がLi,Na.K,Cs,Rbである特許
請求の範囲第1項に記載の方法。 - 【請求項6】α−ヒドロキシカルボン酸エステルがα−
ヒドロキシイソ酪酸メチル、又は乳酸メチルである特許
請求の範囲第1項に記載の方法。 - 【請求項7】α−アルコキシカルボン酸エステルがα−
メトキシイソ酪酸メチル又はα−メトキシプロピオン酸
メチルであり、β−アルコキシカルボン酸エステルがβ
−メトキシイソ酪酸メチル又はβ−メトキシプロピオン
酸メチルである特許請求の範囲第1項に記載の方法。 - 【請求項8】α−ヒドロキシカルボン酸エステル、α−
アルコキシカルボン酸エステル、及びβ−アルコキシカ
ルボン酸エステルの一種又は二種以上を原料とする気相
接触反応を実施するに当たり、無溶媒又は希釈剤として
エステルのアルコキシ部分に相当するアルコールを用い
る特許請求の範囲第1項に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1306645A JP2884637B2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | 不飽和カルボン酸エステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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