JP6485360B2 - メタクリル酸メチル製造用触媒及びメタクリル酸メチルの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルを原料として気相接触反応によりメタクリル酸メチルを製造するための触媒と該触媒の製造方法、及び、該触媒を用いたメタクリル酸メチルの製造方法に関する。メタクリル酸メチルは耐候性及び透明性に優れたポリメタクリル酸メチルの原料となり、また種々のメタクリル酸エステルの原料になる等工業的に重要な用途がある。
α−ヒドロキシイソ酪酸メチルを原料として気相接触反応によりメタクリル酸メチルを製造する方法は公知であり、例えば、特許文献1は、α−ヒドロキシカルボン酸エステル、α−アルコキシカルボン酸エステル及びβ−アルコキシカルボン酸エステルの単独または混合物を原料とし、結晶性アルミノ珪酸塩を触媒に用いて脱水または脱アルコール反応させることによるα,β−不飽和カルボン酸エステルの製造方法を開示している。該製造方法で用いられる結晶性アルミノ珪酸塩としては、X型またはY型ゼオライトが特に優れた触媒活性を示すことが記載されている。また、特許文献2、特許文献3及び特許文献4は、アルカリ金属及び/または白金族元素にて修飾した結晶性アルミノ珪酸塩、特にX型またはY型ゼオライトが該製造方法の触媒として有効であることを開示している。
このような結晶性アルミノケイ酸塩を触媒に用いて気相接触反応によりα−ヒドロキシイソ酪酸メチルからメタクリル酸メチルを製造する場合、高沸点副生物が結晶性アルミノケイ酸塩の細孔入口を覆ってしまうことによる触媒の一時的な劣化や副生ジアセチルによる反応液の着色が問題となることが知られている。
これらの問題に対し、特許文献5は、Na含有量を規定したX型とY型の境界領域の格子定数を持つ遷移型の合成フォージャサイト型ゼオライトを使用することで、着色物質であるジアセチルの生成が抑制でき、同時に高沸点副生物の副生を削減でき触媒活性を長期間維持できることを開示している。その際、バインダーとして、アルミニウム含有量が5重量%未満の粘土、特にシリカマグネシア系粘土がジアセチルの副生を抑制するのに好適であることが記載されている。
更に、特許文献6は、遊離アルカリ量を0.1 ミリ当量/g以下にした合成フォージャサイト型ゼオライトを有効成分とする触媒、あるいは合成フォージャサイト型ゼオライトを水に分散させた際のpHが9未満の粘土を用いて成型体とした触媒を使用することにより、触媒の一時的な劣化原因となる高沸点副生物の副生が抑制され、触媒寿命が更に長くなることを開示している。
特許文献1:特開平2-196753号公報
特許文献2:特開平3-167155号公報
特許文献3:特開平3-167156号公報
特許文献4:特開平3-167157号公報
特許文献5:特開平6-157413号公報
特許文献6:特開平8-188555号公報
特許文献2:特開平3-167155号公報
特許文献3:特開平3-167156号公報
特許文献4:特開平3-167157号公報
特許文献5:特開平6-157413号公報
特許文献6:特開平8-188555号公報
前記の特許文献5及び特許文献6では、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルを原料とし気相接触反応によりメタクリル酸メチルを製造する際、エステル基の加水分解を抑えるため、メタノールをα−ヒドロキシイソ酪酸メチルに対して0.1-3.0 重量倍の割合で反応器に供給して気相接触反応を行う。その際、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルの水酸基の脱水反応だけでなく、メタノールの脱水反応によりジメチルエーテル(以下、本明細書ではDMEと記す)が副生する。工業的には、メタノールは精製工程で回収して再利用するが、DMEが副生すると精製工程でのメタノール回収率が悪くなり、メタクリル酸メチルの製造コストが高くなる欠点がある。
本発明者らはこの欠点を改善すべく検討したところ、DMEの副生量は粘土バインダーの種類によって異なり、特許文献6記載の水に分散させた際のpHが9未満の粘土に属するベントナイトを用いて成型した触媒は、寿命は比較的長いけれどもDME副生量が多いためメタノール回収率は悪く、逆に、特許文献5記載のシリカマグネシア系粘土に属する合成ヘクトライトを用いて成型した触媒は、DME副生量が少なくメタノール回収率は良い傾向にあるが、寿命が短いことを知った。
即ち、本発明の課題は、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルを原料として気相接触反応によりメタクリル酸メチルを製造する方法において、従来方法に比べてメタノールの脱水反応によるDMEの副生を抑制して、メタノール回収率を低下させないようにすると共に、触媒寿命も長いメタクリル酸メチル製造用触媒、及び該メタクリル酸メチル製造用触媒を用いたメタクリル酸メチルの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題について鋭意検討した結果、層状ケイ酸マグネシウム化合物をバインダーに用いて合成フォージャサイト型ゼオライトを成型して得られるメタクリル酸メチル製造用の触媒成型体において、層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有量がメタクリル酸メチル合成反応の触媒寿命に影響を及ぼしており、層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率を特定範囲以下とすることにより、従来方法に対してDMEの副生率が抑制でき、高いメタノール回収率を維持しながら、触媒寿命も長くなることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の課題を解決する手段は、下記の通りである。
1.合成フォージャサイト型ゼオライトと層状ケイ酸マグネシウム化合物を含むメタクリル酸メチル製造用触媒成型体であって、前記層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率が0.10重量%以下である、メタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
2.前記合成フォージャサイト型ゼオライトと前記層状ケイ酸マグネシウム化合物の合計に対する層状ケイ酸マグネシウム化合物の割合が5〜30重量%である、1に記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
3.前記層状ケイ酸マグネシウム化合物が、合成層状ケイ酸マグネシウム化合物である、1または2に記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
4.前記合成層状ケイ酸マグネシウム化合物が合成ヘクトライトである、3に記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
5.1〜4のいずれかに記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体を用いてα−ヒドロキシイソ酪酸メチルの気相接触反応を行う工程を有することを特徴とするメタクリル酸メチルの製造方法。
6.希釈剤として、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルに対して0.1〜3.0 重量倍のメタノールを用いることを特徴とする5に記載のメタクリル酸メチルの製造方法。
1.合成フォージャサイト型ゼオライトと層状ケイ酸マグネシウム化合物を含むメタクリル酸メチル製造用触媒成型体であって、前記層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率が0.10重量%以下である、メタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
2.前記合成フォージャサイト型ゼオライトと前記層状ケイ酸マグネシウム化合物の合計に対する層状ケイ酸マグネシウム化合物の割合が5〜30重量%である、1に記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
3.前記層状ケイ酸マグネシウム化合物が、合成層状ケイ酸マグネシウム化合物である、1または2に記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
4.前記合成層状ケイ酸マグネシウム化合物が合成ヘクトライトである、3に記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
5.1〜4のいずれかに記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体を用いてα−ヒドロキシイソ酪酸メチルの気相接触反応を行う工程を有することを特徴とするメタクリル酸メチルの製造方法。
6.希釈剤として、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルに対して0.1〜3.0 重量倍のメタノールを用いることを特徴とする5に記載のメタクリル酸メチルの製造方法。
本発明によれば、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルを原料として気相接触反応によりメタクリル酸メチルを製造する方法において、従来方法よりもメタノール回収率が良く触媒寿命も長いメタクリル酸メチル製造用触媒、及び該メタクリル酸メチル製造用触媒を用いたメタクリル酸メチルの製造方法を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体は、合成フォージャサイト型ゼオライトと層状ケイ酸マグネシウム化合物とを含む。本発明における合成フォージャサイト型ゼオライトは、国際ゼオライト学会(IZA: International Zeolite Association)が定めている結晶質モレキュラーシーブの結晶構造を表わす3文字のコードで、FAU型の結晶構造を持つアルミノケイ酸塩である。合成フォージャサイト型ゼオライトの種類としては、結晶構造は同一であるが化学組成、即ちシリコン/アルミニウム原子比が異なるX型とY型が一般に知られており、いずれも好適に用いることができる。なかでもE.Dempsey, G.H.Kuhl, D.H.Olson, J.Phys.Chem., 73, 387 (1969) に記載されている遷移型を特に好適に用いることができる。該文献によると、遷移型の合成フォージャサイト型ゼオライトとは、X線回折で測定される格子定数が24.80〜24.94Åの範囲にあるゼオライトのことである。
本発明における合成フォージャサイト型ゼオライトのカチオン型は特に限定されないが、ナトリウムイオン型が好ましく、ゼオライト中のアルミニウムに対するナトリウムの原子比(Na/Al原子比)が0.90〜1.02の範囲であるのが特に好ましい。また、一般に合成フォージャサイト型ゼオライトはアルカリ性下での水熱合成で得られた結晶をろ過、洗浄、乾燥して製造される。その際、洗浄が不十分だとアルカリ成分が結晶中に残存し、前記特許文献6にて定義されている下記の遊離アルカリ量が多いゼオライトとなる。本発明に用いられる合成フォージャサイト型ゼオライトの遊離アルカリ量は特に限定はされないが、ゼオライト1g当たり0.1ミリ当量以下であるのが好ましい。
合成フォージャサイト型ゼオライトは、バインダーレスゼオライト成型体として製造されない限り、微粉末の形態で製造される。従って、固定床触媒として工業的に使用する際は、微粉末のままでは使用しにくい。このため、球状や柱状など、適当な形状にした成型体として用いるのが一般的であるが、ゼオライト微粉末自体に相互結合性がないため、適度な可塑性と強度を付与するためバインダーが使用される。このようなバインダーとして、カオリン、モンモリロナイトなどの粘土鉱物、あるいは、シリカゾル(コロイダルシリカ)、アルミナゾルなどが一般的に用いられる。本発明のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体を製造するためのバインダーとしては、マグネシウムを含む化合物であれば特に限定されないが、層状ケイ酸マグネシウム化合物が好ましい。
本発明における層状ケイ酸マグネシウム化合物とは、少なくともケイ素、マグネシウム、酸素の元素で構成される層状の結晶性構造を有する化合物である。層状ケイ酸マグネシウム化合物は、自然界に存在する天然の粘土鉱物、化学合成されたものまたは天然の粘土鉱物を変性したものを指す。合成層状ケイ酸マグネシウム化合物は、化学合成されたものまたは天然の粘土鉱物を変性したものを指す。そのような合成層状ケイ酸マグネシウム化合物としては、例えば、ナトリウム、リチウム、マグネシウムの塩とケイ酸ソーダから化学合成される合成ヘクトライトや合成雲母、天然の粘土鉱物を変性して得られる変性ヘクトライトや変性雲母が挙げられる。本発明における層状ケイ酸マグネシウム化合物は、合成層状ケイ酸マグネシウム化合物が好ましく、合成層状ケイ酸マグネシウム化合物のなかでも、化学合成して得られる合成ヘクトライトが特に好ましい。合成ヘクトライトは、スメクタイト構造を持つトリオクタヘドラル型層状ケイ酸塩であり、一般にナトリウム、リチウム、マグネシウムの塩とケイ酸ソーダを混合して得られるゲル状の沈殿をオートクレーブ中で水熱合成して層状ケイ酸塩に変換し、得られた層状ケイ酸塩をろ過、水洗、または、遠心分離、水洗して合成される。本発明における合成ヘクトライトの合成法は特に限定されず、例えば、特開昭49-135897号公報に記載されている含水ケイ酸マグネシウムの合成方法、特開平6-345419号公報に記載されている合成膨潤性ケイ酸塩の製造方法、特開平9−249412号公報に記載されているヘクトライト様ケイ酸塩の製造方法、特開平11−71108号公報に記載されている合成ケイ酸マグネシウムの製造方法など、公知の方法が使用できる。本発明における層状ケイ酸マグネシウム化合物の層間カチオンの種類は特に限定されないが、ナトリウムイオン型が好ましい。
本発明における層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率は0.10重量%以下であることが好ましい。硫黄含有率が上記範囲の層状ケイ酸マグネシウム化合物と合成フォージャサイト型ゼオライトとを成型して得られるメタクリル酸メチル製造用触媒成型体は、メタクリル酸メチル合成反応においてDMEの副生を抑制し、高いメタノール回収率を維持しながら、触媒寿命が長くなる効果がある。層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率は0.09重量%以下であることがより好ましい。硫黄含有量を0.05重量%未満にするには、多量の水で洗浄する必要があり、実用的でないことがある。よって、層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率は0.05重量%以上であることが好ましい。
層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率を測定する方法としては、ICP発光分光分析(高周波誘導結合プラズマ発光分光分析)、ICP質量分析(高周波誘導結合プラズマ質量分析)、蛍光X線分析といった公知の方法が挙げられるが、本願では蛍光X線分析法(XRF法)により層状ケイ酸マグネシウム化合物の組成分析を行うことにより測定した。
本願ではXRF法により、層状ケイ酸マグネシウム化合物中のケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、硫黄、酸素の各元素、上記以外の微量の元素の含有率(重量百分率)が測定される。上記測定結果から、微量の元素を除いた、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、硫黄、酸素の6種の元素成分の合計量に対する硫黄の割合を、層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率とした。
硫黄含有率が少ない層状ケイ酸マグネシウム化合物を用いて成型したメタクリル酸メチル製造用触媒成型体の触媒寿命が長い理由についてはよくわかっていないが、本発明者らは次のように考えている。上記したように工業的な合成層状ケイ酸マグネシウム化合物の製造では、安価な硫酸塩や硫酸が原料に用いられる。その際、硫酸イオンは合成層状ケイ酸マグネシウム化合物の洗浄工程で除去されるが、完全に取り除くことは難しく、硫酸ナトリウムなどの塩の形で不純物として製品中に残る。硫酸ナトリウムなどの塩の形で残ったナトリウムイオンは、合成層状ケイ酸マグネシウムの層状結晶構造中に存在するナトリウムイオンとは異なり、本発明のα−ヒドロキシイソ酪酸メチルの脱水反応によるメタクリル酸メチルの製造においては、遊離アルカリ成分として作用する。このため、硫黄含有量が多い触媒成型体を使用した反応では、高沸点副生物の副生が多く、触媒寿命が短くなる。
本発明のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体中の層状ケイ酸マグネシウム化合物の割合としては、合成フォージャサイト型ゼオライトと層状ケイ酸マグネシウム化合物の合計重量に対する層状ケイ酸マグネシウム化合物の割合が小さいほど長時間活性が維持できるが、5〜30重量%である場合、メタクリル酸メチル製造用触媒成型体の機械的強度を保持しつつ長時間触媒活性を維持することができ、また成型しやすいため好ましい。更には5〜20重量%の範囲がより好ましく、10〜20重量%の範囲が特に好ましい。
本発明のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体は、成型性を良くするために成型助剤や滑剤を含有してもよい。成型助剤、滑剤としては例えば、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸、アルコール類、界面活性剤、繊維類などを用いることができる。
本発明のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体中のマグネシウム含有量は、特に限定されないが0.5〜6重量%の範囲内であるのが好ましい。
本発明のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体中の硫黄含有率は、上記の方法によって求められた層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率と、成型体中の層状ケイ酸マグネシウム化合物の含有率より算出して求めた。本発明のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体中の硫黄含有率は、層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率と、成型体中の層状ケイ酸マグネシウム化合物の含有率に依存するが、0.030重量%以下であることが好ましく、0.015重量%以下であることがさらに好ましい。
本発明のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体は、特に限定されないが以下の方法によって製造することができる。
硫黄含有率が0.10重量%以下の層状ケイ酸マグネシウム化合物の製造方法は特に限定されないが、化学合成または変性して得られる公知の合成層状ケイ酸マグネシウム化合物を高度に水洗することで容易に得られる。水洗の方法は特に限定されず、ろ過、遠心分離など一般的な方法が使用できる。水洗の時間は、水洗の方法によって適宜決定することができる。
本発明のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体は、合成フォージャサイト型ゼオライトと、硫黄含有率が0.10重量%以下の層状ケイ酸マグネシウム化合物とを成型することにより得られる。成型方法は特に限定されず、成型体の形状に応じて、押出し成型法や転動造粒法、打錠成型法など種々の方法で成型することができる。また成型体の形状も特に限定されず、例えば、球状、円柱状、リング状、花びら状などの形状にして使用することができる。
次に、本発明のメタクリル酸メチルの製造方法について説明する。原料のα−ヒドロキシイソ酪酸メチルの製造方法は特に限定されるものではなく、α−ヒドロキシイソ酪酸アミドのメタノリシスや特公平2-2874号公報で開示されているα−ヒドロキシイソ酪酸アミドとギ酸メチルのアミド−エステル交換により製造されたものを使用できる。またα−ヒドロキシイソ酪酸メチルはアセトンシアンヒドリンと硫酸からメタクリル酸メチルを製造するACH法や、イソブチレンを原料とするC4 酸化法の高沸点副生物からも得られる。このような高沸点副生物から回収したα−ヒドロキシイソ酪酸メチルには大概α又はβ−メトキシイソ酪酸メチルも含有されるが、本発明の触媒成型体はこのような同族体の脱メタノール反応にも有効であり、共にメタクリル酸メチルとして回収することができる。
本発明の反応は固定床気相流通式で行うことができ、断熱式、多管熱交換式などの反応器が使用できる。原料のα−ヒドロキシイソ酪酸メチルは予熱・気化して反応器に供給される。気化した原料はそのまま導入するか、あるいは、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスで希釈して導入することもできるが、メタクリル酸メチルの収率を向上させるためには、希釈剤としてメタノールを用いるのがより好ましい。希釈剤のメタノールの割合はα−ヒドロキシイソ酪酸メチルに対して0.1〜3.0 重量倍の範囲が好ましく、更には0.2〜2.0 重量倍の範囲が特に好ましい。原料の供給速度は単位触媒重量当りの原料α−ヒドロキシイソ酪酸メチルと希釈剤メタノールとの合計重量、即ち重量空間速度(WHSV)で 0.1〜5.0hr-1の範囲が好適である。
反応温度は230〜300℃の範囲が好適であり、一定温度で保持してもよいが、種々の副生物を抑制し触媒活性を維持するためには、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルの反応率を98.0〜99.9%の範囲に維持するように反応時間の経過と共に特定の温度範囲で少しずつ昇温する方法がより好適である。この場合、反応の開始温度は230〜270 ℃、より好ましくは240〜260 ℃の範囲であり、また反応終了温度は250〜300 ℃、より好ましくは260〜290 ℃の範囲である。このような反応温度の調整は、触媒に高沸点副生物等が付着し活性点が経時的に減少するのを補うために必要であり、前記の反応温度範囲でα−ヒドロキシイソ酪酸メチルの反応率を98.0-99.9%の範囲に維持できなくなった際には原料供給を一旦停止し、触媒のFAU型構造が破壊されない温度、好ましくは550 ℃を超えない範囲の温度で空気焼成をすることにより、その触媒活性をほぼ完全に回復することができる。このように、本発明の触媒成型体は容易に再生して繰り返し使用することができる。反応圧力は特に限定されないが、常圧ないし若干の加圧下で行うことができる。
本発明の方法で得られる反応生成液には、目的物であるメタクリル酸メチルの他に、未反応原料やメタクリル酸、アセトン、ポリメチルベンゼン類などの副生物が含まれる。このような副生物は蒸留や抽出などの通常の精製方法を適用すれば容易に分離できる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体と合成層状ケイ酸マグネシウム化合物の物性測定、メタクリル酸メチル製造用触媒成型体のメタクリル酸メチル合成反応における性能試験は、次のようにして行った。
<組成分析>
合成層状ケイ酸マグネシウム化合物に含まれるケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、硫黄、酸素元素の定量分析は、蛍光X線分析(XRF)により行った。測定は、150℃で乾燥処理した粉末試料を板状に圧縮成型して、株式会社リガク製の走査型蛍光X線分析装置ZSX PrimasIIを用いて測定した。上記の方法により、合成層状ケイ酸マグネシウム化合物中のケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、硫黄、酸素の各元素、上記以外の微量の元素成分の含有率(重量百分率)が測定される。上記測定結果から、微量の元素成分を除いた、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、硫黄、酸素の6種の元素成分の合計に対する硫黄の割合を、合成層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率とした。
合成層状ケイ酸マグネシウム化合物に含まれるケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、硫黄、酸素元素の定量分析は、蛍光X線分析(XRF)により行った。測定は、150℃で乾燥処理した粉末試料を板状に圧縮成型して、株式会社リガク製の走査型蛍光X線分析装置ZSX PrimasIIを用いて測定した。上記の方法により、合成層状ケイ酸マグネシウム化合物中のケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、硫黄、酸素の各元素、上記以外の微量の元素成分の含有率(重量百分率)が測定される。上記測定結果から、微量の元素成分を除いた、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、硫黄、酸素の6種の元素成分の合計に対する硫黄の割合を、合成層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率とした。
<pH分析>
合成層状ケイ酸マグネシウム化合物のpHは、合成層状ケイ酸マグネシウム化合物の2重量%水溶液を調製したあと超音波分散処理をし、更に一晩放置して完全に分散させた溶液で測定した。測定は、株式会社堀場製作所製のpHメータD-54を用いて測定した。
合成層状ケイ酸マグネシウム化合物のpHは、合成層状ケイ酸マグネシウム化合物の2重量%水溶液を調製したあと超音波分散処理をし、更に一晩放置して完全に分散させた溶液で測定した。測定は、株式会社堀場製作所製のpHメータD-54を用いて測定した。
<メタクリル酸メチル合成反応における性能試験>
メタクリル酸メチル合成反応の性能試験は、原料タンク、原料供給ポンプ、原料ガス導入装置、反応管(SUS316製、内径18mmφ、長さ300mm)、冷却装置、反応生成液捕集装置などを備えた固定床気相流通式反応装置を用いて行った。性能試験は、10-20メッシュのサイズに整粒した触媒成型体7gを反応管の中央に充填し、55重量%のα−ヒドロキシイソ酪酸メチルのメタノール溶液を9g/hrで供給し、大気圧下で行った。反応温度は、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルの反応率が99.5〜99.9%の範囲となるように徐々に上げ、280℃に到達するまでの日数を触媒寿命とした。反応成績は、反応生成液をガスクロマトグラフに導入して、定量分析して求めた。
メタクリル酸メチル合成反応の性能試験は、原料タンク、原料供給ポンプ、原料ガス導入装置、反応管(SUS316製、内径18mmφ、長さ300mm)、冷却装置、反応生成液捕集装置などを備えた固定床気相流通式反応装置を用いて行った。性能試験は、10-20メッシュのサイズに整粒した触媒成型体7gを反応管の中央に充填し、55重量%のα−ヒドロキシイソ酪酸メチルのメタノール溶液を9g/hrで供給し、大気圧下で行った。反応温度は、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルの反応率が99.5〜99.9%の範囲となるように徐々に上げ、280℃に到達するまでの日数を触媒寿命とした。反応成績は、反応生成液をガスクロマトグラフに導入して、定量分析して求めた。
ここで、メタノール回収率(MeOH回収率)、ジメチルエーテルの生成率(DME生成率)、メタクリル酸メチルとメタクリル酸の合計収率(MMA+MAA収率)は、次のようにして算出した。
(1)MeOH回収率(%)=(反応生成液中のメタノールのモル数)/(原料中のメタノールのモル数)×100
(2)DME生成率(%)=(反応生成液中のジメチルエーテルのモル数×2)/(原料中のメタノールのモル数)×100
(3)MMA+MAA収率(%)=(反応生成液中のメタクリル酸メチルのモル数+反応生成液中のメタクリル酸のモル数)/(原料中のα−ヒドロキシイソ酪酸メチルのモル数)×100
(1)MeOH回収率(%)=(反応生成液中のメタノールのモル数)/(原料中のメタノールのモル数)×100
(2)DME生成率(%)=(反応生成液中のジメチルエーテルのモル数×2)/(原料中のメタノールのモル数)×100
(3)MMA+MAA収率(%)=(反応生成液中のメタクリル酸メチルのモル数+反応生成液中のメタクリル酸のモル数)/(原料中のα−ヒドロキシイソ酪酸メチルのモル数)×100
実施例1
NaOH 75.9gをイオン交換水 462.9gに溶解し、アルミン酸ソーダ(Al2O3 51.0wt%, Na2O 36.0wt%) 27.7g を添加、溶解した。さらにシリカゾル(SiO220wt%) 333.0g とイオン交換水 200.0g との混合液を加え、均一なスラリー混合物になるまで撹拌した。上記混合物をオートクレーブに入れ、100 ℃で48時間結晶化を行なった。その後室温に戻して濾過し、ろ液の遊離アルカリ量が0.01ミリ当量/gになるまで水洗後、150℃で乾燥して白色のゼオライト粉末 51.6 gを得た。このゼオライトはX線回折と化学組成分析の結果、格子定数24.86 Å,Na/Al = 0.96の合成フォージャサイト型ゼオライトであった。
NaOH 75.9gをイオン交換水 462.9gに溶解し、アルミン酸ソーダ(Al2O3 51.0wt%, Na2O 36.0wt%) 27.7g を添加、溶解した。さらにシリカゾル(SiO220wt%) 333.0g とイオン交換水 200.0g との混合液を加え、均一なスラリー混合物になるまで撹拌した。上記混合物をオートクレーブに入れ、100 ℃で48時間結晶化を行なった。その後室温に戻して濾過し、ろ液の遊離アルカリ量が0.01ミリ当量/gになるまで水洗後、150℃で乾燥して白色のゼオライト粉末 51.6 gを得た。このゼオライトはX線回折と化学組成分析の結果、格子定数24.86 Å,Na/Al = 0.96の合成フォージャサイト型ゼオライトであった。
次に、Rockwood Additives社から市販されている合成ヘクトライトであるラポナイトRD(ラポナイトは登録商標)をイオン交換水でゲル状にしたのちカラムに充填し、カラムの上方からイオン交換水を通液して洗浄した。得られたゲルは90℃の乾燥機で乾燥したのち乳鉢で粉砕して粉末とした。上記方法によって得られたバインダ(A)の組成分析結果を表1に記載した。バインダ(A)中の硫黄含有率は0.073重量%であった。
上記合成フォージャサイトゼオライト粉末17gに、硫黄含有率を0.073重量%に調整したラポナイトRDの粉末3gを混合し、更にイオン交換水を徐々に加えながら良く混練したのち成型し、150℃で乾燥、350℃で焼成して触媒成型体を得た。組成分析の結果、得られた触媒成型体中の硫黄含有率は0.011重量%、マグネシウム含有率は、2.67重量%であった。得られた触媒成型体を用いて前記したメタクリル酸メチル合成反応の性能試験を行った結果、触媒寿命は65日であり、MeOH回収率は93.6%、DME収率は4.1%、MMA+MAA収率は94.2%であった。これらの反応成績は、いずれも反応期間中の平均値である。用いたラポナイトRDのpHは10.15であった。pH、反応成績を表2に記載した。
実施例2
実施例1で用いたバインダ(A)の代わりに、ラポナイトRDを洗浄し硫黄含有率0.062重量%としたバインダ(B)を用いたほかは、実施例1と同様に触媒調製し、バインダーの組成分析とpHの測定、メタクリル酸メチル合成反応の性能試験を行った。pH、反応成績を表2に、バインダー組成分析結果を表1に記載した。
実施例1で用いたバインダ(A)の代わりに、ラポナイトRDを洗浄し硫黄含有率0.062重量%としたバインダ(B)を用いたほかは、実施例1と同様に触媒調製し、バインダーの組成分析とpHの測定、メタクリル酸メチル合成反応の性能試験を行った。pH、反応成績を表2に、バインダー組成分析結果を表1に記載した。
比較例1
実施例1で用いたバインダ(A)の代わりに、硫黄含有率が0.114重量%のラポナイトRDを用いたほかは、実施例1と同様に触媒調製し、バインダーの組成分析とpHの測定、メタクリル酸メチル合成反応の性能試験を行った。pH、反応成績を表2に、バインダー組成分析結果を表1に記載した。
実施例1で用いたバインダ(A)の代わりに、硫黄含有率が0.114重量%のラポナイトRDを用いたほかは、実施例1と同様に触媒調製し、バインダーの組成分析とpHの測定、メタクリル酸メチル合成反応の性能試験を行った。pH、反応成績を表2に、バインダー組成分析結果を表1に記載した。
比較例2
ラポナイトRDの代わりに、特許文献6に記載のベントナイト(シリカアルミナ系粘土鉱物)であるベンゲル11(日本有機粘土株式会社製)を用いたほかは、実施例1と同様に触媒調製し、pHの測定、メタクリル酸メチル合成反応の性能試験を行った。pH、反応成績を表2に記載した。なお、用いたベンゲル11中の硫黄含有率は0.028重量%であった。
ラポナイトRDの代わりに、特許文献6に記載のベントナイト(シリカアルミナ系粘土鉱物)であるベンゲル11(日本有機粘土株式会社製)を用いたほかは、実施例1と同様に触媒調製し、pHの測定、メタクリル酸メチル合成反応の性能試験を行った。pH、反応成績を表2に記載した。なお、用いたベンゲル11中の硫黄含有率は0.028重量%であった。
これらの実施例、比較例より、実施例1及び2に記載の触媒寿命は、比較例1に記載の触媒に比べて長いことがわかる。また、実施例1及び2に記載の触媒は、従来技術のベントナイト(比較例2)で成型した触媒と比較しても、触媒寿命が長く、かつ、メタノール回収率から算出されるメタノールのロス量が少ない点で優れていることがわかる。
Claims (6)
- 合成フォージャサイト型ゼオライトと層状ケイ酸マグネシウム化合物を含むメタクリル酸メチル製造用触媒成型体であって、前記層状ケイ酸マグネシウム化合物中の硫黄含有率が0.10重量%以下である、メタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
- 前記合成フォージャサイト型ゼオライトと前記層状ケイ酸マグネシウム化合物の合計に対する層状ケイ酸マグネシウム化合物の割合が5〜30重量%である、請求項1に記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
- 前記層状ケイ酸マグネシウム化合物が、合成層状ケイ酸マグネシウム化合物である、請求項1または2に記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
- 前記合成層状ケイ酸マグネシウム化合物が合成ヘクトライトである、請求項3に記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のメタクリル酸メチル製造用触媒成型体を用いてα−ヒドロキシイソ酪酸メチルの気相接触反応を行う工程を有することを特徴とするメタクリル酸メチルの製造方法。
- 希釈剤として、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルに対して0.1〜3.0 重量倍のメタノールを用いることを特徴とする請求項5に記載のメタクリル酸メチルの製造方法。
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