JP3479676B2 - 合成膨潤性ケイ酸塩の連続製造方法 - Google Patents
合成膨潤性ケイ酸塩の連続製造方法Info
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Description
続製造方法に関するものであり、さらに詳しくはスメク
タイトに類似した構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩、特
に3−八面体型スメクタイトに類似した構造を有する合
成膨潤性ケイ酸塩の連続合成方法に関するものである。
成膨潤性ケイ酸塩として、2−八面体型スメクタイトに
類似した構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩と3−八面体
型スメクタイトに類似した構造を有する合成膨潤性ケイ
酸塩がある。2−八面体型スメクタイトに類似した構造
を有する合成膨潤性ケイ酸塩としてモンモリロナイト、
バイデライト、ノントロナイト等があり、3−八面体型
スメクタイトに類似した構造を有する合成膨潤性ケイ酸
塩の代表的なものとして、ヘクトライト、サポナイト、
スチブンサイトが知られている。これらは天然にも存在
するが、これらの合成法として、各種原料を配合して調
製したスラリーを水熱合成する方法があり、何れも水中
で膨潤して分散し粘性をおび、陽イオン交換能を有する
ようになる。サポナイト類似構造を有する合成膨潤性ケ
イ酸塩の製法として特公昭63−6486号公報、ま
た、スチブンサイト類似構造を有する合成膨潤性ケイ酸
塩の製法として特公昭63−6485号公報が開示され
ている。
主なもとしては次の3通りの方法が知られている。 (1)ニューマンは硫酸マグネシウムおよび塩化リチウ
ムを含む熱水溶液に炭酸ナトリウムおよび水ガラスを含
む水溶液を加え、沈殿物を含む系を還流煮沸した後、オ
ートクレーブ中で高温高圧で反応させ、反応混合物を濾
過、水洗して副生塩を除去した後乾燥してヘクライト型
ケイ酸塩を合成している(バーバラ・スーザン・ニュー
マン、特公昭46−813号公報)。
ウム塩水溶液とを反応させ、生成した水酸化マグネシウ
ムスラリーにケイ酸ソーダ水溶液を加えて水酸化マグネ
シウム−シリカゲル複合沈殿体をつくり、濾過・水洗を
行って副生電解質を除き、水に分散させた後、リチウム
イオン、その他のアルカリ金属イオンあるいはフッ素イ
オンを添加し、100〜270℃で水熱反応させて、生
成物を乾燥してヘクトライト型ケイ酸塩を合成している
(近藤三二、特公昭51−33080号公報)。
の均質混合溶液をアルカリ溶液で沈殿させ、濾過、水洗
により副生溶解質を除去した後、リチウムイオン、その
他の一価陽イオンおよび要すればフッ素イオンを添加
し、100℃ないし300℃の条件下で水熱反応を行
い、次いで乾燥することによりヘクトライト型粘土鉱物
に類似した構造をもつ一般式 [ Si8 (Mg6-x-yLixNay)O 20{(OH)4-Z FZ}](x+y)-
・(x+y)M+ (ここにx、y、zの値は0≦x2,0≦y2,0<x
+y<2,0≦z<4とし、M+ はアルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン
などの一価陽イオンである。)のヘクトライト型ケイ酸
塩を合成している(鳥居一雄他、特公昭61−1284
8号公報)。
程がかなり複雑で時間と手間がかかる上、水熱反応時に
は大過剰のナトリウムイオンおよび反応には関与しない
塩素イオン、炭酸イオンなど陰イオンが大量に存在する
ため、生成するケイ酸塩の純度はあまり高くないといっ
た欠点を有する。しかも反応終了後に大量に生成した副
生塩を濾過・水洗で除去するため生成ケイ酸塩が膨潤、
分散してきて濾過・水洗が非常に困難となる欠点も有す
る。
−シリカゲル複合沈殿体をつくり、濾過・水洗して副生
塩を除去した後水熱合成を行うため、ニューマンの方法
の欠点は解消されているが、原料の水酸化マグネシウム
−シリカゲル複合沈殿体はアンモニア水中にマグネシウ
ム塩水溶液をゆっくり滴下して水酸化マグネシウムを生
成させた後、水ガラス水溶液をゆっくり滴下して水酸化
マグネシウム−シリカゲル複合沈殿体をつくり、攪拌し
て均質にするため、この場合も前処理に時間と手間がか
かるといった欠点を有し、しかも水熱合成時に膨潤性粘
土が生成するのにかなり長時間を要するといった欠点も
認められる。
ネシウム塩の混合溶液から得た均質沈殿物を出発原料と
して用いることにより、ニューマンや近藤の方法の欠点
を克服し、優れた陽イオン交換能あるいはゲル形成能を
有するヘクトライトに類似した構造を有するケイ酸塩が
比較的短時間で得られるという点で有利な方法である。
した構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩の製造において、
鳥居等の方法も含めて、従来開示されている製造法では
原料調製後の水熱反応は、全てバッチ式方法で行われて
いる。しかもその際の反応温度は100〜350℃、反
応時間は1〜24時間といわれているが、実際的には1
80〜250℃前後で3〜10時間程度の反応時間が必
要である。また、得られる水熱合成物を経済的に製造し
ようとすると、オートクレーブに仕込むスラリー濃度を
出来るだけ高める必要があるが、スラリー濃度を高め過
ぎると粘性が大きくなり(反応が進むにつれて粘性が非
常に増大する)、攪拌による均一化が困難になり、製品
の品質と純度が低下する。
と、スラリー濃度をできるだけ高くする必要があり(ス
ラリー濃度は2〜20%位のできるだけ高い方が好まし
い)、このため高粘性スラリーの抜き出しという面倒な
ハンドリングも必要になる。それに大型の耐圧反応容器
は非常に高価であり、更に高粘性のスラリーの攪拌は高
トルクのために極めて困難であること等も考え合わせる
と、バッチ式水熱反応は大量生産には不向きであり、こ
れが製造コスト高の主因の一つになっており、この解決
方法の出現が強く望まれていた。
に類似した構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩、特に3−
八面体型スメクタイトに類似した構造を有する合成膨潤
性ケイ酸塩の製造において、調製原料より水熱合成する
際に採用されていた従来のバッチ式水熱合成反応の問題
点を解決し、品質と純度に優れた製品を短時間に経済的
にかつ安全に連続製造する方法を提供するものである。
に鑑み鋭意検討を行った結果、パイプリアクター内で高
温度で連続的に水熱合成反応を行うことにより、大量生
産が可能で、製造コストの大幅な低下が可能であること
を見い出し本発明に到達した。
した構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩を合成するに当た
り、各種原料を配合して調製して得たスラリーを、パイ
プリアクター内で200℃ないし400℃の条件下で連
続的に水熱反応を行うことを特徴とする合成膨潤性ケイ
酸塩の連続製造方法である。
タイトに類似した構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩を合
成するに当たり、ケイ酸とマグネシウム塩の均質混合溶
液あるいは更にアルミニウム塩を配合した均質混合溶液
と、アルカリ溶液よりシリコン・マグネシウム複合体あ
るいはシリコン・マグネシウム・アルミニウム複合体を
つくり、副生溶解質を除去して該シリコン・マグネシウ
ム複合体あるいはシリコン・マグネシウム・アルミニウ
ム複合体を分離・洗浄及び濃縮した後、リチウムイオン
および/又はその他の陽イオン、および要すればフッ素
イオンを添加して得たスラリーを、パイプリアクター内
で200℃ないし400℃の条件下で連続的に水熱反応
を行うことを特徴とする請求項1記載の合成膨潤性ケイ
酸塩の連続製造方法である。
ム塩の均質混合溶液をアルカリ溶液で沈殿させ、濾過、
水洗により副生溶解質を除去した後、リチウムイオン、
その他の一価陽イオンおよび要すればフッ素イオンを添
加して得たスラリーを、パイプリアクター内で200℃
ないし400℃の条件下で連続的に水熱反応を行うこと
を特徴とする下記一般式で表されるヘクトライト型粘土
鉱物に類似した構造 [ Si8 (Mg6-x-yLixNay)O 20{(OH)4-Z FZ}](x+y)-
・(x+y)M+ (ここにx、y、zの値は0≦x2,0≦y2,0<x
+y<2,0≦z<4とし、M+ はアルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン
などの一価陽イオンである。)をもつ請求項1記載の合
成膨潤性ケイ酸塩の連続製造方法である。
スメクタイトに類似した構造を有する合成膨潤性ケイ酸
塩の製造における全ての水熱合成反応を対象としてい
る。その中でも、特に3−八面体型スメクタイトに類似
した構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩の製造を対象にし
ており、ヘクトライト、サポナイト、スチブンサイト類
似構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩の製造における水熱
合成反応は当然その対象となる。
ト類似構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩として、例えば
ヘクトライト類似構造を有する物質として特公昭61−
12848号公報に記載されている下記の物質、 [Si8 (Mg6-x-yLixNay)O 20{(OH)4-Z FZ}](x+y)-
・(x+y)M+ (ここにx、y、zの値は0≦x2,0≦y2,0<x
+y<2,0≦z<4とし、M+ はアルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン
などの一価陽イオンである)、サポナイト類似構造を有
する物質として、特公昭63−6486号公報に記載さ
れている下記の物質、 [(SiO2)a・(MgO)b・(Al2O3)c/2・(OH)4-d・Fd]x-・Mx/y y+ (ここに[ ]内は結晶格子成分、Mはアルカリ金属カ
チオン、アルカリ土類金属カチオンおよびアンモニウム
イオンからなる群から選んだ少なくとも1個のイオン、
a,b,c,d,xおよびyは以下の値をもつ、6≦a
≦7.5,4.5≦b≦6,0.5≦c≦3.5,0≦
d≦4,0.5≦x≦1,1≦y≦2)、スチブンサイ
ト類似構造を有する物質として特公昭63−6485号
公報に記載されてる下記の物質、 [(SiO2)8・(MgO2/3)a・(OH)2/3a+b-c・Fc]b-・Mb/y y+ (式中のa,b,cおよびyの値は0<a<10,0<
b≦1,0≦c≦2/3a+bおよび1≦y≦2とし、
Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ア
ンモニウムイオンおよびアルキルアンモニウムイオンか
らなる群から選んだ少なくとも1個の陽イオンである)
があり、これらの製造における水熱合成反応が本発明の
対象となる。
ナイト、スチブンサイト類似構造を有する合成膨潤性ケ
イ酸塩の水熱合成反応前のスラリー、即ち、ケイ酸とマ
グネシウム塩の均質混合溶液あるいは更にアルミニウム
塩を配合した均質混合溶液とアルカリ溶液よりシリコン
・マグネシウム複合体あるいはシリコン・マグネシウム
・アルミニウム複合体をつくり、副生溶解質を除去して
該シリコン・マグネシウム複合体あるいはシリコン・マ
グネシウム・アルミニウム複合体を分離・洗浄及び濃縮
した後、リチウムイオンおよび/又はその他の陽イオ
ン、および要すればフッ素イオンを添加して得たスラリ
ーについて詳細に記載されており、本発明においてはこ
れらのスラリーを使用することができるが、本発明の対
象となる水熱合成反応に用いるスラリーは、これらに記
載されている内容に限定されるものではない。
特開昭62−297210号公報、特開昭63−182
213号公報の特許請求の範囲に記載されている3−八
面体型スメクタイトに類似した構造を有する合成膨潤性
ケイ酸塩の製造における水熱合成反応も当然本発明の対
象となる。
合成反応を行うに当たり、従来実施されていたバッチ式
方式に変えて、パイプリアクター内で連続的に処理する
点にある。
それを用いた水熱合成反応研究の歴史は古く、1930
年頃にさかのぼるが、実操業上いくつかの問題点があ
り、その後、その装置の改良と各種化合物の水熱合成研
究は山崎等により意欲的に行われ[水熱化学実験所報
告、頁1〜4、Vol.3,No.1,1979。同、
頁56〜58、Vol.6,No.1,1986。日本
鉱業会誌、頁519〜523、103,1194(’8
7−8)、農業機械学会誌、頁79〜84、Vol.5
1,No.5(1989)、特開平4−284886号
公報など]、また、国内特許でもいくつか開示されてい
るが(特公昭51−35390号公報、特公平2−51
36号公報、特開昭51−145497号公報、特公昭
54−10956号公報、特公昭54−10957号公
報、特開昭62−260713号公報)、これまでに3
−八面体型スメクタイトに類似した構造を有する合成膨
潤性ケイ酸塩を合成するに当たり、原料スラリーの水熱
合成反応を、パイプリアクター内で連続的に行ったとい
う報告はない。
ように量産或いは大量処理を考えると巨大な円筒装置が
必要になるが、肉厚円筒の内圧に対する被破壊強度は、
容器壁の厚さではなく、円筒の内径と外径の比の関数で
示される。バッチ式で大量処理を行う場合、高圧になる
にしたがって容器そのものが大砲の砲身状となり、設備
投資額の巨大化のみならず、安全工学上問題点は大き
い。
料スラリーの水熱合成反応を行うと、反応速度が大きけ
れば、高温に加熱された細管中を高速通過させるだけで
反応は完結し、かつ、大量処理の可能性がある。それ
に、温度の昇降、容器の開閉、原料と生成物の詰め変え
等の手間は解消し、此の点のメリットも極めて大きいと
判断される。
では、水の臨界点付近(300〜400℃、200〜3
00気圧)で、反応速度が著しく増大すると言われてい
る点に着目し、鋭意研究を行い、パイプリアクター内で
連続的に、原料スラリーの水熱反応を行うことにより極
めて短時間で反応が完了し、得られた製品は品質面で問
題ないことを確かめた。この結果、バッチ式の欠点が解
消され、経済的及び安全面でも有利に大量生産が可能で
あることを見出し、本発明に到達した。
アクターで連続的に水熱合成反応を行う点にある。パイ
プリアクターを含むパイプラインシステムの一例を図1
に示すが、本発明は勿論これに限定されるものではな
い。本発明においては、水熱合成部がパイプよりなって
いることが肝要であり、その前後のシステムは特に限定
しない。また、パイプの向きは垂直方向或いは水平方向
の何れも使用でき、また、一定の傾きを持たせて使用す
ることもできる。パイプリアクターに用いるパイプはス
トレートパイプでも蛇管式パイプでも差し支えない。
あり、高圧定量ポンプ2で熱交換器3へ原料を送りこ
み、ここで加熱された原料スラリーは次の加熱反応管
(パイプリアクター)4で加熱状態で水熱合成反応を行
い、反応生成物5を得る。加熱反応管4は一段式又は多
段式であり、熱交換器3を通過後、数本並列に並べて水
熱合成反応を行うことも勿論可能である。また、加熱反
応管4の中に螺旋式の羽根を設けたり、或いは攪拌用の
羽根を設けて攪拌することにより、スラリーの均一化、
反応の促進を図ることもできる。加熱反応管4の直径は
約1〜10cmが適当であり、全長は数m〜数10mが
一般的であるが、生産規模と反応条件により適宜決めれ
ばよい。
耐圧能力等より、およそ200〜400℃が適切である
と判断される。200℃以下では反応速度が小さ過ぎ、
また、400℃以上では装置内圧力が高くなりすぎ構成
している各種装置の耐圧能力等に問題がある。
で乾燥され、場合により粉砕処理をして製品にされる
が、用途により、乾燥工程以後を省くこともできる。な
お、水熱合成反応が進むにつれてスラリーは極めて高粘
性になり、バッチ式の場合は強力な攪拌器を使用しても
スラリーの均質性が失われ、反応速度の低下、製品の不
均質性と純度の低下等を招き易いのに、パイプリアクタ
ーの場合は、細いパイプラインに、ある程度以上のスピ
ードでスラリーを通過させることにより、水熱合成の全
工程を通じ均質なスラリー状態を保つことができるた
め、前記の欠点を改善できる。
性ケイ酸塩、特に3−八面体型スメクタイトに類似した
構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩の合成において、各種
原料を配合し、調製して得た原料スラリーを用いて水熱
反応するに当たり、従来採用されていたバッチ式オート
クレープをパイプリアクターに変えることにより、連続
的に製造が可能になる。さらに工業生産規模の耐圧装置
として反応温度を高めることが可能になり、また、水熱
合成の全工程を通じ均質なスラリー状態を保ち易いた
め、反応時間の大幅な短縮に貢献することができるとと
もに、高純度で均質な製品が得られる。
時間が数分〜数10分で終了する。それ故、小型の設備
で大量生産するのに向いている。また、目的によって
は、より細いパイプラインを復数個通過させることによ
り、より一層のスラリーの均質化が容易になり、このた
め、より一層、反応速度のアップと高純度で均質な製品
を得ることもできるようになる。
うとすると容器の大型化が必要であるが、大型の耐圧反
応容器は非常に高価であり、更に大型化により高粘性の
スラリーの攪拌は高トルクのために極めて困難になり高
価な攪拌機が必要になるが、パイプリアクターの場合
は、小型の装置で大量生産が可能であり、設備費も安く
なる。また、温度の昇降、容器の開閉、原料と生成物の
詰め変え等の手間は解消し、この点のメリットも極めて
大きい。
するが、本発明の主旨を逸脱しないかぎり実施例に限定
されるものではない。次に下記の一般式で表されるヘク
トライト型粘土鉱物に類似した構造 [ Si8 (Mg6-x-yLixNay)O 20{(OH)4-Z FZ}](x+y)-
・(x+y)M+ (ここにx、y、zの値は0≦x2,0≦y2,0<x
+y<2,0≦z<4とし、M+ はアルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン
などの一価陽イオンである。)をもつ膨潤性ケイ酸塩の
水熱合成の例を示す。
4リットルを入れ、3号水ガラス(SiO2 28重量
%、Na2 O9重量%、モル比3.22)860gを溶
解し、95%硫酸162gを攪拌しながら一度に加えて
ケイ酸溶液を得る。次に水1リットルに塩化マグネシウ
ム6水和物[MgCl2 ・6H2 O、一級試薬(純度9
8%)]560gを溶解し、ケイ酸溶液に加えて均質混
合溶液を調製し、2規定水酸化ナトリウム溶液3.6リ
ットル中に攪拌しながら5分間で滴下する。直ちに得ら
れた反応均質複合沈殿物を濾過し、充分に水洗した後、
水200ミリリットルと水酸化リチウム1水和物[Li
(OH)・H2 O]14.5gとよりなる溶液を加えて
スラリー状とし、水熱合成用のサンプル(原料スラリ
ー)を作成した。表1に示した条件で水熱合成テスト
後、80℃で乾燥し、粉砕して生成物の評価テストを行
った。生成物の品質の評価として、陽イオン交換能(容
量)及び見掛け粘度を測定して、バッチ式と連続式の生
成物の比較を行った。
レンブルー吸着法 (2)見掛け粘度:テスト用サンプルを水に2重量%で
分散させ、回転粘度計(東京計器株式会社 B型粘度
計)を用い、6回転/分(剪断速度5.58sec-1)
で見掛け粘度を測定した。
ンシステムを用いて水熱合成した。加熱反応管の内径は
14,3mm、長さ10,000mmのものを用いた。
なお、加熱反応管は内部に羽根や攪拌装置は含んでいな
い。生成物の陽イオン交換能(容量)及び見掛け粘度を
測定した結果を表1に示す。
ートクレーブ(攪拌装置付き)を用いて表2に示した条
件で水熱合成し、生成物の陽イオン交換能(容量)及び
見掛け粘度を測定した結果を表2に示す。
換容量と見掛け粘度の値より、生成物の品質については
パイプリアクターによる連続合成品の方が通常のバッチ
式オートクレーブ合成のものより高いことが判る。ま
た、反応時間の短い比較例3〜4の生成物は陽イオン交
換容量と、見掛け粘度の値が極めて低いため、まだ、反
応が不十分であることが判る。従って、比較例1〜4よ
りさらに反応温度を高め、反応時間は比較例1〜4より
さらに短くして連続的に反応させた実施例1〜5の結果
から、本発明の効果が大きいことが判る。なお、ヘクト
ライト型粘土鉱物以外の3−八面体型スメクタイトに類
似した構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩の合成について
も上記とほぼ同様に試験したが、最適条件は異なるとし
ても、ほぼ同じ反応結果が得られた。以上によりパイプ
リアクターで200℃ないし400℃の条件下で連続的
に水熱反応を行うことにより好結果が得られることが明
らかである。
を有する合成膨潤性ケイ酸塩、特に3−八面体型スメク
タイトに類似した構造を有する合成膨潤性ケイ酸塩の連
続製造方法を提供するものであり、パイプリアクター内
で高温度で連続的に水熱合成反応を行うことにより、品
質と純度に優れた製品を効率よくかつ安全に大量生産で
きる。本発明の合成膨潤性ケイ酸塩の連続製造方法によ
り、調製原料より水熱合成する際に採用されていた従来
のバッチ式水熱合成反応の諸問題点を解決し、製造コス
トの大幅な低下が可能であるので産業上の利用価値が高
い。
ムを示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 合成膨潤性ケイ酸塩を合成する工程にお
いて、各種原料を配合して得たスラリーを、240〜4
00℃に加熱したパイプ内で連続的に水熱反応を行うこ
とを特徴とする合成膨潤性ケイ酸塩の連続製造方法。 - 【請求項2】 合成膨潤性ケイ酸塩がヘクトライト、サ
ポナイト又はスチブンサイトである請求項1記載の合成
膨潤性ケイ酸塩の連続製造方法。 - 【請求項3】 合成膨潤性ケイ酸塩が、一般式: [Si8(Mg6-x-yLixNay)O20[(OH)4-ZFZ]](x+y)-・(x+y)M+ (ここにx、y、zの値は0≦x<2,0≦y<2,0
<x+y<2,0≦z<4とし、M+はアルカリ金属イ
オン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオ
ンなどの一価陽イオンである)、一般式: [(SiO2)a・(MgO)b・(Al2O3)c/2・(OH)4-d・Fd]x-・Mx/y
y+ (ここに[ ]内は結晶格子成分、Mはアルカリ金属カ
チオン、アルカリ土類金属カチオンおよびアンモニウム
イオンからなる群から選んだ少なくとも1個のイオン、
a,b,c,d,xおよびyは以下の値をもつ、6≦a
≦7.5,4.5≦b≦6,0.5≦c≦3.5,0≦
d≦4,0.5≦x≦1,1≦y≦2)、又は一般式: [(SiO2)8・(MgO2/3)a・(OH)2/3a+b-c・Fc]b-・Mb/y y+ (式中のa,b,cおよびyの値は0<a<10,0<
b≦1,0≦c≦2/3a+bおよび1≦y≦2とし、
Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ア
ンモニウムイオンおよびアルキルアンモニウムイオンか
らなる群から選んだ少なくとも1個の陽イオンである)
で示される請求項1記載の合成膨潤性ケイ酸塩の連続製
造方法。
Priority Applications (1)
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1993
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