JP3502831B2 - 接触反応管・回転ディスク反応器方式によるゼオライトの連続製造方法および連続製造装置 - Google Patents

接触反応管・回転ディスク反応器方式によるゼオライトの連続製造方法および連続製造装置

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JP3502831B2 JP2000381616A JP2000381616A JP3502831B2 JP 3502831 B2 JP3502831 B2 JP 3502831B2 JP 2000381616 A JP2000381616 A JP 2000381616A JP 2000381616 A JP2000381616 A JP 2000381616A JP 3502831 B2 JP3502831 B2 JP 3502831B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接触反応管と多段
の回転ディスク接触反応器を利用した接触反応管・回転
ディスク反応器方式によるゼオライトの連続製造方法及
び連続製造装置に関し、更に詳しくは、原料の種類や混
合比の違いによる反応速度の相違に基づいた反応条件
(温度、圧力、時間等)の変更が容易で、大量のゼオラ
イトの製造にも対応可能な接触反応管・回転ディスク反
応器方式によるゼオライトの連続製造方法及び連続製造
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゼオライトは、ケイ素(Si)源および
アルミニウム(Al)源を有する原料をアルカリ処理す
ることによって生成される結晶であり、陽イオン交換機
能、吸着機能、触媒機能など極めて有望な各種の特性を
有すると共に、新たな機能性の発現や用途の拡大など、
さらなる可能性を秘めた物質として多方面で注目されて
いる。こうしたゼオライトは、天然ゼオライト、合成ゼ
オライト、人工ゼオライトに分類されており、一般的
に、特定の組成を有する液相から生成されるものを合成
ゼオライトといい、主に廃棄物由来の固体原料及び/又
は液体原料を原料として生成されるものを人工ゼオライ
トといっている。
【0003】人工ゼオライト(以下、ゼオライトとい
う。)の原料としては、石炭灰、溶融スラグ、ケイ素質
汚泥(廃石英ガラス汚泥等)、アルミドロス、含アルミ
ニウム廃液、含ケイ素廃液等々、さまざまな廃棄物を使
用できることが知られている。こうしたことは、廃棄物
のゼロエミッション化の要請から近年注目されている。
【0004】ゼオライトの製造装置としては、特開平6
−321525号公報や特開平6−321526号公報
に開示されているような回分式や半回分式のいわゆるバ
ッチ型の反応装置が知られている。また、連続的にゼオ
ライトを製造する方法としては、特開平10−3245
18号公報に開示されているような循環流動反応槽を採
用した連続製造装置が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ゼオライトは、陽イオ
ン交換機能など極めて優れた特性とさらなる可能性を有
した物質であるので、より多くの用途に使用されるに
は、その用途に見合った価格で製造されることが不可欠
である。
【0006】しかしながら、上述した従来の製造装置又
は製造方法では、ゼオライトの製造に時間がかかり、品
質に優れたゼオライトを安価に製造するには未だ不十分
なものであった。すなわち、ゼオライトは、所定の条件
下で撹拌させて生成されるが、上述した回分式または半
回分式の反応装置においては、反応装置内に加熱水蒸気
を吹き込んだり反応装置の外側から加熱したりするの
で、反応槽に投入されたゼオライト原料が所定の条件に
到達するまで時間がかかり、さらに、プロペラ等による
機械的な撹拌であるので、十分に撹拌することができず
反応を促進できないという問題があった。また、循環流
動反応槽を採用した連続製造装置では、撹拌は比較的よ
く行われるものの、上述の回分式または半回分式と同様
の方式で加熱されるので、反応槽に投入されたゼオライ
ト原料が所定の条件に到達するまで時間がかかり、反応
を促進できないという問題があった。
【0007】さらに、上述した従来のゼオライトの製造
装置又は製造方法においては、製造条件を容易に変更す
ることができなかったので、多種多様な廃棄物等を原料
として使用する場合、予め原料のケイ素/アルミニウム
組成比(以下、Si/Al比という。)を所定の組成比
に調整する必要があった。そのため、任意のSi/Al
比を有する廃棄物等を容易にゼオライト原料として採用
することができないという不都合があった。
【0008】本発明は、上記問題を解決したものであ
り、原料の種類や混合比の違いによる反応速度の相違に
基づいた反応条件(温度、圧力、時間等)の変更が容易
で、大量のゼオライトの製造にも対応可能であると共に
安価に製造することができる、接触反応管と回転ディス
ク接触反応器を利用した接触反応管・回転ディスク反応
器方式によるゼオライトの連続製造方法及び連続製造装
置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の接触反
応管・回転ディスク反応器方式によるゼオライトの連続
製造方法は、任意のSi/Al比からなる固体原料及び
/又は液体原料とアルカリ水溶液とを含有するゼオライ
ト原料が所定の条件に設定された接触反応管内を連続的
に通過してゼオライト中間組成物が生成される管接触反
応工程と、前記ゼオライト中間組成物が回転ディスク接
触反応器内に設けられた多段の回転ディスクで順次撹拌
されて所望のゼオライトが生成される回転ディスク接触
反応工程と、を少なくとも有することに特徴を有する。
【0010】この発明によれば、ゼオライト原料が所定
の条件に設定された接触反応管内を連続的に通過してゼ
オライト中間組成物が生成される管接触反応工程を有す
るので、ゼオライト原料が接触反応管内を通過する際に
生じる乱流の作用によって、ゼオライト原料が極めて効
率的に撹拌される。その結果、ゼオライト化反応が促進
されてゼオライト中間組成物が速やかに生成され、反応
時間の短縮とそれに基づく製造効率の向上を図ることが
できる。さらに、本発明においては、管接触反応工程後
のゼオライト中間組成物が回転ディスク接触反応工程に
供給されて所望のゼオライトが生成される。この回転デ
ィスク接触反応工程では、供給されたゼオライト中間組
成物が多段の回転ディスクで順次撹拌されるので、その
回転ディスクの回転速度の調整によって容易に反応時間
を変化させることができる。その結果、廃棄物等の任意
のSi/Al比からなる固体原料及び/又は液体原料を
ゼオライトの原料として使用した場合において、ゼオラ
イト原料の種類、混合比ないしSi/Al比の違いによ
る反応速度の相違に基づいた反応条件(温度、圧力、時
間等)、特に反応時間の変更が容易となり、そうした反
応条件の変更によって需要量の変更にも迅速に対応でき
るので、大量のゼオライトの製造も対応可能であると共
に、安価に製造し供給することができる。
【0011】請求項2の発明は、請求項1に記載の接触
反応管・回転ディスク反応器方式によるゼオライトの連
続製造方法において、前記ゼオライトのうちゼオライト
化反応の進行に応じて生成される複数種類のゼオライト
が、前記回転ディスク接触反応器の側面と底面の複数個
所に設けられた排出口から種類別に排出されて次工程に
移送されることに特徴を有する。
【0012】この発明によれば、ゼオライト化反応の進
行に応じて生成されるタイプの異なるゼオライトを複数
個所に設けられた排出口から別々に排出して次工程に移
送することができるので、要求に応じたゼオライトを反
応条件の変更なく製造することができる。
【0013】請求項3に記載の接触反応管・回転ディス
ク反応器方式によるゼオライトの連続製造装置は、任意
のSi/Al比を有する固体原料及び/又は液体原料と
アルカリ水溶液とを含有するゼオライト原料を所定の条
件下で連続的に通過させてゼオライト中間組成物を生成
させる接触反応管と、前記ゼオライト中間組成物を多段
の回転ディスクで順次撹拌して所望のゼオライトを生成
させる回転ディスク接触反応器と、を少なくとも有する
ことに特徴を有する。
【0014】この発明によれば、ゼオライト原料が所定
の条件に設定された接触反応管内を連続的に通過させて
ゼオライトを生成させる接触反応管を有するので、ゼオ
ライト原料が接触反応管内を通過する際に生じる乱流の
作用によって、ゼオライト原料を極めて効率的に撹拌す
ることができる。その結果、ゼオライト化反応が促進さ
れてゼオライト中間組成物が速やかに生成され、反応時
間の短縮とそれに基づく製造効率の向上を図ることがで
きる。さらに、本発明においては、そのゼオライト中間
組成物を多段の回転ディスクで順次撹拌して所望のゼオ
ライトを生成させる回転ディスク接触反応管を有するの
で、その回転ディスクの回転速度の調整によって容易に
反応時間を変化させることができる。その結果、廃棄物
等の任意のSi/Al比からなる固体原料及び/又は液
体原料をゼオライトの原料として使用した場合におい
て、ゼオライト原料の種類、混合比ないしSi/Al比
の違いによる反応速度の相違に基づいた反応条件(温
度、圧力、時間等)、特に反応時間の変更が容易とな
り、そうした反応条件の変更によって需要量の変更にも
迅速に対応できるので、大量のゼオライトの製造にも対
応可能であると共に、安価に製造し供給することができ
る。
【0015】請求項4の発明は、請求項3に記載の接触
反応管・回転ディスク反応器方式によるゼオライトの連
続製造装置において、前記回転ディスク接触反応器の側
面と底面の複数個所には、前記ゼオライトのうちゼオラ
イト化反応の進行に応じて生成される複数種類のゼオラ
イトを種類別に排出して次工程に移送するための排出口
が設けられていることに特徴を有する。
【0016】この発明によれば、ゼオライト化反応の進
行に応じて生成されるタイプの異なるゼオライトを複数
個所に設けられた排出口から別々に排出して次工程に移
送することができるので、要求に応じたゼオライトを反
応条件の変更なく製造することができる。
【0017】請求項5の発明は、請求項3または請求項
4に記載の接触反応管・回転ディスク反応器方式による
ゼオライトの連続製造装置において、前記回転ディスク
接触反応器から排出されたゼオライトの保有する熱を回
収して、前記接触反応管に供給される前のゼオライト原
料を予熱する、チューブリング状の熱交換器が設けられ
ていることに特徴を有する。
【0018】この発明によれば、回転ディスク接触反応
器から排出されたゼオライトが保有する熱を有効利用で
きると共に、ゼオライトを冷却するための冷却水を節約
できる。さらに、そうした熱交換器によって、接触反応
管に供給される前のゼオライト原料を予め加熱できるの
で、接触反応管内に供給されたゼオライト原料を速やか
に所定の温度に上昇させることができる。その結果、ゼ
オライト化反応が促進されてゼオライト中間組成物が速
やかに生成され、反応時間の短縮とそれに基づく製造効
率の向上を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の接触反応管・回転
ディスク反応器方式によるゼオライトの連続製造方法及
び連続製造装置について、図面を参照しつつ説明する。
【0020】図1は、本発明の接触反応管・回転ディス
ク反応器方式によるゼオライトの連続製造方法の一例を
示すフロー図である。図2は、本発明の接触反応管・回
転ディスク反応器方式によるゼオライトの連続製造装置
1の一例を示すフローシートである。図3は、接触反応
管15の一例を示す概略図である。図4は、回転ディス
ク接触反応器16の一例を示す概略図である。図5は、
回転ディスク接触反応器16内に設けられている回転デ
ィスク20の一例を示す概略図である。図6は、ゼオラ
イトの固液分離装置31の一例を示す構成図である。図
7は、ゼオライトの脱水装置41の一例を示す構成図で
ある。
【0021】本発明の接触反応管・回転ディスク反応器
方式によるゼオライトの連続製造方法は、管接触反応工
程と回転ディスク接触反応工程とを主要な工程として含
み、全体としては、図1に示すように、ゼオライト原料
の準備工程と、管接触反応工程と、回転ディスク接触反
応工程と、固液分離工程と、必要に応じて設けられる型
転換工程と、脱水工程とから構成されるものである。な
お、こうした各々の工程の直後には、必要に応じて洗浄
工程を加えることができる。また、回転ディスク接触反
応工程と固液分離工程との間には、熱交換工程と冷却工
程とを必要に応じて加えることもできる。以下、各工程
およびその工程に係る製造装置について順に説明する。
【0022】(1)ゼオライト原料の準備工程 ゼオライト原料は、任意のSi/Al比からなる固体原
料及び/又は液体原料と、アルカリ水溶液とを含有して
なるものである。
【0023】固体原料及び/又は液体原料としては、本
発明の連続製造方法によってゼオライトが生成され得る
に足るSiとAlを少なくとも有するものであることは
言うまでもないが、任意のSi/Al比からなるもの、
すなわち、SiとAlの組成比が明らかになっているも
のを好ましく使用できる。また、後述するように特定の
結晶鉱物を添加して特定の種類のゼオライトを誘導する
場合には、SiとAlの組成比が明らかでないものであ
っても使用することができる。
【0024】固体原料及び/又は液体原料としての廃棄
物の使用は、近年のゼロエミッション化の要望から特に
好ましい。なお、固体原料や液体原料は、スラリー等の
ように液体や固体が混在した粘土状、流動状のものであ
ってもよい。
【0025】具体的な固体原料及び/又は液体原料とし
ては、SiとAlの一方又は両方を有する固体廃棄物
や、SiとAlの一方又は両方を有する液体廃棄物を用
いたり、そうした固体廃棄物と液体廃棄物の一方又は両
方を有するものであっても、それらをそれぞれ複数配合
したものであってもよい。
【0026】SiとAlの両方を有するものの具体例と
しては、石炭灰、都市ゴミ焼却灰、活性汚泥焼却灰、ゴ
ミ固形化燃料灰等の焼却灰、製紙スラッジ、鋳物スラッ
ジ(廃砂)、灰の溶融スラグ、凝灰岩(大谷石など)、
火山灰、砂利のくず等を例示でき、SiとAlのいずれ
か一方を有するものの具体例としては、脱水ケーキ、廃
ガラス、シリコンウエハー製造時の廃シリコン等の珪素
含有物質、稲、麦等の禾目科植物の焼却灰またはアルカ
リ抽出液や、Al廃液、Alドロス、アルマイト加工廃
液、アルミサッシ洗浄液等の廃液、廃Al缶、廃Alホ
イル等のAl含有物質を例示できる。
【0027】なお、液体原料として、SiとAlの一方
又は両方を有する廃棄物を後述するアルカリ処理により
予め溶解したものも使用することができる。この場合に
おけるアルカリ処理は、ゼオライト原料として液体原料
を供給する際の前処理の一つとして行われる処理をい
い、廃棄物の種類によっては、こうした処理を好ましく
採用できる。また、本発明のゼオライトの生成過程から
排出された未反応物または廃液を、液体原料として再利
用することもできる。こうした再利用は、廃棄物のゼロ
エミッション化において特に好ましい。
【0028】アルカリ水溶液は、ゼオライトの生成反応
には不可欠なものであり、上述した固体原料及び/又は
液体原料の種類によって、アルカリ水溶液の種類と濃度
が適宜選択される。具体的には、水酸化ナトリウム水溶
液、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ金属、アルカリ
土類金属等を陽イオンとするアルカリ水溶液を挙げるこ
とができる。
【0029】ゼオライト原料は、任意のSi/Al比か
らなる固定原料及び/又は液体原料の所定量と、予め所
定の濃度に調製されたアルカリ水溶液の所定量とを、混
合槽で所定時間混合し、その後供給槽14(図2を参
照。)に移送されて準備される。固体原料及び/又は液
体原料とアルカリ水溶液との混合手段は特に限定されな
いが、例えば、プロペラタイプの一般的な撹拌ミキサー
等によって行うことができる。
【0030】アルカリ水溶液の濃度としては、0.01
〜6N(規定。以下同じ。)等の濃度で処理することが
できるが、この範囲に限定されない。通常、3.5N程
度が好ましい。固体原料及び/又は液体原料とアルカリ
水溶液との比は、固体原料及び/又は液体原料:アルカ
リ水溶液=1:1〜1:8等の割合で処理することがで
きるが、この範囲に限定されない。通常、1:4や1:
8等のように、アルカリ水溶液の割合の高いものが好ま
しい。なお、アルカリ水溶液の濃度とその配合比は、ゼ
オライト原料の種類、反応条件、反応時間、所望する製
造量等を考慮して適宜設定される。
【0031】供給槽14に準備されたゼオライト原料
は、図2に示すように、供給ポンプ11によって、管接
触反応工程3に供給される。このとき、管接触反応工程
3に供給される前のゼオライト原料は、熱交換工程(熱
交換器18)を通過することによって、後述する回転デ
ィスク接触反応工程4から排出されたゼオライトが保有
する熱を回収して加温(例えば、80〜100℃程度)
される。こうした熱交換による加温によって、管接触反
応工程3(接触反応管15)に供給されたゼオライト原
料を速やかに所定の温度(例えば、90〜185℃)に
上昇させることができる。その結果、ゼオライト化反応
が促進されてゼオライト中間組成物が速やかに生成さ
れ、反応時間の短縮とそれに基づく製造効率の向上を図
ることができる。この熱交換によって、ゼオライトが保
有する熱を有効利用できると共に、ゼオライトを冷却す
るための冷却水を節約できる。さらに、この熱交換によ
って、生成されたゼオライトの急冷を防止することがで
きるので、ゼオライトの急激な温度変化に基づいた結晶
化の促進や停止を制御することができる。
【0032】なお、このとき、熱交換器で加温されたゼ
オライト原料が管接触反応工程3に供給される途中に、
加温されていない少量のゼオライト原料を供給すること
が好ましい。こうすることによって、系内圧力を調整す
ることができると共に、ゼオライト原料の凝固を防止す
ることができる。
【0033】本発明のゼオライトの連続製造方法1は連
続的なものであるので、ゼオライト原料の混合、さらに
管接触反応工程3へのゼオライト原料の供給は、供給ポ
ンプ11の操作等によって連続的に行われる。
【0034】(2)管接触反応工程 管接触反応工程3は、図2に示すように、供給されたゼ
オライト原料を、ゼオライト中間組成物に反応させるた
めの工程であり、本発明の特徴的な部分である。従っ
て、この管接触反応工程3及び後述する回転ディスク接
触反応工程4を少なくとも有するゼオライトの製造方法
であれば、その前工程や後工程に、本願で説明する他の
各工程を含むものであっても、本願で説明しない工程を
含むものであってもよい。
【0035】本発明において、管接触反応工程3で生成
されるゼオライト中間組成物とは、ゼオライト化が進行
しているが、所望のゼオライトにまではゼオライト化が
進んでいない中間段階の組成物を言っている。したがっ
て、本発明においては、管接触反応工程3及び後述する
回転ディスク接触反応工程4によって、所望のゼオライ
トを得ることができる。
【0036】ゼオライト原料は、この管接触反応工程3
に連続的に供給され、所定の温度、圧力、時間、撹拌効
果等に設定された接触反応管15内を連続的に通過す
る。ここでいう「連続的」とは、ゼオライト原料がほぼ
絶え間なく連続して供給される態様を表す場合と、一定
間隔毎のゼオライト原料の供給が連続的に行われる態様
を表す場合とをいう。
【0037】管接触反応工程3でのゼオライト化反応
は、所定の条件下において、ゼオライト原料が接触反応
管15内を通過する際に生じる渦ないし乱流に基づいた
極めて効率的に撹拌作用によって起こる。
【0038】極めて効率的な撹拌作用をもたらす乱流の
程度は、レイノルズ数2千〜100万、より好ましくは
8千〜10万、さらに好ましくは1万〜5万であり、ゼ
オライト化反応をより効率的に行うことができる。この
レイノルズ数は、ゼオライト原料の流速、接触反応管1
5の内径、ゼオライト原料の密度、粘度および動粘度等
の因子によって変化させることができる。そのため、ゼ
オライト原料の構成割合、すなわち固体原料及び/又は
液体原料とアルカリ水溶液との割合や、それら原材料等
の種類等を考慮して、上記の好ましいレイノルズ数とな
るように各因子の設定や、接触反応管15の設計等が行
われる。
【0039】接触反応管15には、オリフィスを設ける
ことができる。オリフィスの態様については特に限定さ
れない。オリフィスを設けることによって、乱流の発生
やレイノルズ数の調整を容易に行うことができる。
【0040】接触反応管15は、図3に詳しく示すよう
に、上記レイノルズ数を考慮して選定された所定の内径
を有する所定の長さの管である。その長さや内径は、特
に限定されず、管接触反応工程3における反応条件や反
応速度に基づき、さらに、後述する回転ディスク接触反
応工程4における反応条件や反応速度を考慮して、任意
に設計される。
【0041】さらに、管接触反応工程3に超音波発振装
置やマイクロ波発振装置を設けることが好ましい。超音
波発振装置やマイクロ波発振装置を設けることによっ
て、接触反応管15内を通過するゼオライト原料に微視
的な強撹拌作用からなる超音波振動やマイクロ波振動を
与え、ゼオライト化反応を促進させることができる。
【0042】撹拌は、特に固体原料にアルカリ水溶液が
効率的にアタックして固体成分の溶解性に大きく影響す
る因子であるので、上記の撹拌手段によって、固体原料
へのアルカリ水溶液のアタックや固体原料と結晶鉱物と
の接触機会をさらに向上させることができ、ゼオライト
化反応をさらに促進させることができる。なお、液体原
料を用いた場合においても効果的である。
【0043】接触反応管15は、ゼオライト化反応を容
易にさせるために、圧力調整手段によって所定の圧力に
調整され、下記の加熱手段によって所定の温度に調整さ
れる。この圧力と温度の関係は、飽和蒸気圧曲線に基づ
いて設定されることが好ましい。
【0044】ゼオライト化反応を速やかに起こすために
ゼオライト原料に与えられる具体的な圧力と温度の範囲
としては、飽和蒸気圧曲線に基づき、圧力約1〜8kg
/cm2 (約0.1〜0.8MPa)、温度約90〜1
85℃の範囲とすることが特に好ましいが、この範囲以
外であってもよく特に限定されない。なお、接触反応管
15は、反応に供するゼオライト原料を上述した圧力・
温度条件に設定するのに耐えうる材質や寸法(肉厚等)
を有するものが採用される。
【0045】接触反応管15の加熱は、熱媒体オイル1
7によるもの、蒸気によるもの、加熱炉によるものの等
の何れでもよく、特に限定されない。こうした加熱手段
によれば、接触反応管15が全長に亘って均一な温度で
加熱されるので、ゼオライト原料には、接触反応管15
内に供給された時点から十分な温度が与えられる。しか
も、乱流作用に基づく十分な撹拌も与えられる。その結
果、ゼオライト原料が接触反応管15に供給されて直ぐ
にゼオライト化反応を開始させることができ、ゼオライ
ト中間組成物の生成反応が促進され、反応時間の短縮と
それに基づく製造効率の向上を達成することができる。
なお、図2のフローシートには、熱媒体オイル17によ
って接触反応管15を加熱する手段の一例を示してい
る。その熱媒体オイル17は、循環ポンプ13によって
循環され、その中間で所定の温度(例えば、100〜2
00℃)に加熱される。こうした循環タイプの加熱手段
の他に、接触反応管15をオイルバスに浸す方式など、
種々採用することも可能である。
【0046】接触反応管15内を通過するゼオライト原
料の速度は、ポンプを利用したり、後で説明する圧送手
段を利用して調節することができる。
【0047】この接触反応管15には、長さ変更手段を
設けることができる。接触反応管15はその全長におい
て所定の条件に設定されているので、ゼオライト原料が
接触反応管15に供給されると、乱流による有効な撹拌
によってゼオライト化反応が直ぐに開始する。この際、
ゼオライト原料の種類、濃度、流速、接触反応管15の
設定条件(温度、時間、乱流の程度等)によってゼオラ
イト化反応の速度が相違することがあり、所望の程度に
ゼオライト化したゼオライト中間組成物を得ることがで
きない場合がある。接触反応管15の長さ変更手段は、
このような場合に、その反応時間を容易に制御すること
ができ、所望の程度にゼオライト化したゼオライト中間
組成物を容易に得ることができる。
【0048】接触反応管15の長さ変更手段としては、
図3に示す接触反応管15において、接触反応管15の
配管操作によって、接触反応管15の長さを短縮したり
長くしたりする方法を採ることができる。接触反応管1
5の配管操作としては、3方弁を一定長さ毎に接触反応
管15に設け、その弁の開閉によって操作する方法を例
示できる。
【0049】ゼオライト原料中のアルカリ水溶液の濃度
およびアルカリ水溶液中のSi濃度やAl濃度は、ゼオ
ライト化反応およびゼオライト生成反応の速度に影響す
るので、その濃度の調整は、管接触反応工程3後および
回転ディスク接触反応工程4後の取り出し口(図示しな
い。)から溶液を採取して、アルカリ水溶液の濃度およ
びそこに含有するSi濃度やAl濃度を測定し、ゼオラ
イト原料調製時に投入するアルカリ水溶液と、後述する
固液分離工程5で回収したアルカリ水溶液との供給量に
よって行うことができる。
【0050】なお、運転開始時には、接触反応管15内
や回転ディスク接触反応器16内を所定の温度にするに
は時間がかかる場合がある。そのような場合には、図2
に示すM1弁の開放操作とM2弁の閉鎖操作を行うこと
によって、ゼオライト原料ないしゼオライト中間組成物
を循環させる。こうして、系内の早期温度上昇を達成で
きると共に、熱媒体の加熱容量を小さくすることができ
るという利点がある。
【0051】以上説明した管接触反応工程3によって生
成されたゼオライト中間組成物は、次の回転ディスク接
触反応工程4に送られる。
【0052】(3)回転ディスク接触反応工程 回転ディスク接触反応工程4は、図4に示すように、管
反応接触工程3から供給されたゼオライト中間組成物を
所望のゼオライトに反応させる工程であり、前述の管反
応接触工程3と共に、本発明の特徴的な部分を構成す
る。
【0053】この回転ディスク接触反応工程4は、回転
ディスク接触反応器16を有し、供給されたゼオライト
中間組成物がその回転ディスク接触反応器16内でゼオ
ライト化反応することによって所望のゼオライトが生成
される工程である。
【0054】回転ディスク接触反応器16は、図2又は
図4に例示するように、多段の回転ディスク20と、そ
の回転ディスク20を回転させる可変モーター21と、
各回転ディスク20間に設けられ且つ回転ディスク接触
反応器16の内側面からリング状に突出するインナート
レイ22と、回転ディスク接触反応器16の外側に設け
られたジャケット加熱管23と、それらの制御装置やセ
ンサー24等とから構成されている。
【0055】回転ディスク20は、複数の円盤状のディ
スクが一定の間隔を有しつつ可変モータ21に連結され
た回転軸25に結合し、全体として多段構造となってい
る。
【0056】回転ディスク接触反応工程4で処理される
時間は、回転ディスク20の回転速度、大きさ、段数、
およびインナートレイ22の大きさ、段数等によって、
変化させることができる。
【0057】具体的には、回転ディスク20の回転速度
は、可変モーター21の回転数を制御することによって
容易に変化させることができる。回転を速めると、回転
ディスク20上に供給されたゼオライト中間組成物が回
転ディスク周縁からこぼれ易くなるので、ゼオライト中
間組成物は多段の回転ディスク20で順次撹拌されなが
らを速く降下することとなる。そのため、回転ディスク
接触反応器16内でゼオライト化反応に供する時間を短
くすることができる。一方、回転を遅くすると、ゼオラ
イト中間組成物が回転ディスク周縁からゆっくりこぼれ
るので、ゼオライト中間組成物は多段の回転ディスク2
0で順次撹拌されながらをゆっくり降下することとな
る。そのため、回転ディスク接触反応器16内でゼオラ
イト化反応に供する時間を長くすることができる。
【0058】なお、回転ディスク20の大きさや段数を
変化させた場合や、インナートレイ22の大きさや段数
を変化した場合についても同様のことが言える。
【0059】このように、回転ディスク20の回転速度
等をコントロールすることによって容易にゼオライト化
反応に供する時間を変化させることができる。そのた
め、廃棄物等の任意のSi/Al比からなる固体原料及
び/又は液体原料をゼオライトの原料として使用した場
合においては、ゼオライト原料の種類、混合比ないしS
i/Al比の違いによる反応速度の相違に基づいた適切
な処理時間に応じて、反応時間を容易に制御することが
できる。こうしたことは、需要量の変更にも迅速に対応
することができるので、大量のゼオライトの製造にも対
応可能であると共に、安価に製造し供給することができ
る。
【0060】さらに、回転ディスク20には、図5に示
すように、邪魔板27や突起物28を必要に応じて任意
の個所に複数個設けることが好ましい。邪魔板27や突
起物28は、回転ディスク20上でのゼオライト中間組
成物の撹拌作用をさらに向上させることができるので、
ゼオライト化反応を促進させてゼオライトの反応時間を
さらに短縮させることができると共に、高粘度のゼオラ
イト中間組成物であっても容易に撹拌することができる
という利点がある。こうした邪魔板27や突起物28の
形状、数、形成位置は特に限定されるものではなく、上
記の目的を達成できる如何なる形状でも採用できる。
【0061】さらに、回転ディスク接触反応器16に
は、上記の接触反応管15の場合と同様、超音波発振装
置やマイクロ波発振装置を設けることが好ましい。超音
波発振装置やマイクロ波発振装置を設けることによっ
て、回転ディスク接触反応器16内のゼオライト中間組
成物に微視的な強撹拌作用からなる超音波振動やマイク
ロ波振動を与え、ゼオライト化反応を促進させることが
できる。
【0062】なお、上述の管接触反応工程3と同様に、
回転ディスク接触反応工程4においても、圧力調整手段
によって所定の圧力に調整され、下記の加熱手段によっ
て所定の温度に調整される。この圧力と温度の関係は、
飽和蒸気圧曲線に基づいて設定されることが好ましい。
具体的な圧力と温度の範囲としては、上記と同様、圧力
約1〜8kg/cm2 (約0.1〜0.8MPa)、温
度約90〜185℃の範囲とすることが特に好ましい。
【0063】インナートレイ22は、回転ディスク接触
反応器16の内側面から、その中央付近にまでリング状
に突出するように、各回転ディスク20間に設けられ
る。このインナートレイ22は、回転ディスク20の回
転によって徐々にその外周からこぼれたゼオライト中間
組成物を、その下の回転ディスク20の中心付近に供給
する役割を有している。このインナートレイ22によっ
て回転ディスク20の中心付近に供給されたゼオライト
中間組成物は、その回転ディスク20上でさらに撹拌さ
れてゼオライト化反応が進行する。
【0064】本発明において、回転ディスク接触反応器
16の側面と底面の複数個所には、回転ディスク接触反
応器16内で生成されたゼオライトのうち、ゼオライト
化反応の進行に応じて生成される複数種類のゼオライト
を種類別に排出して次工程に移送するための排出口26
が設けられていることが好ましい。こうした排出口26
を設けることによって、ゼオライト化反応の進行に応じ
て生成されるタイプの異なるゼオライトを別々に排出し
て次工程に移送することができる。その結果、要求に応
じたゼオライトを反応条件の変更なく製造することがで
きる。
【0065】排出口26は、各段の受け皿10に溜まっ
たゼオライトをそれぞれ排出できるように、受け皿10
の取付部位に設けられる。この受け皿10は、インナー
トレイ22とは別に、インナートレイ22のやや上方に
設けられる。なお、当然、回転ディスク接触反応器16
の底面にも設けられる。そして、複数の排出口26のう
ち、使用されない排出口はバルブ操作等によって閉じら
れる。
【0066】なお、ゼオライト化反応の進行によって一
種類のゼオライトしか生成しない場合においても、回転
ディスク接触反応器16の側面に設けられた所定の排出
口26を用いることができる。こうしたことは、使用す
る排出口26をバルブ操作によって選択するだけで、ゼ
オライト化反応の処理時間を制御することができるとい
う利点がある。
【0067】この排出口26から排出されたゼオライト
は、必要に応じて設けられる熱交換工程や冷却工程を経
て固液分離工程5に移送される。
【0068】ジャケット加熱管23は、接触反応器16
の外側に巻き回されて設けられ、接触反応器16を所定
の温度に加熱し維持する役割を有している。
【0069】ジャケット加熱管23内には、接触反応管
15で好ましく利用される熱媒体と同様の熱媒体オイル
17または蒸気を通すことが好ましい。ジャケット加熱
管23は、回転ディスク接触反応器16内のゼオライト
中間組成物が所定の温度になり且つその温度が維持され
るように、上述の熱媒体によって均一に加熱される。
【0070】こうしたジャケット加熱管22の作用によ
り、回転ディスク接触反応器16内を所定の温度に保持
できる。そのため、ゼオライト中間組成物が回転ディス
ク接触反応器16内に供給された時点からゼオライト化
反応を速やかに開始させることができる。その結果、ゼ
オライトを生成させる反応時間の短縮とそれに基づく製
造効率の向上を達成することができる。なお、図2のフ
ローシートには、熱媒体オイル17によって回転ディス
ク接触反応器16を加熱する手段の一例を示している。
その熱媒体オイル17は、管接触反応工程3において使
用される循環ポンプ13を併用することによって循環さ
れる。
【0071】ここで、結晶鉱物の添加によって特定の種
類のゼオライトを誘導する方法について説明する。
【0072】本発明においては、ゼオライト原料又はゼ
オライト中間組成物に特定のSi/Al比を有する一種
又は二種以上の結晶鉱物を添加してゼオライト化反応を
させることができる。こうした手段を採用することによ
って、多種多様な廃棄物等を原料として使用した場合で
あっても、添加した結晶鉱物に対応した特定の種類のゼ
オライトを誘導することができる。その結果、予めSi
/Al比を所定の値に調整することなく、任意のSi/
Al比を有する廃棄物等をゼオライト原料として容易に
採用することができる。
【0073】結晶鉱物としては、ゼオライトまたはゼオ
ライト以外の結晶性物質を用いることができる。ゼオラ
イトとしては、天然ゼオライト、合成ゼオライト、人工
ゼオライトのいずれも用いることができる。天然ゼオラ
イトの例としてホウフッ石群、ホウソーダ石群、リュウ
フッ石群、ソーダフッ石群、ジョウジフッ石群、モルデ
ンフッ石群等の各種のゼオライト族に属する鉱物、合成
ゼオライトの例としてLTA型(A3型、A4型、A5
型等のゼオライト)、FAU型(X型:Si/Al比=
1.0〜1.4、Y型:Si/Al比=1.9〜2.8
等のゼオライト)、ZSM−5等、人工ゼオライトの例
としてホージャサイト、フィリップサイト、水和ソーダ
ライト等を挙げることができる。
【0074】また、ゼオライト以外の結晶性物質として
は、テクト珪酸塩、フィロ珪酸塩等の結晶性珪酸塩を挙
げることができる。
【0075】本発明においては、こうした結晶鉱物の微
細結晶を用いることが好ましく、通常、100μm以下
のものが用いられる。
【0076】こうした一種又は二種以上の結晶鉱物の種
類、組合せ、ケイ素/アルミニウム比および添加量は、
誘導により合成しようとするゼオライトの種類に対応さ
せて選択することができる。
【0077】ゼオライトは、上述した結晶鉱物の種類、
ケイ素/アルミニウム比および配合量に応じたものが誘
導され、合成される。例えば、結晶鉱物のケイ素/アル
ミニウム比以下のケイ素/アルミニウム比を有する特定
のゼオライトが生成される。
【0078】さらに具体例を挙げれば、結晶鉱物として
LTA(A型など)構造のゼオライトを0.01〜10
重量%添加した場合においては、添加した結晶鉱物と同
じLTA(A型など)構造を有するゼオライトを合成す
ることができる。また、結晶鉱物としてFAU(Xない
しY型など)構造のゼオライトを0.01〜10重量%
添加した場合においては、添加したFAU(XないしY
型など)構造のゼオライトまたは、添加したFAU(X
ないしY型など)構造のゼオライトよりもケイ素/アル
ミニウム比の低いLTA(A型など)構造を有するゼオ
ライトを合成することができる。
【0079】以上のように、本発明においては、ゼオラ
イト原料が、管接触反応工程3と回転ディスク接触反応
工程4を経ることによって、一定品質のゼオライトを効
率的且つ収率よく確保することができる。
【0080】(4)熱交換工程および冷却工程 熱交換工程と冷却工程は、図2に示すように、必要に応
じて好ましく設けられる工程である。
【0081】熱交換工程は、熱交換器18を有し、回転
ディスク接触反応器16から排出されたゼオライトは、
接触反応管15に供給される前のゼオライト原料との間
で熱交換し、自身の保有する熱が回収されて冷却され
る。なお、この熱交換によって、管接触反応工程3に供
給されるゼオライト原料を加温することができるので、
ゼオライトが保有する熱を有効利用できる。
【0082】熱交換されたゼオライトは、さらに冷却工
程に移送されることが好ましい。冷却工程に供給される
ゼオライトは、熱交換工程によってすでに熱が回収され
ているので、冷却工程で容易且つ効率的に冷却すること
ができる。従って、全体として、ゼオライトを冷却する
ための冷却水を節約でき経済的となる。
【0083】こうした熱交換工程と冷却工程で採用され
る熱交換器や冷却器は、特に限定されないが、スラリー
状のゼオライトの移送に適したチューブリング状の熱交
換器や冷却器を使用することが好ましい。
【0084】なお、冷却器の下流側で後述する固液分離
工程5の上流側には、系内圧力調整弁29を設置するこ
とが好ましい。この系内圧力調整弁29は、それよりも
上流側において保持されている所定の圧送圧力と、固液
分離工程5以降での大気圧に近い圧力との間のバランス
をとるために作用する。すなわち、系内圧力調整弁29
を調節することによって、好ましく圧送できる圧送圧力
の調節・維持と、下流圧との差異に基づく液フラッシュ
の防止とを図ることができる。
【0085】(5)固液分離工程 固液分離工程5は、図2と図6に示すように、生成した
ゼオライトをアルカリ水溶液中から分離する工程であ
り、言い換えれば、アルカリ水溶液を取り除く工程であ
る。
【0086】この固液分離工程5は、製品の仕様に応じ
て、遠心力による分離方式、微細膜を利用した分離方
式、比重差を利用した沈降分離方式から選定され、固体
であるゼオライトと液体であるアルカリ水溶液とを、分
離槽32内で連続的に固液分離させるものである。この
際、分離後のアルカリ水溶液を回収して再利用すること
もでき、廃棄物を少なくすることができる。ここでの再
利用は、回収したアルカリ水溶液を、例えばゼオライト
原料の混合槽に戻すことによって行われる。
【0087】なお、ゼオライト原料の調製時に、予め固
体原料及び/又は液体原料に混入している夾雑物や未燃
カーボン等の微粒子は、分離槽22の上部に浮遊し外に
排出される。そうした微粒子をより分離させやすくする
ため、空気を送入して緩やかな撹拌を行うこともでき
る。
【0088】こうして固液分離されたゼオライトは、次
工程に送られる。
【0089】(6)型転換工程 型転換工程(図示しない。)は、ゼオライトに吸着して
いる陽イオンを所望の陽イオンに交換する工程である。
生成したゼオライトは、通常、水酸化ナトリウムからな
るアルカリ水溶液で処理されるので、ゼオライトをその
まま脱水するとナトリウム型のゼオライトを得ることが
できる。
【0090】この型転換工程は、ナトリウム型のゼオラ
イトを他の陽イオンとイオン交換して異なる型のゼオラ
イトに転換する工程である。具体的には、カルシウム型
にする場合には、塩化カルシウムなどのカルシウム塩水
溶液中でイオン交換させ、鉄型にする場合には、塩化鉄
などの鉄塩水溶液中でイオン交換させ、Al型にする場
合には、塩化AlなどのAl塩水溶液中でイオン交換さ
せ、マグネシウム型にする場合には、塩化マグネシウム
などのマグネシウム塩水溶液でイオン交換させ、カリウ
ム型の場合には、塩化カリウムなどのカリウム塩水溶液
中でイオン交換させることによって、それぞれの型のゼ
オライトに転換することができる。
【0091】こうした各種の型のゼオライトは、それぞ
れ多種多様な用途に利用できるので、その用途に応じた
型のゼオライトを容易に製造することができる。
【0092】なお、型転換工程に投入されるゼオライト
は、前記の固液分離工程5を出た後、少なくとも一度洗
浄されたものが用いられる。
【0093】型転換されたゼオライトは、必要に応じて
設けられる洗浄工程を経て、脱水工程に送られる。
【0094】(7)脱水工程 脱水工程は、図7に示すように、型転換されたゼオライ
トを脱水して製品にする工程である。型転換されたゼオ
ライトは、未だ多くの水分を含有しているので、所定の
水分量まで脱水する必要がある。
【0095】ゼオライトの脱水工程は、ヒートポンプ方
式を利用した脱水理論によった。すなわち、脱水槽42
内の空気及び又は水蒸気を吸引して減圧し、吸引後の空
気及び又は水蒸気を加圧・加熱して再度ゼオライトが存
在する脱水槽42中のコイル(加熱コイルという。)内
に戻し、ゼオライト中の水分を蒸発させると共に、その
コイル内で水蒸気が凝縮して排出されることにより脱水
され、引き続きこれらの動作を繰り返すことによって、
ゼオライトを脱水した。ゼオライトは、その使用態様に
応じてある程度の水分を含有している必要があることか
ら、適宜脱水の程度が調節される。その脱水の程度は、
脱水槽42内でのゼオライトの処理時間によって調整す
ることができる。
【0096】こうした手段により、吸引後の空気及び又
は水蒸気を加圧した際に発生する熱を利用して、効率的
に脱水することができる。
【0097】(8)その他の工程 (i)本発明においては、管接触反応工程3から脱水工
程までの間のゼオライト原料、ゼオライト中間組成物お
よびゼオライトの移送には、ポンプを利用した大気開放
方式や、圧力差を利用した圧送方式を好ましく採用する
ことができる。特に、圧力差による圧送方式を好ましく
用いることができる。
【0098】圧送方式とは、各工程の相互間に圧力差を
もたせることによって、ゼオライト原料等が、圧力の高
い方から低い方に自動的に移送される方式である。従っ
て、その圧力差や管等の系内形状を調製することによっ
て、移送速度を任意に設定することができる。そのた
め、ゼオライト原料等の移送速度を制御しつつ、それら
を容易に圧送させることができ、ゼオライトの製造を容
易且つ効率的に行うことができる。
【0099】特に、管接触反応工程3における接触反応
管15内のゼオライト原料ないしゼオライト中間組成物
の撹拌作用が、ゼオライト化反応に大きく関与すること
から、ゼオライト原料等の移送速度を圧送方式によって
任意且つ容易に調節することによって、ゼオライト化反
応を容易に制御することができるという格別の効果を有
する。
【0100】こうした圧送方式を備えるゼオライト連続
製造装置1は、各装置に設けられた圧力検知手段と、そ
の圧力検知手段に基づいて各装置相互間に圧力差をもた
せる圧力調整手段とを有する(図示しない。)。例え
ば、圧力センサーからなるに圧力検知手段によって圧力
を検知し、液体または空気による圧力調整システム(図
示しない)からなる圧力調整手段によって各工程間の圧
力を調整することができる。特に、空気供給による圧力
調整システムが好ましく、各装置内に空気を出し入れし
て、その内圧を容易且つ安全に調整することができる。
【0101】(ii)本発明においては、接触反応管15
のみならず、ゼオライトが移送される際にも、乱流が生
じるように各々の配管の内径や移送速度を設定すること
が好ましい。このように、各工程間の配管中で乱流を生
じさせるように設計することによって、配管途中で、洗
浄水やイオン交換用溶液を混ぜ、それらを十分に撹拌さ
せて処理することができる。
【0102】例えば、回転ディスク接触反応工程4と固
液分離工程5との間に、回収されたアルカリ水溶液に水
を加えて希釈した水溶液を混ぜることによって、配管途
中で十分な撹拌がなされ、固液分離工程5での固液分離
を容易に行わせることができる。また、固液分離工程5
と洗浄工程との間や、型転換工程後の配管に、洗浄水を
混ぜることによって、ゼオライトをより効率的に洗浄す
ることができる。また、型転換工程の手前にイオン交換
用溶液を混ぜることによって、イオン交換を容易にし、
型転換効率を向上させることができる。
【0103】(iii)連続製造を可能にするための付帯
装置として、ゼオライト濃度センサー、アルカリ濃度セ
ンサー、イオンセンサー、液面センサー、水分センサー
等のセンサーを、各工程・装置に必要に応じて設けるこ
とができる。こうしたセンサー類で検知された信号を基
に、材料補給による濃度調整や液面調整等を行うことが
できる。
【0104】(iv)本発明においては、洗浄水の循環再
利用を図っている。本発明において、洗浄工程は、固液
分離工程5や型転換工程の後に通常設けられるので、洗
浄後の水はナトリウムイオンが多く含有することとな
る。こうした洗浄水を、浸透膜等を用いて洗浄水として
再利用することができる。
【0105】(v)本発明においては、アルカリ水溶液
の再利用を図っている。固液分離工程5後で分離された
アルカリ水溶液を回収し、ゼオライト原料の供給層14
に戻すことによって再利用することができる。
【0106】(9)ゼオライト上述した各工程を経てゼ
オライトが製造される。ここでいうゼオライトとは、ゼ
オライト化反応によって人工的に製造されたゼオライト
をいう。その主成分は、フィリップサイトであるが、ホ
ージャサイト、ゼオライトA、ヒドロキシソーダライト
等を少量含むこともある。
【0107】本発明の接触反応管・回転ディスク反応器
方式によるゼオライトの連続製造方法および連続製造装
置によれば、ゼオライトを効率よく製造できる。
【0108】
【実施例】以下に、本発明の実施態様の一例を示し、本
発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明の趣旨
は、以下の実施態様に限定されるものではない。
【0109】図1および図2に示すように、ゼオライト
原料の準備工程2、熱交換工程、管接触反応工程3、回
転ディスク接触反応工程4、熱交換工程、冷却工程、固
液分離工程5、洗浄工程、型転換工程、洗浄工程、脱水
工程を順次経ることによってゼオライトが製造される。
以下、順を追って説明する。
【0110】先ず、ゼオライト原料の準備工程2でゼオ
ライト原料を準備する。ゼオライト原料としては、石炭
灰と、48%水酸化ナトリウム水溶液とを用いる。これ
らの所定量と希釈水とをゼオライト原料混合槽に送って
13%(約3.5N)水酸化ナトリウム水溶液にまで希
釈すると共に、ミキサーで撹拌してゼオライト原料を調
製する。このゼオライト原料は、石炭灰と水酸化ナトリ
ウム水溶液とを任意の割合に調整したものである。その
割合は、石炭灰1に対して水酸化ナトリウム水溶液2〜
12とすることが好ましく、より好ましくは3〜8であ
る。
【0111】次いで、調製されたゼオライト原料を、常
時一定量に保持されたゼオライト原料供給槽14に送
り、撹拌しながら連続的に接触反応管15に供給する。
なお、ゼオライト原料は、接触反応管15に供給する途
中に設けられた熱交換器18を通過することによって加
温(例えば85℃)される。
【0112】接触反応管15では、供給されたゼオライ
ト原料が乱流作用によって撹拌され、ゼオライト化反応
を起こす。接触反応管15は、図3に示すようなスパイ
ラル状に配置される。接触反応管15の周囲には、接触
反応管15内のゼオライト原料を所定の反応温度(例え
ば、175℃)・所定の圧力(例えば、約8kg/cm
2 )にするため、所定の温度(例えば、200℃)のオ
イル17を循環させている。接触反応管15の入口側
は、ゼオライト原料供給側のポンプによって所定の圧力
に高められ、ゼオライト原料が接触反応管15出口側に
向かって任意の速度で流れるように制御される。ここで
は、接触反応管15の内径を例えば1.5インチ(約3
8mm)とした。供給されたゼオライト原料は、接触反
応管15内を通過することによってゼオライト化反応
し、ゼオライト中間組成物となる。なお、図3に示す接
触反応管15においては、接触反応管15を三段切換と
する反応管長さ変更手段を採用している。
【0113】ゼオライト中間組成物は、回転ディスク接
触反応器16に供給される。回転ディスク接触反応器1
6の外周に巻き回されたジャケット加熱管23には、上
記の接触反応管15を加温するのと同じ所定の温度(例
えば、200℃)のオイル17を循環させた。回転ディ
スク接触反応器16中のゼオライト中間組成物は、ジャ
ケット加熱管23で約175℃に加熱されると共に多段
の回転ディスク20によって撹拌される。そのゼオライ
ト中間組成物は、回転ディスクで順次撹拌されながら降
下していく。こうして約15〜30分間撹拌処理される
ことによって、ゼオライトが生成した。
【0114】生成したゼオライトを含むアルカリ水溶液
は、熱交換器18を通過して熱が回収され冷却される。
さらに、冷却器19を通過して冷却された後、固液分離
工程5に送られる。
【0115】固液分離装置31に送られたゼオライトを
含有する溶液は、製品の仕様に応じて、遠心力による分
離方式、微細膜を利用した分離方式、比重差を利用した
沈降分離方式から選定された固液分離槽32内で、ゼオ
ライトからなる固体部分が、水酸化ナトリウム水溶液か
らなる液体部分と分離する。固体部分のゼオライトは、
固液分離槽32下方の出口から次の洗浄工程に送られ
る。
【0116】液体部分の水酸化ナトリウム水溶液は、幾
つかの隔壁33で隔てられた排出部34から回収され
る。なお、回収された水酸化ナトリウム水溶液は、再
度、ゼオライト原料混合槽に送られることもある。固液
分離槽32の上方には、エアー口35が設けられ、圧力
調整システム(図示しない。)からのエアーによって分
解槽32の内圧を調節して圧送状態が制御される。
【0117】固液分離装置31を出たゼオライトは、そ
の後、洗浄工程で洗浄され、型転換工程で所定の型のゼ
オライトにされ、さらに洗浄工程で洗浄され、最後に脱
水工程で脱水されて、ゼオライトが得られる。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の接触反応
管・回転ディスク反応器方式によるゼオライトの連続製
造方法および連続製造装置によれば、ゼオライト原料が
接触反応管内を通過する際に生じる乱流の作用によっ
て、ゼオライト原料が極めて効率的に撹拌され、その結
果、ゼオライト化反応が促進されてゼオライト中間組成
物が速やかに生成され、反応時間の短縮とそれに基づく
製造効率の向上を図ることができる。さらに、本発明に
おいては、回転ディスクの回転速度の調整によって容易
に反応時間を変化させることができ、その結果、廃棄物
等の任意のSi/Al比からなる固体原料及び/又は液
体原料をゼオライトの原料として使用した場合におい
て、ゼオライト原料の種類、混合比ないしSi/Al比
の違いによる反応速度の相違に基づいた反応時間の変更
が容易となり、そうした反応時間の変更によって需要量
の変更にも迅速に対応できるので、大量のゼオライトの
製造も対応可能であると共に、安価に製造し供給するこ
とができる。
【0119】こうした効果を有する接触反応管・回転デ
ィスク反応器方式によるゼオライトの連続製造方法およ
び連続製造装置は、装置全体を小型化することができ、
プラント建設費を低減することができる。また、運転経
費や維持費も著しく低減させることができる。さらに、
連続的且つ効率的に製造することが可能であるので、大
量製造が可能であったり、製造量の増減にも容易に対応
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接触反応管・回転ディスク反応器方式
によるゼオライトの連続製造方法の一例を示すフロー図
である。
【図2】本発明の接触反応管・回転ディスク反応器方式
によるゼオライトの連続製造装置の一例を示すフローシ
ートである。
【図3】接触反応管の一例を示す概略図である。
【図4】回転ディスク接触反応器の一例を示す概略図で
ある。
【図5】回転ディスク接触反応器内に設けられている回
転ディスクの一例を示す概略図である。
【図6】ゼオライトの固液分離装置の一例を示す構成図
である。
【図7】ゼオライトの脱水装置の一例を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1…ゼオライト連続製造装置 2…ゼオライト原料準備工程 3…管接触反応工程 4…回転ディスク接触反応工程 5…固液分離工程 10…受け皿 11…供給ポンプ 12…供給バルブ 13…循環ポンプ 14…原料供給層 15…接触反応管 16…回転ディスク接触反応器 17…オイル 18…熱交換器 19…冷却器 20…回転ディスク 21…可変モーター 22…インナートレイ 23…ジャケット加熱管 24…センサー 25…回転軸 26…排出口 27…邪魔板 28…突起物 29…系内圧力調整弁 30…原料供給バルブ 31…固液分離装置 32…分離槽 33…隔壁 34…排出部 35…エアー口 41…脱水装置 42…脱水槽 43…圧縮機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 39/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意のSi/Al比からなる固体原料及
    び/又は液体原料とアルカリ水溶液とを含有するゼオラ
    イト原料が所定の条件に設定された接触反応管内を連続
    的に通過してゼオライト中間組成物が生成される管接触
    反応工程と、前記ゼオライト中間組成物が回転ディスク
    接触反応器内に設けられた多段の回転ディスクで順次撹
    拌されて所望のゼオライトが生成される回転ディスク接
    触反応工程と、を少なくとも有することを特徴とする接
    触反応管・回転ディスク反応器方式によるゼオライトの
    連続製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ゼオライトのうちゼオライト化反応
    の進行に応じて生成される複数種類のゼオライトが、前
    記回転ディスク接触反応器の側面と底面の複数個所に設
    けられた排出口から種類別に排出されて次工程に移送さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の接触反応管・回
    転ディスク反応器方式によるゼオライトの連続製造方
    法。
  3. 【請求項3】 任意のSi/Al比を有する固体原料及
    び/又は液体原料とアルカリ水溶液とを含有するゼオラ
    イト原料を所定の条件下で連続的に通過させてゼオライ
    ト中間組成物を生成させる接触反応管と、 前記ゼオライト中間組成物を多段の回転ディスクで順次
    撹拌して所望のゼオライトを生成させる回転ディスク接
    触反応器と、を少なくとも有することを特徴とする接触
    反応管・回転ディスク反応器方式によるゼオライトの連
    続製造装置。
  4. 【請求項4】 前記回転ディスク接触反応器の側面と底
    面の複数個所には、前記ゼオライトのうちゼオライト化
    反応の進行に応じて生成される複数種類のゼオライトを
    種類別に排出して次工程に移送するための排出口が設け
    られていることを特徴とする請求項3に記載の接触反応
    管・回転ディスク反応器方式によるゼオライトの連続製
    造装置。
  5. 【請求項5】 前記回転ディスク接触反応器から排出さ
    れたゼオライトの保有する熱を回収して、前記接触反応
    管に供給される前のゼオライト原料を予熱する、チュー
    ブリング状の熱交換器が設けられていることを特徴とす
    る請求項3または請求項4に記載の接触反応管・回転デ
    ィスク反応器方式によるゼオライトの連続製造装置。
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