JPH0466856B2 - - Google Patents

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JPH0466856B2
JPH0466856B2 JP17178984A JP17178984A JPH0466856B2 JP H0466856 B2 JPH0466856 B2 JP H0466856B2 JP 17178984 A JP17178984 A JP 17178984A JP 17178984 A JP17178984 A JP 17178984A JP H0466856 B2 JPH0466856 B2 JP H0466856B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glyoxylic acid
alcohol
ester
water
weight
Prior art date
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Expired
Application number
JP17178984A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6150941A (ja
Inventor
Takehiko Kakimoto
Yukio Kawase
Kazumasa Hirata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP17178984A priority Critical patent/JPS6150941A/ja
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Publication of JPH0466856B2 publication Critical patent/JPH0466856B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は高品質のグリオキシル酸を収率良く得
る方法に関するものである。 [従来の技術及びその問題点] グリオキシル酸とアルコールを反応させると少
量のグリオキシル酸エステルを含むグリオキシル
酸ヘミアセタールエステルしか得られない。西独
公開特許2241862号公報においてはグリオキシル
酸と高級アルコールからグリオキシル酸高級エス
テルが得られる旨の記載はあるものの、実際にお
ける該エステルの収率は、それ程高いものではな
い。即ち、グリオキシル酸とアルコール、特に低
級アルコールとの反応により直接グリオキシル酸
エステルを収率良く得ることは困難とされてい
た。このため、該エステルの製造法としては前記
グリオキシル酸ヘミアセタールエステルを五酸化
リンで処理したり、あるいはこれを高温で熱分解
する方法が提案されている。しかしながら、前者
の方法においては五酸化リンという取扱い上特殊
な試薬を使用しなければならず、又後者は通常熱
分解温度が最低120℃を必要とする点において、
工業的規模の実施に際してはいずれも改良の余地
がある。 [問題点を解決するための手段] しかるに本発明者らはグリオキシル酸ヘミアセ
タールエステルよりグリオキシル酸エステルを製
造する場合には、どうしても上記の如き処理が不
可避であることから如何にしたらグリオキシル酸
ヘミアセタールエステルを生成させないようにし
ながら、かつグリオキシル酸とアルコールの直接
反応において収率良くグリオキシル酸エステルを
得られるかについて検討を加えた結果、グリオキ
シル酸1モルに対し0.5〜2モルの割合の低級ア
ルコールを共沸剤の存在下に反応させてエステル
化を行い、系中の水及びアルコール濃度が生成グ
リオキシル酸エステルに対しいずれも10重量%以
下となつた後、反応液を蒸留する場合、所期の目
的を達成しうることを見出し、本発明を完成する
に到つた。 本発明では、グリオキシル酸1モルに対し0.5
〜2モルの割合の低級アルコールを共沸剤の存在
下に反応させること、及び系中の水及びアルコー
ル濃度が生成グリオキシル酸エステルに対し、い
ずれも10重量%以下となつた後、反応液を蒸留す
ることが不可欠の要件であり、いずれか一方でも
かかる条件が満たされない場合、目的物を収率良
く得ることは不可能である。 まず、グリオキシル酸1モルに対する低級アル
コールの仕込み割合は0.5〜2モル、より好まし
くは0.7〜1.3モルでなければならない。0.5モルよ
り少いとグリオキシル酸エステルの収率が低下す
るとともに未反応のグリオキシル酸が多いために
水の留出が遅くなつて効率の低下を招く。一方2
モルより多くなるとグリオキシル酸ヘミアセター
ルエステルが生成しやすくなる。 従来、カルボン酸とアルコールからカルボン酸
エステルを製造する場合、通常はカルボン酸に対
して大過剰のアルコールを用いるのが慣用手段で
あることを考慮すると本願における前記アルコー
ルの使用割合は特異的であると思われ、かかる点
が本願の大きな特徴の一つである。 低級アルコールとはメチルアルコール、エチル
アルコール、プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、イソブチル
アルコール等の炭素数1〜4のアルコールであ
る。 グリオキシル酸としては市販の40%程度の水溶
液がそのままあるいは濃縮して用いられる。 グリオキシル酸と低級アルコールのエステル化
反応に用いられる共沸剤としては通常ベンゼン、
ジクロルエタンが用いられる。触媒の存在はグリ
オキシル酸フルアセタールエステルの生成を助長
する傾向があるので用いない方が好ましい。かく
して該反応は共沸脱水を行いながら、生成するグ
リオキシル酸エステルに対する系中の水及びアル
コールの濃度がいずれも10重量%以下、より好ま
しくは5重量%以下となるまで追込む。かかる濃
度より高いまま、後述の蒸留を行うと、未反応グ
リオキシル酸と残存アルコールの新たなエステル
化によつて副成する水、あるいは残存する水が目
的化合物であるグリオキシル酸エステルと水和す
るため、品質の低下を免れ得ない。 系中の水及びアルコールの濃度が10重量%以下
になつた後、蒸留を行う。蒸留は従来公知の手段
を用いれば良く、何等特別な操作は必要ではない
が、工業的には得られた反応液を精留塔に導き、
50〜700torr程度の減圧下で蒸留を行うと目的と
するグリオキシル酸エステルが高純度でかつ収率
良く得られるので従来法に比較して非常に有利で
ある。 [発明の効果] 先にも述べた如く、本発明の方法によればグリ
オキシル酸ヘミアセタールエステルを経ないので
熱分解あるいは特殊な化合物等を用いる必要がな
く、又それに加えて蒸留によつて直接に又極めて
高品質のグリオキシル酸エステルが収率良く得ら
れるという効果がある。 [実施例] 次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明
する。尚、例中「%」とあるのは特に断わりのな
い限り「重量%」である。 実施例 1 90.6%のグリオキシル酸水溶液604g(グリオ
キシル酸7.4モル)にメチルアルコール236.8g
(7.4モル)とベンゼン250mlの混合液を加えて共
沸脱水しながら、エステル化反応を行つた。 約16時間反応させた後、反応液をガスクロマト
グラフイーを用いて分析したところ、グリオキシ
ル酸メチルエステルに対するメチルアルコール及
び水の系中濃度は各々2.9%、1.6%であつた。 しかる後、該反応液を精留塔(長さ1m、内径
20mmのVigreuxカラム)を用いて150torrの減圧
下に蒸留を行い、留出分を捕集した。 該蒸留分を前記と同じガスクロマトグラフイー
で分析した結果、純度98.4%のグリオキシル酸メ
チルエステルが収率85.0%(対グリオキシル酸)
で得られていることがわかつた。 実施例2,3、対照例1,2 表に示した条件下で実施例1に準じて各種のグ
リオキシル酸エステルを製造した。 実施例1〜3,対照例1〜2の結果を表にまと
めて記す。 尚、表中のGOAとはグリオキシル酸を意味す
る。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 グリオキシル酸1モルに対し0.5〜2モルの
    割合の低級アルコールを共沸剤の存在下に反応さ
    せてエステル化を行い、系中の水及びアルコール
    濃度が生成グリオキシル酸エステルに対し、いず
    れも10重量%以下となつた後、反応液を蒸留する
    ことを特徴とするグリオキシル酸エステルの製造
    方法。
JP17178984A 1984-08-17 1984-08-17 グリオキシル酸エステルの製造方法 Granted JPS6150941A (ja)

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JPS6150941A JPS6150941A (ja) 1986-03-13
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US4820385A (en) * 1988-02-18 1989-04-11 Monsanto Company Purification of alkyl glyoxylate in a continuous column by azeotropic distillation
DE10343623A1 (de) * 2003-09-20 2005-04-28 Celanese Chem Europe Gmbh Carbonsäureester auf Basis von Limonanalkohol [3-(4'-Methylcyclohexyl)butanol] mit niedrigem Stockpunkt
CN105272849A (zh) * 2014-06-18 2016-01-27 河南新天地药业股份有限公司 乙醛酸酯的合成方法

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