JP2882645B2 - ポリアミド繊維立毛スエードの染色方法 - Google Patents
ポリアミド繊維立毛スエードの染色方法Info
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Description
本発明はポリアミド極細繊維立毛スエード調シートを
濃色に染色し、かつ膨らみ感のある柔軟な風合いと触感
を有するスエード調シートの製造法に関する。
濃色に染色し、かつ膨らみ感のある柔軟な風合いと触感
を有するスエード調シートの製造法に関する。
従来、ポリアミド極細繊維立毛スエード調シートの染
色性改良については幾つかの提案がなされている。例え
ば、繊維立毛スエードの表面に易染性重合体を付与して
染色することが特公昭55−506号公報に、アルカリの存
在下で還元されて水溶性となる染料で染色し、酸化して
染料を固着する染色法で繊維立毛スエードを染色するこ
とが特公昭61−25834号公報、特公昭61−46592号公報、
特開昭59−53788号公報などに提案されている。
色性改良については幾つかの提案がなされている。例え
ば、繊維立毛スエードの表面に易染性重合体を付与して
染色することが特公昭55−506号公報に、アルカリの存
在下で還元されて水溶性となる染料で染色し、酸化して
染料を固着する染色法で繊維立毛スエードを染色するこ
とが特公昭61−25834号公報、特公昭61−46592号公報、
特開昭59−53788号公報などに提案されている。
従来のポリアミド極細繊維立毛スエード調シートの染
色は、濃色化と染色堅牢度を良くする染色法にあった。
従って、得られたスエード調シートの製品は濃色で染色
堅牢度に優れたものとなったが、一方、スエード調シー
トの風合いや繊維立毛面の触感はどちらかというとこわ
ばった、かさかさした痩せた感じのものであった。 本発明は、少なくとも表面立毛繊維がポリアミド極細
繊維であるスエード調シートを濃色に染色でき、かつ膨
らみ感のある柔軟な風合いと触感を有するスエード調シ
ートの製造方法を提供するにある。
色は、濃色化と染色堅牢度を良くする染色法にあった。
従って、得られたスエード調シートの製品は濃色で染色
堅牢度に優れたものとなったが、一方、スエード調シー
トの風合いや繊維立毛面の触感はどちらかというとこわ
ばった、かさかさした痩せた感じのものであった。 本発明は、少なくとも表面立毛繊維がポリアミド極細
繊維であるスエード調シートを濃色に染色でき、かつ膨
らみ感のある柔軟な風合いと触感を有するスエード調シ
ートの製造方法を提供するにある。
本発明は、少なくとも表面立毛繊維が繊度0.1デニー
ル以下のポリアミド極細繊維および/またはその束状繊
維で構成されたスエード調シートを染色するに際し、ス
エード調シートの少なくとも繊維立毛面にポリアミド繊
維の膨潤剤を含む組成液を付与して熱処理した後、染色
することを特徴とするポリアミド繊維立毛スエードの染
色方法である。 すなわち、本発明の被染色スエード調シートは、少な
くとも表面立毛繊維が繊度0.1デニール以下のポリアミ
ド極細繊維および/またはその束状繊維で構成されたス
エード調シートであって、そのスエード調シートの構成
はポリアミド極細繊維発生型多成分繊維(以下多成分繊
維とする)を用い、その多成分繊維あるいは多成分繊維
を主体とした繊維で繊維絡合不織布、繊維立毛織布、繊
維立毛編布などの繊維構造物を形成し、それらの繊維構
造物の多成分繊維を処理して極細繊維あるいは極細繊維
束状繊維を発生させる前または極細繊維あるいは極細繊
維束状繊維を発生させた後、弾性重合体を主体とする重
合体を含有させてシート状基材を形成する。そして、極
細繊維化されていないシート状基材では多成分繊維を処
理して、ポリアミドの極細繊維あるいは極細繊維束状繊
維とする。得られたポリアミドの極細繊維あるいは極細
繊維束状繊維と弾性重合体を主体とする重合体とからな
るシート状基材は少なくとも一面に起毛機による起毛処
理および/またはサンドペーパーによる起毛処理を行い
少なくとも一面をポリアミド極細繊維立毛でなるスエー
ド調シートとする。 本発明の多成分繊維は、ポリアミドが、例えば、6−
ナイロン、66−ナイロン、610−ナイロン、11−ナイロ
ン、12−ナイロン、26−ナイロン、210−ナイロン、410
−ナイロン、76−ナイロン、その他芳香環を有する可紡
糸性ポリアミドから選ばれた少なくとも1種類のポリア
ミドである。一方、多成分繊維を構成する他のポリマー
は、ポリアミドと溶剤に対する溶解性を異にし、親和性
の小さいポリマーであって、かつ紡糸条件下でポリアミ
ドの溶融粘度より小さい溶融粘度であるか、あるいは表
面張力が小さいポリマーであり、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、エ
チレンオクテン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合
体、ポリスチレン、スチレンアクリロニトリル共重合
体、スチレンエチレン共重合体、ポリエステルなどのポ
リマーから選ばれた少なくとも1種類のポリマーであ
る。そして、ポリアミドと他のポリマーとからなる繊維
は、所定の混合比で混合して、同一溶解系で溶解し、
混合系を形成して紡糸する方法、別々の溶解系で溶解
し、紡糸頭部で接合−分割を複数回繰り返して混合系を
形成して紡糸する方法、別々の溶解系で溶解し、紡糸
口金部で繊維形状を規定して紡糸する方法により、繊維
中に占めるポリアミド成分が40〜80重量%であって、多
成分繊維中のポリアミド極細繊維成分が5本以上、好ま
しくは50〜800本の範囲にある多成分繊維を得る。多成
分繊維は延伸、熱固定など通常の繊維の処理工程を経て
繊度2〜15デニール、多成分繊維中のポリアミド極細繊
維成分の平均繊度(計算値)0.1デニール以下の繊維と
する。次に、多成分繊維からポリアミド極細繊維を得る
方法は、多成分繊維を用いて繊維絡合不織布、起毛織
布、起毛編布などの繊維構造物を形成し、次いで、ポリ
アミドの非溶剤あるいは非分解剤であり、他の成分の溶
剤あるいは分解剤である処理剤で処理して除去する、あ
るいはポリアミドと他のポリマーの接合型多成分繊維で
は各成分の極細繊維に分割処理を行うことによって、ポ
リアミド極細繊維あるいは極細繊維束状繊維になった繊
維構造物が得られる。 また、繊維構造物に含有させる弾性重合体は、例え
ば、平均分子量600〜3000のポリエステルジオール、ポ
リエーテルジオール、ポリエステルエーテルジオール、
ポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオールなど
から選ばれ少なくとも1種類のポリマージオールと、ト
リレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネートなどの芳香族系、脂環
族系、脂肪族系の有機ジイソシアネートなどから選ばれ
た少なくとも1種類の有機ジイソシアネートと、ジオー
ル、ジアミン、ヒドロキシアミン、ヒドラジン、ヒドラ
ジドなどの活性水素原子を少なくとも2個有する低分子
化合物から選ばれた少なくとも1種類の鎖伸長剤とを所
定のモル比で反応させて得たポリウレタン、ポリアクリ
ル酸エステル、アクリロニトリル・ブタジエン(スチレ
ン)共重合体、その他の合成ゴムなどから選ばれた少な
くとも1種類の弾性重合体、好ましくはポリウレタンで
ある。ポリウレタンは必要に応じて合成ゴム、ポリエス
テルエラストマー、ポリ塩化ビニルなどの重合体を添加
して得た重合体組成物として使用する。 次に、シート状基材の製造は、繊維絡合不織布、繊維
立毛織布、繊維立毛編布などの繊維構造物に、弾性重合
体を主体として重合体を溶剤に溶解あるいは分散剤に分
散させて得た重合体液、更に重合体液には着色剤、、凝
固調節剤、離型剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、耐光
安定剤などから選ばれた添加剤を配合して得た重合体組
成液として繊維構造物に含浸し、重合体の非溶剤で処理
して凝固させる湿式凝固法、加熱で溶剤あるいは分散剤
を除去して凝固させる乾式凝固法あるいはそれらを組み
合わせた方法で凝固させ、必要に応じて洗浄し、乾燥し
てシート状基材とする。そして、シート状基材は少なく
とも一面に起毛機による起毛処理および/またはサンド
ペーパーによる起毛処理を行いを少なくとも一面をポリ
アミド極細繊維立毛でなるスエード調シートとする。 本発明のスエード調シートの仕上法は、スエード調シ
ートの少なくとも繊維立毛面に、ポリアミド繊維の膨潤
剤、例えば、安息香酸、サリチル酸、乳酸、フェノー
ル、ベンジルアルコール、塩化カルシウム、塩化亜鉛、
塩化リチウム、臭化リチウムなどから選ばれた少なくと
も1種類を水、アルコール類あるいは水−アルコール類
混合液に溶解または分散させて調整した組成液であっ
て、この組成液はスエード調シートの構成素材を溶解あ
るいは著しく劣化させるものでないことが必要であり、
構成素材を溶解あるいは著しく劣化させるものである場
合には、膨潤剤の量を少なくするとか、溶剤組成を変更
し、例えば、熱処理条件下でも膨潤剤の濃度が上昇しな
いように、高級アルコールやエチレングリコールなどの
溶剤を配合した溶剤組成としておくことも良い。膨潤剤
の濃度、付着率などはポリアミドの種類、極細繊維の太
さ、膨潤剤の作用の強弱、熱処理条件などで異なるの
で、処理前に予め試験で最適条件を求めるが、一般に、
膨潤剤の濃度は1〜10重量%の範囲である。次に、膨潤
剤溶液あるいは分散液をスエード調シートに付与する方
法は、表面を主体に付与する場合には、膨潤剤液を平滑
面あるいは刻目面のロールで塗布、スプレーで塗布、あ
るいは液の粘度を上げてナイフコートで塗布などの方法
が適用できる。また模様状に付与する場合には、彫刻を
施したロールで塗布する方法が好ましい。また、シート
全体を処理する場合には、膨潤剤液中にスエード調シー
トを浸漬処理する。膨潤剤を付与したスエード調シート
は、湿熱状態、乾熱状態あるいは膨潤剤液中で熱処理す
る。熱処理条件は膨潤剤の溶剤あるいは分散剤の性質で
異なるが、一般に、温度50〜120℃、時間3〜20分の範
囲の条件下で処理する。この条件範囲を越えて高くなる
と繊維の部分溶解による極細繊維束状繊維の溶着、重合
体の劣化等を生じて好ましくない。熱処理後のスエード
調シートは洗浄して膨潤剤を除去する。そして、スエー
ド調シートを染色する。染色は酸性染料、金属錯塩染料
などを主体とした染料で、通常の染色法で染色すること
により濃色で、染色堅牢度の良いスエード調シートが得
られる。 染色したスエード調シートは揉み柔軟化処理、ブラッ
シングなどの仕上げ処理を行ってスエード調シート製品
が得られる。 本発明で得られたスエード調シートは濃色に染色さ
れ、かつ膨らみ感のある柔軟な風合いと触感を有し、表
面繊維に光沢が付与され、染色堅牢度の優れた製品とな
る。このスエード調シート製品は衣料用はもとより、服
飾品、インテリア用、靴、袋物、各種手袋などに好適で
ある。
ル以下のポリアミド極細繊維および/またはその束状繊
維で構成されたスエード調シートを染色するに際し、ス
エード調シートの少なくとも繊維立毛面にポリアミド繊
維の膨潤剤を含む組成液を付与して熱処理した後、染色
することを特徴とするポリアミド繊維立毛スエードの染
色方法である。 すなわち、本発明の被染色スエード調シートは、少な
くとも表面立毛繊維が繊度0.1デニール以下のポリアミ
ド極細繊維および/またはその束状繊維で構成されたス
エード調シートであって、そのスエード調シートの構成
はポリアミド極細繊維発生型多成分繊維(以下多成分繊
維とする)を用い、その多成分繊維あるいは多成分繊維
を主体とした繊維で繊維絡合不織布、繊維立毛織布、繊
維立毛編布などの繊維構造物を形成し、それらの繊維構
造物の多成分繊維を処理して極細繊維あるいは極細繊維
束状繊維を発生させる前または極細繊維あるいは極細繊
維束状繊維を発生させた後、弾性重合体を主体とする重
合体を含有させてシート状基材を形成する。そして、極
細繊維化されていないシート状基材では多成分繊維を処
理して、ポリアミドの極細繊維あるいは極細繊維束状繊
維とする。得られたポリアミドの極細繊維あるいは極細
繊維束状繊維と弾性重合体を主体とする重合体とからな
るシート状基材は少なくとも一面に起毛機による起毛処
理および/またはサンドペーパーによる起毛処理を行い
少なくとも一面をポリアミド極細繊維立毛でなるスエー
ド調シートとする。 本発明の多成分繊維は、ポリアミドが、例えば、6−
ナイロン、66−ナイロン、610−ナイロン、11−ナイロ
ン、12−ナイロン、26−ナイロン、210−ナイロン、410
−ナイロン、76−ナイロン、その他芳香環を有する可紡
糸性ポリアミドから選ばれた少なくとも1種類のポリア
ミドである。一方、多成分繊維を構成する他のポリマー
は、ポリアミドと溶剤に対する溶解性を異にし、親和性
の小さいポリマーであって、かつ紡糸条件下でポリアミ
ドの溶融粘度より小さい溶融粘度であるか、あるいは表
面張力が小さいポリマーであり、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、エ
チレンオクテン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合
体、ポリスチレン、スチレンアクリロニトリル共重合
体、スチレンエチレン共重合体、ポリエステルなどのポ
リマーから選ばれた少なくとも1種類のポリマーであ
る。そして、ポリアミドと他のポリマーとからなる繊維
は、所定の混合比で混合して、同一溶解系で溶解し、
混合系を形成して紡糸する方法、別々の溶解系で溶解
し、紡糸頭部で接合−分割を複数回繰り返して混合系を
形成して紡糸する方法、別々の溶解系で溶解し、紡糸
口金部で繊維形状を規定して紡糸する方法により、繊維
中に占めるポリアミド成分が40〜80重量%であって、多
成分繊維中のポリアミド極細繊維成分が5本以上、好ま
しくは50〜800本の範囲にある多成分繊維を得る。多成
分繊維は延伸、熱固定など通常の繊維の処理工程を経て
繊度2〜15デニール、多成分繊維中のポリアミド極細繊
維成分の平均繊度(計算値)0.1デニール以下の繊維と
する。次に、多成分繊維からポリアミド極細繊維を得る
方法は、多成分繊維を用いて繊維絡合不織布、起毛織
布、起毛編布などの繊維構造物を形成し、次いで、ポリ
アミドの非溶剤あるいは非分解剤であり、他の成分の溶
剤あるいは分解剤である処理剤で処理して除去する、あ
るいはポリアミドと他のポリマーの接合型多成分繊維で
は各成分の極細繊維に分割処理を行うことによって、ポ
リアミド極細繊維あるいは極細繊維束状繊維になった繊
維構造物が得られる。 また、繊維構造物に含有させる弾性重合体は、例え
ば、平均分子量600〜3000のポリエステルジオール、ポ
リエーテルジオール、ポリエステルエーテルジオール、
ポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオールなど
から選ばれ少なくとも1種類のポリマージオールと、ト
リレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネートなどの芳香族系、脂環
族系、脂肪族系の有機ジイソシアネートなどから選ばれ
た少なくとも1種類の有機ジイソシアネートと、ジオー
ル、ジアミン、ヒドロキシアミン、ヒドラジン、ヒドラ
ジドなどの活性水素原子を少なくとも2個有する低分子
化合物から選ばれた少なくとも1種類の鎖伸長剤とを所
定のモル比で反応させて得たポリウレタン、ポリアクリ
ル酸エステル、アクリロニトリル・ブタジエン(スチレ
ン)共重合体、その他の合成ゴムなどから選ばれた少な
くとも1種類の弾性重合体、好ましくはポリウレタンで
ある。ポリウレタンは必要に応じて合成ゴム、ポリエス
テルエラストマー、ポリ塩化ビニルなどの重合体を添加
して得た重合体組成物として使用する。 次に、シート状基材の製造は、繊維絡合不織布、繊維
立毛織布、繊維立毛編布などの繊維構造物に、弾性重合
体を主体として重合体を溶剤に溶解あるいは分散剤に分
散させて得た重合体液、更に重合体液には着色剤、、凝
固調節剤、離型剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、耐光
安定剤などから選ばれた添加剤を配合して得た重合体組
成液として繊維構造物に含浸し、重合体の非溶剤で処理
して凝固させる湿式凝固法、加熱で溶剤あるいは分散剤
を除去して凝固させる乾式凝固法あるいはそれらを組み
合わせた方法で凝固させ、必要に応じて洗浄し、乾燥し
てシート状基材とする。そして、シート状基材は少なく
とも一面に起毛機による起毛処理および/またはサンド
ペーパーによる起毛処理を行いを少なくとも一面をポリ
アミド極細繊維立毛でなるスエード調シートとする。 本発明のスエード調シートの仕上法は、スエード調シ
ートの少なくとも繊維立毛面に、ポリアミド繊維の膨潤
剤、例えば、安息香酸、サリチル酸、乳酸、フェノー
ル、ベンジルアルコール、塩化カルシウム、塩化亜鉛、
塩化リチウム、臭化リチウムなどから選ばれた少なくと
も1種類を水、アルコール類あるいは水−アルコール類
混合液に溶解または分散させて調整した組成液であっ
て、この組成液はスエード調シートの構成素材を溶解あ
るいは著しく劣化させるものでないことが必要であり、
構成素材を溶解あるいは著しく劣化させるものである場
合には、膨潤剤の量を少なくするとか、溶剤組成を変更
し、例えば、熱処理条件下でも膨潤剤の濃度が上昇しな
いように、高級アルコールやエチレングリコールなどの
溶剤を配合した溶剤組成としておくことも良い。膨潤剤
の濃度、付着率などはポリアミドの種類、極細繊維の太
さ、膨潤剤の作用の強弱、熱処理条件などで異なるの
で、処理前に予め試験で最適条件を求めるが、一般に、
膨潤剤の濃度は1〜10重量%の範囲である。次に、膨潤
剤溶液あるいは分散液をスエード調シートに付与する方
法は、表面を主体に付与する場合には、膨潤剤液を平滑
面あるいは刻目面のロールで塗布、スプレーで塗布、あ
るいは液の粘度を上げてナイフコートで塗布などの方法
が適用できる。また模様状に付与する場合には、彫刻を
施したロールで塗布する方法が好ましい。また、シート
全体を処理する場合には、膨潤剤液中にスエード調シー
トを浸漬処理する。膨潤剤を付与したスエード調シート
は、湿熱状態、乾熱状態あるいは膨潤剤液中で熱処理す
る。熱処理条件は膨潤剤の溶剤あるいは分散剤の性質で
異なるが、一般に、温度50〜120℃、時間3〜20分の範
囲の条件下で処理する。この条件範囲を越えて高くなる
と繊維の部分溶解による極細繊維束状繊維の溶着、重合
体の劣化等を生じて好ましくない。熱処理後のスエード
調シートは洗浄して膨潤剤を除去する。そして、スエー
ド調シートを染色する。染色は酸性染料、金属錯塩染料
などを主体とした染料で、通常の染色法で染色すること
により濃色で、染色堅牢度の良いスエード調シートが得
られる。 染色したスエード調シートは揉み柔軟化処理、ブラッ
シングなどの仕上げ処理を行ってスエード調シート製品
が得られる。 本発明で得られたスエード調シートは濃色に染色さ
れ、かつ膨らみ感のある柔軟な風合いと触感を有し、表
面繊維に光沢が付与され、染色堅牢度の優れた製品とな
る。このスエード調シート製品は衣料用はもとより、服
飾品、インテリア用、靴、袋物、各種手袋などに好適で
ある。
次に、本発明の実施態様を具体的な実施例で説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の部および%はことわりのない限り、重
量に関するものである。 実施例1 6−ナイロン65部/ポリエチレン35部からなる繊度4
デニールの多成分繊維〔ナイロン極細繊維成分の平均数
460個、繊度(計算値)0.0057デニール〕を用いて造っ
た平均目付730g/m2の繊維絡合不織布に、ポリエステル
系ポリウレタン90部、ポリオキシエチレン系ポリウレタ
ン10部からなるポリウレタン組成物13部、ノニオン系活
性剤0.5部、カーボンブラツク1部、N,N′−ジメチルホ
ルムアミド(以下DMFとする)85.5部の組成液を含浸
し、DMF40%の水溶液中で凝固し、水洗し、次いで、多
成分繊維中のポリエチレンを溶解除去して、6−ナイロ
ン極細繊維束状繊維の絡合不織布とポリウレタンとから
なるシート状基材を得た。このシート状基材を厚さの中
間で二分割し、凝固時の表面をエメリーバフ機で処理し
てナイロン極細繊維立毛面を形成し、更に分割面を研削
して平均厚み0.7mmのスエード調シート〔I〕を得た。 次に、安息香酸3%水溶液を90℃に加温し、その中に
スエード調シート〔I〕を浸漬して10分間処理し、つい
て90℃の熱水中で洗浄して安息香酸を除去した後、絞っ
て水を除去したシートをウインス染色機を用いて次の条
件で染色した。 ブラック系酸性染料 7% owf 浴比 1:100 温度×時間 95℃×60min. 染色後、ソーピングし、乾燥した後、揉み柔軟化処理
と立毛面の整毛処理を行ってスエード調シート製品Iを
得た。 比較例1 実施例1のスエード調シート〔I〕を安息香酸処理を
行うことなく、実施例1の染色および仕上げ処理を行っ
てスエード調シート製品IIを得た。 得られたスエード調シート製品の状態を表1に比較し
た。 1)カラーメジャリングシステムZ−Σ80(日本電色
製)を用いて測定した色差ΔE値 2)任意に選出した20人のパネラーによる官能試験の評
価結果。 ◎:優れる、○:良い、△:やや劣る、×:悪い、 すなわち、実施例1と比較例1のスエード調シート製
品との色差の差は9.2であり、実施例1の製品が濃色に
染色され、染色堅牢度に優れ、膨らみ感のある柔軟な風
合いである。一方、比較例1の製品は発色性が劣り、が
さついた風合いの物であった。 実施例2 実施例1のスエード調シート〔I〕の繊維立毛面に、
ベンジルアルコール1部、エチレングリコール5部、水
94部からなる膨潤剤液を50メッシュの刻目を有するロー
ルで約45g/m2の液量を塗布し、温度が約110℃のスチー
ム雰囲気中で10分間熱処理した後、90℃の熱水中で洗浄
して膨潤剤を除去し、絞って水を除去したシートをウイ
ンス染色機を用いて次の条件で染色した。 茶色系金属錯塩染料 2% owf 茶色系酸性染料 0.7% owf 浴比 1:100 温度×時間 95℃×60min. 染色後、ソーピングし、乾燥した後、揉み柔軟化処理
と立毛面の整毛処理を行ってスエード調シート製品III
を得た。 得られたスエード調シート製品IIIは表裏で染色状態
に差があり、繊維立毛表面の色差ΔE値は81.5、裏面の
色差ΔE値は79で、その差2.5であり、表面は濃い茶色
に染色され、光沢が出て触感が柔らかく、一方の裏面は
やや淡色で、その面はややざらつきのあるものであっ
た。しかし、シート全体としては表面側の膨らみ感のあ
る柔軟性に支配され、風合いの良好なスエード調シート
製品であった。 比較例2 実施例1のスエード調シート〔I〕の繊維立毛面に、
ベンジルアルコール15部、水85部からなる膨潤剤液を50
メツシュの刻目を有するロールで約45g/m2の液量を塗布
し、実施例2と同様に温度が約110℃のスチーム雰囲気
中で10分間熱処理した。処理後の繊維立毛面は極細繊維
の多くが溶着してスエード調表面にはふさわしくない状
態であった。 実施例3 カーボンブラック5%を含有するナイロン極細繊維が
平均90本収束された極細繊維束状繊維〔極細繊維の平均
繊度(計算機)0.035デニール〕の絡合不織布に、ポリ
オキシエチレン鎖を含むポリウレタンを含有したシート
状基材を用い、その一面を繊維立毛スエード調に仕上げ
た厚さ0.75mmのスエード調シート〔II〕を、塩化カルシ
ウム7%水溶液、温度80℃の溶液中で10分間処理し、つ
いで90℃の熱水中で洗浄して塩化カルシウムを除去し、
絞って水を除去したシートをダッシュライン染色機を用
いて次の条件で染色した。 赤色系金属錯塩染料 5% owf 赤色系金属錯塩染料 0.3% owf ルビン色酸性染料 2.3% owf 青色系酸性染料 0.1% owf 浴比 1:100 温度×時間 95℃×60min. 染色後、ソーピングし、乾燥した後、揉み柔軟化処理
と立毛面の整毛処理を行ってワイン色のスエード調シー
ト製品IVを得た。 得られたスエード調シート製品IVの色差ΔE値は82.3
であつて、奇麗なワイン色に染色され、光沢が出て触感
が柔らかく、膨らみ感のある風合いの製品であり、外衣
料用素材として好適であった。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の部および%はことわりのない限り、重
量に関するものである。 実施例1 6−ナイロン65部/ポリエチレン35部からなる繊度4
デニールの多成分繊維〔ナイロン極細繊維成分の平均数
460個、繊度(計算値)0.0057デニール〕を用いて造っ
た平均目付730g/m2の繊維絡合不織布に、ポリエステル
系ポリウレタン90部、ポリオキシエチレン系ポリウレタ
ン10部からなるポリウレタン組成物13部、ノニオン系活
性剤0.5部、カーボンブラツク1部、N,N′−ジメチルホ
ルムアミド(以下DMFとする)85.5部の組成液を含浸
し、DMF40%の水溶液中で凝固し、水洗し、次いで、多
成分繊維中のポリエチレンを溶解除去して、6−ナイロ
ン極細繊維束状繊維の絡合不織布とポリウレタンとから
なるシート状基材を得た。このシート状基材を厚さの中
間で二分割し、凝固時の表面をエメリーバフ機で処理し
てナイロン極細繊維立毛面を形成し、更に分割面を研削
して平均厚み0.7mmのスエード調シート〔I〕を得た。 次に、安息香酸3%水溶液を90℃に加温し、その中に
スエード調シート〔I〕を浸漬して10分間処理し、つい
て90℃の熱水中で洗浄して安息香酸を除去した後、絞っ
て水を除去したシートをウインス染色機を用いて次の条
件で染色した。 ブラック系酸性染料 7% owf 浴比 1:100 温度×時間 95℃×60min. 染色後、ソーピングし、乾燥した後、揉み柔軟化処理
と立毛面の整毛処理を行ってスエード調シート製品Iを
得た。 比較例1 実施例1のスエード調シート〔I〕を安息香酸処理を
行うことなく、実施例1の染色および仕上げ処理を行っ
てスエード調シート製品IIを得た。 得られたスエード調シート製品の状態を表1に比較し
た。 1)カラーメジャリングシステムZ−Σ80(日本電色
製)を用いて測定した色差ΔE値 2)任意に選出した20人のパネラーによる官能試験の評
価結果。 ◎:優れる、○:良い、△:やや劣る、×:悪い、 すなわち、実施例1と比較例1のスエード調シート製
品との色差の差は9.2であり、実施例1の製品が濃色に
染色され、染色堅牢度に優れ、膨らみ感のある柔軟な風
合いである。一方、比較例1の製品は発色性が劣り、が
さついた風合いの物であった。 実施例2 実施例1のスエード調シート〔I〕の繊維立毛面に、
ベンジルアルコール1部、エチレングリコール5部、水
94部からなる膨潤剤液を50メッシュの刻目を有するロー
ルで約45g/m2の液量を塗布し、温度が約110℃のスチー
ム雰囲気中で10分間熱処理した後、90℃の熱水中で洗浄
して膨潤剤を除去し、絞って水を除去したシートをウイ
ンス染色機を用いて次の条件で染色した。 茶色系金属錯塩染料 2% owf 茶色系酸性染料 0.7% owf 浴比 1:100 温度×時間 95℃×60min. 染色後、ソーピングし、乾燥した後、揉み柔軟化処理
と立毛面の整毛処理を行ってスエード調シート製品III
を得た。 得られたスエード調シート製品IIIは表裏で染色状態
に差があり、繊維立毛表面の色差ΔE値は81.5、裏面の
色差ΔE値は79で、その差2.5であり、表面は濃い茶色
に染色され、光沢が出て触感が柔らかく、一方の裏面は
やや淡色で、その面はややざらつきのあるものであっ
た。しかし、シート全体としては表面側の膨らみ感のあ
る柔軟性に支配され、風合いの良好なスエード調シート
製品であった。 比較例2 実施例1のスエード調シート〔I〕の繊維立毛面に、
ベンジルアルコール15部、水85部からなる膨潤剤液を50
メツシュの刻目を有するロールで約45g/m2の液量を塗布
し、実施例2と同様に温度が約110℃のスチーム雰囲気
中で10分間熱処理した。処理後の繊維立毛面は極細繊維
の多くが溶着してスエード調表面にはふさわしくない状
態であった。 実施例3 カーボンブラック5%を含有するナイロン極細繊維が
平均90本収束された極細繊維束状繊維〔極細繊維の平均
繊度(計算機)0.035デニール〕の絡合不織布に、ポリ
オキシエチレン鎖を含むポリウレタンを含有したシート
状基材を用い、その一面を繊維立毛スエード調に仕上げ
た厚さ0.75mmのスエード調シート〔II〕を、塩化カルシ
ウム7%水溶液、温度80℃の溶液中で10分間処理し、つ
いで90℃の熱水中で洗浄して塩化カルシウムを除去し、
絞って水を除去したシートをダッシュライン染色機を用
いて次の条件で染色した。 赤色系金属錯塩染料 5% owf 赤色系金属錯塩染料 0.3% owf ルビン色酸性染料 2.3% owf 青色系酸性染料 0.1% owf 浴比 1:100 温度×時間 95℃×60min. 染色後、ソーピングし、乾燥した後、揉み柔軟化処理
と立毛面の整毛処理を行ってワイン色のスエード調シー
ト製品IVを得た。 得られたスエード調シート製品IVの色差ΔE値は82.3
であつて、奇麗なワイン色に染色され、光沢が出て触感
が柔らかく、膨らみ感のある風合いの製品であり、外衣
料用素材として好適であった。
本発明で得られたスエード調シートは濃色に染色さ
れ、かつ膨らみ感のある柔軟な風合いと触感を有し、表
面繊維に光沢が付与され、染色堅牢度の優れた製品とな
る。
れ、かつ膨らみ感のある柔軟な風合いと触感を有し、表
面繊維に光沢が付与され、染色堅牢度の優れた製品とな
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06P 5/22 D06P 3/24 - 3/32
Claims (1)
- 【請求項1】少なくとも表面立毛繊維が繊度0.1デニー
ル以下のポリアミド極細繊維および/またはその束状繊
維で構成されたスエード調シートを染色するに際し、ス
エード調シートの少なくとも繊維立毛面にポリアミド繊
維の膨潤剤とポリアミド繊維の非溶剤からなり、該膨潤
剤の濃度が1〜10重量%の範囲である組成液を付与し
て、該繊維を溶解させることなく熱処理した後、染色す
ることを特徴とするポリアミド繊維立毛スエードの染色
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1248628A JP2882645B2 (ja) | 1989-09-25 | 1989-09-25 | ポリアミド繊維立毛スエードの染色方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1248628A JP2882645B2 (ja) | 1989-09-25 | 1989-09-25 | ポリアミド繊維立毛スエードの染色方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03113082A JPH03113082A (ja) | 1991-05-14 |
JP2882645B2 true JP2882645B2 (ja) | 1999-04-12 |
Family
ID=17180944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1248628A Expired - Fee Related JP2882645B2 (ja) | 1989-09-25 | 1989-09-25 | ポリアミド繊維立毛スエードの染色方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2882645B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101119051B1 (ko) | 2002-10-23 | 2012-03-16 | 도레이 카부시키가이샤 | 나노섬유 집합체, 하이브리드섬유, 섬유구조체, 및 그들의 제조방법 |
CN102154913B (zh) | 2004-02-19 | 2015-05-06 | 东丽株式会社 | 纳米纤维合成纸及其制造方法 |
EP2899305A1 (en) | 2014-01-27 | 2015-07-29 | Glo-one Co., Ltd. | Method of manufacturing biodegradable non-woven web and apparatus therefor |
-
1989
- 1989-09-25 JP JP1248628A patent/JP2882645B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03113082A (ja) | 1991-05-14 |
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