JP2877054B2 - 水なし平版印刷用原版 - Google Patents

水なし平版印刷用原版

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JP2877054B2
JP2877054B2 JP7344119A JP34411995A JP2877054B2 JP 2877054 B2 JP2877054 B2 JP 2877054B2 JP 7344119 A JP7344119 A JP 7344119A JP 34411995 A JP34411995 A JP 34411995A JP 2877054 B2 JP2877054 B2 JP 2877054B2
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photosensitive layer
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rubber layer
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力 一條
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は水なし平版印刷用原
板に関するものであり、特に、基板、感光層、シリコー
ンゴム層を順次積層したインキ反発性の優れた水なし平
版印刷用原版に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、シリコーンゴムをインキ反発層と
する水なし平版印刷版が種々知られているが、特に特公
昭54−26923号公報や特公昭56−4908号公
報に提案されているように、基板、感光層、シリコーン
ゴム層の順に積層してなる印刷版が画像再現性、耐刷力
の面で優れており、実用化されている。 【0003】従来提案されているシリコーンゴム層の組
成物および硬化方法としては次のものがあげられる。 【0004】(1)両末端水酸基のオルガノポリシロキ
サンをケイ素原子に直接結合した加水分解性官能基を有
するシランもしくはシロキサンにより架橋してシリコー
ンゴムとする方法(以下縮合型と称する)(ここで加水
分解性官能基としては、アセトキシ基、ケトキシメート
基、、アルコキシ基、水素などがあげられる。) (2)オルガノポリシロキサンを過酸化物などのラジカ
ル開始剤により架橋してシリコーンゴムとする方法(以
下ラジカル架橋型と称する)。 【0005】などである。 【0006】ここに提案されている方法は印刷版の性能
においていくつかの問題点を生じている。縮合型では感
光層に対する接着力が高く、優れた耐刷性を提供するも
のであるが、シリコーンゴム層の硬化時の雰囲気中の水
分の多少により、感光層との接着力が変動し、そのため
露光度が変動しやすいことと、硬化したシリコーンゴム
層中の未反応シラノール基のためにインキ反発性は十分
満足しうるものではないという問題点がある。ラジカル
架橋型により硬化して得られるシリコーンゴム層は、感
光層との接着力が非常に低いため耐刷性が極端に劣り実
用性にとぼしいものであり、また硬化時に酸素によって
架橋の阻害を受けやすく、高温、長時間の硬化条件を設
定する必要があるという問題点がある。 【0007】以上のように従来提案されているシリコー
ンゴム層の硬化方法では、安定した接着力を保ち、かつ
高いインキ反発性を持つものは得られていないという状
況である。 【0008】 【発明が解決しようとする問題】本発明は高いインキ反
発性を有し、版性能がシリコーンゴムの硬化時の雰囲気
の影響を受けにくい特徴を持った水なし平版印刷用原版
を開発することを目的としたものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、以下の水なし
平版印刷用原版によって達成される。すなわち(1)基
板、該基板の上に設けたネガ型感光層、および該感光層
の上に設けたシリコーンゴム層からなる水なし平版印刷
用原版において、シリコーンゴム層が1分子中に2個以
上の水素−ケイ素結合を有する化合物と1分子中に2個
以上の炭素−炭素不飽和結合を有する化合物との付加反
応物からなり、該感光層中に少なくともキノンジアジド
化合物を含有することを特徴とする水なし平版印刷用原
版、により達成される。 【0010】さらには、(2)該感光層中にバインダポ
リマを有することを特徴とする水なし平版印刷用原版、
さらには、(3)該感光層中に3官能以上の不飽和結合
含有化合物を有することを特徴とする水なし平版印刷用
原版、により好ましく達成される。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明における基板、ネガ型感光
層、シリコーンゴム層の順に積層して形成される積層体
は、露光により感光層の特性が変化して、シリコーンゴ
ム層と感光層との接着力の変化、もしくは感光層の現像
液に対する溶解性の変化を引き起こす。そこで露光部と
非露光部との接着力の差、もしくは溶解性の差を利用し
て現像によりシリコーンゴム層が除去される部分と残存
する部分とにわかれる。シリコーンゴム層が除去された
部分は、感光層もしくは基板が露出し、インキ着肉性で
あり、画像部を形成する。シリコーンゴム層が残存する
部分はインキ反発性であり、非画線部を形成し、水なし
平版印刷版となる。 【0012】本発明における基板としては、アルミ、ス
チールなどの金属、ポリエステル、ポリアミドなどのプ
ラスチック、ゴム、コート紙あるいはこれらの複合材な
どが使用される。また基板と感光層との間に、接着力向
上、もしくはハレーション防止のためにコート層を設定
することは任意である。 【0013】本発明でいうキノンジアジド化合物として
は、通常ポジ型PS版、ワイポン版、フォトレジストな
どに用いられているベンゾキノンジアジドスルホン酸お
よびその誘導体、ナフトキノンジアジドスルホン酸およ
びその誘導体などが挙げられる。 【0014】具体的には1,2−ベンゾキノン−2−ジ
アジドー4ースルホン酸クロリド、1,2−ベンゾキノ
ン−2−ジアジドー4ースルホン酸ナトリウム塩、1,
2−ベンゾキノン−2−ジアジドー4ースルホン酸、
1,2−ナフトキノン−2−ジアジドー4ースルホン酸
クロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドー4ー
スルホン酸ナトリウム塩、1,2−ナフトキノン−2−
ジアジドー4ースルホン酸、1,2−ナフトキノン−2
−ジアジドー5ースルホン酸クロリド、1,2−ナフト
キノン−2−ジアジドー5ースルホン酸ナトリウム塩、
1,2−ナフトキノン−2−ジアジドー5ースルホン
酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドー6ースルホ
ン酸クロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドー
6ースルホン酸ナトリウム塩、1,2−ナフトキノン−
2−ジアジドー6ースルホン酸などが挙げられるが、こ
れらに限定されるわけではない。 【0015】これらの中では1,2−ナフトキノン−2
−ジアジド−4−スルホン酸およびその誘導体、および
1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸
およびその誘導体が有効である。 【0016】1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスル
ホン酸の誘導体としては、公知の水酸基含有化合物やア
ミノ基含有化合物とのエステル化物、アミド化物が挙げ
られるが、シリコーンゴム層との接着性という観点から
分子中に不飽和結合もしくは水酸基、アミノ基などを含
む1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸誘導
体が好ましい。 【0017】このような化合物は、一般的には次のよう
な方法により得られる。 【0018】不飽和結合、水酸基、アミノ基などの官
能基を有する化合物の例えば水酸基やアミノ基などに
1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸クロラ
イドを反応させてエステル化、もしくはアミド化する方
法。 【0019】官能基を有する化合物の具体例としては、
ポリヒドロキシフェニルやピロガロールアセトン樹脂、
パラヒドロキシスチレン共重合体、フェノールホルムア
ルデヒドノボラック樹脂、水酸基含有のエポキシアクリ
レート化合物などを挙げることができる。 【0020】ナフトキノンジアジドスルホン酸のエス
テル化物あるいはアミド化物の反応性の官能基に、不飽
和基、水酸基、アミノ基などを有する化合物を反応させ
る方法。 【0021】官能基を導入するために用いられる反応性
化合物の具体例としては、アクリル酸クロライド、アリ
ルクロライド、アリルイソシアネートなどが考えられる
が、これらに限定されるわけではない。 【0022】キノンジアジド化合物が少ない場合は露光
による耐溶剤性の変化が小さくなるので、画像再現しに
くくなる。したがって、キノンジアジド化合物の感光層
中に占める割合としては、25重量%以上であることが
好ましい。 【0023】 【0024】 【0025】 【0026】 【0027】 【0028】 【0029】 【0030】 【0031】 【0032】 【0033】 【0034】 【0035】 【0036】 【0037】 【0038】 【0039】 【0040】 【0041】 【0042】 【0043】 【0044】 【0045】 【0046】 【0047】 【0048】 【0049】 【0050】 【0051】 【0052】 【0053】 【0054】 【0055】 【0056】 【0057】 【0058】 【0059】 【0060】 【0061】 【0062】本発明において使用されるキノンジアジド
化合物を含む感光層は光溶解型感光層と光剥離型感光層
に分類できる。光溶解型感光層とは、露光により感光層
の耐溶剤性が変化し、その後の現像処理により露光部の
感光層の全部もしくは大部分とインキ反発層としてのシ
リコーンゴム層がともに除去され画線部を形成する感光
層のことをいう。 【0063】他方、光剥離型感光層とは、露光、現像処
理により、露光部感光層が実質的に除去されることな
く、その上のシリコ−ンゴム層が除去されるものであ
る。公知のキノンジアジド化合物を多官能化合物で架橋
せしめるか、あるいはキノンジアジド化合物中の活性基
を単官能化合物と結合させるなどして変性し、現像液に
難溶もしくは不溶にすることにより得られる。 【0064】架橋剤としては、多官能性イソシアネ−ト
類、例えば、パラフェニレンジイソシアネ−ト、2,4
−または2,6−トリレンジイソシアネ−ト、4,4´
−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレン
ジイソシアネ−ト、イソホロンジイソシアネ−ト、ポリ
メチレンポリフェニルイソシアネ−トもしくはこれらの
アダクト体など、あるいは多官能エポキシ化合物、例え
ば、ポリエチレングリコ−ルジグリシジルエ−テル類、
ポリプロピレングリコ−ルジグリシジルエ−テル類、ビ
スフェノ−ルAジグリシジルエ−テル、トリメチロ−ル
プロパントリグリシジルエ−テルなどがある。 【0065】光剥離型感光層において、架橋剤の量とし
ては、キノンジアジド化合物100重量部に対して1〜
150重量部が好ましく、より好ましくは5〜100重
量部、さらに好ましくは10〜80重量部である。 【0066】架橋剤が少なすぎる場合は、感光層の硬化
が不十分となる場合があり、逆に多すぎる場合は架橋点
に対し架橋剤量が過剰となるため、シリコーンゴム層と
感光層の接着量や保存安定性に悪影響をもたらす結果と
なる。 【0067】またキノンジアジド化合物に単官能化合物
を反応させて変性して現像液に難溶もしくは不溶にする
方法としては、同様に該感光性化合物の活発な基を例え
ばエステル化、アミド化、ウレタン化することなどが挙
げられる。感光性化合物の活発な基と反応させる化合物
としては、低分子であっても比較的高分子であってもよ
いし、感光性化合物にモノマをグラフト重合させてもよ
い。 【0068】上記の諸成分に加え、必要に応じて光増感
剤、酸、塩基、染料、顔料、光発色剤、界面活性剤、触
媒などの添加剤を加えることは任意である。特に、露光
現像された印刷版の検版性を向上させる意味から、適当
な染料、顔料、光発色剤などを単独あるいは二種以上組
み合わせて用いることにより、可視画像再現性に優れた
印刷版原版となりうる。 【0069】感光層の厚さは0.1〜100μm、好ま
しくは約0.5〜10μmが適当である。薄すぎると感
光層中にピンホ−ルを生じやすくなり、一方厚すぎると
経済的に不利であるので上記の範囲が好ましい。 【0070】本発明におけるシリコーンゴム層はインキ
反発層となるものであり、厚さが小さいとインキ反発性
の低下、傷が入りやすいなどの問題があり、厚さが大き
い場合、現像性が悪くなるという点から、厚みとしては
0.5ミクロンから50ミクロンであることが好まし
い。 【0071】本発明におけるシリコーンゴム層の形成
は、−SiH と炭素−炭素不飽和結合との付加反応により
硬化して得られるものであり、得られるシリコーンゴム
は縮合型により得られるものに比べてゴム中のシラノー
ル基が少なく、インキ反発性に優れているという特徴を
もつものである。ここに炭素−炭素不飽和結合基として
は、それぞれ炭素数2〜10の置換あるいは非置換のア
ルケニル基、アルケニレン基、アルキニル基、アルキニ
レン基があげられ、芳香族の炭素−炭素不飽和結合は含
まれない。 【0072】本発明のシリコーンゴムは、多価ハイドロ
ジェンオルガノポリシロキサンと、1分子中に2個以上
の炭素−炭素不飽和結合を有する非シロキサン化合物と
の反応によっても得られるが、望ましくは、 (a)1分子中にケイ素原子に直接結合したアルケニル基(より望ましくはビニ ル基)を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100重量部 (b)1分子中に少なくともSi−H 結合を2個有するオルガノハイドロジェンポ リシロキサン 0.1〜10,000重量部 (c)付加触媒 0.00001〜1重量部 からなる組成物を硬化したものである。成分(a)のア
ルケニル基は分子鎖末端、中間いずれにあってもよく、
アルケニル基以外の有機基としては、置換もしくは非置
換のアルキル基、アリール基である。成分(a)には水
酸基を微量有することも任意である。成分(b)は成分
(a)と反応してシリコーンゴムを形成するが、かつ感
光層に対する接着性の付与の役割も果たす。成分(b)
の水素基は分子鎖末端、中間のいずれにあってもよく、
水素以外の有機基としては成分(a)と同様のものから
選ばれる。成分(a)と成分(b)の有機基は、インキ
反発性の向上の点で総じて基数の60%以上がメチル基
であることが好ましい。成分(a)、成分(b)の分子
構造は直鎖状、環状、分岐状いずれでもよく、どちらか
少なくとも一方の分子量が1,000を越えることがゴ
ム物性の面で好ましく、さらに成分(a)の分子量が
1,000を越えることが好ましい。 【0073】成分(a)としては、α,ω−ジビニルポ
リジメチルシロキサン、両末端メチル基の(メチルビニ
ルシロキサン)(ジメチルシロキサン)共重合体などが
例示され、成分(b)としては、両末端水素基のポリジ
メチルシロキサン、α,ω−ジメチルポリメチルハイド
ロジェンシロキサン、両末端メチル基の(メチルハイド
ロジェンシロキサンサイクリックス)(ジメチルシロキ
サンサイクリックス)共重合体、メチルハイドロジェン
シロキサンサイクリックスなどが例示される。 【0074】成分(b) の添加量としては、成分(a) 10
0重量部に対して0.1〜10,000重量部が好まし
く、より好ましくは3〜10,000重量部、さらに好
ましくは3〜30重量部である。成分(b) の量が少ない
と、感光層中の不飽和結合、水酸基、アミノ基などの官
能基との反応に消費され、シリコーンゴム層中の炭素−
炭素不飽和結合と反応する量が不足し、シリコーンゴム
層の硬化が阻害される。一方、多すぎる場合には、シリ
コーンゴム層の架橋密度が高くなり耐スクラッチ性やイ
ンキ反撥性などが劣ってしまうという問題が生じる。 【0075】成分(c)の付加触媒は、公知のもののな
かから任意に選ばれるが、特に白金系の化合物が望まし
く、白金単体、塩化白金、塩化白金酸、オレフィン配位
白金などが例示される。これらの組成物の硬化速度を制
御する目的で、テトラシクロ(メチルビニル)シロキサ
ンなどのビニル基含有のオルガノポリシロキサン、炭素
−炭素3重結合含有のアルコールなどの架橋抑制剤を添
加することも可能である。成分(c) の添加量としては、
成分(a) 100重量部に対して0.00001〜1重量
部が好ましく、より好ましくは0.1〜1重量部であ
る。少なすぎると触媒としての効果が乏しく、また組成
によっては被毒により触媒としての効果がなくなる場合
がある。逆に多すぎるとシリコーンゴム液のポットライ
フが短くなるため版作業時にゲル化などの問題が生じ
る。ポットライフを長くするために反応抑制剤を添加す
ることもよく行われることであるが、触媒量が多すぎる
場合には、いたずらに反応抑制剤の添加量を多くするだ
けで経済的に不利となる。 【0076】これらの組成物は、3成分を混合した時点
において付加反応が起き、硬化が始まるが、硬化速度は
反応速度が高くなるに従い急激に大きくなる特徴を有す
る。ゆえに組成物、のゴム化までのポットライフを長く
し、かつ感光層上での硬化時間を短くする目的で、組成
物の硬化条件は、基板、感光層の特性が変わらない範囲
の温度条件で、かつ完全に硬化するまで高温に保持して
おくことが、感光層との接着力の安定性の面で好まし
い。 【0077】これらの組成物の他に、アルケニルトリア
ルコキシシランなどの公知の接着付与剤を添加すること
や、縮合型シリコーンゴムの組成物である水酸基含有オ
ルガノポリシロキサン、加水分解性官能基含有シラン
(もしくはシロキサン)を添加することも任意であり、
またゴム強度を向上させる目的で、シリカなどの公知の
充てん剤を添加することも任意である。 【0078】ここに説明した水なし平版印刷用原版にお
いて本発明の特徴を有するシリコーンゴム層上に、さら
に種々のシリコーンゴム層を塗工することも任意であ
り、また感光層とシリコーンゴム層との間の接着力を上
げる目的、もしくはシリコーンゴム組成物中の触媒の被
毒を防止する目的で、感光層とシリコーンゴム層の間に
接着層を設けることも任意である。シリコーンゴム層の
表面保護のために、シリコーンゴム層上に、透明なフィ
ルムのラミネートやポリマーのコーティングを施しても
よい。 【0079】このようにして得られた印刷用原版は、公
知の方法で露光、現像が可能であり、現像するとシリコ
ーンゴム層が残存した非画線部と、シリコーンゴム層が
剥離して感光層もしくは基板が露出した画線部が形成さ
れた印刷版が得られる。 【0080】 【実施例】以下に実施例を述べる。 【0081】実施例1 砂目立て加工した厚さ0.2mmのアルミ板状に住友ヂ
ュレス製フェノールホルムアルデヒドレゾール樹脂「ス
ミライトレジンPC−1」を塗布し、200℃の条件で
5分間硬化させた(厚さ1μm)。 【0082】この積層対を基板として1,2−ナフトキ
ノン−2−ジアジド−5−スルホン酸クロライドとフェ
ノールノボラック樹脂(数平均重合度4.2)とを反応
させて得られる部分スルホン酸エステル化物(エステル
化率42%)のテトラヒドロフラン溶液を塗布し乾燥さ
せ、厚さ2μmの感光層を設けた。続いて感光層上に (1)α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン(数平均分子量約12000) 100重量部 (2)α,ω−ジメチルポリメチルハイドロジェンシロキサン (数平均重合度10) 3重量部 (3)塩化白金酸 0.1重量部 からなる組成物のn−ヘプタン溶液を塗布し、100
℃、10%RHにて5分間加熱し、乾燥、硬化させ、シ
リコーンゴム層を設けた(厚さ3μm)。上述のように
作成した積層板に厚さ10μmのポリプロピレンフィル
ム“トレファン”(東レ製)をカレンダーローラーを用
いてラミネートし、印刷用原版を得た。 【0083】岩崎電機(株)製メタルハライドランプ
「アイドルフィン2000」を用い、UVメーター(オ
ーク製作所ライトメジャータイプUV402A)で11
mW/cm2 の照度で全面露光を6秒間施した。 【0084】上記のように全面露光した印刷用原版上
に、ネガフィルムを密着し、11mW/cm2 の照度で
60秒間画像露光した。 【0085】次いで「トレファン」を剥離して、前処理
液(分子量400のポリプロピレングリコール100
部、モノエタノールアミン0.5部)に1分間浸漬して
から、ナイロンブラシを用いて現像液(水、エタノー
ル、90/10重量比)で現像したところ、露光部はシ
リコーンゴム層および感光層が剥離し、基板が露出した
画線部を形成し、非露光部はシリコーンゴム層が残存し
た非画線部を形成する印刷版を得た。 【0086】この印刷版をオフセット印刷機にセット
し、大日本インキ(株)製水あり平版用インキ「アペッ
クスG」紅を用いて、湿し水を与えず印刷したところ、
優れた画像再現性を有し、インキの非画線部への付着に
よる地汚れのない印刷版を得た。 【0087】実施例2 砂目立て加工した厚さ0.2mmのアルミ板上に実施例
1と同様の方法で「スミライトレジンPC−1」を塗工
した。 【0088】この積層体を基板として (1)実施例1の感光層組成物 100重量部 (2)4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート 20重量部 (3)ジブチルスズジラウレート 0.1重量部 からなる組成物のテトラヒドロフラン溶液を塗工し、1
10℃、1分間乾燥、硬化させ、厚さ2μmの感光層を
設けた。 【0089】次いで感光層上に実施例1と同様の方法で
シリコーンゴム層、東レ製ポリエステルフィルム“ルミ
ラー”を順次積層し、印刷用原版を得た。 【0090】得られた印刷用原版にネガフィルムを密着
させ、実施例1と同様の、露光機、照度で60秒間露光
した。 【0091】“ルミラー”を剥離して、「ソフパッド」
を用いて現像液(n−ヘキサン、エチルアルコール、4
0/60重量比)で現像したところ、露光部はシリコー
ンゴム層が剥離して感光層が露出した画線部を形成し、
非露光部はシリコーンゴム層が残存した非画線部を形成
する印刷版を得た。 【0092】得られた印刷版を実施例1と同様の方法で
印刷したところ、優れた画像再現性を有する印刷物を得
た。 【0093】比較例1 実施例1において、シリコーンゴム層の組成を (1)α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン (数平均分子量約12000) 100重量部 (2)エチリトリアセトキシシラン 3重量部 (3)ジブチルスズジアセテート 0.5重量部 として、10%RHおよび80%RHの条件で硬化を行
い、“トレファン”をラミネートし、2種類の印刷用原
版を得た。 【0094】得られた2種類の版を実施例1と同様の方
法で露光、現像、印刷評価を行った。前者の硬化条件で
得られた版においては、満足な画像再現性を有する印刷
版は得られたが、実施例1と同じインキ濃度、温度条件
で印刷すると、非画線部にインキの付着する、いわゆる
地汚れのある印刷版しか得られなかった。また、後者の
硬化条件で得られた印刷版においては、現像後にシリコ
ーンゴム層が一部剥離した印刷版しか得られなかった。 【0095】 【0096】 【0097】 【0098】 【0099】 【0100】 【0101】 【0102】 【0103】 【0104】 【0105】 【0106】 【0107】 【0108】 【発明の効果】基板、少なくともキノンジアジド化合物
を含有するネガ型感光層、シリコーンゴム層の順に積層
して構成される水なし平版印刷用原版において、従来提
案されている縮合により硬化して得られるシリコーンゴ
ム層と比べて、本発明におけるハイドロジェンケイ素化
合物と、不飽和結合との付加反応により得られるシリコ
ーンゴム層は、より高いインキ反発性を有する印刷版を
提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/075 521 G03F 7/075 521 (56)参考文献 特開 昭58−191749(JP,A) 特開 昭57−8249(JP,A) 特公 平5−1934(JP,B2) 特公 昭56−12860(JP,B2) 特公 昭51−28119(JP,B2) 特公 昭46−26798(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/00,7/022,7/027 G03F 7/032,7/075

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.基板、該基板の上に設けたネガ型感光層、および該
    感光層の上に設けたシリコーンゴム層からなる水なし平
    版印刷用原版において、シリコーンゴム層が1分子中に
    2個以上の水素−ケイ素結合を有する化合物と1分子中
    に2個以上の炭素−炭素二重結合を有する化合物との付
    加反応物からなり、該感光層中に少なくともキノンジア
    ジド化合物を含有することを特徴とする水なし平版印刷
    用原版。
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