JP2876040B2 - 磁気塗料 - Google Patents

磁気塗料

Info

Publication number
JP2876040B2
JP2876040B2 JP63134329A JP13432988A JP2876040B2 JP 2876040 B2 JP2876040 B2 JP 2876040B2 JP 63134329 A JP63134329 A JP 63134329A JP 13432988 A JP13432988 A JP 13432988A JP 2876040 B2 JP2876040 B2 JP 2876040B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
parts
weight
paint
manufactured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63134329A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01307016A (ja
Inventor
幸男 細田
博之 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OJI KAKO KK
Original Assignee
OJI KAKO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OJI KAKO KK filed Critical OJI KAKO KK
Priority to JP63134329A priority Critical patent/JP2876040B2/ja
Publication of JPH01307016A publication Critical patent/JPH01307016A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2876040B2 publication Critical patent/JP2876040B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、磁気カードを製造するために使用される水
性磁気塗料に関する。詳しくいえば本発明は、静置安定
性の優れた水性磁気塗料に関する。
また、本発明は磁気カードにも関する。詳しくいえば
本発明は、記録された情報の保存性、印刷適性、耐水性
および耐湿度伸縮性に優れた磁気カードにも関する。
従来の技術 (磁気記録の安定性) 近年、磁気記録シートの使用拡大につれ、磁気層の磁
気特性、特に高保磁力特性に優れた磁気カードの開発が
望まれている。特に磁気カードを金券として使用するク
レジット・カード、キャッシュ・カード、IDカード、磁
気定期乗車券、高速道路通行券、テレフォン・カード等
では、それらに記録された情報が容易に消失しないこと
が肝要である。
ところが、200エルステッドないし400エルステッドの
低保磁力を有する磁性体から磁気層を形成した磁気カー
ドを前記のような日常生活用の磁気カードとして使用す
ると、磁気カードに記録された情報は、しばしば消失の
危険にされされる。すなわち低保磁力を有する磁性体か
ら製作された磁気カードは、使用環境においてオーディ
オ機器やハンドバックの磁石式止め金等によって発生す
る100エルステッドないし900エルステッドの磁界に曝さ
れると、環境の磁界によって記録が消失して使用不可能
となることが多い。
(製造方法) 磁気カードは、磁気層を保持することができる基材の
片面に磁気塗料を塗布した後に、その磁気塗料を乾燥さ
せることによって製造されている。
(磁気塗料) 基材に塗工するための磁気塗料は、通常はバインダー
や分散剤等を有機溶剤で溶解した溶液に磁性体を分散さ
せた溶剤系塗料である(例えば特公昭52−48447号公
報、特公昭61−8491号公報等参照)。この場合の有機溶
剤としては、メチルエチルケトン(以下の記述において
は、これを「MEK」と略記することがある。)、トルエ
ン等が使用されることが多い。
このような磁気塗料を使用すると、その中の有機溶剤
がそれ自身の蒸気圧によって揮散するから、火災発生の
防止という安全面や、磁気塗料の調整および塗布作業を
する作業員の衛生面に特別の注意を払う必要がある。
そこで安全面と衛生面を考慮して、バインダーや分散
剤等を有機溶剤で溶解する代りに水で希釈した水性塗料
が望まれている。この課題の解決方法として特公昭49−
46922号公報には、水性磁気塗料について記載されてい
る。ところが本発明者らの検討によると、この水性磁気
塗料は塗料の状態において安定性が劣り(すなわち、磁
性体とバインダーが分離しやすく)、したがって塗工時
に平滑な表面が得られず、しかも基材と磁気層との塗膜
密着性が劣り、また低保磁力磁性体を使用しているた
め、この塗料から形成される磁気層は外部磁界により記
録が消失しやすいことが分かった。
(基材) 基材としてポリエステル・フィルムやポリ塩化ビニル
(以下の記述においては、これを「塩ビ」と略記するこ
とがある。)・フィルム等の高分子フィルムを使用した
磁気カードも存在する。この場合には、耐水性および耐
湿度伸縮性等の物理的特性は良好であるが、磁気層の反
対面に印刷を施す場合に、紫外線(以下の記述において
は、これを「UV」と略記することがある。)硬化型イン
キ等の特殊なインキを使用するか、高分子フィルム表面
に下塗り処理(例えば特開昭62−161594号公報参照)を
行う必要がある。
また基材として紙を使用した場合には、磁気層の反対
面に不十分ながら印刷適性はあるけれども、耐折り曲げ
性、耐水性、耐湿度伸縮性等の物理的特性が劣り、記録
の信頼性の点から見て使用上の問題がある。
発明が解決しようとする問題点 このように、 安全面と衛生面で心配のない水性磁気塗料によって磁
気層を形成する技術を開発すること、 高保磁力特性を有し(すなわち、記録の信頼性の高
い)、耐水性や耐湿度伸縮性等の物理的特性に優れ、そ
の基材が各種の印刷方式に対して印刷適性を有する磁気
カードを開発すること が強く望まれている。
本発明の目的のひとつは、静置安定性に優れる水性磁
気塗料を提供することである。
本発明の他の目的は、静置安定性に優れる水性磁気塗
料により、記録の信頼性に優れ、しかも各種の印刷方式
に対して印刷適性を有し、物理的特性に優れた磁気カー
ドを提供することである。
問題点を解決するための手段 (磁気塗料) 本発明者らは、磁性体とバインダーとの相溶性を良く
し、水性磁気塗料の安定性を保つため、安定化剤を検討
した。その結果、安定化剤としてアルカリに可溶性のカ
ルボン酸基を含有する不飽和単量体とアクリル酸エステ
ルまたはメタクリル酸エステルとの共重合体エマルジョ
ンが有効であることを発見した。この群のエマルジョン
を水性磁気塗料に添加することにより、安定性の良い水
性磁気塗料を得ることができる。
したがってこの発明の磁気塗料の必須成分は、 磁性体の100重量部に対して0.1から10重量部、好ま
しくは0.5から5重量部のアルカリに可溶性のカルボン
酸基を含有する不飽和単量体とアクリル酸エステルまた
はメタクリル酸エステルとの共重合体エマルジョンから
なる安定化剤、 磁性体、 バインダー、 分散剤および 水 から成る。
磁気塗料の調整に使用される機器としては、ロール・
ミル、ボール・ミル、サイド・ミル、インペラー分散
機、高速度衝撃ミル、ホモジナイザー、超音波分散機等
がある。
(安定化剤) 本発明においては、安定化剤としてアルカリに可溶性
のカルボン酸基を含有する不飽和単量体とアクリル酸エ
ステルまたはメタクリル酸エステルとの共重合体(以下
の記述においては、この共重合体を「アクリル系共重合
体」と表記することがある。)のエマルジョンを使用す
る。
アルカリに可溶性のカルボン酸基を含有する不飽和単
量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸
のような不飽和カルボン酸を例示することができる。
上記の不飽和カルボン酸と共重合させられるアクリル
系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シルなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタク
リル酸グリシジルなどのメタクリル酸エステルを例示す
ることができる。
本発明で使用されるアクリル系共重合体エマルジョン
はすでに刊行物に記載されたものであって、刊行物の一
例として特公昭34−992号公報を挙げることができる。
この安定化剤の添加量は、磁性体100重量部に対して
0.1から10重量部、好ましくは0.5から5重量部である。
(磁性体) 本発明の水性磁気塗料の成分としては、磁気カードの
磁性体として既に知られているものをすべて使用するこ
とができる。ただし、磁気カードに記録された情報が容
易に消滅しないようにしようとすれば、高保磁力の磁性
体を使用しなければならない。
高保磁力の磁性体としては、たとえばバリウム・フェ
ライト(化学式はBaO・6Fe2O3)があり、その保磁力が1
000エルステッド以上のものが好ましく、いっそう好ま
しいものは保磁力が2000から4000エルステッドのもので
ある。
(バインダー) この発明の磁気塗料に使用できるバインダーとして
は、一般的に接着能力をもつ高分子物質の水系エマルジ
ョンを使用することができる。すなわち通常の水性磁気
塗料に使用されるスチレン・ブタジエン系樹脂、アクリ
ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルブチルラー
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、塩ビ
と酢酸ビニルとの共重合体系樹脂、ポリ塩化ビニリデン
系樹脂等の高分子物質の水系エマルジョンを使用するこ
とができる。また、ポリビニルアルコール、カゼイン等
の水溶性物質もバインダーとして使用することができ
る。
これらのバインダーは、1種だけを使用することも、
2種以上を組合せて使用することもできる。
バインダーの配合割合は、磁性体100重量部について2
5重量部から100重量部まで、好ましくは30から70重量部
までである。
(分散剤) この発明の磁気塗料に使用できる分散剤としては、脂
肪酸およびその金属塩、ポリアクリル酸ナトリウム、動
物性または植物性蛋白質、ポリエステル系オリゴマー、
ジアミン系活性剤、燐酸塩など、従来の磁気塗料に普通
に使用されているものを挙げることができる。
分散剤の配合割合は、磁性体100重量部について1か
ら10重量部まで、好ましくは2から8重量部までであ
る。
(その他の添加剤) さらに本発明の目的を損なわない限り、架橋剤、潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤、硬化促進剤、濡れ剤等を添加
することは任意である。
架橋剤や硬化促進剤の中には、磁気塗料の中で凝集物
を作りやすいものがあり、帯電防止剤の添加は塗膜の耐
水性を劣化させるから、これらを使用する時には注意す
ることが必要である。
(磁気カード) 本発明に係る磁気カードは、磁気カードの基材として
既に知られている素材のすべてを使用することができる
だけでなく、合成紙をも基材として使用することができ
る。したがって本発明の磁気カードは、既に知られてい
る磁気カードの基材あるいは合成紙の片面に、前記の水
性磁気塗料から形成された磁気層を有するものである。
(基材) 前記のように、本発明においては、磁気カードの基材
として既に知られている素材のすべてを使用することが
できるが、耐水性および耐湿度伸縮性、耐折り曲げ性等
の物理的特性が良好で、各種の印刷方式に対して良好な
印刷適性を有する磁気カードを製作するためには、合成
紙を基材としなければならない。
本発明の磁気カードを構成するための合成紙として
は、 無機顔料を多量に含有したポリオレフィン系樹脂シー
トを、一軸延伸あるいは二軸延伸することによって生ず
るものであって、微細な空孔が均一に分布したもの(特
公昭46−40794号公報および特公昭52−21545号公報参
照)、 無機顔料を多量に含有したポリオレフィン系樹脂シー
トを一軸延伸あるいは二軸延伸することによって得られ
たものであって、微細な空孔を有しないもの(イギリス
国特許第1,146,421号明細書参照) などが使用される。
(塗布方法) 本発明の磁気カードを製作するためには、所望の基材
上に本発明の水性磁気塗料を通常の方法で塗布し、乾燥
すればよい。塗布方法として好適な方法は、たとえばロ
ール・コーターを使用する塗布方法である。
本発明の目的を損なわない限り、磁気層を保護するた
め、磁気層上にアクリル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル
系樹脂、塩化ビニル系樹脂等の不飽和重合型樹脂、また
はそれらの樹脂をイソシアネート系化合物、メラミン系
化合物、エポキシ系化合物等の通常使用する架橋剤で三
次元架橋させた保護層、またはポリエステル系樹脂、フ
ェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン樹脂等
の熱硬化性樹脂による保護層、または以上のような樹脂
を紫外線硬化や電子線硬化した保護層を形成することは
任意である。またこの保護層を形成するには、これらの
樹脂の塗工液を常法に従って磁気層上にロール・コータ
ー等で塗布し、乾燥および硬化すればよい。
ここで、磁気層の反対面には平版印刷、スクリーン印
刷、グラビア印刷等、通常の印刷方式が可能である。ま
た、本発明の目的を損なわない限り、インパクトプリン
ターによる印字や電子写真、感熱記録、熱転写記録およ
びインクジェット記録等のノンインパクトプリンターに
よる印字を可能にするため、磁気層の反対面にそれぞれ
の印字方式に合った印字層を設けることも任意である。
実 施 例 以下に実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本
発明はこれによって何ら限定されるものではない。
実施例1 (磁気塗料の組成) 磁性体(バリウムフェライト、BOP−80:日本弁柄工業
社製) 100重量部 バインダー(スチレン・ブタジエン系樹脂、JSR 069
2:日本合成ゴム社製) 50重量部 分散剤(ポリアクリル酸ナトリウム、アロンT−40:
東亜合成化学社製) 5重量部 安定化剤(カルボン酸含有アクリル系共重合体エマル
ジョンB−300:東亜合成化学社製) 2重量部 水 100重量部 上記組成物に配合された磁性体の保磁力は2780エルス
テッドであった。
上記組成の高保磁力の磁気塗料を合成紙ユポFPG−250
(王子油化合成紙社製)上にロールコーターで、塗膜の
厚さが30μmになるように塗布し、120℃の温度で1分
間乾燥して磁気層を形成した。この磁気塗工シートを作
成するために使用された合成紙は、無機顔料を含有する
ポリプロピレン系樹脂シートを二軸延伸することによっ
て、微細な空孔が均一に分布したシートである。
このようにして形成された磁気塗工シートを54mm×86
mmの大きさに裁断し、磁気カードを作った。
実施例3 秤量が160g/m2の上質紙上に実施例1の磁気塗料によ
り磁気層を形成し、所定の大きさに裁断し、磁気カード
を作った。
実施例3 厚さが188μmのポリエステルフィルム上に実施例1
の磁気塗料により磁気層を形成し、磁気カードを作っ
た。
上記のポリエステルフィルムは、ポリエチレンテレフ
タレート製のフィルムを加熱しながら二軸延伸すること
によって作られたものである。
実施例4 厚さが200μmの塩ビフィルム上に実施例1の磁気塗
料により磁気層を形成し、磁気カードを作った。
上記の塩ビフィルムは、可塑剤を含まないポリ塩化ビ
ニル製のフィルムを二軸延伸することによって作られた
ものである。
比較例1 (磁気塗料の合成) 磁性体(バリウムフェライト、BOP−80:日本弁柄工業
社製) 100重量部 バインダー(スチレン・ブタジエン系樹脂、JSR 069
2:日本合成ゴム社製) 50重量部 分散剤(ポリアクリル酸ナトリウム、アロンT−40:
東亜合成化学社製) 5重量部 安定化剤(カルボキシメチルセルロース、セロゲン5
A:第一工業製薬社製) 2重量部 水 100重量部 上記組成の高保磁力の磁気塗料を調薬した後、5分以
内に合成紙ユポFPG−250(王子油化合成紙社製)上に塗
布し、乾燥して磁気層を形成した。この磁気塗工シート
を所定の大きさに裁断し、磁気カードを作った。
実施例5 (磁気塗料の組成) 磁性体(γ−フェライト、γ−MR:チタン工業社製) 100重量部 バインダー(スチレン・ブタジエン系樹脂、JSR 069
2:日本合成ゴム社製) 50重量部 分散剤(ポリアクリル酸ナトリウム、アロンT−40:
東亜合成化学社製) 5重量部 安定化剤(カルボン酸含有アクリル系重合体エマルジ
ョン、B−300:東亜合成化学社製) 2重量部 水 100重量部 上記組成物に配合された磁性体の保磁力は300エルス
テッドであった。
上記組成の低保磁力の磁気塗料を合成紙ユポFPG−250
(王子油化合成紙社製)上に塗布し、乾燥して磁気層を
形成した。この磁気塗工シートを所定の大きさに裁断
し、磁気カードを作った。
実施例6 (磁気塗料の組成) 磁性体(バリウムフェライト、BOP−80:日本弁柄工業
社製) 100重量部 バインダー(アクリル系樹脂、アロンT−140:東亜合
成化学社製) 50重量部 分散剤(テトラポリ燐酸ナトリウム、化学式:Na6P4O
13) 5重量部 安定化剤(カルボン酸含有アクリル系共重合体エマル
ジョン、B−300:東亜合成化学社製) 2重量部 水 100重量部 上記組成の高保磁力の磁気塗料を合成紙ユポPG−250
(王子油化合成紙社製)上に塗布し、乾燥して磁気層を
形成する。この磁気塗工シートを所定の大きさに裁断
し、磁気カードを作った。
実施例7 坪良が160g/m2の上質紙上に実施例2の磁気塗料によ
り磁気層を形成し、磁気カードを作った。
実施例8 厚さが188μmのポリエステルフィルム上に実施例2
の磁気塗料により磁気層を形成し、磁気カードを作っ
た。
実施例9 厚さが200μmの塩ビフィルム上に実施例2の磁気塗
料により磁気層を形成し、磁気カードを作った。
比較例2 (磁気塗料の組成) 磁性体(バリウムフェライト、BOP−80:日本弁柄工業
社製) 100重量部 バインダー(アクリル系樹脂、アロンA−104:東亜合
成化学社製) 50重量部 分散剤(テトラポリ燐酸ナトリウム、化学式:Na6P4O
13) 5重量部 安定化剤(カルボキシメチルセルロース、セロゲン5
A:第一工業製薬社製) 2重量部 水 100重量部 上記組成の高保磁力の磁気塗料を調薬後5分以内に合
成紙ユポFPG−250(王子油化合成紙社製)上に塗布し、
乾燥して磁気層を形成した。この磁気塗工シートを所定
の大きさに裁断し、磁気カードを作った。
実施例10 (磁気塗料の組成) 磁性体(γ−フェライト、γ−MR:チタン工業社製) 100重量部 バインダー(アクリル系樹脂、アロンA−104:東亜合
成化学社製) 50重量部 分散剤(テトラポリ燐酸ナトリウム、化学式:Na6P4O
13) 5重量部 安定化剤(カルボン酸含有アクリル系重合体エマルジ
ョン、B−300:東亜合成化学社製) 2重量部 水 100重量部 上記組成の低保磁力の磁気塗料を合成紙ユポFPG−250
(王子油化合成紙社製)上に塗布し、乾燥して磁気層を
形成した。この磁気塗工シートを所定の大きさに裁断
し、磁気カードを作った。
実施例11 (磁気塗料の組成) 磁性体(バリウムフェライト、MC−127:戸田工業社
製) 100重量部 バインダー(ポリウレタン系樹脂、アイゼラックスS
−1060:保土谷化学工業社製) 50重量部 分散剤(アクリル酸ナトリウムとイタコン酸ナトリウ
ムとの共重合体を主成分とするアロンT−40:東亜合成
化学社製) 5重量部 安定化剤(カルボン酸含有アクリル系共重合体エマル
ジョン、B−300:東亜合成化学社製) 2重量部 水 100重量部 上記の組成物を作るために使用された分散剤は、すで
に刊行物(たとえば特公昭47−33055号公報)に記載さ
れたものの一種であって、平均分子量が30から150まで
のものでる。
上記組成の高保磁力を磁気塗料を合成紙ユポFPG−250
(王子油化合成紙社製)上に塗布し、乾燥して磁気層を
形成した。この磁気塗工シートを所定の大きさに裁断
し、磁気カードを作った。
実施例12 秤量が160g/m2の上質紙に実施例3の磁気塗料により
磁気層を形成し、磁気カードを作った。
実施例13 厚さが188μmのポリエステルフィルム上に実施例3
の磁気塗料により磁気層を形成し、磁気カードを作っ
た。
実施例14 厚さが200μmの塩ビフィルム上に実施例3の磁気塗
料により磁気層を形成し、磁気カードを作った。
比較例3 (磁気塗料の組成) 磁性体(バリウムフェライト、MC−127:戸田工業社
製) 100重量部 バインダー(ホリウレタン系樹脂、アイゼラックスS
−1060:保土谷化学工業社製) 50重量部 分散剤(前出のアロンT−40:東亜合成化学社製) 5重量部 安定化剤(カルボキシメチルセルロース、セロゲンA
5:第一工業製薬社製) 2重量部 水 100重量部 上記組成の高保磁力の磁気塗料を調薬後、5分以内に
合成紙ユポFPG−250(王子油化合成紙社製)上に塗布
し、乾燥して磁気層を形成した。この磁気塗工シートを
所定の大きさに裁断し、磁気カードを作った。
実施例15 (磁気塗料の組成) 磁性体(γ−フェライト、γ−MR:チタン工業社製) 100重量部 バインダー(ポリウレタン系樹脂、アイゼラックスS
−1060:保土谷化学工業社製) 50重量部 分散剤(前出のアロンT−40:東亜合成化学社製) 2重量部 水 100重量部 上記組成の低保磁力の磁気塗料を合成紙ユポFPG−250
(王子油化合成紙社製)上に塗布し、乾燥して磁気層を
形成した。この磁気塗工シートを所定の大きさに裁断
し、磁気カードを作った。
評価 上記の磁気塗料および磁気カードを下記の評価方法で
評価した。その結果は、下記の記号を用いて第1表に示
す。
磁気塗料の静置安定性 試験に供する磁気塗料を調整し、静置させた。その磁
気塗料を1時間放置し、磁性体とバインダーの分離状態
を評価した。
○…分離せず、安定。
×…分離し、バインダーが浮き、塗工不可。
保磁力 振動試料型磁力計(東英工業社製)により静的磁気特
性を測定し、そのヒステリシス曲線から保磁力を求め
た。
外部磁気耐性 それぞれ磁性体の規格に合った磁気カードライター
(立石電機社製)で記録した後、磁界の強さ900エルス
テッドのスピーカー用磁石で磁気カード上の磁気層面を
擦る。その後、それぞれの磁性体の規格に合った磁気カ
ードリーダー(立石電機社製)に挿入し、記録状態を評
価した。
○…記録状態良好。
×…読み取り不良が発生した。
耐水性 前記項と同様に記録した磁気カードを20℃の水中に
1時間浸漬した。その後、磁気カードの寸法を変化カー
ルおよび磁気塗膜の状態等の外観で評価し、さらに磁気
層の記録状態を評価した。
○…外観の変化がなく、記録状態良好。
×…外観の変化あり、読み取り不良が発生。
印刷適性 磁気カード磁気層の反対面にオフセット印刷を行い、
印刷面を評価した。
○…印刷面良好。
△…印刷面の鮮明性劣る。
×…印刷面の鮮明性およびインキ密着性が劣る。
発明の効果 この発明によれば、まず第1に静置安定性に優れる水
性磁気塗料が得られる。
また、水性磁気塗料に含有させる磁性体として高保磁
力磁性体を選択すれば、記録の信頼性に優れた磁気カー
ドが得られる。
更に、基材として合成紙を使用することによって、磁
気層の反対面は印刷適性を有し、かつ、耐水性と耐湿度
伸縮性に優れた磁気カードが得られる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−89370(JP,A) 特開 昭55−116762(JP,A) 特開 昭60−35321(JP,A) 特開 昭61−210517(JP,A) 特公 昭49−46922(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】必須成分として磁性体の100重量部に対
    して0.1から10重量部、好ましくは0.5から5重量部のア
    ルカリに可溶性のカルボン酸基を含有する不飽和単量体
    とアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルとの
    共重合体エマルジョンからなる安定化剤、1000エルス
    テッド以上の保持力を有するバリウム・フェライトから
    なる磁性体、バインダー、分散剤および水を含有
    することを特徴とする磁気塗料。
JP63134329A 1988-06-02 1988-06-02 磁気塗料 Expired - Lifetime JP2876040B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63134329A JP2876040B2 (ja) 1988-06-02 1988-06-02 磁気塗料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63134329A JP2876040B2 (ja) 1988-06-02 1988-06-02 磁気塗料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01307016A JPH01307016A (ja) 1989-12-12
JP2876040B2 true JP2876040B2 (ja) 1999-03-31

Family

ID=15125785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63134329A Expired - Lifetime JP2876040B2 (ja) 1988-06-02 1988-06-02 磁気塗料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2876040B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1355277A (en) * 1972-08-25 1974-06-05 Gen Electric Cassette tape recorders and/or players
JPS55116762A (en) * 1979-02-23 1980-09-08 Minnesota Mining & Mfg Inorganic particle dispersed aqueous medium dispersion for coating magnetic recording substrate
JPS5989370A (ja) * 1982-11-11 1984-05-23 Daicel Chem Ind Ltd 磁性塗料組成物
JPS6035321A (ja) * 1983-08-05 1985-02-23 Ricoh Co Ltd 磁気記録媒体
JPS61210517A (ja) * 1985-03-15 1986-09-18 Ricoh Co Ltd 磁気記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01307016A (ja) 1989-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2876040B2 (ja) 磁気塗料
US5264292A (en) Transfer film having magnetic layers
JP2727203B2 (ja) 転写型磁気シート
JPS6252719A (ja) 磁気記録媒体
JPH06262886A (ja) 磁気感熱記録媒体
JP4623373B2 (ja) 磁気ラベル及び磁気ラベルを用いて製造された磁気記録媒体
JP2546790B2 (ja) 磁気記録シート
JP3769186B2 (ja) 感熱磁気記録媒体
JP2758650B2 (ja) 磁気シートの製造方法
JP3073166B2 (ja) 磁気カード
JP2602042Y2 (ja) 磁気葉書
JPS6211637A (ja) 貼合シ−ト
JP2969565B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2553431B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3238190B2 (ja) 磁気カード及びその製造方法
JP3107856B2 (ja) リサイクル型磁気記録媒体及びその製造方法
JPS606460A (ja) マツト化フイルム
JPH05242468A (ja) 磁気記録媒体
JP3112997B2 (ja) 複合記録媒体
JPH0479022A (ja) 帯電防止性を有する磁気記録体の製造方法
JPH03256799A (ja) 磁気記録媒体
JPH1186283A (ja) 情報記録媒体
JPH0676283A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH07266768A (ja) セキュリティ磁気データ付き透かし用紙
JPH0676284A (ja) 磁気記録媒体の製造方法