JPH03256799A

JPH03256799A - 磁気記録媒体

Info

Publication number: JPH03256799A
Application number: JP2056096A
Authority: JP
Inventors: Yasuaki Yoshioka; 康明吉岡; Hideki Kakizoe; 柿添　英己; Yoshiki Sasaki; 佐々木　芳樹
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1990-03-07
Filing date: 1990-03-07
Publication date: 1991-11-15

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の技術分野〕本発明は偽造防止効果にすぐれた磁気記録媒体に関する
。

〔発明の背景〕

近年、磁気カードに代表される磁気記録媒体は、銀行カ
ード、ＩＤカード、クレジットカード、プリペイドカー
ドなどに広く使用されるようになってきた。通常、これ
らの磁気カードは、プラスチック基材の所定部分に磁気
記録層を形成することにより得られる。このような磁気
記録媒体に、必要とされる磁気出力は媒体を適用するシ
ステムに応じて異なり、その値は基材上に形成する磁性
材料層の膜厚やあるいは当該磁性材料層の表面に形成す
る出力調整用の非磁性層の種類やその膜厚によって適宜
調整される。

ところで、上記のような磁気カードにおいては、近年そ
の偽造が問題となっており、効果的な改ざん防止あるい
は偽造防止対策が期待されている。

従来、このような偽造防止の手段としては、たとえば保
磁力の異なる２層構造からなる磁気記録層を基体上に形
成する方法（実開昭５１１４５０１０号）、あるいは磁
気記録層の上層部もしくは下層部に磁気バーコードを形
成することにより記録情報を複合化する方法（実開昭５
８−６５６４４号）が提案されている。

上述した従来の方法においては、記録情報もしくは記録
層を複合化ないし複層化することによって偽造ないし改
ざんを困難にするという点においてはある程度の効果を
得ることができるが、複層化することを特徴することか
ら製造工程かそれだけ繁雑化し、コストの点からも不利
をともなう。

さらに、従来の方法においては、磁気特性、特に磁気出
力を調整するためには、磁気材料の塗布膜圧を厳格に制
御する必要があったり、磁気層の表面に別途、調整用の
非磁性層を積層するなどの付加的な作業を要するという
問題があった。

〔発明の概要〕

本発明は上述した従来技術に伴う問題点に鑑みてなされ
たものであり、磁気記録層が単層からなる比較的簡単な
構造を有し、磁気出力の調整が容易であり、しかも偽造
・改ざん効果にもすぐれた磁気記録媒体を提供すること
を目的としている。

この目的を達成するために、本発明による磁気記録媒体
は、基材上に、軟磁性材料と硬磁性材料との混合物から
なる磁性層が形成されてなることを特徴としている。

以下、本発明の好ましい具体例ならびに変形例について
、添付図面を参照しながら説明する。

第１図の断面図に示すように、本発明による磁気記録媒
体は、基材１上に磁性層２を設けた基本構造を有してお
り、この磁性層２が、軟磁性材料と硬磁性材料との混合
系によって構成されている。

本発明においては、上記軟磁性材料は、保磁力１００（
Ｏｅ）以下の磁性材料からなることが好ましく、さらに
好ましくは５０　（Ｏｅ）以下であり、さらには３０　
（Ｏｅ）以下の磁性材料からなることが好ましい。一方
、上記硬磁性材料は、保磁力２００〜５０００　（Ｏｅ
）の磁性材料からなることが好ましく、さらに好ましく
は３００〜３０００　（Ｏｅ）であり、さらには１５０
０〜３０００　（Ｏｅ）の範囲であることが好ましい。

このように本発明においては、異なる保磁力領域の複数
種類の磁性材料の混合系によって単一の磁性層を構成す
るようにしたので、従来のように複数の磁性層を積層す
る必要はなく、工程上も簡略化される。さらに軟磁性材
料と硬磁性材料との配合比を適宜変化させることにより
磁性層の磁気特性を所望状態に調整することが可能とな
る。また、偽造防止効果の点に着目すると、たとえば当
該磁性層を元素分析で分析したとしても、得られる結果
は既知の磁性材料とは異なるため偽造ないし模造は困難
である。さらに、異なる保磁力領域の複数種類の磁性材
料の混合系からなるので、ヒステリシスカーブなどの磁
気的特性は複数種類の磁性材料を同時に測定することに
なるので、その正確な分析はいきおい複雑なものとなり
、したがってこの点においても偽造ないし模造は困難な
ものとなる。

さらに上記のような本発明の磁性層においては、軟磁性
材料と硬磁性材料との配合比を適宜変化させることによ
り磁性層の磁気特性を所望状態に調整することができる
ので、従来の方法のように磁柱層上に出力調整用の非磁
性層を別途設ける必要はなく、そのため製造工程が簡素
化することができるという利点もある。また、このよう
な出力調整用の非磁性層を積層する必要がないことから
、得られる媒体は、磁性層と磁気ヘッドとの空間的ギャ
ップをそれだけ小さくすることができるので、磁気出力
の分解能の向上を図ることができる。

上述した軟磁性材料としては、例えばセンダスト、パー
マロイ、アモルファス合金、金属酸化物等公知の磁性体
を適宜用いることができる。

硬磁性材料としては、例えばγ−Ｆｅ２Ｏ３、ＣＯ被着
γ−Ｆ　ｅ　２０３、Ｆｅ３Ｏ４、Ｃｒ　０２、ＦｅＳ
　Ｆｅ−Ｃｒ、Ｆｅ−Ｃｏ、Ｃｏ−Ｃｒ。

Ｃｏ−Ｎｉ５ＭｎＡ１．Ｂａフェライト、Ｓｒフェライ
ト等公知の磁性体を適宜用いることができる。これらの
磁性体微粒子を適当な樹脂あるいはインキビヒクル中に
分散させてなる分散物を、グラビア法、ロール法、ナイ
フェツジ法などの従来公知の塗布方法によって磁性層を
基材上に形成することができる。塗布法によって磁性層
を形成する場合には、その膜厚は１〜１００ミクロン好
ましくは５〜２０ミクロン程度である。また真空蒸着法
、スパッタ法、めっき法等によって磁性層を形成する場
合には、その膜厚は１００Ａ〜１ミクロン、好ましくは
５００〜２０００人程度である。

磁性微粒子が分散される樹脂あるいはインキビヒクルと
しては、ブチラール樹脂、塩化ビニル／酢酸ビニル共重
合体樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロー
ス系樹脂、アクリル樹脂、スチレン／マレイン酸共重合
体樹脂等が用いられ、必要に応じてニトリルゴムなどの
ゴム系樹脂あるいはウレタンエラストマー等が添加され
る。また磁性微粒子が上記樹脂中に分散されてなる分散
物中に、必要に応じて、界面活性剤、シランカップリン
グ剤、可塑剤、ワックス、シリコンオイル、カーボンそ
の他の顔料を添加することもてきる。

基材１は、通常、シート状あるいは板状を呈しており、
この基材１としては、ナイロン、セルロースジアセテー
ト、セルローストリアセテート、ポリスチレン、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、
ポリカーボネート等のプラスチック類、銅、アルミニウ
ムなどの金属、紙、含浸紙などを単独であるいは組合せ
て複合体として用いることができる。基材として要求さ
れる物性、例えば強度、剛性、隠ぺい性、光不透過性等
を考慮して、上記材料の中から好ましてものを適宜選択
すればよい。

第２図に示す例は、磁性層２上に保護層３を形成した場
合の例である。このような保護層は、合成樹脂フィルム
をラミネートするが、エクストル−ジエンコート法によ
るが、あるいは合成樹脂塗料を塗布することなどによっ
て形成することができる。保護層を構成する合成樹脂は
、用途あるいは他層との密着性などを考慮して、合成樹
脂類が広く用いられうる。特に、熱硬化型の合成樹脂を
用いると、表面の硬度、汚染の防止という点で有利であ
り、さらに紫外線硬化型の合成樹脂を用いれば、塗布後
の硬化が瞬時に行えるので好ましい。

また、保護層中にシリコンなどを添加して表面を剥離性
とすることもできる。具体的には、エチルセルロース、
エチルヒドロキシセルロース、セルロースアセテートプ
ロピオネート、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体
、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレンなどのスチ
レン樹脂あるいはスチレン共重合樹脂、ポリメタクリル
酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エ
チル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル樹脂または
メタクリル樹脂の単独あるいは共重合樹脂、ロジン、ロ
ジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、
重合ロジンなどのロジンエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル
樹脂、クマロン樹脂、ビニルトルエン樹脂、塩化ビニル
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ブチラー
ル樹脂などのバインダーに、必要に応じて、可塑剤、安
定剤、ワックス、グリス、乾燥剤、乾燥補助剤、硬化剤
、増粘剤、分散剤を添加した後、溶剤あるいは希釈剤で
十分に混練してなる着色塗料あるいはインキを用いて、
通常のグラビア法、ロール法、ナイフェツジ法、オフセ
ット法などの塗布方法あるいは印刷法により、所望部分
に保護層を形成することができる。

さらに、上記の保護層は、磁気リーダライタ内のクリー
ニング機能を有するものであってもよい。

また、本発明による磁気記録媒体においては、基材１と
磁性層２、あるいは磁性層２と保護層３との間に必要に
応じて接着剤層（図示せず）を介層させて接着性を向上
させることもできる。

第３図に示す断面図は、本発明の磁気記録媒体の製造に
用いる転写用積層体の例であって、この例の場合は、転
写用基材６上に、剥離層５を介して、軟磁性材料と硬磁
性材料との混合物からなる磁性層２、ならびに接着剤層
４がこの順序で積層されている。

したがって、この転写用積層体を用いて第１図に示すよ
うな磁気記録媒体を製造する場合、上記転写用積層体の
接着剤層４側を基材１に重ねて接合させたのち剥離層５
から転写用基材６を剥離することによって、磁気記録媒
体を得ることができる。

さらに第４図に示す例は、剥離層５と磁性層２との間に
保護層３を形成した転写用積層体の例であり、これを用
いて製造した場合は、第２図に示すような保護層を有す
る磁気記録媒体を得ることができる。

第５図に示す例は、本発明の磁気記録媒体の製造に用い
る貼着用積層体の例であって、この例の場合は、貼着用
基材７の一方の面に粘着層８が形成され、他方の面に軟
磁性材料と硬磁性材料との混合物からなる磁性層２が形
成されている。したがって、この場合は、粘着層８を所
定の基材上に重ねて接合した状態で磁気記録媒体が構成
される。

さらに、第６図は、磁性層２にさらに保護層３を形成し
た場合の例であり、この貼着用積層体を用いた場合は、
磁性層上に保護層が形成された磁気記録媒体が得られる
。

〔実施例〕

上記の本発明について、以下に製造例をあげて説明する
。

厚さ１８８ミクロンのポリエチレンテレフタレートシー
ト上に下記組成の磁性塗料をバーコーターにて塗布し、
塗膜に含まれる硬磁性材料の量が同一になるように磁性
層を形成した。

硬磁性塗料の組成；Ｂａフェライト　　　　　　　　７０重量部ウレタン樹
脂　　　　　　　　　１０重量部メチルエチルケトン　
　　　　　１０重量部シクロヘキサノン　　　　　　　
　７重量部イソシアネート系硬化剤　　　　　３重量部
軟磁性塗料の組成：センダスト　　　　　　　　　　７０重量部ウレタン樹
脂　　　　　　　　　１０重量部メチルエチルケトン　
　　　　　１０重量部シクロヘキサノン　　　　　　　
１０重量部イソシアネート系硬化剤　　　　　３重量部
ポリエチレンテレフタレートシート上に上記２種の塗料
を混合した組成の磁性層を形成した後、カード状にシー
トをカットし、本発明の磁気記録媒体を得た。この媒体
に対し磁気的な記録、再生を行った。

第７図はその結果を示すグラフである。

この場合の記録密度は、４２０ＦＲＰＩおよび２１０Ｆ
ＲＰＩである。

軟磁性材料の硬磁性材料に対する比率が増加するに従い
、磁気再生出力は低下していくのがわかる。この場合の
混合磁性塗料の配合比は、次の通りである。

■　硬磁性塗料　／　軟磁性塗料一３／７　　（重量比） ■　硬磁性塗料　／　軟磁性塗料５７５ ■　硬磁性塗料　／　軟磁性塗料１０１０〔発明の効果〕本発明においては、異なる保磁力領域の複数種類の磁性
材料の混合系によって単一の磁性層を構成するようにし
たので、従来のように複数の磁性層を積層する必要はな
く、工程上も簡略化される。

さらに軟磁性材料と硬磁性材料との配合比を適宜変化さ
せることにより磁性層の磁気特性を所望状態に調整する
ことができるとともに、偽造防止効果においてすぐれた
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、本発明の実施例に係る磁気記録
媒体の断面図であり、第３図および第４図は本発明の磁
気記録媒体の製造に用いる転写用積層体の断面図であり
、第５図および第６図は本発明の磁気記録媒体の製造に
用いる貼着用積層体の断面図であり、第７図は、磁気再
生出力の変化を示すグラフである。１・・・基材、２・・・磁性層、３・・・保護層。

Claims

【特許請求の範囲】１、基材上に、軟磁性材料と硬磁性材料との混合物から
なる磁性層が形成されてなることを特徴とする、磁気記
録媒体。２、前記軟磁性材料が、保磁力１００（Ｏｅ）以下の磁
性材料からなり、前記硬磁性材料が、保磁力２００〜５
０００（Ｏｅ）の磁性材料からなる、請求項１に記載の
磁気記録媒体。３、前記磁性層上に保護層が形成されている、請求項１
に記載の磁気記録媒体。４、転写用基材上に、剥離層を介して、軟磁性材料と硬
磁性材料との混合物からなる磁性層、ならびに接着剤層
がこの順序で積層されてなることを特徴とする、磁気記
録媒体の製造に用いる転写用積層体。５、前記軟磁性材料が、保磁力１００（Ｏｅ）以下の磁
性材料からなり、前記硬磁性材料が、保磁力２００〜５
０００（Ｏｅ）の磁性材料からなる、請求項４に記載の
転写用積層体。６、前記剥離層と磁性層との間に保護層が形成されてな
る、請求項４に記載の転写用積層体。７、貼着用基材の一方の面に粘着層が形成され、他方の
面に軟磁性材料と硬磁性材料との混合物からなる磁性層
が形成されてなることを特徴とする、磁気記録媒体の製
造に用いる貼着用積層体。８、前記軟磁性材料が、保磁力１００（Ｏｅ）以下の磁
性材料からなり、前記硬磁性材料が、保磁力２００〜５
０００（Ｏｅ）の磁性材料からなる、請求項７に記載の
貼着用積層体。９、前記磁性層の表面に保護層が形成されてなる、請求
項７に記載の貼着用積層体。