JP2875259B2 - 自動二輪車 - Google Patents

自動二輪車

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JP2875259B2
JP2875259B2 JP63156401A JP15640188A JP2875259B2 JP 2875259 B2 JP2875259 B2 JP 2875259B2 JP 63156401 A JP63156401 A JP 63156401A JP 15640188 A JP15640188 A JP 15640188A JP 2875259 B2 JP2875259 B2 JP 2875259B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はシートの下方にヘルメット収納室を設けた自
動二輪車に関する。
(従来の技術) 従来、後輪とエンジンとの間の動力伝達ケースに近接
する底部を有するヘルメット収納室を備えた自動二輪車
は公知である(例えば実開昭59−26089号公報)。
(発明が解決しようとする課題) 斯かる従来の自動二輪車にあっては、後輪の大径化を
図る場合、収納室と後輪との干渉を避けるために、後輪
軸を後方に移動させたり、或は収納室全体を上方に上げ
たり、更には収納室の底部のみを上方に上げなかればな
らない。後輪軸を後方に移動させると、ホイールベース
が長くなる。また、収納室全体を上方に上げると、収納
室の上面にシートがあるため、該シートの地上高が高く
なる。更に、収納室の底部のみを上方に上げると、該収
納室の容積が減少してヘルメットを収納できないという
問題点がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ホイール
ベースが長くなったり、シート高さが高くなったり、或
は、収納室へのヘルメットの収納に支障をきたしたりせ
ずに、後輪の大径化を図ることができるようにした自動
二輪車を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明の自動二輪車は、前
輪の上方より斜め下方後方に延出するメインフレーム
と、このメインフレームの後端から斜め後方上方へ立ち
上がるリヤフレームとにより側面視略V字状の空間を形
成する車体フレームに構成し、前記略V字状の空間より
前方において前記メインフレームにエンジンを懸架し、
片持ちスイングユニットを構成する動力伝達装置を介し
て前記エンジンにより駆動される後輪を前記略V字状の
空間の後方において前記リヤフレームの下方に配設し、
前記略V字状の空間の下方において前記エンジンと前記
動力伝達装置と前記後輪とにより画成される空間の前記
動力伝達装置の側面に前記エンジンのエアクリーナを配
設すると共に、前記略V字状の空間に、当該V字状に沿
う底部を有しシートを支持する物品収納室を配設し、該
物品収納室の上部開口部をシートにより開閉自在に覆う
と共に、前記物品収納室の底部を前記メインフレームに
弾性体を介して支持し、前記物品収納室の後部に備える
取り付け壁を前記リヤフレームに弾性体を介して支持し
たことを特徴とする。
(作用) 大径の後輪を用いる必要のある自動二輪車のフレーム
構成においても、シートの支持を兼ね、フルフェイス型
のヘルメットが収納可能な物品収納室が配置可能とな
り、直接車体フレームに収納室を支持する構造であって
も弾性材を介して支持しているため、エンジンの振動が
伝わることなく、シートに加わる乗員の重量に耐え得る
収納室構造を得ることができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明する。第
1図は本発明の自動二輪車の側面図であり、同図中1は
自動二輪車で、その車体フレーム2は、第2図に示す如
く断面が比較的大径の丸パイプよりなる1本のメインフ
レーム3と、断面が横長の長方形パイプよりなる1本の
リヤフレーム4とからなる。メインフレーム3は、その
前端部3a側から後端部3b側に向かうに従い漸次低くなる
如く傾斜している。また、リヤフレーム4は、後述する
後輪28との干渉を避けるために湾曲されている。メイン
フレーム3の後端部3bが第4図及び第5図に示す如くリ
ヤフレーム4の下端部の前、後壁4a,4bに穿設された嵌
合孔5a,5b内に嵌合されて溶接等の手段にて固定されて
いる。
メインフレーム3の前端部3aには、フロントフォーク
6を介して前輪7が支持され、該前輪7はハンドル8に
て操舵される。
リヤフレーム4の後端部に設けたブラケット9には、
燃料タンク収納フレーム10が取り付けられ、該フレーム
10内に燃料タンク61が設けられている。
車体フレーム2の略中間部より後部上方には、第1,3
及び6図に示す如く上面が開口するヘルメット収納可能
な収納室11が設けられている。この収納室11は、第2図
に示すようにその底板が後輪28の前方から上方に亘って
設けられ、この底板は、前部底板11bと後部底板11cとか
ら成る。前部底板11bは後輪28の前方に位置しており、
カラー12aを嵌合したラバーマウント12を介して、メイ
ンフレーム3の両側のブラケット13にそれぞれボルト14
aとナット14bにて固定されている。また、後部底板11c
は、後輪28の上方にかけて傾斜し、上部に、後壁11dを
有している。前部底板11bの上方には前壁11aが一体的に
連続成形されている。
また、収納室11は、その上端後部に突設した取付壁15
が、カラー16aを嵌合したラバーマウント16を介して、
リヤフレーム4の上端部のブラケット9の上面に、ボル
ト17とナット18にて固定されている。収納室11の後部底
板11cには、リヤフレーム4に対応して後輪28との干渉
を避けるための凹部19が収納室11内に突出して設けられ
ている。該凹部19に対応して収納室11の後部底板11c内
方に突出部20が設けられている。この突出部20は、第6
図に示す如く収納室11内に収納されたフルフェイス型の
ヘルメット21の下部開口21aの周縁形状に対応して、こ
れより若干小さな形状に設定されている。
収納室11の前部底板11bには、ヘルメット21の下部開
口21a側を突出部20に向けて位置させる支持部60が設け
られている。この支持部60は、収納室11の前部底板11b
を、ヘルメット21の後部湾曲面21bと対応する形状に湾
曲することにより構成されている。
本実施例では、底板を湾曲面21bとすることにより支
持部60を構成したが、第11図のように、前部底板11bを
水平にし、ヘルメット21の後部湾曲面21bとの間に別体
の支持部材60aを設けることにより、支持部60を構成し
てもよい。
リヤフレーム4の後側面には、剛板製のリヤフェンダ
22が固設されリヤフレーム4を補強している。収納室11
の上端前部には、その開口部を開閉する蓋を兼用するシ
ート23が、ヒンジ機構24にて回動可能に取り付けられて
いる。
車体フレーム2の下方には、エンジン25が配設されて
いる。このエンジン25は、そのクランクケース26が動力
伝達ケース27の前端部の一側面に一体的に設けられてい
る。この動力伝達ケース27の後端部の一側面には、後輪
28が取り付けられている。動力伝達ケース27は、その前
端部のクランクケース26の上面両側のブラケット29が、
メインフレーム3とリヤフレーム4との接続コーナ部に
沿って設けた補強プレート30にボルト31とナット32によ
り取り付けられている。動力伝達ケース27の後端部中央
には後輪28が取り付けられている。動力伝達ケース27の
後端部上側とリヤフレーム4の上端部のブラケット9の
側面下部との間にはリヤクッション34が介装されてい
る。これにより、動力伝達ケース27は、ボルト31を支点
として、その後端部側が上下にスイングするもので、片
持ちリヤフォークを兼用している。動力伝達ケース27内
に設けたベルト35を介して、エンジン25のクランクシャ
フト(図示省略)の回転力が無段変速機(図示省略)を
介して後輪28に伝達されて、該後輪28が回転駆動され
る。後輪28の前側とクランクケース26との間には第7図
に示す如く空間36が画成され、この空間36内にエアクリ
ーナ37が配設されている。このエアクリーナ37は第9図
に示す如く、ケース38と、このケース38内に収容された
エレメント39と、ケース38の開口面にシール40を介して
ビス41にて固定されたカバー42と、このカバー42のエア
流入口42aに接続されたダクト43と、ケース38のエア流
出口38aに一端が接続されるコネクチングチューブ44と
を有している。エアクリーナ37は、そのケース38の下端
部のブラケット38bがビス45により動力伝達ケース27の
一側面に固定されている。コネクチングチューブ44の他
端は、キャブレタ46を介してエンジン25の吸気ポート25
aに接続されている。エアクリーナ37は、そのメンテナ
ンスの際、第8図中矢印A方向にカバー42を取り外すこ
とができるようになっている。
動力伝達ケース27の下方にはマフラー47が配設されて
いる。このマフラー47は第10図に示す如く略四角箱状の
第1の消音室48と、該第1の消音室48の後側面の横方向
略中間部より一側に前端が連結された円筒状の第2の消
音室49と、該第2の消音室49の後端に突設された小径な
テールタイプ50とからなる。第1の消音室48の前側面か
ら延出された接続パイプ51は、エンジン25の排気ポート
25bに接続されている。マフラー47の第1の消音室48
は、第10図に示す如くクランクケース26の近傍下方に位
置し且つその一側部のブラケット47aがクランクケース2
6に設けたブラケット26aにビス26bにて取り付けられて
いる。第2の消音室49は、クランクケース26の下方から
後輪28の一側方に亘って動力伝達ケース27の下方に位置
して配設されている。
マフラー47は、その第2の消音室49の下側に突設され
たブラケット52が、動力伝達ケース27の下側に突設され
たブラケット53にビス54にて取り付けられている。な
お、第10図中55は、マフラー47の外観上の体裁を整える
ための装飾部材で、その両端がビス56によりマフラー47
の外側面に取り付けられる。なお、車体フレーム2、収
納室11及び燃料タンク収納フレーム10は、合成樹脂製等
の車体フレーム57にて覆われている。また、メインフレ
ーム3の下側には、バッテリケース58が取り付けられて
いる。
上記実施例においては、エアクリーナ37を後輪28の前
方に位置し且つ動力伝達ケース27にて画成された空間36
内に配設したから、エアクリーナ37のメンテナンス時に
おけるカバーの脱着作業が、動力伝達ケース27と反対側
から行なえるので、その作業性が良好である。また、リ
ヤフレーム4を断面が横長の長方形状のパイプにて構成
したから、断面丸形のパイプに比して、リヤフレーム4
と後輪28との間の間隔を大きくとりながらリヤフレーム
4の断面係数を確保できる。
更に、リヤフレーム4の前後壁4a,4bに穿設した嵌合
孔5a,5bにメインフレーム3の後端部3bを嵌合させて結
合したので、その結合が確実になると共に、収納室11の
配置スペースを確保し得る。
また、マフラー47の消音室48,49をエンジン25のクラ
ンクケース26の下方から後輪28の一側方に亘って動力伝
達ケース27の下方に配設したから、マフラー47の地上高
を低くすることなく、マフラー47の容量アップを図るこ
とができると共に、後輪28の脱着時に、マフラー47を取
り外す必要がない。
(発明の効果) 以上のごとく本発明においては、大径の後輪を装着し
得るように、上方より斜め下方後方に延出するメインフ
レームと、このメインフレームの後端から斜め後方上方
へ立ち上がるリヤフレームとにより車体が構成される自
動二輪車において、メインフレームとリヤフレームとに
より形成される側面視V字状空間の前方において前記メ
インフレームにエンジンを懸架し、前記略V字状の空間
の下方において前記エンジンと前記動力伝達装置と前記
後輪とにより画成される空間の前記動力伝達装置の側面
に前記エンジンのエアクリーナを配設したので、前記V
字状空間を車体後方に位置させることができ、ホイール
ベースを大きくすることなく、またエアクリーナに干渉
することなく、前記V字状空間にシートを支持する物品
収納室を配置することができる。また、当該V字状に沿
う底部を有する物品収納室をメインフレームに直接弾性
体を介して支持したので、シート高を低く保持すること
が可能となり、エンジン振動のシートへの伝達も軽減で
きる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は本発明の自動
二輪車の側面図、第2図は収納室の拡大断面図、第3図
は車体フレーム部分の斜視図、第4図はメインフレーム
とリヤフレームとの接続部分の斜視図、第5図は同断面
図、第6図は第1図のVI−VI線に沿う断面図、第7図は
第1図のVII−VII線に沿う一部切欠平面図、第8図は第
7図のVIII−VIII線に沿う断面図、第9図はエアクリー
ナの分解斜視図、第10図は動力伝達ケースとマフラー部
分の分解斜視図、第11図は支持部の他の実施例を示す断
面図である。 1……自動二輪車、11……収納室、19……凹部、20……
突出部、21……ヘルメット、21a……ヘルメットの下部
開口、27……動力伝達ケース、28……後輪、60……支持
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62J 39/00 B62J 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪の上方より斜め下方後方に延出するメ
    インフレームと、このメインフレームの後端から斜め後
    方上方へ立ち上がるリヤフレームとにより側面視略V字
    状の空間を形成する車体フレームに構成し、 前記略V字状の空間より前方において前記メインフレー
    ムにエンジンを懸架し、 片持ちスイングユニットを構成する動力伝達装置を介し
    て前記エンジンにより駆動される後輪を前記略V字状の
    空間の後方において前記リヤフレームの下方に配設し、 前記略V字状の空間の下方において前記エンジンと前記
    動力伝達装置と前記後輪とにより画成される空間の前記
    動力伝達装置の側面に前記エンジンのエアクリーナを配
    設すると共に、 前記略V字状の空間に、当該V字状に沿う底部を有しシ
    ートを支持する物品収納室を配設し、 該物品収納室の上部開口部をシートにより開閉自在に覆
    うと共に、 前記物品収納室の底部を前記メインフレームに弾性体を
    介して支持し、前記物品収納室の後部に備える取付壁を
    前記リヤフレームに弾性体を介して支持したことを特徴
    とする自動二輪車。
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JPS61282178A (ja) * 1985-06-07 1986-12-12 本田技研工業株式会社 自動二・三輪車
JPS62197488A (ja) * 1986-02-25 1987-09-01 Mitsubishi Electric Corp 螢光体

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