JP2871592B2 - 表示装置用電極基板 - Google Patents

表示装置用電極基板

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JP2871592B2 JP11906696A JP11906696A JP2871592B2 JP 2871592 B2 JP2871592 B2 JP 2871592B2 JP 11906696 A JP11906696 A JP 11906696A JP 11906696 A JP11906696 A JP 11906696A JP 2871592 B2 JP2871592 B2 JP 2871592B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
装置やプラズマディスプレイ装置などの出力表示装置あ
るいは表示画面から直接入力する入出力用表示装置ある
いは太陽電池などに使用される透過型電極(透明電極)
や反射型電極の電極基板に関し、特に薄膜で導電性と光
線透過率が高く、しかも保存安定性に優れた電極基板に
関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス、プラスチックフィルムなどの基
板上に、可視光線を透過する電極形状の透明導電膜が設
けられた電極板は、液晶ディスプレイ装置などの各種表
示装置(表示画面)の表示用電極や、この表示装置の表
示画面から直接入力できる入出力電極などに広く使用さ
れている。
【0003】例えば、液晶が用いられたディスプレイ装
置の透明電極板は、図11に示すように、ガラス基板4
0と、このガラス基板40上の画素部位に設けられ、画
素毎にその透過光を赤、緑、青にそれぞれ着色するカラ
ーフィルタ層41と、上記ガラス基板40上の画素と画
素との間(画素間)の部位に設けられ、この部位からの
光透過を防止する遮光膜42と、上記カラーフィルタ層
41上の全面に設けられた透明保護層43と、この保護
層43上にスパッタリングにより成膜され、所定の電極
パターンにエッチングされたパターン状若しくはベタ状
の透明電極44と、この透明電極44上に成膜された配
向膜45とでその主要部が構成されている。
【0004】この透明電極44としては、その高い導電
性に着目して、酸化インジウム中に酸化錫を添加したI
TO薄膜が広く利用されており、その比抵抗はおよそ
2.4×10-4Ω・cmで、透明電極として通常適用さ
れる240nmの膜厚の場合、その面積抵抗値はおよそ
10Ω(又は10Ω/□、□;スクエアと称する)であ
る。
【0005】また、この他にも、酸化錫薄膜や、酸化錫
に酸化アンチモンを添加して構成される薄膜(ネサ
膜)、あるいは酸化亜鉛に酸化アルミニウムを添加して
構成される薄膜などが知られているが、これらはいずれ
も上記ITO薄膜よりも導電性が劣り、また酸やアルカ
リに対する耐薬品性あるいは耐水性などが不十分なため
に液晶向けの透明電極基板として一般には普及していな
い。
【0006】一方、太陽電池用の透明電極基板において
は、その製造プロセスの関係で、水素プラズマ耐性を必
要とする。そのため、水素プラズマ耐性の高い酸化亜鉛
を材料とする透明電極を用いることが一般的である。
【0007】しかし、酸化亜鉛系の透明電極は、フッ素
ドープしたものや、アルミナ添加したものでも抵抗値が
高く、太陽電池用の透明電極基板として400nm〜8
00nmとかなり厚い膜厚にて形成する必要があった。
【0008】一方、1982年、日本で開催された第7
回ICVMにおいて、熱線反射膜として銀薄膜の表裏面
にITO薄膜又は酸化インジウム薄膜(IO薄膜)を積
層させて構成される3層構造の透明導電膜が提案されて
いる。
【0009】この3層構造の透明導電膜はおよそ5Ω程
度の低い面積抵抗値を有しており、その高い導電性を生
かして上記透明電極への応用が期待された。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ディス
プレイ装置や入出力装置においては、近年、画素密度を
増大させて緻密な画面を表示することが求められ、これ
に伴って上記透明電極パターンの緻密化が要求されてお
り、例えば100μm程度のピッチで上記透明電極の端
子部を構成することが要求されている。
【0011】また、液晶ディスプレイ装置において基板
に液晶駆動用ICが直接接続される方式(COG)にお
いては、配線の引き回しが、幅20〜50μmという細
線となる部分があり、従来にない高度のエッチング加工
適性と高い導電性(低い抵抗値)が要求されている。
【0012】また、その一方で表示画面の大型化も求め
られており、このような大型画面化について、上述した
ような緻密パターンの透明電極を形成し、しかも液晶に
十分な駆動電圧を印加できるようにするためには、上記
透明電極として面積抵抗値5Ω以下という高い導電性を
備えた透明電極を適用する必要があった。
【0013】また、これに加えて、STN液晶等を利用
した単純マトリクス駆動方式の液晶表示装置において、
16階調以上の多階調表示を行う場合には、3Ω以下と
いうさらに低い面積抵抗値が要求されている。
【0014】しかしながら、第7回ICVMにおいて提
案された上記3層構造の透明電極においても、高々5Ω
程度の面積抵抗値が得られるに過ぎず、十分な導電性が
確保できないという問題点があり、例えば、銀薄膜の厚
さを16〜18nm程度に厚くすることにより、その面
積抵抗値を約3Ωに低下させることは可能であっても、
可視光線透過率(特に波長610nm程度の長波長側の
可視光線透過率)が75%程度まで低下し、透明電極と
しての機能が損なわれてしまう。
【0015】さらに、上記3層構造の透明電極において
は、銀の薄膜が積層界面などから進入した空気中の水分
と反応し易く、その表面に反応物を生成してシミ状の欠
陥を生じ、例えば液晶表示装置の透明電極に適用した場
合には、その表面に表示欠陥などを生じ易いという問題
点があった。
【0016】本発明者らは、3層構造の導電膜の耐湿性
向上に、銀に金を添加した銀合金による銀系導電薄膜と
することにより、大幅な耐湿性向上の効果があることを
見い出し、この構成を既に提案しており、金の添加量は
4at%(atomic weight%、原子量パー
セントを以下at%と称する)以下、例えば0.1〜
3.0at%の範囲で十分な効果のあることを見い出し
ている。なお、3層構造の導電膜は、銀系導電薄膜層の
膜厚を5nm〜25nmの範囲内で可視光を透過する透
明電極として、また実用上は膜厚をおよそ150nmと
して可視光を反射する反射電極として用いることができ
る。
【0017】しかし、銀金合金の銀系導電薄膜を用いた
3層構造の導電膜は、スパッタリングの成膜時のガス雰
囲気の影響を受け易い欠点があった。特に、雰囲気中の
酸素の影響を受け、透明電極としては可視域の短波長側
の透過率が低下し易く、反射電極としては短波長側の反
射率が低下し易い欠点があった。
【0018】図7は、膜厚約15nmの銀系導電薄膜を
金属酸化物で挟持する構成の導電膜(透明電極)の分光
特性(分光透過率)を示すものである。なお、該導電膜
の合計膜厚は900Å、面積抵抗値は約3Ωである。な
お、グラフは銀100at%、金0at%、は銀9
9.9at%、金0.1at%、は銀99.8at
%、金0.2at%、は銀99.6at%、金0.4
at%を示す。
【0019】図7の一番上の破線で示す分光特性は、金
を含まない銀薄膜による導電膜のもの、その他は0.1
〜0.5at%の金を含む銀系薄膜の導電膜の分光特性
であり、光波長470nm付近の透過率のダウンが生じ
ることが示されている。
【0020】同じく図8には、金を0.8〜2.5at
%含む3層構造の導電膜の分光特性を示した。これも同
様に470nm近辺の透過率がダウンしている。なお、
該導電膜の合計膜厚は900Å、面積抵抗値は約3Ωで
ある。また、グラフは銀99.19at%、金0.8
1at%、は銀98.48at%、金1.52at
%、は銀97.56at%、金2.44at%を示
す。
【0021】この短波長側での透過率のダウンは、バッ
チ式の成膜装置による銀系薄膜の成膜前に、十分な排気
を行うことによって酸素の影響を少なくすることによっ
て、そのダウンの量を少なくすることができる。
【0022】しかし、インライン型の量産タイプの成膜
装置では、3層構造の導電膜における1層目と3層目の
金属酸化物を成膜する際に酸素を導入するため、酸素の
影響を受け易い。
【0023】なお、この短波長側での透過率のダウン
は、本発明者らが3層構造の導電膜の光学定数を調べた
範囲では、銀系薄膜の短波長側の屈折率が上昇する現象
を伴っている傾向を見い出しており、結果的には3層構
造の導電膜の短波長側での光吸収が出ているようである
が、その詳細は未だよくわかっていない。
【0024】本発明は、このような問題点に着目してな
されたものであって、その課題とするところは、スパッ
タリングの成膜時のガス雰囲気の影響を受け難く安定し
た成膜を可能とするとともに、薄膜で導電性と可視光線
透過率又は反射率が高く、しかも経時劣化がなく保存安
定性に優れた透過型又は反射型の表示装置用電極基板を
提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
発明は、基板上に銀系導電薄膜層を備え該銀系導電薄膜
層の表裏面を酸化物系透明明導電薄膜層にて挟持した構
成の導電膜を備えた表示装置用電極基板において、上記
酸化物系透明導電薄膜層の少なくとも一方が、酸化セリ
ウムと酸化インジウムを材料とする透明な混合酸化物に
よる薄膜層であり、且つ前記銀系導電薄膜層が、0.1
〜2.5at%の金と、0.3〜3.0at%の銅を含
有する銀合金による薄膜層であることを特徴とする表示
装置用電極基板である。
【0026】また本発明の請求項2に係る発明は、前記
請求項1に記載する発明において、前記銀系導電薄膜層
の層厚が、5〜25nmの範囲内にある表示装置用電極
基板である。
【0027】また本発明の請求項3に係る発明は、前記
請求項1に記載する発明において、前記銀系導電薄膜層
の層厚が50〜200nmの範囲内にある表示装置用電
極基板である。
【0028】また本発明の請求項4に係る発明は、前記
請求項1又は請求項2に記載する発明において、前記基
板と導電膜との間にカラーフィルタが配設されている表
示装置用電極基板である。
【0029】また本発明の請求項5に係る発明は、前記
請求項1又は請求項2又は請求項4に記載する発明にお
いて、前記基板と導電膜との間に光散乱膜が配設されて
いる表示装置用電極基板である。
【0030】また本発明の請求項6に係る発明は、前記
請求項1又は請求項3に記載する発明において、前記基
板と銀系導電薄膜層との間に位置する前記酸化物系透明
導電薄膜層が屈折率2.1より大きい高屈折率の反射性
薄膜層である表示装置用電極基板である。
【0031】また本発明の請求項7に係る発明は、前記
請求項1又は請求項3に記載する発明において、前記基
板と導電膜との間に屈折率2.1より大きい高屈折率の
絶縁膜を兼ねる反射性酸化物系薄膜層を備える表示装置
用電極基板である。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係る発明を、
実施の形態にしたがって以下に詳細に説明する。
【0033】本発明の請求項1に係る発明は、基板上に
銀系導電薄膜層を備え該銀系導電薄膜層の表裏面を酸化
物系透明明導電薄膜層にて挟持した構成の導電膜を備え
た表示装置用電極基板において、上記酸化物系透明導電
薄膜層の少なくとも一方が、酸化セリウムと酸化インジ
ウムを材料とする透明な混合酸化物による薄膜層であ
り、且つ前記銀系導電薄膜層が、0.1〜2.5at%
の金と、0.3〜3.0at%の銅を含有する銀合金に
よる薄膜層である表示装置用電極基板である。
【0034】この発明は、上記課題を解決するための手
段として、銀と金の合金に、さらに銅を添加した銀金銅
合金を用いて銀系薄膜を成膜することによって、銀系薄
膜成膜時に、スパッタリング成膜の雰囲気による影響を
少なくすることができることを見い出した。
【0035】この場合、金、銅、いずれも添加量は3a
t%以下の少量でよく、少量の銅の添加によって、金を
含有する銀系薄膜を用いた3層構造の導電膜の短波長側
での透過率あるいは反射率のダウンなど悪い影響を無く
すことができる。
【0036】さらに、本発明者らは、3層構造の導電膜
を透過型の表示装置用電極基板(透明電極)の用途とし
て用いる場合に、高屈折率である酸化セリウムを酸化イ
ンジウムと混合した混合酸化物を、透明酸化物薄膜とし
て用いることにより、透過率を向上でき、且つ耐湿性を
改良できることを見い出した。
【0037】混合酸化物には、必要に応じて酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタ
ル、二酸化珪素、酸化ガリウム、酸化錫、酸化ビスマ
ス、その他の金属酸化物を少量添加してもよい。
【0038】上記基板上における上記銀系導電薄膜層へ
の金の添加量は、3層構造の導電膜である導電性接着
層、銀系導電薄膜層、酸化物系透明導電薄膜層のそれぞ
れ耐湿性の向上に関しては、0.1at%の少量添加か
ら効力があり、この添加量を多くするに従って耐湿性が
向上する傾向がある。
【0039】銅の銀系薄膜への添加量は、図6のグラフ
に示すように0.3at%程度から徐々に短波長側の落
ち込みを上昇させる効果がある。なお、このグラフは、
3層構造の導電膜であり、導電膜の総膜厚は約850Å
(85nm)である。
【0040】銅は、銀に対して共晶の形をとるため(完
全固溶でない)、銅の添加量が多くなると透過率若しく
は反射率に悪い影響を与えるようになる。また添加量が
多くなると導電膜の抵抗値が上昇する傾向があり、銀系
薄膜の膜厚を10mmとし、且つ銅の添加量を3at%
以上とした場合に面積抵抗値は5Ω(又は5Ω/□、
□;スクエアと称する)を超えるようになる。
【0041】次に、本発明の請求項2に係る発明を、実
施の形態にしたがって以下に詳細に説明する。
【0042】本発明の請求項2に係る発明は、前記請求
項1に記載する発明において、前記銀系導電薄膜層の層
厚が、5〜25nmの範囲内にある表示装置用電極基板
である。
【0043】近時、STNやECBなど単純マトリクス
方式での液晶ディスプレイ装置の技術進展は著しく、C
RT代替のモニターとしてカラーSTNを使おうという
動きがある。
【0044】据え置きのモニターの場合、100V、1
10Vといった外部電源との接続が可能であり、こうし
たことから、高輝度のバックライトの常用が可能とな
る。
【0045】この観点から、モニター用途の単純マトリ
クスの液晶ディスプレイでは、これに用いる透明電極
は、低抵抗であることを優先して光透過率をある程度犠
牲にしてよいことになる。
【0046】単純マトリクス方式では透明電極の面積抵
抗値が2Ω付近になると、シャドウイングと称される画
質の低下がほとんどなくなるため、実用レベルでTFT
と競合できる。
【0047】図9に、透過型表示装置用電極基板(透明
電極)の用途を前提として、ガラス基板上に、透明酸化
物(屈折率2.2)35nmと、銀系薄膜15nm〜2
5nmと、透明酸化物40nmとを順次積層した透明な
導電膜のシュミレーションによる分光特性データを示し
た。なお、媒質はエアー(気体;屈折率1.5)とし
た。なお銀系薄膜の膜厚が、は膜厚15nm、は膜
厚17.5nm、は膜厚20nm、は膜厚22.5
nm、は膜厚25nmの場合を示す。
【0048】銀系薄膜の膜厚が、25nmと厚い領域で
もピークの透過率は80%と、比較的良好である。ま
た、銀系薄膜の膜厚20nm強で、3層構造の導電膜の
面積抵抗値は、約2Ωとなる。
【0049】銀系薄膜は膜厚5nm未満ではアイランド
状(ランド状)になり、均質な薄膜とならず、計算上の
光学特性や面積抵抗値が得難くなる。
【0050】次に、本発明の請求項3に係る発明を、実
施の形態にしたがって以下に詳細に説明する。
【0051】本発明の請求項3に係る発明は、前記請求
項1に記載する発明において、前記銀系導電薄膜層の層
厚が50〜200nmの範囲内にある表示装置用電極基
板である。
【0052】図10に、反射型の表示装置用電極基板
(反射電極)の用途を前提として、ガラス基板上に、透
明酸化物10nmと、銀系薄膜50nm〜200nm
と、透明酸化物(屈折率2.3)40nmを順次積層し
た導電膜の反射率のシミュレーション結果を示した。な
お、媒質はエアー(気体;屈折率1)とした。また、こ
のシミュレーションは、透明酸化物の光波長による屈折
率や光消衰(光吸収)係数の変化(波長分散)は考慮し
ていない。
【0053】図10は、銀系薄膜の膜厚による反射率へ
の影響を示すものであるが、銀系薄膜の膜厚が、50n
mを超えると80%前後の反射電極となり、200nm
で反射率は飽和して、光透過率はほぼ0%となることが
示される。
【0054】次に、本発明の請求項4に係る発明を、実
施の形態にしたがって以下に詳細に説明する。
【0055】本発明の請求項4に係る発明は、前記請求
項1又は請求項2に記載する発明において、前記基板と
導電膜との間にカラーフィルタが配設されている表示装
置用電極基板である。
【0056】透過型又は反射型の表示装置用の電極基板
(例えば液晶表示装置用の電極基板)における基板と透
明電極である3層構造の導電膜との間に、表示画素に対
応してそれぞれ赤、緑、青などに着色されたカラーフィ
ルタを配設することにより、上記電極基板はカラー画像
の表示が可能となる。
【0057】次に、本発明の請求項5に係る発明を、実
施の形態にしたがって以下に詳細に説明する。
【0058】本発明の請求項5に係る発明は、前記請求
項1又は請求項2又は請求項4に記載する発明におい
て、前記基板と導電膜との間に光散乱膜が配設されてい
る表示装置用電極基板である。
【0059】反射型の表示装置用の電極基板(例えば液
晶表示装置用の電極基板)として用いる場合、あるいは
透過型であっても視野角を拡げるために、基板と導電膜
との間に、光の散乱膜(光の拡散効果を持たせるデフュ
ージョン膜)を配設することにより、高い効果を得るこ
とができる。
【0060】上記散乱膜は、カラーフィルタ上に重ね合
わせるからカラーフィルタとは別体の層構成であっても
よいし、カラーフィルタと散乱膜とを兼ねる構成であっ
てもよい。
【0061】上記散乱膜は、塗布膜表面の凹凸(若しく
は、屈折率の異なる塗布膜表面の凹凸)による光の散乱
(拡散)を利用してもよいし、屈折率の異なる樹脂を混
合、又は屈折率の異なる樹脂と透明顔料とを混合した樹
脂の塗布膜を利用することができる。また、対象とする
液晶表示装置が、偏光フィルムや位相差フィルムを用い
る方式の場合には、前記透明顔料は、非晶質や等軸晶質
などの光学的に等方な材料が望ましい。
【0062】次に、本発明の請求項6、請求項7に係る
発明を、実施の形態にしたがって以下に詳細に説明す
る。
【0063】本発明の請求項6に係る発明は、前記請求
項1又は請求項3に記載する発明において、前記基板と
銀系導電薄膜層との間に位置する前記酸化物系透明導電
薄膜層が、屈折率2.1より大きい高屈折率の薄膜層
(反射性酸化物系透明導電薄膜層)である表示装置用電
極基板である。
【0064】また本発明の請求項7に係る発明は、前記
請求項1又は請求項3に記載する発明において、前記基
板と導電膜との間に屈折率2.1より大きい高屈折率の
絶縁膜を兼ねる反射性酸化物系薄膜層を備える表示装置
用電極基板である。
【0065】STNやECBなど単純マトリクスLCD
(液晶ディスプレイ)の反射型の表示装置用電極基板と
して、本発明の3層構造の導電膜を用いる場合、ストラ
イプ状など電極パターンを形成する必要がある。
【0066】上記反射型のLCDの場合、白表示(通常
ノーマリーホワイト)のときの反射光量を増やすことが
重要なポイントである。
【0067】ところが、ストライプパターン状に反射電
極を加工すると、反射電極パターン間は素ガラス面が露
呈しまい、この部分からの反射光が減少してしまうこと
になる。
【0068】本発明者らは、基板側に高屈折率の薄膜層
を残存させることによって反射光の利得を増大させ、反
射光をディスプレイ表示のための照明光として有効に活
用できることを見い出した。
【0069】即ち、上記請求項6に係る発明において、
前記基板と銀系導電薄膜層との間に位置する前記酸化物
系透明導電薄膜層として、屈折率2.1より大きい高屈
折率の薄膜層を用いて表示装置用電極基板としたもので
ある。
【0070】前記基板上のパターン導電膜としては、こ
の高屈折率の一方の酸化物系透明導電薄膜層より上層に
ある銀系薄膜と他方の酸化物系透明導電薄膜層とをパタ
ーンエッチングすることにより得る。
【0071】そして、この残存する前記高屈折率の一方
の酸化物系透明導電薄膜層は、パターン導電膜の部分に
おいては、3層構造の導電薄膜層のうちの1層を受け持
つ導電膜構成層として使用し、パターン導電膜の無い部
分においては、絶縁膜として使用するとともに、反射率
を向上させるための高反射膜として使用するものであ
る。
【0072】また一方、上記請求項7に係る発明におい
て、前記基板と導電膜との間、即ち直接、基板面に屈折
率2.1より大きい高屈折率の絶縁膜を兼ねる酸化物系
透明導電薄膜層を成膜して表示装置用電極基板としたも
のである。
【0073】そして、前記基板上のパターン導電膜とし
ては、基板面に直接成膜されたこの高屈折率の酸化物系
透明導電薄膜層より上層にある一方の酸化物系透明導電
薄膜層と銀系薄膜と他方の酸化物系透明導電薄膜層とを
パターンエッチングすることにより得る。
【0074】そして、この残存する前記高屈折率の酸化
物系透明導電薄膜層は、パターン導電膜の部分において
は、4層構造の導電薄膜層のうちの1層を受け持つ導電
膜構成層として使用し、パターン導電膜の無い部分にお
いては、絶縁膜として使用するとともに、反射率を向上
させるための高反射膜として使用するものである。
【0075】こうした高屈折率の絶縁膜としては、酸化
チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化タン
タル、酸化セリウムなどの酸化物がある。
【0076】こうした酸化物の混合酸化物、あるいは耐
薬品性の良好な他の酸化物、例えば酸化ガリウムなどを
少量添加した混合酸化物なども、同様に絶縁膜として用
いることができる。
【0077】なお、本発明の表示装置用電極基板を、反
射型のLCD用の反射電極基板として用いる場合、基板
は透明、半透明、不透明のいずれでもよく、又は白黒、
その他の色に着色された基板であってもよい。
【0078】基板の材料は、ガラス、プラスチックフィ
ルム、プラスチックシート、セラミック、金属板、ある
いはアモルファスシリコン、ポリシリコン、MIMなど
の半導体素子が形成された基板など、種々のものが使用
できる。
【0079】また、本発明における3層構造の導電膜
は、面積抵抗が低抵抗値であるため、TFTやMIMな
どの素子の信号線や、バスラインなどに使用して、画素
電極とを兼ねるようにすることもできる。
【0080】
【実施例】以下に、本発明の具体的実施例を示す。
【0081】<実施例1>図1に示すように、この実施
例に係る電極基板15は、厚さ0.7mmのガラス基板
10上に、順次積層された厚さ35nmの透明酸化物薄
膜による酸化物系透明導電薄膜層11と、厚さ14nm
の銀系薄膜による銀系透明導電薄膜層12と、厚さ38
nmの透明酸化物薄膜による酸化物系透明導電薄膜層1
3とでその主要部が構成された透明導電膜14を成膜し
た。なお、上記酸化物系透明導電薄膜層11、13は、
そのいずれも酸化インジウムの薄膜に、酸化セリウムを
酸素を除く金属元素換算で32at%加えた混合酸化物
とした。また、銀系透明導電薄膜層12は、銀に金を
1.0at%、銅を1.5at%それぞれ添加した銀合
金である。
【0082】そして、上記透明導電膜14は、以下のよ
うにして成膜した。まず、厚さ0.7mmのガラス基板
10の表面を有機アルカリ系界面活性剤と水とで洗浄し
た後に、真空槽内に収容し、逆スパッタリングと称され
るプラズマ処理を施して、さらに洗浄した。
【0083】次に、該ガラス基板10を真空槽中から取
り出すことなく、このガラス基板10を室温に維持した
状態で、スパッタリング法により、厚さ35nmの透明
混合酸化物薄膜による酸化物系透明導電薄膜層11、厚
さ14nmの銀系薄膜による銀系透明導電薄膜層12、
厚さ38nmの透明混合酸化物薄膜による酸化物系透明
導電薄膜層13を順次成膜した。
【0084】次に上記酸化物系透明導電薄膜層13上に
電極形状のレジスト膜をパターン形成し、このレジスト
膜から露出した部位を硝酸系エッチング液によりパター
ンエッチングして、上記3層構造の薄膜を互いに位置整
合させた状態で電極形状にパターンニングし、続いて、
220℃、1時間のアニール処理(加熱熟成処理)を施
して、上記透明導電膜14を形成した。
【0085】こうして得られた透明導電膜14の面積抵
抗値は、約3.3Ωであった。そして、その透明導電膜
14の可視光線透過率は、図4に実線にて示すように、
短波長側での透過率ダウンは見られず良好な結果が得ら
れた。
【0086】上記パターン形成した透明導電膜14を、
60℃、湿度95%内に、500時間保持した後に表面
観察したが、何ら外観変化は生じていなかった。なお、
この混合酸化物によるそれぞれ酸化物系透明導電薄膜層
11、13の屈折率を測定したところ、2.24であっ
た。
【0087】なお、図示しないが、本実施例1により得
られた電極基板15が、カラー画像表示装置用の電極基
板15であれば、基板10と透明導電膜14との間、又
は透明導電膜14上に、表示画素毎に赤、緑、青に着色
したマトリクス状のカラーフィルタ層をパターン形成
し、そのマトリクス状の画素に対応するパターン状の導
電膜14を形成するものである。
【0088】<実施例2>図2に示すように、この実施
例に係る電極基板25は、厚さ0.7mmのガラス基板
20上に積層した光拡散層26(視野角を拡げる光散乱
膜)上に、順次、厚さ35nmの透明酸化物薄膜による
酸化物系透明導電薄膜層21と、厚さ15nmの銀系薄
膜による銀系透明導電薄膜層22と、厚さ38nmの透
明酸化物薄膜による酸化物系透明導電薄膜層23とでそ
の主要部が構成された透明導電薄膜を成膜し、その後パ
ターン形成して透明導電膜24を形成した。なお、この
透明導電膜24は、上記実施例1と同様の材料及び製法
を用いてパターン形成した。
【0089】また、上記光拡散層26は、アクリルエポ
キシ樹脂に光拡散剤として酸化セリウムの微粉体(パウ
ダー)を分散混合させた塗膜であり、膜厚約1μmに形
成した。
【0090】こうして得られた透明導電膜24の面積抵
抗値は、実施例1と同様に約3.3Ωであった。そし
て、その透明導電膜24の可視光線透過率は、上記実施
例1と同様に、短波長側での透過率ダウンは見られず良
好な結果が得られた。
【0091】そして、上記パターン形成した透明導電膜
24を、60℃、湿度95%内に、500時間保持した
後に表面観察したが、何ら外観変化は生じていなかっ
た。
【0092】なお、図示しないが、本実施例2により得
られた電極基板25が、カラー画像表示装置用の電極基
板25であれば、基板20と透明導電膜24との間、又
は透明導電膜24上に、表示画素毎に赤、緑、青に着色
したマトリクス状のカラーフィルタ層をパターン形成
し、そのマトリクス状の画素に対応するパターン状の導
電膜24を形成するものである。
【0093】<実施例3>図3に示すように、この実施
例に係る電極基板35は、厚さ0.5mmのガラス基板
30上に、絶縁膜と高反射膜とを兼ねる高屈折率(屈折
率2.1以上)の酸化セリウムの透明酸化物薄膜による
例えば厚さ30nm以上、好ましくは厚さ55nmの反
射性酸化物系薄膜層36を積層した後、順次、厚さ10
nmの透明混合酸化物薄膜による酸化物系透明導電薄膜
層31と、厚さ150nmの銀系薄膜による銀系導電薄
膜層32(透明ではない)と、厚さ75nmの透明混合
酸化物薄膜による酸化物系透明導電薄膜層33とでその
主要部が構成された導電薄膜34(透明ではない)を成
膜した。
【0094】酸化物系透明導電薄膜層31、33は、上
記実施例1と同様にして、酸化セリウムと酸化インジウ
ムの混合酸化物により成膜した。
【0095】上記1層の反射性酸化物系薄膜層36と、
上記3層の導電薄膜34とによる4層構造の導電膜の面
積抵抗値は約0.2Ωであった。
【0096】そして、銀系薄膜の膜厚を150nmとす
ることによって、図5のグラフAに示すように3層の導
電薄膜34の短波長側での反射率ダウンは生じることな
く、良好な光反射性の電極基板となった。
【0097】ところで、同図5のグラフBに、銀に金を
1at%添加した銀合金による銀系薄膜層を備えた従来
の3層構造の導電膜(銀系薄膜の膜厚は150nm)の
分光反射率のデータを示す。
【0098】これによると、短波長側の反射率のダウ
ン、及び460nm付近での分光反射率のダウンがあ
り、これは透明電極での光透過率の場合と同様に、成膜
時の酸素のガス導入を増やすことにより顕著になると考
えられる。
【0099】ところが、本実施例3によれば、銀系薄膜
の膜厚を150nmと厚くしても、図5のグラフAに示
すように短波長側での反射率ダウンは発生せず改善が見
られた。
【0100】その後、酸化物系透明導電薄膜層31、3
3、及び銀系薄膜層32をパターンエッチングして透明
導電膜34(パターン導電膜)を形成した。この透明導
電膜34は、上記実施例1と同様にして通常のフォトリ
ソプロセスで行い、上記実施例1と同様の材料及び製法
を用いてパターン形成した。なお、酸化セリウム単体に
よる反射性酸化物系薄膜層36は他より耐酸性があり、
通常のエッチングではこれを残すことができ、パターン
導電膜の無い部分に、反射性酸化物系薄膜層36を残存
露呈させることができた。
【0101】そして、上記透明導電膜34をパターン形
成した基板30を、220℃、1時間、熱処理して電極
基板35を得た。
【0102】上記のようにして得られた電極基板35の
反射性酸化物系薄膜層36は、可視光の30〜40%の
反射率をもっており、反射型の表示装置用電極基板とし
て効果のあるものであった。因みに、反射性酸化物系薄
膜層36(酸化セリウム)を形成しないガラス基板面の
反射率は5〜6%程度であった。
【0103】なお、図示しないが、本実施例3により得
られた電極基板35が、カラー画像表示装置用の電極基
板35であれば、基板30と透明導電膜34との間、又
は透明導電膜34上に、表示画素毎に赤、緑、青に着色
したマトリクス状のカラーフィルタ層をパターン形成
し、そのマトリクス状の画素に対応するパターン状の導
電膜34を形成するものである。
【0104】
【発明の効果】本発明の表示装置用電極基板は、銀に少
量の金と銅とを添加した銀合金を銀系薄膜層に用いるこ
とにより、成膜時の酸素の影響を受け難く、短波長側の
透過率にダウンの生じない高い光透過率の透過型の電極
基板、あるいは短波長側の反射率にダウンの生じない高
い光反射率の反射型の電極基板を得ることができる。
【0105】また、金と銅の少量添加により、電極基板
としての耐湿性も実用レベルまで向上し得る効果があ
る。
【0106】特に、透明酸化物薄膜と、銀系薄膜と、透
明酸化物薄膜とを、連続して成膜するインラインやイン
ターバックタイプの成膜装置にて生産する際に、成膜時
の酸素の影響を受け難いために一層顕著な効果が得られ
る。
【0107】本発明はさらに、酸化セリウムと酸化イン
ジウムとを材料とする混合酸化物を透明酸化物薄膜とし
て用いるため、酸などのエッチャントによる容易なパタ
ーン形成が可能であり、且つ電気的な接続(TABなど
の実装)も可能であり、また高い透過率で低い面積抵抗
値の透明電極を提供でき、加えて、酸化セリウムの酸化
インジウムへの添加は、耐湿性向上にも効果のあるもの
である。
【0108】また、本発明の表示装置用電極基板は、電
極のパターン導電膜として3層構造乃至4層構造の導電
膜を備えているため、低抵抗(0.3Ω以下)の面積抵
抗値を発揮し、且つ高い透過率又は高い反射率をもつ透
明電極、あるいは反射電極を提供できる。
【0109】また、本発明の表示装置用電極基板は、高
い特性により、表示素子の分野以外にも、例えば太陽電
池の分野にも応用が可能であり、その他に、熱線反射
や、電磁波シールドなどの機能性をも併せもち、産業界
に寄与するところが大であり、薄膜で低い面積抵抗値で
あって良好な導電性を示すとともに、可視光線透過率又
は反射率が高く、しかも経時劣化がなく保存安定性に優
れた透過型又は反射型の電極基板としての効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す表示装置用電極基板の側
断面図。
【図2】本発明の他の実施例を示す表示装置用電極基板
の側断面図。
【図3】本発明のその他の実施例を示す表示装置用電極
基板の側断面図。
【図4】本発明の透過型の表示装置用電極基板の分光透
過率を示すグラフ。
【図5】本発明の反射型の表示装置用電極基板の分光反
射率Aと、従来の反射型の表示装置用電極基板の分光反
射率Bとを示すグラフ。
【図6】本発明の透過型の表示装置用電極基板における
銅の銀系薄膜への添加量増加による短波長側の透過率の
落ち込みを上昇させる効果を示すグラフ。
【図7】本発明の透明電極における銀系導電薄膜を金属
酸化物で挟持する構成の導電膜における銀系導電薄膜中
の金の添加量〜の変化と分光透過率を示すグラフ。
【図8】本発明の透明電極における銀系導電薄膜を金属
酸化物で挟持する構成の導電膜における銀系導電薄膜中
の金の添加量〜の変化と分光透過率を示すシミュレ
ーショングラフ。
【図9】本発明の透明電極における銀系導電薄膜を金属
酸化物で挟持する構成の導電膜における銀系導電薄膜の
膜厚〜の変化と分光透過率(分光反射率)を示すシ
ミュレーショングラフ。
【図10】本発明の反射電極における銀系薄膜50nm
〜200nmでの分光反射率と分光透過率を示すグラ
フ。
【図11】従来の表示装置用電極基板を示す側断面図。
【符号の説明】
10…基板 11…酸化物系透明導電薄膜層 12…銀
系透明導電薄膜層 13…酸化物系透明導電薄膜層 14…透明導電膜 1
5…透過型表示電極基板 20…基板 21…酸化物系透明導電薄膜層 22…銀
系透明導電薄膜層 23…酸化物系透明導電薄膜層 24…透明導電膜 2
5…透過型表示電極基板 26…光拡散層 30…基板 31…酸化物系導電薄膜層 32…銀系導
電薄膜層 33…酸化物系透明導電薄膜層 34…反射導電膜 3
5…反射型表示電極基板 36…反射性酸化物系薄膜層 40…基板 41…カラーフィルタ層 42…遮光膜
43…透明保護層 44…透明電極 45…配向膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−214252(JP,A) 特開 平6−18927(JP,A) 特開 平8−262203(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1343 G02F 1/13 101 G09F 9/00 - 9/46

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、銀系導電薄膜層を備え該銀系導
    電薄膜層の表裏面を酸化物系透明導電薄膜層にて挟持し
    た構成の導電膜を備えた表示装置用電極基板において、
    上記酸化物系透明導電薄膜層の少なくとも一方が、酸化
    セリウムと酸化インジウムを材料とする透明な混合酸化
    物による薄膜層であり、且つ前記銀系導電薄膜層が、
    0.1〜2.5at%の金と、0.3〜3.0at%の
    銅を含有する銀合金による薄膜層であることを特徴とす
    る表示装置用電極基板。
  2. 【請求項2】前記銀系導電薄膜層の層厚が5〜25nm
    の範囲内にある請求項1記載の表示装置用電極基板。
  3. 【請求項3】前記銀系導電薄膜層の層厚が50〜200
    nmの範囲内にある請求項1記載の表示装置用電極基
    板。
  4. 【請求項4】前記基板と導電膜との間にカラーフィルタ
    が配設されている請求項1又は請求項2記載の表示装置
    用電極基板。
  5. 【請求項5】前記基板と導電膜との間に光散乱膜が配設
    されている請求項1又は請求項2又は請求項4記載の表
    示装置用電極基板。
  6. 【請求項6】前記基板と銀系導電薄膜層との間に位置す
    る前記酸化物系透明導電薄膜層が屈折率2.1より大き
    い高屈折率の反射性薄膜層である請求項1又は請求項3
    記載の表示装置用電極基板。
  7. 【請求項7】前記基板と導電膜との間に屈折率2.1よ
    り大きい高屈折率絶縁膜を兼ねる反射性酸化物系薄膜層
    を備える請求項1又は請求項3記載の表示装置用電極基
    板。
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