JP4223094B2 - 電気光学表示装置 - Google Patents
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- G02F1/1335—Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors
- G02F1/133553—Reflecting elements
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、主に反射型の表示装置に関するもので、反射光を散乱させることにより高いコントラストや、白色表示を実現する直視型の表示装置に属する。特に、電気光学効果を有する液晶材料を使用した反射型液晶表示装置およびこの表示装置を使用する応用製品(携帯情報装置、パソコン、ワープロ等)に有効である。
【0002】
なお、本明細書において「電気光学表示装置」とは、電気光学物質を利用することで機能する装置全てを指している。従って、上記液晶表示装置も電気光学表示装置の範疇に含まれる。ただし、明細書中では、区別しやすいように液晶表示装置や電気光学表示装置といった言葉を使いわける。
【0003】
【従来の技術】
近年、携帯用パーソナルコンピュータ等の情報端末において映像データや動画の表示が常識となってきている。この対応として、カラーの映像表示装置が透過型の表示装置において実現されている。ビデオカメラやデジタルカメラの表示にも、透過型の液晶表示装置が広く使用されている。
【0004】
しかし、バックライトによる消費電力の問題から、その使用時間に制限があり課題となっている。
【0005】
そこで、4096色以上の色を出せる映像表示が可能な反射型カラーの表示装置が多数試作されている。
【0006】
従来の反射型の表示装置としては、電卓や腕時計を主とする各種の時計、電子手帳や携帯型のコンピュータ等の液晶表示装置が知られている。透過型の液晶表示装置と比較すると、バックライトを使用しないため低消費電力である。そのため、長時間の使用が可能な携帯用のコンピュータや情報端末等の直視型の表示装置としての需要が高い。従って、現在、反射型のカラータイプの表示装置は、明るさやコントラストの面でさらに改善が望まれている。
【0007】
また、従来の反射型の表示装置の表示は、技術的、経済的な理由から白黒表示であった。この場合、白黒表示といっても白は紙のような色ではなく、うすい緑色または灰色となっている。これは、使用している液晶の動作モードによるものであるが、文字情報や記号の表示においては、特に実用性の面からは問題もなく、経済性の面からも有利といえた。
【0008】
同様に、上記白黒タイプの表示装置においても、より明るく、紙の白色に近いものが望まれている。
【0009】
図13は従来の構成の一例を示した模式図である。図13において、基板10と対向基板17の間には、基板10の上面から薄膜トランジスタ等のスイッチング素子11、層間絶縁膜12、画素電極13、配向膜14、液晶層15、配向膜14、対向電極16の順に形成されている。また、入射光20は、画素電極で反射され、反射光21が生じる。なお、図13は模式図であるため、全体が示されていないが、基板10の表面には、多数のスイッチング素子および多数の画素電極がマトリクス状に形成されている。
【0010】
反射型の液晶表示装置は、電気光学物質の一つである液晶の光学変調作用を利用して、入射光が画素の反射電極で反射して装置外部に出射される状態と、出射されない状態とを実現して、明と暗の表示を行わせ画像表示を行うものである。
【0011】
なお、画素部の反射電極材料としては銀を用いることができる。しかし、銀は反射率が高いものの、微細加工が難しい事、酸化等し易く表面状態の維持が大変なこともあり、一部を除いて製品への適用は遅れている。
【0012】
このため、加工性に優れ、反射率も92%弱の特徴をもつアルミニウムやアルミニウム合金を使用するのが一般的である。しかし、実際に使用される場合は、この電極上に形成される材料(配向膜等)の屈折率の影響を受けて、この部分の界面ロスだけ考慮しても85%前後まで低下する。
【0013】
液晶を使用する場合はディスクリネーションと呼ばれる反射率低下につながる領域が生じたり、入射から出射までの経路に存在する界面でのロスや吸収がある。そのため、これらを考慮すると40〜70%程度の反射率となってしまっていた。
【0014】
また、直視でこの反射の映像を見る場合、電極はマクロに見て、鏡面となっていることから、このままでの表示は非常に見難くい。このため、従来では、乱反射するように、金属材料からなる画素電極の表面にライトエッチングを施し、その表面に微妙な凹凸部を形成していた。そして、この凹凸部により入射光を光学散乱させて白表示を実現していた。なお、この散乱作用により観測される反射光の量は著しく低下していた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来の反射層(画素電極)は、光の反射及び乱反射(拡散、散乱を含む)が十分でなく、液晶表示装置(特に、直視型の反射型液晶パネル)としての明るさに問題があった。
【0016】
そこで、本明細書で開示する発明は、上記問題を解決し、従来と比較して反射型表示装置の電極反射率を改善し、より紙の白色に近い、コントラストの高い、明るい表示を得られる直視型の表示装置の構成およびその作製方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本明細書中で開示する本発明の第1の構成は、
少なくとも一枚の基板と、電気光学物質と、前記基板上に第1の電極と、前記電気光学物質に電界を印加する第2の電極とを有する電気光学表示装置であって、前記第1の電極上にテクスチャ構造体と、
前記テクスチャ構造体上に前記テクスチャ構造体より高い屈折率を有する材料からなる光反射膜とを有することを特徴とする電気光学表示装置である。
【0018】
上記各構成において、前記テクスチャ構造体は、表面に光を散乱する凹凸部を有し、該凹凸部の高さは、1μm以下であることを特徴としている。
【0019】
上記各構成において、前記光反射膜は、平坦性を有し、前記光反射膜の凹凸部の高さが0.3μm以下であることを特徴としている。
する電気光学表示装置。
【0020】
上記各構成において、前記テクスチャ構造体の下層には、層間絶縁膜が存在し、前記層間絶縁膜は、平坦性を有し、前記層間絶縁膜の凹凸部の高さが0.3μm以下であることを特徴としている。
【0021】
上記各構成において、前記第1の電極は、アルミニウム、アルミニウムを主成分とした材料、銀、または銀を主成分とした材料からなることを特徴としている。
【0022】
上記各構成において、前記電気光学物質は、ネマチック系、スメクチック系、コレステリック系の液晶材料からなることを特徴としている。
【0023】
また、本明細書中で開示する他の発明の第2の構成は、
半導体基板もしくは絶縁基板からなる第1の基板と、透明基板からなる第2の基板と、これら一対の基板間に封入された液晶とを有する反射型の電気光学表示装置であって、
前記第1の基板上には、金属材料からなる第1の電極と、
1.7以下の屈折率を有する材料からなるテクスチャ構造体と、
前記テクスチャ構造体より高い屈折率を有する材料からなる光反射膜とが設けられ、且つ
前記第2の基板上には、透明材料からなる第2の電極が設けられていることを特徴とする電気光学表示装置である。
【0024】
上記各構成において、前記テクスチャ構造体の膜厚及び屈折率を各々d1 、n1 とする時、前記テクスチャ構造体の一部もしくは概略全体において、膜厚d1 は、300nm≦λ≦800nm(ただし、λ=4n1 d1 )を満たす様に調節されている。
【0025】
上記各構成において、前記光反射膜の膜厚及び屈折率を各々d2 、n2 とする時、前記光反射膜の一部もしくは概略全体において、膜厚d2 は、300nm≦λ≦800nm(ただし、λ=4n2 d2 )を満たす様に調節されている。
【0026】
上記各構成において、前記テクスチャ構造体は、SiO2 、MgF2 、Na3 AlF6 、アクリル、ポリイミドからなることを特徴としている。
【0027】
上記各構成において、前記光反射膜は、TiO2 、ZrO2 、Ta2 O5 、ZnS、ZnSe、ZnTe、Si、Ge、Y2 O3 、Al2 O3 、またはITOからなることを特徴としている。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の反射型液晶表示装置は、第一の基板上に形成された第一の電極と第二の基板上に形成された対向電極間の電圧印加により液晶の配向状態を変化させることで、光の偏光状況もしくは透過率を変化させ0〜2枚(液晶の動作モード等により選択)の偏光板との組み合わせで出射光量を制御するものである。
【0029】
図1は本願発明の構成の一例の簡略断面図である。また、図2(A)は、図1中の一画素を拡大した簡略図である。
【0030】
本発明の液晶表示パネルは、基板110と対向基板119の間で、基板110の上に、スイッチング素子111、層間絶縁膜112、画素電極113、テクスチャ構造体114、光反射膜115、配向膜116、液晶層117、配向膜116、対向電極118がそれぞれ順次設けられている。
【0031】
上記画素電極113は、基板110上に層間絶縁膜112を介してマトリクス状に配置され、且つ、薄膜トランジスタ等のスイッチング素子111に接続されている。画素電極は、反射性を十分有する金属材料、例えばアルミニウムまたは銀を主成分とする材料からなっており、この画素電極の表面およびその上に設けられたテクスチャ構造体と光反射膜で入射光を反射する。
【0032】
本発明の第一の特徴は、上記画素電極上にテクスチャ構造体114(表面に光を散乱する凹凸部を有した形状)を設けた点である。本発明のテクスチャ構造体の例としては、図5〜図8に示したような形状が挙げられる。図5〜図8に示した形状は、規則的な配置を有しているが、ランダムな配置としてもよい。
【0033】
本明細書中において、テクスチャ構造体とは、その形状により反射角もしくは透過角を制御し、境界部内外での散乱の度合いや散乱方向を決める3次元形状の微小光学系である。なお、本発明のテクスチャ構造体の凹凸部の形状は、平面的に見て、丸、ドーナツ形状、三角形、四角形、五角形、六角形、八角形、長方形、楕円、あるいはこれらいずれか一つ以上を組み合わせたものである。
【0034】
本発明の液晶表示装置において、前記第一の電極は反射電極である。本発明は、前記反射電極上に設けられたテクスチャ構造体114の凸凹部によって入射光120を散乱させる。従来では反射電極表面へ直接、加工を施し、入射光を散乱させていた。
【0035】
上記テクスチャ構造体の凹凸部は、凹凸部の高低差〔(凸部(山))の頂上と凹部(谷)の底の間の鉛直方向の距離〕)が、数μmまたは1μm以下のオーダのものである。ただし、凹凸部の高低差が大きいと、液晶パネル形成時の液晶の膜厚を一定に保つことができず、表示特性が低下する。そのため、テクスチャ構造体の下層である層間絶縁膜の表面の凹凸部の高低差が0.3μm以下となるように平坦化することが望ましい。
【0036】
なお、本発明のテクスチャ構造体は、画素電極を防腐から防ぐ保護膜としての機能をも果たしている。
【0037】
本発明のテクスチャ構造体を形成する方法としては、エッチングする方法、フォトリソグラフィー法を用いて凹凸部を形成した後、加熱処理を行い凹凸部を滑らかにする方法、耐熱性の高い材料からなる型を用いてテクスチャ構造体を作製する方法等が挙げられるが、特に限定されない。
【0038】
また、本発明の第二の特徴は、上記テクスチャ構造体上に、テクスチャ構造体の屈折率よりも高い屈折率を有する光反射膜115を設けた点である。このような構成とすることで、テクスチャ構造体114と光反射膜115との界面での干渉により、増反射効果を得ることができる。
【0039】
上記光反射膜に使用する材料としては、入射光波長に対する屈折率が1.8〜6.0である高屈折率材料のうち、TiO2 、ZrO2 、Ta2 O5 、ZnS、ZnSe、ZnTe、Si、Ge、Y2 O3 、Al2 O3 等を用いる事ができる。また、それ以外の高屈折率材料としてITO(屈折率1.98)等の透明導電体膜を用いる事もできる。ただし、光反射膜として透明導電体膜を用いる場合、パターニングする必要があり、また、画素電極とコンタクトを取った場合には、誘電体損失を無くすことができる。
【0040】
また、テクスチャ構造体に使用する材料として高屈折率材料を用いた場合は、光のロスが大きく、所望の反射率を得ることが困難となる。従ってテクスチャ構造体に使用する材料としては、上記光反射膜の屈折率との比が0.7以下である低屈折率材料としてSiO2 、MgF2 、Na3 AlF6 等を用いることが好ましい。なお、上記以外の材料として配向膜、アクリル、ポリイミド(屈折率1.5〜1.6)を用いることもできる。
【0041】
なお、本発明では、テクスチャ構造体及び光反射膜を増反射膜として用いる目的と、反射電極とテクスチャ構造体の界面での反射・散乱を制御する目的のために、必要とする中心波長でλ/4膜となるような部分を形成するよう、テクスチャ構造体および光反射膜の形状または膜厚を調整する必要がある。本明細書中でλ/4膜とは、屈折率をn、膜厚d、中心波長をλとした時、nd=λ/4の関係を満たす膜のことを指している。なお、テクスチャ構造体と光反射膜それぞれの中心波長を同一の値(例えば550nm)としても良いが、異なる値(例えばテクスチャ構造体を450nm、反射膜を650nm)とした方が可視光の範囲でフラットな分光特性が得やすい。
【0042】
なお、本発明者らの実験結果では、画素電極上にテクスチャ構造体と光反射膜を設けた構成としても200nm以下の膜厚で形成したため誘電体損失等の影響、液晶のしきい値特性、応答速度に実用面での影響はほとんどなかった。
【0043】
また、本発明において、テクスチャ構造体及び光反射膜の膜厚や材料を適宜変更して、選択的に反射波長を設定する構成とすることは容易である。
【0044】
また、本発明の第三の特徴は、前記光反射膜によって、テクスチャ構造体の凹凸部を平坦化する点である。このような構成とすることで、平坦性が向上し、液晶パネル形成時の液晶の膜厚を一定にすることが可能となる。平坦化する方法としては、スピナー等で光反射膜を塗布する方法やCMP等で平坦化処理を施す方法等が挙げられる。また、複屈折で動作する液晶の光学パラメータであるリタデーション値を均一化することができる。従って、色むら等の表示劣化を防げる。また、ラビングへの影響が緩和されて液晶の均一配向が図れ、これに伴うディスクリネーション等の発生を抑えることができる。
【0045】
また、上記光反射膜を形成する方法としては、スパッタリング法、塗布法、または真空蒸着法等が挙げられるが、特に限定されない。本発明においては、テクスチャ構造体上に設ける光反射膜が平坦な表面を有する塗布法を用いることが好ましい。真空蒸着法の場合は、CMP等の平坦化処理を施すことが好ましい。
【0046】
ただし、スピナー等で光反射膜を塗布する場合、テクスチャ構造体と反射電極部での散乱の割合を増す場合は光反射膜の膜厚はλ/4膜からλ/2膜に近づける。本明細書中でλ/2膜とは、屈折率をn、膜厚d、中心波長をλとした時、nd=λ/2の関係を満たす膜のことを指している。
【0047】
本発明は、上記テクスチャ構造を画素電極上に設けることにより、光の乱反射を向上させることができ、さらに、高屈折率性を有する光反射膜を積層して反射膜を形成することにより、反射率を増加させた。また、従来問題となっていた配向膜及び凸凹部による反射率の低下を抑えることができる。本発明を用いると、空気中にて90%以上の反射率を得ることが容易に可能となった。
【0048】
【実施例】
〔実施例1〕 本実施例では本発明を利用して反射型LCDの画素マトリクス回路を作製する工程例を図3、4を用いて説明する。なお、本発明は画素電極上に設けられたテクスチャ構造体及び光反射膜からなる反射膜に関する技術であるため、スイッチング素子構造、例えばTFT構造自体は本実施例に限定されるものではない。勿論、パッシブ型のLCDにも適用できる。
【0049】
まず、絶縁表面を有する基板301を用意する。基板としては、ガラス基板、石英基板、セラミックス基板、半導体基板を用いることができる。本実施例においてはガラス基板を用いた。次に、基板上に下地膜(図示しない)を設ける。下地膜は、酸化珪素膜、窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜を100〜300nmの膜厚で利用することができる。本実施例では、TEOSを原料に用い、酸化珪素膜を200nmの膜厚に形成した。なお、石英基板のように十分平坦性を有しているなら、下地膜は設けなくともよい。
【0050】
次に、基板または下地膜上に活性層を形成する。活性層は20〜100nm(好ましくは25〜70nm)の結晶性半導体膜(代表的には結晶性珪素膜)で構成すればよい。結晶性珪素膜の形成方法は、公知の如何なる手段、例えば、レ─ザー結晶化、熱結晶化等を用いてもよいが、本実施例では結晶化の際に結晶化を助長する触媒元素(ニッケル)を添加している。この技術については特開平7-130652号公報、特願平8-335152号等に詳細に記載されている。そして、その結晶性珪素膜を通常のフォトリソ工程でパターニングして膜厚50nmの活性層302〜304を得た。なお、本実施例では3つのTFTのみ記載することになるが実際には100万個以上のTFTが画素マトリクス回路内に形成される。
【0051】
次に、ゲイト絶縁膜305として150 nmの厚さの酸化珪素膜を形成した。ゲート絶縁膜305としては酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化窒化珪素膜またはこれらの積層膜を100〜300nmの膜厚で用いることができる。その後、ゲイト絶縁膜上に0.2wt%のスカンジウムを含有させたターゲットを用いてアルミニウムを主成分とする膜(図示せず)を成膜し、パターニングによりゲイト電極の原型となる島状パターンを形成した。
【0052】
本実施例では、ここで特開平7-135318号公報に記載された技術を利用した。なお、詳細は同公報を参考にすると良い。
【0053】
まず、上記島状パターン上にパターニングで使用したレジストマスクを残したまま、3%のシュウ酸水溶液中で陽極酸化を行った。この時、白金電極を陰極として2〜3mVの化成電流を流し、到達電圧は8Vとする。こうして、多孔質状の陽極酸化膜306〜308が形成された。
【0054】
その後、レジストマスクを除去した後に3%の酒石酸のエチレングリコール溶液をアンモニア水で中和した溶液中で陽極酸化を行った。この時、化成電流は5〜6mVとし、到達電圧は100Vとすれば良い。こうして、緻密な陽極酸化膜309〜311が形成された。
【0055】
そして、上記工程によってゲイト電極312〜314が画定した。なお、画素マトリクス回路ではゲイト電極の形成と同時に1ライン毎に各ゲイト電極を接続するゲイト線も形成されている。(図3(A))
【0056】
次に、陽極酸化膜306〜311及びゲイト電極312〜314をマスクとしてゲイト絶縁膜305をエッチングする。エッチングはCF4 ガスを用いたドライエッチング法により行った。これにより315〜317で示される様な形状のゲイト絶縁膜が形成された。
【0057】
そして、陽極酸化膜306〜308をエッチングにより除去し、この状態で一導電性を付与する不純物イオンをイオン注入法またはプラズマドーピング法により添加する。この場合、画素マトリクス回路をN型TFTで構成するならばP(リン)イオンを、P型TFTで構成するならばB(ボロン)イオンを添加すれば良い。
【0058】
なお、上記不純物イオンの添加工程は2度に分けて行う。1度目は80keV程度の高加速電圧で行い、ゲイト絶縁膜315〜317の端部(突出部)の下に不純物イオンのピークがくる様に調節する。そして、2度目は5keV程度の低加速電圧で行い、ゲイト絶縁膜315〜317の端部(突出部)の下には不純物イオンが添加されない様に調節する。
【0059】
こうしてTFTのソース領域318〜320、ドレイン領域321〜323、低濃度不純物領域(LDD領域とも呼ばれる)324〜326、チャネル形成領域327〜329が形成された。(図3(B))
【0060】
この時、ソース/ドレイン領域は 300〜500 Ω/□のシート抵抗が得られる程度に不純物イオンを添加することが好ましい。また、低濃度不純物領域はTFTの性能に合わせて最適化を行う必要がある。また、不純物イオンの添加工程が終了したら熱処理を行い、不純物イオンの活性化を行った。
【0061】
次に、第1の層間絶縁膜330として酸化珪素膜を 400nmの厚さに形成し、その上にソース電極331〜333、ドレイン電極334〜336を形成した。(図3(C))なお、第1の層間絶縁膜としては酸化珪素膜の他に酸化窒化珪素膜あるいは他の絶縁材料を使用することが可能である。
【0062】
なお、本明細書では、図3(C)において、343で示される領域内に構成された素子をスイッチング素子(代表的にはTFT、MIM素子でも良い)と呼ぶ。なお、本明細書中では、この後で形成される層間絶縁膜337や画素電極をスイッチング素子の構成には含まないものとする。
【0063】
次に、第2の層間絶縁膜337として酸化珪素膜を 0.5〜1 μmの厚さに形成する。また、第2の層間絶縁膜337として、酸化窒化珪素膜、有機性樹脂膜等を用いることも可能である。有機性樹脂膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、アクリル等を用いることができる。本実施例では、アクリル膜を1 μmの厚さに成膜した。(図3(D))
【0064】
次に、エッチング工程によりコンタクトホールの形成を行う。
【0065】
次に、 1wt% のチタンを添加したタ─ゲットを用いてアルミニウム膜を 100nmの厚さに成膜し、パターニングにより画素電極338〜340を形成した。こうして図4(A)に示す状態が得られた。
【0066】
次に、画素電極上にテクスチャ構造体を形成した。本実施例では、酸化珪素膜からなる膜に凹凸部を形成し、テクスチャ構造体とした。凹凸部の形成方法としては、フォトリソグラフィー法を用いた。マスクを用いて凹凸部を形成するので、その形状、特に凹部の深さは一定(数十nm〜100nm程度)となる。(図4(B))
【0067】
また、後の工程で形成される光反射膜と組み合わせて光反射層とする場合は、膜厚をλ/4膜に調節する必要がある。なお、加熱処理を加え、形状を調節してもよい。
【0068】
次に、凹凸部を表面に有するテクスチャ構造体を覆って、光反射膜を形成する。この光反射膜は、層の厚さを調節する必要がある。なお、層の厚さは、必要とする反射波長帯の中心波長でλ/4膜となるように調節する。
【0069】
上記テクスチャ構造体に用いる材料は、低屈折率材料としてSiO2 、MgF2 、Na3 AlF6 等を用いることができる。なお、それ以外の材料として配向膜、アクリル、ポリイミド(屈折率1.5〜1.6)を用いることもできる。
【0070】
また、光反射膜の材料である高屈折率材料としてTiO2 、ZrO2 、Ta2 O5 、ZnS、ZnSe、ZnTe、Si、Ge、Y2 O3 、Al2 O3 等を用いることができる。また、ITO(屈折率1.98)等の透明導電体膜を用いることもできる。
【0071】
本実施例では、光反射膜としてTiO2 (屈折率2.2)を用いた。なお、テクスチャ構造体は、SiO2 (屈折率1.43)を用いた。
【0072】
可視光領域(400nm<λ<700nm)でλ/4膜となるように、テクスチャ構造体および光反射膜の膜厚を調節する。上記可視光領域でλ/4膜となるようなテクスチャ構造体(SiO2 )の膜厚の範囲は、70nm〜122nmである。また、上記可視光領域でλ/4膜となるような光反射膜(TiO2 )の膜厚の範囲は、45.5nm〜79.5nmである。このような膜厚に調節すると、必要とする反射波長帯の光が干渉効果によって強め合い効率よく反射させることができる。本実施例では、テクスチャ構造体は、膜厚70nm程度とし、光反射膜は、膜厚50nm程度の積層を形成した。(図4(C))
【0073】
なお、上記各誘電体膜の材料や膜厚に限定されないことは言うまでもなく、それぞれの膜厚や材料を適宜変更して、選択的に反射波長を設定する構成とすることもできる。
【0074】
さらに、テクスチャ構造体(SiO2 )の反射波長帯の中心波長λ1 =400〜500nmに相当する膜厚とし、光反射膜(TiO2 )の反射波長帯の中心波長λ2 =450〜700nmに相当する膜厚とすると、可視光領域において高い平均反射率を得ることができるため、好ましい。
【0075】
このような膜厚に調節すると、必要とする反射波長帯の光が干渉効果によって強め合い効率よく反射させることができる。なお、本実施例における誘電体多層膜は薄く、電圧損失は実用上問題ない程度であった。
【0076】
なお、本実施例においては、テクスチャ構造上に設ける光反射膜の平坦性が重要であるため、塗布法を用いた。このため、光反射膜の膜厚がλ/4膜〜λ/2膜となるようにテクスチャ構造体の形状を調整し、散乱強度とその方向を決めた。誘電体多層膜を形成する方法としては、本実施例に限定されることはなく、他の方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等が挙げられる。この時の画素電極の一部を拡大した斜視図を図5に示した。また、テクスチャ構造体の形状としては、図6〜図8の形状とすることが好ましい。
【0077】
次に、配向膜を公知の方法によって形成した。
【0078】
以上の様にして、画素マトリクス回路が完成した。実際には画素TFTを駆動する駆動回路等も同一基板上に同時形成される。この様な基板は通常TFT側基板またはアクティブマトリクス基板と呼ばれる。本明細書中ではアクティブマトリクス基板のことを第1の基板と呼ぶことにする。
【0079】
第1の基板が完成したら、透光性基板に対向電極を形成した対向基板(本明細書中ではこの基板を第2の基板と呼ぶことにする)を貼り合わせ、それらの間に液晶層を挟持する。こうして、反射型LCDが完成する。
【0080】
なお、このセル組み工程は公知の方法に従って行えば良い。また、液晶層に二色性色素を分散させたり、対向基板にカラーフィルターを設けたりすることも可能である。その様な液晶層の種類、カラーフィルターの有無等はどの様なモードで液晶を駆動するかによって変化するので実施者が適宜決定すれば良い。
【0081】
上記作製工程によって得られた反射型LCDを図1に示す。図1は本実施例の簡略断面図である。
【0082】
本実施例で作製された液晶表示パネルは、基板110と対向基板119の間で、基板110の上に、スイッチング素子111、層間絶縁膜112、画素電極113、テクスチャ構造体114、光反射膜115、配向膜116、液晶層117、配向膜116、対向電極118がそれぞれ順次設けられている。
【0083】
なお、本明細書で、スイッチング素子とは、図3(C)の工程によって作製された素子を指す。即ち、ソース電極331〜333、ドレイン電極334〜336が設けられた段階での素子をスイッチング素子と定義する。
【0084】
なお、図1は、図3及び図4と対応しており、図1中の層間絶縁膜112は図3中の第2の層間絶縁膜337と対応し、図1中の画素電極113は図3中の画素電極338〜340と対応し、図1中のテクスチャ構造体114は図3中の341と対応し、図1中の光反射膜115は図3中の342とそれぞれ対応している。
【0085】
本実施例(画素電極+表面に凸凹部を有するテクスチャ構造体+光反射膜+配向膜)における空気中での反射率は、所定の方向で90%以上〜100%未満とすることができ、凸凹部及び配向膜による反射率の低下を防止することができた。また、従来(画素電極+配向膜)と比較して、より乱反射し、表示の明るさが向上した。
【0086】
また、本実施例では示さなかったが、対向基板と対向電極の間にカラーフィルターを配置した構成としてもよい。
【0087】
〔実施例2〕 本実施例では、アクティブマトリクス駆動を行うための半導体素子として、実施例1で示したTFTとは異なる構造のTFTを利用する場合の例について説明する。なお、本実施例で説明する構造のTFTは上記各実施例に対しても容易に適用することができる。
【0088】
実施例1では代表的なトップゲイト型TFTであるコプレナー型TFTを一例として記載したが、ボトムゲイト型TFTであっても構わない。図10に示すのはボトムゲイト型TFTの代表例である逆スタガ型TFTを用いた例である。
【0089】
図10において、801はガラス基板、802、803はゲイト電極、804はゲイト絶縁膜、805、806は活性層である。活性層805、806は意図的に不純物を添加しない珪素膜で構成される。
【0090】
また、807、808はソース電極、809、810はドレイン電極であり、811、812はチャネルストッパー(またはエッチングストッパー)となる窒化珪素膜である。即ち、活性層805、806のうち、チャネルストッパー811、612の下に位置する領域が実質的にチャネル形成領域として機能する。
【0091】
以上までが逆スタガ型TFTの基本構造である。
【0092】
本実施例では、この様な逆スタガ型を有機性樹脂膜でなる層間絶縁膜813で覆って、その上に画素電極814、815を形成し、テクスチャ構造体817を形成する構成とする。勿論、テクスチャ構造体817上に光反射膜818を形成した。
【0093】
また、次に本発明の半導体素子として絶縁ゲイト型電界効果トランジスタ(IGFET)を形成した場合の例について説明する。なお、IGFETはMOSFETとも呼ばれ、シリコンウェハー上に形成されたトランジスタを指す。
【0094】
図10において、901はガラス基板、902、903はソース領域、904、905はドレイン領域である。ソース/ドレイン領域はイオン注入で不純物を添加し、熱拡散させることで形成できる。なお、906は素子分離用の酸化物であり、通常のLOCOS技術を用いて形成できる。
【0095】
次に、907はゲイト絶縁膜、908、909はゲイト電極、910は第1の層間絶縁膜、911、912はソース電極、913、914はドレイン電極である。その上を第2の層間絶縁膜915で平坦化し、その平坦面上に画素電極916、917を形成する。画素電極の表面には実施例1を利用してテクスチャ構造体918を形成し、光反射膜919によって覆われる。
【0096】
なお、本実施例で示したIGFET、トップゲイト型またはボトムゲイト型TFT以外にも、薄膜ダイオード、MIM素子、バリスタ素子等を用いたアクティブマトリクスディスプレイに対しても本発明は適用できる。
【0097】
以上、本実施例に示した様に、本発明はあらゆる構造の半導体素子を用いた反射型LCDに対して適用可能である。
【0098】
〔実施例3〕 実施例1、2に示した構成を含む第1の基板(素子形成側基板)を用いてAMLCDを構成した場合の例について説明する。ここで本実施例のAMLCDの外観を図9に示す。
【0099】
図9(A)において、701はアクティブマトリクス基板であり、画素マトリクス回路702、ソース側駆動回路703、ゲート側駆動回路704が形成されている。駆動回路はN型TFTとP型TFTとを相補的に組み合わせたCMOS回路で構成することが好ましい。また、705は対向基板である。
【0100】
図9(A)に示すAMLCDはアクティブマトリクス基板701と対向基板705とが端面を揃えて貼り合わされている。ただし、ある一部だけは対向基板705を取り除き、露出したアクティブマトリクス基板に対してFPC(フレキシブル・プリント・サーキット)706を接続してある。このFPC706によって外部信号を回路内部へと伝達する。
【0101】
また、FPC706を取り付ける面を利用してICチップ707、708が取り付けられている。これらのICチップはビデオ信号の処理回路、タイミングパルス発生回路、γ補正回路、メモリ回路、演算回路など、様々な回路をシリコン基板上に形成して構成される。図9(A)では2個取り付けられているが、1個でも良いし、さらに複数個であっても良い。
【0102】
また、図9(B)の様な構成もとりうる。図9(B)において図9(A)と同一の部分は同じ符号を付してある。ここでは図9(A)でICチップが行っていた信号処理を、同一基板上にTFTでもって形成されたロジック回路709によって行う例を示している。この場合、ロジック回路709も駆動回路703、704と同様にCMOS回路を基本として構成される。
【0103】
また、カラーフィルターを用いてカラー表示を行っても良いし、ECB(電界制御複屈折)モード、GH(ゲストホスト)モード、分散型液晶(PDLC)などで液晶を駆動し、カラーフィルターを用いない構成としても良い。
【0104】
〔実施例4〕 実施例3に示したAMLCDは、様々な電子機器のディスプレイとして利用される。なお、本実施例に挙げる電子機器とは、アクティブマトリクス型液晶表示装置を搭載した製品と定義する。
【0105】
その様な電子機器としては、ビデオカメラ、スチルカメラ、プロジェクター、プロジェクションTV、ヘッドマウントディスプレイ、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ(ノート型を含む)、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話等)などが挙げられる。それらの一例を図12に示す。
【0106】
図12(A)はモバイルコンピュータ(モービルコンピュータ)であり、本体2001、カメラ部2002、受像部2003、操作スイッチ2004、表示装置2005で構成される。本願発明は受像部2003、表示装置2005等に適用できる。
【0107】
図12(B)はヘッドマウントディスプレイであり、本体2101、表示装置2102、バンド部2103で構成される。本発明は表示装置2102に適用することができる。
【0108】
図12(C)は携帯電話であり、本体2201、音声出力部2202、音声入力部2203、表示装置2204、操作スイッチ2205、アンテナ2206で構成される。本願発明は音声出力部2202、音声入力部2203、表示装置2204等に適用することができる。
【0109】
図12(D)はビデオカメラであり、本体2301、表示装置2302、音声入力部2303、操作スイッチ2304、バッテリー2305、受像部2306で構成される。本願発明は表示装置2302、音声入力部2303、受像部2306に適用することができる。
【0110】
図12(E)はリア型プロジェクターであり、本体2401、光源2402、表示装置2403、ミラー(偏光ビームスプリッタ等)2404、2405、スクリーン2406で構成される。本発明は表示装置2403に適用することができる。
【0111】
図12(F)はフロント型プロジェクターであり、本体2501、光源2502、表示装置2503、光学系2504、スクリーン2505で構成される。本発明は表示装置2503に適用することができる。
【0112】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。また、他にも電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイなどにも活用することができる。
【0113】
上記各実施例の構成は、AMLCD以外にも他の様々な電気光学装置や半導体回路に適用することができ、上記AMLCD以外の電気光学装置として、単純マトリクス型駆動方式の液晶表示装置等が挙げられる。
【0114】
【発明の効果】
本発明は、画素電極上に、表面に凹凸部を有するテクスチャ構造体と光反射膜を形成することによって、光の散乱を多くするとともに、所望の方向へ光を反射することができるため、広い範囲の電子機器の液晶表示パネルとして適用できる。
【0115】
本発明により、従来にない明るく、視認性の良い表示の液晶パネルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成の一例を示す図(実施例1)
【図2】 本発明の構成の一例を示す拡大図(実施例1)
【図3】 本実施例の作製工程の一例を示す図(実施例1)
【図4】 本実施例の作製工程の一例を示す図(実施例1)
【図5】 本発明の画素の一部の一例を示す図(実施例1)
【図6】 本発明の画素の一部の一例を示す図(実施例1)
【図7】 本発明の画素の一部の一例を示す図(実施例1)
【図8】 本発明の画素の一部の一例を示す図(実施例1)
【図9】 本発明の構成の一例を示す図(実施例3)
【図10】 本発明の構成の一例を示す図(実施例2)
【図11】 液晶パネルの外観図を示す図(実施例2)
【図12】 本発明の応用製品の一例を説明するための図(実施例4)
【図13】 従来例を示す図
【符号の説明】
110 基板
111 スイッチング素子(TFT)
112 層間絶縁膜
113 画素電極
114 テクスチャ構造体
115 光反射膜
116 配向膜
117 液晶層
118 対向電極
119 対向基板
120 入射光
121 反射光
Claims (13)
- 少なくとも一枚の基板と、電気光学物質と、前記基板上に画素電極と、前記画素電極とともに前記電気光学物質に電界を印加する対向電極とを有する電気光学表示装置であって、
前記画素電極上にテクスチャ構造体と、
前記テクスチャ構造体上に前記テクスチャ構造体より高い屈折率を有する材料からなる光反射膜とを有し、
前記画素電極は反射電極であり、
前記テクスチャ構造体は光を散乱する凹凸部を有した形状であり、
前記光反射膜はパターニングされた透明導電体膜であり、前記画素電極とコンタクトしていることを特徴とする電気光学表示装置。 - 請求項1において、前記凹凸部の高さは、1μm以下であることを特徴とする電気光学表示装置。
- 請求項1または2において、前記光反射膜は、平坦性を有し、前記光反射膜の凹凸部の高さが0.3μm以下であることを特徴とする電気光学表示装置。
- 請求項1乃至3のいずれか一において、前記画素電極は、前記基板上に、層間絶縁膜を介して設けられ、
前記層間絶縁膜は、平坦性を有し、前記層間絶縁膜の凹凸部の高さが0.3μm以下であることを特徴とする電気光学表示装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一において、前記画素電極は、アルミニウム、アルミニウムを主成分とした材料、銀、または銀を主成分とした材料からなることを特徴とする電気光学表示装置。
- 請求項1乃至5のいずれか一において、前記電気光学物質は、ネマチック系、スメクチック系またはコレステリック系の液晶材料からなることを特徴とする電気光学表示装置。
- 半導体基板もしくは絶縁基板からなる第1の基板と、透明基板からなる第2の基板と、これら一対の基板間に封入された液晶とを有する反射型の電気光学表示装置であって、
前記第1の基板上には、
金属材料からなる画素電極と、
前記画素電極上の、1.7以下の屈折率を有する材料からなるテクスチャ構造体と、
前記テクスチャ構造体上の、前記テクスチャ構造体より高い屈折率を有する材料からなる光反射膜と、が設けられ、且つ
前記第2の基板上には、透明材料からなる対向電極が設けられ、
前記テクスチャ構造体は光を散乱する凹凸部を有した形状であり、
前記光反射膜はパターニングされた透明導電体膜であり、前記画素電極とコンタクトしていることを特徴とする電気光学表示装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一において、前記テクスチャ構造体の膜厚及び屈折率を各々d1、n1とする時、前記テクスチャ構造体の一部もしくは概略全体において、膜厚d1は、300nm≦λ≦800nm(ただし、λ=4n1d1)を満たす様に調節されていることを特徴とする電気光学表示装置。
- 請求項1乃至8のいずれか一において、前記光反射膜の膜厚及び屈折率を各々d2、n2とする時、前記光反射膜の一部もしくは概略全体において、膜厚d2は、300nm≦λ≦800nm(ただし、λ=4n2d2)を満たす様に調節されていることを特徴とする電気光学表示装置。
- 請求項1乃至9のいずれか一において、前記テクスチャ構造体は、SiO2、MgF2、Na3AlF6、アクリルまたはポリイミドからなることを特徴とする電気光学表示装置。
- 請求項1乃至10のいずれか一において、前記光反射膜は、ITOからなることを特徴とする電気光学表示装置。
- 請求項1において、前記光反射膜と前記電気光学物質との間に配向膜を有することを特徴とする電気光学表示装置。
- 請求項7において、前記光反射膜と前記液晶との間に配向膜を有することを特徴とする電気光学表示装置。
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