JP2868424B2 - シートにパイプを接続するための接続器および接続方法 - Google Patents

シートにパイプを接続するための接続器および接続方法

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JP2868424B2
JP2868424B2 JP32708594A JP32708594A JP2868424B2 JP 2868424 B2 JP2868424 B2 JP 2868424B2 JP 32708594 A JP32708594 A JP 32708594A JP 32708594 A JP32708594 A JP 32708594A JP 2868424 B2 JP2868424 B2 JP 2868424B2
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sheet
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pipe
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武志 河口
日出磨 古市
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Taiyo Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば廃棄物処分場
に敷く遮水シートにその表裏を連通する状態でパイプを
接続する場合などに使用する接続器に関するとともに、
その接続器を用いてシートとパイプを接続する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】よく知られているように、廃棄物処分場
には軟質の合成樹脂系あるいはゴム系の遮水シートが敷
設される。そして地下水の廃水などの目的で、図1に示
すように、大きなシート1の上にパイプ2を配管し、そ
のパイプ2の曲った先端部分をシート1に形成した穴や
継ぎ目に接続して、パイプ2の先端開口をシート1に下
面の空間に連通することがある。ベンドパイプ2の先端
をシート1の穴周囲に固着するのは樹脂融着によってい
る。つまり、両者の接触部分を溶融するとともに肉盛り
樹脂3を溶融して両者を接合固定し、かつ接続部分に気
密性を持たせている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図1に示した従来のシ
ート・パイプ接続構造では、両者がきわめて局部的にし
か接合されていないので、接続強度が弱いという問題が
ある。接続部周辺のシート1やベンドパイプ2になんら
かの外力が加わると、樹脂融着した接続部に応力が集中
し、接続部が破壊しやすい。例えば、パイプ2に下向き
の力が加わった場合、シート1の裏面側へ下向きのパイ
プ先端が食い込むようなって接続部が破壊する。また、
この場合はパイプ2のベンド部が潰れやすいという問題
もある。また、シート1あるいはパイプ2に水平方向の
力が加わった場合も、両者の接続部に引っ張り力が集中
して接続部のシート1がひきつり、その部分から破断し
やすい。このように従来の構造では接続強度がきわめて
弱いが、この部分を効果的に補強しずらいことが問題を
より大きくしている。
【0004】また従来のようにシート1とパイプ2とを
樹脂融着で接続する方法では、両者の材質によっては接
続作業が非常に難しく、かつ接続強度が著しく悪くなる
という問題がある。シート1とパイプ2が融点の近い類
似した樹脂材料であれば問題は少ないが、軟質合成樹脂
シートと硬質合成樹脂パイプの場合は素材の融点が大き
く異なるため、接続が面倒になる。合成樹脂シートに金
属パイプを接続することはほとんど不可能である。
【0005】この発明は前述した従来の問題点鑑みなさ
れたもので、その目的は、シートとパイプとを簡単な作
業で接続できるとともに充分に高い接続強度を得られる
ようにした接続器および接続方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明の接続器は、
偏平に広がったスカート部の上部に凸部が一体的に形成
された合成樹脂製のベースブロックと、このベースブロ
ックの底面中央部分に一端が開口し、他端が前記凸部の
側面に開口した連通穴と、この連通穴の前記他端開口に
連通して前記凸部の側面からほぼ水平に突出した状態で
前記凸部と一体化されている短いジョイントパイプとを
備えたものである。
【0007】第2の発明の接続器は、偏平に左右に広が
ったスカート部の上部に凸部が一体的に形成された合成
樹脂製のベースブロックと、このベースブロックの前記
凸部の一方の側面に一端が開口し、他端が前記凸部の他
方の側面に開口した連通穴と、この連通穴の一方の開口
に連通して前記凸部の側面からほぼ水平に突出した状態
で前記凸部と一体化されている短いジョイントパイプと
を備えたものである。この接続器の場合は、前記連通穴
の他方の開口に連通して前記凸部の側面から突出した状
態で前記凸部と一体化されている短い先端パイプを設け
てもよい。
【0008】第1の発明の接続器を用いる場合、シート
に形成された開口部の上に前記ベースブロックを載せて
当該シート開口部を塞ぐとともに、前記ベースブロック
の底面中央部分に位置している前記連通穴の開口を前記
シート開口部の中央に配置し、前記シート開口部の周辺
部分と前記スカート部を含む前記ベースブロックの底面
とを接着固定し、また前記ジョイントパイプに別のパイ
プを接続する。
【0009】第2の発明の接続器を用いる場合、一方の
シートの端部上に前記ベースブロックを載せて前記ジョ
イントパイプと反対側の前記連通穴の開口を当該シート
端側に向けた配置とし、当該シートと前記スカート部を
含む前記ベースブロックの底面と接着固定し、別のシー
トの端部を前記ベースブロックおよび前記シート端部の
上に重ねてこれらの接合面を接着固定し、また前記ジョ
イントパイプに別のパイプを接続する。
【0010】
【作用】前記ジョイントパイプは前記ベースブロックに
一体化されており、このベースブロックがシートに接合
される。ベースブロックの前記スカート部がシートに接
着固定されるが、両者の接合面は充分に大面積なので、
接着作業は非常に簡単だし、きわめて大きな接着強度が
得られる。つまり前記ベースブロック自体がシートとパ
イプの補強構造体となっており、シートとベースブロッ
クの接着部分周辺に相当大きな外力が加わっても、両者
はしっかりと接合したままに保たれる。また、前記ジョ
イントパイプに別のパイプが接続されるが、このパイプ
とパイプの接続は通常の配管継手構造と同じでよく、パ
イプの材質が異なっても充分な強度で簡単に接続でき
る。
【0011】
【実施例】第1の発明による接続器の2つの実施例を図
2(a)(b)に示している。合成樹脂製のベースブロ
ック4は、四方に偏平に広がった矩形のスカート部4a
の中央上部に凸部4bを一体に有する成形品で、その内
部には連通穴5が形成されている。図3にも示すよう
に、連通穴5は内部でL字型に曲っており、その一端5
aはベースブロック4の底面中央に開口しており、他端
5bは凸部4bの側面に開口している。ベースブロック
凸部4bには開口端5bから連通穴5内に挿入された形
で短いジョイントパイプ6が一体的に接続されている。
このジョイントパイプ6は連通穴5につながっていて凸
部4bの側面からほぼ水平に突出している。なお、ベー
スブロック4はジョイントパイプ6を含んだ形でインサ
ート成形により製作できる。図2(a)と(b)との相
違は凸部4bの形である。(a)の凸部4bは山型の曲
面で形成されているのに対し、(b)の凸部4bは直方
体である。前者の方が他の物体からの外力を受けにくい
ので好ましい。
【0012】図2の接続器の使用状態を図3に示してい
る。シート7に形成された開口部7aの上に前記ベース
ブロック4を載せて当該シート開口部7aを塞ぐ配置と
する。このときベースブロック4の底面中央部分に位置
している連通穴5の開口端5aはシート開口部7aの中
央に配置する。そしてこの配置状態で、開口部7aの周
辺部分のシート7上面とスカート部4aを含むベースブ
ロック4の底面とを適宜な接着剤を用いて接着固定す
る。また、ベースブロック凸部4bの側面から突出して
いるジョイントパイプ6の先端に別のパイプ(図示省
略)を接続する。このパイプ同士の接続は通常の配管継
手構造でよい。
【0013】第2の発明による接続器の一実施例を図4
に示している。この例のベースブロック4では、偏平に
左右に広がったスカート部4aと凸部4bとがなだらか
な曲面を描いて山型に連続している。連通穴5は、凸部
4bの一側面から他側面に向けてほぼ水平に貫通形成さ
れている。この連通穴5に貫通してパイプ8が一体に取
り付けられており、その一方の突出部が前述のジョイン
トパイプ8aであり、他方の突出部が前述の先端パイプ
8bである。
【0014】図4の接続器の使用状態を図5に示してい
る。一方のシート7の端部上にベースブロック4を載せ
て前記先端パイプ8b側を当該シート7の端に向けた配
置とする。この配置状態で、シート7とスカート部4a
を含むベースブロック4の底面とを適宜な接着剤により
接着固定する。また、シート7の隣に敷設する別のシー
ト9の端部をベースブロック4および前記シート7の端
部の上に重ねて、シート9とベースブロック4、それに
シート9とシート7とをそれぞれ接着剤で接着固定す
る。すると先端パイプ8bは両シート7と9の継ぎ目の
シート裏面側空間に開口する。またシート7の上面側に
ある前記ジョイントパイプ8aに別のパイプを接続す
る。
【0015】
【発明の効果】この発明の接続器では、前記ジョイント
パイプが前記ベースブロックに一体化されており、使用
時にはベースブロックをシートに接合する。ベースブロ
ックの前記スカート部がシートに接着固定されるが、両
者の接合面は充分に大面積なので、接着作業は非常に簡
単だし、きわめて大きな接着強度が得られる。シートに
ベースブロックを接着固定した状態では、ベースブロッ
ク自体がシートとパイプの補強構造体となっており、シ
ートとベースブロックの接着部分周辺に相当大きな外力
が加わっても、両者はしっかりと接合したままに保たれ
る。また、前記ジョイントパイプに別のパイプが接続さ
れるが、このパイプとパイプの接続は通常の配管継手構
造と同じでよく、パイプの材質が異なっても充分な強度
で簡単に接続できる。さらに、ベースブロックとシート
との接合面にむらなく接着剤を塗布することで、ごく簡
単に接合面に気密性を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のシートとパイプの接続構造を示す概略図
である。
【図2】第1発明による接続器の2つの実施例を示す斜
視図である。
【図3】第1発明の接続器の使用状態を示す概略図であ
る。
【図4】第2発明による接続器の実施例を示す斜視図で
ある。
【図5】第2発明の接続器の使用状態を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 シート 2 パイプ 3 接合樹脂 4 ベースブロック 4a スカート部 4b 凸部 5 連通穴 5a、5b 開口端 6 ジョイントパイプ 7 シート 7a 開口部 8 パイプ 8a ジョイントパイプ 8b 先端パイプ 9 シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16L 1/00 - 25/02 F16L 41/00 - 41/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏平に広がったスカート部の上部に凸部
    が一体的に形成された合成樹脂製のベースブロックと、
    このベースブロックの底面中央部分に一端が開口し、他
    端が前記凸部の側面に開口した連通穴と、この連通穴の
    前記他端開口に連通して前記凸部の側面からほぼ水平に
    突出した状態で前記凸部と一体化されている短いジョイ
    ントパイプとを備えたことを特徴とす接続器。
  2. 【請求項2】 偏平に左右に広がったスカート部の上部
    に凸部が一体的に形成された合成樹脂製のベースブロッ
    クと、このベースブロックの前記凸部の一方の側面に一
    端が開口し、他端が前記凸部の他方の側面に開口した連
    通穴と、この連通穴の一方の開口に連通して前記凸部の
    側面からほぼ水平に突出した状態で前記凸部と一体化さ
    れている短いジョイントパイプとを備えたことを特徴と
    する接続器。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記連通穴の他方の
    開口に連通して前記凸部の側面から突出した状態で前記
    凸部と一体化されている短い先端パイプを備えたことを
    特徴とする接続器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の接続器を用いる方法
    で、シートに形成された開口部の上に前記ベースブロッ
    クを載せて当該シート開口部を塞ぐとともに、前記ベー
    スブロックの底面中央部分に位置している前記連通穴の
    開口を前記シート開口部の中央に配置し、前記シート開
    口部の周辺部分と前記スカート部を含む前記ベースブロ
    ックの底面とを接着固定し、また前記ジョイントパイプ
    に別のパイプを接続することを特徴とするシートにパイ
    プを接続する方法。
  5. 【請求項5】 請求項2または請求項3の接続器を用い
    る方法で、一方のシートの端部上に前記ベースブロック
    を載せて前記ジョイントパイプと反対側の前記連通穴の
    開口を当該シート端側に向けた配置とし、当該シートと
    前記スカート部を含む前記ベースブロックの底面と接着
    固定し、別のシートの端部を前記ベースブロックおよび
    前記シート端部の上に重ねてこれらの接合面を接着固定
    し、また前記ジョイントパイプに別のパイプを接続する
    ことを特徴とするシートにパイプを接続する方法。
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