JP2868110B2 - スラッシュ成形型の製造方法 - Google Patents
スラッシュ成形型の製造方法Info
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- JP2868110B2 JP2868110B2 JP32482393A JP32482393A JP2868110B2 JP 2868110 B2 JP2868110 B2 JP 2868110B2 JP 32482393 A JP32482393 A JP 32482393A JP 32482393 A JP32482393 A JP 32482393A JP 2868110 B2 JP2868110 B2 JP 2868110B2
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- Japan
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- model
- bubble
- electroforming
- bubbles
- electroformed shell
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- Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、スラッシュ成形型を電
鋳法で成形する際、金属析出面側に簡易に凹凸形状を付
与し得る製造方法に関する。
鋳法で成形する際、金属析出面側に簡易に凹凸形状を付
与し得る製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、例えば自動車の内装部品であるイ
ンストルメントパネルとかドアトリム等に使用される樹
脂シートの表皮には、大型で且つ複雑な形状であってし
かもシボ模様等を成形する必要があることから、スラッ
シュ成形によって成形されることがある。
ンストルメントパネルとかドアトリム等に使用される樹
脂シートの表皮には、大型で且つ複雑な形状であってし
かもシボ模様等を成形する必要があることから、スラッ
シュ成形によって成形されることがある。
【０００３】そして、このようなスラッシュ成形法では
金型を加熱する必要があり、一般的に、金型の裏側（成
形面の逆側）からバーナー或いは遠赤外線で加熱した
り、又は加熱炉内で熱風を循環させるようにしている
が、かかる加熱方法では熱源から遠い部位では加熱が充
分でなく、プラスチゾルのゲル化が不充分となって表皮
材に不良が発生することから、例えば金型の裏側に凹凸
形状を設けて加熱面積を増大させることで加熱効率を上
げるような不良対策が採られることがある。
金型を加熱する必要があり、一般的に、金型の裏側（成
形面の逆側）からバーナー或いは遠赤外線で加熱した
り、又は加熱炉内で熱風を循環させるようにしている
が、かかる加熱方法では熱源から遠い部位では加熱が充
分でなく、プラスチゾルのゲル化が不充分となって表皮
材に不良が発生することから、例えば金型の裏側に凹凸
形状を設けて加熱面積を増大させることで加熱効率を上
げるような不良対策が採られることがある。
【０００４】このため、例えば電鋳によって金属析出面
に凹凸を与えようとすると、まず通常の電解槽の中で電
鋳して金属の析出表面が平滑な下層の電鋳殻を形成し、
その後、更に別の電解槽の中で電鋳して多孔質の上層の
電鋳殻を成形して金属析出面に凹凸形状を付与する必要
がある。
に凹凸を与えようとすると、まず通常の電解槽の中で電
鋳して金属の析出表面が平滑な下層の電鋳殻を形成し、
その後、更に別の電解槽の中で電鋳して多孔質の上層の
電鋳殻を成形して金属析出面に凹凸形状を付与する必要
がある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように電
鋳殻を２層に形成しようとすると、電鋳槽も２槽必要と
なり、工程も複雑になって製造コストがかかるという問
題があった。また、異なった電鋳処理条件で下層と上層
の２層を形成することで、加熱時に各層に生じる内部応
力の違いから層間剥離の問題も生じていた。
鋳殻を２層に形成しようとすると、電鋳槽も２槽必要と
なり、工程も複雑になって製造コストがかかるという問
題があった。また、異なった電鋳処理条件で下層と上層
の２層を形成することで、加熱時に各層に生じる内部応
力の違いから層間剥離の問題も生じていた。
【０００６】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明は模型の表面に導電層を形成し、この模型
を、界面活性剤を含まない電解液に浸漬した後、気泡抑
制手段によって模型への気泡の付着を抑制しながら所定
の厚みの電鋳殻を形成するとともに、所定の厚みが得ら
れた時点で気泡抑制手段の作動を停止させ金属析出面に
気泡を付着させることで気泡付着部を非電着部として電
鋳処理するようにした。
め、本発明は模型の表面に導電層を形成し、この模型
を、界面活性剤を含まない電解液に浸漬した後、気泡抑
制手段によって模型への気泡の付着を抑制しながら所定
の厚みの電鋳殻を形成するとともに、所定の厚みが得ら
れた時点で気泡抑制手段の作動を停止させ金属析出面に
気泡を付着させることで気泡付着部を非電着部として電
鋳処理するようにした。
【０００７】
【作用】界面活性剤を含まない電解液で電鋳すること
で、電解液中に水の電気分解によって生じる水素ガス等
の気泡が模型に付着しやすくなる。そこで、例えば超音
波発信器、または振動器等の気泡抑制手段によって気泡
の付着を抑制しつつ電鋳処理を行ない、所定の厚みが得
られた時点から気泡抑制手段の作動を停止して積極的に
気泡を発生させ気泡付着部を非電着部として電鋳処理を
継続すると、下層が平滑面で上層が多孔質、つまり金属
析出面が凹凸の電鋳殻が１回の電鋳処理で形成出来る。
で、電解液中に水の電気分解によって生じる水素ガス等
の気泡が模型に付着しやすくなる。そこで、例えば超音
波発信器、または振動器等の気泡抑制手段によって気泡
の付着を抑制しつつ電鋳処理を行ない、所定の厚みが得
られた時点から気泡抑制手段の作動を停止して積極的に
気泡を発生させ気泡付着部を非電着部として電鋳処理を
継続すると、下層が平滑面で上層が多孔質、つまり金属
析出面が凹凸の電鋳殻が１回の電鋳処理で形成出来る。
【０００８】
【実施例】本発明のスラッシュ成形型の製造方法の実施
例について図１の工程図に基づき説明する。
例について図１の工程図に基づき説明する。
【０００９】本発明は、スラッシュ成形型の成形面に、
熱効率を高めるための凹凸形状を簡単に付与することが
出来るようにした電鋳法であり、まず、図１（イ）に示
すように、例えばエポキシ樹脂等の非導電性の模型Ｍの
表面に銀メッキ液ｅ等を塗布して導電層Ｅを形成する。
熱効率を高めるための凹凸形状を簡単に付与することが
出来るようにした電鋳法であり、まず、図１（イ）に示
すように、例えばエポキシ樹脂等の非導電性の模型Ｍの
表面に銀メッキ液ｅ等を塗布して導電層Ｅを形成する。
【００１０】次に、（ロ）に示すように、前記模型Ｍを
電解液Ａの中に浸漬する。この電解液Ａは、スルファミ
ン酸ニッケルにホウ酸を加えたスルファミン酸ニッケル
浴であり、例えばニッケルイオン濃度が２５０〜４００
ｇ／ｌ、ホウ酸が３０〜４０ｇ／ｌの割合であり、界面
活性剤を加えていない。また、ｐＨは４．０〜４．２、
液温は４３〜４８℃である。
電解液Ａの中に浸漬する。この電解液Ａは、スルファミ
ン酸ニッケルにホウ酸を加えたスルファミン酸ニッケル
浴であり、例えばニッケルイオン濃度が２５０〜４００
ｇ／ｌ、ホウ酸が３０〜４０ｇ／ｌの割合であり、界面
活性剤を加えていない。また、ｐＨは４．０〜４．２、
液温は４３〜４８℃である。
【００１１】そして、かかる電解液Ａの入った電鋳槽Ｆ
の周囲には、気泡抑制手段としての多数の超音波発信器
Ｗを設けている。
の周囲には、気泡抑制手段としての多数の超音波発信器
Ｗを設けている。
【００１２】そして、この電解液Ａ中に陽極に接続した
ニッケル板Ｎを入れ、模型Ｍ側を陰極にして、例えば電
流密度２A/dm2でニッケル電鋳を行うとともに、超音波
発信器Ｗから周波数２０〜２５Hzの超音波を発信する。
ニッケル板Ｎを入れ、模型Ｍ側を陰極にして、例えば電
流密度２A/dm2でニッケル電鋳を行うとともに、超音波
発信器Ｗから周波数２０〜２５Hzの超音波を発信する。
【００１３】つまり、この電解液Ａは前記のように界面
活性剤を含んでいないため、単に電鋳処理するだけで
は、水の電気分解によって生じる水素ガスの気泡が模型
Ｍの表面に付着するため、上記周波数の超音波を使用す
ることで、模型Ｍ表面への気泡の付着を抑制する。
活性剤を含んでいないため、単に電鋳処理するだけで
は、水の電気分解によって生じる水素ガスの気泡が模型
Ｍの表面に付着するため、上記周波数の超音波を使用す
ることで、模型Ｍ表面への気泡の付着を抑制する。
【００１４】尚、かかる気泡抑制手段は電鋳槽Ｆの中の
電解液Ａを攪拌する手段であっても良いし、振動発信器
によって模型Ｍ或いは電解液Ａを振動させるようにして
も良い。
電解液Ａを攪拌する手段であっても良いし、振動発信器
によって模型Ｍ或いは電解液Ａを振動させるようにして
も良い。
【００１５】以上のような電鋳処理によって、（ハ）に
示すように電鋳殻Ｋｏの厚みが約３mm程度になったら、
超音波発信器Ｗの作動を停止させ、同じ電解液Ａ中で電
鋳処理を継続する。
示すように電鋳殻Ｋｏの厚みが約３mm程度になったら、
超音波発信器Ｗの作動を停止させ、同じ電解液Ａ中で電
鋳処理を継続する。
【００１６】従って、それまで超音波によって抑制され
ていた気泡Ｂが模型Ｍの電鋳殻Ｋｏ表面に付着し、気泡
Ｂが付着した箇所は非電着部となって残りの部分の電着
が成長する。尚、気泡Ｂの大きさ等は電鋳条件を変える
ことでコントロール可能である。
ていた気泡Ｂが模型Ｍの電鋳殻Ｋｏ表面に付着し、気泡
Ｂが付着した箇所は非電着部となって残りの部分の電着
が成長する。尚、気泡Ｂの大きさ等は電鋳条件を変える
ことでコントロール可能である。
【００１７】そして、このような電鋳法によって析出面
が平滑な下層と析出面が多孔質の上層が一体成形するこ
とで、金属析出面が凹凸の電鋳殻Ｋを成形し、この電鋳
殻Ｋを（ニ）に示すように、模型Ｍから分離して取り出
す。
が平滑な下層と析出面が多孔質の上層が一体成形するこ
とで、金属析出面が凹凸の電鋳殻Ｋを成形し、この電鋳
殻Ｋを（ニ）に示すように、模型Ｍから分離して取り出
す。
【００１８】そして、この電鋳殻Ｋは同一電解液Ａを使
用して同一の電鋳条件で成形しているため、加熱しても
内部応力等に差が生じず、層間剥離はない。
用して同一の電鋳条件で成形しているため、加熱しても
内部応力等に差が生じず、層間剥離はない。
【００１９】また、工程も簡略され作業時間も短縮出来
る。
る。
【００２０】尚、本発明の方法によって成形した金型
は、金属析出面の凹凸を利用してこの金属析出面側にバ
ックアップ材を積層させれば、凹凸形状によってバック
アップ材との喰い付き性が向上し、剥離等が生じない強
固な金型を得ることが出来るため、スラッシュ成形のみ
ならず、圧縮成形とか、射出成形等の金型にも利用可能
である。
は、金属析出面の凹凸を利用してこの金属析出面側にバ
ックアップ材を積層させれば、凹凸形状によってバック
アップ材との喰い付き性が向上し、剥離等が生じない強
固な金型を得ることが出来るため、スラッシュ成形のみ
ならず、圧縮成形とか、射出成形等の金型にも利用可能
である。
【００２１】
【発明の効果】以上のように、本発明のスラッシュ成形
型の製造方法は、界面活性剤を含まない電解液で電鋳
し、当初は超音波発信器等の気泡抑制手段によって気泡
の付着を抑制しつつ電鋳処理を行ない、所定の厚みが得
られた時点から気泡抑制手段の作動を停止して積極的に
気泡を付着させ、気泡付着部を非電着部として電鋳処理
を継続するようにしたため、表面が凹凸の電鋳殻を１つ
の電解液で１回の電鋳処理によて成形することが出来
る。従って、製造コストが低く抑えられ、また、層間剥
離等の不具合を抑制することが出来る。そして、この凹
凸によって表面積が増大し、加熱効率を高めることが出
来る。
型の製造方法は、界面活性剤を含まない電解液で電鋳
し、当初は超音波発信器等の気泡抑制手段によって気泡
の付着を抑制しつつ電鋳処理を行ない、所定の厚みが得
られた時点から気泡抑制手段の作動を停止して積極的に
気泡を付着させ、気泡付着部を非電着部として電鋳処理
を継続するようにしたため、表面が凹凸の電鋳殻を１つ
の電解液で１回の電鋳処理によて成形することが出来
る。従って、製造コストが低く抑えられ、また、層間剥
離等の不具合を抑制することが出来る。そして、この凹
凸によって表面積が増大し、加熱効率を高めることが出
来る。
【図１】本案の製造法の工程図
Ｂ 気泡 Ｅ 導電層 Ｋｏ 所定の厚みの電鋳殻 Ｋ 電鋳殻 Ｍ 模型 Ｗ 超音波発信器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−80390（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−213692（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−51931（ＪＰ，Ａ) 特開 昭48−38836（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C25D 1/00 C25D 1/08 B29C 33/38 B29C 41/40
Claims (1)
- 【請求項１】 模型の表面に導電層を形成する工程と、
この模型を、界面活性剤を含まない電解液に浸漬した
後、気泡抑制手段によって模型への気泡の付着を抑制し
ながら所定の厚みの電鋳殻を形成する工程と、所定の厚
みが得られた時点で気泡抑制手段の作動を停止させ金属
析出面に気泡を付着させるとともにこの気泡付着部を非
電着部として電鋳処理を継続する工程と、この電鋳殻を
模型から分離させる工程からなるスラッシュ成形型の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32482393A JP2868110B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | スラッシュ成形型の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32482393A JP2868110B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | スラッシュ成形型の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07180079A JPH07180079A (ja) | 1995-07-18 |
| JP2868110B2 true JP2868110B2 (ja) | 1999-03-10 |
Family
ID=18170080
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32482393A Expired - Fee Related JP2868110B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | スラッシュ成形型の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2868110B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103276415A (zh) * | 2013-06-08 | 2013-09-04 | 苏州市金翔钛设备有限公司 | 一种超声波电铸装置 |
| CN110271126B (zh) * | 2019-07-09 | 2023-05-16 | 云智前沿科技发展（深圳）有限公司 | 一种胶囊模具及脱模方法 |
| CN113183378B (zh) * | 2021-03-12 | 2023-05-02 | 安徽百通达科技医疗用品有限公司 | 一种pvc料槽回流消泡装置 |
-
1993
- 1993-12-22 JP JP32482393A patent/JP2868110B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07180079A (ja) | 1995-07-18 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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