JP2962663B2 - 微小穴を有する電鋳体の製造方法 - Google Patents

微小穴を有する電鋳体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、樹脂製品をブ
ロー成形や真空成形により製造する際に用いられる微小
穴を有する電鋳体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車の内装部品である
インストルメントパネル等の樹脂製品には、皮シボ模様
等の模様が転写されることがあり、このような樹脂製品
を製造するため、多孔質性の金型を使用して真空成形す
る方法が知られている。また、清涼飲料水を収容するペ
ット(PET)ボトル等の製造においては、多孔質性の
金型を使用したブロー成形が用いられている。
【0003】このような金型は、通常、電鋳法により製
造されている。例えば、特公平2−14434号に開示
された従来技術では、製品に対応した表面形状を有する
模型の表面にペースト状銀ラッカーと塩化ビニルラッカ
ーの混合液をスプレー噴射することにより、模型表面に
微小な非導電部を備えた導電層を形成する。そして、こ
の模型の表面を電鋳処理し、前記非導電部を除いて電着
部を成長させることで多数の微細な穴を形成するように
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来技術では、電鋳開始当初は、非導電部に金属が析出
しないため、電鋳体の微小穴に対応する非電着部が形成
されるが、電鋳の進行に伴って前記非電着部の周囲の電
着部が成長し、前記非電着部が潰れてしまったり、ある
いは、所望の径が得られなくなる場合がある。また、製
品の部位によって前記非電着部からなる微小穴の数が一
定しないという欠点がある。すなわち、製品表面の凹凸
によって、混合液のスプレー噴射により形成される非導
電部の分布にばらつきが生じたり、電鋳の進行速度や効
率が部分的に異なる場合が生じ、これによって、微小穴
の数、分布、大きさ等が不安定となる欠点が生じる。
【0005】本発明は、所望の径、間隔および数からな
る微小穴を有する電鋳体を容易且つ高精度に製造するこ
とができる微小穴を有する電鋳体の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定径および
所定間隔からなる微小穴が所定数配置されたシートをマ
スタモデルの表面に添着する第1ステップと、前記シー
トが添着された前記マスタモデルから、前記微小穴に対
応した凸部を有する反転型を形成する第2ステップと、
前記反転型から、前記凸部に対応した凹部を有するマン
ドレルを形成する第3ステップと、前記凹部を除く前記
マンドレルの表面に導電層を形成する第4ステップと、
前記導電層を有する前記マンドレルを電解液に浸漬して
電鋳処理を施し、電鋳体を形成する第5ステップと、か
らなることを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明では、所望の径、間隔および数からなる
微小穴が形成されたシートをマスタモデルの表面に添着
し、これから反転型を形成することにより、前記微小穴
に対応する凸部を有した反転型を得ることができる。次
いで、前記反転型を反転することにより、前記凸部に対
応する凹部を有したマンドレルを得ることができる。そ
して、前記凹部を除く前記マンドレルの表面に導電層を
形成した後、電鋳処理を行う。この場合、マンドレルの
表面には、所望の径、間隔および数からなる凹部が形成
されており、しかも、この凹部には導電層が形成されて
いないため、前記凹部に対応した所望の微小穴を有した
電鋳体を得ることができる。
【0008】
【実施例】図1A〜図1Gは、本実施例の微小穴を有す
る電鋳体の製造方法の処理手順を示す図である。
【0009】先ず、製品に対応した表面形状を有するマ
スタモデルFを作成するとともに、所望の径(例えば、
10〜20μm程度)、間隔および数からなる微小穴1
0が形成されたシートSを選択する(図1A)。なお、
シートSとしては、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)、ポ
リプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、その他
の熱可塑性材料を使用することができる。
【0010】次に、前記マスタモデルFの表面に接着剤
を塗布し、必要に応じて複数部分に分断した前記シート
Sを添着した後(図1B)、シリコーンゴム等の素材を
用いて反転型Cを形成する(図1C)。なお、反転型C
は、マスタモデルFの表面のみに形成してもよい。この
場合、前記シリコーンゴム等がシートSの微小穴10に
流入することにより、図2Aに示すように、反転型Cの
表面に凸部Rが形成される。
【0011】前記反転型CからマスタモデルFおよびシ
ートSを除去した後、エポキシ樹脂等を注型し、これを
固化させることでマンドレルMを形成する(図1D)。
この場合、前記マンドレルMの表面には、図2Bに示す
ように、反転型Cの凸部Rに対応した凹部rが形成され
る。
【0012】次に、前記マンドレルMから反転型Cを離
型して表面の脱脂処理を行った後、スプレー12を用い
てペースト状銀ラッカー等の導電処理液を噴射すること
で導電層Eを形成する(図1E)。この場合、マンドレ
ルMの表面には、微小な凹部rが形成されているため、
図2Cに示すように、前記導電層Eは、導電処理液の表
面張力により前記凹部rに形成されることはない。ま
た、形成されたとしても、図2Dに示すように、極めて
薄い膜状となるため、後述する工程により容易に除去す
ることができる。従って、前記導電層Eは、マンドレル
Mの凹部rを除く部分に形成されることになる。
【0013】以上のようにして導電層Eが形成されたマ
ンドレルMは、電解液A中に浸漬され、電鋳処理が施さ
れる(図1F)。この場合、前記電解液Aは、例えば、
スルファミン酸ニッケルを主成分とし、これにホウ酸や
塩化物等の添加物を加えたものであり、45゜C程度の
液温に設定されている。また、マンドレルMは陽極側に
接続され、ニッケル材Nが陰極電極となっている。
【0014】ここで、マンドレルMを電解液A中に浸漬
した際、前記電解液Aの温度によりマンドレルMが膨張
するため、図2Dに示すように、仮にマンドレルMの凹
部rに導電層Eの薄膜が形成されていたとしても、膨張
により前記薄膜が脱落し、全ての凹部rに電解液Aが浸
透することになる。
【0015】電鋳処理が開始されると、陰極であるマン
ドレルMの導電層Eに発生した電子が陽極のニッケル材
Nから放出された電解液A中のニッケルイオンを取り込
み、ニッケル金属が前記導電層E上に析出する。一方、
マンドレルMの凹部rには、導電層Eが形成されていな
いことからニッケルイオンが供給されにくく、且つ、電
鋳処理が進行するのに伴ってニッケルイオンの濃度が低
下するため、この部分における電流効率(理論析出量に
対する実際の析出量の割合)が低く、電気分解のエネル
ギの大半が電解液A中の水分の分解に消費される。従っ
て、陽極側(ニッケル材N側)では酸素ガスが発生し、
陰極側(マンドレルM側)では特に凹部rで集中して水
素ガスが発生するため、この部分におけるニッケル金属
の析出が好適に阻止される。この結果、導電層E上に
は、凹部rに対応する部分が微小穴hとなる電鋳体Kが
形成される。
【0016】前記のようにして形成された電鋳体Kは、
図1Gに示すように、通気性を有したバックアップBを
介して型枠Wに取り付けられた後、例えば、ブロー成形
により樹脂材料等をその表面に密着させることで、所望
の模様が転写される。
【0017】この場合、本実施例では、電鋳体Kに形成
される微小穴hの径、間隔および数を、シートSを選択
することにより極めて容易に制御することができるた
め、所望の製品を極めて高精度に製造することができ
る。また、前記微小穴hの形成にあたり、マンドレルM
に凹部rを形成しているため、この部分における金属の
析出が好適に阻止され、これによって微小穴hが潰れる
等の弊害が生じることがなく、所望の径を有する微小穴
hを形成することができる。従って、電鋳体Kの表面形
状によらず微小穴hを一様に形成することができるた
め、一層高精度な製品の製造が可能となる。なお、小さ
い径の微小穴hを安定して形成することも可能となるた
め、例えば、ブロー成形において前記微小穴hが製品に
転写されてしまう不具合も生じない。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
効果を得ることができる。
【0019】すなわち、電鋳体に形成される微小穴の
径、間隔、数の設定、選択が極めて容易であり、所定径
および所定間隔からなる前記微小穴が所定数配置された
電鋳体を容易に製造することができる。そして、この電
鋳体を用いることにより、高精度な形状を有する所望の
製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1Aは、マスタモデルおよびシートの説明
図、図1Bは、マスタモデルに対してシートを添着した
状態の説明図、図1Cは、マスタモデルから形成される
反転型の説明図、図1Dは、反転型から形成されるマン
ドレルの説明図、図1Eは、マンドレルに対して導電層
を形成する工程の説明図、図1Fは、電鋳処理の説明
図、図1Gは、電鋳体の説明図である。
【図2】図2Aは、反転型に形成される凸部の説明図、
図2Bは、マンドレルに形成される凹部の説明図、図2
Cは、マンドレルに形成される導電層の説明図、図2D
は、導電層に形成される電鋳体の説明図である。
【符号の説明】
10…微小穴 A…電解液 C…反転型 E…導電層 F…マスタモデ
ル h…微小穴 K…電鋳体 M…マンドレル N…ニッケル材 R…凸部 r…凹部 S…シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25D 1/00 - 3/66 B29C 33/38 B29C 49/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定径および所定間隔からなる微小穴が所
    定数配置されたシートをマスタモデルの表面に添着する
    第1ステップと、 前記シートが添着された前記マスタモデルから、前記微
    小穴に対応した凸部を有する反転型を形成する第2ステ
    ップと、 前記反転型から、前記凸部に対応した凹部を有するマン
    ドレルを形成する第3ステップと、 前記凹部を除く前記マンドレルの表面に導電層を形成す
    る第4ステップと、 前記導電層を有する前記マンドレルを電解液に浸漬して
    電鋳処理を施し、電鋳体を形成する第5ステップと、 からなることを特徴とする微小穴を有する電鋳体の製造
    方法。
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