JPH0734286A - 微小穴を有する電鋳体の製造方法 - Google Patents

微小穴を有する電鋳体の製造方法

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JPH0734286A
JPH0734286A JP17683193A JP17683193A JPH0734286A JP H0734286 A JPH0734286 A JP H0734286A JP 17683193 A JP17683193 A JP 17683193A JP 17683193 A JP17683193 A JP 17683193A JP H0734286 A JPH0734286 A JP H0734286A
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Yoshiji Nishi
好次 西
Satoru Nakano
悟 中野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、例えば樹脂製品の真空成形等を行
う際に使用する多孔質性金型の製造方法の改良に関す
る。 【構成】 マスタモデルOからシリコンゴム製の反転型
Cを成形し、この反転型Cの表面に離型剤Rを塗布した
後、この反転型CからマンドレルMを成形し離型剤Rの
粒子rによってマンドレルM表面に多数の微細な凹部p
を形成する。そして、このマンドレルMの表面を脱脂剤
Dで洗浄した後、表面に導電処理を施して導電層Eを形
成し電解液Aに浸漬して電鋳処理する。そして、微細な
凹部pを非電着部として作用させ、多数の微細な穴hを
備えた電鋳殻Kを成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば樹脂製品の真空
成形等を行う際に使用する多孔質性金型の製造方法の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車の内装部品であるイ
ンストルメントパネル等の樹脂製品には皮シボ模様等の
模様が転写されることがあり、このような樹脂製品を製
造するため多孔質性の金型を使用して真空成形するよう
な方法が知られている。そして、このような金型を電鋳
法で製造するため、例えば特公平2―14434号のよ
うな技術が知られており、この場合は非電着性部材から
なる模型の表面にペースト状銀ラッカーと塩化ビニルラ
ッカーの混合液をスプレー噴射し、模型表面に微小な非
導電部を備えた導電層を形成するようにしている。そし
て、この模型の表面に電鋳を行うことで非導電部に非電
着部を発生させ、この非電着部を成長させて多数の微細
な穴を形成するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記技術の場
合、当初、非導電部に非電着部が発生しても電鋳の成長
に連れて非電着部が潰れて穴が塞がることがあり、穴の
形成をコントロールするのが難しいという問題があっ
た。また、型の部位によって穴の発生率が一定にならな
いという欠点もあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明は表面がシリコンゴムの反転型をマスタモデ
ルから成形し、この反転型の表面に離型剤を塗布した
後、この反転型からマンドレルを成形し前記離型剤の粒
子によってマンドレル表面に多数の微細な凹部を形成す
るようにした。そして、このマンドレルの表面を脱脂し
た後、該表面に導電処理を施し、このマンドレルを電解
液に浸漬して電鋳処理することで、前記微細な凹部を非
電着部として作用させ多数の微細な穴を備えた電鋳体を
成形するようにした。
【0005】
【作用】シリコンゴムの反転型からマンドレルを転写成
形する際、反転型の表面に塗布した離型剤の粒子によっ
てマンドレル表面に微細な凹部を形成する。そして、こ
のマンドレルの表面を脱脂して、付着残存する離型剤の
粒子を溶出せしめた後、導電処理を施すと、導電処理液
の表面張力によって前記微細な凹部の部分には導電層は
形成されないか、或いは仮に形成されても凹部の入口に
非常に薄い膜として形成されることになる。このため、
このマンドレルを電解液中で電解処理すれば、仮に凹部
の入口部分に薄い膜が形成されていても、電解液の温度
によるマンドレルの膨張によってこの薄い導電膜は破壊
され、微細な凹部は非電着部として作用する。また、電
鋳処理が進行すると、微細な凹部内のニッケルイオン濃
度は周囲の濃度に較べて非常に少なくなり、電流効率が
低下して水の電気分解が激しくなる。このため、陰極側
であるマンドレルのうち特に凹部p内には、水の電気分
解で生じる水素ガスが多量に発生し、この水素ガスが非
電着部を成長させる。従って、こうして形成された電鋳
殻には、多数の微細な穴が形成される。
【0006】
【実施例】本発明の微小穴を有する電鋳体の製造方法の
実施例について添付した図面に基づき説明する。図1は
本案の電鋳体の製造方法の工程図、図2は部分拡大図で
ある。
【0007】例えば自動車のインパネ部品等の表面に皮
シボ模様を形成する際、多数の微小穴を備えた金型を使
用して真空成形により成形する方法が知られている。
【0008】この際、例えば加熱軟化させたシート状の
表皮を金型の多数の微小穴から吸引し金型に密着させて
成形するが、穴径が大きいと転写性の良いシート材の場
合には穴部が一緒に転写されて表面がざらざらになる等
の不具合が生じる。このため、なるべく微細な穴を形成
して穴部が転写されるのを防止する必要がある。
【0009】そこで、本案の電鋳体の製造方法は、製品
の外観表面に影響を与えない程度の微小穴を確実に形成
するようにしたものである。
【0010】すなわち、本案では図1(イ)に示すよう
なマスタモデルOと同一形状の製品を成形する金型を電
鋳法によって製造するものであり、図1(ロ)に示すよ
うに、例えばシリコンゴム等の素材によってマスタモデ
ルOの反転型Cを作成する。尚、この反転型Cの素材は
すべてがシリコンゴムである必要はなく、シリコンゴム
を表面部分のみとしてもよい。
【0011】次に、図1(ハ)に示すように、反転型C
の製品形状面にシリコン系、またはフッ素系の離型剤R
を必要な箇所に必要な量だけ塗布すると、図2(イ)に
も示すように、塗布面に離型剤Rの粒子rが付着する。
【0012】この場合、反転型Cはシリコンゴム自体に
離型剤の効果を有しているため、本来、離型剤Rを離型
目的で使用する必要はないのであるが、本案では離型を
目的にするものではなく粒子rを活用してマンドレルM
表面に凹部pを形成するのが目的であるため、かかる工
程を設けている。
【0013】次いで、この反転型Cにエポキシ等の樹脂
を注型して、図1(ニ)に示すようなマンドレルMを成
形する。すると、マンドレルMの表面には、図2(ロ)
にも示すように、粒子rの存在する箇所に凹部pが形成
される。
【0014】ここで、成形されたマンドレルM表面の凹
部p内には、離型剤Rの粒子rが残存している可能性が
あることから、図1(ホ)に示すように、脱脂剤Dによ
って表面を洗浄し、残存する粒子rを溶出させる。
【0015】そして、図1(ヘ)に示すように、マンド
レルM表面に銀メッキ等の導電処理を施して導電層Eを
形成すると、図2(ハ)に示すように、導電処理液の表
面張力によって前記微細な凹部pには導電層Eが形成さ
れないか、或いは形成されるとしても入口に非常に薄い
膜として形成される。
【0016】そしてこのように導電処理を施したマンド
レルMを、図1(ト)に示すように、例えば45℃程度
に高めた電解液A中に浸漬し、陰極側に接続するととも
に、ニッケル材Nを陽極に接続して電鋳処理する。因み
に、この電解液Aは、例えばスルファミン酸ニッケルを
主成分とし、これにホウ酸や塩化物等の添加物を加えた
ものである。
【0017】この際、仮に凹部pの入口に薄い導電層E
が形成されていても、電解液Aの温度によってマンドレ
ルMが膨張し、図2(ニ)の右方の凹部pの例に示すよ
うに破壊される。従って、この凹部pには導電層Eが形
成されない状態になり、電鋳時にニッケル金属分子が析
出されない。
【0018】また、電鋳時には陰極側(マンドレルM
側)から放出された電子が電解液A中のニッケルイオン
を取り込んで、ニッケル金属分子として導電層E上に析
出し、その代わりに陽極側(ニッケル材N側)からニッ
ケルイオンが電解液A中に放出されるが、凹部p内には
ニッケルイオンが補充されにくく、電鋳処理が進行する
と、周辺に較べて凹部p内のニッケルイオン濃度が非常
に薄くなる。
【0019】そして、ニッケルイオン濃度が低下する
と、電流効率(理論析出量に対する実際の析出量の割
合)が低下し、この低下分が水の電気分解に使われる。
そして、この水の電気分解によって陰極側(マンドレル
M側)では水素ガスが発生し、陽極側(ニッケル材N
側)では酸素ガスが発生する。
【0020】このため、特に凹部p内では多量の水素ガ
スが発生し、この水素ガスが非電着部を成長させる。
【0021】こうして形成された電鋳殻Kには、非電着
部に対応して多数の微細な穴hが形成され、この電鋳殻
Kに図1(チ)に示すような型枠Wと通気性のあるバッ
クアップBが取り付けられて真空成形型として構成され
る。
【0022】また、離型剤の塗布範囲、塗布量、及び離
型剤の種類等によって穴径、穴数、穴の位置等を自由に
調整出来るため、真空成形時に穴の影響が製品に表れな
い電鋳殻Kを容易に成形出来る。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明の電鋳体の製造方
法は、反転型の製品形状面側に離型剤を塗布し、この離
型剤の粒子によってマンドレル表面に微細な凹部を成形
するとともに、このマンドレル表面に導電処理を施すよ
うにしたので、導電処理液の表面張力を利用して凹部の
部分を非導電状態にすることが出来る。また、仮に薄い
導電層で凹部が塞がれても、電解液中のマンドレルの熱
膨張で破壊させることが出来る。このため、マンドレル
表面の凹部は非電着部として作用し、更に凹部内での電
流効率の低下による水素ガスの発生によって非電着部が
成長し、電鋳殻に多数の微細な穴を確実に形成出来る。
また、離型剤の塗布範囲、塗布量、及び離型剤の種類等
によって穴径、穴数、穴の位置等を自由に調整出来るた
め、真空成形時に穴の影響が製品に表れない電鋳殻の成
形が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本案の電鋳体の製造方法の工程図
【図2】同部分拡大図
【符号の説明】
A 電解液 C 反転型 D 脱脂剤 E 導電層 K 電鋳殻 M マンドレル O マスタモデル R 離型剤 h 穴 p 凹部 r 粒子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面がシリコンゴムの反転型をマスタモ
    デルから成形する工程と、この反転型の表面に離型剤を
    塗布する工程と、この反転型からマンドレルを成形し前
    記離型剤の粒子によってマンドレル表面に多数の微細な
    凹部を形成する工程と、このマンドレルの表面を脱脂し
    た後、該表面に導電処理を施す工程と、このマンドレル
    を電解液に浸漬して電鋳処理し、前記微細な凹部を非電
    着部として作用させ多数の微細な穴を備えた電鋳体を成
    形する工程からなることを特徴とする微小穴を有する電
    鋳体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007118235A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Kasai Kogyo Co Ltd 成形金型並びにその製造方法
JP2021041669A (ja) * 2019-09-13 2021-03-18 Toyo Tire株式会社 タイヤ加硫金型の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007118235A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Kasai Kogyo Co Ltd 成形金型並びにその製造方法
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