JP2863852B2 - バン型車両の荷台の連結構造 - Google Patents

バン型車両の荷台の連結構造

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JP2863852B2
JP2863852B2 JP8104067A JP10406796A JP2863852B2 JP 2863852 B2 JP2863852 B2 JP 2863852B2 JP 8104067 A JP8104067 A JP 8104067A JP 10406796 A JP10406796 A JP 10406796A JP 2863852 B2 JP2863852 B2 JP 2863852B2
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正志 野際
光夫 青木
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NITSUSAN SHATAI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貨物用自動車であ
るバン型車両の荷台の連結構造、とりわけ横根太と床板
とを連結する連結部材を備えた荷台の連結構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】トラック等の荷台を構成する横根太と床
板とを連結する荷台の連結構造としては、従来から種々
のものが提供されており、その一つとして例えば実開昭
53−82918号公報等に記載されているものが知ら
れている。
【0003】図2に基づいて概略を説明すれば、床枠1
は、ほぼ逆立L字形断面形状に形成され、上部に側壁2
を支持するコ字形状の側壁支持部3を有していると共
に、逆立L字形の垂直片部1aの上部に床板4の端部を
支持する床板支持部1bを一体に有し、かつ内側にチャ
ンネル状嵌入溝1c,1dを上下に対向して設けた一体
構造の軽合金押出材で形成されている。
【0004】また、垂直片部1aの内面には軽合金製の
結合用継手部5が取り付けられている。この結合用継手
部5は、一端に前記チャンネル状嵌入溝1c,1dに嵌
入する係合縁5a,5bを有し、また他端に横根太6の
側面に当接して締結する一対の結合部5c,5dを有し
ている。
【0005】そして、前記床枠1のチャンネル状嵌入溝
1c,1dに前記結合用継手部材5の係合縁5a,5b
を圧入嵌着し、さらに前記係合部5c,5dに挿通した
ボルト7を介して結合用継手部材5を横根太6に結合す
るようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の連結構造にあっては、床枠1が側壁支持部3と床板
支持部1bとを一体に有しているものの、横根太6に対
する連結は床枠1とは別部材の結合用継手部材5を用い
なければならない。すなわち、前述のように床枠1の垂
直片部1aの内面にチャンネル状嵌入溝1c,1dを設
け、このチャンネル状嵌入溝1c,1dを介して床枠1
とは別体の結合用継手部材5を取り付けるようになって
いる。
【0007】このため、部品点数の増加が余儀なくされ
るばかりか、床枠1に結合用継手部材5を取り付けるた
めのチャンネル状嵌入溝1c,1dや係合縁5a,5b
を設けなければならないので構造が複雑になる。また、
結合用継手部材5自体の構造も複雑である。この結果、
製造作業と組み立て能率の低下とコストの大巾な高騰を
招いている。
【0008】本発明は、前記従来の連結構造の実情に鑑
みて案出されたもので、部品点数の削減と構造の簡素化
を図り、製造作業と組み立て作業能率の向上を図ること
のできる連結構造を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
横根太と該横根太の上部に配設された床板とを軽合金材
の連結部材を介して連結してなるバン型車両の荷台の連
結構造であって、前記連結部材を、横根太を締結する締
結手段が挿入される中空部を有するほぼ矩形状の基枠
と、該基枠の上部に設けられ荷台の側壁を支持する側壁
支持部と、基枠の内側部に設けられて前記床板の端部を
支持する床板支持部と、基枠の外側縁に垂設されて前記
横根太の外端面に隠蔽するフィニッシャとを備えた一体
構造の軽合金押出材で形成したことを特徴としている。
【0010】請求項2記載の発明は、前記締結手段を、
ボルトとナットによって構成し、前記基枠の底壁に前記
ボルトを挿通するボルト挿通孔を形成すると共に、前記
中空部内のボルト挿通孔の孔縁にナットを配置したこと
を特徴としている。
【0011】請求項3記載の発明は、前記側壁支持部が
上端部に側壁の下部を係合支持する係合支持手段を有す
ることを特徴としている。
【0012】請求項4記載の発明は、前記床枠支持部
が、基枠の内側上下端縁にほぼ水平に突設されて、間に
床枠の端部を挾持する上下の挾持片を有することを特徴
としている。
【0013】本発明によれば、矩形状の基枠に側壁支持
部と床板支持部を一体に形成すると共に、横根太と連結
するための締結手段を挿入する中空部を基枠内に形成し
たため、連結部材全体を一体に形成でき、部品点数の増
加を抑制できると共に、構造の簡素化が図れる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るバン型車両の
荷台の連結構造の一実施例を示し、図中10はトラック
等のバン型車両の荷台であって、車体巾方向にアルミ合
金製の長尺な横根太11が平行に配設されていると共
に、該横根太11の上部に複数の木製床板12が配設さ
れ、かつ、横根太11の端部外側部に側壁13が立設さ
れている。そして、前記横根太11と床板12及び側壁
13とはアルミ合金製の連結部材14によって連結され
ている。
【0015】前記横根太11は、断面ほぼI形状(コ,
コ形状等でも可)を呈し、図外の車両前後方向に延びる
フレーム上に図外のスペーサを介して固定されている。
また、床板12は、一端部12aの下面が段差状に形成
されている。さらに、側壁13は、アルミ合金材で一体
に形成され、下端部に連結部材14の後述する側壁支持
部16に垂直上方から係止する係止部13c及び係止爪
13dが一体に設けられている。
【0016】前記連結部材14は、押出成形によって一
体に形成され、横断面ほぼ長方形状の基枠15と、該基
枠15の上部車外側に設けられた側壁支持部16と、基
枠15の車内側端縁に設けられた床板支持部17と、基
枠15の外側縁に垂設されて、横根太11の外端面11
aを隠蔽するフィニッシャ18とを備えている。
【0017】前記基枠15は、床板12と平行に設けら
れ、比較的肉厚な底壁15aの両端縁から立ち上がった
両側壁部15b,15bの上端に、上壁部15cが設け
られて閉断面状に形成されていると共に、その各壁に隔
成された内部に中空部19が形成されている。さらに、
この基枠15には、前記横根太11を連結部材18に連
結する締結手段であるボルト20とナット21が取り付
けられるようになっている。すなわち、底壁15aに
は、前記ボルト20が挿通するボルト挿通孔15dが貫
通形成されていると共に、中空部19内にボルト挿通孔
15dの孔縁にリテーナ22とナット21が予め収納固
定されている。
【0018】前記側壁支持部16は、上方へ垂設された
内外二重の支持片16a,16bの対向面ほぼ中央位置
に補強片16cが水平に架設されている。また、長尺な
外側支持片16aの上部には、側壁13の外側片13a
に有する前記係止部13cに係止する係合部16cが設
けられている一方、短尺な内側支持片16bの上部に
は、側壁13の内側片13bに有する前記係止爪13d
に係止する係合爪16dが一体に設けられている。これ
ら係止部13c,係合部16c,係止爪13d,係合爪
16dによって係合支持手段を構成している。
【0019】前記床板支持部17は、基枠15の底壁1
5aを延長した形で水平に設けられた下側挾持片17a
と、基枠15の上壁15cを延長した形で水平に設けら
れた上側挾持片17bとを有し、該両挾持片17a,1
7b間に床板12の端部12aが挾持されている。
【0020】前記フィニッシャ18は、平板状を呈し、
基枠15の外側側壁部15bを下方へ延長した形で下方
へ垂設され、その上下巾は横根太11の上下高さよりも
若干長く形成されていると共に、下端縁18aが内方へ
折曲形成されている。
【0021】また、前記ボルト20及びナット21は、
基枠15の長手方向位置にほぼ等間隔で複数設けられ、
底壁15aにリテーナ22を介して予め固定されたナッ
ト21にボルト20の軸部先端が横根太11のボルト孔
11bからボルト挿通孔15dを介して螺着させながら
所定トルクで締め付ければ、該ボルト20の軸力により
横根太11が連結部材14に連結されるようになってい
る。
【0022】したがって、この実施例によれば、1つの
連結部材14によって横根太11と床板12及び側壁1
3とを一体的に連結でき、つまり、側壁支持部16に側
壁13を係止部13cと係合部16c、係止爪13dと
係合爪16dとの各係合を得てワンタッチで連結するこ
とができ、また、床板12は床板部材17の両挾持片1
7a,17b内に嵌合挾持させれば簡単に連結でき、さ
らに、横根太11は、中空部19を介してボルト20と
ナット21との締結によって基枠15へ簡単に連結する
ことができる。
【0023】このように、1つの連結部材14で3つの
部材を一緒に連結できるため、従来のような床枠と結合
用継手部材との2部材が不要になり、部品点数の削減と
構造の簡素化が図れる。この結果、製造作業能率の向上
とコストの低廉化が図れる。
【0024】しかも、側壁13を側壁支持部16に対し
て係止部13c,係合部16c、係止爪13d,係合爪
16dの係合を得てワンタッチで連結できるため、かか
る連結作業が極めて容易になると共に、強固な連結状態
が得られる。
【0025】また、横根太11も、ボルト20とナット
21のみで連結することができるので、その連結作業も
容易である。
【0026】尚、基枠15の中空部19内には、ナット
21に代えてボルト20の頭部を収容することも可能で
ある。
【0027】
【発明の効果】以上の理由から明らかなように、本発明
に係るバン型車両の荷台の連結構造によれば、一体に押
出成形された一つの連結部材で横根太と床板および側壁
を連結することができるため、部品点数の削減と構造の
簡素化が図れ、この結果、製造作業と組み立て作業能率
の向上とコストの低廉化が図れる。
【0028】また、1つの連結部材を押出成形によって
一体に形成できるため、該連結部材自体の製造性も良好
となる。
【0029】さらに、請求項3の発明によれば、側壁を
側壁支持部に係合支持手段を介してワンタッチでしかも
確実に連結することが可能になる。
【0030】また、床板は、連結部材上に単に載置され
るのではなく、床板支持部の両挾持片間に挾持されるた
め、確実な連結状態が得られる。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連結構造を示す要部拡大断面図。
【図2】従来の連結構造を示す要部拡大断面図。
【符号の説明】
10 荷台 11 横根太 12 床板 13 側壁 13c 係止部 13d 係止爪 14 連結部材 15 基枠 15a 底壁 15d ボルト挿通孔 16 側壁支持部 16c 係合部 16d 係合爪 17 床板支持部 17a,17b 上下挾持片 18 フィニッシャ 19 中空部 20 ボルト 21 ナット

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横根太と該横根太の上部に配設された床
    板とを軽合金材の連結部材を介して連結してなるバン型
    車両の荷台の連結構造であって、 前記連結部材を、横根太を締結する締結手段が挿入され
    る中空部を有するほぼ矩形状の基枠と、該基枠の上部に
    設けられ荷台の側壁を支持する側壁支持部と、基枠の内
    側部に設けられて前記床板の端部を支持する床板支持部
    と、基枠の外側縁に垂設されて前記横根太の外端面に隠
    蔽するフィニッシャとを備えた一体構造の軽合金押出材
    で形成したことを特徴とするバン型車両の荷台の連結構
    造。
  2. 【請求項2】 前記締結手段を、ボルトとナットによっ
    て構成し、前記基枠の底壁に前記ボルトを挿通するボル
    ト挿通孔を形成すると共に、前記中空部内のボルト挿通
    孔の孔縁にナットを配置したことを特徴とする請求項1
    記載のバン型車両の荷台の連結構造。
  3. 【請求項3】 前記側壁支持部は、上端部に側壁の下部
    を係合支持する係合支持手段を有することを特徴とする
    請求項1記載のバン型車両の荷台の連結構造。
  4. 【請求項4】 前記床枠支持部は、基枠の内側上下端縁
    にほぼ水平に突設されて、間に床枠の端部を挾持する上
    下の挾持片を有することを特徴とする請求項1記載のバ
    ン型車両の荷台の連結構造。
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