JP2863647B2 - 弾性ある運動用床 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、弾性ある装置を介して、例えば
コンクリートのような剛性ある補助床上に設けられる比
較的剛性ある床体よりなる種類の弾性のある運動用床に
関する。市場には弾性のある運動用床にはいくつかのも
のがある。このような床の選択は何に使用するか（体操
用）と、購入者が喜んで購入する価格に左右される。床
の異なる種類は、大まかに３つのカテゴリーに分類され
る。 １，点弾性床 ２，面弾性床 ３，両者を混合した構造 点弾性床は上記どの種の床よりも高価ではなく、直接剛
性ある補助床に固着される少なくとも１つの弾性があっ
てかつ軟らかい層よりなる。この床は、点荷重が荷重面
の下方向に床板を変形させるという事実によって特徴づ
けられる。このような床の欠点は、運動によって烈しい
傷を生じさせるような高い摩擦があり、それを弱める特
性が乏しいということである。混合型の構造は、非常に
よい特性を示すが、他方では構造が複雑で高価であり、
構造的にも大きい高さになる。

【０００２】本発明はカテゴリー２、即ち面弾性の床に
属する。上述のように、かような床は、例えばコンクリ
ート底板のような剛性ある補助床上に、弾性部材を介し
て取り付けられる比較的剛性ある床体より構成される。
この種の普通に使用される床体は図１から分かる。この
床は、整列ブロック１４で支持される交叉した根太１２
及び１３から成る剛性ある補助床上にくっついて横架し
ている比較的剛性ある床体１０より構成される。根太間
には断熱或いは遮音防止材１５を設けることができる。

【０００３】スウェーデン特許第３９４３０７号から構
造が分かるように、構造において根太の片側層のみが使
用され、根太よって剛性ある補助床に対して弾性あるス
プリング部材で支持されているものは公知である。その
弾性あるスプリング部材は、根太の下側のくぼみに設け
られた曲がったスプリング板から構成される。その結
果、凸状アーチはくぼみの外側に突出している。荷重が
かかっていない状態では、床は曲がったスプリング板の
形のように一様に分配された点に横架されている。荷重
がかかったとき、床は落下して、大きな荷重がかかった
ときには、スプリング板はくぼみに急速に入り込んで、
根太は床と接触するようになる。

【０００４】このような構造物に伴う問題は、床が不規
則かつ十分には落ち込まず、その構造的高さは大きなも
のとなりその構造物は不必要に高価なものとなり、大き
な点荷重を受けることができない。この最後の問題は、
床ボード或いは床シートが撓みを受けるために生ずる。
それ故、ボード或いはシートのみが根太上に横架され
る。もし、運動よりも活動的なもの、例えばエキジビシ
ョン等のために使用されるなら、これは床に損傷を生ぜ
しめるであろう。大きな点荷重は、トラック、そのよう
なものを運転するときに生ずる。他の大きな点荷重は、
移動可能な台車等により生ずるであろう。

【０００５】本発明の目的は、一様でかつ十分に落下
し、構造的に小さな高さであって、安価でかつ大きな点
荷重を受容でき、簡単かつ安価な状態で施工できる運動
用床を提供するにある。本発明によれば、これは、その
種の弾性ある運動用床のために達成されるもので、その
種の弾性ある運動用床は隙間のない密着したシートであ
るように設計された床体であって、この床体は、好まし
くは平板の寄せ木張り構造を持つ複数のボードより成
り、例えばコンクリート自体のような剛性ある補助床上
に横架されている。そして運動用床の下側の凹所には、
弾性手段が設けられている。前記弾性手段は、所定の荷
重がかかった場合に、凹所にすみやかに入り込むように
なっている。そのため、この場合、床体の下面が補助床
と直に接触することによって、弾性手段は保護される。
その床は、床体のそれぞれボードにはボードの全長にわ
たって設けられた互いに平行な溝の形態の凹所が設けら
れている。これら凹所には、天然ゴム或いは合成ゴム、
または弾性ある発泡性合成樹脂材料であって、そのくぼ
みの深さ方向の寸法より高さ方向の寸法が大きい厚さの
弾性部材が挿入される。その結果、床体の下面から弾性
部材が突出していて、その弾性部材の補助床に対して垂
直な面に拘束されない部分ができる。

【０００６】本発明によってその床の良好な弾性及び耐
久性が達成される。これは、弾性材の限られた範囲のみ
荷重がかかったとき圧し下げられるという事実によるも
のである。他の基本的利益は帯状の弾性部材が凹所内に
圧し込まれ、その時に剛性ある床体の下面が補助床に直
接接触するために過剰な荷重に対して弾性部材が保護さ
れるということである。結果的に、弾性部材の抑制され
た圧縮例えば５０％の圧縮を生ずる。このように、その
床はリフトトラック、車両、移動可能な台車、過大な荷
重を受け、継続的損傷をうけることのないその種のもの
から非常に大きな荷重を受け得るのである。

【０００７】ある運動活動は弾性ある運動用床について
要求されている。これは例えば軽い運動の場合に有り得
る。普通の弾性ある運動用床はそのときあまりにも剛性
があるように見え、それ故、比較的硬い脚で床に達する
ような運動をしたとき、弾性ある帯材が完全に圧縮され
てその床が補助床に接触するようになり得る。この問題
は、請求項２から明らかな特徴によって解決される。こ
の発明のさらなる特徴は従属する請求項２〜４から明ら
かである。

【０００８】本発明による床によって次のような利益が
もたらされることが実験によって確認された。 １，均一に落ち込む。 ２，有利な適用状態で落ち込む。 ３，床の構造的高さが低い。 ４，大きい荷重に耐えることができる。 ５，施工が容易である。 もし、薄板の寄木細工の床が比較的剛性ある最上層に使
用されるなら、特別な利益が本発明により達成される。
その寄木細工の床は使用に際して非常によい特性を有
し、施工し易い。製品が完全に前以って組み立てられ、
寸法についても非常にきっちりできており、それは前以
ってしっくい定木を用いて製作された床の上に弾性ある
状態で横架で得る筈である。ほかの基本的利益は、現在
ある床を修繕する場合に、もし現在ある床が平面であれ
ば現在の床の上に本発明による床を施工することができ
る。その低い構造的な高さが扉及びそれに類するものへ
移行する領域で問題とならないことを保証するのであ
る。脚用、例えばスポーツホールに好適な点弾性床を選
択し、本発明による床を敷設することも可能であり、そ
れは床が落ち込む高さになっていることが求められる。
例えば、ボールゲーム、或いは他の活動のための、１〜
２ｍ2 の取扱い易い部材から構成されている。

【０００９】本発明は、以下の図面を参照すれば、より
詳細な開示がなされている。比較的剛性のある床体１
は、薄板の寄木張り構造の複数のブロック或いはボード
２を集合接着してなる薄板の寄木細工の床から構成され
ている。これらのボードは長辺方向と短辺方向で舌片と
溝よりなる接続部３で接続されている。薄板の寄木細工
の床体１は例えば、カシのような堅木の最上層４、少し
高価な木材からなり最上層４と同じ方向に伸びる底層
５、及び若干高価な木材からできている中間のブロック
層から成る。この構造が運動用用の床として最適である
ことが分かった。これらのボードの積層は、簡単かつす
ばやく行うことができる。だから、それらは寸法的にも
きっちりしており結合しやすい。ボードの下側には、平
行な凹所、即ち溝７がそのボードの長手方向に切られて
いる。前記溝７には弾性材料、例えばゴム或いは合成樹
脂からなる帯状の弾性部材、即ち帯材８が配設されてい
る。前記帯材８の厚みは溝の深さのほぼ２倍の厚みであ
る。その結果、ボード２により形成される剛性ある床体
１は、荷重が係っていない場合には、剛性あるシート補
助床９から距離ｈ１だけ上方に離れて位置している。図
３から分かるように、剛性ある床体１は大きい荷重がか
かった場合には、矢印の方向に急速に圧迫する。これに
より下にある弾性帯材８は圧縮され、溝７の中に受け入
れられる。その結果、寄木細工から成る床体１の下面
は、剛性ある補助床９と接触する。この方法により、比
較的剛性のある床体１と剛性ある補助床９との間にある
弾性部材８の破壊は避けられる。ボード２の長手方向に
平行に設けられ溝７に加えて、溝７を横切って伸びてい
る平行な溝との分離が可能である。図４〜図６は、本発
明のさらに別の実施例を示す。帯状の弾性部材８に加え
て、前記弾性部材８よりさらに弾性のある第２弾性部材
１０がこの実施例における帯材８間に配設される。この
材料の伸びは、その帯材８の数倍である。例えば、発泡
性合成樹脂材料からなる材料１０は、何ら荷重を受けて
いない床の場合には、支持部材９からある距離にある下
側面に配設される。これは、それぞれの寄木細工の床ボ
ード２の下側に挿入される帯材１０を有することによっ
て、実施例に示されるるように配設することができる。
図４から分かるように、そのボードは何ら荷重のかから
ない状態では、支持部材９から距離ｈ1 の所に配設され
る。その床が正しい使われ方をしている場合には帯材８
は圧縮されるであろう。そしてそのボードに、力Ｐ2 が
かかるときにはそのボードは急に下降して、支持材９か
らの距離は図５における距離ｈ2 に減ずるであろう。も
しその床が通常よりは高い力Ｐ3 を受けるなら、帯材８
はもっと圧縮されるであろう。そして加えるに弾性材１
０は圧縮されることによって機能するであろう。図６の
場合には力Ｐは非常に大きいので、ボード２は支持材９
に対してその下側にずっと圧縮される。その実施例では
ｈ1 は３mmである。正常な荷重のかかる図５の場合に
は、支持材に向かって２mm急速に下降する。だから、高
さｈ2 は１mmである。例示された実施例ではボード２が
その下側で支持材９と接触するとき５０％圧縮されるよ
うに採寸されている。同じことは弾性材１０についても
いえることである。このようにどんな破壊圧力も帯材８
或いは材料１０には働かない。図４〜図６による実施例
は、例えば軽い運動の場合には特に大きい荷重を受ける
弾性或いは可撓性ある床でその問題を解決するだろう。
もし、比較的体重の重い頑強な体操教師が比較的硬い脚
で床上に降りるなら、床は完全に圧縮されている弾性あ
る帯材による支持材に接触するようになるであろう。支
持材から一定距離にある中間の付加的弾性材１０のおか
げで、より進んだ弾性が達成されるのである。というの
は、帯材がまず最初に圧縮されるに違いない。そしてつ
いには、より弾性のある材料１０が支持材と接触するで
あろう。帯材８間により弾性ある材料を設ける代わり
に、支持材の頂部に弾性材からなる全部マットでできた
ものを設けかつ被覆材の頂部に図２及び図３による構成
を配置することによってほぼ同様な効果を達成すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】面弾性の運動用床の公知例を示す。

【図２】荷重がかかっていないときの本発明による床の
実施例の断面を示す。

【図３】図２の床において荷重がかかっている状態にあ
るときのものを示す。

【図４】は、荷重がかかっていない状態における本発明
による床の改良したものを示す。

【図５】軽く荷重がかかった状態、即ち正常な荷重状態
における図４の床を示す。

【図６】大きい荷重がかかった状態における図４及び図
５による床を示す。

【符号の説明】 １ 最上層（全体をさす） ２ 床ボ−ド ３ 接続部 ４ 最上層 ５ 底層 ７ 溝 ８ 帯材 ９ 補助床

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) E04F 15/22 E04F 15/18 602 E04F 15/20 E04F 15/00 102 E04F 15/04 601

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数のボード（２）から隙間のない密着し
   たシートになるように設計された床体（１）から成り、 弾性部材を介して剛性のある補助床（９）の上に配置す
   るように構成された弾性ある運動用床であって、 各ボード（２）に、ボード（２）の全長にわたって伸び
   る相互に平行な溝の形態の凹部（７）を設け、 前記凹部（７）内に、凹部（７）の深さ方向の寸法より
   高さ方向の寸法が大きい天然ゴム或いは合成ゴム或いは
   弾性のある発泡性合成樹脂から成る帯状の弾性部材
   （８）を設け、前記床体（１）の下面より下方に前記弾
   性部材（８）の下側部分が突出するようにし、 床体（１）に所定の負荷がかかった時に前記弾性部材
   （８）が圧縮されて前記凹部に急速に入り込み、床体
   （１）の下面と前記補助床（９）とが直接接触して前記
   弾性部材（８）を保護するように構成したことを特徴と
   する弾性ある運動用床。
2. 【請求項２】 前記床体（１）の下面における弾性部材
   （８）により挟まれた部分に凹所を設け、該凹所に床体
   （１）の下面から少なくとも前記弾性部材（８）より少
   なく下方に突出する第２の弾性部材（１０）を設けたこ
   とを特徴とする請求項１に記載の運動用床。
3. 【請求項３】 前記弾性部材（８）及び／又は第２弾性
   部材（１０）が、それらの厚さのほぼ半分程度の厚さだ
   け床体（１）の下面から下方に突出していることを特徴
   とする請求項１又は２に記載の運動用床。
4. 【請求項４】 各ボード（２）に、弾性部材（８）用の
   二つの凹部（７）を設けたことを特徴とする請求項１〜
   ３の何れか一項に記載の運動用床。