JP2861437B2 - 刺繍ミシン用針落ちデータ作成装置 - Google Patents

刺繍ミシン用針落ちデータ作成装置

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JP2861437B2
JP2861437B2 JP4448291A JP4448291A JP2861437B2 JP 2861437 B2 JP2861437 B2 JP 2861437B2 JP 4448291 A JP4448291 A JP 4448291A JP 4448291 A JP4448291 A JP 4448291A JP 2861437 B2 JP2861437 B2 JP 2861437B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、刺繍模様の各ブロック
の相対向する1組の輪郭線分を交互に縫い目線で結ぶ刺
繍縫いを行う刺繍ミシンのための針落ちデータを作成す
る刺繍ミシン用針落ちデータ作成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、図13に示すような台形模様を
刺繍縫いする場合、相対向する1組の輪郭線分1−3,
2−4上にのみ針落ち点A,Bを設定すると、その輪郭
線分1−3,2−4の長さの相違が大きくなるほど、短
い方の輪郭線分2−4の針落ち点Bの間隔が狭くなっ
て、縫い目Sの糸密度がアンバランスになってしまい、
刺繍模様の見栄えを損なってしまう。
【0003】これを是正するため、例えば特開昭63−
125284号公報(図14参照)に示すように、外側
と内側の輪郭線分1−3,2−4間に1本の折返し線R
を同心状に設定し、内側の輪郭線分2−4上の針落ち点
Bの数を外側の輪郭線分1−3上の針落ち点Aの数の半
分に減らして、その分、折返し線5上に中落ち点Cを設
定し、外周側の針落ち点Aから内周側の針落ち点Bと折
返し線R上の中落ち点Cとに交互に針を落として刺繍縫
いを行うようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報記載の構成で
は、中落ち点Cの位置が1本の折返し線R上に決められ
ていたので、刺繍模様内に中落ち点Cの位置が1本の線
状に連なって目立つようになってしまい、却って見苦し
くなる場合があった。しかも、内外の輪郭線分1−3,
2−4の長さの相違が幾ら大きくなっても、内周側の針
落ち点Bの数が外周側の針落ち点Aの数の半分にしかな
らないので、内外の輪郭線分1−3,2−4の長さが大
きく異なる場合には、内周側の輪郭線分2−4の針落ち
点Bの間隔が狭くなり過ぎて、やはり糸密度がアンバラ
ンスになってしまい、刺繍模様の見栄えを損なってしま
う欠点があった。
【0005】本発明はこの様な事情を考慮してなされた
もので、従ってその目的は、中落ち点の位置が分散して
目立たなくなると共に、相対向する1組の輪郭線分の長
さの相違が幾ら大きくなっても、常にブロック全体の縫
い目の糸密度を均一にできて、刺繍模様の見栄えを良く
することができる刺繍ミシン用針落ちデータ作成装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の刺繍ミシン用針
落ちデータ作成装置は、刺繍模様の各ブロックの相対向
する1組の輪郭線分を交互に縫い目線で結ぶ刺繍縫いを
行う刺繍ミシンのための針落ちデータを作成するものに
おいて、前記刺繍模様の各ブロックの相対向する1組の
輪郭線分の長さの比又は差を演算する演算手段と、この
演算手段により演算した長さの比又は差が所定範囲を越
えたときにその長さの比又は差に応じた本数の折返し線
を前記1組の輪郭線分間に所定ピッチで配列するデータ
を作成する折返し線作成手段と、前記各折返し線の内側
と外側の縫い目の糸密度がほぼ同一になるように各折返
し線毎に中落ち点を設定しこの中落ち点から前記輪郭線
分上の針落ち点へ縫い目を折り返すように針落ちデータ
を作成する針落ちデータ作成手段とを具備して成るもの
である。
【0007】
【作用】針落ちデータを作成する場合には、まず、演算
手段により刺繍模様の各ブロックの相対向する1組の輪
郭線分の長さの比又は差を演算する。そして、その長さ
の比又は差の演算値が所定範囲内にあるときは、両輪郭
線分が互いに同程度の長さであるので、両輪郭線分間に
折返し線を設定せずに、両輪郭線分上の針落ち点のみを
設定して針落ちデータとする。
【0008】一方、輪郭線分の長さの比(差)の演算値
が所定範囲を越えたときには、その長さの比(差)に応
じた本数の折返し線を両輪郭線分間に所定ピッチで配列
するデータを作成した後、各折返し線の内側と外側の縫
い目の糸密度がほぼ同一になるように各折返し線毎に中
落ち点を設定し、この中落ち点から輪郭線分上の針落ち
点へ縫い目を折り返すように針落ちデータを作成する。
【0009】この場合、輪郭線分の長さの比(差)に応
じて、折返し線の本数が変わり、それに応じて、中落ち
点の位置が糸密度を均一にするように適当に分散するの
で、従来のように中落ち点の位置が1本の線状に連なっ
て見えることがない。しかも、短い方の輪郭線分上の針
落ち点の数も、輪郭線分の長さの比(差)に対応した折
返し線の本数に応じて増減するので、輪郭線分の長さの
比(差)が幾ら大きくなっても、それに対応して、短い
方の輪郭線分上の針落ち点の数とその間隔が糸密度を均
一にするような適切な値となり、常にブロック全体の縫
い目の糸密度が均一になる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図12に
基づいて説明する。まず、全体の機械的概略構成を図7
に基づいて説明する。ミシンテーブル11上には、ミシ
ンベッド12を有するミシンアーム13が設けられてい
る。このミシンアーム13の頭部には、針棒14が上下
動可能に設けられ、この針棒14の下端に縫針15が固
定されている。この針棒14は、ミシンアーム13内に
設けられたミシンモータ16(図8参照)により上下に
往復運動させられる。
【0011】一方、ミシンベッド12には、縫針15の
真下に針孔(図示せず)を有する針板17が装着され、
その上方に円形の刺繍枠18が配置されている。この刺
繍枠18は、円環状の外枠18aと内枠18bとの間に
布(図示せず)を挟み付けて支持するもので、X−Y移
動装置19により左右方向(X軸方向)と前後方向(Y
軸方向)に移動可能になっている。
【0012】このX−Y移動装置19は、X軸送りモー
タ20によって回転駆動されるX軸送りねじ21を備
え、このX軸送りねじ21によってスライドベース22
が左右方向(X軸方向)に平行移動される。このスライ
ドベース22には、前後方向(Y軸方向)に延びる一対
のY軸ガイドパイプ23,23が固定され、両Y軸ガイ
ドパイプ23,23に、刺繍枠18の外枠18aに形成
された支持部24がスライド可能に支持されている。
【0013】また、X軸送りねじ21と平行にY軸送り
スピンドル25が設けられ、このY軸送りスピンドル2
5がY軸送りモータ26によって回転駆動される。この
Y軸送りスピンドル25には、前記スライドベース22
に回転可能に支持された駆動プーリ27がスプライン嵌
合されている。この駆動プーリ27と、Y軸ガイドパイ
プ23の前端側の支持具30に支持された従動プーリ2
8との間には、ワイヤベルト29が掛け渡され、このワ
イヤベルト29に刺繍枠18の支持部24が連結されて
いる。これにより、Y軸送りモータ26によるY軸送り
スピンドル25の回転が駆動プーリ27を介してワイヤ
ベルト29に伝達されて、刺繍枠18が前後方向(Y軸
方向)に平行移動されるようになっている。
【0014】以上のように構成された刺繍ミシンは、制
御装置32により制御される。この制御装置32は、図
8に示すように、CPU33、ROM34、RAM35
等を相互にバス36により接続して成るマイクロコンピ
ュータを主体に構成され、刺繍縫いの各種動作を制御す
ると共に、後述する針落ちデータ作成装置としても機能
する。この制御装置32に内蔵された入力インターフェ
ース37には、キーボード38と外部記憶装置39が接
続されている。キーボード38には、刺繍模様、その模
様の形成間隔や縫い目密度等の各種データを入力する種
々のキーが設けられている。
【0015】一方、制御装置32の出力インターフェー
ス40には、各モータ16,20,26を駆動するモー
タ駆動回路41,42,43と、CRT等の表示装置4
4を駆動する表示駆動回路45が接続されている。この
表示装置44は、前記模様データに基づいて刺繍模様を
画面に表示する。尚、制御装置32のRAM35には、
図9に示すように、カウンタエリア、外形線メモリエリ
ア、ブロック模様データメモリエリア、糸密度メモリエ
リア、中落ち点メモリエリア等がワーキングエリアと共
に設けられている。
【0016】また、ROM34には、刺繍縫いの各種動
作を制御するプログラムのほか、後述する図4乃至図6
に示す針落ちデータ作成用のプログラムも記憶されてい
る。このプログラムにより、制御装置32は、刺繍模様
の各ブロックの相対向する1組の輪郭線分1−3,2−
4の長さの差を演算する演算手段と、この演算手段によ
り演算された長さの差が所定範囲を越えたときにその長
さの差に応じた本数の折返し線R1 ,R2 …(図1参
照)を前記1組の輪郭線分1−3,2−4間に所定ピッ
チで配列するデータを作成する折返し線作成手段と、前
記各折返し線R1 ,R2 …の内側と外側の縫い目Sの糸
密度がほぼ同一になるように各折返し線R1 ,R2 …毎
に中落ち点Qを設定しこの中落ち点Qから前記輪郭線分
1−3上の針落ち点Pへ縫い目を折り返すように針落ち
データを作成する針落ちデータ作成手段として機能する
ようになっている。
【0017】一方、外部記憶装置39には、針落ちデー
タ作成の基礎となる刺繍模様の外形線データが記憶され
ている。この外形線データは、刺繍が円の場合には、円
周上の3点の座標と円であることを示すデータを含み、
円環の場合には、外周上の3点の座標と内周上の1点の
座標と円環であることを示すデータを含む。そして、図
10、図11に示すように、四角形や三角形の模様の場
合には、その輪郭を画定する複数の輪郭線分の各々につ
いて始点、終点及び線素が直線であることを示すデータ
と、刺繍進行方向(図10、図11の矢印方向)のデー
タとを含む。
【0018】後述する中落ち点Qのない一般的な刺繍縫
いは、図10(b)に示すように、相対向する1組の輪
郭線分1−3,2−4を交互につないで縫い目7を等ピ
ッチでジグザグ状に形成することにより行われる。この
図10のように、刺繍模様が台形等の四角形であれば、
4個の頂点に1〜4の番号が付され、その番号の配置関
係により刺繍進行方向(矢印方向)が指定される。各頂
点の番号の付し方は、針落ち点のある輪郭線分の始点を
1又は2とし、その終点を3又は4とするもので、これ
ら相対向する1組の輪郭線分1−3,2−4を「主辺」
と称している。また、図11に示すように、三角形模様
の場合、線で表される主辺は1つしか存在しないが、そ
の主辺に対向する1つの頂点に番号が2個付されてそれ
が主辺とみなされることにより、四角形模様の一方の主
辺が極端に短くなった場合と同様に取り扱われる。
【0019】更に、扇形模様の場合にも、上述と同様
に、各頂点に1〜4の番号が付され、刺繍進行方向が指
定されることになるが、この場合には、主辺が円弧であ
ることを示すデータが作成される。ここで、「扇形」と
は、4本の輪郭線分で画定される図形のほか、三角形の
1辺が円弧になった図形(3本の輪郭線分で画定される
図形)も含まれる。
【0020】これら四角形、三角形、扇形は、刺繍模様
作成上、1つの基本的なブロックとなり、それ単独で上
述した模様データが作成されるが、これ以外の形状の刺
繍模様(例えばアルファベット、文字、記号、その他の
一般的図柄)の場合には、その模様を四角形、三角形、
扇形等の単位ブロックに分割して、各ブロック毎に模様
データ(以下「ブロック模様データ」という)が作成さ
れ、そのブロックの数もデータとして記憶される。尚、
模様を自動的にブロック化する方法は、本出願人が幾つ
か出願しているが、この実施例では、例えば、特願平1
−266546号の明細書に詳細に記載されている処理
方法を用いれば良い。この方法によれば、例えば、図1
2に示すように、分割された各ブロックにおける刺繍進
行方向(矢印方向)が各ブロックの中心線方向に近付く
ようにブロック化されて、縫い目の方向が刺繍模様の形
状に合致したものとなる。
【0021】また、前述した刺繍模様の外形線データ
は、作業者がデジタイザー(図示せず)を用いて作成す
るものであるが、その他、イメージスキャナ(図示せ
ず)により刺繍模様の図柄を読み取って、そのイメージ
情報から外形線データを自動的に作成するようにしても
良い。
【0022】次に、制御装置32による針落ちデータ作
成の手順を説明する。オペレータがキーボード38の操
作により「針落ちデータ作成」の処理を指定すると、C
PU33は、ROM34内に書き込まれている図4乃至
図6の針落ちデータ作成用のプログラムに従って、針落
ちデータを次のようにして作成する。
【0023】まず、外部記憶装置39に記憶されている
刺繍模様の外形線データを読み出す(ステップM1)。
そして、読み出された模様の外形線を、例えば、図12
に示すように、四角形、三角形又は扇形等のブロックに
分割する(ステップM2)。このブロック化の方法は、
本出願人が先に出願している、例えば、特願平1−26
6546号の処理方法を用いれば良い。この方法によれ
ば、例えば、図12に示すように、分割された各ブロッ
クにおける刺繍進行方向(矢印方向)が各ブロックの中
心線方向に近付くようにブロック化されて、縫い目の方
向が刺繍模様の形状に合致したものとなる。
【0024】そして、分割された各ブロックの4個(3
個)の頂点には、1〜4の番号が付され、その番号の配
置関係により刺繍進行方向が指定されると共に、主辺1
−3,2−4が直線か円弧(曲線)かが指定される。こ
の様にして、各ブロック毎にブロック模様データが作成
されると共に、そのブロックの数もデータとしてRAM
35に記憶される。この場合、各ブロックの刺繍縫いの
始点を1又は2とし、その終点を3又は4とするが、1
又は2のいずれを始点とするか、3又は4のいずれを終
点とするかは、各ブロックの連続の仕方に応じて、刺繍
縫いがスムーズにつながるように選択される。
【0025】この様にして、ブロック化(ブロック模様
データの作成)を行った後、針落ちデータを演算する図
5及び図6のサブルーチンを次のように実行する(ステ
ップM3)。まず、分割されたブロックが幾つあるかを
RAM35の記憶データから調べ、そのブロック数を変
数Nに代入する(ステップS1)。そして、ブロック数
をカウントするカウンタCを1にクリアする(ステップ
S2)。
【0026】この後、C番目(C=1〜N)のブロック
の各頂点1〜4の座標をRAM35に取り込み(ステッ
プS3)、その頂点座標を基にして、主辺1−3と主辺
2−4の長さを求めていずれの主辺が長いかを調べ(ス
テップS4)、長い方を外側主辺とし、短い方を内側主
辺とする(ステップS5,S6)。そして、RAM35
にブロック模様データと一緒に記憶されている縫い目S
の糸密度のデータに基づいて、主辺1−3,2−4を等
間隔に分割する(ステップS7)。この分割の態様を図
1乃至図3に目盛りを付して示しており、1目盛りが標
準的な1ステッチ分の刺繍進行方向の移動距離になり、
通常、主辺1−3,2−4上での針落ち点Pの間隔は2
目盛り分である。そして、1目盛りの長さは、指定され
た縫い目Sの糸密度が細かくなるほど短くなる。
【0027】上記主辺1−3,2−4の分割後、主辺1
−3,2−4上の針落ち点P,Tの数(針落ち数)を計
算する(ステップS8)。通常、主辺1−3,2−4上
での針落ち点Pの間隔は2目盛り分であるので、針落ち
数は、各主辺1−3,2−4の目盛りの数を2で割った
数になるが、その目盛り数が図1の内側主辺2−4のよ
うに奇数になる場合や、図2、図3の内側主辺2−4の
ように小数点以下の端数を含む場合には、その目盛り数
を2で割った数の小数点以下を例えば二捨三入(0.2
5以上を切り上げる)又は四捨五入した整数とする。こ
の様に、針落ち数を整数にする理由は、ブロックの始点
が1番で、終点が3番だからである。従って、もし、異
なる主辺に始点と終点が設定されていれば、針落ち数は
1.5、2.5、3.5…といった値に決められること
になる。これは、始点と終点の針落ち数をそれぞれ0.
5と数えるためであり、始点と終点が同じ主辺にあれ
ば、始点と終点を合わせて針落ち数を1と数える(始点
と終点以外の針落ち点P,Tは1点につき針落ち数を1
と数える)。
【0028】この様な計算方法により、図1の図形は、
始点が1番で終点が3番とすると、外側主辺1−3の針
落ち数が6(目盛り数が12)で、内側主辺2−4の針
落ち数が2(目盛り数が3)となる。同様に、図2と図
3も始点が1番で終点が3番とすると、図2の図形は、
外側主辺1−3の針落ち数が4(目盛り数が7)で、内
側主辺2−4の針落ち数が2(目盛り数が2.5)とな
り、図3の図形は、外側主辺1−3の針落ち数が4(目
盛り数が7.8)で、内側主辺2−4の針落ち数が2
(目盛り数が2.5)となる。
【0029】この様にして、針落ち数を計算した後、主
辺1−3,2−4の長さの差を、目盛り数で計算する
(ステップS9)。この後、その長さの差が所定範囲で
ある例えば2目盛り分を越えているか否かが判断され
(ステップS10)、否(NO)、即ち長さの差が2目
盛り分以下であれば、両主辺1−3,2−4が互いに同
程度の長さであるので、両主辺1−3,2−4間に折返
し線を設定せずに、図10(b)に示すように、両主辺
1−3,2−4上の針落ち点P,Tのみを設定してステ
ッチの順番を決め、それを針落ちデータとする(ステッ
プS12)。
【0030】一方、ステップS10で是(YES)、即
ち両主辺1−3,2−4の長さの差が2目盛り分を越え
ていれば、ステップS11に移行して、主辺1−3,2
−4間の折返し線R1 ,R2 …(図1参照)を次のよう
にして求める。まず、長い方の主辺(図1〜図3の図形
ではいずれも外側主辺1−3)に対し、例えば2目盛り
分(針落ち数1つ分)だけ短くなる折返し線R1 を求め
る。次いで、この折返し線R1 に対し、2目盛り分ずつ
短くなる折返し線R2 を求める。以後、同様にして、2
目盛り分ずつ短くなる折返し線R3 、R4 …を求め、そ
の折返し線の長さと短い方の主辺(図1〜図3の図形で
はいずれも内側主辺2−4)の長さの差が2目盛り以下
になるまで、折返し線の計算を繰り返す。
【0031】この折返し線R1 ,R2 …の具体的な計算
方法を図2、図3の一般的図形を例にして説明する。図
2の図形は、外側主辺1−3の目盛り数が7で、内側主
辺2−4の目盛り数が2.5であるので、2目盛り分ず
つ短くなる折返し線は、5目盛り分のR1 と3目盛り分
のR2 の2つがある。従って、両主辺1−3,2−4間
に5目盛り分のR1 と3目盛り分のR2 の2つの折返し
線を引くには、それら相隣接する各線分の差に応じた割
合(2:2:0.5の割合)で副辺1−2,3−4を分
割し、その分割点aとcを結ぶ線を折返し線R1 とし、
分割点bとdを結ぶ線を折返し線R2 とすれば良い。
【0032】また、図3の図形は、外側主辺1−3の目
盛り数が7.8(この場合には小数点以下を例えば二捨
三入して「8」本ステッチとして糸が透けない様にす
る)で、内側主辺2−4の目盛り数が2.5であるの
で、2目盛り分ずつ短くなる折返し線は、6目盛り分の
R1 と4目盛り分のR2 の2つがある。従って、両主辺
1−3,2−4間に6目盛り分のR1 と4目盛り分のR
2 の2つの折返し線を引くには、それら相隣接する各線
分の差に応じた割合(1.8:2:1.5の割合)で副
辺1−2,3−4を分割し、その分割点aとcを結ぶ線
を折返し線R1 とし、分割点bとdを結ぶ線を折返し線
R2 とすれば良い。
【0033】この様にして、折返し線R1 、R2 …を計
算した後、次のようにして針落ちデータ(ステッチの順
序)を計算する(ステップS12)。この計算方法の理
解を容易にするため、図1の図形を例にして説明する。
【0034】(1)まず、外側主辺1−3を除く、折返
し線R1 〜R4と内側主辺2−4上の合計針落ち数を求
める(以下、便宜上、内側主辺2−4を記号「L」で示
し、外側主辺1−3を記号「U」で示す)。図1の図形
では、外側主辺Uを除く各線分R1 〜R4 、L上の合計
針落ち数は6となる。
【0035】(2)合計針落ち数に応じて各線分の記号
を書き出す。この記号の書き出しは、図1の図形では、
R1 、R2 、R3 、R4 、L,Lの6つとなり、合計針
落ち数と同数の記号が書き出される。この場合に、内側
主辺を意味するLを2つ続けて書いたのは、内側主辺L
上に針落ち点Tが2つあるからであり、従って、内側主
辺L上に針落ち点Tが3つ以上あれば、それと同数だけ
Lを続けて書くことになる。
【0036】(3)書き出した記号の中から、任意の記
号を1つ選び出し、その線分上に最初の中落ち点Q(又
は針落ち点T)を設定する。図1の例では、例えば、R
2 が選び出されている。
【0037】(4)外側主辺Uを除く各線分R1 〜R4
、Lの合計本数を求める。この合計本数は、図1の図
形では、R1 、R2 、R3 、R4 、Lの5本となる。
【0038】(5)上記各線分R1 〜R4 、Lの合計本
数を適当な値(例えば2)で割って四捨五入した値(整
数)を計算する。この値は、図1の図形では、3とな
る。
【0039】(6)上記(3)で選び出したR2 の次に
選び出す線分は、このR2 から数えて上記(5)の計算
値である「3」番目の線分に当たる内側主辺Uとなり、
この内側主辺L上に針落ち点Tを設定する。この場合の
数える順番は、R1 →R2 →R3 →R4 →Lの順にサイ
クリックに数えるものであり、従って、Lの次はR1 →
R2 …と数えることになる。
【0040】(7)以下同様に、順番に「3」番目の線
分を選び出し、その線分上に中落ち点Q(又は針落ち点
T)を設定していく。この場合、各折返し線R1 〜R4
の各々について中落ち点Qは1つで、内側主辺Lの針落
ち点Tは2つと決まっているので、その針落ち数を越え
て線分の選択が重なってしまったときには、その次の針
落ち数に満たない線分を選び出し、その線分上に中落ち
点Q(又は針落ち点T)を設定することになる。ちなみ
に、図1の例では、最後の線分の選択がR2 で重なって
しまうので、その次の針落ち数に満たない線分である内
側主辺Lを選び出し、この内側主辺L上に2つ目の針落
ち点Tを設定する。
【0041】この様にして作成された針落ちデータ(ス
テッチの順序)は、図1の例では、ブロックの頂点の1
番を始点にして、頂点1番→R2 →U→L→U→R3 →
U→R1 →U→R4 →U→L→頂点3番という順番で縫
い目Sを交互に折り返すように刺繍縫いするものとな
る。これにより、10目盛り分の長さの折返し線R1 で
は、10本の縫い目Sが横切り、8目盛り分の長さの折
返し線R2 では、8本の縫い目Sが横切り、6目盛り分
の長さの折返し線R3 では、6本の縫い目Sが横切り、
4目盛り分の長さの折返し線R3 では、4本の縫い目S
が横切るようになり、いずれの折返し線R1 〜R4 で
も、1目盛り当たり1本の縫い目Sが横切る糸密度にな
っていて、各折返し線R1 〜R4 の内側と外側の糸密度
がほぼ同一になる。
【0042】以上の様にして1ブロック分の針落ちデー
タが作成されたならば、カウンタCを1つインクリメン
トして(ステップS13)、ステップS3に戻り(ステ
ップS14)、以後、同様の手順で、次のブロックの針
落ちデータを作成することを繰り返す。これにより、全
てのブロックについて針落ちデータを作成し終えると、
ステップS13でカウンタCがN+1(Nはブロック
数)となり、ステップS14で是(YES)と判断され
て、針落ちデータ演算ルーチンを終了し、メインプログ
ラムに戻る。
【0043】上記実施例によれば、主辺1−3,2−4
の長さの差が所定範囲(例えば2目盛り分)を越えたと
きには、その長さの差に応じた本数の折返し線R1 ,R
2 …を両主辺1−3,2−4間に所定ピッチで配列する
データを作成した後、各折返し線R1 ,R2 …の内側と
外側の縫い目Sの糸密度がほぼ同一になるように各折返
し線R1 ,R2 …毎に中落ち点Qを設定するようにした
ので、主辺1−3,2−4の長さの差に応じて、折返し
線R1 ,R2 …の本数が変わり、それに伴って、中落ち
点Qの位置が糸密度を均一にするように適当に分散する
ことになる。このため、従来のように、中落ち点Qの位
置が1本の線状に連なって目立つようなことはなく、刺
繍縫いの見栄えが良くなる。
【0044】しかも、短い方の主辺2−4上の針落ち点
Tの数も、両主辺1−3,2−4の長さの差に対応した
折返し線R1 ,R2 …の本数に応じて増減するので、両
主辺1−3,2−4の長さの差が幾ら大きくなっても、
それに対応して、短い方の主辺2−4上の針落ち点Tの
数とその間隔が糸密度を均一にするような適切な値とな
り、常にブロック全体の縫い目Sの糸密度を均一にでき
て、この面からも刺繍模様の見栄えを向上することがで
きる。
【0045】尚、本実施例では、ステップS12で、ス
テッチの順序を一定の法則に基づく計算により求めるよ
うにしたが、これに代え、例えば、ステッチの順番を全
てランダムに決めても良い。或は、予め主辺の長さの比
と折返し線の本数に応じて代表的なステッチパターンを
何種類もROM34に記憶しておき、そのステッチパタ
ーンに合わせてステッチの順序を決めるようにしても良
い。更には、折返し線上で折り返したステッチの累計が
ある値になったら、次は通常のステッチにするという方
法を採用しても良い。
【0046】また、ブロックが複数連続し、外側主辺
(長い方の主辺)と内側主辺(短い方の主辺)が途中で
入れ代わるときには、ブロックの頂点の3番から4番へ
(若しくは4番から3番へ)1本のステッチを設け、次
のブロックから始点・終点をそれぞれ2番・4番とすれ
ば、本実施例の針落ちデータ作成方法がそのまま適用で
きる。勿論、これ以外の方法で、始点・終点の位置を工
夫するようにしても、本発明を適用できることは言うま
でもない。
【0047】また、本実施例では、両主辺1−3,2−
4の長さの「差」に対応して、折返し線R1 ,R2 …の
本数を決めたが、両主辺1−3,2−4の長さの「比」
を演算して、その「比」に対応した本数の折返し線を決
めるようにしても良い。更には、各折返し線R1 ,R2
…の長さの差も、2目盛り分に限定されるものではな
い。
【0048】また、本実施例では、ステップM1で、外
部記憶装置39に記憶されている刺繍模様の外形線デー
タを読み出すようにしたが、イメージスキャナやデジタ
イザーを用いて取り込んだ外形線データを制御装置32
のRAM35に記憶しておき、このRAM35から外形
線データを読み出すようにしても良い。
【0049】尚、本実施例では、図1乃至図3の四角形
ブロックを例にして説明したが、三角形ブロックにも同
様に適用でき、また、扇形等の曲線ブロックであって
も、主辺や折返し線が曲線になるだけで、同様に本発明
を適用できる。
【0050】その他、本発明は、サテンステッチ、タタ
ミステッチのいずれにも適用して実施できる等、要旨を
逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0051】
【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなよう
に、輪郭線分の長さの比(差)に応じた本数の折返し線
を両輪郭線分間に所定ピッチで配列するデータを作成し
た後、各折返し線の内側と外側の縫い目の糸密度がほぼ
同一になるように各折返し線毎に中落ち点を設定するよ
うにしたので、中落ち点の位置が糸密度がほぼ同一にな
るように適当に分散して、従来のように中落ち点の位置
が1本の線状に連なって見えることがない。
【0052】しかも、短い方の輪郭線分上の針落ち点の
数も、輪郭線分の長さの比(差)に対応した折返し線の
本数に応じて増減するので、輪郭線分の長さの比(差)
が幾ら大きくなっても、それに対応して、短い方の輪郭
線分上の針落ち点の数とその間隔が糸密度を均一にする
ような適切な値となり、常にブロック全体の縫い目の糸
密度を均一にでき、上述した事情と相俟って、刺繍模様
の見栄えを良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック模様の外形と
実際の縫い目を示す図
【図2】一般的な四角形ブロックについて折返し線の計
算方法を説明する図
【図3】他の四角形ブロックについて折返し線の計算方
法を説明する図
【図4】針落ちデータ作成のメインルーチンを示すフロ
ーチャート
【図5】針落ちデータ演算ルーチンを示すフローチャー
ト(その1)
【図6】針落ちデータ演算ルーチンを示すフローチャー
ト(その2)
【図7】刺繍ミシンとその制御装置全体の斜視図
【図8】電気的構成を示すブロック図
【図9】制御装置のRAMのメモリエリアを概念的に示
す図
【図10】中落ち点(折返し線)のない場合の縫い方を
説明する図
【図11】三角形模様における頂点の番号の付し方を説
明する図
【図12】一般的な模様をブロック化した状態を示す図
【図13】従来の針落ち点を示す図
【図14】従来の他の方法による針落ち点を示す図
【符号の説明】
15は縫針、18は刺繍枠、20はX軸送りモータ、2
6はY軸送りモータ、32は制御装置(演算手段、折返
し線作成手段、針落ちデータ作成手段)、39は外部記
憶装置、P及びTは針落ち点、Qは中落ち点、R1 〜R
4 は折返し線、Lは内側主辺(輪郭線分2−4)、Uは
外側主辺(輪郭線分1−3)を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刺繍模様の各ブロックの相対向する1組
    の輪郭線分を交互に縫い目線で結ぶ刺繍縫いを行う刺繍
    ミシンのための針落ちデータを作成するものにおいて、
    前記刺繍模様の各ブロックの相対向する1組の輪郭線分
    の長さの比又は差を演算する演算手段と、この演算手段
    により演算した長さの比又は差が所定範囲を越えたとき
    に、その長さの比又は差に応じた本数の折返し線を前記
    1組の輪郭線分間に所定ピッチで配列するデータを作成
    する折返し線作成手段と、前記各折返し線の内側と外側
    の縫い目の糸密度がほぼ同一になるように各折返し線毎
    に中落ち点を設定し、この中落ち点から前記輪郭線分上
    の針落ち点へ縫い目を折り返すように針落ちデータを作
    成する針落ちデータ作成手段とを具備して成る刺繍ミシ
    ン用針落ちデータ作成装置。
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