JP2924257B2 - 刺繍データ作成装置 - Google Patents

刺繍データ作成装置

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JP2924257B2
JP2924257B2 JP7704191A JP7704191A JP2924257B2 JP 2924257 B2 JP2924257 B2 JP 2924257B2 JP 7704191 A JP7704191 A JP 7704191A JP 7704191 A JP7704191 A JP 7704191A JP 2924257 B2 JP2924257 B2 JP 2924257B2
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敦也 早川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は刺繍データ作成装置に関
するものであり、特に、刺繍領域を複数の部分刺繍領域
に分割して刺繍を行う場合の見映の向上に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】刺繍領域を縫目で埋める刺繍を行う場
合、複数の部分刺繍領域に分割することがある。本出願
人による特願平1−26654号の出願に記載の刺繍
データ作成装置においては、刺繍領域を自動的に複数の
部分刺繍領域に分割し、各部分刺繍領域を規定するデー
タを作成するようにされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、刺繍領
域を複数に分割して刺繍を行う場合、隣接する部分刺繍
領域にそれぞれ形成される縫目の間に隙間が生ずること
がある。被刺繍材に対する針落ち位置のずれや縫目の形
成に伴う被刺繍材の縮み,伸び等により隙間が生ずるこ
とがあるのであり、刺繍の見映が悪くなる。本発明は、
刺繍領域を複数の部分刺繍領域に分割して刺繍を行うに
当たり、隣接する部分刺繍領域間に隙間を生ずることな
く縫目を形成することができる刺繍データの作成可能な
装置を提供することを課題として為されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の刺繍データ作成
装置は、上記の課題を解決するために、図1に示すよう
に、刺繍領域の外形線を規定する外形線データを記憶す
る外形線データ記憶手段1と、外形線データに基づき、
外形線の内側において互に重なり合う部分を有する複数
の部分刺繍領域を設定する部分刺繍領域データを作成す
る部分刺繍領域データ作成手段2とを含むように構成さ
れる。「複数の部分刺繍領域が互に重なり合う部分を有
する」場合には、複数の部分刺繍領域が部分的に重なり
合う場合や、ある部分刺繍領域全体が別の部分刺繍領域
の一部と重なり合う場合がある。本発明の一実施態様で
ある刺繍データ作成装置においては、部分刺繍領域デー
タ作成手段2が、(a) 刺繍領域を複数の部分刺繍領域に
分割するとともに、それらの部分刺繍領域において針が
落ちるべき辺である針落ち辺を設定する刺繍領域分割手
段と、(b) 複数の部分刺繍領域のうち隣接する2個の部
分刺繍領域の境界線が、一方の部分刺繍領域の針落ち辺
であって他方の部分刺繍領域の針落ち辺ではない場合
に、境界線が針落ち辺ではない第一部分刺繍領域を、境
界線が針落ち辺である第二部分刺繍領域側に延ばすこと
により、それら2個の部分刺繍領域を重ね合わせる部分
刺繍領域重ね合わせ手段とを含むものとされる。 本発明
の別の実施態様である刺繍データ作成装置においては、
部分刺繍領域重ね合わせ手段が、第一部分刺繍領域の針
落ち辺を、その針落ち辺の延長線上にあって第二部分刺
繍領域を横断する線分を複数に分割して得られる長さだ
け第二部分刺繍領域側に延ばすものとされる。 本発明の
さらに別の実施態様である刺繍データ作成装置において
は、部分刺繍領域重ね合わせ手段が、第一部分刺繍領域
の針落ち辺を、予め定められた長さだけ第二部分刺繍領
域側に延ばすものとされる。なお、「予め定められた長
さ」は、例えば、刺繍領域の大きさに応じて設定され
る。 本発明のさらに別の実施態様である刺繍データ作成
装置においては、刺繍領域分割手段が、外形線を規定す
る複数の頂点の1つである反転点において、刺繍領域を
分割する反転点分割手段を含むものとされ、その反転点
分割手段が、外形 線が、その外形線を規定する複数の
頂点の1つである判定点において刺繍領域の外側に屈折
し、かつ、判定点の両側において、刺繍領域全体に対し
て設定される縫い方向に直角で判定点を通る直線に対し
て同じ側に存在する場合に、その判定点を、外形線が刺
繍領域の外側に反転する反転点であるとし、その反転
点とその反転点に近接する頂点とを結ぶ線分により刺繍
領域を分割するものとされる。なお、「刺繍領域全体に
対して設定される縫い方向」は、例えば、刺繍領域の外
形線を規定する複数の頂点のうち、互いに直交する2方
向において互いに最も離れた2対の頂点をそれぞれ選択
し、選択された2対の頂点のうち互いの間隔が長い方の
1対を結ぶ直線の方向とされる。 本発明のさらに別の実
施態様である刺繍データ作成装置においては、刺繍領域
分割手段が、部分刺繍領域の各々について、それら部分
刺繍領域の外形線を規定する複数の頂点のうち、互いに
直交する2方向において互いに最も離れた2対の頂点を
それぞれ選択し、選択された2対の頂点のうち互いの間
隔が長い方の1対を結ぶ直線の方向を部分刺繍領域の縫
い方向とするとともに、その縫い方向にほぼ直交して縫
目が形成されるように前記針落ち辺を決定するものとさ
れる。
【0005】
【作用】複数の部分刺繍領域が互に重なり合う部分を有
する場合、その重なり合う部分にそれぞれ形成された縫
目は互に重なり、部分刺繍領域間に隙間が生ずることが
ない。例えば、隣接する刺繍領域の一方を延長してその
延長部が他方の刺繍領域と重なり合うようにすれば、そ
れら部分刺繍領域の境界に隙間が生ずることがなくな
り、また、隣接する部分刺繍領域の一方について、その
部分刺繍領域に続くとともに他方の部分刺繍領域に含ま
れる付加的な部分刺繍領域を設定し、それら両部分刺繍
領域について連続的に縫目を形成すれば隣接する部分刺
繍領域間に隙間が生ずることがなくなるのである。
【0006】
【発明の効果】このように本発明の刺繍データ作成装置
によれば、刺繍領域が複数の部分刺繍領域により構成さ
れる場合でも、部分刺繍領域間に隙間なく縫目を形成す
ることができる刺繍データを作成することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2は本発明の一実施例である刺繍デー
タ作成装置6とミシン8とを含む自動刺繍システムの斜
視図である。ミシンテーブル10上にミシンアーム12
が配設され、その前端部に針棒支持ケース14が左右方
向に移動可能に取り付けられている。針棒支持ケース1
4は5本の針棒16を上下動可能に支持しており、各針
棒16の下端には針18が取り付けられている。各針1
8にはそれぞれ、図示しない糸供給源から針棒支持ケー
ス14上の糸調子器20および天秤22を経て種類の異
なる糸が供給される。針棒支持ケース14はミシンアー
ム12に取り付けられた針選択モータ24により駆動さ
れて移動し、5本の針棒16および針18のいずれかを
使用位置に位置決めする。使用位置に位置決めされた針
棒16は図示しない動力伝達機構を介してミシンモータ
26に連結され、上下方向に往復動させられる。使用位
置にある針棒16に対向する位置にミシンテーブル10
からミシンベッド28が突設されており、そのミシンベ
ット28に針18と共同して被縫製物である加工布Wに
縫目を形成するための糸輪捕捉器(図示省略)が設けら
れている。
【0008】ミシンテーブル10の両側方には2個のY
方向移動枠30(図2には一方のみ図示)が矢印Yの方
向に移動可能に設けられており、図示しないY軸駆動モ
ータにより正逆両方向に任意の距離だけ移動させられ
る。両Y方向移動枠30間には支持枠32が掛け渡され
ており、その支持枠32によりX方向移動枠34が矢印
Xの方向に移動可能に支持されている。X方向移動枠3
4は、図示しないX軸駆動モータにより正逆両方向に任
意の距離だけ移動させられるとともに、加工布Wを着脱
可能に保持する加工布保持枠36が取り付けられてお
り、加工布保持枠36はX方向,Y方向移動枠34,3
0の移動によりX−Y平面上の任意の位置へ移動するこ
とができる。上記Y方向移動枠30,Y軸駆動モータ,
X方向移動枠34,X軸駆動モータ,加工布保持枠36
等が加工布送り装置38を構成している。
【0009】上記ミシン8には、主制御装置42および
入力装置44が接続されている。入力装置44は、キー
ボード46,マウス48,ライトペン50およびCCD
方式のイメージリーダ51を含んでいる。マウス48お
よびライトペン50は表示装置52との共同によりデー
タを選択入力するものである。キーボード46から入力
されたデータ,主制御装置42において作成されたデー
タ,ミシン8から送られたデータ等も表示装置52に表
示される。主制御装置42には外部記憶装置54が接続
されている。この外部記憶装置54は磁気ディスク装置
もしくは磁気テープ装置で構成される。
【0010】主制御装置42は、図3に示すように、C
PU60,ROM62およびRAM64がバスで接続さ
れて成るコンピュータを主体とするものであり、CPU
60には入出力ポート66が接続されている。入出力ポ
ート66には駆動回路68,70,72を介して針選択
モータ24,ミシンモータ26,加工布送り装置38が
それぞれ接続されている。CPU60にはまた、入力制
御回路74を介して入力装置44が接続され、データが
入力されるとともに、表示制御回路76を介して表示装
置52が接続され、表示を制御するようにされている。
【0011】RAM64には、図4に示すように、外形
線データエリア80,分割未済スタックエリア82,分
割済みスタックエリア84,隣接刺繍領域データエリア
86,刺繍データエリア88等がワーキングエリアと共
に設けられている。また、ROM62には、図5に示す
刺繍データ作成ルーチン,図6に示す刺繍領域分割ルー
チン,図7に示す部分刺繍領域重ねルーチン等、縫製に
必要な種々のルーチンが格納されている。以下、図8に
示す英小文字“y”の形をした刺繍領域90を例に取
り、刺繍データの作成を説明する。
【0012】まず、ステップS1(以下、S1と略記す
る。他のステップについても同じ。)において、刺繍デ
ータが作成される刺繍領域の外形線データが外部記憶装
置54から読み込まれて外形線データエリア80に格納
される。刺繍領域の外形線データは外形を画定するのに
必要な点の座標から成る座標群により構成され、オペレ
ータにより入力装置44を使用して予め外部記憶装置5
4に入力されている。刺繍領域90の外形線データは、
図9に示すようにP1 〜P8 の8個の頂点の座標を含
む。
【0013】次いでS2が実行され、S1において読み
込まれた刺繍領域90が複数に分割される。この分割
は、図6に示す刺繍領域分割ルーチンに従って行われ
る。まず、S101において刺繍領域90を画定する外
形線データ、すなわちP1 〜P8 の8個の点の座標デー
タが分割未済スタックエリア82に格納され、次いでS
102において分割未済スタックエリア82に刺繍領域
データがあるか否かの判定が行われる。今、この判定は
YESであり、S103において刺繍領域90を画定す
る8個の頂点のうち、X座標の最大値を有する点Pxm
ax,最小値を有する点PxminならびにY座標の最
大値を有する点Pymax,最小値を有する点Pymi
nが求められる。刺繍領域90の場合、点P7 がPxm
ax,点P3 がPxmin,点P6 がPymax,点P
8 がPyminにそれぞれ相当する。続いてS104に
おいてPxmaxとPxminとを結ぶ線分Pxmax
PxminがPymaxとPyminとを結ぶ線分Py
maxPyminより長いか否かの判定が行われる。線
分PxmaxPxminの方が長い場合にはS104の
判定がYESとなり、S105において線分Pxmax
Pxminの方向が縫い方向と定められるとともに、P
xmaxが刺繍領域のMAX点とされ、PxminがM
IN点とされる。また、線分PymaxPyminの方
が長い場合にはS104の判定がNOとなり、S106
において線分PymaxPyminの方向が縫い方向と
定められるとともに、Pymaxが刺繍領域のMAX点
とされ、PyminがMIN点とされる。刺繍領域90
の場合、線分PxmaxPxminより線分Pymax
Pyminの方が長く、S104の判定がNOとなり、
図9に示すように、点Pyminである点P8 と点Py
maxである点P6 とを結ぶ方向が縫い方向とされると
ともに、点P8 がMIN点,点P6 がMAX点とされ
る。
【0014】縫い方向およびMAX点,MIN点の設定
後、S107において刺繍領域の外形線がMAX点およ
びMIN点において2つの部分外形線に分割される。刺
繍領域を画定する頂点の座標データは、座標番号(Pに
付された番号)順に外形線データエリア80に格納され
ており、MIN点の座標からMAX点の座標に時計方向
に向かう側に並ぶ座標により規定される部分外形線と、
反時計方向に向かう側に並ぶ座標により規定される部分
外形線とに分けられるのであり、刺繍領域90の場合、
点P8 ,P1 ,P2 ,P3 ,P4 ,P5 ,P6 により画
定される部分外形線と、点P8 ,点P7 ,点P6 により
画定される部分外形線とに分けられる。そして、S10
8において各部分外形線中に外方に反転する点Psがあ
るか否かの判定が行われる。外方に反転するとは、刺繍
進行方向(この場合、MIN点からMAX点に向かう方
向を進行方向とする)に対して逆方向でかつ刺繍領域の
外側に屈折することである。部分外形線を画定する点が
刺繍領域の外側に屈折する点であるか否かは、部分外形
線を反時計方向に進行する場合には、判定が行われる点
(判定点と称する)と直前に判定が行われた点とを結ぶ
ベクトルに対して、判定点の次に判定が行われる点が右
側に位置するか否かにより行われ、次の判定点が右側に
あれば判定点は刺繍領域の外側に屈折する点であると判
定される。部分外形線を時計方向に進行する場合には、
判定点と直前に判定が行われた点とを結ぶベクトルに対
して、判定点の次に判定が行われる点が左側に位置する
か否かにより判定が行われ、次の判定点が左側にあれば
判定点は刺繍領域の外側に屈折する点であると判定され
る。また、判定点が反転する点であるか否かは、MAX
点とMIN点とを結ぶ直線と直交し、判定点を通る直線
に対して、次に判定が行われる点が既に判定が行われた
点と同じ側にあるか否かにより行われる。同じ側にあれ
ば反転する点と判定される。刺繍領域90の場合、外方
に反転する点Psとして点P5 が検出される。
【0015】S108においては、2つの部分外形線の
それぞれについて外方に反転する点が判定される。そし
て、刺繍領域90の場合、外方に反転する点があるため
S108の判定がYESとなり、S109において刺繍
領域90が分割される。この分割は、反転点Psに対し
て、部分外形線の進行方向において最も近い点が選択さ
れ、その点と反転点Psとを結ぶ直線において行われ
る。刺繍領域90の場合、部分外形線の進行方向におい
て反転点P5 に最も近いのは点P2 であり、刺繍領域9
0が、点P2 3 4 5 により画定される第一部分刺
繍領域92と、点P8 1 2 5 6 7 により画定
される第二部分刺繍領域94とに分割される。また、各
部分刺繍領域毎に縫い方向が設定される。この設定は、
分割前の刺繍領域の縫い方向の設定と同様に行われる
が、縫い方向を規定する点が部分刺繍領域の境界線上に
位置する場合には、境界線の中点に変更される。第一部
分刺繍領域92の場合、図10に示すように縫い方向は
点P5 と点P3 とによって規定されるが、点P5 は境界
線上の点であるため点P5 と点P2 との中点が縫い方向
を規定する点とされる。分割後、S110において、第
一,第二部分刺繍領域92と94とが線分P5 2 を境
界線として隣接していることを示す隣接刺繍領域データ
が隣接刺繍領域データエリア86に格納される。次い
で、S111において2個の部分刺繍領域92,94の
各データが分割未済スタックエリア82に格納されてル
ーチンの実行はS102に戻る。
【0016】分割未済スタックエリア82にはデータが
格納されているためS102の判定はYESとなり、第
一部分刺繍領域92についてS103〜S108が刺繍
領域90の場合と同様に行われる。第一部分刺繍領域9
2には外方に反転する点がないためS108の判定がN
Oとなり、S112において第一部分刺繍領域92のデ
ータが分割済みスタックエリア84に格納されてルーチ
ンの実行はS102に戻る。分割未済スタックエリア8
2にはまだ第二部分刺繍領域94のデータが格納されて
いるためS102の判定はYESとなり、第二部分刺繍
領域94についてS103〜S108が実行される。第
二部分刺繍領域94も外方に反転する点がないためS1
08の判定がNOとなり、その外形線を規定するデータ
が分割済みスタックエリア84に格納される。このデー
タの格納により分割未済スタックエリア82のデータが
なくなり、S102の判定がNOとなってルーチンの実
行が終了する。
【0017】次にS3が実行され、部分刺繍領域につい
て重なり領域が設定される。この設定は、図7に示す部
分刺繍領域重ねルーチンに従って行われる。まず、S2
01において隣接刺繍領域データエリア86に格納され
ている隣接刺繍領域データが取り出される。第一,第二
部分刺繍領域92,94が境界線P5 2 を境界として
隣接していることを示すデータが取り出されるのであ
り、次にS202において2個の部分刺繍領域の隣接す
る縫目の方向が交差するか否かの判定が行われ、交差す
る場合に部分刺繍領域の重ね合わせが行われる。部分刺
繍領域の縫目の方向が交差していない場合には、それら
隣接する縫目が相前後して形成されるため、針落ち位置
の誤差や加工布の伸び縮みの累積がなく、目につくほど
の隙間は生じないのに対し、縫目の方向が交差している
場合には、互に隣接する縫目の間に針落ち位置の誤差等
の累積に基づいて目につくほどの隙間が生じることがあ
るからである。
【0018】縫目の方向が交差するか否かの判定は、2
個の部分刺繍領域の境界線が、一方の部分刺繍領域の針
落ち辺であって他方の部分刺繍領域の針落ち辺ではない
か否かにより行われる。縫目は、縫い方向とほぼ直交す
る方向に形成され、縫い方向が設定されれば互につなが
れる2本の針落ち辺が決まる。第一部分刺繍領域92の
場合、針落ち辺は、点P4 ,P5 により規定される辺お
よび点P3 ,点P2 により規定される辺であり、第二部
分刺繍領域94の場合、針落ち辺は、点P1 ,P2 ,P
5 ,P6 により規定される辺および点P8 ,点P7 によ
り規定される辺である。そして、境界線が一方の部分刺
繍領域の針落ち辺であって、他方の部分刺繍領域の針落
ち辺ではない場合に、隣接する部分刺繍領域の縫目の方
向が交差していると判定される。したがって、第一部分
刺繍領域92と第二部分刺繍領域94との場合、縫目の
方向は交差しており、S202の判定がYESとなり、
S203においてそれらの重ね合わせが行われる。
【0019】この重ね合わせは、境界線が針落ち辺でな
い方の部分刺繍領域(第一部分刺繍領域92)を、その
縫い方向に平行に他方の部分刺繍領域(第二部分刺繍領
域94)側に延ばすことにより行われる。具体的には、
境界線が針落ち辺でない部分刺繍領域について、境界線
を規定する2個の点のうちの一方の点の位置を、その点
が属する針落ち辺の延長線上の点に変更する。この場
合、針落ち辺(点P4 ,P5 により規定される辺)と、
隣接する部分刺繍領域(第二部分刺繍領域94)の外形
線(点P7 ,P8 により規定される線)との交点が求め
られ、その交点と境界点(点P5 )とを結ぶ直線を複数
に分割して得られる長さだけ境界点から離れた位置が新
たな点(点P5 ´)とされる(図11参照)。また、境
界線を規定する他方の点(点P2 )についても同様にし
て、その境界点が属する針落ち辺(点P3 ,P2 により
規定される辺)の延長線上に新たな点(点P2 ´)が設
定される。このように境界点が変更されたならば、分割
済みスタックエリア84に格納された部分刺繍領域を規
定する点のデータのうち、境界点が変更された部分刺繍
領域(第一部分刺繍領域92)の境界点(P5 ,P2
の座標データが新たな点(P5 ´,P2 ´)の座標デー
タと置換される。なお、これら重ね合わされた2個の部
分刺繍領域については、重ね合わせ時に変形された部分
刺繍領域を変形されない部分刺繍領域より先に刺繍を行
うことを指示する縫い順データが作成される。また、隣
接刺繍領域データが複数ある場合、S202,S203
では全部の隣接刺繍領域データについて処理が行われ、
処理の終了後、S4が実行される。
【0020】S4においては刺繍データが作成される。
刺繍データとして、ブロックデータ,刺繍進行方向を指
示するデータおよび縫目ピッチを含むデータあるいは針
落ち点データが作成される。ブロックデータは、部分刺
繍領域を画定する頂点の座標データにより構成され、あ
るいは縫い方向を規定する2個の点の座標データおよび
縫い方向と直交する複数本の直線と部分刺繍領域の外形
線との交点の座標データにより構成される。また、針落
ち点データは、縫い方向と直交する直線を、針落ち辺上
において予め設定された縫いピッチずつ移動させること
により得られる針落ち辺との交点の座標データにより構
成される。そして、S5においてS4で作成された刺繍
データが外部記憶装置54に格納されてルーチンの実行
は終了する。このように作成された刺繍データに従って
刺繍領域90に刺繍を施せば、図12に示すように縫目
が形成される。第一部分刺繍領域92の縫目は第二部分
刺繍領域94内まで形成され、第一,第二部分刺繍領域
92,94間に隙間が生ずることがないのである。
【0021】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、外部記憶装置54もしくは外形線データエ
リア80が外形線データ記憶手段1を構成し、ROM6
2のS101〜S112,S201〜S203を記憶す
る部分ならびにCPU60およびRAM64のそれらス
テップを実行する部分が部分刺繍領域データ作成手段を
構成しているのである。さらに、ROM62のS101
〜S109,S111およびS112を記憶する部分な
らびにCPU60およびRAM64のそれらステップを
実行する部分が刺繍領域分割手段を構成すると同時に反
転点分割手段を構成し、ROM62のS110およびS
201〜S203を記憶する部分ならびにCPU60お
よびRAM64のそれらステップを実行する部分が部分
刺繍領域重ね合わせ手段を構成しているのである。
【0022】なお、上記実施例においては、縫目の方向
が交差する2個の部分刺繍領域の一方を変形することに
より互に重なり合うようにされていたが、図13および
図14に示すように、縫目の方向が同じ方向の隣接部分
刺繍領域100,102についても、一方の部分刺繍領
域100を二点鎖線で示すように変形し、互に重なるよ
うにしてもよい。縫目の方向が同じ場合であっても、針
落ち位置の誤差等の累積によって縫目間に隙間が生ずる
ことがあるのであり、重ね合わされた部分刺繍領域10
0,102には縫目が重なって形成され、隙間が生ずる
ことがない。
【0023】また、上記実施例において第一,第二の部
分刺繍領域92,94を重ね合わせる場合、第一部分刺
繍領域92の針落ち辺を予め定められた長さだけ第二部
分刺繍領域94側に延長するようにしてもよい。この場
合、延長する長さは刺繍領域の大きさに応じて設定すれ
ばよい。
【0024】さらに、上記実施例においては隣接する2
個の部分刺繍領域の一方を変形して、それら部分刺繍領
域を重ね合わせるようにされていたが、新たに部分刺繍
領域を設定して重ね合わせるようにしてもよい。前記第
一,第二部分刺繍領域92,94を例に取れば、それら
の境界線を規定する点P5 ,P2 および新たに設定され
た点P5 ´,P2 ´の4点により規定される部分刺繍領
域を設定し、第一部分刺繍領域92の縫目と同じ方向に
縫目が形成されるようにするのである。
【0025】
【0026】また、上記実施例においては、2個の部分
刺繍領域を互に重ね合わせる場合を例に取って説明した
が、3個以上の部分刺繍領域について互に重なり合う部
分が生ずるように部分刺繍領域データを作成してもよ
い。
【0027】その他、特許請求の範囲を逸脱することな
く、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を概念的に示すブロック図であ
る。
【図2】 本発明の一実施例である刺繍データ作成装置
およびミシンを含む自動刺繍システムを示す斜視図であ
る。
【図3】 上記刺繍データ作成装置の主制御装置の構成
を示す図である。
【図4】 上記主制御装置の主体を成すコンピュータの
RAMの構成を示す図である。
【図5】 上記コンピュータのROMに格納された刺繍
データ作成ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】 上記コンピュータのROMに格納された刺繍
領域分割ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】 上記コンピュータのROMに格納された部分
刺繍領域重ねルーチンを示すフローチャートである。
【図8】 上記刺繍データ作成装置により刺繍データが
作成される刺繍領域の一例を示す図である。
【図9】 上記刺繍領域が2個の部分刺繍領域に分割さ
れた状態を示す図である。
【図10】 上記2個の部分刺繍領域の各縫い方向を示
す図である。
【図11】 上記2個の部分刺繍領域が重ねられた状態
を示す図である。
【図12】 上記刺繍領域について縫目が形成された状
態を示す図である。
【図13】 互に重ねられる2個の部分刺繍領域の別の
例を示す図である。
【図14】 図13に示す部分刺繍領域に縫目が形成さ
れた状態を示す図である。
【符号の説明】
6 刺繍データ作成装置 8 ミシン 42 主制御装置 80 外形線データエリア 88 刺繍データエリア 90 刺繍領域 92 第一部分刺繍領域 94 第二部分刺繍領域 100 部分刺繍領域 102 部分刺繍領域

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】刺繍領域の外形線を規定する外形線データ
    を記憶する外形線データ記憶手段と、 前記外形線データに基づき、前記外形線の内側において
    互いに重なり合う部分を有する複数の部分刺繍領域を設
    定する部分刺繍領域データを作成する部分刺繍領域デー
    タ作成手段とを含むことを特徴とする刺繍データ作成装
    置。
  2. 【請求項2】前記部分刺繍領域データ作成手段が、 前記刺繍領域を複数の部分刺繍領域に分割するととも
    に、それらの部分刺繍領域において針が落ちるべき辺で
    ある針落ち辺を設定する刺繍領域分割手段と、 前記複数の部分刺繍領域のうち隣接する2個の部分刺繍
    領域の境界線が、一方の部分刺繍領域の針落ち辺であっ
    て他方の部分刺繍領域の針落ち辺ではない場合に、境界
    線が針落ち辺ではない第一部分刺繍領域を、境界線が針
    落ち辺である第二部分刺繍領域側に延ばすことにより、
    それら2個の部分刺繍領域を重ね合わせる部分刺繍領域
    重ね合わせ手段と を含む請求項1に記載の刺繍データ作
    成装置。
  3. 【請求項3】前記部分刺繍領域重ね合わせ手段が、前記
    第一部分刺繍領域の針落ち辺を、その針落ち辺の延長線
    上にあって前記第二部分刺繍領域を横断する線分を複数
    に分割して得られる長さだけ第二部分刺繍領域側に延ば
    すものである請求項2に記載の刺繍データ作成装置。
  4. 【請求項4】前記部分刺繍領域重ね合わせ手段が、前記
    第一部分刺繍領域の針落ち辺を、予め定められた長さだ
    け前記第二部分刺繍領域側に延ばすものである請求項2
    に記載の刺繍データ作成装置。
  5. 【請求項5】前記刺繍領域分割手段が、前記外形線を規
    定する複数の頂点の1つである反転点において、前記刺
    繍領域を分割する反転点分割手段を含み、その反転点分
    割手段が、外形線が、その外形線を規定する複数の頂
    点の1つである判定点において刺繍領域の外側に屈折
    し、かつ、判定点の両側において、前記刺繍領域全体に
    対して設定される縫い方向に直角で前記判定点を通る直
    線に対して同じ側に存在する場合に、その判定点を、外
    形線が刺繍領域の外側に反転する反 転点であるとし、
    その反転点とその反転点に近接する頂点とを結ぶ線分に
    より前記刺繍領域を分割するものである請求項2ないし
    4のいずれかに記載の刺繍データ作成装置。
  6. 【請求項6】前記刺繍領域分割手段が、前記部分刺繍領
    域の各々について、それら部分刺繍領域の外形線を規定
    する複数の頂点のうち、互いに直交する2方向において
    互いに最も離れた2対の頂点をそれぞれ選択し、選択さ
    れた2対の頂点のうち互いの間隔が長い方の1対を結ぶ
    直線の方向を部分刺繍領域の縫い方向とするとともに、
    その縫い方向にほぼ直交して縫目が形成されるように前
    記針落ち辺を決定するものである請求項2ないし5のい
    ずれかに記載の刺繍データ作成装置。
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