JP2861078B2 - Ｉｃハンドラのデバイス供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、ICハンドラにおけるテスト部に向けてICデ
バイスを自重滑降により供給するICハンドラのデバイス
供給装置に関するものである。

［従来の技術］ ICハンドラは、ICデバイスをテスト部におけるテスト
ヘッドに装着させて、このICデバイスの高温または低温
環境下における動作試験・測定を行い、この試験結果に
基づいて品質毎に分類して再収納するするために用いら
れるものであって、このICハンドラにはデバイス供給機
構と、このデバイス供給機構から供給されるICデバイス
を１個ずつ分離してテスト部に搬送するローダ側搬送機
構と、試験済みのICデバイスをアンローダ部に送り込む
アンローダ側搬送機構とから構成される。

ここで、ICデバイスはマガジン内に多数収納させてお
き、このマガジンを傾斜させることによって、その内部
からICデバイスを自重滑降させて、順次１個ずつ分離し
てローダ側搬送機構に送り込むようにしている。このた
めに、デバイス供給部にはマガジンストッカを設けて、
このマガジンストッカに多数のマガジンを積み重ね状態
にして収容させるようにしている。しかも、マガジンを
ロードする頻度を少なくするために、マガジンストッカ
にはマガジンを複数列積み重ねるように収容する構成と
したものが用いられる。

而して、マガジンストッカにマガジンを複数列収容す
る場合においては、従来は、前進，下降，後退，上昇の
各動作からなる矩形運動を行うマガジン搬送手段を用い
るようにしていた。そして、まずマガジンストッカの下
端部から各列のマガジンをそれぞれ１本ずつ分離してこ
のマガジン搬送手段上に移行させて、該マガジン搬送手
段を矩形運動させることによって、マガジンストッカか
ら離れた位置において、このマガジン搬送手段から１本
のマガジンのみを他から分離してマガジン傾動手段に送
り込むようになし、該マガジン傾動手段によりこのマガ
ジンをクランプさせると共に、その基端部を持ち上げる
ように傾斜させることによって、このマガジン内のICデ
バイスを自重滑走させることにより順次１個ずつ取り出
して、ローダ側搬送路に送り込むようにしたものが従来
から用いられている。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、前述した従来技術の装置にあっては、マガ
ジン収容部から取り出した複数本のマガジンを１本ずつ
分離するためにマガジン搬送手段を矩形運動という複雑
な動作を行わせるようにしており、このために、マガジ
ンの供給機構におけるマガジン搬送手段の駆動機構の構
成が複雑となる。また、マガジンからのICデバイスの排
出が完了した後には、マガジン傾動手段を水平状態に戻
して、クランプ状態を解除して空マガジンを排出し、然
る後に新たなマガジンを位置決めしてこのマガジン傾動
手段に装架し、それを傾斜状態にしなければならない。
このために、マガジンの入れ替え作業には多大の時間を
要する。そこで、マガジンを１本ずつクランプして傾動
させるようにした場合には、マガジンの入れ替え頻度が
多くなるために、装置の稼動中におけるマガジン交換に
要する時間が全体として長くなるという問題点もある。

本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、そ
の目的とするところは、構成が簡単で、しかもマガジン
の交換頻度を少なくすることができるようにしたICハン
ドラのデバイス供給装置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 前述した目的を達成するために、本発明は、多数のIC
デバイスを収納したマガジンを複数列積み重ねて収容す
るマガジンストッカと、前記マガジンストッカから分離
された各列１本ずつのマガジンを載置して、これら複数
のマガジンを水平方向に搬送するマガジン搬送手段と、
該マガジン搬送手段により所定の位置にまで搬送された
複数のマガジンをクランプ保持するマガジンクランプ手
段と、該マガジンクランプ手段を前記マガジン搬送手段
から各マガジンを受け取る位置と、各マガジンのICデバ
イスを排出する位置との間に移動させるようにガイドす
るガイド手段と、前記マガジンクランプ手段を水平状態
と所定角度傾斜した状態との間に傾動変位させるため
に、前記ガイド手段を傾動させる傾動手段と、前記マガ
ジンクランプ手段が傾動可能に連結され、該マガジンク
ランプ手段を前記ガイド部材に沿って搬送する横送り手
段と、前記マガジンクランプ手段に設けられ、クランプ
された各マガジンのICデバイスの走行路にそれぞれ特立
に開閉可能なシャッタとを備える構成としたことをその
特徴とするものである。

［作用］ このような構成を採用することによって、複数列のマ
ガジンストッカから供給される複数本のマガジンは、マ
ガジン搬送手段による水平搬送、傾動手段による傾動、
横送り手段による傾動状態での搬送というように、単純
な動作でマガジンストッカからICデバイスを排出する位
置に移行して、順次ICデバイスをテスト部に搬送できる
ようになる。また、複数のマガジンを同時にクランプ・
傾動させるように構成しているので、マガジンクランプ
手段にクランプされた複数本のマガジンの全てが空にな
ったときに初めて新たなマガジンと交換すればよいこと
になり、マガジンの交換頻度が少なくなり、全体として
のICデバイス供給時間の短縮化を図ることができる。し
かも、傾動手段によりマガジンクランプ手段を直接傾動
させるのではなく、マガジンクランプ手段を横送りする
際にガイドするガイド手段を傾動させるようにしている
から、傾動後に行われる横送り手段による搬送は極めて
軽い負荷で円滑に搬送され、ICデバイスの排出位置での
位置決め等を行う上で極めて有利になる。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図にデバイス供給装置の基本構成を示し、第２図
にICハンドラを全体構成を示すものであって、第２図か
ら明らかなように、装置本体１の上部にはローダ部Ｌが
形成され、テスト部Ｔは中間部に、アンローダ部Ｕがそ
れぞれ形成されている。そして、このローダ部ＬからIC
デバイスをテスト部Ｔに搬送するために、ローダ側シュ
ートLSが設けられ、またテスト部Ｔからアンローダ部Ｕ
にICデバイスを搬送するために、アンローダ側シュート
USが設けられている。これらローダ側及びアンローダ側
シュートLS,USは傾斜状態にして設けられており、ICデ
バイスはこれら各シュートLS,USを自重で滑降するよう
になっている。

ここで、このICハンドラにおいては、第３図に示した
ように、多数のDIP型のICデバイス２を並べた状態にし
て収納するマガジン３が用いられ、このマガジン３はロ
ーダ部Ｌに設置したマガジンストッカ10に装着される。
マガジンストッカ10は、装置本体１の天板1aに立設した
一対のポスト11,11からなり、該各ポスト11には、相対
向するように複数箇所（図面においては３箇所）にマガ
ジン位置決め用のガイド部11aを備える構成となってお
り、このためにマガジンストッカ10にはマガジン３は複
数列（図面においては３列）各ガイド部11a,11a間に積
み重ねた状態にして多数収納されるようになっている。
そして、このマガジンストッカ10に収容したマガジン３
は各列につきそれぞれ下方から１本ずつから分離して取
り出されるようになっている。このマガジン３の分離機
構としては、第４図に示したように、ポスト11に装着し
た分離爪12とポスト11,11間の下部位置に配設した各一
対のシリンダ13,14,14とから構成される。

次に、20,20はマガジン搬送手段を示し、該マガジン
搬送手段20,20には、第５図に示したように、それぞれ
各列のマガジン３を収容させるマガジン収容部20aが３
箇所設けられている。そして、このマガジン搬送手段2
0,20間には連結部材21が架け渡されて設けられており、
該連結部材21はロータリシリンダ22に連結した駆動板23
に突設したピン24に係合しており、該ロータシリンダ22
を作動させることによって、マガジン搬送手段20,20は
ガイドロッド20に沿ってマガジンストッカ10の下部にお
けるマガジン取り出し位置と、このマガジン取り出し位
置から水平方向に移動したマガジンクランプ位置との間
に往復変位せしめられるようになっている。なお、この
マガジン搬送手段20,20がマガジン取り出し位置にある
ときにおいては、シリンダ14の上昇位置より下方位置と
なる。この結果、前述の分離機構によってマガジンスト
ッカ10から分離された各列のマガジン３はシリンダ14を
下降させることにより、このマガジン搬送手段20,20上
に移行せしめられるようになる。

さらに、30はマガジンクランプ手段を示し、このマガ
ジンクランプ手段30は、第６図に示したように、クラン
プ部30aとシュート部30bとを備えている。クランプ部30
aはマガジン搬送手段20により搬送されるマガジン３を
クランプするためのものであって、底板31には３箇所の
マガジン位置決め部32が設けられる。そして、この底板
31にはクランプ板33が対向配設せしめられており、この
クランプ板33はシリンダ34により上下動せしめられるよ
うになっている。従って、マガジン搬送手段20,20によ
り３本のマガジン３がマガジンクランプ位置に移行した
ときに、シリンダ34を作動させることによって、マガジ
ン３をクランプすることができるようになる。そして、
このクランプ時に、各マガジン３の位置を揃えるため
に、シリンダ35が設けられており、クランプ部30aによ
りマガジン３をクランプする前に該シリンダ35を作動さ
せることによって、各マガジン３の端部をクランプ部30
aを構成する所定の壁部に押し付けるように位置決めさ
れる。

また、シュート部30bはクランプ部30aにおいてクラン
プされたマガジン３からICデバイス２をローダ側シュー
トLSに送り込むためのもので、第７図に示したように、
各マガジン位置決め部32に連なるように３本の走行路36
が設けられている。従って、マガジンクランプ手段30を
傾けると、ICデバイス２はマガジン３から排出されて、
その基板部2aの底面を走行路36の上面に当接し、またリ
ード部2bを該走行路36の側壁に沿うようにして自重で滑
降せしめられるようになる。そして、これら各走行路36
の先端部分にはばね37によりスライド筒38に沿って上下
動するロッド状のシャッタ39が設けられている。このシ
ャッタ39は、常時にはばね37の作用で各走行路36におけ
るICデバイス２の滑降路に臨ませて、該ICデバイス２の
滑降を規制するようになっており、このシャッタ39は図
示しない駆動機構によってそれぞれ独立にばね37に抗し
て走行路36から退避せしめられるようになっている。

次に、マガジンクランプ手段30は、傾動手段40によっ
て水平状態とローダ側シュートLSに連なる状態に傾斜し
た状態との間に変位させることができるようになってい
る。この傾動手段40としては、マガジンクランプ手段30
を直接傾動させるのではなく、該マガジンクランプ手段
30のガイド部材として機能するスライド軸30cに連設し
た板体31a,31aを傾動させることによって、マガジンク
ランプ手段30を水平状態と所定角度傾動した状態に傾動
変位させることができるようになっている。このため
に、板体31a,31aには回動軸41が固着して設けられ、該
回動軸41にはレバー42の一端が連結されている。そし
て、このレバー42の他端にはシリンダ43のロッド43aが
取り付けられると共にばね44が作用しており、常時にお
いては、このばね44の作用によって、回動軸41が固着さ
れている板体31a,31bを水平状態に保持され、シリンダ4
3を作動させて、ばね44に抗する方向にレバー42を回動
させることにより傾斜した状態に変位せしめられ、もっ
てマガジンクランプ手段30は水平状態と傾斜状態とに変
位可能となっている。

さらに、マガジンクランプ手段30は、駆動手段によっ
て傾動した状態で横方向に移動可能となっている。マガ
ジンクランプ手段30は板体31a,31aを掛け渡すように設
けたスライド軸30cに挿通されているので、板体31a,31a
が傾斜した状態にある時には、マガジンクランプ手段30
をスライド軸30cに沿って移動させることによって、傾
斜状態で横送りすることができる。このために、該マガ
ジンクランプ手段30の先端部分における下部位置には、
横送り手段50が設けられている。この横送り手段50とし
ては、一対のプーリ51a,51b間に巻回して設けられたタ
イミングベルト52を有し、一方のプーリ51aはステッピ
ングモータ53に連結されている。また、タイミングベル
ト52にはガイドロッド54に挿通された水平動ブロック55
が連結されている。そして、該水平ブロック55には連結
突起56が設けられており、該連結突起56はマガジンクラ
ンプ手段30の底板31に垂設した軸57,57に設けたローラ5
7a,57a間に挾持させている。これによって、マガジンク
ランプ手段30は水平状態でも、また傾斜した状態でも、
傾動手段40とは独立に移動できるようになる。つまり、
ステッピングモータ52を作動させると、タイミングベル
ト52が送られて、水平動ブロック55が水平方向に往復移
動せしめられて、連結突起56,ローラ57a,軸57を介して
マガジンクランプ手段30が横送りされることになり、こ
れによって、マガジンクランプ手段30により傾斜させた
複数のマガジン３の各々をローダ側シュートLSに対向さ
せることができることになる。

さらにまた、マガジンクランプ位置には、台座58,58
が設けられており、マガジンクランプ手段30によりマガ
ジン３を傾動させて、このマガジン３内のICデバイス２
を排出した後の空マガジン３は、マガジンクランプ手段
30を水平状態に戻したときに、該台座58,58上に載置さ
れるようになっている。そして、この台座58,58を配設
した位置に隣接して、装置本体１の天板1aには空マガジ
ン排出口59が形成されている。

なお、60はマガジンストッカ10の下部位置に配設さ
れ、マガジン３のマガジンストッカ10からの分離を検出
するためのセンサ、61はマガジンクランプ位置に設けら
れ、当該マガジンクランプ位置にマガジン３が配置され
ているか否かの検出を行うセンサ、62a,62b,62cはそれ
ぞれマガジンクランプ手段30の横方向の位置を検出する
ためのセンサをそれぞれ示す。

本実施例は前述のように構成されるものであって、次
にその作動について説明する。

まず、マガジンストッカ10を構成するポスト11,11に
おけるそれぞれのガイド部11a,11a間にマガジン３を積
み重ねた状態にして多数設置する。なお、各列のマガジ
ン３における積み重ね数を同じにしておくのが好まし
い。

そこで、分離爪12により最下段のマガジン３を保持し
た状態で、シリンダ13,14を上昇させる。このときに、
一方のシリンダ13はこの最下段のマガジン３に当接さ
せ、他方のシリンダ14はこれにより低い位置となす。そ
して、まず分離爪12をマガジン３から離間させて、前記
一方のシリンダ13を下降させることにより、積み重ねた
マガジン３を下降させて、最下段のマガジン３を他方の
シリンダ14に当接させる。然る後に、分離爪12を作動さ
せて、次の段のマガジン３に係合させ、さらに前記他方
のシリンダ14を下降させると、第８図に示したように、
最下段のマガジン３を他から分離し、マガジン搬送手段
における各マガジン収容部20a上に取り出される。な
お、このときには、次の段のマガジン３は分離爪12によ
りマガジンストッカ10に保持される。

このようにしてマガジン搬送手段20に取り出された３
個のマガジン３は、ロータリシリンダ22を作動させるこ
とによって、第９図に矢印で示した方向に変位させて、
マガジン取り出し位置からマガジンクランプ位置を形成
するようにマガジンクランプ手段30の底板31とクランプ
板33との間の位置に移行させる。この状態で、シリンダ
35を作動させることによって、各マガジン３の位置決め
を行い、然る後にシリンダ34を作動させることによっ
て、クランプ板33を底板31に近接する方向に変位させ
て、各マガジン３をマガジン位置決め部32においてクラ
ンプさせる。

マガジン３のクランプが完了すると、シリンダ43を作
動させて、レバー42をばね44に抗する方向に回動変位さ
せて、回動軸41を所定角度回動させる。この回動軸41は
板体31aにより底板31に連結されているので、該回動軸4
1の回動によってマガジンクランプ手段30はマガジン３
をクランプした状態で、該マガジン３がローダ側シュー
トLSに連なるように傾斜せしめられる。この傾斜によっ
て、各マガジン３内のICデバイス２は走行路36上に移行
する。ところが、この走行路は36にはシャッタ37が設け
られているので、該走行路36あらみだりに逸脱するおそ
れはない。

そこで、ステッピングモータ53を駆動すると、ガイド
ロッド54に連結した水平動ブロック55が移動することに
なり、この水平動ブロック55に追従してマガジンクラン
プ手段30が移動する。しかも、このマガジンクランプ手
段30の移動時に、このマガジンクランプ手段30を傾動さ
せる傾動手段40は動かず、マガジンクランプ手段30のみ
が移動する。従って、ステッピングモータ53に対する負
荷が最小限に抑制され、また停止精度も良好となるの
で、マガジンクランプ手段30を正確に位置決めできる。

マガジンクランプ手段30によりクランプされた３個の
マガジン３のうちの一のマガジン３はローダ側シュート
LSと対面する状態となり、このローダ側シュートLSに対
向するマガジン３からのICデバイス２の取り出しが行わ
れる。そして、このローダ側シュートLSに対面するマガ
ジン３内のICデバイス２が順次該ローダ側シュートLSに
順次送り込まれて、該マガジン３が空になると、ステッ
ピングモータ53が作動して、タイミングベルト52が送ら
れ、水平動ブロック55と共に、マガジンクランプ手段30
が横方向に移動して、該マガジンクランプ手段30により
クランプされている次のマガジン３がローダ側シュート
LSに対向する状態となる。そこで、このマガジン３が装
着されている部分の走行路36に設けたシャッタ35を開放
することによって、順次ICデバイス２を送り出す。さら
に、このマガジン３が空になると、横送り手段40を作動
させることにより、さらにもう一つのマガジンをローダ
側シュートLSに対面させて、シャッタ37を開放すること
により、ICデバイス２をローダ側シュートLSに送り込
む。

このようにして３本のマガジン３のすべてからICデバ
イス２の取り出しが完了すると、マガジンクランプ手段
30を水平状態に復帰させる。このときには、マガジン搬
送手段20をマガジンストッカ10の部位におけるマガジン
取り出し位置において次のマガジン３の分離取り出しが
完了した状態としておく。そして、マガジンクランプ手
段30が水平状態となり、各マガジン３が台座58上に設置
されて、クランプ板33によるクランプが解除されたとき
に、マガジン搬送手段20をマガジンクランプ位置に向け
て移行させると、台座58上にある空マガジンはこのマガ
ジン搬送手段20に押されて、空マガジン排出口59内に落
下して排除されると共に、新たな実マガジン３をマガジ
ンクランプ位置に移行させることができる。

従って、前述と同様の動作を繰り返すことにより、順
次マガジン３からICデバイス２をローダ側シュートLSに
送り込むことができるようになる。

これにより、マガジン３のクランプから傾動、及びこ
の傾動状態から水平状態への復帰、さらにクランプを解
除して空マガジン３の排除に至る動作を行う頻度を少な
くすることができ、全体として処理速度を向上を図るこ
とができる。しかも、マガジン搬送手段20はマガジン取
り出し位置とマガジンクランプ位置との間に水平方向に
往復移動するだけの動作を行うだけでよいので、該マガ
ジン搬送手段20の駆動手段の構成を直しく簡略化するこ
とができるようになる。また、マガジン搬送手段20から
マガジン２を受け取ったマガジンクランプ手段30を傾動
及び横送りによりマガジン３をローダ側シュートLSに対
向する位置にまで移行させるが、実質的にマガジン３を
クランプしたマガジンクランプ手段30のみを横送りする
ことから、横送り手段50に構成するステッピングモータ
53は軽い負荷で、円滑かつ確実にローダ側シュートLSに
マガジンクランプ手段30を移動させることができ、ロー
ダ側シュートLSに対向する位置での位置決め精度が著し
く向上することになる。

さらに、前述したマガジン供給装置において、マガジ
ンストッカ10を構成するポスト11,マガジン搬送手段20,
さらにマガジンクランプ手段30のクランプ部30aを交換
可能とすれば、第10図に示したように、複数列のデバイ
ス収納部70を連設してなる多連マガジン71を装着するこ
とができる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明は、マガジンストッカに
はマガジンを複数列積み重ねて収容させ、この複数列の
マガジンをマガジン搬送手段によって取り出し、水平方
向に搬送して、マガジンクランプ手段に移載して、この
マガジンクランプ手段を傾動させ、かつ横送りを行うに
当って、実質的にマガジンをクランプしたマガジンクラ
ンプ手段のみを横送りする構成としたので、マガジンを
移動させる機構が著しく簡略化され、かつ軽い負荷で、
円滑かつ確実に所定の位置まで移動させることができ、
しかもマガジンをクランプしたマガジンクランプ手段を
横送りする際に、迅速かつ確実に位置決めすることがで
き、また同時に複数本のマガジンを、それに収納したIC
デバイスをシュート部に送り込ませて、極めて多数のIC
デバイスを順次シュート部等に供給でき、マガジン交換
の頻度を少なくできる等から、処理速度を高速化するこ
とができる等の諸効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すICデバイスの供給装置
の基本構成図、第２図はICハンドラの全体構成を示す外
観図、第３図はICデバイス及びマガジンの外観図、第４
図はマガジン分離機構の構成説明図、第５図はマガジン
搬送手段の構成説明図、第６図はマガジンクランプ手段
の一部切欠側面図、第７図はマガジンクランプ手段の一
部切欠正面図、第８図及び第９図は作動説明図、第10図
は多連マガジンの構成説明図である。 1:装置本体、2:ICデバイス、3:マガジン、10:マガジン
ストッカ、11:ポスト、20:マガジン搬送手段、20a:マガ
ジン収容部、22:ロータリシンリンダ、30:マガジンクラ
ンプ手段、30a:クランプ部、30b:シュート部、32:マガ
ジン位置決め部、36:走行路、37:シャッタ、38:ばね、3
9:ロッド、40:傾動手段、41:回動軸、42:レバー、43:シ
リンダ、50:横送り手段。

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G01R 31/26 H01L 21/66 H05K 13/02 B65G 59/06

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数のICデバイスを収納したマガジンを複
   数列積み重ねて収容するマガジンストッカと、 前記マガジンストッカから分離された各列１本ずつのマ
   ガジンを載置して、これらの複数のマガジンを水平方向
   に搬送するマガジン搬送手段と、 該マガジン搬送手段により所定の位置にまで搬送された
   複数のマガジンをクランプ保持するマガジンクランプ手
   段と、 該マガジンクランプ手段を前記マガジン搬送手段から各
   マガジンを受け取る位置と、各マガジンのICデバイスを
   排出する位置との間に移動させるようにガイドするガイ
   ド手段と、 前記マガジンクランプ手段を水平状態と所定角度傾斜し
   た状態との間に傾動変位させるために、前記ガイド手段
   を傾動させる傾動手段と、 前記マガジンクランプ手段が傾動可能に連結され、該マ
   ガジンクランプ手段を前記ガイド部材に沿って搬送する
   横送り手段と、 前記マガジンクランプ手段に設けられ、クランプされた
   各マガジンのICデバイスの走行路をそれぞれ独立に開閉
   可能なシャッタと を備える構成としたことを特徴とするICハンドラのデバ
   イス供給装置。
2. 【請求項２】前記マガジン搬送手段からマガジンクラン
   プ手段へのマガジン受渡位置に空マガジンが載置される
   台座を設け、かつ該台座におけるマガジン搬送手段の搬
   送方向の前方位置にマガジン排出口を設ける構成とした
   ことを特徴とする請求項１記載のICハンドラのデバイス
   供給装置。