JP2849043B2 - 有機ケイ素化合物 - Google Patents

有機ケイ素化合物

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JP2849043B2 JP6159510A JP15951094A JP2849043B2 JP 2849043 B2 JP2849043 B2 JP 2849043B2 JP 6159510 A JP6159510 A JP 6159510A JP 15951094 A JP15951094 A JP 15951094A JP 2849043 B2 JP2849043 B2 JP 2849043B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/21Cyclic compounds having at least one ring containing silicon, but no carbon in the ring

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な有機ケイ素化合
物に関するものであり、種々の用途が公知である付加硬
化型シリコーンゴム組成物に用いられる架橋剤として有
用な有機ケイ素化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ビニル基等のアルケニル基を有す
るオルガノポリシロキサンをベースポリマーとし、これ
にSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキ
サンを架橋剤として配合して成る付加硬化型の硬化性シ
リコーンゴム組成物が種々の用途に広く使用されてい
る。この種の硬化性シリコーンゴム組成物は、架橋剤が
有するSiH基とアルケニル基との付加反応(ヒドロシ
リル化)により硬化が行われる。
【発明が解決しようとする課題】しかし、フッ素含有率
の高いフロロシリコーン又はフッ素ポリマーをベースポ
リマーとして同様の付加反応(ヒドロシリル化)により
硬化させようとした場合、従来公知の、SiH 基を有する
オルガノハイドロジェンポリシロキサンを架橋剤として
配合してもベースポリマーとしてのフッ素含有率の高い
フロロシリコーンあるいはフッ素ポリマーと均一に相溶
せず、良好な硬化物を得ることが困難であった。
【0003】従って本発明の課題は、フッ素含有率の高
いフロロシリコーン又はフッ素ポリマーをベースポリマ
ーとした場合でも、これと容易に相溶することができ、
従ってフッ素含有率の高い付加硬化型シリコーンゴム組
成物又は付加硬化型フッ素ゴム組成物を実現することが
できる新規な有機ケイ素化合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(1):
【化2】 式中、Rf は、パーフルオロアルキル基またはパーフル
オロアルキルエーテル基、R1 は、同一でも異なってい
てもよく、一価炭化水素基であり、R2 は、アルキレン
基、R3 は、水素原子又は一価炭化水素基、aは1〜4
の整数、bは1〜3の整数、cは0〜3の整数であり、
但しa,b及びcは、3≦a+b+c≦6を満足する、
で表される有機ケイ素化合物が提供される。
【0005】上記の一般式(1)から明らかな通り、本
発明の有機ケイ素化合物は、分子中にSiH基を有して
いる。従って、該基と不飽和ポリマー中の不飽和基との
ヒドロシリル化反応によって硬化物を形成することがで
きる。即ち、本発明の有機ケイ素化合物は、付加硬化型
の硬化性シリコーン組成物において架橋剤として使用す
ることができる。
【0006】前記一般式(1)において、Rf はパーフ
ルオロアルキル基またはパーフルオロアルキルエーテル
基であるが、パーフルオロアルキル基としては炭素原子
数が1〜10のものが好ましく、またパーフルオロアル
キルエーテル基としては、炭素原子数が5〜17のもの
が好ましい。特に好適なパーフルオロアルキルエーテル
基としては、例えば以下のものを例示することができ
る。
【0007】
【化3】
【0008】またR1 は一価炭化水素基であり、好まし
くは脂肪族不飽和結合を含まない特に炭素原子数が1〜
10のもの、特に炭素原子数が1〜8のものが代表的で
あり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、
オクチル基等の炭素原子数1〜8のアルキル基、ビニル
基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブチ
ニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等の炭素数
2〜8のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリ
ル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基、ベ
ンジル基、フェニルエチル基等の炭素数7〜10のアラ
ルキル基等が挙げられる。架橋剤の用途には、R1 は、
一般に炭素原子数1〜6のアルキル基であることが好ま
しく、最も好ましくはメチル基である。
【0009】R2 はメチレン、エチレン、トリメチレ
ン、メチルエチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン
などのアルキレン基であり、炭素原子数1〜6のもの、
特に炭素原子が2〜4のものが好ましく、最も好ましく
はトリメチレン基である。
【0010】R3 は水素原子又は一価炭化水素基であ
り、該一価炭化水素基は通常炭素原子数1〜8、特に炭
素原子数1〜6であるものが代表的で、具体例としては
1 について例示したものが挙げられる。R3 は、好ま
しくは水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基、よ
り好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、フェニル基である。上述した本発
明の有機ケイ素化合物の代表例としては、これに限定さ
れるものではないが、以下のものを例示することができ
る。本明細書では、Meはメチル基を、Phはフェニル基を
表す。
【化4】
【化5】
【化6】
【0011】有機ケイ素化合物の製法 本発明の有機ケイ素化合物は、たとえば下記一般式
(2):
【化7】 式中、R1 ,a,b及びcは、前記と同じである、で表
される環状ヒドロシロキサンと、下記一般式(3):
【0012】
【化8】 Rf −CO−N(R3 )−(CH2 m −CH=CH2 (3) 式中、mは0〜4の整数であり、Rf 及びR3 は、前記
と同じである、で表される不飽和基含有の含フッ素アミ
ド化合物とを、触媒の存在下で部分付加反応させること
により製造することができる。
【0013】上記反応は、通常、50〜150℃、特に
60〜120℃の温度で行うことができる。触媒として
は、ヒドロシリル化用の触媒として周知の白金族金属系
触媒、例えば塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸
(米国特許第3,220,972 号明細書参照)、塩化白金酸と
オレフィンとのコンプレックス(米国特許第3,159,601
号、同第3,159,662 号、同第3,775,452 号明細書参
照)、白金黒もしくはパラジウムなどをアルミナ、シリ
カ、カーボン等の担体に担持させたもの、ロジウム−オ
レフィンコンプレックス、クロロトリス(トリフェニル
フォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)等が使
用される。これらのうち、コンプレックス系のものは、
アルコール系、ケトン系、エーテル系、炭化水素系の溶
剤に溶解した形で使用することが好ましい。
【0014】また上記の含フッ素アミド化合物の付加反
応量によって、前記一般式(1)中のbの値が定まる。
従って、反応に際しての含フッ素アミド化合物の使用量
は、反応させる環状ヒドロシロキサン中のSiH基量に
応じて、一般式(1)で規定するbの値が得られるよう
に設定される。また触媒の使用量は、所謂触媒量でよ
く、例えば白金族金属換算で、環状ヒドロシロキサン当
り、1〜1000ppm 、好ましくは10〜500ppm の
量で使用される。
【0015】かくして得られる本発明の有機ケイ素化合
物は、先にも説明した通り、付加反応型のシリコーンゴ
ム組成物の架橋剤として有用である。例えば、アルケニ
ル基を有するオルガノポリシロキサンベースポリマーに
対して、SiH基量が、該アルケニル基1モル当り、
0.5〜5モル、特に0.8〜3モルとなるような量で
本発明の有機ケイ素化合物を配合し、さらに硬化触媒、
充填剤等を配合した硬化性シリコーンゴム組成物とし
て、種々の用途に使用することができる。特にベースポ
リマーとして含フッ素基が導入されたものを使用した場
合には、特に硬化物の各種基材に対する接着性を向上さ
せることが期待できる。
【0016】
【実施例】実施例1 攪拌機、温度計、還流冷却機、滴下ロートを付した1リ
ットルの四つ口フラスコに、1,3,5,7−テトラメ
チルシクロテトラシロキサン 12gと、塩化白金酸と1,
3-ジビニル-1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの錯体
のトルエン溶液0.05gを仕込み、80℃に加熱した。こ
のフラスコに、下記式:
【化9】 で表される含フッ素アリルアミド 26.8gを1時間かけ
て滴下した。さらに80℃で1時間反応させた後、反応
混合物を減圧蒸留したところ、沸点が136〜138℃
/mmHg,屈折率が1.3586(25℃)の留分 14.4 g(収
率:37.2%)が得られた。この留分について、 1H−N
MR,19F−NMR,IR吸収の測定及び元素分析を行
った結果は、以下の通りであった。
【0017】1H−NMR(TMS基準): δ:0.47 ppm (s,Si−CH3 ,12H) δ:0.86 ppm (m,Si−CH2 ,2H) δ:1.93 ppm (m,C−CH2 −C,2H) δ:3.56 ppm (q,N−CH2 ,2H) δ:4.90 ppm (s,Si−H,2H) δ:6.70 ppm (s,N−H,1H)
【0018】19F−NMR(CF3 COOH基準):
【化10】 φ:−3.3 〜−6.1 ppm (a,13F) φ:−52.39 ppm (b,2F) φ:−54.78 ppm (c,1F) φ:−67.43 ppm (d,1F)
【0019】IR: 図1にチャートを示す。 νN-H : 3330 cm-1 νSi-H : 2170 cm-1 νC=O : 1705 cm-1 δN-H : 1545 cm-1
【0020】
【0021】以上の結果から、得られた留分は、下記式
で表される有機ケイ素化合物であると認められる。
【化11】
【0022】実施例2 攪拌機、温度計、還流冷却機、滴下ロートを付した1リ
ットルの四つ口フラスコに、1,3,5,7−テトラメ
チルシクロテトラシロキサン160 gと、塩化白金酸と1,
3-ジビニル-1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの錯体
のトルエン溶液0.75gを仕込み、80℃に加熱した。こ
のフラスコに、下記式:
【化12】 で表される含フッ素アリルアミド 155.2 gを1時間か
けて滴下した。さらに80℃で1時間反応させた後、反
応混合物を減圧蒸留したところ、沸点が145〜147
℃/mmHg,屈折率が1.3508(25℃)の留分 120.3g
(収率:57.8%)が得られた。この留分について、 1
−NMR,19F−NMR,IR吸収の測定及び元素分析
を行った結果は、以下の通りであった。
【0023】1H−NMR(TMS基準): δ:0.43 ppm (s,Si−CH3 ,12H) δ:0.81 ppm (m,Si−CH2 ,2H) δ:1.87 ppm (m,C−CH2 −C,2H) δ:3.54 ppm (q,N−CH2 ,2H) δ:4.91 ppm (s,Si−H,2H) δ:6.47 ppm (s,N−H,1H)
【0024】19F−NMR(CF3 COOH基準):
【化13】 φ:−3.3 〜−5.6 ppm (a,18F) φ:−52.49 ppm (b,2F) φ:−54.39 ppm (c,1F) φ:−67.38 ppm (d,2F)
【0025】IR: 図2にチャートを示す。 νN-H : 3330 cm-1 νSi-H : 2170 cm-1 νC=O : 1700 cm-1 δN-H : 1540 cm-1
【0026】
【0027】以上の結果から、得られた留分は、下記式
で表される有機ケイ素化合物であると認められる。
【化14】
【0028】実施例3 攪拌機、温度計、還流冷却機、滴下ロートを付した1リ
ットルの四つ口フラスコに、1,3,5,7−テトラメ
チルシクロテトラシロキサン120 gと、塩化白金酸と1,
3-ジビニル-1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの錯体
のトルエン溶液0.5 gを仕込み、80℃に加熱した。こ
のフラスコに、下記式:
【化15】 で表される含フッ素アリルアミド 184.5 gを1時間か
けて滴下した。さらに80℃で1時間反応させた後、反
応混合物を減圧蒸留したところ、沸点が130〜132
℃/mmHg,屈折率が1.3722(25℃)の留分A 76.2 g
(収率:25.0%)と、沸点が190〜192℃/mmHg,
屈折率が1.3694(25℃)の留分B 5.9g(収率:1.2
%)が得られた。これらの留分について、 1H−NM
R,19F−NMR,IR吸収の測定及び元素分析を行っ
た結果は、以下の通りであった。
【0029】留分Aについて 1 H−NMR(TMS基準): δ:0.34 ppm (s,Si−CH3 ,12H) δ:0.77 ppm (m,Si−CH2 ,2H) δ:1.81 ppm (m,C−CH2 −C,2H) δ:3.47 ppm (q,N−CH2 ,2H) δ:4.83 ppm (s,Si−H,2H) δ:7.04 ppm (s,N−H,1H)
【0030】19F−NMR(CF3 COOH基準):
【化16】 φ:−4.8 〜−6.7 ppm (a,8F) φ:−52.58 ppm (b,2F) φ:−54.93 ppm (c,1F)
【0031】IR: 図3にチャートを示す。 νN-H : 3330 cm-1 νSi-H : 2170 cm-1 νC=O : 1700 cm-1 δN-H : 1540 cm-1
【0032】
【0033】以上の結果から、得られた留分Aは、下記
式で表される有機ケイ素化合物であると認められる。
【化17】
【0034】留分Bについて 1 H−NMR(TMS基準): δ:0.33 ppm (s,Si−CH3 ,12H) δ:0.77 ppm (m,Si−CH2 ,4H) δ:1.86 ppm (m,C−CH2 −C,4H) δ:3.49 ppm (q,N−CH2 ,4H) δ:4.87 ppm (s,Si−H,2H) δ:7.70 ppm (s,N−H,2H)
【0035】19F−NMR(CF3 COOH基準):
【化18】 φ:−4.3 〜−6.4 ppm (a,16F) φ:−52.19 ppm (b,4F) φ:−54.64 ppm (c,2F)
【0036】IR: 図4にチャートを示す。 νN-H : 3330 cm-1 νSi-H : 2170 cm-1 νC=O : 1700 cm-1 δN-H : 1540 cm-1
【0037】
【0038】以上の結果から、得られた留分Bは、下記
式で表される有機ケイ素化合物であると認められる。
【化19】
【0039】実施例4 攪拌機、温度計、還流冷却機、滴下ロートを付した1リ
ットルの四つ口フラスコに、1,3,5,7−テトラメ
チル−1−プロピルシクロテトラシロキサン282 gと、
塩化白金酸と1,3-ジビニル-1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサンの錯体のトルエン溶液2.0 gを仕込み、80℃
に加熱した。このフラスコに、下記式:
【化20】 で表される含フッ素アリルアミド 178.3 gを1時間か
けて滴下した。さらに80℃で1時間反応させた後、反
応混合物を減圧蒸留したところ、沸点が140〜142
℃/mmHg,屈折率が1.3666(25℃)の留分 128.6g
(収率:47.2%)が得られた。この留分について、 1
−NMR,19F−NMR,IR吸収の測定及び元素分析
を行った結果は、以下の通りであった。
【0040】1H−NMR(TMS基準): δ:0.47 ppm (s,Si−CH3 ,12H) δ:0.86 ppm (m,Si−CH2 ,2H) δ:1.93 ppm (m,C−CH2 −C,2H) δ:3.56 ppm (q,N−CH2 ,2H) δ:4.90 ppm (s,Si−H,2H) δ:6.70 ppm (s,N−H,1H)
【0041】19F−NMR(CF3 COOH基準):
【化21】 φ:−3.3 〜−5.7 ppm (a,13F) φ:−52.44 ppm (b,2F) φ:−54.44 ppm (c,1F) φ:−67.29 ppm (d,1F)
【0042】IR: 図5にチャートを示す。 νN-H : 3330 cm-1 νSi-H : 2170 cm-1 νC=O : 1700 cm-1 δN-H : 1540 cm-1
【0043】
【0044】以上の結果から、得られた留分Bは、下記
式で表される有機ケイ素化合物であると認められる。
【化22】
【0045】実施例5 攪拌機、温度計、還流冷却機、滴下ロートを付した1L
四つ口フラスコに1、3、5、7−テトラメチルシクロ
テトラシロキサン86.4g 、塩化白金酸と1、3−ジビニ
ル1、1、3、3−テトラメチルジシロキサンの錯体の
トルエン溶液0.35g を仕込み80℃に加熱した。このフラ
スコに下記式:
【化23】 の含フッ素アリルアミド69.2g を1時間で滴下した。80
℃で1時間反応した後、反応混合物を減圧蒸留したとこ
ろ沸点 138〜 140℃/2mmHg、屈折率1.3650(25℃)の
留分26.5g (収率27.0%)が得られた。この留分を1H-N
MR、19F-NMR 、IR吸収の測定、元素分析に供したとこ
ろ、下記の結果が得られた。
【0046】1H-NMR(TMS基準) : δ : 0.21 ppm ( s ,Si-CH3 , 12H ) δ : 0.56 ppm ( m ,Si-CH2 , 2H ) δ : 1.26 ppm ( d ,C -CH3 , 6H ) δ : 1.65 ppm ( m ,C -CH2-C , 2H ) δ : 3.20 ppm ( q ,N -CH2 , 2H ) δ : 4.25 ppm ( q ,N -CH2 , 1H ) δ : 4.66 ppm ( s ,Si-H , 3H )
【0047】19F-NMR(CF3COOH 基準) : φ : - 2.8 〜 -6.1 ppm ( a , 13F ) φ : -47.65 ppm ( b , 1F ) φ : -52.58 ppm ( c , 2F ) φ : -67.82 ppm ( d , 1F )
【0048】
【化24】
【0049】I R :図6にチャートを示す。 νSi-H : 2170 cm-1 νC=O : 1675 cm-1
【0050】 元素分析: C H O Si 実測値 (%):27.91 3.45 13.70 13.74 計算値* (%):24.07 3.30 13.85 13.72 (*C19287 Si4 171 として)
【0051】以上の結果から、得られた化合物は次の式
で示される有機ケイ素化合物であることが確認された。
【化25】
【0052】実施例6 攪拌機、温度計、還流冷却機、滴下ロートを付した1L
四つ口フラスコに1、3、5、7−テトラメチルシクロ
テトラシロキサン36g と、塩化白金酸と1、3−ジビニ
ル1、1、3、3−テトラメチルジシロキサンの錯体の
トルエン溶液 0.1g を仕込み、80℃に加熱した。このフ
ラスコに下記式:
【化26】 の含フッ素アリルアミド21.6g を1時間で滴下した。80
℃で1時間反応した後、反応混合物を減圧蒸留したとこ
ろ沸点 145〜 147℃/1mmHg、屈折率1.4032(25℃)の
留分15.5g (収率46.1%)が得られた。この留分を1H-N
MR、19F-NMR 、IR吸収の測定及び元素分析に供したとこ
ろ以下の結果が得られた。
【0053】1H-NMR(TMS基準) : δ : 0.17 ppm ( m ,Si-CH3 , 12H ) δ : 0.56 ppm ( m ,Si-CH2 , 2H ) δ : 1.67 ppm ( m ,C -CH2 -C , 2H ) δ : 3.67 ppm ( t ,N -CH2 , 2H ) δ : 4.64 ppm ( s ,Si -H , 3H ) δ : 6.9〜7.5 ppm ( s ,arom , 1H )
【0054】19F-NMR(CF3COOH 基準) : φ : - 3.5 〜 -8.2 ppm ( a , 8F ) φ : -45.41 ppm ( b , 1F ) φ : -52.68 ppm ( c , 2F )
【0055】
【化27】
【0056】IR :図7にチャートを示す。 νSi-H : 2170 cm-1 νC=O : 1685 cm-1 arom : 1595 cm-1 arom : 1495 cm-1
【0057】 元素分析: C H O Si 実測値 (%):32.09 3.89 14.25 16.67 計算値* (%):32.13 3.71 14.33 16.83 (*C19266 Si4 111 として)
【0058】以上の結果から、得られた化合物は次の式
で表される有機ケイ素化合物であることが確認された。
【化28】
【0059】
【発明の効果】本発明の有機ケイ素化合物は、新規化合
物であり、特に付加硬化型のシリコーンゴム組成物の架
橋剤として有用である。特にはフッ素含有率の高い付加
反応型のフロロシリコーンゴム組成物あるいは付加反応
型のフッ素ゴム組成物における架橋剤として有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成した化合物のIRチャート。
【図2】実施例2で合成した化合物のIRチャート。
【図3】実施例3で得られた留分Aの化合物のIRチャ
ート。
【図4】実施例3で得られた留分Bの化合物のIRチャ
ート。
【図5】実施例4で合成した化合物のIRチャート。
【図6】実施例5で合成した化合物のIRチャート。
【図7】実施例6で合成した化合物のIRチャート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 高至 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (72)発明者 石田 浩一 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 欧州特許出願公開688762(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 7/21 CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1): 【化1】 式中、Rf は、パーフルオロアルキル基またはパーフル
    オロアルキルエーテル基、 R1 は、同一でも異なっていてもよく、一価炭化水素基
    であり、 R2 は、アルキレン基、 R3 は、水素原子又は一価炭化水素基、 aは1〜4の整数、bは1〜3の整数、cは0〜3の整
    数であり、但しa,b及びcは、3≦a+b+c≦6を
    満足する、で表される有機ケイ素化合物。
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