JP2846101B2 - 記録再生装置用マイクロプロセッサ制御装置 - Google Patents

記録再生装置用マイクロプロセッサ制御装置

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JP2846101B2
JP2846101B2 JP2286994A JP28699490A JP2846101B2 JP 2846101 B2 JP2846101 B2 JP 2846101B2 JP 2286994 A JP2286994 A JP 2286994A JP 28699490 A JP28699490 A JP 28699490A JP 2846101 B2 JP2846101 B2 JP 2846101B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は記録再生装置用サーボシステム、とくに磁気
テープ記録再生装置用マイクロプロセッサ制御システム
およびその方法に関するものである。
〔従来の技術〕
映像記録再生装置、とくにビデオテープ記録再生装置
では、機構的のみならず高度の電子的な部品やシステム
を必要とする非常に技術的に複雑な装置である。放送用
品質の記録再生装置では、非常に多数の可変速再生モー
ドを有しており、巻取りリールおよび供給リール、キャ
プスタン、走査ドラム等を互いに関連付けて高精度に制
御する必要がある。この様な従来の装置としては、特開
昭58−186274号公報などに記載されたものがある。本従
来例では、複雑にからみあったこれらの各駆動源を高精
度に制御するために、マイクロプロセッサを用いて制御
する構成が述べられている。しかしながら、本従来例で
は最近の非常に高速再生(たとえば、50倍速や100倍
速)ではマイクロプロセッサへの入力周波数信号(リー
ルタコパルスやキャプスタンタコパルスなど)が非常に
高周波となり、全てを処理することが難しいという問題
が生じる。また、マイクロプロセッサは種々の外乱(た
とえば、電源ノイズなど)により正常な動作を行なわな
いことが生じる。すなわちプログラムされた本来のソウ
トウェア上を動作せず各駆動源を正しく制御しないモー
ドへおちいることがある。この様な時には、装置を破壊
するだけでなく、最も重要なソフトテープにダメージを
与えるという問題が生じる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、以上の様に非常に高速でテープを走
行する際に考えられる高周波入力信号に対する処理技術
については述べられておらず、実用上は、低速モードの
たとえば1/30速から高速モードの100倍速までをカバー
するのは非常に難しい。すなわち、低速モードでも制御
系の安定性を確保するためにはある程高周波な帰還パル
ス信号を必要としており、これに対して高速モードでは
約3000倍となりこれらの高速入力信号を処理するマイク
ロプロセッサは現実的に難しい。また、この為に、入力
段に分周器を設けることは考えられているが、過渡的に
は、これらの高速入力信号を処理する必要があった。
また、マイクロプロセッサの異常動作についての対応
については、何ら述べられておらず、実際に使用する上
では信頼性上不充分なものであった。
本発明は、上記の点を解決する手段を提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、 モードおよび機能制御手段に応動してスローモーショ
ン再生、ファーストモーション再生、および通常再生を
含む動作モードで動作し、巻取りリール、供給リール、
選択的に付勢可能なキャプスタン、少なくとも1つの変
換ヘッドを支持する回転可能な走査ドラムを含む記録再
生装置用マイクロプロセッサ制御装置において、 巻取りリールおよび供給リールの駆動手段の動作を制
御するサーボ手段と、キャプスタンの駆動手段の動作を
制御するサーボ手段と、走査ドラムの駆動手段の動作を
制御するサーボ手段のうち少なくとも1つが、駆動され
た速度に比例して発生する周波数パルス列を入力情報と
してその速度誤差を演算処理するマイクロプロセッサ手
段を備えて構成され、 該マイクロプロセッサ手段が、 上記動作モード中前記入力情報が所定周波数以上にて
上記マイクロプロセッサ手段の速度誤差を演算処理する
ための割り込み信号とならないようにするためのマスク
手段と、 該マスク手段によりマスクされた入力情報の数をカウ
ントする計数手段とを有し、 上記マスク手段を通過した入力情報の周期ごとに上記
計数手段の出力情報を加えて上記速度誤差情報を演算処
理することで常にほぼ所定周期で上記速度誤差情報を検
出する構成とした。
さらに、上記マスク手段および計数手段は、 分周比N(Nは整数)を有する分周手段を備えて構成
され、該分周手段の出力周期より速度情報が検出され、
動作モードに応じた速度誤差情報が演算処理されると同
時に、前記速度情報に基づいて上記分周手段の分周比N
が変化されることで、常にほぼ所定周期で前記速度誤差
情報が演算処理される構成とした。
また上記目的を達成するために、 モードおよび機能制御手段に応動してスローモーショ
ン再生、ファーストモーション再生、および通常再生を
含む動作モードで動作し、巻取りリール、供給リール、
選択的に付勢可能なキャプスタン、少なくとも1つの変
換ヘッドを支持する回転可能な走査ドラムを含む記録再
生装置用マイクロプロセッサ制御装置において、 巻取りリールおよび供給リールの駆動手段の動作を制
御するサーボ手段と、キャプスタンの駆動手段の動作を
制御するサーボ手段と、走査ドラムの駆動手段の動作を
制御するサーボ手段とのうち少なくとも1つが、駆動さ
れた速度に比例して発生する周波数パルス列を入力情報
としてその速度誤差を演算処理するマイクロプロセッサ
手段を備えて構成され、 上記動作モード中前記入力情報が分周比N(Nは整
数)を有する分周手段を介して前記速度誤差を演算処理
するマイクロプロセッサ手段に入力され、前記分周手段
の出力周期より速度情報が検出され、動作モードに応じ
た速度誤差情報が演算処理されると同時に、前記速度情
報に基づいて上記分周手段の分周比Nが変化されること
で、常にほぼ所定周期で前記速度誤差情報が演算処理さ
れる構成とした。
また上記目的を達成するために、 モードおよび機能制御手段に応動してスローモーショ
ン再生、ファーストモーション再生、および通常再生を
含む動作モードで動作し、巻取りリール、供給リール、
選択的に付勢可能なキャプスタン、少なくとも1つの変
換ヘッドを支持する回転可能な走査ドラムを含む記録再
生装置用マイクロプロセッサ制御装置において、 巻取りリールおよび供給リールの駆動手段の動作を制
御するサーボ手段と、キャプスタンの駆動手段の動作を
制御するサーボ手段と、走査ドラムの駆動手段の動作を
制御するサーボ手段を含む制御手段を、少なくとも2つ
のマイクロプロセッサ手段を備えて構成し、 該マイクロプロセッサ手段が、 該マイクロプロセッサ手段間に設けた通信手段によ
り、少なくとも一方のマイクロプロセッサが他方のマイ
クロプロセッサに組み込まれたメインプログラムが正常
に動作しているか否かを判別する判別手段と、 該判別手段の出力に応動して前記各駆動手段に供給さ
れる電源のうち少なくとも1つの電源の電圧を減少また
は遮断する電源手段と、 を、有する構成とした。
さらに、前記判別手段の出力を受けてその状態を表示
する手段を有する構成とした。
さらに、上記2つのマイクロプロセッサ手段は、 第1のマイクロプロセッサにて、巻取りリールおよび
供給リールの駆動手段の動作を制御するサーボ手段を制
御し、第2のマイクロプロセッサにて、キャプスタンお
よび走査ドラムの駆動手段の動作を制御するサーボ手段
を制御し、前記判別手段により互に他方のマイクロプロ
セッサが正常に動作していないことを検出した際に、選
択的に付勢可能なキャプスタンを解除し、各駆動手段に
供給する電源を遮断すると同時に、前記巻取りリールお
よび供給リールにメカニカルな制動手段を付加する構成
とした。
〔作用〕 上記マスク手段は入力周波数が何に変化しても所定周
波数以上の入力信号をマイクロプロセッサへ供給しない
様に制限することができるので、マイクロプロセッサは
常に全ての演算処理を可能に設計することが容易とな
る。また、計数手段は上記マスク手段によりマスクされ
た入力信号をカウントしマイクロプロセッサへ情報を供
給することでマイクロプロセッサは常に正しい入力周波
数を演算することが可能となる。
また、少なくとも2つのマイクロプロセッサ手段を備
えた構成において、1つのマイクロプロセッサが他のマ
イクロプロセッサに組み込まれたプログラムが正常に動
作しているか否かを判別する検出手段は、たとえば、組
込まれたプログラムにより発生するパルス信号等を検出
することで、上記マイクロプロセッサが正常に動作して
いるか否かを判別し、可変電源手段の入力電圧を充分に
低下することで、マイクロプロセッサからの制御に関係
なく各駆動源を停止状態に近づけることで、装置の破壊
やソフトテープのダメージを防止することが可能とな
る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図〜第6図を用いて説
明する。
第1図において、1はモータ、2は周波数発生器、3
は増幅器、4はマスク手段、5はマイクロプロセッサ、
6は変換手段、7はモータ駆動回路を示す。磁気記録再
生装置では通常の記録/再生モードに対して充分に遅い
スローモーション再生モード(たとえば1/30速)から頭
出し等の目的に使用される充分に早いファーストモーシ
ョン再生モード(たとえば、60倍速)までの動作範囲の
広いテープ走行制御を必要とする。このため、これらを
制御するキャプスタンモータやリールモータの回転速度
範囲も非常に広い範囲をカバーする必要がある。そこ
で、各モータの制御範囲は各モータ1の回転速度に比例
して発生する周波数発生器2の周波数において、100倍
以上の変化範囲となる。ここで、最も遅い速度でも、そ
の制御系を安定にするためには、その検出周波数をある
程度高い周波数に設定する必要がある(たとえば、数百
Hz程度)。このため、高速回転時には、非常に高い周波
数を周波数発生器2は発生するために、通常これらの周
波数の全てをマイクロプロセッサ5にて処理することは
難しい。特にマイクロプロセッサ5の基本クロックは一
定であり、入力周波数が高速になると、その周期測定時
の精度も劣化する。すなわち、入力信号周期間内に発生
する基本クロック数にし、その周期測定を行うため、入
力信号周期が短くなると、計測される基本クロック数が
低下して充分な精度が得られなくなる。そこで、目標速
度に応じて入力周波数をN分周する方法が考える。しか
し、常に目標速度に応じて切換えるだけでは、高速時か
ら低速へ切換えた過度時には、同様に多数の入力信号が
発生しマイクロプロセッサ5にて処理できないという問
題が生じる。特に、この過渡状態においても、正確にそ
のテープ走行速度を検出することは、特に業務用などの
高級機では重要な意味を持つ。たとえば、加速度や減速
度の特性を一定に保つ様に制御することや、テープと回
転ヘッドの相対速度を計算して回転ヘッドが再生する再
生信号のデータストローブ用クロック信号発生回路の補
正信号を作るなどの為に必要となる。この様な意味にお
いても、過度状態においても、常に正確なモータ1の回
転速度を検出する必要がある。そこで、周波数発生器2
の出力信号を増幅器3にて増幅した後、マスク手段4に
て所定の周波数以上の入力信号をマスクして取り除きマ
イクロプロセッサ5に入力することで、マイクロプロセ
ッサ5の速度検出及び演算処理の周期を常にほぼ一定周
期で行う様にする。この時、速度検出は入力信号の周期
測定結果と前記マスク手段4によりマスクされた増幅器
3の出力信号の数より演算される。これにより、マイク
ロプロセッサ5によるモータ1の速度検出及びその結果
からモータ1を駆動するモータ駆動回路7に変換手段6
を介して供給する制御信号を演算処理するに必要な処理
時間は常にほぼ一定となる(検出精度及び制御速度精度
も常に一定)。この事により、マイクロプロセッサ5に
より行う他の制御等に割り当られる時間も安定に得られ
ることにより、他の制御等も含めてマイクロプロセッサ
5により安定な制御可能となる。
次に、第2図を用いてマスク手段4の具体的な一例に
ついて説明する。同図において、第1図と同一部分につ
いては同一符号で示す。8は基準クロック入力端子、9
はタイマ手段、10は切換え手段、11はカウンタ手段を示
す。ここで、マスク手段4は、増幅器3の出力信号を切
換え手段10を介して通過したマイクロプロセッサ5への
入力信号を受けてタイマ手段9が動作し、基準クロック
入力端子8から供給される基準クロック信号をカウント
するタイマが動作し、本タイマ手段9が動作し所定のタ
イマ時間が経過するまでタイマ手段9の出力信号により
前記切換え手段10を切換えて増幅器3の出力信号をマイ
クロプロセッサ5へ供給せず、カウンタ手段11へ供給す
る。マイクロプロセッサ5は切換え手段10からの入力信
号を割込み処理として、その周期を計測すると同時にカ
ウンタ手段11の出力信号より前記入力信号間の周期に何
個マスクされていたかの情報を入手して前記周期計数値
に補正を加えることで、この期間の平均的な速度をより
正確に得ることができる。本構成によれば、たとえば供
給リールと巻取りリール間で直接テープを移送する際に
発生する各リールの周波数発生器2の周波数はテープ速
度を一定に制御すると、各リールのテープ巻径に応じて
その回転速度は変化して行くが、この場合においても、
各マイクロプロセッサ5の必要な処理時間は常に一定と
することができるという利点もある。これらの動作波形
を第3図に示す。増幅器3にてロジックレベルまで増幅
・波形整形された周波数発生器2の検出信号(波形A)
はタイマ手段9の出力信号(波形B)により切換え手段
10より2つの出力信号に分離され、一方の信号(波形
C)はマイクロプセッサ5の割込み入力として供給さ
れ、他方の信号(波形D)はカウンタ手段11に供給され
前記波形C間に入力された波形Dの数をマイクロプロセ
ッサ5にて検出可能にしている。
次に、マスク手段4の別な具体的一実施例について第
4図を用いて説明する。同図で第1図、第2図と同一部
分については同一符号で示す。12は分周器、13は分周比
Nの設定手段を示す。本システムの動作を第5図のタイ
ムチャートを用いて説明する。増幅器3の出力信号は分
周器12に入力され、N分周された出力信号がマイクロプ
ロセッサ5の割込み入力信号として入力される。マイク
ロプロセッサ5は内蔵されたフリー・ランニング・タイ
マ等により前記入力信号周期を測定し、前記分周器12の
分周比Nにより割算することで周波数発生器2の周波数
を検出することができる。そこで、この検出された周波
数より次の分周器12の分周比Nを決定し設定手段13を介
して分周器12を設定することで、常にマイクロプロセッ
サ5への割込み入力信号の周波数をほぼ一定値に設定す
ることが可能となる。すなわち、モータ1は適当なイナ
ーシャを有しており、それほど急激な速度変化は難し
く、充分に高い周波数に設定された周波数発生器2によ
り速度検出結果に基づいて、次の分周比Nを設定するこ
とで充分にマイクロプロセッサ5の入力信号の周波数を
一定に保つことができる。すなわち、減速時には第5図
に示す如く増幅器3の出力信号(波形A)は分周器12に
よりマイクロプロセッサ5へN分周された信号(波形
E)を供給する。マイクロプロセッサ5はこの時の分周
比Nと入力信号の周期よりその時の周波数発生器2の周
波数を演算し、この結果に応じて変換器6及びモータ駆
動回路7を介してモータ1を制御すると同時に、この周
波数に応じて前記分周器12の分周比Nを設定手段13を介
して可変することにより、次のマイクロプロセッサ5へ
の割込み入力信号周期をほぼ一定の範囲になる様に制御
することができる。すなわち、第5図の如く減速時には
分周比Nが4,3,2,……の如く徐々に減少してマイクロプ
ロセッサ5の入力信号(波形E)をほぼ一定周期に制御
している。
次に、この様にマイクロプロセッサ5への割込み入力
信号を制限しても、もしプログラムの永久ループや暴走
などが発生するとモータ1の制御は不能となり装置の破
壊やソフトテープのダメージ等の大きな問題を生じる。
この改善策を第6図を用いて説明する。同図で、第1
図、第2図、第4図と同一部分には同一符号を記す。14
は検出器、15は可変電源回路を示す。検出器14は、一般
的にウォッチ・ドッグ(番犬)タイマなどと呼ばれシス
テムの監視用に使われているタイマ回路で構成される。
マイクロプロセッサ5に内蔵されたプログラムにより周
期的に発生するクリア信号等により前記ウォッチ・ドッ
グ・タイムがカウントをクリアされており、前記プログ
ラムが正常に動作しない時、すなわち、プログラムの永
久ループや優先度の高い割込み処理が多数入力されるこ
とにより前記メインのプログラムが動作できない時や暴
走などによってクリアできなかったときは、オーバーフ
ローが発生しマイクロプロセッサ5の異常を検出する。
この検出器14の出力信号はモータ駆動回路7の可変電源
回路15に供給され、可変電源回路15の出力電圧を減少ま
たは遮断することによりモータ1を停止させ装置の破壊
およびソフトテープのタメージを最小限にとどめる様に
制御する。
次に、本発明を適用した具体的な磁気記録再生装置の
一実施例を第7図を用いて詳細に説明する。同図で、第
1図、第2図、第4図、第6図と同一部分には同一符号
を記す。16は磁気テープ、17は巻取りリール、18は巻取
りリールを駆動する巻取りリールモータ、19は供給リー
ル、20は供給リール19を駆動する供給リールモータ、21
・22は回転ヘッド、23は回転ヘッド21・22を磁気テープ
16上を走査する走査ドラム、24は走査ドラム23を駆動す
るドラムモータ、25はテンションセンサ、26はコントロ
ールヘッド、27〜29は周波数発生器、30は位置検出器、
31・32はメカニカルなブレーキ機構、33は映像信号記録
/再生処理回路、34は入力端子、35は出力端子、36〜38
はモータ駆動回路、39は基準信号入力端子、40・41・42
はマイクロプロセッサ、43は表示手段を示す。通常、磁
気テープ16は供給リール19からテンションセンサ25、走
査ドラム23と接してキャプスタンモータ1とピンチロー
ラ(図示せず)に圧着駆動され、巻取りリール17に巻取
られる。また、高速再生では、ピンチローラの圧着を解
除してキャプスタンを磁気テープ16から切り離し供給リ
ール19と巻取りリール17との間で直接駆動される。映像
信号は入力端子34より入力され記録/再生処理回路33を
介して回転ヘッド21・22より磁気テープ16に記録され
る。一方、再生時には、回転ヘッド21・22により磁気テ
ープ16上に記録された信号を検出し記録/再生処理回路
33により再生処理を行い出力端子35より出力する。この
時の磁気テープ16の走行制御は、キャプスタンモータ1
により一定速度で駆動する。この制御はキャプスタンモ
ータ1の回転速度に比例した周波数を発生する周波数発
生器2の出力周波数をマイクロプロセッサ40に取り込
み、周波数検出を行う。この際、操作パネル等より指定
された各モードをシステム制御用マイクロプロセッサ42
に取り込み、ここで、全体のシステム制御を行う。本マ
イクロプロセッサ42からの指令に基づいてマイクロプロ
セッサ40は指令された速度と前記周波数検出より演算さ
れたテープ速度を比較し、誤差分をモータ駆動回路7に
フィードバックすることで、指令速度に合せる。この
時、走査ドラムモータ24も同様に周波数発生器28の出力
周波数をマイクロプロセッサ40に取り込み周波数検出を
行い指令された目標速度との誤差分をモータ駆動回路37
へフィードバック制御する。また、両モータ1,24はそれ
ぞれ位相制御系を有し、記録モードでは、入力端子34よ
り入力される映像信号に同期した基準信号を入力端子39
よりマイクロプロセッサ40に取り込み、この基準信号と
走査ドラムモータの回転位相を検出する位置検出器30の
出力信号の位相を合せる様に両者の位相差信号を前記速
度誤差分と加算してモータ駆動回路37へ供給する。同様
にキャプスタンモータ1においても、前記基準信号など
と前記周波数発生器2の周波数を適当に分周した信号と
を位相比較してより高精度なテープ速度を確保すべく前
記キャプスタンモータ駆動回路7への速度誤差分に加算
して供給している。また、再生モードでは、磁気テープ
16上にあらかじめ記録したコントロール信号をコントロ
ールヘッド26により検出し、前記マイクロプロセッサ40
にて前記基準信号と位相合せを行うことで磁気テープ16
上の記録トラックとのトラッキングを図っている。この
時、両リールモータ18・20の制御はマイクロプロセッサ
41にて行う。巻取りリール17は巻取りリールモータ18に
より駆動され、キャプスタンにより送られた磁気テープ
16を一定テンションにて巻取る。この制御は、周波数発
生器2および27・29より得られる周波数比より巻取りリ
ール17の磁気テープ16の巻径値を演算し、この巻径に応
じてテープテンションを一定値になる様にモータ駆動回
路36に制御信号を出力する。一方、供給リールについて
も同様の制御を行うと同時に、テンションセンサ25によ
りテープテンションを検出してフィードバック制御する
ことで、特に走査ドラム23上の回転ヘッド21・22と磁気
テープ16の圧着力を高精度に制御する。また、高速再生
時にはキャプスタンモータ1によるテープ駆動をやめ、
巻取りリールモータ18を速度制御することで磁気テープ
16の走行速度を一定に制御する。
ここで、各マイクロプロセッサ40・41は前記した増幅
器3、マスク手段4、変換器6を含むものである。ま
た、各マイクロプロセッサ40・41の間では専用の通信ラ
インを有し互いのマイクロプロセッサ40・41に内蔵され
たメインプログラムにより発生するパルス信号を互に監
視することで、他方のマイクロプロセッサ41または40が
異常であることを検出した場合に、この事をシステム制
御用マイクロプロセッサ42に供給して、この事を表示手
段43にて表示すると同時に、可変電源回路15を介して各
モータ駆動回路36・7・37・38に供給する電源電圧を減
少または遮断することで磁気テープ16の走行を確実に停
止状態とする。また、この時、各リール17・19または各
リールモータ18・20に対してメカニカルなブレーキ力を
発生するブレーキ機構31・32を動作させて、メカニカル
的なブレーキ力を発生してテープ停止をよりすみやかに
行う。
また、各モータ制御を前記の如く分割することでキャ
プスタン駆動時にはリール系を制御するマイクロプロセ
ッサ41で、リール駆動時にはキャプスタン系を制御する
マイクロプロセッサ40にて互いに他方の制御状態を監視
することで、より確実な異常検出を可能としている。
〔発明の効果〕
本発明によれば、広範囲な可変速再生を制御するモー
タ制御用マイクロプロセッサの速度検出用パルス信号を
所定周波数以上をマスクして演算処理することにより、
過渡的を含めて常にほぼ一定時間の処理時間にて制御で
きるので、常に安定な速度検出が可能である。また、他
のいくつかのモータ群を同時に制御しても互に干渉する
ことなく処理時間のマージンを確保することができる。
また、マイクロプロセッサのもう1つの欠点として考
えられる永久ループや暴走状態となって本来制御が不可
能になったとき、これを検出して、モータ駆動回路の電
源電圧を減少または遮断することでテープの走行を確実
に停止させ、装置の破壊やソフトテープのダメージを最
小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成を示すブロック図、第2図
は本発明の具体的な一実施例を示すブロック図、第3図
は第2図の主要部分の波形図、第4図は本発明の別な具
体的な一実施例を示すブロック図、第5図は第4図の主
要部分の波形図、第6図及び第7図は本発明を適用した
磁気記録再生装置の一実施例を示す図である。 1……(キャプスタン)モータ 2,27,28,29……周波数発生器 4……マスク手段 5,40,41,42……マイクロプロセッサ 7,36,37,38……モータ駆動回路 9……タイマ手段 10……切換え手段 11……カウンタ手段 12……分周器 13……設定手段 14……検出手段 15……可変電源回路 16……磁気テープ 17……巻取りリール 18……巻取りリールモータ 19……供給リール 20……供給リールモータ 23……走査ドラム 24……走査ドラムモータ 43……表示手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿庭 耕治 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (56)参考文献 特開 平2−136083(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 15/467

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モードおよび機能制御手段に応動してスロ
    ーモーション再生、ファーストモーション再生、および
    通常再生を含む動作モードで動作し、巻取りリール、供
    給リール、選択的に付勢可能なキャプスタン、少なくと
    も1つの変換ヘッドを支持する回転可能な走査ドラムを
    含む記録再生装置用マイクロプロセッサ制御装置におい
    て、 巻取りリールおよび供給リールの駆動手段の動作を制御
    するサーボ手段と、キャプスタンの駆動手段の動作を制
    御するサーボ手段と、走査ドラムの駆動手段の動作を制
    御するサーボ手段のうち少なくとも1つが、駆動された
    速度に比例して発生する周波数パルス列を入力情報とし
    てその速度誤差を演算処理するマイクロプロセッサ手段
    を備えて構成され、 該マイクロプロセッサ手段が、 上記動作モード中前記入力情報が所定周波数以上にて上
    記マイクロプロセッサ手段の速度誤差を演算処理するた
    めの割り込み信号とならないようにするためのマスク手
    段と、 該マスク手段によりマスクされた入力情報の数をカウン
    トする計数手段とを有し、 上記マスク手段を通過した入力情報の周期ごとに上記計
    数手段の出力情報を加えて上記速度誤差情報を演算処理
    することで常にほぼ所定周期で上記速度誤差情報を検出
    することを特徴とする記録再生装置用マイクロプロセッ
    サ制御装置。
  2. 【請求項2】上記マスク手段および計数手段は、 分周比N(Nは整数)を有する分周手段を備えて構成さ
    れ、該分周手段の出力周期より速度情報が検出され、動
    作モードに応じた速度誤差情報が演算処理されると同時
    に、前記速度情報に基づいて上記分周手段の分周比Nが
    変化されることで、常にほぼ所定周期で前記速度誤差情
    報が演算処理される構成である請求項1に記載の記録再
    生装置用マイクロプロセッサ制御装置。
  3. 【請求項3】モードおよび機能制御手段に応動してスロ
    ーモーション再生、ファーストモーション再生、および
    通常再生を含む動作モードで動作し、巻取りリール、供
    給リール、選択的に付勢可能なキャプスタン、少なくと
    も1つの変換ヘッドを支持する回転可能な走査ドラムを
    含む記録再生装置用マイクロプロセッサ制御装置におい
    て、 巻取りリールおよび供給リールの駆動手段の動作を制御
    するサーボ手段と、キャプスタンの駆動手段の動作を制
    御するサーボ手段と、走査ドラムの駆動手段の動作を制
    御するサーボ手段とのうち少なくとも1つが、駆動され
    た速度に比例して発生する周波数パルス列を入力情報と
    してその速度誤差を演算処理するマイクロプロセッサ手
    段を備えて構成され、 上記動作モード中前記入力情報が分周比N(Nは整数)
    を有する分周手段を介して前記速度誤差を演算処理する
    マイクロプロセッサ手段に入力され、前記分周手段の出
    力周期より速度情報が検出され、動作モードに応じた速
    度誤差情報が演算処理されると同時に、前記速度情報に
    基づいて上記分周手段の分周比Nが変化されることで、
    常にほぼ所定周期で前記速度誤差情報が演算処理される
    ことを特徴とする記録再生装置用マイクロプロセッサ制
    御装置。
  4. 【請求項4】モードおよび機能制御手段に応動してスロ
    ーモーション再生、ファーストモーション再生、および
    通常再生を含む動作モードで動作し、巻取りリール、供
    給リール、選択的に付勢可能なキャプスタン、少なくと
    も1つの変換ヘッドを支持する回転可能な走査ドラムを
    含む記録再生装置用マイクロプロセッサ制御装置におい
    て、 巻取りリールおよび供給リールの駆動手段の動作を制御
    するサーボ手段と、キャプスタンの駆動手段の動作を制
    御するサーボ手段と、走査ドラムの駆動手段の動作を制
    御するサーボ手段を含む制御手段を、少なくとも2つの
    マイクロプロセッサ手段を備えて構成し、 該マイクロプロセッサ手段が、 該マイクロプロセッサ手段間に設けた通信手段により、
    少なくとも一方のマイクロプロセッサが他方のマイクロ
    プロセッサに組み込まれたメインプログラムが正常に動
    作しているか否かを判別する判別手段と、 該判別手段の出力に応動して前記各駆動手段に供給され
    る電源のうち少なくとも1つの電源の電圧を減少または
    遮断する電源手段と、 を、有することを特徴とした記録再生装置用マイクロプ
    ロセッサ制御装置。
  5. 【請求項5】前記判別手段の出力を受けてその状態を表
    示する手段を有する請求項4に記載の記録再生装置用マ
    イクロプロセッサ制御装置。
  6. 【請求項6】上記2つのマイクロプロセッサ手段は、 第1のマイクロプロセッサにて、巻取りリールおよび供
    給リールの駆動手段の動作を制御するサーボ手段を制御
    し、第2のマイクロプロセッサにて、キャプスタンおよ
    び走査ドラムの駆動手段の動作を制御するサーボ手段を
    制御し、前記判別手段により互に他方のマイクロプロセ
    ッサが正常に動作していないことを検出した際に、選択
    的に付勢可能なキャプスタンを解除し、各駆動手段に供
    給する電源を遮断すると同時に、前記巻取りリールおよ
    び供給リールにメカニカルな制動手段を付加する構成で
    ある請求項4に記載の記録再生装置用マイクロプロセッ
    サ制御装置。
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