JP2846046B2 - 路面切削装置 - Google Patents

路面切削装置

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JP2846046B2
JP2846046B2 JP7361190A JP7361190A JP2846046B2 JP 2846046 B2 JP2846046 B2 JP 2846046B2 JP 7361190 A JP7361190 A JP 7361190A JP 7361190 A JP7361190 A JP 7361190A JP 2846046 B2 JP2846046 B2 JP 2846046B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は路面切削装置に関し、特に道路の連続方向
に走行しながら走行方向に沿って切削面を自動的に深浅
変化させつつ切削できる路面切削装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、路面切削機を車両に回転可能に支持させるとと
もに路面に対して手動で昇降可能な手動形の路面切削装
置が多用されていた。この装置においては、運転者が操
作レバーを勘に頼りながら手動操作するか、センサによ
り倣いながら路面切削機を昇降させることにより、切削
面を深浅変化させるようにしていた。
しかし、このような従来装置は操作全体が手動操作で
あったため、切削作業の能率が悪く、また運転者の操作
上の負担が大きいなどの問題があった。そこで、本出願
人はそれらの問題を解決すべく、自動操作に係る路面切
削装置を特開昭64−62505号公報にて提案している。
この公報記載の路面切削装置はその一態様として、車
両に設置されて車両の走行に伴い路面を所定幅にわたっ
て切削する路面切削機と、車両の走行距離を検出する走
行距離検出器と、路面切削機により切削される路面深さ
を検出する切削深さ検出器と、路面切削機を昇降可能な
アクチュエータと、走行方向への所定走行距離走行時に
おける切削深さデータを入力するデータ入力装置とを備
え、このデータ入力装置により入力された切削深さデー
タ及び走行距離検出器の検出に基づき路面切削機の昇降
位置を演算し、この演算値と前記切削深さ検出器の検出
値との偏差に応じて前記アクチュエータを制御するよう
にしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら前述した公報記載の従来装置によれば、
切削操作に対する自動化の面では功を奏するものであっ
たが、例えば自動勾配切削中にマンホール等の障害物に
出会った場合、通常、自動操作を中止して手動操作に切
り換えて行うことになるが、その手動操作が終了した後
は再び自動操作に復帰させようとしても、その復帰時点
における初期の切削深さ目標値が分からず、手動切削時
の走行距離分を表示装置などから読み取っておいて運転
者が勘に頼って切削深さ初期値を設定しなければならな
い等、障害物を通過した後の自動切削再開時の操作が煩
わしく、また切削深さ初期値の設定に手間取って作業能
率を低下させたり、切削精度を低下させてしまう恐れが
あった。
また、上述した公報記載の従来装置にあっては、路面
を基準面にとって、この基準面からの切削深さを想定し
ているため、路面上に陥没や著しい凹凸がある場合、切
削面はその陥没や凹凸の高低差を拾ってしまうため、そ
れらの陥没や凹凸路面は手動切削により行わねばならな
い。したがって、この場合にも前述したと同様の不都合
に直面していた。
本願発明は、このような従来技術の未解決の問題に着
目してなされたものであって、自動路面切削において障
害物などがある場合、一時的に手動切削モードとし、そ
の手動切削によって障害物などを通過した後、自動切削
を再開する場合の切削深さ初期値を前回の自動切削状況
に整合させた状態で自動的に設定でき、且つ、その設定
値に路面切削機の切削深さを自動的に合わせることがで
きるようにすることを、解決しようとする課題としてい
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、請求項(1)記載の発明は
第1図に示す如く、車両に設置され該車両の走行に伴い
路面を所定幅にわたって切削する路面切削機と、この路
面切削機を路面に対して昇降可能なアクチュエータと、
車両の走行距離を検出する走行距離検出器と、前記路面
切削機により切削される路面の深さを検出する切削深さ
検出器と、所望の切削深さに関するデータと前記走行距
離検出器の検出値とに基づき走行位置における切削深さ
目標値を設定する目標値設定手段と、この目標値設定手
段により設定された目標値と前記切削深さ検出器の検出
値との偏差に応じて前記アクチュエータを制御する自動
切削制御手段とを備えた路面切削装置において、前記自
動切削制御手段による自動切削状態から手動切削状態へ
の一時的な退避を指令する一時退避指令手段と、この一
時退避指令手段による退避指令がなされたときに、前記
自動切削制御手段による制御を中断させるとともに前記
目標値設定手段による切削深さ目標値の設定を継続させ
る退避時信号管理手段とを備えている。
また、請求項(2)記載の発明では、請求項(1)記
載のアクチュエータを、前記路面切削機の切削幅方向の
両側に個別に設けている。請求項(3)記載の発明で
は、請求項(1)記載の目標値設定手段を、車両走行方
向への一定深さの倣い切削を行う手段としている。請求
項(4)記載の発明では、請求項(1)記載の目標値設
定手段を、車両走行方向への一定勾配の勾配切削を行う
手段としている。請求項(5)記載の発明では、請求項
(1)記載の目標値設定手段を、車両走行方向及び切削
幅方向へ夫々一定勾配を有した勾配切削を行う手段とし
ている。請求項(6)記載の発明では、請求項(1)記
載の目標値設定手段を、切削路面及び路面間に一定勾配
の摺付け路面を形成する手段としている。請求項(7)
記載の発明では、請求項(2)記載の切削深さ検出器
は、前記路面切削機により切削される深さを切削幅方向
の何れか一方にのみ設けられ、自動切削制御手段は、前
記切削深さ検出器が設けられた側のアクチュエータのみ
を制御する手段であるとしている。
〔作用〕
請求項(1)〜(7)記載の発明では、一時退避指令
手段が手動切削状態への一時退避を指令していない状
態、即ち自動切削が指令されている状態では、目標値設
定手段が所望の切削深さに関するデータと走行距離検出
器の検出値とに基づき走行位置における切削深さ目標値
を設定する。そこで、自動切削制御手段が目標値設定手
段により設定された目標値と切削深さ検出器の検出値と
の偏差に応じてアクチュエータを制御し、路面切削機の
深さ,即ち路面切削深さを制御し、勾配切削や摺付け切
削を行う。
この状態において、一時退避指令手段が操作されて手
動切削への一時退避が指令されたときは、退避時信号管
理手段が自動切削制御手段による制御を中断させるとと
もに、目標値設定手段による切削深さ目標値の設定を継
続させる。これにより、アクチュエータの手動操作が有
効になり、切削機を例えば引き上げてマンホールなどの
障害物を越えながら適宜な手動切削が可能となる。
そして、障害物を越えた適宜な時点で一時退避指令手
段が操作されて、一時退避状態から元の自動切削状態に
復帰させる指令が出されたとする。これに付勢されて、
自動切削制御手段が再びアクチュエータを制御するが、
この再開時の切削深さ初期値は、退避時信号管理手段の
指令によって目標値設定手段が更新していた最終値であ
って、この値から引き続いて自動切削が再開される。こ
のため、自動切削への復帰時には路面切削機がその初期
値まで自動的に下げられ、しかも、その後の自動切削さ
れる路面は当初の切削深さに関するデータに合致した深
さのものとなる。したがって、自動切削への復帰時にお
ける操作上の煩わしさが排除され、且つ、精度良い切削
を再開できる。
〔実施例〕
(第1実施例) 次に、この出願に係る発明の第1実施例を第2図乃至
第6図に基づき説明する。この実施例は勾配切削を行う
装置に適用したものである。
第2図は路面切削装置の概略を示す平面図、第3図は
同側面図である。これらの図において、1は車体であ
り、この車体1は走行手段としての4つの車輪(前左輪
2FL,前右輪2FR,後左輪2RL,後右輪2RR)を備えている。
この内、前輪2FL,2FRは車軸4を介して車体1に取り付
けられ、図示しないステアリング機構を操作することに
より転舵可能になっている。後輪2RL,2RRは車軸6,差動
装置8及び推進軸10を介して変速機12に連結されてお
り、図示しないエンジンからの駆動力が伝達されて駆動
輪を成す。また車体前後における車軸4,6は上下に揺動
自在になっている。
なお、この発明における走行手段としては、車輪2FL
〜2RRに代えてクローラ(履帯)等を用いることもでき
る。また、本構成とは反対に前輪2FL,2FRが駆動輪をな
してもよい。さらに、前後輪2FL〜2FR及び車体1間に各
々シリンダを介在させて、これらシリンダの伸縮具合を
路面切削開始前に調整し、車体1の水平度を調整する構
成としてもよい。
また車体1の下面側には、車体巾,前後方向に各々所
定長さを有する機枠14が配置される。この機枠14は、そ
の車体巾方向の左右の所定位置においてアクチュエータ
としてのリフトシリンダ16L,16Rを介して車体1の中央
部下面に垂下されるとともに、その左右位置で夫々上下
2本の支持軸18,18を介して車体1の前輪側に連結され
ている。この支持軸18,…,18の両端の連結部は、取付け
軸を中心に上下方向に揺動可能になっている。
さらに、機枠14には、路面切削機20が取付けられる。
この路面切削機20は回転駆動源(図示せず)に連結され
た回転ドラムの外周に切削刃が突設されていて、ドラム
の回転によって路面を切削する公知のものであり、その
ドラムの外周部分が機枠14の下面から突出する状態で装
備されている。このため、リフトシリンダ16L,16Rのス
トローク量を調整することによって、機枠14,即ち路面
切削機20の車体1に対する上下位置を調整でき、切削深
さを変えることができる。
リフトシリンダ16L,16Rは、サーボバルブ22L,22Rを個
別に介して図示しない油圧供給装置に連結されており、
サーボバルブ22L,22Rに与える制御信号iを変更するこ
とで、リフトシリンダ16L,16Rのストロークを独立制御
できる。
さらに、本実施例の路面切削装置には切削状態を知る
ために、切削深さ検出器24L,24R、勾配検出器26及び走
行距離検出器28を設けている。切削深さ検出器24L,24R
は、機枠14の前面側の左右両側位置に各々取り付けられ
ており、路面上を摺動する摺動子(スキー)に連結され
たレバーLVが垂線と成す角度を電気信号に変換し出力す
るポテンショメータを含んでいる。つまり、切削深さが
大きくなると、レバーLVの角度が大きくなり、これに対
応した切削深さ信号HL,HRが得られる。本実施例では、
レバーLVが垂線よりも所定角度β(第3図参照)だけ後
輪側に傾斜しているときに切削深さが零の状態であり、
この傾斜角が深くなる所定範囲で路面よりも下がった切
削深さ(本実施例では正の値とする)を検出でき、所定
角度のβの範囲内では負の切削深さ、つまり切削面が路
面よりも上方にある状態を検出できるようになってい
る。
また、勾配検出器26は、機枠14の前面側中央部に取り
付けられており、路面切削機20の水平方向に対する傾き
を検知し、この傾きに対応した勾配信号αを出力するよ
うになっている。さらに、走行距離検出器28は変速機12
に取り付けられ、変速機12の出力軸の1回転毎に例えば
1パルスの電気パルス列でなる走行距離信号Pを出力す
る。これらの検出器24L,24R、26及び28の出力側は後述
するコントローラ30に接続されている。
一方、車体1の運転席には、乗員が任意に操作可能な
データ入力器32及び一時マニアルスイッチ33が装備され
ており、これらの入力情報はコントローラ30に送出され
る。また、コントロール30の指令に基づき切削状況を表
示する表示器40が運転席に同様に装備されている。
データ入力器32は、路面連続方向の勾配を設定するた
めの設定距離、設定切削深さや切削面の幅方向勾配等の
切削データを入力するキー部32aと、勾配切削を終了す
るときに押し下げる勾配切削終了キー32bと、勾配切削
を新規に行うときに押し下げる新規データ入力キー32c
とを備えている。また、一時マニアルスイッチ33は本願
発明の一時退避指令手段を構成し、自動切削を行ってい
るときに有効に機能するもので、そのオン,オフ状態に
対応したスイッチ信号SWが出力される。自動切削状態に
おいて手動切削へ一時的に退避するには、一時マニアル
スイッチ33をオン状態に操作し、自動切削に復帰させる
にはオフ状態に操作する。
コントローラ30は第4図に示すように、走行距離検出
器28,切削深さ検出器24L,24R,勾配検出器26及び一時マ
ニアルスイッチ33の出力信号P,HL,HR,α及びSWと、デー
タ入力器32の出力信号を入力して後述する演算,制御処
理を行うマイクロコンピュータ54を備えている。このコ
ントローラ30は、マイクロコンピュータ54における演算
結果に基づいた制御信号iを前述したサーボバルブ22L,
22Rに出力するようになっている。また、表示器40がコ
ントローラ30の出力側に接続され、コントローラ30で算
出される切削深さ,走行距離などを表示する。
マイクロコンピュータ54は、入出力インタフェース回
路60、演算処理装置62及び記憶装置64を少なくとも有し
て構成され、入出力インタフェース回路60を介して信号
の送受がなされる。演算処理装置62は、その起動ととも
に後述する第5図に示す処理を行うもので、その処理に
必要なプログラムが予め記憶装置64に格納されている。
また、記憶装置64は演算処理装置62での演算結果を記憶
可能になっている。
一方、サーボバルブ22L,22Rには第4図に示す如く、
左右の手動操作器66L,66Rも接続されており、コントロ
ーラ30から制御信号iが出力されないときは、手動操作
器66L,66Rのロックを外し操作することにより制御信号
iを出力可能になっている。
次に、本実施例の動作を第5図に基づき説明する。第
5図の処理は、入力した切削データに応じた縦断勾配や
横断勾配をもって路面切削を自動的に行わせるものであ
る。
まず、第5図の処理では、ステップで初期化を行っ
て初期値を設定する。この初期設定は、現在の路面切削
機20の状態即ち切削深さ等を表示器40に出力する表示情
報を形成すると共に、現在のリフトシリンダ16L,16Rの
伸縮位置を維持するように各サーボバルブ22L,22Rをニ
ュートラル位置に設定する。次いで、ステップに移行
して、ステップで設定した初期値に基づく表示情報を
表示器40に出力するとともに、初期値に基づく制御信号
i,iを介してサーボバルブ22L,22Rに夫々出力する。
次いでステップに移行し、勾配切削を行うか否かを
判定する。この判定は、例えばデータ入力器32の勾配切
削終了用キー32bが押し下げられているか否かで判定
し、勾配切削終了用キー32bが押し下げられているとき
には、勾配切削を行なわないものと判断して、そのまま
処理を終了し、勾配切削終了用キー32bが押し下げられ
ていないときには、ステップ以降に移行する。
演算処理装置62は、ステップにて一時マニアルスイ
ッチ33の出力信号SWを読み込み、ステップにてスイッ
チ信号SWの値から一時的にマニアル(手動)切削が指令
されたか否かを判断する。この判断で、スイッチ信号SW
=オフ,即ち手動切削指令がなされていないときは、引
き続き自動切削を継続すべき状態であるとしてステップ
にてフラグF=0を維持する。反対にスイッチ信号SW
=オン,即ちマニアル切削指令であるときは、ステップ
にてフラグF=1とする。このようにフラグFの内容
は、一時的に手動切削に退避すべき状態であるか否かに
対応している。
ステップ,を処理した後はステップに移行す
る。このステップでは、勾配切削が新規に行うもので
あるか否かを判定する。この判定は、例えばデータ入力
器32の新規データ入力キー32cが押し下げられているか
否かで判定し、新規データ入力キー32cが押し下げられ
ていないときには、後述するステップに直接移行し、
新規データ入力キー32cが押し下げられたときには、勾
配切削を新規に行うものと判断して、ステップに移行
する。
このステップで、演算処理装置62は、データ入力器
32においてセットされている路面連続方向の所謂,縦断
勾配切削を行うための縦断勾配切削データ及び/又は路
面幅方向の所謂,横断勾配切削を行うための横断勾配切
削データを新規データとして読み込み、押し下げられた
新規データ入力キー32cを元に復帰させた上で、ステッ
プに移行する。ここで、縦断勾配切削データとして
は、距離設定値L1及び設定距離L1だけ移動した後の左右
の切削深さ設定値HL1,HR1で構成され、横断勾配制御を
伴う縦断勾配切削データとしては、距離設定値L1、左側
及び右側の何れかの基準切削深さ設定値HL1又はHR1、及
び横断勾配設定値αで構成される。
ステップにおいて演算処理装置62は、切削深さ検出
器24L,24Rの切削深さ信号HL,HR及び勾配検出器26の勾配
信号αを夫々読込み、それらの値を切削深さ及び勾配と
して記憶装置64の所定記憶領域に記憶し、ステップに
移行する。
このステップでは、切削開始時の切削深さと距離設
定値L1だけ走行後の切削深さが異なる縦断切削を行うと
きには、ステップで入力された切削データと前記ステ
ップで読込んだ検出値とに基づき縦断勾配切削データ
中の設定距離L1内の複数の分割地点における切削深さを
算出して、これらを制御目標値として記憶装置64に形成
した所定領域に記憶する。一方、切削開始時点の横断勾
配と距離設定値L1だけ走行後の横断勾配とが異なる横断
勾配制御を伴う縦断勾配切削を行うときには、各分割地
点での横断勾配を算出して、これらを制御目標値として
分割目標値記憶領域に記憶する。ここで、複数の分割地
点は、分割数を多くするほど切削精度が向上するもの
で、例えば距離設定値L1が10mで、切削深さ設定値HL,HR
が10cmであるとすると、距離設定値を10分割したときに
は、1m毎の各分割点で1cmづつ切削深さを変化させ、20
分割したときには、50cm毎の各分割点で0.5cmづつ切削
深さを変化させることになる。
次いで、ステップに移行して、記憶装置64内の所定
記憶領域に形成した距離カウンタCNTをクリアし、ステ
ップ〜に移行する。
ステップでは、走行距離検出器28からの走行距離信
号Pを読み込み、ステップで距離カウンタCNTを“1"
だけカウントアップしてからステップに移行する。こ
のステップでは、ステップに係る分割地点に達した
か否かを判定する。この判定は、距離カウンタCNTのカ
ウンタ値が予め設定された分割地点に対応した値となっ
たか否かを判定し、分割地点に達していないときにはス
テップに戻り、分割地点に達したときには、ステップ
に移行する。
このステップでは、ステップで入力された設定距
離L1に達したか否かを判定する。この判定も、距離カウ
ンタCNTのカウント値が設定距離L1に対応したカウント
値に達したか否かで判定し、設定距離L1に達していない
ときには、ステップに移行して、その分割地点での制
御目標値を記憶装置64の分割目標値記憶装置から読出し
て制御目標値を変更し、設定距離L1に達したときにはス
テップに移行して、ステップで入力した切削深さ設
定値HL1,HR1及び/又は基準切削深さ設定値HL1又はHR1,
横断勾配設定値αを目標値として設定する。
次いでステップに移行し、ステップ,で設定し
たフラグFの内容を判断する。つまり、F=1か否かを
判断し、F=1の場合は前述したステップに戻って上
述した一連の処理を繰り返し、一方、F=0の場合はス
テップ移行の処理を行う。
ステップでは、再び現在の切削深さ検出器24L,24R
及び横断勾配検出器26に係る検出値HL,HR及びαを読み
込んだ後、ステップに移行して検出値HL,HR及びαと
制御目標値との偏差を算出する。次いで、ステップに
てステップで求めた偏差が零であるか否かを判定し、
偏差が零であるときには、前記ステップに戻る。ま
た、反対に、偏差が零以外のときには、ステップに移
行して偏差を解消するための偏差修正の制御信号i,iを
サーボバルブ22L,22Rに出力してからステップに戻
る。このため、偏差が零でないときは、ステップ〜
の処理が繰り返され、リフトシリンダ16L,16Rの昇降位
置の修正がなされて、切削深さが制御できる。そして、
左右切削位置の両方の偏差が零になって初めてステップ
へ戻る。
ここで、上記偏差修正処理は、横断勾配制御を伴わな
い縦断勾配切削を行うときには、切削深さ設定値HL1,H
R1と切削深さ検出値との偏差に応じた制御信号i,iがサ
ーボバルブ22L,22Rに出力される。このため、切削深さ
検出器24L,24Rの検出値が目標値に一致するまでリフト
シリンダ16L,16Rが昇降される。一方、横断勾配切削を
伴う縦断勾配切削を行うときには、まず基準切削深さ設
定値HL1又はHR1とこれに対応する切削深さ検出値との偏
差に応じて制御信号iがサーボバルブ22L又は22Rの何れ
か一方に出力される。これにより、一方の切削深さが目
標値に一致させた後、他方については横断勾配設定値α
と横断勾配検出値とが一致するように制御信号が出力
される。
本実施例では、勾配検出器26,データ入力器32及び第
5図ステップ〜の処理が目標値設定手段を形成し、
第5図ステップ〜及びサーボバルブ22L,22Rが自動
切削制御手段を形成し、第5図ステップ〜,の処
理が退避時信号管理手段を形成している。
ここで、横断勾配切削を伴わない縦断勾配切削制御の
例を第6図に示す。いま、第6図におけるA地点におけ
る路面切削深さが左右共10cmであり、この状態から10m
先の地点Bで切削深さが左右共に20cmとなる下り縦断勾
配を切削するものとすると、データ入力器32で、距離設
定値L1を10mに、切削深さ設定値HL1及びHR1を共に20cm
に設定し、新規開始キー32cを押し下げ、この状態で車
両を走行させればよい。これにより、コントローラ30は
第5図の処理のステップを「NO」と判断する制御、即
ち制御目標値の更新及び偏差修正処理を介して実行す
る。つまり、距離設定値L1を所定数に分割して制御目標
値を算出し、走行位置に応じて制御目標値を更新しつ
つ、制御目標値と実際の切削深さが一致するように切削
深さを制御する。そこで、切削された路面は第6図中の
A〜C間の如く一定下り勾配となり、その自動切削によ
って、切削作業の能率が向上するとともに、運転者の操
作負担が著しく軽減する。
しかし、この切削を行いながら距離設定値L1内のC地
点からD地点にわたってマンホール等の障害物Mがあ
り、このC〜D間は自動切削から一時退避して手動切削
を行わなければならない。この場合は、運転者はC地点
まで車両を走行させながら自動勾配切削を実行し、表示
器40に表示される走行距離がC地点に対応したものにな
ったときに、車両の走行を止めると共に、一時マニアル
スイッチ33をオン状態に設定する。これにより、コント
ローラ30は第5図の処理に対しステップの処理で「YE
S」の判断となり、ステップでも「YES」の判断となっ
てステップ〜間の処理が繰り返され、制御目標値の
更新までが行われ、サーボバルブ22L,22Rに対する制御
信号i,iの出力が行われない状態となる。
そこで、運転者は、手動操作器66L,66Rを操作してサ
ーボバルブ22L,22Rに路面切削機20を引き上げる制御信
号i,iを出力する。これにより、リフトシリンダ16L,16R
のストロークが手動によって縮小して切削機20が引き上
げられるから、適宜な高さまで引き上げられたときに走
行を再開させながら手動切削を行う。この手動切削の
間、コントローラ30は走行距離検出器28の検出値Pに基
づき、スタート地点Aからの積算走行位置に対応する切
削深さ目標値の更新のみを行っており、この更新に係る
切削深さは第6図中の仮想線のようになり、この仮想線
の下り勾配は、A〜C地点間の切削済路面の下り勾配と
一致したものとなる。
そして、手動切削によって障害物M部分を通過した適
宜な地点Dにて車両を止めるとともに、一時マニアルス
イッチ33をオフ状態に切り換える。これによって、コン
トローラ30が行う第5図の処理にてフラグF=0に戻さ
れるから、前述した自動勾配切削に復帰する。この自動
勾配切削が再開されたときの制御目標値は、実際に切削
されていなかったものの、開始点Aから一定勾配を保持
した目標値となっているから、切削深さが制御目標値に
一致するまで路面切削機20が自動的に降ろされる。その
後は、車両を走行させることによって自動切削が再開さ
れ、第6図のD〜B地点に示す一定勾配路面が形成され
る。
このように、切削する路面に障害物が在る場合でも、
一時マニアルスイッチ33を操作して手動切削状態に退避
できるとともに、その退避期間中も走行位置に応じて切
削目標値の更新を行っているので、自動切削が再開され
たときには、あたかも障害物が存在しなかった如く、一
定勾配を保持した切削深さが得られ、自動切削を継続で
きる。これによって、従来の場合とは異なり、手動切削
から自動切削に復帰させたとき、その初期切削が正確且
つ自動的に行われるから、再開された自動切削路面の切
削精度が向上するとともに、操作負担も減少するという
利点がある。
なお、縦断勾配を付けないで切削を行う場合は、表示
器40に表示されている現在の切削深さと等しい切削深さ
設定値HL1及びHR1をデータ入力器32から入力することに
より、一定深さの自動倣い切削となる。この倣い自動切
削中に障害物があって手動切削に退避する場合も、前述
と同様に手動切削への一時退避後の初期切削が自動的に
且つ正確に所期の値を保持できるという利点がある。
一方、上述のようにして切削機20幅の切削を行った
後、切削済路面の横の未切削路面を路幅方向で同一深さ
となるように再切削する場合において、被切削路面の幅
が切削機20の切削幅に満たない状態であるとする。この
場合には、路面切削機20の左右何れかの側で部分的に切
削し、残りの側は既に切削した路面を倣わせることにな
る。このためには、切削済路面側の切削深さ検出器24L
又は24Rの摺動子が該路面上にあり、現在の切削深さが
零として検出されるので、設定距離L1走行後の切削深さ
設定値HL1又はHR1を零とすればよい。この場合にも、前
述した自動切削中の手動切削への一時退避に伴う、有効
な機能が同様に発揮される。なお、この切削において、
倣い側のみを手動操作によって行うこともできる。
さらに、例えば第6図の例において障害物Mが目標地
点Bを跨ぐ位置にある場合、目標地点を障害物の手前に
設定して、自動切削状態における手動操作への一時退避
無しで切削できる。一方、何らかの都合で目標地点Bを
変更できない場合でも、本実施例は対処できる。つま
り、前述のようにして手動操作に退避した状態で目標地
点Bに到達したならば、次の所定距離離れた目標地点の
切削データを入力し、その手動切削のまま走行するだけ
でよい。これにより、コントローラ30は前述と同様に地
点Bの仮想切削深さと次の目標地点間の目標値を設定・
更新しており、障害物を通過した時点で所望の深さをも
って自動切削に復帰させることができ、この場合にも前
述した利点を享受できる。
(第2実施例) 次に第2実施例を第7図乃至第10に基づき説明する。
この実施例は、第1実施例の自動勾配切削に加えて自動
摺付け切削を行うようにしたものである。ここで、第1
実施例と同一の構成要素には同一符号を用いる。
摺付け切削は、路面補修工事などにおいて、路面に切
削による段差を残したまま切削作業を中断又は中止して
しまうと、車両の通行等に支障が生じるので、そのよう
な場合に切削済路面と未切削路面(又は非切削路面)と
の間に一定角度(例えば30゜)の傾斜面を傾斜して段差
を無くする工事,所謂「摺付け」を行う必要が生じる。
この摺付作業としては、切削開始時に路面を切り込んで
進行方向に徐々に深くなる傾斜面を形成する作業(切込
み摺付け)と、切削終了時に路面を切り上がって進行方
向に徐々に浅くなる傾斜面を形成する作業(切上り摺付
け)とがある。
これを達成するため、本第2実施例では、運転席に摺
付け角選択スイッチ70,摺付け開始スイッチ72,摺付け終
了スイッチ74を設けている。摺付け角選択スイッチ70は
摺付けの切上りか切込みかを任意に選択でき、その選択
位置に対応したスイッチ信号SLをコントローラ30に出力
する。摺付け開始スイッチ72は、その開始位置に設定さ
れたときにオンとなるスイッチ信号STをコントローラ30
に出力し、摺付け終了スイッチ74は、その終了位置に設
定されたときにオンとなるスイッチ信号SPをコントロー
ラ30に出力する。また、コントローラ30の記憶装置64に
は、第8,9図に示す処理プログラムが予め格納されてい
る。
ここで、第8,9図の処理を説明する。第9図の処理は
第8図の処理のサブルーチンとして実行される。
まず、第8図の処理から説明する。第8図のステップ
,は前述した第5図のステップ,と同一の処理
を行う。次いで、ステップにて摺付け開始スイッチ72
のスイッチ信号STを読み込み、ステップにステップ
での読み込み値STから摺付け開始か否かを判断する。こ
の判断で「NO」の場合は勾配切削を行うとして、ステッ
プに移行し、勾配切削のサブルーチン処理を行う。
このサブルーチン処理は、第9図に示すもので、その
ステップでは勾配切削を行うか否かを第1実施例と同
様に判断し、勾配切削を行わないときは第8図にリター
ンし、勾配切削を行うときはステップに移行して、再
び摺付け開始スイッチ72のスイッチ信号STを読み込む。
さらにステップにて摺付け開始か否かを判断し、摺付
け開始のときは第8図にリターンし、摺付け開始でない
ときはステップ以降の勾配切削処理を行う。このステ
ップ以降の処理は、前述した第5図のステップ以降
の処理と同一である。
第8図の処理に戻って、そのステップにて「YES」
の判断のときはステップに移行し、摺付け角選択スイ
ッチ70からのスイッチ信号SLを読み込む。次いでステッ
プにて、ステップでの読み込み値から切上り時の摺
付けが選択されているか否かを判断し、「YES」のとき
はステップ以降の処理を行う。
この内、ステップにおいて、コントローラ30は走行
距離検出器28の検出信号Pを読み込む。ステップでは
ステップの読み込み値から摺付け開始時の基準走行位
置となる摺付け開始位置LSを設定する。次いでステップ
に移行し、設定した摺付け開始位置LSを起点として切
上り時の所定摺値け角θ(例えば+30゜)を維持するた
めの走行距離L(=LS+l(≧0))に応じて切削深さ
目標値HTを左右毎に演算し、その一連のデータを記憶す
る。
次いでコントローラ30は、ステップにて摺付け終了
スイッチ74のスイッチ信号SPを読み込み、ステップに
てその読み込み値SPから摺付け終了か否かを判断する。
この判断で「YES」の場合は、何らかの理由により作業
を中断又は終了させる場合であるとして、そのまま制御
を終える。
しかし、ステップの判断で「NO」の場合は、ステッ
プに移行する。このステップにてコントローラ30
は、一時マニアルスイッチ33の出力信号SWを読み込み、
ステップにてスイッチ信号SWの値から一時的にマニア
ル(手動)切削が指令されたか否かを判断する。この判
断で、スイッチ信号SW=オフ,即ち手動切削指令がなさ
れていないときは、引き続き自動摺付けを継続するべき
状態であるとしてステップにてフラグF=0を維持す
る。反対にスイッチ信号SW=オン,即ちマニアル切削指
令であるときは、ステップにてフラグF=1とする。
このようにフラグFの内容は、一時的に手動切削に退避
すべき状態であるか否かに対応している。
ステップ,を処理した後はステップに移行す
る。このステップで、再び走行距離信号Pを読み込ん
で現在の走行位置L,即ち摺付け開始位置LSからの走行位
置を演算する。次いでステップに移行し、ステップ
で演算した切削深さ目標値HTの中からステップでの演
算走行位置に対応した切削深さ目標値を選択・設定す
る。
次いでステップに移行してフラグF=1か否かを判
断し、「YES」の場合は未だ手動切削が指令されている
状態であるとしてステップに移行して、前述した処理
を繰り返す。しかし、ステップで「NO」の判断が下さ
れた場合は、自動摺付け切削の継続又は復帰が指令され
ているとして、ステップに移行する。ステップでは
切削深さ検出器24L,24Rの検出信号HL,HRを読み込む。さ
らに、ステップに移行して、ステップで更新されて
いる切削深さ目標値に、ステップでの読み込み値が一
致しているか否かを判断する。この判断において「NO」
の場合はステップに移行して、目標値と検出値HL,HR
との偏差を各々演算し、次のステップに移行する。ス
テップでは実際の切削深さを目標値に一致させる方向
の制御信号i,iを左右のサーボバルブ22L,22Rに個別に出
力し、再びステップに戻る。これによって、切削深さ
が目標値に一致するまで,即ちステップで「YES」の
判断が下されるまでステップ〜の処理が繰り返され
る。
そして、ステップで「YES」の判断時にはステップ
に移行して、再度、左右の切削深さHL,HRが共に所定
深さ「−HX」に達したか否かが判断され、「NO」の場合
はステップに戻って上述の処理が繰り返される。一
方、「YES」のときはステップに戻る。ここで、所定
深さ「−HX」(例えば「−20mm」)は不陸(路面凹凸)
を吸収するためであり、マイナス符号は路面表面から上
方への高さを示している。
一方、前述したステップにおいて「NO」の場合は、
切込み摺付けが選択されているとして、ステップに移
行し、データ入力器32から入力される設定切削深さを読
み込み、その値を最大切込み深さHMAXとして記憶する。
この後ステップ′〜′に移行し、前述した切上り時
の処理ステップ〜と同一の処理を行う。
そして、ステップ′で「YES」の判断が下され、切
削深さ検出値HL,HRが目標値に一致すると、ステップ
において検出値HL,HRが設定切込み深さHMAXに達したか
否かが判断される。この結果、「NO」の判断時は未だ切
込み不足であるとしてステップ′に戻ってステップ
′〜′の処理を繰り返す。ステップで「YES」の
場合はステップに戻る。
本第2実施例では、勾配検出器26,データ入力器32及
び第9図ステップ〜,第8図ステップ〜,,
,′〜′,′,′の処理が目標値設定手段を
設定し、第9図ステップ,,〜,第8図ステッ
プ〜,,,〜,′,′,′〜′の
処理及びサーボバルブ22L,22R,摺付け角選択スイッチ7
0,摺付け開始スイッチ72,摺付け終了スイッチ74が自動
切削制御手段を形成し、第9図ステップ〜,及び
第8ステップ〜,,′〜′,′の処理が退
避時信号管理手段を形成している。
第2実施例の全体動作を第10図に参照して説明する。
まず、切削作業に行いたい位置Aに車両を移動させて、
摺付け角選択スイッチ70を切込み側に倒し、データ入力
器32から最大切込み深さHMAXをセットした後、摺付け開
始スイッチ72をオンとする。これにより、コントローラ
30は第8図ステップ〜,,′〜′の処理を行
うから、路面切削機20の切削面は走行が進につれて徐々
に低下し、第10図の左端側に示す所定摺付け角度「−
θ」の切込み摺付けが高精度で自動的になされる。
この切込み摺付けの途中に例えばマンホール等の障害
物M1が在り、一時、手動切削に切り換えたいときは、障
害物M1の手前所定位置Bで車両を止め、一時マニアルス
イッチ33をオンとする。これにより、左右の手動操作器
66L,66Rから路面切削機20を引き上げる指令を行い、車
両を走行させて障害物M1を乗り越える。この乗り越えの
間は、手動切削を必要に応じて行うことができ、この手
動操作とは無関係に走行距離に対する切削深さ目標値の
更新のみが第8図ステップ′で行われる。
そして、障害物M1を通過した適宜な位置Cで車両を止
めるとともに一時マニアルスイッチ33をオフとする。こ
のオフ時における切削深さ目標値の更新値は、切込み摺
付けがあたかも障害物M1無しの状態で進んできた切削軌
跡(第10図の仮想線参照)がとるべき値と一致してい
る。このため、再開された自動切込み摺付けの初期にお
いて、路面切削機20は所望の深さHYまで自動的に掘り進
むから、その後、車両を走行させることによって前回の
摺付け面に整合させた状態の切込み摺付けが自動的にな
される。
この切込みが進み、その切削深さがHMAXに到達(第10
図D地点)すると、切込みが終了し、データ入力器32の
勾配切削終了用キー32bがオフとなるまで待機する(第
9図ステップ参照)。この状態から、例えば一定勾配
の勾配切削や勾配無しの倣い切削がデータ入力器32から
指令されると、前述した第1実施例と同様にして自動切
削が実施される(第9図の処理参照)。
この自動切削においてその途中路面(E〜F間)に障
害物M2に在る場合も、第1実施例と同様に手動切削に退
避して、これを通過できる。
そして、走行位置Liまで到達(G地点)したときに、
乗員が摺付け開始スイッチ72をオンにしたとする。これ
によって、コントローラ30は今度は第8図のステップ
,,〜を通る処理が実施されるから、路面切削
機20の切削深さは走行とともに浅く設定され、第10図の
右端に示すように所定角度「+θ」の切上り摺付けがな
される。この摺付けは、切削深さが路面よりも所定高さ
HXだけ上がった時点で完了する。この切上り摺付けにお
いて障害物などが在った場合、前述と同様に回避でき
る。
なお、切込み、切上りの自動摺付けにおいて、摺付け
終了スイッチ74をオンとすれば、直ちに摺付け作業を終
了できる。
このように本第2実施例では、勾配切削などのロング
スパンの切削及び摺付け切削の両方を自動的に成し得る
とともに、その途中に障害物や凹凸などがあった場合に
は、その部分だけ摺動切削に任せるべく退避でき、自動
切削への復帰時には路面切削機を前回の自動切削路面に
整合する値まで自動的に下げる。したがって、従来装置
に比べて乗員の操作負担が著しく軽減し、作動能率も向
上し、また切削精度も良くなる。
なお、第2実施例においては、摺付け角度として予め
一定値を記憶させておくとしたが、必ずしもこれに限定
されることなく、例えば乗員が摺付け作業の度にデータ
入力器から指定し、この指令値を取り込んで行うとして
もよい。
また、第2実施例では、勾配切削制御をサブルーチン
て処理する構成としたが、その勾配切削制御をメインプ
ログラムで処理し、このメインプログラムに対して摺付
け切削制御を割り込みで処理し、摺付けが終了した場合
は、そのまま制御を終了させるとしてもよい。
さらに、前記各実施例においては、路面切削機20に対
するアクチュエータとして、リフトシリンダ16L,16Rを
適用した場合について説明したが、必ずしもこれに限定
されるものではなく、螺軸とこれに螺合するナットとに
よる直線駆動機構等のアクチュエータをも適用し得る。
また、路面切削機が車体に取り付けられて、車体と共に
上下動できるようにし、車体と車輪との間に伸縮制御さ
れるシリンダを取り付ける構成であっても前記実施例と
同等である。
さらにまた、例えば路面切削機の切削幅が比較的短い
場合、これを上下動させるシリンダ等のアクチュエータ
は、その切削幅方向の中心位置に一個単独に設置するも
のでもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、自動切削制御手段による自動切
削状態から手動切削状態への一時的な退避を指令する一
時退避指令手段と、この一時退避指令手段による退避指
令がなされたときに、自動切削制御手段による制御を中
断させるとともに目標値設定手段による切削深さ目標値
の設定を継続させる退避時信号管理手段とを付加したた
め、切削路面に例えばマンホール等の障害物や陥没など
の著しい凹凸が在る場合、これを回避すべく手動切削に
退避でき、障害物や凹凸による悪影響を受けずに適宜な
切削を行うことができるとともに、手動切削時の走行状
態では切削深さ目標値を演算しているので、再び自動切
削に復帰したときに、その復帰初期位置での切削深さ目
標値は手動切削が介在したにも関わらず、手動切削前の
自動切削時の勾配等に整合した値を維持し、自動切削へ
の復帰時の操作が省力化されて乗員の操作上の負担が格
段に軽減され、且つ、かかる復帰時における初期切削深
さが正確になり、路面切削の精度向上も達成されるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は請求項(1)〜(7)記載の発明の要部に対応
するクレーム対応図、第2図乃至第6図は第1実施例を
示す図であって、第2図は路面切削装置の概略を示す平
面図、第3図は第2図の側面図、第4図はコントローラ
のブロック図、第5図は切削処理の一例を示す概略フロ
ーチャート、第6図は切削状況の一例を示す説明図であ
る。第7図乃至第10図は第2実施例を示す図であって、
第7図はコントローラのブロック図、第8,9図は夫々切
削処理の一例を示す概略フローチャート、第10図は切削
状況の一例を示す説明図である。 1……車体、2FL〜2RR……車輪、16L,16R……リフトシ
リンダ、20……路面切削機、24L,24R……切削深さ検出
器、26……勾配検出器、28……走行距離検出器、30……
コントローラ、32……データ入力器、33……一時マニア
ルスイッチ、70……摺付け角選択スイッチ、72……摺付
け開始スイッチ、74……摺付け終了スイッチ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に設置され該車両の走行に伴い路面を
    所定幅にわたって切削する路面切削機と、この路面切削
    機を路面に対して昇降可能なアクチュエータと、車両の
    走行距離を検出する走行距離検出器と、前記路面切削機
    により切削される路面の深さを検出する切削深さ検出器
    と、所望の切削深さに関するデータと前記走行距離検出
    器の検出値とに基づき走行位置における切削深さ目標値
    を設定する目標値設定手段と、この目標値設定手段によ
    り設定された目標値と前記切削深さ検出器の検出値との
    偏差に応じて前記アクチュエータを制御する自動切削制
    御手段とを備えた路面切削装置において、 前記自動切削制御手段による自動切削状態から手動切削
    状態への一時的な退避を指令する一時退避指令手段と、
    この一時退避指令手段による退避指令がなされたとき
    に、前記自動切削制御手段による制御を中断させるとと
    もに前記目標値設定手段による切削深さ目標値の設定を
    継続させる退避時信号管理手段とを備えたことを特徴と
    する路面切削装置。
  2. 【請求項2】前記アクチュエータは、前記路面切削機の
    切削幅方向の両側に個別に設けられていることを特徴と
    した請求項(1)記載の路面切削装置。
  3. 【請求項3】前記目標値設定手段は、車両走行方向への
    一定深さの倣い切削を行う手段であることを特徴とした
    請求項(1)記載の路面切削装置。
  4. 【請求項4】前記目標値設定手段は、車両走行方向への
    一定勾配の勾配切削を行う手段であることを特徴とした
    請求項(1)記載の路面切削装置。
  5. 【請求項5】前記目標値設定手段は、車両走行方向及び
    切削幅方向へ夫々一定勾配を有した勾配切削を行う手段
    であることを特徴とした請求項(1)記載の路面切削装
    置。
  6. 【請求項6】前記目標値設定手段は、切削路面及び路面
    間に一定勾配の摺付け路面を形成する手段であることを
    特徴とした請求項(1)記載の路面切削装置。
  7. 【請求項7】前記切削深さ検出器は、前記路面切削機に
    より切削される深さを切削幅方向の何れか一方にのみ設
    けられ、前記自動切削制御手段は、前記切削深さ検出器
    が設けられた側のアクチュエータのみを制御する手段で
    あることを特徴とした請求項(2)記載の路面切削装
    置。
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