JP3746320B2 - コンバインの穀粒排出オーガ自動操作装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインの穀粒排出オーガ自動操作装置に関する。
コンバインは脱穀作業後に穀粒タンクに貯えた穀粒をトラック等の運搬車両に積み替えるための穀粒排出オーガを備えているが、本発明はかかる穀粒排出オーガ(以下、排出オーガという)の自動操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンバインの排出オーガの操作装置としては、手動によるもの(特開平7−95816号公報など)と半自動化されたもの(実公平5−47570号公報など)がある。手動装置は排出オーガの昇降・旋回を手動操作レバーを操作して行うものであり、半自動装置は、排出オーガの格納位置から排出位置までのセット時移動経路、あるいはその逆のリターン時移動経路の一部を自動化したもので、部分的に手動操作を要するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
コンバインが脱穀作業を終え、穀粒タンクに貯えられた穀粒をトラック等の輸送車両に移し替える場合、手動装置による場合はもとより半自動化装置の場合でも、いちいち操作レバーを操作しなければならないので、非常に煩雑であった。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑み、排出オーガのセットならび格納が自動的に行え、煩雑な操作を不要にした自動操作装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の排出オーガ自動操作装置は、穀粒排出オーガと、該排出オーガを昇降させる昇降装置と、前記排出オーガを旋回させる旋回装置を備えたコンバインの穀粒排出オーガ自動操作装置において、排出オーガの昇降角を検出する昇降角検出センサと、排出オーガの旋回角を検出する旋回角検出センサと、排出オーガの格納位置から排出位置までのセット時移動経路、および排出位置から格納位置までのリターン時移動経路を設定する移動経路設定手段と、該移動経路設定手段により設定された移動経路の位置情報と、前記昇降角検出センサおよび旋回角検出センサより取り込まれた排出オーガの現状位置を比較しながら偏差が0となるように、昇降装置と旋回装置を駆動すべく駆動信号を出力する駆動制御手段とからなり、前記移動経路設定手段が、排出オーガを手動操作したときの動作軌跡を記憶する記憶手段であることを特徴とする。
【0006】
請求項1の発明において、移動経路設定手段で位置情報を設定しておき、自動操作を開始すると、駆動制御手段からの駆動信号によって排出オーガの昇降装置と旋回装置が駆動される。駆動中の排出オーガの現状位置は昇降角センサおよび旋回角センサより取込まれ、これを設定値と比較し偏差を無くするよう制御する。これによって、排出オーガは設定された移動軌跡に沿って、格納位置から排出位置までのセット動作も、排出位置から格納位置までのリターン動作も、全自動で行えることとなる。また、排出オーガの移動経路の設定は排出オーガを手動操作することで行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図5はコンバインCBの概略側面図、図6はコンバインCBの概略平面図である。図5〜6に示すように、コンバインCBはクローラ等の走行装置1を具備する車台2の前部に刈取部3を備え、該刈取部3の後側に運転操作部4と脱穀部5とを備えており、機体を走行させながら刈取部3で刈取り、そして刈取後の穀稈を搬送部5で脱穀部6に送り、脱穀部6で脱穀作業するように構成されている。そして、運転操作部4の後方には、脱穀部5で脱穀処理を受けた穀粒を収納する穀粒タンク7が設けられ、該穀粒タンク7の後側には穀粒タンク7内の穀粒を外部に排出する排出オーガ10が設けられている。
【0008】
前記排出オーガ10は、穀粒タンク7の底部にあって穀粒を横送りする下部オーガ筒11と、該下部オーガ筒11から穀粒を受取って上方へ搬送し、かつ旋回自在に取付けられている縦オーガ筒12と、縦オーガ筒12から穀粒を受取って前方へ搬送し出口から排出すると共に縦オーガ筒12の上端に昇降自在に取付けられている上部オーガ筒13とから構成されている。そして、縦オーガ筒12の旋回と上部オーガ筒13の昇降を組合わせることにより、オーガレスト8に支持された符号Iで示す格納位置から符号II、IIIで示す途中位置を経て符号IVで示す排出位置まで移動させるセット動作と、その逆に稼動させるリターン動作を行わせるようになっている。なお、排出位置IVは図6ではコンバインCBの斜め後方となっているが、真後ろでもよく側方でもよい。
【0009】
つぎに、排出オーガ10の詳細を図4に基づき説明する。図3は排出オーガ10の構造説明図であって、同図に示すように、縦オーガ筒12は動力伝達ケース15に回転自在に支持され、かつ穀粒タンク7の後方の支柱16に支持金具17によって回転自在に支持されている。そして、縦オーガ筒12の適所には歯車18が固定され、これに減速機付旋回モータ19の主軸に取付けられた小歯車21が噛み合わされている。したがって、前記モータ19を駆動することにより排出オーガ10を旋回させることができる。S1はモータ19の主軸に取付けたポテンショメータ等の旋回角検出センサである。
【0010】
前記縦オーガ筒12の上端にはサイドレバー22を介して上部排出オーガ筒13の基端部が俯仰自在に取付けられており、縦オーガ筒13の上端ブラケット23とサイドレバー22の間には油圧式昇降シリンダー24が取付けられている。この昇降シリンダ24を伸縮させることによって、上部オーガ筒13を昇降動させることができる。S2は上部オーガ筒13の昇降角を検出するために支軸25に取付けたポテンショメータ等の昇降角検出センサである。
【0011】
図1は本発明の制御系のブロック図を示している。30はマイクロコンピュータ等を用いたコントローラであり、特許請求の範囲に記載する移動経路設定手段と駆動制御手段を実行する機能実現手段である。このコントローラ30のROMは自動セットや自動リターンのプログラムを格納するメモリー、RAMは設定値やセンサ等からの入力情報を一時格納するメモリー、CPUはROMのプログラムに基づきRAMに一時格納した諸情報を用いて演算し駆動信号を出力する情報処理装置である。そして、コントローラ30の入力ポートには、自動セットを指令するSW1、自動リターンを指令するSW2、移動経路の記憶を指令するSW3、昇降角検出センサS1、旋回角検出センサS2、移動経路の各ポイントにおける昇降角を入力する昇降ボリュームスイッチV 1、同旋回ボリュームスイッチV 2が接続され、さらに手動操作するためのクロスレバースイッチSW4が接続されている。また、出力ポートには旋回モータ19の駆動回路34、昇降シリンダ24を伸縮制御するための四方向三位置油圧切替弁31の左右のソレノイドの駆動回路32 , 33が接続されている。
【0012】
本発明において排出オーガの自動操作を行う場合、あらかじめ移動経路の教示をしなければならない。本発明における教示方法は、あらかじめ人為操作により排出オーガを動かして移動順序と位置情報を記憶させる方法である。
【0013】
【0014】
前記の教示方法はつぎのようにして行われる。
教示スイッチSW3を押し教示操作であることの指令信号を与えたのち、手動操作用のクロスレバースイッチSW4を操作して、実際に排出オーガ10を作動させる。その操作の軌跡をセンサS1、S2より取り込みコントローラ30のメモリRAMに記憶させる。この教示方法の場合、直線的な軌跡でなく曲線的な軌跡でも簡単に教示できる。したがって、例えば図5のII位置とIII位置の間で、途中を上昇させるような動作も可能となり、何らかの障害物がある場合の回避も容易である。
【0015】
つぎに、排出オーガの自動操作を図2のフローチャートに基づき説明する。
図2(A)はセット動作を示している。セットスイッチSW1をオペレータが押すと、セット信号ありと判断されて(101)、昇降シリンダ24が伸長動作する(102 )、これにより上部オーガ筒13が起立し、II位置に達すると設定昇降角に達したと判断されて(103 )、昇降シリンダ24が停止され、旋回モータ19が回転させられる(104)。上部オーガ筒13がII位置からIII 位置へ旋回すると、設定旋回角に達したと判断されて(105 )、旋回モータ19が停止され、昇降シリンダ24が収縮動作させられる(106)。これにより上部オーガ筒13が倒伏しIV位置に移動すると、設定昇降角に達したと判断されて(106 )、昇降シリンダ24が停止させられる。上記の動作によってセット動作は完了であり、オペレータはセットスイッチSW1を押すだけで、排出オーガ10は格納位置から排出位置へ自動的に移動していく。
【0016】
図2(B)はリターン動作を示している。リターンスイッチSW2をオペレータが押すと、リセット信号ありと判断されて(201)、昇降シリンダ24が伸長動作する(202 ) 。これにより上部オーガ筒13が起立し、III 位置に達すると、設定昇降角に達したと判断されて(203)、昇降シリンダ24の駆動が停止され、旋回モータ19が逆転させられる(204 )。上部オーガ筒13がIII 位置からII位置へ旋回すると、設定旋回角に達したと判断されて(205)、旋回モータ19が停止され、昇降シリンダ24が収縮動作させられる(206 )。これにより上部オーガ筒13が倒伏しI位置へ移動すると、昇降シリンダ24が停止させられる。上記の動作によってリターン動作は完了であり、オペレータはリセットスイッチSW1を押すだけで、排出オーガ10は排出位置から自動的に格納位置へ移動していく。
【0017】
なお、図5に示す移動軌跡は直線的であるが、旋回と昇降を同時に駆動すると曲線的な移動軌跡が可能となり、セットおよびリセット時間を短縮したり、途中の障害物の回避が容易となる。
【0018】
図3はセット・リセット動作の速度線図であるが、同図に示すように、昇降動作も旋回動作も始動速度を徐々に立ち上がらせて定速に移り、定速から徐々に減速して停止させるのが好ましい。この場合、各動作に対応したコントローラ30から出力する駆動信号を図3の速度線図のように設定しておけばよい。こうすることにより、排出オーガ10の行きすぎや急激な動作に基づく駆動系の磨耗損傷が防止される。
【0019】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、排出オーガは設定された移動軌跡に沿って、格納位置から排出位置までのセット動作も、排出位置から格納位置までのリターン動作も、全自動で行えることとなる。また、排出オーガの移動経路の設定を排出オーガを手動操作することで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の制御系のブロック図である。
【図2】 (A)図はセット動作図、(B)図はリターン動作図である。
【図3】 排出オーガ10の構造説明図である。
【図4】 排出オーガ10の詳細図である。
【図5】 コンバインCBの概略側面図である。
【図6】 コンバインCBの概略平面図である。
【符号の説明】
1 走行装置 2 車台
3 刈取部 6 脱穀部
7 穀粒タンク 10 排出オーガ
12 縦オーガ筒 13 上部オーガ筒
19 旋回モータ 24 昇降シリンダ
SW1 セットスイッチ SW2 リターンスイッチ
SW3 教示スイッチ V 1 昇降ボリュームスイッチ
V 2 旋回ボリュームスイッチ 30 コントローラ
Claims (1)
- 穀粒排出オーガと、該排出オーガを昇降させる昇降装置と、前記排出オーガを旋回させる旋回装置を備えたコンバインの穀粒排出オーガ自動操作装置において、
排出オーガの昇降角を検出する昇降角検出センサと、
排出オーガの旋回角を検出する旋回角検出センサと、
排出オーガの格納位置から排出位置までのセット時移動経路、および排出位置から格納位置までのリターン時移動経路を設定する移動経路設定手段と、
該移動経路設定手段により設定された移動経路の位置情報と、前記昇降角検出センサおよび旋回角検出センサより取り込まれた排出オーガの現状位置を比較しながら偏差が0となるように、昇降装置と旋回装置を駆動すべく駆動信号を出力する駆動制御手段とからなり、
前記移動経路設定手段が、排出オーガを手動操作したときの動作軌跡を記憶する記憶手段である
ことを特徴とするコンバインの穀粒排出オーガ自動操作装置。
Priority Applications (1)
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JP35052995A JP3746320B2 (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | コンバインの穀粒排出オーガ自動操作装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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1995
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