JP2846009B2 - 路面切削装置 - Google Patents

路面切削装置

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JP2846009B2
JP2846009B2 JP31130689A JP31130689A JP2846009B2 JP 2846009 B2 JP2846009 B2 JP 2846009B2 JP 31130689 A JP31130689 A JP 31130689A JP 31130689 A JP31130689 A JP 31130689A JP 2846009 B2 JP2846009 B2 JP 2846009B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は路面切削装置に関し、特に道路の連続方向
に走行しながら走行方向に沿って切削面を深浅変化させ
つつ切削できる路面切削装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の路面切削装置は、車両に回転可能に支持されて
路面を所定幅にわたって切削する路面切削機が、路面に
対して手動で昇降する構造になっており、この昇降手段
としては、車体に対して車輪を昇降させることにより、
車体に設置された路面切削機を車体とともに昇降させる
構造のものや、車体に対して路面切削機を直接昇降させ
るものがあったが、いずれも運転者が操作レバーを手動
操作するか、センサにより倣いながら路面切削装置を昇
降させることにより、切削面を深浅変化させる手段を採
用していた。
この場合、切削面の深さの指標としては、第1には、
切削する路面に沿ってミズ糸その他の手段によって所望
の勾配に基準線又は基準面を設ける手段がある。そし
て、この基準線又は基準面を切削機と一体に昇降するセ
ンサにより倣いながら切削することが行われる。また第
2には、予め路面の各地点に現路面に対する所望切削深
さを数値又は記号等を用いて記載しておき、この記入さ
れた深さになるように、車両の進行に合わせて運転者が
手動操作により切削機を昇降させるものである。この場
合は、車両進行方向に沿って5m又は10m毎に所望切削深
さが記載されるのが通常であり、各記載地点の間にあっ
ては切削深さが連続的に変化するように運転者が車両の
進行に合わせて順次切削機を昇降させるようになってい
る。
一方、路面補修工事などにおいて、路面に切削による
段差を残したまま切削作業を途中で中止してしまうと、
その後の車両の通行に支障が生じることがある。そのよ
うな場合には、工事を行っていないときにも車両などが
工事現場を通行できるように、切削面と非切削面との間
に滑らかな傾斜面を設けて段差を無くする工事,所謂
「摺付け」を行う必要が生じる。この摺付作業として
は、切削開始時に路面を切り込んで進行方向に徐々に深
くなる傾斜面(例えば後述する第10図中の「−θ」の傾
斜面)を形成する作業と、切削終了時に路面を切り上が
って進行方向に徐々に浅くなる傾斜面(例えば後述する
第10図中の「+θ」の傾斜面)を形成する作業とがあ
る。従来、このような摺付け切削作業も、前述と同様
に、運転手が車両の走行に合わせて切削機を手動にて昇
降させて行っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら従来の技術によれば、路面切削作業にお
ける、前記第1の基準線等を倣いながら切削する手段に
あっては、予め倣い切削のための基準線又は基準面を設
置しなければならないから、施工上の作業が煩雑になる
という問題点があり、また前記第2の所定間隔に深さを
記載する手段にあっては、切削深さの制御は運転者の技
量に依存し、切削深さ記載地点以外の中間点における切
削深さは、運転者の勘に頼るため運転者の負担が大きく
且つ熟練を要するという問題点もあった。
また、従来の摺付け作業にあっても、運転者の技量及
び勘に頼る手動操作で行われていたため、運転者の負担
が益々増大する一方で、作業能率も悪く、また、傾斜面
の摺付け角を滑らかな一定値に保つことが難しいという
問題点もあった。
この発明は、このような従来技術の問題点の内、特に
後者の問題点にに着目してなされたものであって、摺付
け切削作業に伴う切削機の昇降位置を所望の摺付け角度
になるように自動的に制御して、運転者の負担を軽減
し、摺付け作業の能率を著しく向上させるとともに、摺
付け精度を大幅に向上させるようにすることを、解決し
ようとする課題としている。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、上記課題を解決するため、請求項(1)記載
の発明は第1図(a)に示す如く、車両に設置されて車
両の走行に伴い路面を所定幅にわたって切削する路面切
削機と、この路面切削機を路面に対して昇降可能なアク
チュエータと、車両の走行距離を検出する走行距離検出
器と、前記路面切削機により切削される路面の深さを検
出する切削深さ検出器と、車両走行方向での切削面と非
切削面との間の摺付けを指令する摺付け指令手段と、こ
の摺付け指令手段により摺付け切削が指令されたとき
に、前記走行距離検出器及び切削深さ検出器の検出値に
基づいて所望の摺付け角度となるように前記アクチュエ
ータを制御する摺付け制御手段とを設けている。
また、請求項(2)記載の発明は第1図(a)に示す
如く、車両に設置されて車両の走行に伴い路面を所定幅
にわたって切削する路面切削機と、この路面切削機を路
面に対して昇降可能なアクチュエータと、車両の走行距
離を検出する走行距離検出器と、前記路面切削機により
切削される路面の深さを検出する切削深さ検出器と、車
両走行方向での切削面と非切削面との間の摺付けを指令
する摺付け指令手段と、この摺付け指令手段により摺付
け切削が指令されたときに、前記走行距離検出器及び切
削深さ検出器の検出値に基づき、所望の摺付け角度に相
当する前記路面切削機の昇降位置を逐次演算し、該演算
値に応じて前記アクチュエータの駆動を制御する摺付け
制御手段とを設けている。
さらに、請求項(3)記載の発明は第1図(a)に示
すように、車両に設置されて車両の走行に伴い路面を所
定幅にわたって切削する路面切削機と、この路面切削機
を路面に対して昇降可能なアクチュエータと、車両の走
行距離を検出する走行距離検出器と、前記路面切削機に
より切削される路面の深さを検出する切削深さ検出器
と、車両走行方向での切削面と非切削面との間の摺付け
を指令する摺付け指令手段と、この摺付け指令手段によ
り摺付け切削が指令されたときに、所望の摺付け角度に
相当する前記路面切削機の昇降位置を演算し、該演算値
と前記走行距離検出器及び切削深さ検出器の検出値とに
基づいて前記アクチュエータを制御する摺付け制御手段
とを設けている。
さらに、請求項(4)記載の発明では、請求項
(1),(2)又は(3)記載の発明の内のアクチュエ
ータは前記路面切削機の切削巾方向の両側位置に夫々配
設され、切削深さ検出器は前記路面切削機の切削巾方向
の両側位置に夫々配設され、摺付け制御手段は前記両ア
クチュエータの駆動を夫々制御する手段とし、第1図
(a)に示す構成としている。
さらに、請求項(5)記載の発明は第1図(b)に示
すように、車両に設置されて車両の走行に伴い路面を所
定幅にわたって切削する路面切削機と、この路面切削機
を切削巾方向の両側位置で路面に対して夫々昇降可能な
アクチュエータと、車両の走行距離を検出する走行距離
検出器と、前記路面切削機により切削される路面の深さ
を切削巾方向の両側位置の内の一方でのみ検出する単独
の切削深さ検出器と、車両走行方向での切削面と非切削
面との間の摺付けを指令する摺付け指令手段と、この摺
付け指令手段により摺付け切削が指令されたときに、前
記走行距離検出器及び切削深さ検出器の検出値に基づい
て所望の摺付け角度となるように前記切削深さ検出器が
深さ検出する側のアクチュエータを制御する摺付け制御
手段と、前記摺付け指令手段により摺付け切削が指令さ
れたときに、残りのアクチュエータを手動操作する手動
操作手段とを備えている。
さらにまた、請求項(6)記載の発明では、請求項
(1),(2),(3)又は(5)記載の発明の摺付け
指令手段を、車両が進行するにつれて徐々に浅くなる傾
斜の摺付けを指令する手段と、車両が進行するにつれて
徐々に深くなる傾斜の摺付けを指令する手段との内、少
なくとも一方の手段を備えた構成としている。
〔作用〕
請求項(1),(2),(3),(4)及び(6)記
載の発明にあっては、摺付け指令手段により、徐々に浅
くなる又は深くなる摺付け切削が指令されたときに、走
行距離検出器及び切削深さ検出器が走行距離及び切削深
さを夫々検出し、これを摺付け制御手段に与える。摺付
け制御手段は、入力する両検出値に基いて所望の摺付け
角度となるようにアクチュエータを制御する(例えば、
走行距離検出器及び切削深さ検出器の検出値に基づき、
所望の摺付け角度に相当する路面切削機の昇降位置を逐
次演算し、該演算値に応じてアクチュエータを制御する
か、又は、所望の摺付け角度に相当する路面切削機の昇
降位置を演算し、該演算値と走行距離検出器及び切削深
さ検出器の検出値とに基づいてアクチュエータを制御す
る)。したがって、路面切削機の昇降位置は車体の走行
に伴って徐々に浅く又は深く調整され、切削路面及び非
切削路面間において一定の傾斜角(摺付け角度)で連続
する摺付けが自動的になされる。
また、請求項(5)及び(6)記載の発明にあって
は、とくに、切削深さ検出器を設けている側のアクチュ
エータが摺付け制御手段によって上述と同様に自動的に
制御され、残りのアクチュエータは手動操作手段を介し
て乗員によって手動操作され、半自動の制御状態が得ら
れる。
〔実施例〕
次に、本願発明の実施例を図面に基づき説明する。
(第1実施例) 第1実施例を第2図乃至第7図を参照して説明する。
この第1実施例は勾配切削のほか、切上がり時の摺付け
切削が実施できるようにしたものである。
第2図は路面切削装置の概略を示す平面図、第3図は
同側面図である。これらの図において、1は車体であ
り、4つの車輪(前左輪2a,前右輪2b,後左輪2c,後右輪2
d)が備えられる。この実施例では走行手段として車輪
を使用するが、車輪に代えてクローラ(履帯)等のよう
に他の走行手段を用いることもできる。
前輪2a,2bはアクチュエータとしてのリフトシリンダ3
a,3bによって車体1に対して個別に昇降するように取付
けられ、各リフトシリンダ3a,3bは夫々サーボバルブ4a,
4bにより個別に駆動されるようになっている。後輪2c,2
dは車軸5,差動装置6及び推進軸7を介して変速機8に
連結されて駆動輪をなすとともに、左右の両車軸5は推
進軸7を中心として揺動自在になっていて、車体1のロ
ーリングを可能にする。前後車輪は前記構成とは前後を
逆にして前輪2a,2bが駆動輪をなし、後輪2c,2dが昇降輪
をなしてもよい。なお、実際には、図示しないが後輪側
にもリフトシリンダが設けられており、これらリフトシ
リンダは、路面切削開始前に車体1の水平度等の調整用
として使用される。
車体1には、その下面に固定された機枠9を介して路
面切削機10が取付けられる。路面切削機10は駆動源(図
示せず)に連結された回転ドラムの外周に切削刃が突設
されていて、これの回転によって路面を切削する公知の
ものであり、この実施例では上下方向には車体1と一体
をなして、前輪2a,2bが車体に対して昇降することによ
り、車体1と一体に路面切削機10も路面に対して昇降す
るようになっている。従って、前記リフトシリンダ3a,3
bを車体1と機枠9との間に取り付ければ、車体1を昇
降させることなく路面切削機10を昇降させることもでき
る。
また、変速機8には、その出力軸の1回転毎に例えば
1パルスのパルス信号を出力する走行距離検出器11が取
り付けられ、機枠9の路面切削機10の左右両側位置に
は、路面切削深さを検出する切削深さ検出器12a,12bが
取付けられていると共に、機枠9の中央部に水平面に対
する切削面の幅方向の傾斜角を検出する勾配検出器13が
取り付けられている。一方、車体1の運転席近傍には、
路面連続方向の勾配を設定するための設定距離、設定切
削深さ及び切削面の幅方向勾配等の切削データを入力す
るデータ入力装置14と、その入力データ及び切削状況を
表示する表示装置15とが配設されている。
また、上記運転席近傍には、摺付け切削作業の開始指
令(再開指令を含む)を行うための摺付け開始スイッチ
16及び摺付け切削作業の中断指令を行うための摺付け中
断スイッチ17が設けられており、運転者が任意に操作で
きるようになっている。この内、運転者が摺付け作業を
行うために、摺付け開始スイッチ16を押して「オン」に
すると、後述するように、それまでの勾配切削制御に優
先して摺付け切削制御が行われるようになっている。ま
た、摺付け開始スイッチ16を押して「オン」にしたとき
は、摺付け中断スイッチ17が復帰して「オフ」になり、
その反対にスイッチ17が「オン」のときはスイッチ16が
「オフ」に自動的に切り替わる構成となっている。
そして、走行距離検出器11、切削深さ検出器12a,12
b、勾配検出器13の検出値P,HL,HR,α及びデータ入力装
置14から入力された切削データ並びに各スイッチ16,17
のオン,オフスイッチ信号が昇降制御装置18に供給され
ると共に、この昇降制御装置18から出力される昇降信号
i,iによってサーボバルブ4a,4bが制御されて、路面の連
続方向所謂縦断勾配及び路面幅方向の所謂横断勾配が設
定値となるように切削される。
昇降制御装置18は、第4図に示すように、入出力イン
タフェース19、演算処理装置20及び記憶装置21を少なく
とも有するマイクロコンピュータ22で構成され、入出力
インタフェース回路19の入力側に、走行距離検出器11、
切削深さ検出器12a,12b、勾配検出器13の検出値P,HL,
HR,α及びデータ入力装置14から入力された入力データ
並びに摺付け開始,中断スイッチ16,17のスイッチ信号S
T,SPが入力されると共に、出力側からサーボバルブ4a,4
bに対する制御信号i,i及び表示装置15に対する表示信号
が出力される。
演算処理装置20は、後述する第6図に示す如く、デー
タ入力装置14から入力される切削データに基づき、走行
距離に対する切削深さの関係及び左右の傾きを演算し、
その演算結果を目標値とすると共に、切削深さ検出器12
a,12b及び勾配検出器13の検出値HL,HR及びαをフィード
バック値としてこれらと目標値との偏差に応じたサーボ
バルブ4a,4bに対する制御信号i,iを算出し、これを各サ
ーボバルブ4a,4bに出力することにより、切削データに
応じた所望の縦断勾配及び横断勾配をもって路面切削を
自動的に行う。
また、演算処理装置20は、後述する第5図に示す如
く、摺付け切削の指令,中断があったとき、その制御を
勾配切削制御に優先して自動的に行う。本実施例では、
摺付け角度θは一定値(例えば+30゜:正の角度は切上
り時を、負の角度は切下がり時を示す)に予めプログラ
ムされている。
記憶装置21は、予め前記演算処理装置20の処理に必要
な処理プログラムを記憶していると共に、演算処理装置
20での演算結果を逐次記憶する。
次に、上記実施例の動作を、演算処理装置20の処理手
順を示す第5,6図のフローチャートを伴って説明する。
第5図の処理では、先ずステップで初期化を行って
初期値を設定する。この初期設定は、現在の路面切削機
10の状態即ち切削深さ等を表示装置15に出力する表示情
報を形成すると共に、現在のリフトシリンダ3a,3bの伸
縮位置を維持するように各サーボバルブ4a及び4bをニュ
ートラル位置に設定する。次いで、ステップに移行し
て、ステップで設定した初期値に基づく表示情報を表
示装置15に、また制御信号i,iをサーボバルブ4a,4bに夫
々出力する。
次いでステップで、摺付け開始スイッチ16からのス
イッチ信号STを読み込み、ステップでステップでの
スイッチ信号STに基づき摺付け実行か否かを判断する。
そして、この判断で未だ摺付け開始が指令されていない
ときには、ステップに移行して勾配削除制御のための
サブルーチン処理に入る。
このサブルーチン処理は、具体的には第6図に示すよ
うに行われる。
これを詳述すると、第6図のステップでは、勾配切
削を行うか否かを判定する。この判定は、例えばデータ
入力装置14に設けられた、勾配切削終了用キーが押下さ
れているか否かで判定し、勾配切削終了用キーが押下さ
れているときには、勾配切削を行わないものと判断し
て、そのまま処理を終了してメインプログラム(第5図
のステップ)に復帰し、勾配切削終了用キーが押下ら
れていないときには、第6図のステップa以降に移行
して、勾配切削処理を実行する。
ステップaでは、前記第5図ステップと同様にス
イッチ信号STを読み込み、ステップbで第5図ステッ
プと同様に摺付け実行か否かを判断し、「YES」の場
合はメインプログラムに戻り、「NO」の場合はステップ
に移行する。
ステップでは、勾配切削が新規に行うものであるか
否かを判定する。この判定は、例えばデータ入力装置14
に設けられた新規データ入力キーが押下られているか否
かで判定し、新規データ入力キーが押下されていないと
きには、後述するステップに直接移行し、新規データ
入力キーが押下されたときには、勾配切削を新規に行う
ものと判断して、ステップに移行する。
このステップでは、データ入力装置14においてセッ
トされている路面連続方向の所謂縦断勾配切削を行うた
めの縦断勾配切削データ及び/又は路面幅方向の所謂横
断勾配切削を行うための横断勾配切削データを新規デー
タとして読み込み、押下されている新規データ入力キー
を元に復帰させた上で、ステップに移行する。ここ
で、縦断勾配切削データとしては、距離設定値L0及び設
定距離L0だけ移動した後の左右の切削深さ設定値Ha,Hb
で構成され、横断勾配制御を伴う縦断勾配切削データと
しては、距離設定値L0、左側及び右側の何れかの基準切
削深さ設定値Ho及び横断勾配設定値Sで構成される。
ステップでは、切削深さ検出器12a及び12bの切削深
さ検出値HL,HR及び勾配検出器13の勾配検出値αを読込
み、これらを記憶装置21の所定記憶領域に記憶してから
ステップに移行する。
このステップでは、切削開始時の切削深さと距離設
定値L0だけ走行後の切削深さが異なる縦断切削を行うと
きには、ステップで入力された切削データと前記ステ
ップで読込んだ検出値とに基づき縦断勾配切削データ
中の設定距離L0内の複数の分割地点における切削深さを
算出して、これらを制御目標値として記憶装置21に形成
した分割目標値記憶領域に記憶し、切削開始時点の横断
勾配と距離設定値L0だけ走行後の横断勾配とが異なる横
断勾配制御を伴う縦断勾配切削を行うときには、各分割
地点での横断勾配を算出して、これらを制御目標値とし
て分割目標値記憶領域に記憶する。ここで、複数の分割
地点は、分割数を多くすればするほど制御精度が向上
し、例えば距離設定値L0が10mで、切削深さ設定値HaHb
が10cmであるときには、距離設定値を10分割したときに
は、1m毎の各分割点で1cmづつ切削深さを変化させ、20
分割したときには、50cm毎の各分割点で0.5cmづつ切削
深さを変化させることになる。
次いで、ステップに移行して、記憶装置21内の所定
記憶領域に形成した距離カウンタをクリアしてからステ
ップに移行する。
このステップでは、走行距離検出器11からのパルス
信号Pが入力されたか否かを判定し、これが入力されな
いときには、入力されるまで待機し、入力されたときに
は、ステップに移行して前記距離カウンタを“1"だけ
カウントアップしてからステップに移行する。
このステップでは、分割地点に達したか否かを判定
する。この判定は、距離カウンタのカウント値が予め設
定された分割地点に対応した値となったか否かで判定
し、分割地点に達していないときにはステップに戻
り、分割地点に達したときには、ステップに移行す
る。
このステップでは、ステップで入力された設定距
離L0に達したか否かを判定する。この判定も、距離カウ
ンタのカウント値が設定距離L0に対応したカウント値に
達したか否かで判定し、設定距離L0に達していないとき
には、ステップに移行して、その分割地点での目標値
を記憶装置21の分割目標値記憶領域から読出して目標値
を変更してからステップに移行し、設定距離L0に達し
たときには、ステップに移行して、ステップで入力
した切削深さ設定値Ha,Hb及び/又は基準切削深さ設定
値Ho,横断勾配設定値Sを目標値として設定してからス
テップに移行する。
ステップでは、現在の切削深さ検出器12a,12b及び
横断勾配検出器13の検出値HL,HR及びαを読込み、次い
でステップで検出値と目標値との偏差を算出する。次
いで、ステップに移行して、偏差が零であるか否かを
判定し、偏差が零であるときには、サーボバルブ4a,4b
に対してニュートラル位置とする制御信号i,iを出力し
てからステップに戻り、偏差が零以外であるときに
は、ステップに移行して偏差を解消するための偏差修
正処理を行ってからステップに戻る。偏差が零以外で
ある間は、ステップ〜の処理を繰り返し、ステップ
の判断で、右側と左側のいずれの偏差も零になって初
めてステップへ戻る。
ここで、上記偏差修正処理は、横断勾配制御を伴わな
い縦断勾配切削を行うときには、まず切削深さ設定値H
a,Hbと切削深さ検出値との偏差に応じた昇降信号i,iを
サーボバルブ4a,4bに出力してリフトシリンダ3a,3bを切
削深さ検出器12a,12bの検出値HL,HRが目標値に一致する
まで昇降させることにより行い、横断勾配切削を伴う縦
断勾配切削を行うときには、まず基準切削深さ設定値Ho
とこれに対応する切削深さ検出値HL又はHRとの偏差に応
じて昇降信号iを対応するサーボバルブ4a又は4bの何れ
か一方に出力してこれを目標値に一致させ、他方につい
ては横断勾配設定値Sと横断勾配検出値αとが一致する
ように昇降信号iを出力する。
このため、上述の勾配切削制御を行う際、例えば路面
切削深さが左右共20cmであり、この状態から10m先で切
削深さが左右共10cmとなる登り縦断勾配を切削するもの
とすると、データ入力装置14で、距離設定値L0を10m
に、切削深さ設定値Ha及びHbを共に10cmに夫々設定し、
新規開始キーを押下げた状態で車両を走行させると、指
令した縦断勾配の切削作業を自動的に行える。したがっ
て、従来の手動操作の場合に比べて、切削作業の能率も
格段に向上し、合わせて運転者の負担も軽減するという
利点がある。
なお、縦断勾配を付けないように路面を切削する場合
には、データ入力装置14で、路面切削機10による現在の
切削深さと等しい切削深さ設定値Ha,Hbを入力すること
により、一定切削深さの路面切削を行うことができる。
以上のようにして切削制御がなされている状態におい
て、運転者が摺付け開始スイッチ16を押し下げて摺付け
開始を指令したとする。これによって、第5図のステッ
プ或いは第6図のステップbで「YES」と判断し、
前述の切削制御を自動的に中断するとともに、第5図の
ステップ以降に制御を移して摺付け制御を行う。
つまり、ステップでは、ほぼ摺付け指令時点の走行
距離検出器11及び切削深さ検出器12a,12bの各検出値P
及びHL,HRを読み込み、ステップに移行する。ステッ
プでは、ステップでの実際値の読み込み値に基づ
き、これから行う摺付け切削に対する基準走行位置L1
び基準切削深さH1を設定し記憶する(第7図参照)。こ
こで、基準切削深さH1は、左右の切削深さ検出器12a,12
bの検出信号HL,HRが同じ値の場合には両信号に対応する
基準値であり、異なる値の場合には予め設定した何れか
一方の信号に対応する値である。
次いで、ステップにおいて摺付け中断スイッチ17の
スイッチ信号SPを読み込み、ステップにおいて摺付け
中断か否かを判断する。この判断は、一度摺付け作業に
入ったが、再び勾配切削に戻りたい場合などのために設
けられたものである。そこで、ステップで摺付けを継
続すると判断された場合には、ステップに移行する。
このステップでは、摺付け角θを一定値(例えば+
30度)に保つために、路面切削機10の切削深さ位置を予
め設定した微小高さΔHだけ基準値H1よりも浅くするに
対応した制御信号i,iをサーボバルブ4a,4bに出力する。
これにより、路面切削機10の切削深さは「H1−ΔH」と
なる。
次いで、ステップにおいて走行距離検出器11の検出
信号Pを読み込み、ステップにおいて、設定した摺付
け角θを維持するために、予め設定した微小距離ΔLだ
け、即ち「L1+ΔL」だけ前進したか否かを判断する。
ステップ,の処理は走行距離が「L1+ΔL」になる
まで継続され、該位置に至った時点でステップに移行
する。ここで、ΔH,ΔLは充分小さい値に設定してあ
る。
このステップでは、基準切削深さH1及びステップ
での調整微小距離ΔHに基づき、左右両方の切削深さが
「−HX」,つまり切削機10が地表よりHXの高さに達した
か否かを演算する。この切削深さの「−HX」は、不陸吸
収分などのため、例えば「−20mm」に設定されるもので
ある。
そこで、このステップの判断において左右両方の切
削深さが「−HX」に達していないときは、再びステップ
に戻り、前述した処理を「−HX」に達するまで繰り返
す。そして、ステップの判断において切削深さが「−
HX」に達した又は越えたときには、摺付け切削が終了し
たとして、ステップにおいてサーボバルブ4a,4bへの
制御信号i,iの出力を停止して制御を終了する。
一方、前記ステップにおいて摺付け中断が指令され
ていると判断したときは、ステップでサーボバルブ4
a,4bの制御を停止して制御を終了する。
ここで、本実施例では、第5図中のステップ,,
〜の処理及びサーボバルブ4a,4bが摺付け制御手段
を構成し、摺付け開始スイッチ16及び第5図ステップ
,、第6図ステップa,bの処理が摺付け指令手
段を構成している。
このため、前述した勾配切削作業又はマニュアル操作
による切削作業の途中において、運転者が摺付け開始ス
イッチ16を操作し且つ車両を前進させることによって、
ほぼスイッチ操作時点から自動的に切上がり時の摺付け
切削を行うことができ、切削面と地表面との間に地表面
に向かうほぼ一定角度「+θ」の傾斜面が形成できる。
この傾斜面は、階段状の切削を繰り返したものである
が、深さ調整量ΔH及び走行距離調整量ΔLを予め微小
な値に設定してあるので、土砂の特性とも相まって、第
7図中の点線図示の如くほぼ連続した傾斜面となる。さ
らに、摺付け切削開始時の路面切削が路面横断方向に水
平なときには、そのまま水平に摺付けがなされ、横断方
向に所定勾配を有しているときには、形成される傾斜面
も横断方向に引き続き所定勾配を有することになる。
したがって、従来の手動操作による作業に比べて、作
業能率及び摺付け精度が格段に向上する利点がある。ま
た、本実施例では、一度摺付け作業を開始した後でも、
摺付け中断スイッチ17を操作することにより随意に摺付
け作業を中断でき、また摺付け開始スイッチ16を押すこ
とによって随意にその時点から再び摺付けを開始できる
から、路面切削作業の工程変更などに容易に対応でき
る。
(第2実施例) 次に、第2実施例を第8図乃至第10図に基づき説明す
る。この第2実施例は勾配切削のほか、切上がり時及び
切込み時の摺付け切削が実施できるようにしたものであ
る。なお、この第2実施例において第1実施例と同一の
構成については同一符号を用い、その説明を省略又は簡
略化する。
本第2実施例では、新たに摺付け角選択スイッチ30を
運転席に設け、そのスイッチ信号SAを昇降制御装置18に
供給する。摺付け角選択スイッチ30は、乗員によって選
択されるスイッチであって、切上がり(車両が進むにつ
れて浅くなる摺付け)位置又は切込み(車両が進むにつ
れて深くなる摺付け)位置に対応した信号SAを出力す
る。また、前述した摺付け中断スイッチの代わりに、摺
付け終了スイッチ32を設けており、このスイッチ32は操
作時に信号ENを出力するもので、このスイッチ信号ENが
昇降制御装置18に供給されるようになっている。昇降制
御装置30は、第9図及び前述した第6図の処理を行うも
のである。
その他は第1実施例と同一になっている。
ここで第9図の処理を説明すると、そのステップ〜
の処理は第1実施例にかかる第5図のステップ〜
と同一である。そこで、第9図のステップで「YES」
と判断されたときは、同図ステップに移行し、摺付け
角選択スイッチ30からのスイッチ信号SAを読み込む。次
いでステップで切上がり時の摺付けが選択されている
か否かをスイッチ信号SAから判断し、「YES」のときは
続いてステップ以降の処理を行う。
この内、ステップにおいて昇降制御装置18は走行距
離信号Pを読み込み、ステップにおいてステップで
の読み込み値に基づき、摺付け時の基準走行位置となる
摺付け開始位置Lsを設定する。
次いでステップに移行し、設定した摺付け開始位置
Lsを起点として切上がり時の所定摺付け角θ(例えば
「+30゜」)を維持するための、走行距離L(=Ls+l
(≧0))に対する切削深さ目標値HTを左右別に演算
し、その一連のデータを記憶する。
次いで昇降制御装置18はステップで摺付け終了スイ
ッチ32のスイッチ信号ENを読み込み、ステップでスイ
ッチ信号ENに基づき摺付け終了か否かを判断する。この
判断で「YES」の場合は、何らかの理由により作業が中
断若しくは強制終了される場合であるとして、そのまま
制御を終える。
しかし、ステップの判断で「NO」の場合は、ステッ
プに移行し、再び走行距離信号Pを読み込んで現在の
走行位置L,即ち摺付け開始位置Lsからの走行位置を演算
する。次いでステップに移行し、両方の切削深さ検出
器12a,12bの深さ検出信号HL,HRを読み込む。そして、ス
テップにおいて、ステップで算出した走行位置Lに
対応した切削深さ目標値HT,HTを読みだし、ステップ
で読み込んだ値HL,HRが目標値HT,HTに一致しているか否
かを算出する。
このステップの判断で「NO」の場合はステップに
移行し、目標値HT,HTと検出値HL,HRとの偏差を夫々演算
し、ステップに移行する。ステップでは切削深さを
目標値HT,HTに一致させる方向の制御信号i,iを左右のサ
ーボバルブ4a,4bに個別に出力し、その後再びステップ
に戻る。これによって、例えば切削深さ検出値HL,HR
が目標値HT,HTよりも深い場合は、両者が一致するま
で,即ちステップで「YES」の判断が下されるまでス
テップ〜の処理が繰り返される。
そして、ステップで「YES」と判断されると、ステ
ップにて再度、左右の切削深さHL,HRが共に所定深さ
「−HX」に達したか否かが判断され、「NO」の場合はス
テップに戻って上述した処理が繰り返される。しか
し、「YES」のときはステップに戻る。ここで、所定
深さ「−HX」は第1実施例と同様に不陸(路面凹凸)を
吸収するためであり、マイナス符号は路面表面から上方
への深さ(高さ)を示している。
一方、前記ステップにおいて「NO」の判断,即ち切
込み時の摺付けが選択されているとすると、ステップ
に移行し、データ入力装置14から指令されている設定切
削深さを読み込み、その値を最大切込み深さHMAXとす
る。
この後、ステップ〜に移行し、前述した切上がり
時のステップ〜と同一の処理を行う。そして、ステ
ップで「YES」の判断が下され、切削深さ検出値HL,HR
が目標値HT,HTに一致すると、次いでステップにおい
て検出値HL,HRが設定切り込み深さHMAXに達したか否か
が判断される。この結果、「NO」の判断の場合は、未だ
切込みが不足しているとしてステップに戻って、ステ
ップ〜の処理を繰り返す。反対に、ステップで
「YES」の場合はステップに戻る。
本第2実施例では、第9図のステップ〜,〜
,〜,〜の処理及びサーボバルブ4a,4bが摺
付け制御手段を構成し、摺付け開始スイッチ16,摺付け
角選択スイッチ30及び第6図ステップa,b,第9図ス
テップ,,,の処理が摺付け指令手段を構成し
ている。
そこで、第2実施例の全体動作を第10図に基づき説明
する。まず、切削作業を行いたい位置に車両を移動させ
て、摺付け角選択スイッチ30を切込み側に倒し、データ
入力装置14に最大切り込み深さHMAXをセットした後、摺
付け開始スイッチ16をオンとする。これにより、昇降制
御装置18は第9図のステップ〜,〜を介する処
理を行うから、路面切削機10の切削面は走行位置が進む
につれて徐々に低下し、第10図の右端に示すように所定
摺付け角度「−θ」の切込み時の摺付けが高精度でなさ
れる。そして、この摺付け角度「−θ」による摺付けが
進行し、その切削深さがHMAXに達すると、切込みが終了
となり、データ入力装置14の勾配切削終了用キーがオフ
となるまで待機する(第6図ステップ参照)。そし
て、例えば一定勾配の切削がデータ入力装置14から指令
されると、第1実施例と同様に例えば所定深さHMAXの自
動切削が行われる。
この自動路面切削によって車両が走行位置Liまで進ん
だ時点で、乗員が再び摺付け開始スイッチ16をオンにし
たとする。これによって、昇降制御装置18では今度は第
9図のステップ,,〜を通る処理が実施される
から、路面切削機10の切削深さは車両走行とともに浅く
され、第10図の左端に示すように所定角度「+θ」での
切上がり時の摺付けがなされる。そして、切削深さが路
面表面より所定高さHXだけ上がった時点で摺付けが完了
し、次の指令を待つことになる。
また、摺付け途中において摺付け終了スイッチ32をオ
ンにすると、直ちに摺付けが終了される(例えば第10図
の左端の仮想線参照)。
このように本第2実施例では、切込み時及び切上がり
時の両方で所定角度の摺付けを自動的に実施できる。こ
のため、切り込み切削,路面切削,切り上がり切削と続
く一連の作業を一定方向から順次行えて、第1実施例の
ように切上がり時のみ摺付けが可能な構成に比べて、切
削機の車両の向きを変える必要が無いなど、第1実施例
と同様の効果を得るほか、とくに作業能率がより向上す
る。さらに、本実施例の切込み時及び切上がり時の摺付
け制御においては、摺付け開始位置Lsで予め所定摺付け
角度「+θ」及び「−θ」に対する深さ目標値HTを設定
し、摺付け進行に伴って切削深さをフィードバック制御
により変えているので、路面勾配の急激さや凹凸の有無
に関わらず、第1実施例の場合よりも高精度な摺付け角
を形成できる。
(第3実施例) 次に、第3実施例を第11図乃至第13図に基づき説明す
る。この第3実施例は勾配切削のほか、切上がり時及び
切込み時の摺付け切削が実施でき且つ半手動の機能をも
付加したものである。なお、この第3実施例において第
2実施例と同一の構成については同一符号を用い、その
説明を省略又は簡略化する。
本第3実施例では、第2実施例の構成に、新たに手動
・自動摺付け選択スイッチ34を運転席に設け、そのスイ
ッチ信号SLを昇降制御装置18に供給するようにしてい
る。この手動・自動摺付け選択スイッチ34は、乗員によ
って任意に選択されるスイッチであって、第12図に示し
た各スイッチ位置に対応した摺付け操作選択信号SLを出
力する。つまり、選択スイッチ34は「自動」,「左自
動」,「右自動」,及び「手動」の各位置をとり、「自
動」は左右のリフトシリンダ3a,3bを自動制御して摺付
けを行い、「左自動」位置は左側のシリンダ3aを自動で
制御し且つ右側のシリンダ3bを手動で制御して摺付けを
行い(半自動)、「右自動」位置は左側のシリンダ3aを
手動で制御し且つ右側のシリンダ3bを自動で制御して摺
付けを行い(半自動)、さらに「手動」は左右のシリン
ダ3a,3bを共に手動で制御するものである。さらに、左
右のサーボバルブ4a,4bには第11図に示すように左手動
操作スイッチ36a,右手動操作スイッチ36bの出力端を接
続している。さらにまた、昇降制御装置30は、第13図及
び前述した第6図の処理を行うものである。
その他の構成は第2実施例と同一である。
ここで第13図の処理を説明すると、そのステップ〜
の処理は第1実施例にかかる第5図のステップ〜
と同一である。そこで、第13図のステップで「YES」
と判断されたときは、同図ステップに移行し、手動・
自動摺付け選択スイッチ34からの選択信号SLを読み込
み、ステップに移行する。ステップではステップ
で読み込んだ選択信号SLの値からスイッチ34が「全自
動」位置か否かを判断する。
この判断で「YES」の場合は、ステップで摺付け角
選択スイッチ30のスイッチ信号SAを読み込み、次いでス
テップで切上がり時か否かを第2実施例と同様に判断
する。そして、ステップで「YES」の判断のときは、
ステップAの切上がり時の自動摺付け処理(第9図ステ
ップ〜と同一の処理)を行った時、ステップに戻
る。一方、ステップで「NO」の判断のときは、ステッ
プBの切込み時の自動摺付け装置(第9図ステップ〜
と同一の処理)を行った後、ステップに戻る。
これに対し、ステップで「NO」の場合はステップ
に移行し、ステップの選択信号SLからスイッチ位置が
「左自動」か否かを判断する。この判断で「YES」の場
合はステップ,に移行し、ステップ,と同一の
処理を行う。このため、ステップで「YES」の場合は
ステップCの切上がり時の半自動摺付け処理(左:自
動,右:手動)を行った後、ステップに戻る。ステッ
プCの処理群は、前述した第9図のステップ〜を左
側の制御系(切削深さ検出器12a,サーボバルブ4a,リフ
トシリンダ3a)についてのみ実施するものである。一
方、ステップで「NO」の場合はステップDの切込み時
の半自動摺付け処理(左:手動,右:自動)を行った
後、ステップに戻る。ステップDの処理群は、前述し
た第9図のステップ〜を左側の制御系(切削深さ検
出器12a,サーボバルブ4a,リフトシリンダ3a)について
のみ実施するものである。
これに対し、ステップで「NO」の場合はステップ
に移行して「右自動」位置か否かを判断する。この判断
で「YES」の場合は、ステップ,と同様の処理にか
かるステップ,の処理に至る。そして、ステップ
で「YES」の場合はステップEの処理群で制御を行い、
「NO」の場合はステップFの処理群の制御を行ってステ
ップに戻る。この内、ステップEでの各処理は、切上
がり時の半自動摺付け処理(左:手動,右:自動)を行
うもので、前述した第9図のステップ〜を右側の制
御系(切削深さ検出器12b,サーボバルブ4b,リフトシリ
ンダ3b)についてのみ実施するものである。また、ステ
ップFでの各処理は、切込み時の半自動摺付け処理
(左:手動,右:自動)を行うもので、前述した第9図
のステップ〜を右側の制御系についてのみ実施する
ものである。
さらに、ステップで「NO」の判断の場合は「手動」
位置であるとしてステップに戻り、待機する。
第3実施例では、第13図のステップA〜Fの処理及び
サーボバルブ4a,4bが摺付け制御手段を構成し、摺付け
開始スイッチ16,摺付け角選択スイッチ30及び第6図ス
テップa,b,第13図ステップ,,,,,
,,の処理が摺付け指令手段を構成している。
本実施例の処理は以上のようであるから、手動・自動
摺付け選択スイッチ34が「自動」位置に設定されている
とすると、第2実施例と同一の作業状態を得るととも
に、「左自動」又は「右自動」の半自動位置が選択され
ると、路面切削機10の左右何れか一方について「自動」
位置と同一の切削を行える。そこで、かかる半自動の切
削状態では、その反対側のシリンダ3b又は3aに対し、手
動操作スイッチ36b又は36aを使って表示装置15の表示デ
ータ又は路面切削機10の高さを目視しながら手動操作を
行えばよい。このように手動操作を残すことによって、
従来装置よりも高能率,高精度の切削,摺付けでありな
がら、路面外乱などにも柔軟に対処できるという利点が
ある。
なお、上記第3実施例においては車両の両側に切削深
さ検出器12a,12bを設け、全自動,半自動,手動の各機
能を同時に持たせる構成としたが、例えば半自動の機能
のみを搭載した場合には左右何れかの切削深さ検出器12
a(又は12b)のみでよく、信号処理も左右の対応する側
何れかに限定した構成でもよく、これによって、構成及
びプログラムが簡単になり、請求項(5)記載の装置を
要部とする発明の実施例となる。
また、前記第2実施例及び第3実施例の構成におい
て、必要がある場合は、切上がり時の摺付け制御を止め
て、切込み時の摺付け制御機能のみを搭載するとしても
よいことは勿論である。
なおまた、前記第1乃至第3実施例においては、摺付
け切削の摺付け角度「+θ」,「−θ」を予め一定値に
記憶させておくとしたが、オペレータが摺付け作業の度
に摺付け角度をデータ入力装置14から指定し、その指定
値に対して前述した摺付け切削を行うとしてもよい。ま
た、前記3つの実施例における摺付け中断,終了制御に
関する構成は必要な場合のみ設けるように構成してもよ
く、その場合には、切削装置がより簡単化される。
さらに、前述した3つの実施例では、勾配切削制御を
サブルーチンで処理したが、この勾配切削制御をメイン
プログラムとし、このメインプログラムに対して摺付け
切削制御を割り込みで処理して、摺付けが終了した場合
は、そのまま制御全体を終了させるようにしてもよい。
さらにまた、前述した3つの実施例においては、前輪
2a,2b側のみにリフトシリンダ3a,3bを設けた場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、後輪2
c,2d側にもリフトシリンダを夫々設けて、これらを前輪
側と同様に制御するようにしても前記実施例と同様の作
用効果を得ることができる。また、車輪を進退させなが
ら、前記各実施例と同様に摺付けを行うこともできる。
さらにまた、前記各実施例においては、路面切削機10
のアクチュエータとして、リフトシリンダ3a,3bを適用
した場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、螺軸とこれに螺合するナットとによる直線駆動
機構等の他のアクチュエータを適用し得ることは勿論で
ある。さらにまた、前記各実施例では、路面切削機10は
上下方向には車体1と一体をなし、前輪2a,2bが車体1
に対して昇降するようにしたが、この発明はこれに限定
されることなく、例えば、前記リフトシリンダ3a,3bを
車体1と機枠9との間に取り付ければ、車体1を昇降さ
せることなく路面切削機10を昇降させることもできる。
また、切削深さ検出器12a,12bは超音波を用いた構造で
あってもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、請求項(1),(2),
(3),(4)及び(6)記載の各発明によれば、摺付
け指令手段が切上がり時又は切込み時の摺付け切削を指
令した場合に、走行距離検出器と切削深さ検出器の検出
値に基づいて所望の摺付け角度を維持できるようにアク
チュエータの駆動を制御する摺付け制御手段を設けると
したため、運転者は摺付け指令手段を操作し且つ車両を
走行させるだけで自動的に所定摺付け角度の摺付けを行
うことができるから、従来の運転者の勘に頼る手動操作
に比べて、作業能率及び摺付け精度を格段に向上させる
とともに、運転者の操作上の負担を大幅に軽減させると
いう効果が得られる。
さらに、請求項(5)及び(6)記載の発明によれ
ば、切削深さ検出器の設置が路面切削機巾方向の片方の
みで済み、その制御手段も片方のアクチュエータに対し
てのみ行えばよく、残りのアクチュエータに対しては手
動で操作することによって、従来よりは優れた作業能率
及び摺付け精度が得られるとともに、手動操作の余地を
残すことによって路面外乱などに柔軟に対処可能になる
という利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)(b)は本願発明に係るクレーム対応図、
第2図は本願発明の第1実施例に係る路面切削装置の概
略を示す平面図、第3図は第2図の側面図、第4図は第
1実施例の昇降制御装置の一例を示すブロック図、第5
図は昇降制御装置において実行される摺付け切削の処理
手順の一例を示すフローチャート、第6図は昇降制御装
置において第5図及び第9図,第13図の処理のサブルー
チンとして実行される処理であって、勾配切削の手順例
を示すフローチャート、第7図は第1実施例の摺付け切
削を示す説明図、第8図は本願発明の第2実施例の昇降
制御装置の一例を示すブロック図、第9図は第2実施例
の摺付け切削の処理手順例を示すフローチャート、第10
図は第2実施例による切削状態の一例を示す説明図、第
11図は本願発明の第3実施例の昇降制御装置の一例を示
すブロック図、第12図は第3実施例における手動・自動
摺付け選択スイッチのスイッチ位置を示す説明図、第13
図は第3実施例の摺付け切削の処理手順例を示すフロー
チャートである。 図中、1は車体、2a〜2dは車輪、3a,3bはリフトシリン
ダ(アクチュエータ)、4a,4bはサーボバルブ、10は路
面切削機、11は走行距離検出器、12a,12bは切削深さ検
出器、16は摺付け開始スイッチ、18は昇降制御装置、22
はマイクロコンピュータ、30は摺付け角選択スイッチで
ある。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に設置されて車両の走行に伴い路面を
    所定幅にわたって切削する路面切削機と、この路面切削
    機を路面に対して昇降可能なアクチュエータと、車両の
    走行距離を検出する走行距離検出器と、前記路面切削機
    により切削される路面の深さを検出する切削深さ検出器
    と、車両走行方向での切削面と非切削面との間の摺付け
    を指令する摺付け指令手段と、この摺付け指令手段によ
    り摺付け切削が指令されたときに、前記走行距離検出器
    及び切削深さ検出器の検出値に基づいて所望の摺付け角
    度となるように前記アクチュエータを制御する摺付け制
    御手段とを備えたことを特徴とする路面切削装置。
  2. 【請求項2】車両に設置されて車両の走行に伴い路面を
    所定幅にわたって切削する路面切削機と、この路面切削
    機を路面に対して昇降可能なアクチュエータと、車両の
    走行距離を検出する走行距離検出器と、前記路面切削機
    により切削される路面の深さを検出する切削深さ検出器
    と、車両走行方向での切削面と非切削面との間の摺付け
    を指令する摺付け指令手段と、この摺付け指令手段によ
    り摺付け切削が指令されたときに、前記走行距離検出器
    及び切削深さ検出器の検出値に基づき、所望の摺付け角
    度に相当する前記路面切削機の昇降位置を逐次演算し、
    該演算値に応じて前記アクチュエータの駆動を制御する
    摺付け制御手段とを備えたことを特徴とする路面切削装
    置。
  3. 【請求項3】車両に設置されて車両の走行に伴い路面を
    所定幅にわたって切削する路面切削機と、この路面切削
    機を路面に対して昇降可能なアクチュエータと、車両の
    走行距離を検出する走行距離検出器と、前記路面切削機
    により切削される路面の深さを検出する切削深さ検出器
    と、車両走行方向での切削面と非切削面との間の摺付け
    を指令する摺付け指令手段と、この摺付け指令手段によ
    り摺付け切削が指令されたときに、所望の摺付け角度に
    相当する前記路面切削機の昇降位置を演算し、該演算値
    と前記走行距離検出器及び切削深さ検出器の検出値とに
    基づいて前記アクチュエータを制御する摺付け制御手段
    とを備えたことを特徴とする路面切削装置。
  4. 【請求項4】前記アクチュエータは前記路面切削機の切
    削巾方向の両側位置に夫々配設され、前記切削深さ検出
    器は前記路面切削機の切削巾方向の両側位置に夫々配設
    され、前記摺付け制御手段は前記両アクチュエータを夫
    々制御する手段であることを特徴とした請求項(1),
    (2)又は(3)記載の路面切削装置。
  5. 【請求項5】車両に設置されて車両の走行に伴い路面を
    所定幅にわたって切削する路面切削機と、この路面切削
    機を切削巾方向の両側位置で路面に対して夫々昇降可能
    なアクチュエータと、車両の走行距離を検出する走行距
    離検出器と、前記路面切削機により切削される路面の深
    さを切削巾方向の両側位置の内の一方でのみ検出する単
    独の切削深さ検出器と、車両走行方向での切削面と非切
    削面との間の摺付けを指令する摺付け指令手段と、この
    摺付け指令手段により摺付け切削が指令されたときに、
    前記走行距離検出器及び切削深さ検出器の検出値に基づ
    いて所望の摺付け角度となるように前記切削深さ検出器
    が深さ検出する側のアクチュエータを制御する摺付け制
    御手段と、前記摺付け指令手段により摺付け切削が指令
    されたときに、残りのアクチュエータを手動操作する手
    動操作手段とを備えたことを特徴とする路面切削装置。
  6. 【請求項6】前記摺付け指令手段は、車両が進行するに
    つれて徐々に浅くなる傾斜の摺付けを指令する手段と、
    車両が進行するにつれて徐々に深くなる傾斜の摺付けを
    指令する手段との内、少なくとも一方の手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項(1),(2),(3)又は
    (5)記載の路面切削装置。
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