JP2844309B2 - 屋根用断熱パネル及びその接続構造 - Google Patents

屋根用断熱パネル及びその接続構造

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JP2844309B2 JP14526894A JP14526894A JP2844309B2 JP 2844309 B2 JP2844309 B2 JP 2844309B2 JP 14526894 A JP14526894 A JP 14526894A JP 14526894 A JP14526894 A JP 14526894A JP 2844309 B2 JP2844309 B2 JP 2844309B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の屋根に用いら
れる断熱パネルと、その断熱パネル同士の接続構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術について図8と図9から説明
する。図8のIII−III線端面図が図9である。
【0003】この断熱パネル1は屋根用断熱パネルであ
、表面材2と裏面材3の間に断熱材が充填されてい
て、その上層は発泡材12、下層はロックウール13と
なっている。図9に示されているように、断熱パネル1
の一端には接続凸部14が形成されており、その下に横
樋部4が形成され、横樋部4の外側に凸縁15が形成さ
れている。横樋部4は断熱パネル1の側面で開口してい
る。また、断熱パネル1の他端には凸縁15と接続凸部
14がそれぞれはまる切り欠き部16と接続凹部17が
形成されている。
【0004】この断熱パネル1を施工していくとき、上
下に隣り合う断熱パネル1と断熱パネル1は図9のよう
に嵌合され、継ぎ目にはガスケット11がはめられてい
る。この継ぎ目から浸入した雨水は横樋部4に流れ落ち
る。また、左右に隣り合う断熱パネル1と断熱パネル1
の継ぎ目の下に縦樋18を配置させ(縦樋18は縦母屋
19と平行になっている)、継ぎ目から入った雨水と断
熱パネル1の横樋部4から流れてきた雨水は縦樋18に
落ち、縦樋18を経て外部へ排出されるのである。この
ように横樋部4は断熱パネル1の一部として形成されて
いるが、縦樋18は別の部材を用いているのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】別の部材である縦樋1
8を使うと、施工工程の中に縦樋18を取り付けるため
の工程が必要となる。この縦樋を取り付けるための工程
を省くことにより施工を簡素化することができるので、
本発明はこの点を課題として成されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、縦樋も断熱パネルの一部として形成する。
【0007】本発明にかかる屋根用断熱パネルは、表面
材と裏面材の間に断熱材が充填されているもので、中に
充填する断熱材の種類は限定しない。上層は発泡材、下
層はロックウールとなっていることもあれば、他の断熱
材が充填されていることもある。また、断熱パネルの形
状に関していえば、縦葺き用の形状もあれば横葺き用の
形状もあり、この点も限定するものではない。本発明に
かかる屋根用断熱パネルの特徴は、断熱パネルの四辺の
構成にある。
【0008】屋根用断熱パネルの四辺において、縦方向
の一方の側縁には縦側縁接続凸部が、他方の側縁には縦
側縁接続凹部が形成され、横方向の一方の側縁には横側
縁接続凸部が、他方の側縁には横側縁接続凹部が形成さ
れている。つまり、隣り合う断熱パネル同士を接続する
ときには片方の断熱パネルの縦側縁接続凹部に隣の断熱
パネルの縦側縁接続凸部を嵌合させ、上下に位置する断
熱パネル同士を接続するときには片方の断熱パネルの横
側縁接続凹部に他方の断熱パネルの横側縁接続凸部を嵌
合させることができるように、断熱パネルの四辺が形成
されている。
【0009】この屋根用断熱パネルの横側縁接続凸部か
横側縁接続凹部のいずれか一方の下側には横樋部が、縦
側縁接続凸部か縦側縁接続凹部のいずれか一方の下側に
は縦樋部がそれぞれ形成されており、断熱パネル同士を
接続したときの断熱パネルの上面の継ぎ目は縦樋部や横
樋部の上に位置する。また、縦樋部の底面よりも横樋部
の底面の方が高い位置に構成されている。
【0010】
【作用】屋根用断熱パネル同士を接続したときの断熱パ
ネルの上面の継ぎ目は縦樋部や横樋部の上に位置するた
め、それらの継ぎ目から雨水が浸入することがあって
も、雨水は横樋部か縦樋部に落ちる。縦樋部の底面より
も横樋部の底面の方が高い位置に構成されているので、
横樋部に落ちた雨水は縦樋部に流れ、縦樋部に落ちた雨
水と共に縦樋部を経て外部へ排出される。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例について次に説明する。こ
の実施例は、本発明にかかる屋根用断熱パネルを縦葺き
材にした場合の一例で、断熱パネル1の図中右側の縦側
縁に縦樋部5と縦側縁接続凸部9を、左側の縦側縁に縦
側縁接続凹部10を形成し、図中奥の横側縁に横樋部4
と横側縁接続凸部7を、手前の横側縁に横側縁接続凹部
8を形成した例である。図1はこの実施例の斜視図であ
り、図2は図1のI−I線端面図、図3は図1のII−
II線端面図である。また、図4は横側縁接続凸部7と
横側縁接続凹部8の接続の様子を表す図であり、図5は
縦側縁接続凸部9と縦側縁接続凹部10の接続の様子を
表す図である。
【0012】これらの図面に基づいて本実施例について
説明すると、断熱パネル1には断熱材6が充填されてお
り、断熱パネル1の奥の横側縁には横樋部4が設けられ
ている。横樋部4の外側上部は外方向に突出するように
略コの字形に折り曲げられており、横側縁接続凸部7を
形成している。手前の横側縁には内側に窪んだ横側縁接
続凹部8が設けられており、図4にあるように横側縁接
続凸部7が横側縁接続凹部8に嵌合する形状になってい
る。外気によって左右される表面材2の温度が裏面材3
に伝導しないよう、表面材2と裏面材3は横側縁接続凹
部8の下と横樋部4の下で離れている(図2参照)。
【0013】また、断熱パネル1の一方の縦側縁には縦
樋部5が設けられており、縦樋部5の外側上部は外方向
に突出するように略コの字形に折り曲げられており、縦
側縁接続凸部9を形成している。他方の縦側縁には内側
に窪んだ縦側縁接続凹部10が設けられており、図5に
あるように縦側縁接続凸部9が縦側縁接続凹部10に嵌
合する形状になっている。外気によって左右される表面
材2の温度が裏面材3に伝導しないよう、表面材2と裏
面材3は縦側縁接続凹部10の上部と縦樋部5の上部で
離れている(図3参照)。
【0014】縦樋部5と横樋部4のそれぞれの下にも断
熱材6が充填されており、断熱性を高めている。また、
縦樋部の底面よりも横樋部の底面の方が高い位置に構成
されている。
【0015】このような構成の断熱パネル1を互いに接
続すると、図4のように横側縁接続凹部8に横側縁接続
凸部7を嵌合させるため、断熱パネル同士の上面の継ぎ
目は横樋部4の上に位置し、図5のように縦側縁接続凹
部10に縦側縁接続凸部9を嵌合させるため、断熱パネ
ル同士の上面の継ぎ目は縦樋部5の上に位置する。それ
らの継ぎ目はガスケット11で密閉するが、ガスケット
の劣化あるいは他の何らかの理由でガスケット11を越
えて雨水が浸入してきたとしても、その雨水は横樋部4
か縦樋部5に落ちる。縦樋部5の底面よりも横樋部4の
底面の方が高い位置に構成されているので、横樋部4に
落ちた雨水は縦樋部5に流れ、縦樋部5に落ちた雨水と
共に縦樋部5を経て外部へ排出される。
【0016】この実施例において、横側縁接続凸部7と
横側縁接続凹部8及び縦側縁接続凸部9と縦側縁接続凹
部10の形状はそれぞれ略コの字形であったが、これら
凹凸のはめ合わせの形状は他にも様々考えられる。た
だ、これら接続凹部と接続凸部をはめ合わせて断熱パネ
ル1同士を接続したときに、断熱パネル同士の上面の継
ぎ目は縦樋部か横樋部の上に位置する構成となってい
る。
【0017】また、図6、図7に示したように、水切り
20を設けることにより一層防水性を高めることができ
る。水切り20により雨水は横樋部4や縦樋部5に落下
するため、風雨が比較的強いときでも、断熱パネル1同
士の上面の継ぎ目から浸入してきた雨水が表面材2を伝
わって内部へ浸入していくことを防ぐことができる。
【0018】
【発明の効果】本発明にかかる屋根用断熱パネルは縦樋
を断熱パネルの一部として形成したので、別の部材であ
る縦樋を取り付けるための工程を必要とせず、従来の技
術に比べると施工を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例の斜視図である。
【図2】図1のI−I線端面図である。
【図3】図1のII−II線端面図である。
【図4】横側縁接続凸部7と横側縁接続凹部8の接続の
様子を表す図である。
【図5】縦側縁接続凸部9と縦側縁接続凹部10の接続
の様子を表す図である。
【図6】本発明実施例に水切り20を設けた説明図であ
る。
【図7】本発明実施例に水切り20を設けた説明図であ
る。
【図8】従来の技術の説明図である。
【図9】図8のIII−III線端面図である。
【符号の説明】
1 断熱パネル 2 表面材 3 裏面材 4 横樋部 5 縦樋部 6 断熱材 7 横側縁接続凸部 8 横側縁接続凹部 9 縦側縁接続凸部 10 縦側縁接続凹部 11 ガスケット 12 発泡材 13 ロックウール 14 接続凸部 15 凸縁 16 切り欠き部 17 接続凹部 18 縦樋 19 縦母屋 20 水切り

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面材と裏面材の間に断熱材が充填され
    ている屋根用断熱パネルにおいて、縦方向の一方の側縁
    には縦側縁接続凸部が、他方の側縁には縦側縁接続凹部
    が形成され、横方向の一方の側縁には横側縁接続凸部
    が、他方の側縁には横側縁接続凹部が形成されており、
    縦側縁接続凹部に縦側縁接続凸部が、横側縁接続凹部に
    横側縁接続凸部がそれぞれ嵌合できる形状になってお
    り、この断熱パネルの横側縁接続凸部か横側縁接続凹部
    のいずれか一方の下側には横樋部が、縦側縁接続凸部か
    縦側縁接続凹部のいずれか一方の下側には縦樋部がそれ
    ぞれ形成されており、縦樋部の底面よりも横樋部の底面
    の方が高い位置に構成されている屋根用断熱パネル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の屋根用断熱パネル同士を
    接続する構造において、片方の断熱パネルの縦側縁接続
    凹部に隣の断熱パネルの縦側縁接続凸部を嵌合させたと
    きに断熱パネル同士の上面の継ぎ目が縦樋部の上に位置
    し、又、片方の断熱パネルの横側縁接続凹部に他方の断
    熱パネルの横側縁接続凸部を嵌合させたときに断熱パネ
    ル同士の上面の継ぎ目が横樋部の上に位置する屋根用
    熱パネルの接続構造。
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