JP2843936B2 - 導電性有機重合体組成物薄膜複合体の製造方法 - Google Patents

導電性有機重合体組成物薄膜複合体の製造方法

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JP2843936B2 JP63221971A JP22197188A JP2843936B2 JP 2843936 B2 JP2843936 B2 JP 2843936B2 JP 63221971 A JP63221971 A JP 63221971A JP 22197188 A JP22197188 A JP 22197188A JP 2843936 B2 JP2843936 B2 JP 2843936B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、導電性有機重合体組成物薄膜複合体の製造
方法に関し、詳しくは、アニリンやその誘導体の酸化重
合によって、導電性有機重合体組成物が基材上に薄膜状
に析出せしめられていると共に、ポリマー酸のみをドー
パントとして有してなる導電性有機重合体組成物薄膜複
合体の製造方法に関する。
従来の技術 アニリンやその誘導体をプロトン酸の存在下に酸化剤
にて化学酸化重合して、ドーパントとしての電解質イオ
ンを含み、電導度が10-6S/cm以上である導電性有機重合
体組成物を製造する方法は既に知られており、ここに、
上記ドーパントとしての電解質イオンは、通常、用いた
プロトン酸に由来するアニオンである。
また、上記のような酸化重合を基材の存在下に行なう
ことによって、基材の表面に導電性有機重合体組成物薄
膜を生成させることができることも、特開昭61−266435
号公報に記載されているように、既に知られている。
発明が解決しようとする課題 本発明者らは、適宜の基材の存在下、アニリン又はア
ルキルアニリンをドーパントと酸化剤を用いて酸化重合
し、ドーパントを含む重合体からなる導電性有機重合体
組成物を基材上に薄膜状に析出せしめてなる複合体につ
いて、鋭意研究した結果、所定の特性を有する酸化剤と
共に、ドーパントとして、所定の酸解離定数pKa値を有
するポリマー酸を用いることによって、得られる導電性
有機重合体組成物薄膜の強度及び基材への密着性が改善
されることを見出して、本発明に至ったものである。
課題を解決するための手段 本発明による導電性有機重合体組成物薄膜複合体の製
造方法は、基材の存在下に、アニリン又はアルキルアニ
リンを酸化剤を用いて化学酸化重合して、一般式 (但し、Rは水素又はアルキル基を示す。) で表わされるキノンジイミン構造を主たる繰り返し単位
として有する実質的に線状の重合体がドーパントを含む
と共に、10-6S/cm以上の電導度を有する導電性有機重合
体組成物を上記基材上に薄膜状に析出させて、導電性有
機重合体組成物薄膜複合体を製造する方法において、標
準水素電極を基準とする還元半電池反応における起電力
として定められる標準電極電位が0.6V以上であると共
に、水に可溶性である場合には、その水溶液が中性であ
り、更に、自身が還元された後にアニオン種が生成しな
い酸化剤と、酸解離定数pKaが3以下であるポリマー酸
とを組合わせて用いて、上記ポリマー酸のみをドーパン
トとして有せしめることを特徴とする。
好ましくは、ポリマー酸を含む反応媒体中に単量体で
あるアニリン又はアルキルアニリンを加え、撹拌して、
単量体にポリマー酸と塩形成させて溶解させ、次いで、
そこへ酸化剤を溶液状にて又は固体状にて加えて、単量
体を酸化重合させる。
本発明において、単量体として、アニリンが特に好ま
しく用いられるが、o−メチルアニリン、m−メチルア
ニリン、o−エチルアニリン、m−エチルアニリン等の
アルキルアニリン等も好ましく用いられる。
本発明において用いポリマー酸は、pKa値が3以下で
ある強酸性のポリマー酸である。pKa値が3よりも大き
いポリマー酸を用いるときは、生成する単量体の酸化重
合体にドーピングされない。本発明において好適に用い
得るポリマー酸としては、例えば、ポリスチレンスルホ
ン酸、ポリビニル硫酸、ポリビニリスルホン酸、ポリア
リルスルホン酸、ポリメタリルスルホン酸、ポリ(2−
メチル−2−アクリルアミドプロパンスルホン酸)等を
挙げることができる。
反応媒体としては、通常、水が用いられるが、必要に
応じて、有機溶剤も用いられる。有機溶剤が用いられる
場合は、反応に用いる酸化剤によって酸化されない溶剤
であることが必要である。かかる有機溶剤として、例え
ば、アセトン、テトラヒドロフラン、酢酸等を挙げるこ
とができる。
本発明において用いる酸化剤は、標準水素電極を基準
とする還元半電池反応における起電力として定められる
標準電極電位が0.6V以上であると共に、水溶性である場
合には、その水溶液が中性であり、更に、自身が還元さ
れた後にアニオン種を生成しない酸化剤である。即ち、
単量体の酸化重合反応において、自身は還元されるが、
その際、アニオン種を生成するものであってはならな
い。上記の酸化重合によって得られる導電性有機重合体
組成物は、π電子共役系を含み、これが一部酸化されて
正電荷を有するサイトを形成しているが、酸化剤がアニ
オン種を生成するときは、上記サイトに上記アニオン種
が取り込まれて、ポリマー酸と共に上記アニオン種もド
ーパントを構成し、かくして、目的とするポリマー酸の
みをドーパントとして有する導電性有機重合体組成物薄
膜を得ることができないからである。
更に、本発明において用いる酸化剤は、単量体として
用いるアニリン又はアルキルアニリンを酸化重合させ得
る酸化力を有することが必要であり、かかる酸化剤とし
ては、特開昭61−258831号公報に記載されているよう
に、標準水素電極を基準とする還元半電池反応における
起電力として定められる標準電極電位が0.6V以上である
ことが必要である。ここに、本発明の方法においては、
標準電極電位は、Cr2O7 2-のように、その還元半電池反
応にプロトンが関与する場合は、プロトンが関与する反
応における標準電極電位によるものとする。このような
標準電極電位は、例えば、「CRCハンドブック・オブ・
ケミストリー・アンド・フィジックス」(CRCプレス
社)D−155〜D−160や、電気化学協会編「電気化学便
覧」(丸善(株)第71〜74頁に記載されている。
前述したような二つの条件を満たす酸化剤として、過
酸化水素、過マンガン酸塩、二酸化鉛、重クロム酸塩、
二酸化マンガン等を挙げることができ、これらは、水溶
液又は固体として用いられる。これら酸化剤は、下に示
すように、自身が還元された後にアニオン種を生成しな
い。
H2O2+2H++2e-→2H2O MnO4 -+8H++5e-→Mn2++4H2O PbO2+4H++2e-→Pb2+2H2O Cr2O7 2+14H++6e-→2Cr3++7H2O MnO2+4H++2e-→Mn2++2H2O 酸化剤は、単量体に対して、当量を用いるのが好まし
い。当量を越えて過多に用いるときは、反応系に酸化剤
が過剰に残存し、酸化還元的に自身が還元された後にア
ニオン種を生成しない酸化剤を用いた場合でも、酸化剤
として存在するときは、アニオン種を有する場合がある
からである。
また、用いるポリマー酸は、その酸基のモル量が単量
体のモル量以上であることが好ましい。ポリマー酸の酸
基のモル量が単量体のモル量よりも少ないときは、単量
体の余剰分がポリマー酸と塩を形成し得ずに、水反応媒
体を用いた場合、油状に分離するので好ましくない。一
般に、単量体量に比べてポリマー酸量が多いほど、生成
する導電性有機重合体組成物は高い電導度を有する。
反応温度は、溶剤の沸点以下であれば特に制限されな
いが、反応温度が高温になるほど、得られる導電性有機
重合体組成物の導電性が小さくなる傾向があるので、高
い導電性を有する有機重合体組成物を得る観点からは常
温以下が好ましい。
本発明の方法において重要なことは、前記単量体の酸
化重合の開始前又は重合開始直後に反応系内に基材を存
在させることである。従って、例えば、単量体の溶液に
酸化剤を徐々に加えて、酸化重合させる場合であれば、
酸化剤の添加の前に予め基材を単量体溶液中に浸漬して
おくか、又は酸化剤の添加後、重合の開始前の誘導期間
内に基材を単量体溶液中に浸漬すればよい。好ましく
は、酸化剤の添加直後に基材を単量体溶液中に浸漬す
る。即ち、反応系内は重合体が実質的に析出する前、即
ち、単量体溶液が着色するが、重合体が実質的に析出さ
れない誘導期間内に基材を浸漬する。用いる酸化剤によ
って、この誘導期間は異なる。重合体が実質的に析出し
始めた後に、反応系内に基材を浸漬しても、基材上には
導電性有機重合体の薄膜が形成されないか、又は部分的
に形成されないので、基材上には均一な薄膜を得ること
ができない。
本発明において用いる基材は、何ら制限されるもので
はないが、例えば、ガラス、セラミックス、多孔質膜
や、構造的に等方性若しくは異方性の膜を含む有機重合
体シートやフィルム、不織布や織布、金属や半導体の成
形物又はシート等を挙げることができる。しかし、基材
の形状は特に限定されず、上記したようなシート若しく
はフィルムのほか、例えば、塊状、繊維状の基材や、よ
り複雑な表面を有する種々の成形物や中空の成形物も基
材として用いることができる。本発明によれば、反応媒
体に接触するすべての基材表面に前述したような導電性
有機重合体組成物の薄膜が形成される。
尚、基材として金属を用いた場合、蒸着膜のような導
電性有機重合体組成物薄膜を得ることができる。但し、
金属を基材として用いるときは、反応系中の酸化剤によ
って酸化されないものを選ぶ必要がある。また、本発明
によれば、このようにして、特に絶縁性基材上にも、導
電性有機重合体組成物薄膜を形成させることができる。
このようにして基材上に形成される導電性有機重合体組
成物薄膜は、通常、数μm以下の厚みを有する。
本発明の方法においては、酸化剤の添加後、通常、数
分乃至数時間程度の誘導期間を経た後、重合体が基材上
に薄膜状に析出する。反応終了後、通常、その後数分乃
至数時間、放置して熟成してもよい。次いで、導電性有
機重合体組成物薄膜が形成された基材を取出し、水洗
し、必要に応じてアセトン等の有機溶剤にて洗浄し、真
空乾燥して、本発明による導電性有機重合体組成物薄膜
複合体を得る。
以上のように、本発明による導電性有機重合体組成物
薄膜複合体は、前記一般式で表わされるキノンジイミン
構造体を主たる繰返し単位として有する実質的に線状の
重合体がポリマー酸のみをドーパントとして有すると共
に、10-6S/cm以上の電導度を有する導電性有機重合体組
成物が基材上に薄膜状に析出せしめられてなり、その導
電性有機重合体組成物は、通常、緑色乃至黒緑色を呈
し、一般に導電性が高いほど、鮮やかな緑色を呈してい
る。
このような導電性有機重合体組成物薄膜複合体におい
ては、ドーパントとしてのポリマー酸が導電性有機重合
体組成物に強く結合しており、低分子量アニオンのドー
パントとする導電性有機重合体組成物の場合は、脱ドー
ピング処理を施せば、ドーパントは導電性有機重合体組
成物から容易に脱離するが、本発明による導電性有機重
合体組成物の場合は、これに脱ドーピング処理を施して
も、ポリマーは酸、導電性有機重合体組成物から脱離し
ない。
発明の効果 以上のように、本発明による導電性有機重合体組成物
薄膜複合体は、ポリマー酸をドーパントとして有するた
めに、従来の低分子アニオンをドーパントとする複合体
に比べて、機械的強度にすぐれ、しかも、基材との密着
性にすぐれているので、導電性有機材料として種々の用
途に用いることができる。
例えば、金、白金等の不活性金属上に形成された導電
性有機重合体組成物薄膜は、その上にアルミニウム、イ
ンジウム等の金属を蒸着によって接合すれば、ショット
キー接合素子を得ることができる。また、シリコン半導
体上に導電性有機重合体組成物薄膜が形成されてなる複
合体は、ヘテロ接合素子として利用することできる。
更に、樹脂フィルム上に導電性有機重合体組成物薄膜
が形成されてなる複合体は、電磁波シールド材、反射防
止膜、光学フィルター素子、延伸樹脂フィルムと組み合
わせた偏光光学素子等に利用することができる。また、
薄膜型プラスチック・バッテリーや太陽電池等への応用
も可能である。
実施例 以下に実施例及び参考例を挙げて本発明を説明する
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。
参考例1(ポリアリルスルホン酸の合成) 撹拌機、冷却器、窒素導入管、温度計及び単量体導入
口を備えた300mL容量セパラブル・フラスコに蒸留水20g
とラジカル重合開始剤としての2,2′−アゾビス{2−
エチル−N〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル〕
プロピオンアミド}0.33gを加え、60℃に溶解させた。1
0分間、窒素を吹き込んだ後、アリルスルホン酸ナトリ
ウム64gを少量ずつ加え、マントル・ヒーターにて加熱
しながら、90℃にて溶解させた。
上記アリルスルホン酸ナトリウムを全量溶解させた
後、再度、窒素吹き込みを10分間行なった。この後、窒
素気流下に100℃で6.5時間重合させた。
室温にて一夜放置した後、蒸留水80gを加え、撹拌し
た後、メタノール1600mL中へ投入して、白色沈殿を得
た。ガラス・フィルターにてこの白色粉末を濾別し、80
℃にて7時間真空乾燥して、ポリアリルスルホン酸ナト
リウム20.5gを得た。重合率は32.0%であった。
この重合体を30℃、水中、0.5g/dlの濃度にて測定し
た対数粘度は0.052dl/gであった。GPCによる数平均分子
量(ポリエチルレングリコール換算)は2200、Mw/Mnは
1.07であった。
次に、このポリアリルスルホン酸ナトリウム12gを蒸
留水48gに溶解させて、20重量%水溶液を調製した。H
型強酸性カチオン交換樹脂「ダウエックス50W−X12」
(ダウ・ケミカル社製)を充填したガラス製カラムを蒸
留水にて十分に洗浄し、流出液が中性になったことを確
認した後、このカラムに上記ポリアリルスルホン酸ナト
リウム水溶液を定量ポンプにて供給し、流出液が酸性に
変化した時点から流出液を採取し、次いで、蒸留水をカ
ラムに通水して、中性近くになるまで、流出液の採取を
続けた。
得られた流出液の一部を採り、0.01N水酸化ナトリウ
ム水溶液をにて滴定したところ、流出液における重合体
濃度は0.32モル/Lであって、かくして、ポリアリルスル
ホン酸水溶液186mLを得た。
実施例1 実施例1にて得た0.32モル/L濃度のポリアリルスルホ
ン酸水溶液15mLにアニリン0.45gを溶解させた。これを
A液とする。これとは別に、上記と同じポリアリルスル
ホン酸水溶液50mLに重クロム酸アンモニウム0.406gを溶
解させた。これをB液とする。
直径9cmのガラス・シャーレに基材として、スライド
・ガラス、ネサ・ガラス、ポリエチレンテレフタレート
フィルム及びITO透明電導性フィルム及びn型シリコン
ウエハーを載置し、氷水にてシャーレを冷却しつつ、同
じく氷水にて冷却た前記A液及びB液を混合し、速やか
にシャーレ内に注入した。橙色の混合液は、数十秒後に
変色し始め、緑褐色、黒青色を経て、黒緑色に変色し、
液面の反射光は、紫色から黒緑色へと変化した。
18時間放置した後、シャーレ内を満たして生成した導
電性重合体から基材を引き上げ、基材を蒸留水及びアセ
トンにてこの順序にて洗浄した後、デシケーター中で5
時間真空させて、本発明による導電性有機重合体組成物
薄膜複合体を得た。
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に生成した薄
膜は、厚みが2μmであった。この重合体組成物薄膜の
KBr法によるFT−IRスペクトルを第1図に示す。
スライド・ガラス上に生成した導電性有機重合体薄膜
は、その電導度をファン・デル・ポー法によって3点測
定したところ、0.23S/cm、0.29S/cm及び0.19S/cmであっ
た。ネサ・ガラス、ITO透明導電性フィルムn型シリコ
ン・ウエハー上にも、同様に、黒緑色の導電性有機重合
体薄膜が析出していた。これら薄膜は、いずれも、洗瓶
から蒸留水を強く噴出させても、基材から剥離、脱落せ
ず、基材への密着性にすぐれるものであった。
実施例2 A液と重クロム酸アンモニウムの量を実施例1におけ
ると同じとし、B液のポリアリルスルホン酸水溶液の量
を38mL、25mL及び13mLとして(重クロム酸アンモニウム
に対するポリアリルスルホン酸のスルホン酸基のモル比
は、それぞれ7.5、5及び2.5である。)、実施例1と同
様にして、スライド・ガラス上に導電性有機重合体組成
物薄膜を析出させた。
このようにして得た導電性有機重合体組成物薄膜の電
導度は、それぞれ0.37S/cm、7.6×10-2S/cm及び9.2×10
-4/cmであった。
実施例3 ビニルスルホン酸ナトリウムをペルオキソ二硫酸カリ
ウム/亜硫酸水素ナトリウレドックス系開始剤にて室温
にラジカル重合させて、ポリビニルスルホン酸ナトリウ
ムを得た。この重合体は、30℃、水中、0.5g〜d1の濃度
にて測定した対数粘度は0.20dl/gであった。この重合体
をイオン交換処理して、ポリビニルスルホン酸を得た。
重クロム酸アンモニウムに対するポリビニルスルホル
酸のモル比を10倍として、実施例1と同様にして、スラ
イド・ガラス上に厚み異μmの導電性有機重合体組成物
薄膜を析出させた。この薄膜の電導度は0.15S/cmであっ
た。薄膜の基材に対する密着性はすぐれていた。
比較例 実施例1において、ポリアリルスルホン酸に代えて、
塩酸を用いた以外は、実施例11と同様にして、ドーパン
トとして、塩酸を含む導電性有機重合体組成物をスライ
ド・ガラス上に厚み1μmに析出させた。この薄膜の電
導度は3.5×10-2S/cmであった。この薄膜に洗瓶から蒸
留水を噴出させると、薄膜は小さく割れ、基材から剥離
した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による導電性有機重合体組成物薄膜複
合体における重合体組成物薄膜のKBr法によるFT−IRス
ペクトルである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−225634(JP,A) 特開 昭63−215722(JP,A) 特開 昭63−145326(JP,A) 特開 昭63−27526(JP,A) 特開 昭62−164730(JP,A) 特開 昭62−109819(JP,A) 特開 昭61−266435(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 79/00 - 79/08 C08G 73/00 - 73/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の存在下に、アニリン又はアルキルア
    ニリンを酸化剤を用いて化学酸化重合して、一般式 (但し、Rは水素又はアルキル基を示す。) で表わされるキノンジイミン構造を主たる繰り返し単位
    として有する実質的に線状の重合体がドーパントを含む
    と共に、10-6S/cm以上の電導度を有する導電性有機重合
    体組成物を上記基材上に薄膜状に析出させて、導電性有
    機重合体組成物薄膜複合体を製造する方法において、標
    準水素電極を基準とする還元半電池反応における起電力
    として定められる標準電極電位が0.6V以上であると共
    に、水に可溶性である場合には、その水溶液が中性であ
    り、更に、自身が還元された後にアニオン種が生成しな
    い酸化剤と、酸解離定数pKaが3以下であるポリマー酸
    とを組合わせて用いて、上記ポリマー酸のみをドーパン
    トとして有せしめることを特徴とする導電性有機重合体
    組成物薄膜複合体の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリマー酸がポリスチレンスルホン酸、ポ
    リビニル硫酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスル
    ホン酸、ポリメタリルスルホン酸及びポリ(2−メチル
    −2−アクリルアミドプロパンスルホン酸)から選ばれ
    る少なくとも1種である請求項1に記載の導電性有機重
    合体組成物薄膜複合体の製造方法。
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