JP2631896B2 - 固体電解コンデンサー及びその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサー及びその製造方法

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JP2631896B2
JP2631896B2 JP1170819A JP17081989A JP2631896B2 JP 2631896 B2 JP2631896 B2 JP 2631896B2 JP 1170819 A JP1170819 A JP 1170819A JP 17081989 A JP17081989 A JP 17081989A JP 2631896 B2 JP2631896 B2 JP 2631896B2
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実 江副
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、導電性有機高分子を固体電解質として用い
る固体電解コンデンサー及びその製造方法に関する。
従来の技術 従来、大容量のコンデンサーとして知られている電解
コンデンサーには、電解液式と固体式とがある。このう
ち、固体電解質を用いる固体式コンデンサーとしては、
二酸化マンガン又は7,7,8,8−テトラシアノキノジメタ
ン(TCNQ)錯体を用いる方式が知られているが、前者
は、インピーダンスが大きく、後者は、熱安定性に乏し
い等、種々の問題を有している。
そこで、近年、導電性有機高分子を固体電解質として
用いる固体電解コンデンサーが種々提案されている。例
えば、特開昭63−158829号公報には、表面に酸化アルミ
ニウム誘電体を形成させたアルミニウム箔上にアルミニ
ウムを真空蒸着し、これを陽極とし、ステンレスからな
る陰極との間に支持電解質と共にピロールを含む水溶液
を電解酸化して、陽極上に誘電性ポリピロールの膜を生
成させて、固体電解コンデンサーを得ることが記載され
ている。
しかし、この方法によれば、酸化アルミニウム誘電体
皮膜が絶縁性であるために、この上に導電性ポリピロー
ルの薄膜を電解重合にて形成させるために、予め誘電体
皮膜の表面上にアルミニウムを蒸着する等の作業を必要
とし、製造工程が複雑であり、製造費用も高くならざる
を得ない。
発明が解決しようとする課題 本発明は、従来の導電性高分子を固体電解質とする固
体電解コンデンサーにおける上記したような問題を解決
するためになされたものであつて、所謂塗布法によつ
て、誘電体上に導電性高分子の薄膜を形成して得られる
高周波領域におけるインピーダンスが小さく、且つ、静
電容量の大きい固体電解コンデンサー、及びかかる固体
電解コンデンサーの製造方法を提供することを目的とす
る。
即ち、本発明者らは、有機溶剤可溶性のポリアニリン
であつて、キヤステイングによつて薄膜化し得、これを
ドーピングすることによつて、ポリアニリンからなる導
電性高分子薄膜を形成し得ることを見出し、かかる有機
溶剤可溶性ポリアニリンを誘電体皮膜上に薄膜化し、こ
れをドーピングすることによつて、前述したような重合
性単量体の電解酸化を含む方法に比べて、格段に簡単な
方法によつて、誘電体皮膜との密着性にすぐれ、高周波
領域におけるインピーダンスが小さく、且つ、静電容量
の大きい固体電解コンデンサーを得ることができること
を見出して、本発明に至つたものである。
課題を解決するための手段 本発明による固体電解コンデンサーは、皮膜形成金属
上に形成された誘電体酸化皮膜と、この誘電体酸化皮膜
上に固体電解質としてポリアニリンからなる導電性高分
子の薄膜が形成されている固体電解コンデンサーにおい
ては、上記ポリアニリンからなる導電性高分子が一般式 (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
ミン構造単位及びフエニレンジアミン構造単位のモル分
率を示し、0<m<1、0<n<1、m+n=1であ
る。) を主たる繰返し単位として有する重合体であつて、脱ド
ープ状態において有機溶剤に可溶性であり、且つ、N−
メチルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が
0.40dl/g以上であると共に、457.9nmの波長の光で励起
して得られるレーザー・ラマンスペクトルにおけるパラ
置換ベンゼンの骨格振動のうち、1600cm-1よりも高波数
にあらわれる骨格延伸振動のラマン線の強度Iaと1600cm
-1よりも低波数にあらわれる骨格延伸振動のラマン線強
度Ibの比Ia/Ibが1.0以上である有機溶剤可溶性ポリアニ
リンにpKa値が4.8以下のプロトン酸がドーピングされて
なることを特徴とする。
更に、かかる本発明による固体電解コンデンサーは、
一般式 (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
ミン構造単位及びフエニレンジアミン構造単位のモル分
率を示し、0<m<1、0<n<1、m+n=1であ
る。) を主たる繰返し単位として有する重合体であつて、脱ド
ープ状態において有機溶剤に可溶性であり、且つ、N−
メチルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が
0.40dl/g以上であると共に、457.9nmの波長の光で励起
して得られるレーザー・ラマンスペクトルにおけるパラ
置換ベンゼンの骨格振動のうち、1600cm-1よりも高波数
にあらわれる骨格延伸振動のラマン線の強度Iaと1600cm
-1よりも低波数にあらわれる骨格延伸振動のラマン線強
度Ibの比Ia/Ibが1.0以上である有機重合体を有機溶剤に
溶解させ、得られた溶液を誘電体皮膜上に塗布し、乾燥
させて、有機溶剤可溶性ポリアニリンの皮膜を形成し、
次いで、この皮膜にpKa値が4.8以下のプロトン酸にてド
ーピングすることによつて得ることができる。
本発明において、固体電解質として用いられるポリア
ニリンからなる導電性高分子とは、一般式 (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
ミン構造単位及びフエニレンジアミン構造単位のモル分
率を示し、0<m<1、0<n<1、m+n=1であ
る。) を主たる繰返し単位として有する重合体であつて、脱ド
ープ状態において有機溶剤に可溶性であり、且つ、N−
メチルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が
0.40dl/g以上であると共に、457.9nmの波長の光で励起
して得られるレーザー・ラマンスペクトルにおけるパラ
置換べンゼンの骨格振動のうち、1600om-1よりも高波数
にあらわれる骨格延伸振動のラマン線の強度Iaと1600cm
-1よりも低波数にあらわれる骨格延伸振動のラマン線強
度Ibの比Ia/Ibが1.0以上である有機溶剤可溶性ポリアニ
リンにpKa値が4.8以下のプロトン酸がドーピングされて
なるものである。
上記のようなポリアニリンからなる導電性高分子を誘
電体皮膜上に形成するには、先ず、プロトン酸にてドー
ピングされたアニリンの導電性酸化重合体を調製し、こ
れを脱ドーピングして、有機溶剤可溶性のポリアニリン
を調製し、次いで、この有機溶剤可溶性のポリアニリン
を溶液とし、誘電体皮膜上にキヤステイング又はコーテ
イングし、乾燥させて薄膜化し、最後に、この薄膜をプ
ロトン酸にてドーピングする。
先ず、上記プロトン酸にてドーピングされたアニリン
の導電性酸化重合体は、酸解離定数pKa値が3.0以下であ
るプロトン酸の存在下に溶剤中にてアニリンに、温度を
5℃以下、好ましくは0℃以下の温度に保持しつつ、標
準水素電極を基準とする還元半電池反応における起電力
として定められる標準電極電位が0.6V以上である酸化剤
の水溶液をアニリン1モル当りに、酸化剤の1モルを、
酸化剤1分子を還元するのに必要な電子数で割つた量と
して定義される当量で、2当量以上、好ましくは2〜2.
5当量徐々に加えて、アニリンを酸化重合させることに
よつて得ることができる。
次いで、このプロトン酸にてドーピングされたアニリ
ンの酸化重合体を塩基性物質によつて脱ドーピングする
ことによつて、有機溶剤可溶性のポリアニリンを得るこ
とができる。
上記アニリンの酸化重合においては、酸化剤として
は、二酸化マンガン、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、
過酸化水素、第二鉄塩、ヨウ素酸塩等が特に好ましく用
いられる。これらの中で、例えば、ペルオキソ二硫酸ア
ンモニウムや過酸化水素は、その酸化反応において、共
に1分子当りに2個の電子が関与するので、通常、アニ
リン1モルに対して1〜1.25モルの範囲の量が用いられ
る。
上記アニリンの酸化重合において用いられるプロトン
酸は、酸解離定数pKa値が3.0以下であれば、特に、限定
されるものではなく、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、過塩
素酸、ホウフツ化水素酸、リンフツ化水素酸、フツ化水
素酸、ヨウ化水素酸等の無機酸、ベンゼンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸等の芳香族スルホン酸、メタン
スルホン酸、エタンスルホン酸等のアルカンスルホン
酸、ピクリン酸等のフエノール類、m−ニトロ安息香酸
等の芳香族カルボン酸、ジクロロ酢酸、マロン酸等の脂
肪族カルボン酸等を挙げることができる。また、ポリマ
ー酸も用いることができる。かかるポリマー酸として
は、例えば、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスル
ホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリビニル硫酸等を挙
げることができる。
用いるプロトン酸の量は、用いる酸化剤の反応様式に
依存する。例えば、二酸化マンガンの場合は、酸化反応
は、 MnO2+4H++2e-→Mn2++2H2O で示されるから、用いる二酸化マンガンの少なくとも4
倍モル量のプロトンを供給し得るプロトン酸を用いる必
要がある。また、過酸化水素の場合も、酸化反応は、 H2O2+2H++2e-→2H2O で示されるから、用いる過酸化水素の少なくとも2倍モ
ル量のプロトンを供給し得るプロトン酸を用いる必要が
ある。他方、ペルオキソ二硫酸アンモニウムの場合は、
酸化反応は、 S2O8 2-+2e-→2SO4 2- で示されるから、特に、プロトン酸を用いる必要はな
い。しかし、酸化剤として、ペルオキソ二硫酸アンモニ
ウムを用いる場合であつても、この酸化剤と等モル量の
プロトン酸を用いることが好ましい。
アニリンの酸化重合における溶剤としては、アニリ
ン、プロトン酸及び酸化剤を溶解し、且つ、酸化剤によ
つて酸化されないものが用いられる。水が最も好ましく
用いられるが、しかし、必要に応じて、メタノール、エ
タノール等のアルコール類、アセトニトリル等のニトリ
ル類、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキ
シド等の極性溶剤、テトラヒドロフラン等のエーテル
類、酢酸等の有機酸類も用いることができる。また、こ
れら有機溶剤と水との混合溶剤が用いることができる。
前記有機溶剤可溶性のポリアニリンの調製において、
反応の間、特に、酸化剤溶液をアニリン溶液に加える間
に、反応混合物の温度を常に5℃以下に保持することが
重要である。従つて、酸化剤溶液は、アニリンに徐々に
加えて、反応混合物の温度が5℃を越えないようにする
必要がある。急激に酸化剤を加えるときは、外部からの
冷却によつても、反応混合物の温度が上昇して、低分子
量の重合体を生成したり、或いは後述する脱ドーピング
後にも溶剤不溶性の酸化重合体が生成する。
特に、上記の反応においては、反応温度を0℃以下に
保持するのが好ましく、これによつて、脱ドーピング
後、N−メチル−2−ピロリドン中、30℃で測定した
(以下同じ。)極限粘度〔η〕が1.0dl/g以上の高分子
量の有機溶剤可溶性ポリアニリンを得ることができる。
このようにして、用いたプロトン酸によつてドープさ
れたポリアニリンを得ることができる。ドープ状態で
は、このポリアニリンは、プロトン酸と塩を形成してい
るために、後述するような有機溶剤に溶解しない。高分
子量アミンの塩が一般に有機溶剤に難溶性であることは
よく知られている。しかしながら、この有機溶剤不溶性
のポリアニリンを脱ドーピングすることによつて、有機
溶剤可溶性のポリアニリンを得ることができる。
このプロトン酸にてドープされているポリアニリンの
脱ドーピングは、一種の中和反応であるから、ドーパン
トとしてのプロトン酸を中和し得る塩基性物質であれ
ば、特に、限定されるものではないが、好ましくは、ア
ンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等
の金属水酸化物が用いられる。脱ドーピングは、上記ア
ニリン酸化重合の後、反応混合物中に直接に塩基性物質
を加えてもよく、或いは重合体を一旦単離した後、塩基
性物質を作用させてもよい。。
アニリンの酸化重合によつて得られたドープ状態のポ
リアニリンは、通常、10-6S/cm以上の電導度を有して、
黒緑色を呈するが、脱ドーピング後は、紫色或いは紫が
かつた銅色である。この変色は、重合体中の塩構造のア
ミン窒素が遊離アミンに変化したためである。電導度
は、通常、10-10S/cm台である。
このようにして得られる脱ドープ状態のポリアニリン
は、高分子量を有し、しかも、種々の有機溶剤に溶解す
る。かかる有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン、スルホラン等を挙げることができ
る。溶解度は、重合体の平均分子量や溶剤にもよるが、
重合体の0.5〜100%が溶け、1〜30重量%の溶液を得る
ことができる。特に、この脱ドープ状態のポリアニリン
は、N−メチル−2−ピロリドンに高い溶解性を示し、
通常、ポリアニリンの20〜100%が溶解し、3〜30重量
%溶液を得ることができる。しかし、テトラヒドロフラ
ン、80%の酢酸水溶液、60%ギ酸水溶液、アセトニトリ
ル等には溶解しない。
従つて、かかる有機溶剤可溶性ポリアニリンは、これ
を有機溶剤に溶解し、キヤステイングすれば、自立性の
可撓性で強靭なフイルムを得ることができ、また、誘電
体皮膜上にキヤステイング又はコーテイングすれば、誘
電体皮膜上に強靭で可撓性を有する薄膜を形成すること
ができる。
このようなフイルム化や薄膜化において、強靭なもの
を得るためには、有機溶剤可溶性ポリアニリンは、N−
メチルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が
0.40dl/g以上であるものを用いることが望ましい。
前記可溶性ポリアニリンは、元素分析、赤外線吸収ス
ペクトル、ESRスペクトル、レーザー・ラマンスペクト
ル、熱重量分析、溶剤の溶解性、可視乃至近赤外吸収ス
ペクトルから、 (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
ミン構造単位及びフエニレンジアミン構造単位のモル分
率を示し、0<m<1、0<n<1、m+n=1であ
る。) を主たる繰返し単位として有する。
ここで、レーザー・ラマンスペクトルより得られる有
機溶剤可溶性ポリアニリンの特徴について、従来より知
られている所謂ポリアニリンと比較しつつ、説明する。
一般に、物質を構成する原子間の振動に関する情報を
得る手段として、振動分光学があり、これには赤外分光
とラマン分光とがある。赤外分光は、双極子モーメント
の変化をもたらす振動モードに活性であり、ラマン分光
は、分極率の変化をもたらす振動に活性である。従つ
て、両者は、相補的な関係にあつて、一般的には、赤外
分光で強くあらわれる振動モードは、ラマン分光では弱
く、他方、ラマン分光にて強くあらわれる振動モード
は、赤外分光では弱い。
赤外線吸収スペクトルは、振動準位間のエネルギー吸
収を検出することによつて得られ、ラマンスペクトル
は、光照射によつて分子が励起された後、基底状態のよ
り高い振動準位に落ちるときに生じる散乱光(ラマン散
乱)を検出することによつて得られる。このとき、照射
光に対する散乱光のエネルギー差から振動エネルギー準
位を知ることができる。
通常、ラマンスペクトルは、アルゴンレーザー等から
の可視光励起によつて得られる。ここに、試料が可視領
域に吸収帯を有する場合、照射レーザー光とその吸収帯
波長がマツチングすると、非常に強いラマン線が得られ
ることが知られている。この現象は共鳴ラマン効果と呼
ばれており、これによれば、通常のラマン線の104〜105
5倍もの強いラマン線が得られる。かかる共鳴ラマン効
果によれば、照射したレーザー光の波長によつて励起さ
れる化学構造部分の情報がより強調されて得られること
となる。従つて、照射するレーザー光の波長を変えなが
ら、ラマンスペクトルを測定することによつて、その試
料の化学構造をより正確に解析することができる。この
ような特徴は、赤外分光にはないラマン分光の特徴であ
る。
第1図は、有機溶剤可溶性であつて、N−メチル−2
−ピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が1.2d
l/gである脱ドープ状態のポリアニリンの粉末をデイス
ク状に成形した試料について、励起波長457.9nmで照射
して得たレーザー・ラマンスペクトルである。ラマン線
の帰属は以下のとおりである。1622及び1591cm-1は、パ
ラ置換ベンゼンの骨格延伸振動、1489及び1479cm-1は、
キノンジイミン構造のC=C及びC=Nの伸縮振動、12
20cm-1はC−N伸縮振動とC−C伸縮振動の混在、1185
及び1165cm-1はC−Hの面内変角振動である。
第2図は、Y.Furukawa et al.,Synth.Met.,16,189(1
986)に示した脱ドープ状態のポリアニリンについて、
励起波長457.9nmで照射して得たレーザー・ラマンスペ
クトルである。このポリアニリンは、白金電極上、アニ
リンの電解酸化重合によつて得られたものである。
第1図にみられるように、本発明にて用いる溶剤可溶
性の脱ドープ状態のポリアニリンでは、パラ置換ベンゼ
ンの骨格振動のうち、1600cm-1よりも高波数にあらわれ
る骨格延伸振動のラマン線強度I aと1600cm-1よりも低
波数にあらわれるラマン線強度I bとの比I a/I bが1.0
以上である。これに対して、第2図に示したポリアニリ
ンを含む従来より知られているポリアニリンは、化学酸
化重合によるものを含めて、すべて上記比I a/I bは1.0
よりも小さい。
1622及び1591cm-1のラマン線は、共に、パラ置換ベン
ゼンの骨格延伸振動に基づくものである。還元状態にあ
るポリアニリンでは、キノンジイミン構造をもたないた
めに、1621cm-1にのみラマン線を生じるが、キノンジイ
ミン構造を有する脱ドープ状態のポリアニリンでは、前
述したように、1622及び1591cm-1にラマン線があらわれ
る。これらのラマン線は、第3図に示すような励起波長
依存性を示す。
励起波長を488.0nmから476.5nmを経て457.9nmへと短
波長側に変化させるにつれて、I a/I bは変化する。即
ち、488.0nmのときはI a/I bは1.0より小さいが、457.9
nmでは、1.0以上となつており、488.0nmのときと比べ
て、I a/I b強度が逆転している。この逆転現象は、以
下のように説明されよう。
第4図に溶剤可溶性ポリアニリンの電子スペクトルを
示す。647nmのピークは、ポリアニリンを還元すること
によつて消失するので、キノンジイミン構造に由来する
ものとみられ、334nmのピークは、逆にポリアニリンを
還元することによつて強度を増すので、パラ置換ベンゼ
ンのπ−π遷移に由来するとみられる。第4図に前記
したラマン励起波長を示す。ここで、パラ置換ベンゼン
骨格延伸振動のバンドについては、励起波長を488.0nm
から457.9nmへと短波長側に変化させると、1591cm-1
バンドと比較して、1622cm-1のバンドの共鳴ラマン効果
の共鳴条件がより有利になり、前述のような相対強度の
変化が生じると考えられる。
次に、第1図と第2図に示すスペクトルにおいて、15
91cm-1と1622cm-1のラマン線の相対強度が、同じ励起波
長(457.9nm)であるにもかかわらず、異なることは、
以下のように説明されよう。即ち、フエニレンジアミン
構造のモデル化合物としてのN,N′−ジフエニル−p−
フエニレンジアミンが1617cm-1のみにラマン線を有し、
キノンジイミン構造のモデル化合物としてのN,N′−ジ
フエニル−p−ベンゾキノンジイミンが1568cm-1及び16
21cm-1にラマン線を有することから、下記(a)に示す
ように、キノンジイミン構造と非共役のパラ置換ベンゼ
ン環は、短波長光の励起にて強度が増した1622cm-1のラ
マン線を有し、下記(b)に示すように、キノンジイミ
ン構造と共役しているパラ置換ベンゼン環は、1591cm-1
及び1622cm-1のラマン線を有するものと推定される。
元素分析の結果から、脱ドープ状態の溶剤可溶性ポリ
アニリンにおいては、キノンジイミンの数とフエニレン
ジアミンの数はほぼ等しいとみられるから、かかる脱ド
ープ状態の溶剤可溶性ポリアニリンの構造連鎖は、キノ
ンジイミン構造とフエニレンジアミン構造との連結様式
から、(c)に示すように、キノンジイミン構造とフエ
ニレンジアミン構造の交互共重合体的連鎖と、(d)に
示すように、キノンジイミン構造とフエニレンジアミン
構造のブロツク共重合体的連鎖の2つに分類される。図
中、矢印にて示すパラ置換ベンゼン環は、キノンジイミ
ンと非共役のベンゼン環を示し、上記交互共重合体的連
鎖においては、例えば、8量体連鎖単位当りでは2つで
あり、ブロツク共重合体的連鎖においては、例えば、8
量体連鎖単位当りでは3つである。連鎖単位がもつと長
い場合は、両者におけるキノンジイミンと非共役のベン
ゼン環の数の差は、更に大きくなる。この差が1591cm-1
と1622cm-1のラマン線の相対強度の差となつてあらわれ
るといえる。
溶剤可溶性ポリアニリンにおいては、レーザー・ラマ
ンスペクトルにおけるI a/I b比が1.0以上であるところ
から、キノンジイミン構造と非共役のベンゼン環が多く
含まれており、かくして、前記ブロツク共重合体的連鎖
を有するものとみられる。
ポリアニリンの有機溶剤可溶性は、かかるブロツク共
重合体的連鎖を有することによつて合理的に説明され
る。一般に、キノンジイミン構造におけるイミン窒素
(−N=)は、近傍の第2級アミノ基水素(−NH−)と
水素結合を形成することが知られているが(Macromolec
ules,21,1297(1988))、第2級アミノ基相互の間の水
素結合は強くない。
従つて、ポリアニリンが前記交互共重合体的連鎖を有
する場合は、(f)に示すような水素結合の強固なネツ
トワークを形成する。従来より知られているポリアニリ
ンが脱ドープ状態でも、多くの有機溶剤に不溶性である
のは、かかる水素結合の強固なネツトワークを形成する
ことに起因するとみられる。これに対して、脱ドープ状
態の溶剤可溶性ポリアニリンのように、重合体連鎖が前
記ブロツク共重合体的連鎖である場合は、通常は、ブロ
ツク鎖が異なる長さを有するから、(e)にみられるよ
うに、フエニレンジアミン構造部分とキノンジイミン構
造部分が隣接しても、多くの水素結合を形成することが
できず、溶剤が重合体鎖間に侵入し、溶剤との間に水素
結合を生じて、有機溶剤に溶解することとなる。ブロツ
ク鎖がどの部分も完全に同じ長さを有するとすれば、前
記したような水素結合のネツトワークを形成するであろ
うが、このような構造を有する確率は極めて小さいか
ら、通常は、無視し得る。
更に、このような鎖間相互作用は、前記レーザー・ラ
マンスペクトルのC−H面内変角振動からも説明され
る。前記第2図に示した脱ドープ状態のポリアニリンの
C−H面内変角振動に帰属される1162cm-1のラマン線
は、ポリアニリンが還元されて、イミン窒素がすべて第
2級アミノ窒素に変換されると、1181cm-1に高波数シフ
トする。
前述したように、溶剤可溶性ポリアニリンは、脱ドー
プ状態において、C−H面内変角振動に帰属されるラマ
ン線として、1165及び1185cm-1の2つがある。この1185
cm-1のラマン線は、従来より知られている脱ドープ状態
のポリアニリンにはみられないものであつて、還元状態
におけるC−H面内変角振動に帰属される1181cm-1に近
い値を示している。
これらの点から、溶剤可溶性ポリアニリンは、脱ドー
プ状態において、ブロツク共重合体的連鎖を有し、還元
構造の雰囲気を有すると思われる。このことより、高分
子量であるにもかかわらず、有機溶剤に対して高い溶解
性を有するのであろう。以上のように、本発明において
用いる溶剤可溶性ポリアニリンは、従来より知られてい
るポリアニリンとは異なる構造連鎖を有する新規な重合
体である。
このように、アニリンの酸化重合体は、繰返し単位と
して、前述したようなブロツク共重合体的連鎖にてキノ
ンジイミン構造単位とフエニレンジアミン構造単位を有
するので、プロトン酸にてドーピングされた状態におい
ては、酸化還元反応を伴なわずに、酸塩基反応のみによ
つて、導電性を有するものとして説明される。この導電
機構は、A.G.MacDiarmidらによるものであつて(A.G.Ma
cDiarmid et al.,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1987,178
4)、プロトン酸によるドーピングによつて、下に示す
ように、キノンジイミン構造がプロトン化され、これが
セミキノンカチオンラジカル構造をとつて、導電性を有
するものである。かかる状態は、ポーラロン状態と呼ば
れる。
前述したように、脱ドープ状態で溶剤可溶性のポリア
ニリンは、これを有機溶剤に溶解し、誘電体皮膜上にキ
ヤステイング又はコーテイングすれば、薄膜を形成する
ことができ、かかる薄膜をプロトン酸によつてドーピン
グすることによつて、容易に導電性を付与することがで
き、このようにして、本発明によれば、容易に誘電体皮
膜上に導電性高分子の薄膜を形成することができる。こ
こに、プロトン酸としては、前述したものを用いること
ができる。
ドーピングによつて得られる導電性薄膜の電導度は、
用いるプロトン酸のpKa値に依存する。本発明において
は、pKa値が4.8以下のプロトン酸が有効であり、pKa値
が1〜4.8のプロトン酸を用いるときは、そのpKa値が小
さいほど、即ち、酸性が強いほど、得られる薄膜の電導
度は高い。しかし、pKa値が1よりも小さいときは、薄
膜の電導度は、最早、殆ど変化せず、ほぼ一定である。
但し、勿論、必要に応じて、pKa値が1以下のプロトン
酸を用いてもよい。
このようにして、プロトン酸のドーピングによつて得
られる薄膜の導電性は、通常、10-6S/cm以上、多くの場
合、10-4S/cm以上である。この導電性薄膜は、強靭であ
つて、折り曲げても、容易には割れない。しかし、この
薄膜は、プロトン酸の存在下に調製された導電性アニリ
ン酸化重合体と同様に、プロトン酸にてドーピングされ
ているため、前述した理由によつて、前記した有機溶剤
には溶解しない。
本発明においては、プロトン酸として、ポリビニルス
ルホン酸を用いることによつて、特に、脱ドーピングの
起こり難い導電性薄膜を得ることができる。
一般に、酸化重合によつて得られたポリアニリンは、
重合時に用いられるプロトン酸がドーピングされて、導
電性を有している。しかし、かかる導電性ポリアニリン
は、弱酸性、中性、或いはアルカリ性の水溶液や、又は
塩基性の有機溶剤中において、ドーパントであるプロト
ン酸を放出して、その電導性が著しく低下することが知
られている。更に、従来、一般的にドーパントとして用
いられるプロトン酸は、塩酸、硫酸、過塩素酸等の低分
子酸であるので、このような低分子酸をドーパントとし
て有するポリアニリン薄膜からは、低分子酸が拡散しや
すく、それが用いられている周辺の金属部分を腐食する
おそれもある。
しかしながら、本発明に従つて、ポリビニルスルホン
酸をドーパントとして有する導電性ポリアニリン薄膜
は、上記低分子酸をドーパントとするポリアニリンのみ
ならず、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン
酸、ポリビニル硫酸等のポリマー酸をドーパントとする
ポリアニリンに比べての、pH2.5以上、特に、中性付近
の水溶液中において、その電導度の低下が著しく小さ
い。
このように、ポリビニルスルホン酸をドーパントとす
るポリアニリンの電導性の低下が著しく小さい理由は、
必ずしも明らかではないが、ポリビニルスルホン酸が多
価電荷を有するポリマー酸であることによる高分子効果
に加えて、ポリビニルスルホン酸がポリアニリンと分子
レベルにて強く相互作用する分子構造効果によるものと
考えられる。
脱ドープ状態のポリアニリン薄膜をポリビニルスルホ
ン酸にてドーピングするには、通常、上記ポリアニリン
薄膜をpH2以下のポリビニルスルホン酸水溶液に浸漬す
ればよい。ドーピングに要する時間は、用いるポリアニ
リン薄膜の膜厚やポリビニルスルホン酸水溶液のpHにも
よるが、通常、数十秒から数日にわたつてよい。ドーピ
ング時間を短縮するには、pH1以下の水溶液を用いるの
が好ましい。更に、一般的には、重合度の低いポリビニ
ルスルホン酸を用いれば、速やかにドーピングすること
ができ、他方、重合度の高いポリビニルスルホン酸を用
いれば、一層、脱ドーピングの起こり難い導電性ポリア
ニリン薄膜を得ることができる。
このように、ポリビニルスルホン酸をドーパントとす
るポリアニリン薄膜は、弱酸性、中性、或いはアルカリ
性の水溶液や、又は塩基性の有機溶剤中において、ドー
パントを放出し難いので、誘電体上に薄膜化する種々の
過程において、水や有機溶剤による洗浄によつても、導
電性が変化せず、有利に導電性薄膜を形成することがで
きるのみならず、湿気や水分等の周囲環境の条件の変動
にかかわらずに、そのすぐれた帯電性を保持することが
できる。
更に、例えば、ポリビニルスルホン酸にてポリアニリ
ン薄膜をドーピングした後、十分に水洗を行なつて、そ
の他のプロトン酸、例えば、前述したような低分子酸を
ドーパントとして含まない導電性薄膜を得ることができ
るので、かかる導電性薄膜は、導電性ポリアニリンにド
ーパントとして一部混入することもある低分子酸による
周辺の金属部分の腐食のおそれがない。
本発明によれば、表面を粗面化した皮膜形成金属を電
解酸化又は空気酸化等によつて、その金属の酸化物を形
成させて、誘電体皮膜とし、次いで、前記した有機溶剤
可溶性のポリアニリンの溶液をこの誘電体皮膜上にキヤ
ステイング又はコーテイングし、乾燥して、薄膜とした
後、これをプロトン酸にてドーピングすることによつ
て、誘電体皮膜上に導電性有機高分子の薄膜を容易に形
成し、かくして、固体電解コンデンサーを得ることがで
きる。
特に、本発明によれば、誘電体上への溶剤可溶性ポリ
アニリンの塗布工程とドーピング工程とを別々に行なう
ことができるので、誘電体への導電性薄膜の形成を容易
に行なうことができる。
上記皮膜形成金属としては、通常、アルミニウム又は
タンタルが好ましく用いられ、従つて、誘電体皮膜とし
ては、酸化アルミニウム又は酸化タンタルの皮膜が好ま
しく用いられる。
一般に、誘電体は、上記したように、通常、酸化アル
ミニウム又は酸化タンタルの皮膜からなり、この皮膜
は、表面積を増すために、通常、粗面であつて、多孔質
化されている。固体電解質は、かかる酸化皮膜の多孔質
粗面に密着することが必要である。ここに、本発明によ
れば、溶剤可溶性ポリアニリンは、キヤステイングやコ
ーテイングにて薄膜化できるので、誘電体上の薄膜の膜
厚を任意に調整することができる。また、ドーパントの
種類やドーピング量を調整することもできる。
従つて、このように、薄膜の膜厚やドーピング条件を
選択することによつて、導電性高分子薄膜の導電性を自
由に調整することができる。例えば、本発明によれば、
誘電体上に膜厚0.01〜200μmの薄膜を形成することが
でき、かかる薄膜を前述したように、pKa値が4.8以下の
プロトン酸にてドーピングすれば、電導度10-6〜30S/c
m、好ましくは、10-2〜10S/cmを与えることができる。
しかも、本発明による固体電解コンデンサーによれ
ば、導電性高分子の導電性が電子伝導によるから、イオ
ン伝導の電解液式コンデンサーに比べて、高周波領域に
てインピーダンスが小さく、且つ、容量が大きい。
発明の効果 以上のように、本発明による固体電解コンデンサーに
よれば、誘電体皮膜上に電子伝導による導電性を有する
ポリアニリンから導電性高分子薄膜が形成されており、
高周波領域にてインピーダンスが小さく、且つ、容量が
大きい。
更に、本発明において用いるポリアニリンからなる導
電性重合体は、従来、知られている多くの導電性重合体
と異なつて、有機溶剤可溶性ポリアニリンを薄膜化し、
これをドーピングすることによつて得るので、本発明に
よれば、誘電体皮膜上に密着性にすぐれる導電性薄膜を
容易に形成することができる。
実施例 以下に本発明にて用いる有機溶剤可溶性ポリアニリン
の製造を示すための参考例と共に、実施例によつて本発
明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定
されるものではない。
参考例1 (アニリンの酸化重合によるドープ状態の導電性有機重
合体の製造) 撹拌装置、温度計及び直管アダプターを備えた10容
量セパラブル・フラスコに蒸留水6000g、36%塩酸360ml
及びアニリン400g(4.295モル)をこの順序にて仕込
み、アニリンを溶解させた。別に、氷水にて冷却しなが
ら、ビーカー中の蒸留水1493gに97%濃硫酸434g(4.295
モル)を加え、混合して、硫酸水溶液を調製した。この
硫酸水溶液を上記セパラブル・フラスコに加え、フラス
コ全体を低温恒温槽にて−4℃まで冷却した。
次に、ビーカー中にて蒸留水2293gにペルオキソ二硫
酸アンモニウム980g(4.295モル)を加え、溶解させ
て、酸化剤水溶液を調製した。
フラスコ全体を低温恒温槽で冷却して、反応混合物の
温度を−3℃以下に保持しつつ、撹拌下にアニリン塩の
酸性水溶液に、チユービングポンプを用いて、直管アダ
プターから上記ペルオキソ二硫酸アンモニウム水溶液を
1ml/分以下の割合にて徐々に滴下した。最初、無色透明
の溶液は、重合の進行に伴つて緑青色から黒緑色とな
り、次いで、黒緑色の粉末が析出した。
この粉末析出時に反応混合物において温度の上昇がみ
られるが、この場合にも、本発明に従つて、高分子量重
合体を得るためには、反応系内の温度を0℃以下、好ま
しくは−3℃以下に抑えることが肝要である。粉末析出
後は、ペルオキソ二硫酸アンモニウム水溶液の滴下速度
を例えば8ml/分程度とやや速くしてもよい。しかし、こ
の場合にも、反応混合物の温度をモニターしつつ、温度
を−3℃以下に保持するように、滴下速度を調整するこ
とが必要である。かくして、7時間を要して、ペルオキ
ソ二硫酸アンモニウム水溶液の滴下を終了した後、更に
1時間、−3℃以下の温度にて撹拌を続けた。
得られた重合体粉末を濾別し、水洗、アセトン洗浄
し、室温で真空乾燥して、黒緑色の重合体粉末430gを得
た。これを直径13mm、厚さ700μmのデイスクに加圧成
形し、フアン・デル・ポー法によつて、その電導度を測
定したところ、14S/cmであつた。
(導電性有機重合体のアンモニアによる脱ドーピング) 上記ドープされている導電性有機重合体粉末350gを2N
アンモニア水4中に加え、オートホモミキサーにて回
転数5000rpmにて5時間撹拌した。混合物は、黒緑色か
ら青紫色に変化した。
ブフナーろうとにて粉末を濾別し、ビーカー中にて撹
拌しながら、蒸留水にて濾液が中性になるまで繰り返し
て洗浄し、続いて、濾液が無色になるまでアセトンにて
洗浄した。この後、粉末を室温にて10時間真空乾燥し
て、黒褐色の脱ドーピングした重合体粉末280gを得た。
この重合体はN−メチル−2−ピロリドンに可溶性で
あつて、溶解度は同溶剤100gに対して8g(7.4%)であ
つた。また、これを溶剤として30℃で測定した極限粘度
〔η〕は1.23であつた。
この重合体は、ジメチルスルホキシド及びジメチルホ
ルムアミドには1%以下の溶解度であつた。テトラヒド
ロフラン、ピリジン、80%酢酸水溶液、60%ギ酸水溶液
及びアセトニトリルには実質的に溶解しなかつた。
この脱ドープ状態のポリアニリンの粉末をデイスク状
に成形した試料について、励起波長457.9nmで照射して
得たレーザー・ラマンスペクトルを第1図に示す。比較
のために、Y.Furukawa et al.,Synth.Met.,16,189(198
6)に示された脱ドープ状態のポリアニリンについて、
励起波長457.9nmで照射して得たレーザー・ラマンスペ
クトルを第2図に示す。このポリアニリンは、白金電極
上、アニリンの電解酸化重合によつて得られたものであ
る。
また、レーザー励起光の波長を変化させて、1400〜17
00cm-1の範囲について、ラマンスペクトルを測定した結
果を第3図に示す。励起波長を488.0nmから476.5nmを経
て457.9nmへと短波長側に変化させるにつれて、I a/I b
が変化し、457.9nmでは、1.0以上となつており、488.0n
mのときと比べて、I a/I b強度が逆転していることが示
される。
更に、第4図に電子スペクトルを示す。
次に、上記有機溶剤可溶性ポリアニリンについて、N
−メチル−2−ピロリドン用のGPCカラムを用いて、GPC
測定を行なつた。カラムは、N−メチル−2−ピロリド
ン用のものを3種類連結して用いた。また、溶離液には
0.01モル/濃度の臭化リチウムのN−メチル−2−ピ
ロリドン溶液を用いた。第5図にGPC測定の結果を示
す。
この結果から、上記有機溶剤可能性ポリアニリンは、
数平均分子量23000、重量平均分子量160000(いずれ
も、ポリスチレン換算)であつた。
同様に、反応条件を種々に変えて、N−メチル−2−
ピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕の異なる
有機溶剤可溶性ポリアニリンを得た。これらについて、
極限粘度〔η〕とGPCによる数平均分子量及び重量平均
分子量を第1表に示す。
参考例2 (可溶性アニリン酸化重合体を用いる自立性フイルムの
調製) 参考例1にて得た脱ドープしたアニリン酸化重合体粉
末5gをN−メチル−2−ピロリドン95g中に少量ずつ加
え、室温にて溶解させて、黒青色溶液を得た。この溶液
をG3ガラスフイルターにて真空濾過したところ、フイル
ター上に残存した不溶物は極めて少量であつた。このフ
イルターをアセトンにて洗浄し、残存する不溶物を乾燥
後、重量測定したところ、75mgであつた。従つて、重合
体は、その98.5%が溶解し、不溶物は1.5%であつた。
このようにして得られた重合体溶液をガラス板状にキ
ヤステイングし、ガラス棒にてしごいた後、熱風循環乾
燥器中でN−メチル−2−ピロリドンを蒸発揮散させ
た。この後、ガラス板を冷水中に浸漬することによつ
て、重合体フイルムがガラス板より自然に剥離し、かく
して、厚さ40μmの重合体フイルムを得た。
このフイルムをアセトンで洗浄した後、室温で風乾し
て、銅色の金属光沢を有するフイルムを得た。
フイルムは、その乾燥温度によつて、強度及び溶解性
が異なる。乾燥温度が100℃以下のときは、得られるフ
イルムは、N−メチル−2−ピロリドンに少量溶解する
と共に、強度も比較的小さい。しかし、130℃以上の温
度で加熱して得られるフイルムは、非常に強靭であつ
て、また、N−メチル−2−ピロリドンやその他の有機
溶剤にも溶解しない。また、濃硫酸にも溶解しない。こ
のように、高温で加熱すると、その過程で重合体分子が
相互に架橋し、不溶性となるものとみられる。
このようにして得られた脱ドープ状態のフイルムは、
電導度はいずれも10-11S/cm台であつた。
また、フイルムは10000回の折り曲げによつても割れ
ず、引張強度は850kg/cm2であつた。
参考例3 (自立性フイルムのプロトン酸によるドーピング) 参考例2において、160℃で2時間加熱乾燥して得た
自立性フイルムをそれぞれ1Nの硫酸、過塩素酸及び塩酸
水溶液中に室温にて66時間浸漬した後、アセトンで洗浄
し、風乾して、それぞれ導電性フイルムを得た。
フイルムは、いずれも濃青色を呈し、電導度は、それ
ぞれ9S/cm、13S/cm及び6S/cmであつた。また、過塩素酸
にてドーピングしたフイルムの引張強度は520kg/cm2
あつた。
参考例4 (共に脱ドープ状態で可溶性の重合体及び不溶性フイル
ム化された重合体のスペクトル及び構造) 参考例1にて得た可溶性重合体粉末と参考例2にて得
た不溶性重合体フイルムのKBr錠剤法によるFT−IRスペ
クトルをそれぞれ第6図及び第7図に示す。参考例2に
て得た不溶性重合体フイルムのスペクトルには、加熱に
よつて生成したとみられる不純物のベンゾキノンによる
1660cm-1の吸収が若干認められるが、2つのスペクトル
は殆ど同じであるので、溶剤可溶性の重合体のキヤステ
イング後の溶剤の加熱乾燥によつて、重合体は架橋によ
つて溶剤不溶化するものの、化学構造において大きい変
化が生じていないことが認められる。
次に、可溶性重合体と不溶性重合体について、元素分
析の結果を以下に示す。
可溶性重合体 C,77.19;H,4.76;N,14.86(合計96.81) 不溶性重合体 C,78.34;H,4.99;N,15.16(合計98.49) この元素分析に基づいて、C12.00に規格化した可溶性
重合体の組成式はC12.008.821.98であり、不溶性
の重合体の組成式はC12.009.111.99である。他
方、同様に、C12.00に規格化したキノンジイミン構造単
位及びフエニレンジアミン構造単位は、それぞれ下記の
とおりである。
キノンジイミン構造単位 C12H8N2 フエニレンジアミン構造単位 C12H10N2 従つて、可溶性重合体及び溶剤不溶性重合体共に、前
述したように、キノンジイミン構造単位とフエニレンジ
アミン構造単位を主たる繰返し単位として有する重合体
である。
参考例5 参考例2にて得られた重合体フイルムを種々のpKa値
を有するプロトン酸の水溶液又はアルコール溶液に浸漬
し、ドーピングの可否を調べた。種々のpKa値を有する
プロトン酸にてドーピングして得られた重合体フイルム
の電導度を第2表に示す。pKa値が4.8以下であるプロト
ン酸が重合体 のドーピングに有効であることが示される。
実施例1 参考例1にて得られた脱ドーピングした有機溶剤可溶
性のポリアニリン粉末5gをN−メチル−2−ピロリドン
95g中に少量ずつ加えて溶解させて、黒青色溶液を得
た。
この溶液を95℃に加熱したアルミナ誘電体皮膜上に塗
布し、ポリアニリン薄膜を形成させた。この操作を3回
繰り返した後、薄膜に硫酸をドーピングした。更に、そ
の上に10mm×13mmの面積に銀蒸着して、固体電解コンデ
ンサーを作製した。
このコンデンサーの容量とインピーダンスの周波数特
性を測定した結果を第3表に示す。
実施例2 実施例1と同じ有機溶剤可溶性ポリアニリン粉末2gを
N−メチル−2−ピロリドン98g中に少量ずつ加えて溶
解させて、黒青色溶液を得た。
この溶液を95℃に加熱したアルミナ誘電体皮膜上に塗
布し、ポリアニリン薄膜を形成させた。この操作を5回
繰り返した後、薄膜に過塩素酸をドーピングした。更
に、その上に10mm×13mmの面積に銀蒸着して、固体電解
コンデンサーを作製した。
このコンデンサーの容量とインピーダンスの周波数特
性を測定した結果を第3表に示す。
実施例3 実施例1と同じ有機溶剤可溶性ポリアニリン粉末2gを
N−メチル−2−ピロリドン98g中に少量ずつ加えて溶
解させて、黒青色溶液を得た。
この溶液を95℃に加熱したアルミナ誘電体皮膜上に塗
布し、ポリアニリン薄膜を形成させた。この操作を10回
繰り返した後、薄膜に過塩素酸をドーピングした。更
に、その上に10mm×13mmの面積に銀蒸着して、固体電解
コンデンサーを作製した。
このコンデンサーの容量とインピーダンスの周波数特
性を測定した結果を第3表に示す。
比較例1 市販の電解液型の電解コンデンサーを分解し、電解液
を含有する隔離紙上に径25mmのアルミニウム箔を載置
し、2kg荷重の下で、上記と同様な特性を測定した。結
果を第3表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による固体電解コンデンサーの製造に
用いる脱ドープ状態で有機溶剤可溶性のアニリン酸化重
合体を457.9nmの波長の光で励起したときのレーザー・
ラマンスペクトル、第2図は、従来より知られているポ
リアニリンを457.9nmの波長の光で励起したときのレー
ザー・ラマンスペクトル、第3図は、第1図と同じ溶剤
可溶性ポリアニリンを種々異なる励起波長の光で励起し
たときのレーザー・ラマンスペクトル、第4図は、有機
溶剤可溶性のアニリン酸化重合体のN−メチル−2−ピ
ロリドン溶液の電子スペクトル、第5図は、溶剤可溶性
ポリアニリンのGPCによる分子量分布を示すグラフ、第
6図は、溶剤可溶性のポリアニリン酸化重合体のKBr錠
剤法によるFT−IRスペクトル、第7図は、溶剤可溶性の
重合体をキヤステイングして得た溶剤不溶性のフイルム
のKBr錠剤法によるFT−IRスペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 浩之 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−91914(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】皮膜形成金属上に形成された誘電体酸化皮
    膜と、この誘電体酸化皮膜上に固体電解質としてポリア
    ニリンからなる導電性高分子の薄膜が形成されている固
    体電解コンデンサーにおいて、上記ポリアニリンからな
    る導電性高分子が一般式 (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
    ミン構造単位及びフエニレンジアミン構造単位のモル分
    率を示し、0<m<1、0<n<1、m+n=1であ
    る。) を主たる繰返し単位として有する重合体であつて、脱ド
    ープ状態において有機溶剤に可溶性であり、且つ、N−
    メチルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が
    0.40dl/g以上であると共に、457.9nmの波長の光で励起
    して得られるレーザー・ラマンスペクトルにおけるパラ
    置換ベンゼンの骨格振動のうち、1600cm-1よりも高波数
    にあらわれる骨格延伸振動のラマン線の強度Iaと1600cm
    -1よりも低波数にあらわれる骨格延伸振動のラマン線強
    度Ibの比Ia/Ibが1.0以上である有機溶剤可溶性ポリアニ
    リンにpKa値が4.8以下のプロトン酸がドーピングされて
    なることを特徴とする固体電解コンデンサー。
  2. 【請求項2】皮膜形成金属上に形成された誘電体酸化皮
    膜と、この誘電体酸化皮膜上に固体電解質としてポリア
    ニリンからなる導電性高分子の薄膜が形成されている固
    体電解コンデンサーの製造方法において、一般式 (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
    ミン構造単位及びフエニレンジアミン構造単位のモル分
    率を示し、0<m<1、0<n<1、m+n=1であ
    る。) を主たる繰返し単位として有する重合体であつて、脱ド
    ープ状態において有機溶剤に可溶性であり、且つ、N−
    メチルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が
    0.40dl/g以上であると共に、457.9nmの波長の光で励起
    して得られるレーザー・ラマンスペクトルにおけるパラ
    置換ベンゼンの骨格振動のうち、1600cm-1よりも高級数
    にあらわれる骨格延伸振動のラマン線の強度Iaと1600cm
    -1よりも低波数にあらわれる骨格延伸振動のラマン線強
    度Ibの比Ia/Ibが1.0以上である有機重合体を有機溶剤に
    溶解させ、得られた溶液を誘電体皮膜上に塗布し、乾燥
    させて、有機溶剤可溶性ポリアニリンの薄膜を形成し、
    次いで、この薄膜をpKa値が4.8以下のプロトン酸にてド
    ーピングすることを特徴とする固体電解コンデンサーの
    製造方法。
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