JPH1092220A - 水溶性導電性ポリアニリン複合体及びその製造法 - Google Patents

水溶性導電性ポリアニリン複合体及びその製造法

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JPH1092220A
JPH1092220A JP9209482A JP20948297A JPH1092220A JP H1092220 A JPH1092220 A JP H1092220A JP 9209482 A JP9209482 A JP 9209482A JP 20948297 A JP20948297 A JP 20948297A JP H1092220 A JPH1092220 A JP H1092220A
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water
soluble
complex
pegsf
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JP9209482A
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Zuiho Ri
瑞 鳳 李
Shochin Ri
昌 珍 李
Kenko O
献 紅 王
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G75/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G75/24Polysulfonates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/02Polyamines
    • C08G73/026Wholly aromatic polyamines
    • C08G73/0266Polyanilines or derivatives thereof

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶液加工が可能な水溶性導電性ポリアニリン
複合体を提供する。 【解決手段】 エマラルジン塩基形態のポリアニリンを
硫酸水素ポリ(エチレングリコール)と反応させること
により、下式の水溶性導電性ポリアニリン複合体を製造
する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶性導電性ポリ
アニリン複合体及びその製造方法に関するものである。
さらに具体的には、本発明は下記の構造式(I)で表わ
されるポリアニリン(PAni)(emeraldine base,
EB)を下記の構造式(II)で表わされる硫酸水素ポリ
(エチレングリコール)〔poly (ethyleneglycol) hydr
ogen sufate, PEGSF〕と反応させて製造される下
記の構造式(III )で表わされる溶液加工の可能な導電
性ポリアニリン複合体及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【化7】 (上記の式中、xは整数又は分数であり、yは0〜1で
ある)
【0003】
【化8】 (上記の式中、nは4〜200である)
【0004】
【化9】 (上記の式中、x及びnは上で定義した通りである)
【0005】
【従来の技術】ポリアニリンは、一番集中的に研究され
ている、本質的に導電性を有するポリマーの一つであ
る。エマラルジン塩基(EB:emeraldine base )形態
のポリアニリンは、下記の構造式(I)で表わされるよ
うに、フェニルジアミン構造とキノンジイミン構造で構
成されている。
【化10】 (上記の式中、xは整数又は分数であり、yは0〜1で
ある)
【0006】ポリアニリンには、プロトン化ドーピング
又は酸化ドーピングを通して導電性が与えられる。ポリ
アニリンは比較的安価なモノマーから高い収率で合成で
き、その導電性の形態は、優れた化学的安定性と、比較
的に高い電気伝導性を有しているという事実はよく知ら
れている(MacDiarmid, A.G. In Conjugated polymers
and Related Materials, The Interconnection of Chem
ical and ElectronicStructure ; Salaneck, W.R. ; Lu
ndstrom, I. ; Ranby, B., Eds. ; Oxford University
Press, 1993, PP 73-98)。
【0007】ポリアニリンは電気、電気化学及び光学的
特性が優れているため、二次電池、電気発光素子、電気
変色素子及びセンサー等にその応用が可能である。この
ような用途に用いられるポリアニリンは、フィルムやコ
ーティングに製造されて使われるべきなので、溶液に加
工できるポリアニリンの製造法に対する必要性は、とて
も高いのである。しかし、ポリアニリンは、その主鎖が
堅い構造を有しているし、高分子鎖間の相互作用が大き
いので、一般的な方法では溶液加工が不可能である。
【0008】最近10年余りの間に、溶液加工に対する
数多い研究のため、相当な進展があり、有機溶媒及び水
に溶解するポリアニリン及びこれの加工法が開発され
た。ポリアニリンは、強い極性ルイス塩基溶媒、例え
ば、N−メチルピロールリジノン(NMP)(上記の文
献参照)、N,N′−ジメチルプロピレンウレア(Tzo
u,K.T. and Gregory, R.V.Synth.Met. 1995, 69, 109)
中で、又は濃硫酸(Andreatta, A., Cao, Y., Chiang,
J.C., Heeger, A.J. and Smith, P.Synth.Met. 1988, 2
6, 383)中で溶液加工が可能である。さらに最近、導電
性形態のポリアニリンは、ドデシルベンゼンスルホン酸
やカンファースルホン酸等のプロトン酸ドーパント(Ca
o, Y., Smith, P. and Heeger, A.J.Synth.Met. 1992,
48, 91)を使用して極性又は非極性溶媒中で加工するこ
とができる。
【0009】また、水溶性であるポリアニリンの製法に
関しても様々な方法が開発された。アルカンスルホン酸
基をポリアニリンの窒素の位置に導入したり(Bergero
n, J.Y., Chevalier, J.W. and Dao, Le H.J.Chem.So
c., Chem.Commun. 1990, 180 ;Chen, S.A. and Hwang,
G.W.J.Am.Chem.Soc. 1994, 116, 7939)、又はアニリン
−N−アルキルスルホネートを合成し、これを電気化学
的又は化学的に直接重合させることによって(Kim, E.
M., Lee, M.H., Moon, B.S., Lee, C. and Rhee,S.B.J.
Electrochem. Soc. 1994, 141, L26 )水溶性ポリアニ
リンを製造することができることが知られている。さら
に最近、ジフェニルアミン−4−スルホン酸を直接重合
させたり(DeArmitt, C., Armes, C.P., Winter, J., U
ribe, F.A., Gottesfeld, J. and Mombourquette, C.Po
lymer 1993, 34, 158 )、又はO−アミノベンジルアル
コールとジフェニルアミン−4−スルホン酸を共重合さ
せてN−アリルスルホネートを含有する水溶性導電性ポ
リアニリンが製造できることも明らかになった(Nguye
n, M.T. and Diaz, A.F.Macromolecules 1994, 27, 700
3)。
【0010】又、他の方法として、高分子酸の存在のも
とで、アニリンを化学的な酸化法にて重合させると、高
分子酸で複合化された水溶性ポリアニリンを製造できる
ということも知られている〔M.Angelopoulos, N.Patel,
J.M.Shaw, N.C.Labianca and S.A.Rishton, J.Vac.Sc
i.Technol.Bll, 2794 (1993) ; K.Shannon, and J.E.Fe
rnadez, J.Chem.Soc.Chem.Commun., 643 (1994)〕。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法にて製造さ
れる水溶性ポリアニリンは、重合後の生成物を反応溶媒
と副産物から分離精製することは、とても難しい。即
ち、溶媒として使われた水から、副産物と反応せずに残
っている試薬を除去することは容易ではない。一般的に
はポリアニリンの精製は、多くの時間を消費する工程で
ある透析を利用して行なわれる。また、ポリアニリンの
純度を決定することは非常に難しいが、その理由は水溶
性ポリアニリンが、水を除去して完全に乾燥させた後、
部分的に不溶性になるからである。さらに、望む濃度の
水溶性ポリアニリン溶液を製造するためには、過量の水
を除去しなければならない不便がある。
【0012】そして、溶液加工にて製造されたポリアニ
リンフィルムやコーティングの用途が電気化学的な場合
には、この製造されたフィルムやコーティングの電気化
学的特性、即ち、可逆的な酸化還元反応性及び繰返し酸
化還元安定性(寿命)等が非常に重要である。このよう
な特性を決定する要因の中で最も重要なのは、ポリアニ
リンフィルムのイオン伝導度であるが、これは、あらゆ
る電気化学的な反応においてイオンの拡散速度がポリア
ニリンフィルムの酸化還元可逆性と寿命に大きな影響を
与えるためである。溶液が酸性である条件下で、N−ア
ルキルスルホン酸が置換されたポリアニリンの酸化−還
元の繰返し安定性が10万回以上になるということは発
表されているが(Kim, E., Lee, M.H., Moon, B.S., Le
e, C. and Rhee, S.B.J.Electrochem.Soc. 1994, 141,
L26 )、酸性の条件は二次電池や電気変色素子の応用に
は適切ではない条件である。
【0013】最近、ポリスチレンスルホン酸とオリゴエ
チレングリコールアクリレートとを共重合させ、このコ
ポリマーをポリアニリンのドーパントとして活用し電気
的な特性を向上させた方法が発表された(H.Tsutsumi,
S.Fukuzawa, M.Inshikawa, M.Morita, and Y.Matsuda,
J.Electrochem.Soc., 142, L168 (1995)) 。この場合、
約40回程度の充放電の後にも電気的な特性は、変化が
ほとんどないことがわかった。この場合において、ポリ
アニリン複合体は前記ポリマードーパントがコーティン
グされた電極上に直接形成され、このように形成された
ポリアニリン複合体は溶液加工性がない。
【0014】従って、上記のような従来の技術の欠点を
解決し溶液加工の可能で、電気化学的特性の優れたポリ
アニリン複合体の開発が要求されている。
【0015】ポリアニリン又はアニリン単量体を改質化
しないで水溶性であるポリアニリンを製造するには、エ
マラルジン塩基状態のポリアニリンを適切なドーパント
と反応させ水溶性ポリアニリン複合体を製造するのが望
ましい。この方法は、精製されたエマラルジン塩基状態
のポリアニリンとドーパントを使用してポリアニリン複
合体を製造するので、副産物が生成されないため、製造
されたポリアニリン複合体は純度が高くて、又製造され
たポリアニリン複合体は溶液加工が可能で、溶媒を添加
することによって容易に溶液の濃度の調節ができるとい
う長所がある。
【0016】ここで、水溶性であるポリアニリン複合体
を製造するためには、使用されるドーパントが十分に親
水性であるべきである。そのような親水性の基として
は、ポリエチレングリコールのようなポリアルキルエー
テル基を含む分子が考えられる。この場合、ポリアルキ
ルエーテル基は反応性が低くて一般的な使用においてか
なり安定で、又イオン伝導を向上させる基としても作用
できるという長所がある。電気化学的な反応では、イオ
ンの移動速度が反応の速度を決める主な要因であるの
で、イオン伝導の向上ができるアルキルエーテル基がド
ーパントの構造内に存在することがとても有利だと思わ
れる。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
知見に基づき本発明を完成した。本発明によれば、アル
キルエーテル基を含む親水性の高い鎖を有するPEGS
Fを合成することが可能である。PEGSFにてエマラ
ルジン塩基状態のポリアニリンをドープ処理した際に、
ポリアニリンの構造を変形させなくても、水溶性である
ポリアニリンの複合体を製造することが可能である。生
成されたポリアニリンの複合体の水溶液より製造したフ
ィルムの電気的な特性、即ち酸化還元反応の可逆性が増
加し、循環走査転位反応に対する寿命が増加したことが
見出された。
【0018】本発明の目的は、ポリアニリンを親水性鎖
を有するPEGSFにてドープ処理して水溶性ポリアニ
リン複合体を提供することである。本発明の他の目的
は、アルキルエーテル基を含有しているPEGSFにて
ドープ処理してポリアニリン複合体の電気化学的安定性
を増加させることである。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明をさらに具体的に説
明する。硫酸水素ポリ(エチレングリコール)(PEGSF)の
製造 ポリ(エチレングリコール)から文献に記載されている
方法を少し変形し硫酸水素ポリ(エチレングリコール)
(PEGSF)を製造した(DeArmitt, C., Armes, C.
P., Winter, J., Uribe, F.A., Gottesfeld, J. and Mo
mbourquette, C.Polymer 1993, 34, 158 )。即ち、ポ
リ(エチレングリコール)とスルファミン酸を常温で混
合させた後、加熱してポリ(エチレングリコール)スル
フェートアンモニウム塩を製造し、陽イオン交換樹脂を
通過させ硫酸水素ポリ(エチレングリコール)を合成し
た。
【0020】PEGSFの元素分析の結果、窒素含有量
は10-2重量%であると観測され、合成されたPEGS
Fはアンモニウム塩でなくスルフェートに全部変わった
ことがわかる。NMRスペクトルと製造されたPEGS
F 0.1M水溶液のpH値が約1を表することによっ
て、ジスルフェートではなくモノスルフェートであるこ
とがわかる。ポリ(エチレングリコール)ジスルフェー
トは1当量のポリ(エチレングリコール)および2当量
のスルファミン酸から容易に製造される。上記のPEG
SF(PEGの分子量は約1000)のH1 −NMRス
ペクトルを図1に示す。
【0021】水溶性導電性ポリアニリン複合体の製造 エマラルジン塩基状態のポリアニリンに含有されている
アニリン単位1に対し、上記のPEGSFを0.5当量
比で常温で機械的によく混合させた後、この混合物に蒸
留水1ml〜10mlを添加した。反応物を常温で磁気撹は
ん機を利用し撹はんさせ、緑色の水溶液を得た。
【0022】上記の水溶液のUV−Visスペクトルを
図2に示す。それぞれ340nm,420nm及び770nm
の付近で中心を有する3個の吸収ピークが観察された。
このような吸収ピークから、製造されたPAni−PE
GSFはドーピングされており、偏在化されたポラロン
(polaron)構造を有していることがわかる(Ma
cDiarmid, A.G. and Epstein, A.J.Synth.Met. 1994, 6
5, 103)。従って、製造されたポリアニリンの電導度が
あまり高くないことが予測できるし、水溶液から鋳造し
たフィルムの電気伝導度の値が10-3S/cmである事実
から確認できた。
【0023】ここでドーパントとして使われたPEGS
Fの平均分子量、即ちPEGの平均分子量によるPAn
i−PEGSFの溶解度に差があるが、平均分子量が1
000から8000の間の場合に一番高い溶解度を見
せ、600である場合には、部分的にのみ溶解される溶
液が製造された。又、ジスルフェートをモノスルフェー
トの代りに使う場合にも、部分的にのみ溶ける溶液が製
造されたが、これは両端に存在するジスルフェート基が
ドーパントとして一緒に作用するので、架橋剤の役割を
するためだと推定される。
【0024】上記のように製造されたPAni−PEG
SFは、水に限って溶解度を有するのではなく、エタノ
ールのような陽性子性溶媒(protic solvent)にも水と
同じ程度の溶解度を有していることが観測された。これ
は、水と他の陽性子性溶媒を混合し使用できるというこ
とと水の使用ができない環境である場合に、水の代りに
陽性子性溶媒が使用できるという長所がある。
【0025】上記の水溶性PAni−PEGSF溶液よ
り製造したフィルムの電気化学的特性を調査するため、
PAni−PEGSF溶液を白金電極の上にコーティン
グし乾燥させた後、アセトニトリルで電気化学的特性を
循環電圧−電流法にて調査した。図3にアセトニトリル
/0.1M LiClO4 溶液中のPAni−PEGS
Fの循環電圧−電流図を示す。ここで、酸化還元に対
し、相当可逆的な電圧−電流の変化を表しているし、1
0,000回の繰返し循環の後にも、約70%以上の電
気的活性を保っていることがわかった。これに対する比
較としてPAni−HCl(NMP溶液から製造し、H
Clにてドープ処理したフィルム)の循環電圧−電流図
を図4に示す。ここで、酸化還元のピークが数百mV以上
の差があるので、電気化学的用途として不利だというこ
とがわかった。又、100回の繰り返しサイクルを行っ
た後に電気的活性が50%以下に急激に減少することが
わかった。上記の循環電圧−電流法の実験で走査速度は
100mV/Sであり、基準電極としてAg/AgClを
使用した。
【0026】このような電気化学的特性の差は、PAn
i−PEGSF複合体に存在するアルキルエーテル基の
影響で電気化学的反応によるイオン伝達速度を向上させ
たことに起因すると思うが、実際にアルキルエーテル基
を含むポリマーはイオン伝導性高分子に大いに使用され
ている。
【0027】
【実施例】
製造例1.平均分子量が200であるPEGからPEG
(200)SFの製造 三口フラスコに平均重量分子量が200であるポリエチ
レングリコール(PEG)(Aldrich Co. 製品)10g
及びスルファミン酸(Aldrich Co. 製品)5.34gを
窒素雰囲気の下で充填した後、反応混合物を50℃に加
熱して粘性液体を得た。この液体を激しく撹はんさせな
がら窒素ガスを詰め、真空ポンプにてガスを抜出すこと
を数回実施した後、窒素雰囲気の下で混合物を徐々に1
40〜150℃まで加熱した。反応を2時間持続した際
に、反応混合物のpH値が3〜4に測定された。続いて、
反応混合物を室温まで冷却させた後、蒸留水200mlに
溶解させ、この溶液を酸性の陽イオン交換樹脂(Dowex
50W -X8 )にゆっくり通過させ0.1M PEGSFに
対しpH値約1を有する水溶液を得た。この水溶液を濃縮
してPEG(200)SF 14.0g(収率91%)
を得た。
【0028】上記と同じ方法にて平均分子量の異なるP
EGから種々のPEGSFを合成した。合成されたPE
GSFの元素分析の結果と合成収率を以下の表1に示
す。
【0029】
【表1】
【0030】製造例2.エマラルジン塩基状態のポリア
ニリンの製造 アニリン93gと35%塩酸水溶液87mlが溶解されて
いる水溶液1リットルに過硫酸アンモニウム228gが
溶解されている水溶液600mlを0℃で3時間かけてゆ
っくり滴下した。滴下が終わった後、この反応混合物を
12時間機械的に撹はんさせながら、反応させた後、沈
殿したポリアニリンを減圧下で濾過して集めた。濾過さ
れたポリアニリンを、湿った状態で蒸留水3リットルに
入れ、十分撹はんし洗浄した後、再び濾過した。この洗
浄工程をさらに2回繰返してから、アセトン4リットル
にて洗浄した後、再び蒸留水1リットルにて洗浄した。
【0031】こうして得られたポリアニリンを乾燥する
前に0.5〜1%のアンモニア水溶液10リットルに添
加し、10時間程度十分撹はんさせた。こうして得られ
たデドーピングされたポリアニリンを減圧下で濾過して
集めた後、蒸留水10リットル、アセトン4リットルと
プロピルアルコール1リットルにて順番的に洗浄してか
ら、完全に乾燥させ40g(収率44%)のエマラルジ
ン塩基状態のポリアニリンを得た。
【0032】製造例1で合成したPEG(200)SF
2.96gとエマラルジン塩基状態のポリアニリン
1.8gを常温でよく混合した後、蒸留水10mlを添加
した。反応体を常温で磁気撹はん機を利用し2〜10時
間撹はんさせPAni−PEG(200)SFを得た。
PEG(200)SF(2.96g)の代りにPEG
(600)SF(6.96g),PEG(900)SF
(9.96g),PEG(1000)SF(10.96
g),PEG(1500)SF(15.96g),PE
G(2000)SF(20.96g),PEG(340
0)SF(34.96g),PEG(4600)SF
(46.96g),PEG(8000)SF(80.9
6g)を使用することを除き同じ方法にて下記の表2に
示すPAni−PEGSFを合成した。分子量によるP
Ani−PEGSFの溶解度と真空乾燥させてからの元
素分析結果を下記の表2に示す。
【0033】PEGの分子量が900〜8000の間で
一番優れた溶解度が示され、これ以外の分子量では部分
的に溶解されるPAni−PEGSFが合成された。溶
液上のPAni−PEGSFを蒸留水にて稀釈しUV−
Visスペクトルを観測した。溶解度による吸収ピーク
の変化はないことが示された。
【0034】
【表2】
【0035】上記のように製造されたPAni−PEG
SFは水にのみ溶解度を有しているのではなくエタノー
ルのような陽性子性溶媒(protic solvent)にも水と同
じ程度の溶解度を有していることが観測された。これ
は、水と他の陽性子性溶媒を混合して使用できること
と、又は水の使用のできない環境である場合に、水の代
りに陽性子性溶媒の使用ができるという長所がある。本
発明によって製造された水溶性導電性ポリアニリン複合
体は帯電防止用の素材、腐蝕防止用の素材、二次電池の
電極物質、電気変色素子、センサー等に有用である。
【0036】
【発明の効果】本発明により、アルキルエーテル基を含
み親水性のよい鎖を有するPEGSFを合成し、このP
EGSFにてエマラルジン塩基状態のポリアニリンをド
ープ処理する際に、ポリアニリンの構造を変形させずに
も水溶性であるポリアニリン複合体が得られ、生成され
たポリアニリン複合体の水溶液にて製造したフィルムの
電気化学的な特性、即ち酸化還元反応可逆性及び循環走
査電位反応に対する寿命が増加した。又、本発明によっ
て製造されたPAni−PEGSFは、水ばかりではな
くエタノールのような陽性子性溶媒にも水と同じ程度の
溶解度を有する長所がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】CDCl3 の中でPEGSFのH1 −NMRス
ペクトルを表したグラフである。
【図2】水溶液の中でPAni−PEGSFのUV−v
isスペクトルを表したグラフである。
【図3】支持電解質として0.1M LiClO4 を有
するアセトニトリルの中で反復的なサイクルでPAni
−PEGSFにて被覆した電極の循環電圧−電流図の変
化を表したグラフである。
【図4】支持電解質として0.1M LiClO4 を有
するアセトニトリルの中で反復的なサイクルでPAni
−HClにて被覆した電極の循環電圧−電流図の変化を
表したグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エマラルジン塩基(emeraldine base )
    形態の下記の構造式(I)で表わされるポリアニリン
    (EB)と下記の構造式(II)で表わされる硫酸水素ポ
    リ(エチレングリコール)(PEGSF)を反応させる
    ことを特徴とする、下記の構造式(III )で表わされる
    水溶性導電性ポリアニリン複合体の製造方法。 【化1】 (上記の式中、xは整数又は分数であり、yは0〜1で
    ある) 【化2】 (上記の式中、nは4〜200である) 【化3】 (上記の式中、x及びnは上で定義した通りである)
  2. 【請求項2】 エマラルジン塩基形態の下記の構造式
    (I)で表わされるポリアニリン(EB)と下記の構造
    式(II)で表わされる硫酸水素ポリ(エチレングリコー
    ル)(PEGSF)を反応させることにより製造される
    下記の構造式(III )で表わされる水溶性導電性ポリア
    ニリン複合体。 【化4】 上記の式の中、xは整数又は分数であり、yは0〜1で
    ある。 【化5】 上記の式の中、nは4〜200である。 【化6】 上記の式の中、x及びnは上で定義した通りである。
  3. 【請求項3】 上記のドーパントとして使用された硫酸
    水素ポリ(エチレングリコール)の中、ポリ(エチレン
    グリコール)の平均分子量が900〜8000の間であ
    ることを特徴とする請求項2に記載のポリアニリン複合
    体。
JP9209482A 1996-08-05 1997-08-04 水溶性導電性ポリアニリン複合体及びその製造法 Pending JPH1092220A (ja)

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KR1019960032545A KR0176017B1 (ko) 1996-08-05 1996-08-05 수용성 전도성 폴리아닐린 복합체
KR32545/1996 1996-08-05

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