JP2838952B2 - ワイヤドットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法 - Google Patents

ワイヤドットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法

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JP2838952B2 JP4330816A JP33081692A JP2838952B2 JP 2838952 B2 JP2838952 B2 JP 2838952B2 JP 4330816 A JP4330816 A JP 4330816A JP 33081692 A JP33081692 A JP 33081692A JP 2838952 B2 JP2838952 B2 JP 2838952B2
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直司 阿久津
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    • B41J25/308Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print gap adjustment mechanisms

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤドットインパク
トプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、ワイヤドットインパクトプリンタ
装置においては、ワイヤドットヘッドがインクリボン及
び印字媒体を介してプラテンと対向させられ、印字ワイ
ヤを印字媒体に衝突させて印字が行われる。この種のワ
イヤドットインパクトプリンタ装置においては、各種の
印字媒体を使用することができ、印字媒体を変更するな
どして印字媒体の厚さ(複写紙の場合は枚数)が変わっ
た場合には、ワイヤドットヘッドの先端と印字媒体間の
距離、すなわちヘッドギャップを最適値に調整すること
ができるようになっている。
【0003】図2は従来のワイヤドットインパクトプリ
ンタ装置の構成を示すブロック図、図3は従来のワイヤ
ドットインパクトプリンタ装置におけるギャップ変更手
段の平面図、図4は従来のワイヤドットインパクトプリ
ンタ装置におけるギャップ変更手段の側面図である。図
2において、1は印字データをワイヤドットインパクト
プリンタ装置に入力するためのインタフェース(I/
F)、2はワイヤドットインパクトプリンタ装置全体の
動作を制御する制御手段としての制御回路、3aはヘッ
ドドライバ、3bはヘッドコイル、4はワイヤドットへ
ッド、5はスペーシングモータドライバ、6はスペーシ
ングモータ、7はラインフィードモータドライバ、8は
ラインフィードモータ、9は操作スイッチ、10aはセ
ンサ電極、10bは静電容量センサ回路(以下、「セン
サ回路」という。)、10は前記センサ電極10a及び
センサ回路10bから成る印字ワイヤの印字時間を検出
する印字時間検出手段、13はパルスモータドライバ、
14はパルスモータ、15は該パルスモータ14を駆動
モータとしてヘッドギャップを変更するギャップ変更手
段である。なお、この場合、前記印字時間は、印字ワイ
ヤによって1ドットの印字を行うのに必要な飛翔時間を
いう。
【0004】そのため、前記制御回路2は、入出力用の
インタフェースLSI2a,2b、検出した印字時間か
らヘッドギャップを求める処理などの各種処理を行うC
PU2c、印字データの記憶や内部データの処理を行う
ためのRAM2d、及び制御プログラムや印字フォント
(文字の形をドットで表すためのデータ)を格納したR
OM2eを有している。
【0005】次に、図3及び4において、4はワイヤド
ットヘッド、22は該ワイヤドッドヘッド4を支持する
キャリッジ、23,24は該キャリッジ22を矢印A方
向に移動可能に支持するガイドシャフト、25は印字媒
体Pを搬送するプラテン、26,27は前記ガイドシャ
フト23,24を支持するサイドフレームである。前記
キャリッジ22はスペーシングモータ6(図2)から動
力を得て矢印A方向に移動し、ワイヤドットヘッド4を
印字媒体Pの幅方向に移動させる。また、前記プラテン
25はラインフィードモータ8から動力を得て回転し、
印字媒体Pを前記幅方向と直交する長さ方向に搬送す
る。
【0006】そして、印字を行う際に、ワイヤドットヘ
ッド4は所定の速度で印字媒体Pの幅方向に移動し、図
示しない印字ワイヤを印字媒体Pの印字位置に、例えば
図示しないインクリンボンを介して衝突させて印字を行
う。そして、印字媒体Pの終端位置まで到達して1行分
の印字が終了すると、続いて反対方向に移動して初期位
置に復帰する。この時、プラテン25が回転し印字媒体
Pを長さ方向に1行分搬送し、その後、次の行の印字が
開始される。
【0007】ところで、前記キャリッジ22は2本のガ
イドシャフト23,24に沿って移動するが、キャリッ
ジ22の後方部は高さ調整機構29を介してガイドシャ
フト24に支持される。すなわち、該キャリッジ22の
後方部にはパルスモータ14が固定されており、該パル
スモータ14の回転軸14aにスクリュギヤ14bが直
結されている。さらに、キャリッジ22の後方部の下面
にはガイドピン22aが突出して形成されていて、該ガ
イドピン22aはガイドシャフト24に沿って移動可能
に支持されるスライダ28のガイド孔28aに対して、
上下に摺動(しゅうどう)可能に挿入される。また、ス
ライダ28には図示しないギヤが形成されており、この
ギヤが前記スクリュギヤ14bと噛合(しごう)してい
る。
【0008】したがって、キャリッジ22はガイドシャ
フト24に対してスライダ28、スクリュギヤ14b、
回転軸14a及びパルスモータ14を介して支持される
ことになり、パルスモータ14を回転させるとキャリッ
ジ22の後方部は矢印C方向(ガイド孔28aによって
案内されるガイドピン22aの方向)に上下に移動し、
キャリッジ22がガイドシャフト23を軸として回動す
る。これに伴って、ワイヤドットヘッド4の先端4aが
矢印B方向に移動し、印字媒体Pとの間に形成されるヘ
ッドギャップgを変更することができる。なお、ヘッド
ギャップgを変更する手段としては、前記のもの以外
に、例えばプラテン25を移動させるなどの手段を使用
することもできる。
【0009】次に、印字時間検出手段10について説明
する。図5はワイヤドットヘッドの縦断面図、図6はプ
リント基板の平面図、図7はプリント基板の要部斜視図
である。図において、30はワイヤドットヘッド4内に
複数本備えられた印字ワイヤ(図では2本のみを示
す。)、31は該印字ワイヤ30を案内するためのガイ
ド孔31aを有する前面カバー、32は磁性体から成る
アーマチュア、33は該アーマチュア32を支持する板
ばねである。また、34はベース板、35はコア35a
の外周にヘッドコイル35bを巻装させて構成される電
磁石、36は該電磁石35に電流を供給するためのプリ
ント配線とコネクタ端子を有するプリント基板、37は
永久磁石、38は台板、39はスペーサ、40はヨー
ク、41はプリント基板、42はクランプである。
【0010】そして、該クランプ42は、ベース板3
4、永久磁石37、台板38、スペーサ39、板ばね3
3、ヨーク40、プリント基板41、前面カバー31を
順に積層させて一体とした状態で、これら各要素を狭持
する。また、板ばね33の自由端33a側にはアーマチ
ュア32が支持され、該アーマチュア32の先端32a
には一本の印字ワイヤ30の基部30aが固着されてい
る。そして、印字ワイヤ30の先端30bは、前面カバ
ー31のガイド孔31aに案内されて印字媒体Pに衝突
するように構成されている。
【0011】そして、図6及び7に示すように、プリン
ト基板41のアーマチュア32と対向した位置に銅箔
(どうはく)パターンから成るセンサ電極10aが設け
られ、該センサ電極10aはプリント配線によってプリ
ント基板41の端部に備えられたコネクタ端子41aに
接続される。該プリント基板41は、ヨーク40との絶
縁を保つための絶縁被膜でコートされている。したがっ
て、センサ電極10aとアーマチュア32間には静電容
量が現れ、その値は両者の間隔が大きくなるほど小さく
なり、両者の間隔が小さくなるほど大きくなる。
【0012】前記構成のワイヤドットヘッド4におい
て、ヘッドコイル35bに通電しないときには、アーマ
チュア32を永久磁石37の吸引力によって、板ばね3
3の復元力に抗してベース板34側(図の下方向)に吸
引させておく。この状態でヘッドコイル35bに通電す
ると、電磁石35の磁束で永久磁石37の磁束が打ち消
され、アーマチュア32は永久磁石37の吸引力から解
放され、板ばね33の復元力によって前面カバー31側
(図の上方向)に移動する。そして、アーマチュア32
の移動に伴い印字ワイヤ30がガイド孔31aから突出
し、印字媒体Pに衝突して印字を行う。
【0013】ここで、ヨーク40は電磁石35が形成す
る磁気回路の一部を構成するとともに、センサ電極10
aの相互干渉を断つ役割を果たす。図8はセンサ回路を
示す図、図9はセンサ回路の原理説明図、図10はセン
サ回路の動作波形図である。図8及び9において、4は
ワイヤドットヘッド、10aはセンサ回路、50はデジ
タルIC、50a,50bは内部等価回路のMOS型F
ET(電界効果トランジスタ)である。また、51は発
振器、52は抵抗、53は積分器、54は増幅器、55
は微分回路、56はコンパレータである。
【0014】前記構成のセンサ回路10bにおいて、デ
ジタルIC50の出力端にセンサ電極10aを接続し、
入力端に発振器51を接続し、該発振器51から図10
に示す矩形(くけい)波信号SOSC を入力すると、出力
端に電流IC が流れる。該電流IC は、MOS型FET
50a,50bが矩形波信号SOSC を受けて交互にオン
・オフすることによってセンサ電極10aの充放電電流
となる。このうち、放電電流IS はMOS型FET50
b、抵抗52を通ってアースに流れる。該放電電流IS
を一周期分積分した値は、ほぼセンサ電極10aに充電
される電荷量Qに相当する。
【0015】ここで、センサ電極10aの静電容量をC
X 、発振器51の発振周波数をf、抵抗52の抵抗値を
S 、増幅器54の増幅率をa、電源電圧をVDDとする
と、放電電流IS の平均値は、 f・Q=f・CX ・VDD となり、増幅器54の出力電圧VQ は、 VQ =CX ・RS ・a・f・VDD となって、求めたい静電容量CX に比例する出力電圧V
Q が得られる。該出力電圧VQ は微分回路55に通さ
れ、該微分回路55からアーマチュア32(図5)の速
度に比例した電圧が出力される。さらに、該出力をコン
パレータ56に通すことによって、印字ワイヤ30が印
字媒体P(図4)に衝突するまでの印字時間Tがセンサ
回路10bから出力されることになる。実際には前記増
幅器54を交流増幅器とし、センサ電極10aのほかに
存在する分布容量などのオフセット(直流分)を切り捨
て、アーマチュア32の変位量分のみによって印字時間
Tが出力されるようにしている。
【0016】図11はセンサ回路の入出力波形図であ
る。前記センサ電極10a(図2)の出力波形は(a)
のようになり、センサ回路10b内の増幅器54(図
9)の出力電圧VQ は(b)のようになる。該出力電圧
Q は微分回路55に通すことによって(c)のように
なり、最後にコンパレータ56を通って(d)のように
印字時間Tとして検出される。
【0017】次に、この印字時間TはインタフェースL
SI2bを介してCPU2cに入力される。そして、検
出された印字時間Tとあらかじめ設定された標準的な印
字時間TS (例えば、あらかじめ設定された0.5〔m
m〕の基準ヘッドギャップgA で図示しないインクリボ
ンを介して厚さが0.08〔mm〕の基準の印字媒体P
に対して印字を行ったときの印字時間)との差が求めら
れ、印字時間Tにおける3〔μsec〕の差が0.01
〔mm〕のヘッドギャップgに対応するという経験則に
よるデータに基づいて印字媒体Pまでのヘッドギャップ
gが計算される。続いて、該ヘッドギャップgを適正値
R にするためのワイヤドットヘッド4の移動量を計算
し、図3及び4に示されるギャップ変更手段15によっ
て前記計算した移動量だけワイヤドットヘッド4を移動
させ、ヘッドギャップgの調整が行われる。
【0018】図12は従来のワイヤドットインパクトプ
リンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示すフローチャ
ート、図13は従来のワイヤドットインパクトプリンタ
装置のヘッドギャップ調整方法による印字例を示す図で
ある。図13の(a)は最初に印字する行の印字データ
を示す図、(b)は試し印字による印字パターンを示す
図、(c)は再印字による印字パターンを示す図であ
る。 ステップS1 ワイヤドットインパクトプリンタ装置の
電源をオンにする。 ステップS2 印字媒体P(図4)があるか否かを判断
する。ある場合はステップS3に進み、ない場合は待機
する。 ステップS3 図示しないホストコンピュータから印字
データを受信する。 ステップS4 ヘッドギャップgが試し印字を行うため
の基準ヘッドギャップg A (例えば、0.5〔mm〕)
になるようにワイヤドットヘッド4の位置をセットす
る。この場合、基準ヘッドギャップgA は図示しないイ
ンクリボンとあらかじめ厚さが分かっている印字媒体P
をセットした状態のヘッドギャップgをいい、この時の
標準的な印字時間TS がROM2e(図2)内のテーブ
ルにあらかじめ書き込まれている。 ステップS5 次に、受信した印字データによって、最
初に印字する行について数〜数十ドットの試し印字を行
い(図13(b))、そのときの印字時間Tを検出す
る。 ステップS6 検出された印字時間TとROM2e内に
格納されている標準的な印字時間TS との差を計算す
る。印字時間Tにおける3〔μsec〕の差が0.01
〔mm〕のヘッドギャップgに対応するという関係から
基準ヘッドギャップgA と実際のヘッドギャップgの差
Δgを求める。 ステップS7 標準的な印字時間TS を求めた時の印字
媒体Pの厚さと前記差Δgに基づいて計算を行い、現在
セットされている印字媒体Pの厚さが判定される。そし
て、ヘッドギャップgを印字媒体Pの厚さに対応する最
適値gR にするためのワイヤドットヘッド4の移動量を
計算し、ギャップ変更手段15を駆動してヘッドギャッ
プ自動調整を行う。 ステップS8 試し印字を行った行について本印字を行
う(図13(c))。 ステップS9 以下、通常の印字を行う。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のワイヤドットインパクトプリンタ装置のヘッドギャ
ップ調整方法においては、ヘッドギャップgを計算する
ために使用されるROM2e内の標準的な印字時間TS
や検出される印字時間Tがワイヤドットヘッド4ごとに
ばらつきがあるために、ヘッドギャップgを正確に調整
することができない。
【0020】そのため、ワイヤドットヘッド4に対応す
る標準的な印字時間TS をROM2e内にあらかじめ設
定しておくことも考えられるが、製造上及びコスト上不
可能である。本発明は、前記従来のワイヤドットインパ
クトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法の問題点を
解決して、現在搭載しているワイヤドットヘッドの印字
時間をワイヤドットインパクトプリンタ装置自身で簡単
に検出することができ、ヘッドギャップの検出精度を高
くし、印字品位を向上させることができるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を提
供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のワ
イヤドットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調
整方法においては、ワイヤドットヘッドをあらかじめ設
定された基準ヘッドギャップの位置にセットし、あらか
じめ厚さが判明している基準の印字媒体に対して、印字
ワイヤの印字時間を検出するための印字パターンの印字
を行い、前記基準の印字媒体に対して印字を行うときの
標準の印字時間を検出する。
【0022】次に、印字の対象となる印字媒体に対して
試し印字を行い、試し印字による印字時間を検出し、前
記標準の印字時間及び試し印字による印字時間に基づい
て印字の対象となる印字媒体の厚さを計算し、該印字の
対象となる印字媒体の厚さに対応させてヘッドギャップ
を最適値にするためのワイヤドットヘッドの移動量を計
算する。そして、該移動量だけワイヤドットヘッドを移
動させる。
【0023】本発明の他のワイヤドットインパクトプリ
ンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、ワイヤ
ドットヘッドをあらかじめ設定された基準ヘッドギャッ
プの位置にセットし、あらかじめ厚さが判明している基
準の印字媒体に対して、印字ワイヤの印字時間を検出す
るための印字パターンの印字を行い、前記基準の印字媒
体に対して印字を行うときの標準の印字時間を検出す
る。次に、前記ワイヤドットヘッドをあらかじめ設定さ
れた1回目試し印字用ヘッドギャップの位置にセット
し、印字の対象となる印字媒体に対して1回目の試し印
字を行い、1回目の試し印字による印字時間を検出し、
前記標準の印字時間及び1回目の試し印字による印字時
間に基づいて印字の対象となる印字媒体の概略の厚さを
計算する。
【0024】続いて、該印字の対象となる印字媒体の概
略の厚さに対応させて前記1回目試し印字用ヘッドギャ
ップより狭い2回目試し印字用ヘッドギャップを設定
し、前記ワイヤドットヘッドを2回目試し印字用ヘッド
ギャップの位置にセットし、印字の対象となる印字媒体
に対して2回目の試し印字を行い、2回目の試し印字に
よる印字時間を検出し、前記標準の印字時間及び2回目
の試し印字による印字時間に基づいて印字の対象となる
印字媒体の厚さを計算し、該印字の対象となる印字媒体
の厚さに対応させてヘッドギャップを最適値にするため
のワイヤドットヘッドの移動量を計算する。そして、該
移動量だけワイヤドットヘッドを移動させる。
【0025】本発明の更に他のワイヤドットインパクト
プリンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、ワ
イヤドットヘッドをあらかじめ設定された基準ヘッドギ
ャップの位置にセットし、あらかじめ厚さが判明してい
る基準の印字媒体に対して、印字ワイヤの印字時間を検
出するための印字パターンの印字を行い、前記基準の印
字媒体に対して印字を行うときの標準の印字時間を検出
し、該標準の印字時間の平均値を計算してメモリに格納
する。次に、印字の対象となる印字媒体に対して試し印
字を行い、試し印字による印字時間を検出し、前記標準
の印字時間の平均値及び試し印字による印字時間に基づ
いて印字の対象となる印字媒体の厚さを計算する。
【0026】本発明の更に他のワイヤドットインパクト
プリンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、さ
らに、試し印字において検出された印字時間のうち、異
常なものを除去して印字の対象となる印字媒体の厚さを
計算する。本発明の更に他のワイヤドットインパクトプ
リンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、さら
に、試し印字ドット数があらかじめ設定された値以上の
場合のみ印字の対象となる印字媒体の厚さを計算する。
【0027】本発明の更に他のワイヤドットインパクト
プリンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、ア
ーマチュアの速度を検出し、該速度による速度波形、及
びあらかじめ設定されたスライスレベルによって、印字
ワイヤが印字の対象となる印字媒体に衝突してから前記
アーマチュアがコアに戻るまでの戻り時間を検出し、該
戻り時間に基づいて印字の対象となる印字媒体の厚さを
計算する。本発明の更に他のワイヤドットインパクトプ
リンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、さら
に、前記戻り時間を線形近似してヘッドギャップを算出
する。
【0028】
【作用】本発明によれば、前記のようにワイヤドットイ
ンパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法におい
ては、ワイヤドットヘッドをあらかじめ設定された基準
ヘッドギャップの位置にセットし、あらかじめ厚さが判
明している基準の印字媒体に対して、印字ワイヤの印字
時間を検出するための印字パターンの印字を行い、前記
基準の印字媒体に対して印字を行うときの標準の印字時
間を検出する。
【0029】次に、印字データからあらかじめ選択され
た試し印字ドットによって、印字の対象となる印字媒体
に対して試し印字が行われ、試し印字による印字時間が
検出される。そして、前記標準の印字時間及び試し印字
による印字時間に基づいて印字の対象となる印字媒体の
厚さが計算される。この場合、印字時間の差がヘッドギ
ャップの差に対応するという経験則が利用される。そし
て、前記印字の対象となる印字媒体の厚さに対応させて
ヘッドギャップを最適値にするためのワイヤドットヘッ
ドの移動量が計算され、該移動量だけワイヤドットヘッ
ドを移動させる。
【0030】本発明の他のワイヤドットインパクトプリ
ンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、前記基
準の印字媒体に対して印字を行うときの標準の印字時間
を検出した後、印字の対象となる印字媒体に対して1回
目の試し印字及び2回目の試し印字が行われる。すなわ
ち、前記ワイヤドットヘッドを、あらかじめ設定された
1回目試し印字用ヘッドギャップの位置にセットし、印
字の対象となる印字媒体に対して1回目の試し印字を行
い、1回目の試し印字による印字時間を検出し、前記標
準の印字時間及び1回目の試し印字による印字時間に基
づいて印字の対象となる印字媒体の概略の厚さを計算す
る。
【0031】続いて、該印字の対象となる印字媒体の概
略の厚さに対応させて前記1回目試し印字用ヘッドギャ
ップより狭い2回目試し印字用ヘッドギャップを設定
し、前記ワイヤドットヘッドを2回目試し印字用ヘッド
ギャップの位置にセットし、印字の対象となる印字媒体
に対して2回目の試し印字を行い、2回目の試し印字に
よる印字時間を検出し、前記標準の印字時間及び2回目
の試し印字による印字時間に基づいて印字の対象となる
印字媒体のより正確な厚さを計算する。
【0032】そして、印字の対象となる印字媒体の厚さ
に対応させてヘッドギャップを最適値にするためのワイ
ヤドットヘッドの移動量を計算し、該移動量だけワイヤ
ドットヘッドを移動させる。本発明の更に他のワイヤド
ットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法
においては、ワイヤドットヘッドをあらかじめ設定され
た基準ヘッドギャップの位置にセットし、あらかじめ厚
さが判明している基準の印字媒体に対して、印字ワイヤ
の印字時間を検出するための印字パターンの印字を行
い、前記基準の印字媒体に対して印字を行うときの標準
の印字時間を検出し、該標準の印字時間の平均値を計算
してメモリに格納する。この場合、標準の印字時間の平
均値が標準的な印字時間としてメモリに格納される。
【0033】そして、印字の対象となる印字媒体に対し
て試し印字を行い、試し印字による印字時間を検出し、
前記標準の印字時間の平均値及び試し印字による印字時
間に基づいて印字媒体の厚さを計算する。本発明の更に
他のワイヤドットインパクトプリンタ装置のヘッドギャ
ップ調整方法においては、さらに、試し印字によって検
出された印字時間のうち、0のもの、極めて長いもの等
の異常なものを除去して印字の対象となる印字媒体の厚
さを計算する。本発明の更に他のワイヤドットインパク
トプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、
さらに、試し印字ドット数があらかじめ設定された値以
上の場合のみ印字の対象となる印字媒体の厚さを計算す
る。
【0034】本発明の更に他のワイヤドットインパクト
プリンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、ア
ーマチュアの速度を検出し、該速度による速度波形、及
びあらかじめ設定されたスライスレベルによって、印字
ワイヤが印字の対象となる印字媒体に衝突してから前記
アーマチュアがコアに戻るまでの戻り時間を検出し、該
戻り時間に基づいて印字の対象となる印字媒体の厚さを
計算する。この場合、前記戻り時間は、磁気的特性の変
化による影響を受けないだけでなく、検出領域が広い。
【0035】本発明の更に他のワイヤドットインパクト
プリンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、さ
らに、前記戻り時間を線形近似してヘッドギャップを算
出する。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明のヘッドギャップ
調整方法が適用されるワイヤドットインパクトプリンタ
装置のブロック図である。なお、印字機構、印字時間検
出手段10及びセンサ回路10bの構造は従来のものと
同じであるため、図3〜図11を併用して説明する。
【0037】図において、1は印字データをワイヤドッ
トインパクトプリンタ装置に入力するためのインタフェ
ース、2はワイヤドットインパクトプリンタ装置全体の
動作を制御する制御手段としての制御回路、3aはヘッ
ドドライバ、3bはヘッドコイル、4はワイヤドットへ
ッド、5はスペーシングモータドライバ、6はスペーシ
ングモータ、7はラインフィードモータドライバ、8は
ラインフィードモータ、9は操作スイッチ、10aはセ
ンサ電極、10bはセンサ回路、10は前記センサ電極
10a及びセンサ回路10bから成る印字ワイヤ30の
印字時間検出手段、11は印字時間検出モードを選択す
るためのセレクトスイッチ、13はパルスモータドライ
バ、14はパルスモータ、15は該パルスモータ14を
駆動モータとしてヘッドギャップgを変更するギャップ
変更手段である。
【0038】前記制御回路2は入出力用のインタフェー
スLSI2a,2b、検出した印字時間Tからヘッドギ
ャップgを求める処理などの各種処理を行うCPU2
c、印字データや各ピンごとの標準の印字時間TP の平
均値TPAを格納するためのバックアップメモリとしての
RAM2d、及び制御プログラムや印字フォントを格納
するROM2eを有している。
【0039】次に、本発明のワイヤドットインパクトプ
リンタ装置のヘッドギャップ調整方法における動作につ
いて説明する。図14は本発明の第1の実施例における
ワイヤドットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ
調整方法を示すフローチャート、図15は印字時間検出
用の印字パターンを示す図である。ステップS11 セ
レクトスイッチ11(図1)を押下する。本実施例にお
いては、ワイヤドットインパクトプリンタ装置の電源を
オンにする前にセレクトスイッチ11を押下することに
よって印字時間検出モードを選択することができるよう
に設定されている。ステップS12 印字時間検出モー
ドが選択されたか否かを判断する。選択された場合はス
テップS13に、選択されない場合はステップS18に
進む。ステップS13 ワイヤドットヘッド4を基準ヘ
ッドギャップgA が得られる位置にセットする。ステッ
プS14 あらかじめ厚さが判明している基準の印字媒
体としての印字時間検出モード用の指定用紙(例えば、
55kg単紙)をワイヤドットヘッド4とプラテン25
(図3参照)との間にセットする。ステップS15 前
記基準の印字媒体に対して、図15に示すような印字パ
ターンの印字を行い、そのときの各ピン#1〜#24ご
との標準の印字時間TP を検出する。
【0040】前記印字パターンは、ワイヤドットヘッド
4の印字ワイヤ30(図5参照)が安定して繰り返し動
作することができるものであれば特に制約はないが、本
実施例では複数の印字ワイヤ30が同時に駆動されるこ
とのない印字パターンが設定される。また、この場合、
往復方向の印字を行うことによって検出する印字時間T
P のばらつきを減小させるようにしている。
【0041】前記印字時間TP は、従来例で説明したの
と同様に図5に示すワイヤドットヘッド4におけるセン
サ電極10aとアーマチュア32間の静電容量CX の変
化を利用して検出する。そして、図9のデジタルIC5
0の出力端にセンサ電極10aを接続し、入力端に発振
器51を接続し、該発振器51から図10に示す矩形波
信号SOSC を入力すると、出力端に電流IC が流れる。
該電流IC は、MOS型FET50a,50bが矩形波
信号SOSC を受けて交互にオン・オフすることによって
センサ電極10aの充放電電流となる。このうち、放電
電流IS はMOS型FET50b、抵抗52を通ってア
ースに流れる。該放電電流IS を一周期分積分した値
は、ほぼセンサ電極10aに充電される電荷量Qに相当
する。
【0042】ここで、センサ電極10aの静電容量をC
X 、発振器51の発振周波数をf、抵抗52の抵抗値を
S 、増幅器54の増幅率をa、電源電圧をVDDとする
と、放電電流IS の平均値は、 f・Q=f・CX ・VDD となり、増幅器54の出力電圧VQ は、 VQ =CX ・RS ・a・f・VDD となって、求めたい静電容量CX に比例する出力電圧V
Q が得られる。該出力電圧VQ は微分回路55に通さ
れ、該微分回路55からアーマチュア32の速度に比例
した電圧が出力される。さらに、該出力をコンパレータ
56に通すことによって、印字ワイヤ30が印字媒体P
(図4参照)に衝突するまでの印字時間Tがセンサ回路
10bから出力されることになる。実際には前記増幅器
54を交流増幅器とし、センサ電極10aのほかに存在
する分布容量などのオフセットを切り捨て、アーマチュ
ア32の変位量分のみによって印字時間Tが出力される
ようにしている。
【0043】そして、センサ電極10aの出力波形は図
11の(a)のようになり、センサ回路10b内の増幅
器54の出力電圧VQ は(b)のようになる。該出力電
圧V Q は微分回路55に通すことによって(c)のよう
になり、最後にコンパレータ56を通って(d)のよう
に印字時間Tが各ピン#1〜#24ごとに検出される。 ステップS16 検出された各ピン#1〜#24ごとの
印字時間TP の平均値T PAを計算して前記RAM2dに
格納する。該RAM2dはバッテリでバックアップさ
れ、データの書換機能及び記憶保持機能を有する。な
お、EEPROMを別に設け、該EEPROMに印字時
間TP の平均値PAを格納するようにしてもよい。 ステップS17 印字時間検出モードを終了し、ステッ
プS12に戻る。 ステップS18 実際に印字するための各種の印字媒体
Pがワイヤドットヘッド4とプラテン25間にセットさ
れる。 ステップS19 図示しないホストコンピュータから印
字データを受信する。 ステップS20 試し印字を行うための基準ヘッドギャ
ップgA になるようにワイヤドットヘッド4の位置を調
整し、数〜数十ドットの試し印字ドットを選び出し、試
し印字を行い、試し印字による印字時間Tを検出する。 ステップS21 印字時間検出モードでRAM2dに書
き込んだ平均値TPAと今回検出した印字時間Tの差を計
算する。印字時間Tにおける3〔μsec〕の差が0.
01〔mm〕のヘッドギャップgに対応するという関係
から、搭載されているワイヤドットヘッド4の個有の特
性に対応する印字媒体Pまでのヘッドギャップgが計算
される。 ステップS22 セットされている印字媒体Pの厚さが
判定される。次に、印字媒体Pの厚さに応じてヘッドギ
ャップgを最適値gR にするためのワイヤドットヘッド
4の移動量を計算し、ギャップ変更手段15を駆動して
ヘッドギャップ自動調整を行う。 ステップS23 試し印字を行った行について本印字を
行う。 ステップS24 以下、通常の印字を行う。
【0044】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図16は本発明の第2の実施例におけるワイヤド
ットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法
を示すフローチャートである。 ステップS31 ワイヤドットインパクトプリンタ装置
の電源をオンにする。 ステップS32 図示しないホストコンピュータからコ
マンドを受信する。 ステップS33 印字時間検出モードが選択されたか否
かを判断する。選択された場合はステップS34に、選
択されない場合はステップS39に進む。 ステップS34 ワイヤドットヘッド4(図1)を基準
ヘッドギャップgA が得られる位置にセットする。 ステップS35 印字時間検出モード用の指定用紙をセ
ットする。 ステップS36 図15に示すような印字パターンを印
字し、各ピン#1〜#24ごとの標準の印字時間TP
検出する。 ステップS37 検出された各ピン#1〜#24ごとの
印字時間TP の平均値T PAを計算して前記RAM2dに
格納する。 ステップS38 印字時間検出モードを終了し、ステッ
プS33に戻る。 ステップS39 実際に印字するための各種の印字媒体
Pがワイヤドットヘッド4とプラテン25(図3参照)
間にセットされる。 ステップS40 ホストコンピュータから印字データを
受信する。 ステップS41 試し印字を行うための基準ヘッドギャ
ップgA になるようにワイヤドットヘッド4の位置を調
整し、数〜数十ドットの試し印字ドットを選び出し、試
し印字を行い、試し印字による印字時間Tを検出する。 ステップS42 印字時間検出モードでRAM2dに書
き込んだ平均値TPAと今回検出した印字時間Tの差を計
算し、搭載されているワイヤドットヘッド4の個有の特
性に対応する印字媒体Pまでのヘッドギャップgが計算
される。 ステップS43 セットされている印字媒体Pの厚さが
判定される。次に、印字媒体Pの厚さに応じてヘッドギ
ャップgを最適値gR にするためのワイヤドットヘッド
4の移動量を計算し、ギャップ変更手段15を駆動して
ヘッドギャップ自動調整を行う。 ステップS44 試し印字を行った行について本印字を
行う。 ステップS45 以下、通常の印字を行う。
【0045】ところで、前記第1、第2の実施例におい
ては、ヘッドギャップgが試し印字を行うための基準ヘ
ッドギャップgA になるようにワイヤドットヘッド4の
位置を調整した後、数〜数十ドットの試し印字が行われ
るようになっている。この場合、前記基準ヘッドギャッ
プgA が狭く設定されると、印字媒体Pが薄い場合には
印字時間Tの検出精度は高くなるが、厚い場合には印字
媒体Pの表面が擦(こす)れて汚れてしまう。逆に、基
準ヘッドギャップgA が広く設定されると、印字媒体P
が厚い場合でも印字媒体Pの表面が汚れることはない
が、薄い場合には印字時間Tの検出精度が低くなってし
まう。
【0046】また、試し印字で検出された印字時間Tが
0である場合などに、ヘッドギャップgの設定を誤って
しまうことがある。さらに、試し印字ドット数が極端に
少ない場合には、印字時間Tの検出精度が低くなってし
まう。そこで、印字時間Tの検出精度を高くすることが
でき、試し印字を行う際に印字媒体Pの表面が汚れるこ
とがなく、また、印字時間検出モードにおける印字で検
出された印字時間TP や試し印字で検出された印字時間
Tが0の場合などにヘッドギャップgの設定を誤ること
がなく、さらに、試し印字ドット数が少ない場合にはヘ
ッドギャップgの判定を行わないようにすることができ
るようにした本発明の第3の実施例について説明する。
【0047】図17は本発明の第3の実施例におけるワ
イヤドットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調
整方法を示す第1のフローチャート、図18は本発明の
第3の実施例におけるワイヤドットインパクトプリンタ
装置のヘッドギャップ調整方法を示す第2のフローチャ
ート、図19は本発明の第3の実施例におけるワイヤド
ットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法
を示す第3のフローチャートである。 ステップS51 セレクトスイッチ11(図1)を押下
する。本実施例においては、ワイヤドットインパクトプ
リンタ装置の電源をオンにする前にセレクトスイッチ1
1を押下することによって印字時間検出モードを選択す
ることができるように設定されている。 ステップS52 印字時間検出モードが選択されたか否
かを判断する。選択された場合はステップS53に、選
択されない場合はステップS60に進む。 ステップS53 ワイヤドットヘッド4を基準ヘッドギ
ャップgA が得られる位置にセットする。 ステップS54 印字時間検出モード用の指定用紙をワ
イヤドットヘッド4とプラテン25(図3参照)間にセ
ットする。 ステップS55 図15に示すような印字パターンを印
字し、各ピン#1〜#24ごとの標準の印字時間TP
検出する。 ステップS56 検出した各ピン#1〜#24ごとの印
字時間TP のうち、0のものや極めて長いものなど、異
常なものがあるか否かを判断する。異常なものがある場
合はステップS57に、ない場合にはステップS58に
進む。 ステップS57 LED、ブザー等でアラームを表示し
て処理を終了する。 ステップS58 検出された各ピン#1〜#24ごとの
印字時間TP の平均値T PAを計算して前記RAM2dに
格納する。該RAM2dはバッテリでバックアップさ
れ、データの書換機能及び記憶保持機能を有する。な
お、EEPROMを別に設け、該EEPROMに平均値
PAを格納するようにしてもよい。 ステップS59 印字時間検出モードを終了し、ステッ
プS52に戻る。 ステップS60 実際に印字するための各種の印字媒体
Pがワイヤドットヘッド4とプラテン25間にセットさ
れる。 ステップS61 図示しないホストコンピュータから印
字データを受信する。 ステップS62 1回目の試し印字において印字媒体P
が厚いものであるか薄いものであるかを判断するため、
十分に広い1回目試し印字用ヘッドギャップgBになる
ようにワイヤドットヘッド4の位置にセットする。 ステップS63 数〜数十ドットの試し印字ドットを選
び出し、1回目の試し印字を行い、1回目の試し印字に
よる印字時間Tを検出する。 ステップS64 検出された印字時間Tのうち、0のも
のや極めて長いものなど、異常なものを除去する。 ステップS65 1回目の試し印字の試し印字ドット数
が、印字媒体Pの厚さを判定するのに最小限必要なn以
上であるか否かを判断する。n以上である場合はステッ
プS68に、n未満である場合はステップS66に進
む。 ステップS66 印字媒体Pの厚さを判定するのに最小
限必要なデータが得られないため、データが不足した時
のためにあらかじめ設定しておいた暫定ヘッドギャップ
に調整してその行の印字を行う。 ステップS67 ホストコンピュータから次の行の印字
データを受信してステップS62に戻る。 ステップS68 印字時間検出モードでRAM2dに書
き込んだ平均値TPAと今回検出した印字時間Tとの差を
計算し、印字時間検出モードの時の基準ヘッドギャップ
A と1回目試し印字用ヘッドギャップgB の差による
補正を行う。印字時間Tにおける3〔μsec〕の差が
0.01〔mm〕のヘッドギャップgに対応するという
関係から、搭載されているワイヤドットヘッド4から印
字媒体Pまでのヘッドギャップgが計算され、印字媒体
Pの概略の厚さが判定される。 ステップS69 印字媒体Pの厚さをより正確に判定す
るため、セットされていた印字媒体Pの概略の厚さに応
じて、前記1回目試し印字用ヘッドギャップgBより狭
い2回目試し印字用ヘッドギャップgC になるようにワ
イヤドットヘッド4の位置にセットする。 ステップS70 数〜数十ドットの試し印字ドットを選
び出し、2回目の試し印字を行い、2回目の試し印字に
よる印字時間Tを検出する。 ステップS71 検出された印字時間Tのうち、0のも
のや極めて長い(例えば、1〔msec〕以上)ものな
ど、異常なものを除去する。 ステップS72 2回目の試し印字の試し印字ドット数
が、最終的な印字媒体Pの厚さを判定するのに最小限必
要なm以上であるか否かを判断する。m以上である場合
はステップS75に、m未満である場合はステップS7
3に進む。 ステップS73 印字媒体Pの厚さを判定するのに最小
限必要なデータが得られないため、現在のヘッドギャッ
プgC でその行の印字を行う。 ステップS74 ホストコンピュータから次の行の印字
データを受信してステップS70に戻る。 ステップS75 印字時間検出モードでRAM2dに書
き込んだ平均値TPAと今回検出した印字時間Tとの差を
計算し、印字時間検出モードの時の基準ヘッドギャップ
A と2回目試し印字用ヘッドギャップgC の差による
補正を行う。印字時間Tにおける3〔μsec〕の差が
0.01〔mm〕のヘッドギャップgに対応するという
関係から、搭載されているワイヤドットヘッド4から印
字媒体Pまでのヘッドギャップgが計算され、最終的な
印字媒体Pの厚さが判定される。 ステップS76 セットされている印字媒体Pの最終的
な厚さが判定される。次に、最終的な印字媒体Pの厚さ
に応じてヘッドギャップgを最適値gR にするためのワ
イヤドットヘッド4の移動量を計算し、ギャップ変更手
段15を駆動してヘッドギャップ自動調整を行う。 ステップS77 試し印字を行った行について本印字を
行う。 ステップS78 以下、通常の印字を行う。
【0048】このように、1回目の試し印字を行う場合
に広い1回目試し印字用ヘッドギャップgB が設定さ
れ、2回目の試し印字を行う場合に狭い2回目試し印字
用ヘッドギャップgC が設定されるため、印字時間Tの
検出精度を高くすることができる。また、1回目の試し
印字を行う場合には、設定される1回目試し印字用ヘッ
ドギャップgB は広いため印字媒体Pの表面が汚れるこ
とはない。また、2回目の試し印字を行う場合には、設
定される2回目試し印字用ヘッドギャップgC は狭い
が、該2回目試し印字用ヘッドギャップgC は印字媒体
Pの概略の厚さに基づいて設定されるため、印字媒体P
の表面が汚れることがない。
【0049】また、検出された印字時間Tのうち、0の
ものや極めて長いものなど、異常なものは除去されるた
め、ヘッドギャップgの設定を誤ることがない。さら
に、1回目の試し印字の試し印字ドット数がn未満であ
る場合や、2回目の試し印字の試し印字ドット数がm未
満である場合には、ヘッドギャップgの判定を行わない
ようにしているため、印字時間Tの検出精度が低くなる
ことはない。
【0050】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。図20は本発明の第4の実施例におけるワイヤド
ットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法
を示す第1のフローチャート、図21は本発明の第4の
実施例におけるワイヤドットインパクトプリンタ装置の
ヘッドギャップ調整方法を示す第2のフローチャート、
図22は本発明の第4の実施例におけるワイヤドットイ
ンパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示す
第3のフローチャートである。
【0051】ステップS81〜S85は第3の実施例の
ステップS51〜S55と同じであるため、その説明を
省略する。 ステップS86 検出した各ピン#1〜#24ごとの印
字時間TP のうち、0のものや極めて長い(例えば、1
〔ms〕以上)ものなど、異常なものがあるか否かを判
断する。異常なものがある場合はステップS87に、な
い場合はステップS88に進む。 ステップS87 検出された各ピン#1〜#24ごとの
印字時間TP のうち、異常なもののピン(以下、「異常
ピン」という。)がいずれかを判断する。 ステップS88 異常ピンを除く他の各ピン#1〜#2
4ごとの印字時間TP の平均値TPAを計算してRAM2
dに格納する。また、この時、異常ピンがいずれである
かも格納する。 ステップS89 印字時間検出モードを終了し、ステッ
プS82に戻る。
【0052】ステップS90〜S92は第3の実施例の
ステップS60〜S62と同じであるため、その説明を
省略する。 ステップS93 前記RAM2dに書き込んだ異常ピン
の情報を用いて、数〜数十ドットの試し印字ドットを選
び出し、異常ピンを除くピンによって1回目の試し印字
を行い、1回目の試し印字による印字時間Tを検出す
る。
【0053】ステップS94〜S99は第3の実施例の
ステップS64〜S69と同じであるため、その説明を
省略する。 ステップS100 前記RAM2dに書き込んだ異常ピ
ンの情報を用いて、数〜数十ドットの試し印字ドットを
選び出し、異常ピンを除くピンによって2回目の試し印
字を行い、2回目の試し印字による印字時間Tを検出す
る。
【0054】ステップS101〜S108は第3の実施
例のステップS71〜S78と同じであるため、その説
明を省略する。次に、本発明の第5の実施例について説
明する。図23は本発明の第5の実施例におけるワイヤ
ドットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方
法を示す第1のフローチャート、図24は本発明の第5
の実施例におけるワイヤドットインパクトプリンタ装置
のヘッドギャップ調整方法を示す第2のフローチャート
である。
【0055】この場合、1回目の試し印字においては、
試し印字ドット数が印字媒体Pの厚さを判定するのに最
小限必要なn以上であるか否かの判断(ステップS6
5)をすることなく印字媒体Pの厚さを判定し、2回目
試し印字用ヘッドギャップgCをセットする。また、2
回目の試し印字においては、試し印字ドット数が印字媒
体Pの厚さを判定するのに最小限必要なm以上であるか
否かの判断(ステップS72)をすることなく最終的な
印字媒体Pの厚さを判定し、該印字媒体Pの厚さに応じ
てヘッドギャップgを最適値gR にするためのワイヤド
ットヘッド4の移動量を計算し、ギャップ変更手段15
を駆動してヘッドギャップ自動調整を行う。
【0056】ステップS111〜S132は第3の実施
例のステップS51〜S64、ステップS68〜S7
1、ステップS75〜S78と同じであるため、その説
明を省略する。次に、本発明の第6の実施例について説
明する。図25は本発明の第6の実施例におけるワイヤ
ドットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方
法を示す第1のフローチャート、図26は本発明の第6
の実施例におけるワイヤドットインパクトプリンタ装置
のヘッドギャップ調整方法を示す第2のフローチャート
である。
【0057】この場合、1回目の試し印字においては、
試し印字ドット数が印字媒体Pの厚さを判定するのに最
小限必要なn以上であるか否かの判断(ステップS6
5)をすることなく印字媒体Pの厚さを判定し、2回目
試し印字用ヘッドギャップgCをセットする。また、2
回目の試し印字においては、試し印字ドット数が印字媒
体Pの厚さを判定するのに最小限必要なm以上であるか
否かの判断(ステップS72)をすることなく、最終的
な印字媒体Pの厚さを判定し、該印字媒体Pの厚さに応
じてヘッドギャップgを最適値gR にするためのワイヤ
ドットヘッド4の移動量を計算し、ギャップ変更手段1
5を駆動してヘッドギャップ自動調整を行う。
【0058】ステップS141〜S162は第4の実施
例のステップS81〜S94、ステップS98〜S10
1、ステップS105〜S108と同じであるため、そ
の説明を省略する。なお、前記第3〜第6の実施例にお
いては、ワイヤドットインパクトプリンタ装置の電源を
オンにする前にセレクトスイッチ11を押下することに
よって印字時間検出モードを選択することができるよう
になっているが、前記第2の実施例のステップS31,
S32に示すように、ワイヤドットインパクトプリンタ
装置の電源をオンにした後にホストコンピュータからコ
マンドを受信することによって印字時間検出モードを選
択することもできる。
【0059】次に、本発明の第7の実施例について説明
する。図27は本発明の第7の実施例におけるワイヤド
ットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法
を示す第1のフローチャート、図28は本発明の第7の
実施例におけるワイヤドットインパクトプリンタ装置の
ヘッドギャップ調整方法を示す第2のフローチャート、
図29は本発明の第7の実施例におけるワイヤドットイ
ンパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示す
第3のフローチャートである。
【0060】ステップS171〜S195は第3の実施
例のステップS51〜S75と同じであるため、その説
明を省略する。 ステップS196 計算されたヘッドギャップgが2回
目試し印字用ヘッドギャップgC より広いか否かを判断
する。広い場合はステップS197に、狭い場合はステ
ップS200に進む。 ステップS197 2回目の試し印字の結果が疑わしい
ので3回目の試し印字を行い、3回目の試し印字による
印字時間Tを検出する。 ステップS198 検出された印字時間Tのうち、0の
ものや極めて長い(例えば、1〔msec〕以上)もの
など、異常なものを除去する。 ステップS199 印字時間検出モードでRAM2dに
書き込んだ平均値TPAと今回検出した印字時間Tとの差
を計算し、印字時間検出モードの時の基準ヘッドギャッ
プgA と2回目試し印字用ヘッドギャップgC の差によ
る補正を行う。印字時間Tにおける3〔μsec〕の差
が0.01〔mm〕のヘッドギャップgに対応するとい
う関係から、搭載されているワイヤドットヘッド4から
印字媒体Pまでのヘッドギャップgが計算され、最終的
な印字媒体Pの厚さが判定され、ステップS200に進
む。
【0061】ステップS200〜S202は第3の実施
例のステップS76〜S78と同じであるため、その説
明を省略する。ところで、前記第1〜第7の実施例にお
いては、センサ回路10b(図1)内の増幅器54(図
9参照)の出力電圧VQ を微分回路55によって微分す
ることによりアーマチュア32の速度波形を得るととも
に、該速度波形をコンパレータ56の比較電圧(以下、
「スライスレベル」という。)でスライスすることによ
って印字時間Tを求めるようにしている。
【0062】ところが、ワイヤドットヘッド4の材料の
磁気的特性の変化や摩耗などによる構造の変化がある
と、磁気回路内の磁気抵抗値が変化し印字時間Tも変化
してしまう。図30は磁気回路内の磁束が変化した時の
アーマチュアの速度波形及び印字時間の状態を示すタイ
ムチャートである。
【0063】図において、I1 はヘッドコイル35b
(図5参照)に流れる電流波形、V1は磁束が変化する
前のアーマチュア32の速度波形、V2 は磁束が変化し
た後のアーマチュア32の速度波形、VREF はスライス
レベル、DTAは駆動電圧印加時間、T1 は磁束が変化
する前の印字時間、T2 は磁束が変化した後の印字時間
である。
【0064】図に示すように、磁気回路内の磁気抵抗値
が小さくなって磁束が少なくなると、アーマチュア32
の速度波形がV1 からV2 に変化し、印字時間TがT1
からT2 に変化して長くなる。図31は駆動電圧印加時
間が変化した時のアーマチュアの速度波形及び印字時間
の状態を示すタイムチャートである。
【0065】図において、I1 は駆動電圧印加時間DT
A(図30)が変化する前のヘッドコイル35b(図5
参照)に流れる電流波形、I2 は駆動電圧印加時間DT
Aが変化した後のヘッドコイル35bに流れる電流波
形、V1 は駆動電圧印加時間DTAが変化する前のアー
マチュア32の速度波形、V3 は駆動電圧印加時間DT
Aが変化した後のアーマチュア32の速度波形、VREF
はスライスレベル、T1は駆動電圧印加時間DTAが変
化する前の印字時間、T3 は駆動電圧印加時間DTAが
変化した後の印字時間である。
【0066】図に示すように、何らかの原因で駆動電圧
印加時間DTAが短くなると、印字時間TがT1 からT
3 に変化して長くなる。図32は印字媒体の硬さが変わ
った時のアーマチュアの速度波形及び印字時間の状態を
示すタイムチャートである。図において、I1 はヘッド
コイル35b(図5参照)に流れる電流波形、V1は印
字媒体P(図4参照)の硬さが変わる前のアーマチュア
32の速度波形、V 4 は印字媒体Pの硬さが変わった後
のアーマチュア32の速度波形、VREF はスライスレベ
ル、T1 は印字媒体Pの硬さが変わる前の印字時間、T
4 は印字媒体Pの硬さが変わった後の印字時間である。
【0067】例えば、印字媒体Pが画用紙のように硬
く、プラテン25に巻き付かず浮き上がり、ワイヤドッ
トヘッド4の全面カバー31に密着した場合には、印字
ワイヤ30及びアーマチュア32の動作は印字開始時よ
り拘束を受けて、アーマチュア32の速度波形はV1
らV4 に変化し、それに伴い印字時間TがT1 からT4
に変化して長くなる。
【0068】ところで、ヘッドギャップg、アーマチュ
ア32の速度v及び印字時間Tは
【0069】
【数1】
【0070】の関係にあり、アーマチュア32の速度v
がほぼ一定である場合には g=T・v−α ……(2) α:定数 に近似することができる。ところが、前述したように印
字時間Tは磁気回路内の磁束、駆動電圧印加時間DT
A、印字媒体Pの硬さ等が変わるのに伴って変化してし
まうため、ヘッドギャップgと印字時間Tの関係は非線
形になってしまう。したがって、ヘッドギャップgを正
確に計算することができない。
【0071】そこで、印字後、アーマチュア32がコア
35aに吸引されて戻るまでの時間(以下、「戻り時
間」という。)を検出し、該戻り時間に基づいて印字媒
体Pの厚さを判定するとともに、ヘッドギャップgを計
算するようにした本発明の第8の実施例について説明す
る。図33は本発明の第8の実施例を示すワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法にお
けるタイムチャートである。
【0072】図において、I1 はヘッドコイル35b
(図5参照)に流れる電流波形、V1はアーマチュア3
2の速度波形、VREFRはアーマチュア32がコア35a
に戻る際の速度波形V1 に設けられたスライスレベル、
R は戻り時間である。この場合、戻り時間TR 中の速
度波形V1 は絶対値がほぼ一定であり、前記(1)式を
(2)式に近似することが可能となる。
【0073】すなわち、ワイヤドットヘッド4は図5に
おいて説明したように、印字時にはヘッドコイル35b
に通電し、永久磁石37が発生する磁束を打ち消す方向
の磁束を発生し、板ばね33に取り付けられたアーマチ
ュア34及び印字ワイヤ30を解放するようになってい
る。ところで、永久磁石37が発生する磁束による吸引
力FM と板ばね33が発生するばね力FS との関係は、
アーマチュア32がある一定距離だけ変位した場合、板
ばね33のばね定数や永久磁石37の磁界を調整するこ
とによって制御することが可能であり、アーマチュア3
2の速度vを吸引力FM 及びばね力FS の影響を受ける
ことなく比較的一定にすることができる。
【0074】また、印字ワイヤ30が印字媒体Pを介し
てプラテン25(図4参照)に衝突する際には、プラテ
ン25がゴムなどの反発係数の小さい材料で形成されて
いるため、印字媒体Pの厚さが変化しても衝突の際に印
字ワイヤ30が受ける反発力FR はほぼ一定となる。図
34は戻り速度の比較図である。
【0075】図において、V1 はゴム製のプラテン25
(図4参照)に印字媒体Pを介して印字ワイヤ30(図
5参照)を衝突させたときのアーマチュア32の速度波
形、VA は金属製のプラテン25に印字ワイヤ30を直
接衝突させたときのアーマチュア32の速度波形、VB
は金属製のプラテン25に印字媒体Pを介して印字ワイ
ヤ30を衝突させたときのアーマチュア32の速度波形
である。また、VB はゴム製のプラテン25に印字ワイ
ヤ30を直接衝突させたときのアーマチュア32の速度
波形でもある。
【0076】前記印字ワイヤ30をプラテン25に衝突
させると、反発力FR によって印字ワイヤ30は戻る。
この時、図に示すように、金属製のプラテン25に印字
ワイヤ30を直接衝突させるとアーマチュア32がコア
35aに吸引されて戻る時の戻り速度vA は高いが、前
記プラテン25と印字ワイヤ30間に厚い印字媒体Pを
介在させると戻り速度vB は低くなり、ゴム製のプラテ
ン25の場合の戻り速度v1 とほぼ同じになる。そし
て、印字媒体Pの厚さに応じて戻り速度はvA とvB
で変化し、戻り時間中のアーマチュア32の速度vに影
響を与えてしまう。
【0077】一方、ゴム製のプラテン25に印字ワイヤ
30を直接衝突させたときの戻り速度vB と印字媒体P
を介在させた時の戻り速度v1 はほぼ値が同じになる。
すなわち、ゴム製のプラテン25の場合、印字媒体Pの
厚さによって戻り速度が変わることはない。このよう
に、印字ワイヤ30は印字時の衝突によって吸引力
M 、ばね力FS及び反発力FR を受けるが、プラテン
25を反発係数の小さい材料で形成することによって、
アーマチュア32の速度vをほぼ一定とすることができ
る。
【0078】一方、印字時間Tは、前記吸引力FM 及び
ばね力FS のほかにヘッドコイル35bに供給された電
流が形成する磁気的な消磁力FC の影響を受ける。この
消磁力FC はヘッドコイル35bに流れる過渡電流によ
って形成されるため、過渡的な増加率に対応して非線形
的に変化する。しかも、消磁力FC がアーマチュア32
の速度vに対して与える影響は、吸引力FM 及びばね力
S が与える影響より大きい。したがって、アーマチュ
ア32と印字ワイヤ30の動作は非線形的なものにな
る。
【0079】また、戻り時間TR 中のアーマチュア32
の速度vは印字時間T中のアーマチュア32の速度vよ
り低いため、同じヘッドギャップgを移動するのに必要
な時間が長くなり、それだけ戻り時間TR の検出領域
(ダイナミックレンジ)が広くなり、検出精度が高くな
る。すなわち、プラテン25にゴムなどの反発係数の小
さい材料を使用しているため、アーマチュア32の速度
vはプラテン25に衝突した後低くなる。したがって、
戻り時間TR 中のアーマチュア32の速度vは衝突前よ
り低くなり、印字ワイヤ30がヘッドギャップgを移動
するのに必要な時間は印字時間Tより長くなる。
【0080】図35は印字媒体の厚さと印字時間及び戻
り時間の関係図である。図の横軸は印字媒体Pの厚さ、
縦軸は時間tである。図において、Tは印字時間、TR
は戻り時間である。図に示すように、印字媒体P(図4
参照)の厚さがαとβ間で変化すると、印字時間Tは範
囲TB 内で変化するのに対し、戻り時間TR は範囲TA
内で変化する。この場合、 TA >TB であるから、戻り時間TR の検出領域が広くなり、検出
精度が高くなる。
【0081】さらに、ワイヤドットヘッド4の磁気的特
性の変化や駆動電圧印加時間DTAの変化などの外乱が
戻り時間TR の検出に与える影響は小さく、印字媒体P
の厚さの計算結果を安定させることができる。すなわ
ち、前述したように、印字時間Tは吸引力FM 、ばね力
S 、反発力F R 及び消磁力FC の影響を受けるが、戻
り時間TR は吸引力FM 、ばね力FS 及び反発力FR
影響を受けるが消磁力FC の影響は受けない。
【0082】したがって、外乱による影響が小さくな
る。また、印字媒体Pをプラテン25に押し付けるまで
は印字媒体Pの浮きが印字時間Tに影響を与えるが、押
し付けた後は印字ワイヤ30がほぼ一定の反発力FR
戻るため、印字媒体Pの浮きが戻り時間TR に影響を与
えることはない。更に検出精度を高くするため、多少の
非線形性を有しても、印字時間T及び戻り時間TR を加
えた印字・戻り時間TT に基づいて印字媒体Pの厚さを
判定するとともに、ヘッドギャップgを計算することが
できる。
【0083】図36は印字媒体の厚さと印字時間、戻り
時間及び印字・戻り時間の関係図である。図の横軸は印
字媒体P(図4参照)の厚さ、縦軸は時間tである。図
において、Tは印字時間、TR は戻り時間、TT は印字
・戻り時間である。図に示すように、印字媒体Pの厚さ
がαとβ間で変化すると、印字時間Tは範囲TB 内で変
化し、戻り時間TR は範囲TA 内で変化するのに対し、
印字・戻り時間TT は範囲TA+B 内で変化する。該印字
・戻り時間TT は多少非線形的な変化を示すが、 TA+B >TA >TB であるから印字・戻り時間TT の検出領域が広くなり、
検出精度が高くなる。
【0084】なお、スライスレベルVREF を速度波形の
起点の値(0)よりもハイ側に設定することによって印
字媒体Pの浮きも検出することができる。図37は印字
媒体の硬さが変わった時のアーマチュアの速度波形及び
印字時間の状態を示すタイムチャートである。図におい
て、I1 はヘッドコイル35b(図5参照)に流れる電
流波形、V1は印字媒体P(図4参照)が変わる前のア
ーマチュア32の速度波形、V4 は印字媒体Pが硬くプ
ラテン25に巻き付かずに浮き上がった場合のアーマチ
ュア32の速度波形、VREF はスライスレベル、TS1
駆動電圧の印加を開始してから、アーマチュア32の速
度vが速度波形V1 とスライスレベルVREF が交差する
点の値になるまでの動作時間、TS2は駆動電圧の印加を
開始してから、アーマチュア32の速度vが速度波形V
4 とスライスレベルVREF が交差する点の値になるまで
の動作時間である。
【0085】したがって、動作時間TS1,TS2の差によ
って印字媒体Pの浮きを検出することができる。なお、
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明
の趣旨に基づいて種々変形することが可能であり、これ
らを本発明の範囲から排除するものではない。
【0086】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ワイヤドットインパクトプリンタ装置のヘッドギ
ャップ調整方法においては、ワイヤドットヘッドをあら
かじめ設定された基準ヘッドギャップの位置にセット
し、あらかじめ厚さが判明している基準の印字媒体に対
して、印字ワイヤの印字時間を検出するための印字パタ
ーンの印字を行い、前記基準の印字媒体に対して印字を
行うときの標準の印字時間を検出する。
【0087】次に、印字データからあらかじめ選択され
た試し印字ドットによって、印字の対象となる印字媒体
に対して試し印字が行われ、試し印字による印字時間が
検出される。そして、前記標準の印字時間及び試し印字
による印字時間に基づいて印字の対象となる印字媒体の
厚さが計算される。この場合、印字時間の差がヘッドギ
ャップの差に対応するという経験則が利用される。そし
て、前記印字の対象となる印字媒体の厚さに対応させて
ヘッドギャップを最適値にするためのワイヤドットヘッ
ドの移動量が計算され、該移動量だけワイヤドットヘッ
ドを移動させる。
【0088】したがって、ワイヤドットヘッドの特性に
対応するヘッドギャップの最適値を自動的に得ることが
でき、印字品位を向上させることができる。本発明の他
のワイヤドットインパクトプリンタ装置のヘッドギャッ
プ調整方法においては、前記基準の印字媒体に対して印
字を行うときの標準の印字時間を検出した後、印字の対
象となる印字媒体に対して1回目の試し印字及び2回目
の試し印字が行われる。すなわち、前記ワイヤドットヘ
ッドを、あらかじめ設定された1回目試し印字用ヘッド
ギャップの位置にセットし、印字の対象となる印字媒体
に対して1回目の試し印字を行い、1回目の試し印字に
よる印字時間を検出し、前記標準の印字時間及び1回目
の試し印字による印字時間に基づいて印字の対象となる
印字媒体の概略の厚さを計算する。
【0089】続いて、該印字の対象となる印字媒体の概
略の厚さに対応させて前記1回目試し印字用ヘッドギャ
ップより狭い2回目試し印字用ヘッドギャップを設定
し、前記ワイヤドットヘッドを2回目試し印字用ヘッド
ギャップの位置にセットし、印字の対象となる印字媒体
に対して2回目の試し印字を行い、2回目の試し印字に
よる印字時間を検出し、前記標準の印字時間及び2回目
の試し印字による印字時間に基づいて印字の対象となる
印字媒体のより正確な厚さを計算する。
【0090】そして、印字の対象となる印字媒体の厚さ
に対応させてヘッドギャップを最適値にするためのワイ
ヤドットヘッドの移動量を計算し、該移動量だけワイヤ
ドットヘッドを移動させる。このように、印字の対象と
なる印字媒体に対して1回目の試し印字を行う場合に、
1回目試し印字用ヘッドギャップが広く設定され、前記
印字の対象となる印字媒体に対して2回目の試し印字を
行う場合に、2回目試し印字用ヘッドギャップが狭く設
定されるので、印字時間の検出精度を高くすることがで
きる。
【0091】そして、1回目の試し印字を行う場合、設
定される1回目試し印字用ヘッドギャップは広いので印
字の対象となる印字媒体の表面が汚れることはない。ま
た、2回目の試し印字を行う場合、設定される2回目試
し印字用ヘッドギャップは狭いが、該2回目試し印字用
ヘッドギャップは印字の対象となる印字媒体の概略の厚
さに基づいて設定されるので、印字の対象となる印字媒
体の表面が汚れることがない。
【0092】本発明の更に他のワイヤドットインパクト
プリンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、あ
らかじめ厚さが判明している基準の印字媒体に対して、
印字ワイヤの印字時間を検出するための印字パターンの
印字を行い、前記基準の印字媒体に対して印字を行うと
きの標準の印字時間を検出し、該標準の印字時間の平均
値を計算してメモリに格納する。この場合、標準の印字
時間の平均値が標準的な印字時間としてメモリに格納さ
れる。そして、印字の対象となる印字媒体に対して試し
印字を行い、試し印字による印字時間を検出し、前記標
準の印字時間の平均値及び試し印字による印字時間に基
づいて印字の対象となる印字媒体の厚さを計算する。
【0093】本発明の更に他のワイヤドットインパクト
プリンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、さ
らに、試し印字によって検出された印字時間のうち、0
のもの、極めて長いもの等の異常なものを除去して印字
の対象となる印字媒体の厚さを計算する。この場合、検
出された印字時間のうち、0のもの、極めて長いもの等
の異常なものは除去されるので、ヘッドギャップの設定
を誤ることがない。本発明の更に他のワイヤドットイン
パクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法において
は、さらに、試し印字ドット数があらかじめ設定された
値以上の場合のみ印字の対象となる印字媒体の厚さを計
算する。この場合、試し印字ドット数があらかじめ設定
された値未満の場合にはヘッドギャップの判定が行われ
ないので、印字時間の検出精度が低くなることはない。
【0094】本発明の更に他のワイヤドットインパクト
プリンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、ア
ーマチュアの速度を検出し、該速度による速度波形、及
びあらかじめ設定されたスライスレベルによって、印字
ワイヤが印字の対象となる印字媒体に衝突してから前記
アーマチュアがコアに戻るまでの戻り時間を検出し、該
戻り時間に基づいて印字の対象となる印字媒体の厚さを
計算する。前記戻り時間は、磁気的特性の変化による影
響を受けないので、印字の対象となる印字媒体の厚さの
計算結果を安定させることができる。また、戻り時間の
検出領域が広くなるので、検出精度を高くすることがで
きる。
【0095】本発明の更に他のワイヤドットインパクト
プリンタ装置のヘッドギャップ調整方法においては、さ
らに、前記戻り時間を線形近似してヘッドギャップを算
出する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヘッドギャップ調整方法が適用される
ワイヤドットインパクトプリンタ装置のブロック図であ
る。
【図2】従来のワイヤドットインパクトプリンタ装置の
構成を示すブロック図である。
【図3】従来のワイヤドットインパクトプリンタ装置に
おけるギャップ変更手段の平面図である。
【図4】従来のワイヤドットインパクトプリンタ装置に
おけるギャップ変更手段の側面図である。
【図5】ワイヤドットヘッドの縦断面図である。
【図6】プリント基板の平面図である。
【図7】プリント基板の要部斜視図である。
【図8】センサ回路を示す図である。
【図9】センサ回路の原理説明図である。
【図10】センサ回路の動作波形図である。
【図11】センサ回路の入出力波形図である。
【図12】従来のワイヤドットインパクトプリンタ装置
のヘッドギャップ調整方法を示すフローチャートであ
る。
【図13】従来のワイヤドットインパクトプリンタ装置
のヘッドギャップ調整方法による印字例を示す図であ
る。
【図14】本発明の第1の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
すフローチャートである。
【図15】印字時間検出用の印字パターンを示す図であ
る。
【図16】本発明の第2の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
すフローチャートである。
【図17】本発明の第3の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第1のフローチャートである。
【図18】本発明の第3の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第2のフローチャートである。
【図19】本発明の第3の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第3のフローチャートである。
【図20】本発明の第4の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第1のフローチャートである。
【図21】本発明の第4の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第2のフローチャートである。
【図22】本発明の第4の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第3のフローチャートである。
【図23】本発明の第5の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第1のフローチャートである。
【図24】本発明の第5の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第2のフローチャートである。
【図25】本発明の第6の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第1のフローチャートである。
【図26】本発明の第6の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第2のフローチャートである。
【図27】本発明の第7の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第1のフローチャートである。
【図28】本発明の第7の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第2のフローチャートである。
【図29】本発明の第7の実施例におけるワイヤドット
インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法を示
す第3のフローチャートである。
【図30】磁気回路内の磁束が変化した時のアーマチュ
アの速度波形及び印字時間の状態を示すタイムチャート
である。
【図31】駆動電圧印加時間が変化した時のアーマチュ
アの速度波形及び印字時間の状態を示すタイムチャート
である。
【図32】印字媒体の硬さが変わった時のアーマチュア
の速度波形及び印字時間の状態を示すタイムチャートで
ある。
【図33】本発明の第8の実施例を示すワイヤドットイ
ンパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法におけ
るタイムチャートである。
【図34】戻り速度の比較図である。
【図35】印字媒体の厚さと印字時間及び戻り時間の関
係図である。
【図36】印字媒体の厚さと印字時間、戻り時間及び印
字・戻り時間の関係図である。
【図37】印字媒体の硬さが変わった時のアーマチュア
の速度波形及び印字時間の状態を示すタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
2d RAM 4 ワイヤドットヘッド 15 ギャップ変更手段 30 印字ワイヤ 32 アーマチュア g ヘッドギャップ gA 基準ヘッドギャップ gR 最適値 T,TP 印字時間 TPA 平均値 TR 戻り時間 TT 印字・戻り時間 P 印字媒体 VREF ,VREFR スライスレベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 登 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 石川 匡幸 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 小森 智裕 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 阿久津 直司 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 田沼 二郎 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 笠井 忠 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−216978(JP,A) 特開 昭64−17741(JP,A) 特開 昭59−2864(JP,A) 特開 昭64−53860(JP,A) 特開 平4−282261(JP,A) 特開 昭63−306069(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 25/308 B41J 11/20

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ワイヤドットヘッドをあらかじめ
    設定された基準ヘッドギャップの位置にセットし、 (b)あらかじめ厚さが判明している基準の印字媒体に
    対して、印字ワイヤの印字時間検出するための印字パ
    ターンの印字を行い、 (c)前記基準の印字媒体に対して印字を行うときの
    準の印字時間を検出し、 (d)印字の対象となる印字媒体に対して試し印字を行
    い、試し印字による印字時間を検出し、 (e)前記標準の印字時間及び試し印字による印字時間
    に基づいて印字の対象となる印字媒体の厚さを計算し、 (f)該印字の対象となる印字媒体の厚さに対応させ
    ヘッドギャップを最適値にするためのワイヤドットヘッ
    ドの移動量を計算し、 (g)該移動量だけワイヤドットヘッドを移動させるこ
    とを特徴とするワイヤドットインパクトプリンタ装置の
    ヘッドギャップ調整方法。
  2. 【請求項2】 (a)ワイヤドットヘッドをあらかじめ
    設定された基準ヘッドギャップの位置にセットし、 (b)あらかじめ厚さが判明している基準の印字媒体に
    対して、印字ワイヤの印字時間検出するための印字パ
    ターンの印字を行い、 (c)前記基準の印字媒体に対して印字を行うときの
    準の印字時間を検出し、 (d)前記ワイヤドットヘッドをあらかじめ設定された
    1回目試し印字用ヘッドギャップの位置にセットし、 (e)印字の対象となる印字媒体に対して1回目の試し
    印字を行い、1回目の試し印字による印字時間を検出
    し、 (f)前記標準の印字時間及び1回目の試し印字による
    印字時間に基づいて印字の対象となる印字媒体の概略の
    厚さを計算し、 (g)該印字の対象となる印字媒体の概略の厚さに対応
    させて前記1回目試し印字用ヘッドギャップより狭い2
    回目試し印字用ヘッドギャップを設定し、 (h)前記ワイヤドットヘッドを2回目試し印字用ヘッ
    ドギャップの位置にセットし、 (i)印字の対象となる印字媒体に対して2回目の試し
    印字を行い、2回目の試し印字による印字時間を検出
    し、 (j)前記標準の印字時間及び2回目の試し印字による
    印字時間に基づいて印字の対象となる印字媒体の厚さを
    計算し、 (k)該印字の対象となる印字媒体の厚さに対応させ
    ヘッドギャップを最適値にするためのワイヤドットヘッ
    ドの移動量を計算し、 (l)該移動量だけワイヤドットヘッドを移動させるこ
    とを特徴とするワイヤドットインパクトプリンタ装置の
    ヘッドギャップ調整方法。
  3. 【請求項3】 (a)ワイヤドットヘッドをあらかじめ
    設定された基準ヘッドギャップの位置にセットし、 (b)あらかじめ厚さが判明している基準の印字媒体に
    対して、印字ワイヤの印字時間検出するための印字パ
    ターンの印字を行い、 (c)前記基準の印字媒体に対して印字を行うときの
    準の印字時間を検出し、 (d)該標準の印字時間の平均値を計算してメモリに格
    納し、 (e)印字の対象となる印字媒体に対して試し印字を行
    い、試し印字による印字時間を検出し、 (f)前記標準の印字時間の平均値及び試し印字による
    印字時間に基づいて印字の対象となる印字媒体の厚さを
    計算し、 (g)該印字の対象となる印字媒体の厚さに対応させ
    ヘッドギャップを最適値にするためのワイヤドットヘッ
    ドの移動量を計算し、 (h)該移動量だけワイヤドットヘッドを移動させるこ
    とを特徴とするワイヤドットインパクトプリンタ装置の
    ヘッドギャップ調整方法。
  4. 【請求項4】 試し印字によって検出した印字時間のう
    ち、異常なものを除去して印字の対象となる印字媒体の
    厚さを計算する請求項1〜3のいずれか1項に記載のワ
    イヤドットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調
    整方法。
  5. 【請求項5】 試し印字ドット数があらかじめ設定され
    た値以上の場合のみ印字の対象となる印字媒体の厚さを
    計算する請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイヤド
    ットインパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方
    法。
  6. 【請求項6】 (a)アーマチュアの速度を検出し、 (b)速度による速度波形、及びあらかじめ設定され
    たスライスレベルによって印字ワイヤが印字の対象と
    なる印字媒体に衝突してから前記アーマチュアがコアに
    戻るまでの戻り時間を検出し、 (c)該戻り時間に基づいて印字の対象となる印字媒体
    の厚さを計算し、 (d)該印字の対象となる印字媒体の厚さに対応させ
    ヘッドギャップを最適値にするためのワイヤドットヘッ
    ドの移動量を計算し、 (e)該移動量だけワイヤドットヘッドを移動させるこ
    とを特徴とするワイヤドットインパクトプリンタ装置の
    ヘッドギャップ調整方法。
  7. 【請求項7】 前記ヘッドギャップは、前記戻り時間を
    線形近似して算出される請求項6に記載のワイヤドット
    インパクトプリンタ装置のヘッドギャップ調整方法。
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