JP2838533B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2838533B2 JP1085058A JP8505889A JP2838533B2 JP 2838533 B2 JP2838533 B2 JP 2838533B2 JP 1085058 A JP1085058 A JP 1085058A JP 8505889 A JP8505889 A JP 8505889A JP 2838533 B2 JP2838533 B2 JP 2838533B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関するもので、
詳しくは高感度、高画質の画像を得られるハロゲン化銀
写真感光材料に関するものである。
〔発明の背景〕
近時、ハロゲン化銀写真感光材料の処理時間は、フイ
ルム消費量の増加に伴いユーザーニーズに応えて、より
迅速化の方向にあって医療用感光材料もその例外ではな
い。
メーカーサイドとしては、感光材料自体のハロゲン組
成や現像液組成、処理条件などをより活性化するなどし
て、迅速処理化への努力がなされている。
しかしながら、処理の迅速化に付随して発生する問題
点のひとつに、得られる画像に汚染が発生することであ
る。特に処理時間が数10秒内になるとハロゲン化銀写真
感光材料中に添加されている例えば分光増感色素あるい
はイラジェーション及びハレーション防止染料、フィル
ター染料などの着色有機化合物が処理浴中で脱色分解し
たり、感光材料から溶出したりする時間が不足すること
である。
その結果として、処理後の銀画像にムラ状の色汚染を
残し、クリアーな画像が得られないばかりでなく、医療
用感光材料では誤診にもつながる重大な負効果を招くこ
とになる。
特に、高画質化を狙ってクロスオーバーカットに有効
な色素、染料類を多量使用したいというX線用感光材料
にとっての迅速処理化は、極めて大きな問題を抱える結
果となる。
このような障害に対して、従来より種々の提案がなさ
れており例えば色素、染料類を溶出しやすい構造にした
り、感光材料のバインダー成分即ちゼラチンを減量した
りするなど知られているが、最近の迅速処理では、これ
ら技術でも充分とはいえず迅速処理を進展する為には、
感光材料サイドからの抜本的な解決が強く望まれてい
た。
〔発明の目的〕
従って、本発明の第一の目的は、高い分光感度を得る
ために充分な量の分光増感色素を用いても、現像処理後
の画像に残色や色汚染の発生がないハロゲン化銀写真感
光材料を提供することである。
本発明の第二の目的は、高感度で、かつ鮮鋭性の優れ
た高画質な画像を得られるハロゲン化銀写真感光材料を
提供することである。
その他の目的は以下の明細から明らかとなる。
〔発明の構成〕
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、本発明の目的が
下記により達成されることを見いだし本発明を成すに至
った。
即ち、共存するハロゲン化銀粒子とはそのハロゲン化
銀組成を異にし、かつ結晶系においてブラバス格子を異
にするハロゲン化銀粒子、並びに銀塩水溶液及びハロゲ
ン化物水溶液を添加して、前記共存粒子を成長させる工
程を経て得られ、かつ脱塩時にpH3.0〜5.0で凝集沈降せ
しめられたハロゲン化銀粒子を含有する乳剤を有するこ
とを特徴とするハロゲン化銀黒白用写真感光材料によっ
て容易に達成される。
以下、本発明を詳しく説明する。
一般に、塩化銀、臭化銀及びその混晶或は75モル%ま
での沃化銀を含む沃臭化銀等のハロゲン化銀は、画心立
方格子をなし、また90モル%以上が沃化銀である沃臭化
銀は六方格子となることが知られている。
本発明で言うハロゲン化銀組成を異にし、かつブラバ
ス(Bravais)格子を異にするハロゲン化銀粒子には、
上記の2通りがあり、相対的に、共存するハロゲン化銀
粒子との2種の組合せがあるが、実用的な写真用乳剤で
の含有沃化銀は全ハロゲン化銀の90モル%以下の画心立
方であるので、共存するハロゲン化銀粒子には面心立方
粒子を選ぶことが好ましい。
またブラバス格子を異にする六方格子の粒子は格子変
換されて画心立方に組直されハロゲン化銀結晶中に再分
散される観測結果を与える。
本発明のAgX写真乳剤を得るに当たって、特開昭60−1
3853号公報記載の方法のようにコア/シェル型AgX乳剤
を種晶から出発して成長させる手段を用いることもで
き、この場合、粒子中心部にコアとは異なるハロゲン組
成穀層領域をもつことがあり得る。このような場合、種
晶のハロゲン化銀組成はAgBr,AgBrI,AgICl,AgBrCl,AgCl
等の任意の組成のものを用いうるが、AgI含有率が10モ
ル%以下のAgBrIまたは、AgBrが好ましい。また、この
場合、種晶の全ハロゲン化銀に占める割合は70%以下が
好ましく、50%以下が特に好ましい。
この種晶の粒子サイズの分布が広いほど、粒子成長後
の粒子サイズ分布も広くなる。従って、単分散乳剤を得
るためには、種晶の段階で粒子サイズ分布の狭いものを
用いるのが好ましい。
このようにしてえられた単分散乳剤は化学増感等の増
感処理を十分に施すことができ、きわめて高い感度が得
られ、しかも増感処理による軟調化も少なく、硬調とす
ることができる。
本発明において、格子変換をうける高沃化銀六方格子
粒子は、乳剤母液中種晶の存在に先じて或は後れて添加
してもよい。また添加方法は一括添加でも時間をかけて
ジェット添加に依ってもよい。更に銀塩水溶液、ハロゲ
ン化物水溶液とダブルジェット或はトリプルジェットに
拠って添加してもよい。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤粒子の内部相成長時の
pAg値としては、8.4以下が好ましく、さらに7以上8.4
以下が好ましい。また、内部相成長時のpH値としては、
9.8以上が好ましく、さらに10以上、11以下が好まし
い。
本発明に係る上記乳剤中のハロゲン化銀粒子の組成は
任意であり、例えば塩沃臭化銀、沃臭化銀等のハロゲン
化銀であればよい。
本発明に係る上記乳剤、あるいは必要に応じて本発明
に係る感光材料に用いる他の乳剤の基本的な製法は任意
であり、例えば酸性法、中性法、アンモニア法等のいず
れを用いてもよいがアンモニア法が好ましい。また可溶
性銀塩と可溶性ハロゲン化物を反応させる形式としては
片側混合法、同時混合法、それらの組合せなどのいずれ
を用いてもよい。粒子を銀イオン過剰の下において形成
させる方法(いわゆる逆混合法)を用いることもでき
る。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成
する母液中のpAgを一定に保つ方法、即ちいわゆるコン
トロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。
又、沃化銀を加えたトリプルジェット法も好ましい。
前述の如くこの方法によると、結晶形が規則的で粒子
サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤が得られる。
尚、本発明においては、別々に形成した2種以上のハ
ロゲン化銀乳剤を混合して用いてもよい。
又種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。
ハロゲン化銀粒子形成または物理熟成の過程におい
て、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩またはその錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄
塩または鉄錯塩などを共存させてもよい。
ハロゲン化銀粒子の形成時に、粒子の成長をコントロ
ールするためにハロゲン化銀溶剤として例えばアンモニ
ア、チオエーテル化合物、チオン化合物などを用いても
よい。
乳剤を得るに当たっては、種々の化合物、例えば結晶
制御剤、安定剤、増感色素等をハロゲン化銀沈澱生成過
程で存在せしめることによって、ハロゲン化銀粒子の性
質をコントロールできる。
次に本発明でいう脱塩工程について説明する。
一般に、ハロゲン化銀写真乳剤は、ゼラチン水溶液中
での可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物の複分解などの手
段によるハロゲン化銀粒子の形成、物理熟成、及び脱
塩、更に化学増感の各工程を経て調製されるのが通例で
ある。
脱塩工程では、凝析剤の添加、静置、デカンテーショ
ンという一連の操作を少なくとも1回、通常はこれを数
回くり返し、その後一般に後ゼラチン(後述)を加えて
分散し、それが終了した後に化学増感過程に入るが、本
発明でいう脱塩工程は、沈澱形成乃至は物理熟成後、化
学増感に入る前(少なくとも後ゼラチン添加工程は入
る)までを称する。
脱塩の手段には種々のものがあり、例えば古くから知
られているゼラチンをゲル化させて行うヌーデル水洗法
があり、また多価アニオンより成る無機塩類(例えば硫
酸ナトリウムなどの硫酸塩)、アニオン性界面活性剤、
アニオン性ポリマー、(例えばポリスチレンスルホン
酸)、あるいはゼラチン誘導体(例えば脂肪族アシル化
ゼラチン、芳香族アシル化ゼラチン、芳香族カルバモイ
ル化ゼラチンなど)を利用した凝析法(フロキュレーシ
ョン)を用いる方法がある。
好ましい脱塩手段は、凝析剤として硫酸塩(MgSO4,Na
2SO4その他)を用いるか、またはアニオン性ポリマー
(特開昭35−16086号等に記載のようなポリスチレンス
ルホン酸系ポリマーや、特開昭62−32445号公報に記載
の側鎖にカルボン酸を有するビニルポリマーなど)を用
いるものである。
ゼラチン類、特にアミノ基が置換されたものは、pHに
より凝集を起こすことが知られており、この作用を脱塩
に利用できる。このpHはゼラチンの種類及び雰囲気によ
り異なるが、ゼラチンの等電位点付近すなわちpH1〜5
のものが一般的である。
本発明の脱塩pHは、ゼラチンの等電位点のpHによら
ず、pH3.0〜5.0が好ましく、他のゼラチン凝集剤を併用
することも好ましい。特に本発明のpH域で凝集しやすい
凝集ゼラチン剤を用いるのは効果的である。
本発明に用いる凝集ゼラチン剤は、ゼラチン分子のア
ミノ基の50%以上を置換した変性ゼラチンが有利に用い
られる。ゼラチンのアミノ基に対する置換例は米国特許
2,691,582号、同2,614,928号、同2,525,753号に記載が
ある。
有用な置換基としては、 (1) アルキルアシル、アリールアシル、アセチル及
び置換、無置換のベンゾイル等のアシル基 (2) アルキルカルバモイル、アリールカルバモイル
等のカルバモイル基、 (3) アルキルスルホニル、アリールスルホニル等の
スルホニル基、 (4) アルキルチオカルバモイル、アリールチオカル
バモイル等のチオカルバモイル基、 (5) 炭素数1〜18個の直鎖、分岐のアルキル基、 (6) 置換、無置換のフェニル、ナフチル及びピリジ
ル、フリル等の芳香族複素環等のアリール基、 が挙げられる。
就中、好しい凝集ゼラチン剤はアシル基(−COR′)
カルバモイル基 によるものである。
前記R1は置換、無置換の脂肪族基(例えば炭素数1〜
18個のアルキル基、アリル基)、アリール基又はアラル
キル基(例えばフェネチル基)であり、R2は水素原子、
脂肪族基、アリール基、アラルキル基である。特に好ま
しいものはR1がアリール基、R2が水素原子の場合であ
る。
以下に凝集ゼラチン剤の具体例をアミノ基置換基によ
って例示する。
:例示凝集ゼラチン剤(アミノ基置換基): 脱塩に使用する凝集ゼラチン剤の添加量は、特に制限
はないが脱塩時に保護膠質として含まれているゼラチン
の0.3〜10倍量(重量)が適当であり、特に好ましくは
1〜5倍量(重量)である。
本発明に用いられる凝集剤としては、例えば下記一般
式〔I〕で表される高分子凝集剤が挙げられる。
一般式〔I〕 式中のR1,R2はそれぞれ同じか又は異なってもよい炭
素数1〜8のアルキル基を表す。
Z,Yはそれぞれ式−COOM基、−COOR3基又は− を表す。
Mは水素原子、アルカリ金属原子又はアンモニウム基
を表し、R3は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基を
表す。
R4,R5は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリ
ール基でR4とR5は互いに結合して複素環を形成してもよ
い。nは10〜104の整数を表す。
上記一般式〔I〕に於て、R1,R2のアルキル基とは炭
素数1〜8のもので、より好ましくは1〜5の例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基
などが挙げられる。
これらのアルキル基は置換基を有していてもよい。R3
は炭素数1〜20のアルキル基で、好ましくは炭素数1〜
12の例えばメチル基、エチル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘプチル基、オクチル基、ドデシル基などでこれら
のアルキル基は置換可能な置換基を有していてもよい。
アリール基としては例えばフェニル基を表す。R4,R5
は、R3と同義のアルキル基を表し、R4とR5が互いに結合
して形成する複素環としては、例えばピリジル基、モル
ホリノ基、イミダゾール基などである。
以下に一般式〔I〕で表わされる高分子化合物の具体
例を示す。
上記化合物は、高分子凝集剤とて知られたもので、市
販品としても容易に入手可能なものである。
前記一般式〔I〕で表される高分子凝集剤は分子量と
して103〜106好ましくは3×103〜2×105であり、添加
量は乳剤に含まれているゼラチンに対し重量比で1/50〜
1/4好ましくは1/40〜1/10である。
本発明の実施態様においては、これらの高分子凝集剤
を添加した後pHを調整してAgX乳剤を凝析せしめる。凝
析を行わせるpHとしては、3.0以上5.0以下である。
pH調整に用いる酸には特に制限はないが、酢酸、くえ
ん酸、サルチル酸等の有機酸、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸
等の無機酸が好ましく用いられる。高分子凝集剤に併用
して重金属イオン例えばマグネシユウムイオン、カドミ
ウムイオン、鉛イオン、ジルコニウムイオン等を添加し
てもよい。
脱塩は1回でも数回繰返してもかまわない。数回繰返
す場合、脱塩の度に高分子凝集剤を添加してもよいが、
最初に高分子凝集剤を添加しただけでもよい。
本発明に係る乳剤は、物理熟成または化学熟成前後の
工程において、各種の写真用添加剤を用いることができ
る。公知の添加剤としては、例えばリサーチ・デイスク
ロージャーNo−17643(1978年12月)および同No−18716
(1979年11月)に記載された化合物が挙げられる。
これら二つのリサーチ・デイスクロージャーに示され
ている化合物種類と記載箇所を次表に掲載した。
本発明に係る感光材料は、前述のRD−17643の29頁xx
項またはRD−18716の651頁左欄に記載された通常の方法
によって現像処理することができる。
本発明に係る感光材料に用いることのできる支持体と
しては、例えば前述のRD−17643の28頁およびRD−18716
の647頁左欄に記載されているものが挙げられる。適当
な支持体としては、プラスチックフィルム、紙などでこ
れら支持体の表面は一般に、塗布層の接着をよくするた
めに、下塗層を設けたり、コロナ放電、紫外線照射など
を施してもよい。そして、このように処理された支持体
上の片面あるいは両面に本発明に係る乳剤を塗布するこ
とができる。
本発明は、ハロゲン化銀写真感光材料のすべてに適用
可能であるが、特に高感度の黒白用感光材料に適してい
る。
医療用X線ラジオグラフィーに本発明を適用する場
合、例えば透過性放射線曝射によって近紫外光ないし可
視光を発生する蛍光体を主成分とする蛍光増感紙が用い
られる。
これを本発明の乳剤を両面塗布してなる感光材料両面
に密着し露光することが望ましい。
ここで言う透過性放射線とは、高エネルギーの電磁波
であって、X線及びガンマー線を意味する。
また蛍光増感紙とは、例えばタングステン酸カルシウ
ムを主とした蛍光成分とする増感紙、或はテルビウムで
活性化された稀土類化合物を主成分とする蛍光増感紙な
どをいう。
〔実施例〕
次に実施例によって本発明を具体的に説明する。な
お、本発明は、該実施例に限定されるものではない。
実施例−1 A.乳剤の調製 (イ) 種晶No.1の調製 先ず以下のA〜Eの溶液を準備した。
反応釜にA液を加え60℃に保温し、他の液は59℃で添
加した。この際、B液とD液をコントロールダブルジェ
ット法で30分間かけて添加し、そしてC液とE液をコン
トロールダブルジェット法で105分間かけて加えた。撹
拌は800rpmで行った。
流速は粒子の成長に伴い、ハロゲン化銀粒子の総表面
積に比例して増加せしめ、添加液の流入の際、新しい成
長核が発生せず、かついわゆるオストワルド熟成を起こ
さず、粒径分布の広がらない流速で添加した。
得られた乳剤を脱塩後、調整することによって、沃化
銀2モル%粒径0.3μmの14面体単分散種晶No.1を得
た。
EmA−1の調製 40℃に保った2wt%のゼラチン水溶液中に、前記種晶
乳剤を全銀量の7.87%分散し、次いでアンモニアを反応
母液に0.8N分加え、酢酸によりpH=9.8にし、又アンモ
ニア性AgNO3(1N)溶液にて、pAg=7.3に調整した。
pH及びpAgを一定に保ちつつ、1Nのアンモニア性AgNO3
溶液と、KBr(0.6N),KI(0.4N)を含む、ハロゲン化物
水溶液をダブルジェット法で、30分かけて添加し、AgBr
I殻層を形成せしめた。
(工程I) 次に酢酸及びKBr水溶液を用い、pH=9.0pAg=9.0に調
整した。
次いで3Nのアンモニア性AgNO3水溶液とKBr水溶液を用
い、成長後粒径の90%にあたるところまで成長させた。
このとき、pHは8.20まで、pAgは8.5まで徐々に変化させ
た。(工程II) 次に3.5NのKBr水溶液を加え、pAg=11とし、pH=8.0
まで徐々に下げながら3Nアンモニア性AgNO3水溶液と、K
Brを加え成長せしめ平均粒径0.70μm AgI 2.2モル%を
含む丸味を帯びた14面体のAgBrI乳剤を得た。(工程II
I) 得られた乳剤に、下記の分光増感色素,を重量比
で200:1の水溶液とし、表1に示すよう添加し、45℃で2
5分間撹拌して充分に吸着せしめた。
次に下記に示す方法で脱塩を行った。なお、脱塩時の
pHは表1に示した。
混合終了した反応液を、40℃にして、ナフタレンスル
ホン酸ナトリウムとホルマリンの縮合物と硫酸マグネシ
ュウムMgSO4をそれぞれ、15g/AgX 1モル、60g/AgX 1モ
ル加え、3分間撹拌した。その後静置し、デカンテーシ
ョンにより過剰な塩を除去した。その後、40℃の純水、
2.1/AgX 1モルを加え、分散させた後、MgSO4を30g/Ag
X 1モル加え、3分間撹拌した後、静置し、デカンテー
ションを行った。
次に再度40℃の純水を、2.1/モルAgXを加え、分散
させてからMgSO4を30g/モルAgX加えて3分間撹拌した。
次いで静置し、デカンテーションを行った。
その後、ゼラチン25.5g/モルAgXを添加し、55℃に保
ち20分間をかけて再分散し乳剤Em−1を得た。
EmA−2〜3の調製 まず、EmA−1と同様の方法で、混合を終了した。次
に脱塩工程時にMgSO4添加時のpHを酢酸で表1に示す値
に調製し、純水を加えた後のpHを5.5になるようKOHで調
製した。又、ゼラチン溶液添加分散後のpHは6.0に調整
した。
EmB−1の調製 40℃に保った2wt%のゼラチン水溶液に、前記種晶乳
剤を全銀量の7.87%分散した。次いでアンモニアを反応
母液に0.8N分加え、酢酸によりpH=9.8にし、又アンモ
ニア性AgNO3(1N)溶液にて、pAg=7.3に調整した。
pH及びpAgを一定に保ちつつ、1Nアンモニア性AgNO3
液、後述するAgI乳剤(Em−C)及び1N KBr水溶液をト
リプルジェットで10分間かけて添加した。AgNO3水溶液
とAgI乳剤の添加速度比は、銀に換算して3:2になるよう
に添加し、KBr水溶液はpAgを一定に保つ流量とした。
(工程−I) 次に酢酸及びKBr水溶液を用い、pH=9.0pAg=9.0に調
整した。
次いで3Nのアンモニア性AgNO3水溶液とKBr水溶液を用
い、成長後粒径の90%にあたるところまで成長させた。
この時、pHは8.20まで、pAgは8.5まで徐々に変化させ
た。(工程−II) 次に3.5NのKBr水溶液を加え、pAg=11とし、pH=8.0
まで徐々に下げながら3Nアンモニア性AgNO3水溶液と、K
Brを加え成長させ平均粒径0.70μm AgI 2.2モル%を含
むEmA−1と同様の粒子形状であるAgBrI乳剤を得た。
(工程III) 分光増感色素の添加及びその後の脱塩法もEmA−1と
全く同様の方法で行いEmB−1を得た。
Em.Cの調製 沃化銀乳剤の調製 40℃に保った2wt%のゼラチン水溶液をアンモニアと
酢酸でpH9.5に調整した0.5Nのアンモニア性硝酸銀水溶
液と0.5NのKI水溶液を用いてダブルジェット法にて混合
し沃化銀乳剤を得た。
次いでEmA−1と同様の方法で脱塩してからゼラチン
水溶液を加え、分散後冷却した。得られた粒子は平均粒
径0.31μmの八面体粒子であった。
EmB−2〜B−12の調製 EmB−1の調製において、増感色素の添加量及び脱塩
時における凝集の際のpHを表1に示す値にして、それぞ
れEmB−2〜B−12を得た。
EmD−1,2,3,4の調製 混合終了まではEmB−1と同様の方法で行い脱塩を下
記の方法で行った。
混合終了した反応液に凝集ゼラチン剤として、例示G
−8の(90%置換体)を、27g/モルAgX添加し、3分間
撹拌した。その後酢酸を添加しpHを4.0にし静置しデカ
ンテーションを行った。その後、40℃の純水、2.1/
モルAgXを加えた後、KOHでpHを5.8にし、5分間撹拌し
た。その後、酢酸を加えpH4.0にし静置、デカンテーシ
ョンした。
次いで再度40℃の純水2.1/モルAgXを加えてから、
KOHでpHを5.8にし、5分間撹拌する。その後、硝酸でpH
4.3にし、静置後、デカンテーションした。
その後、ゼラチン14g/モルAgXとKOHを加え、pHを5.8
にして再分散を行い、EmD−1を得た。(乳剤に含まれ
るゼラチン総量はA−1の方法と同じで28g/モルAgXで
あった。) EmD−2,3及び4は、添加する色素量と脱塩時のpHを表
1に示した値で行い、それぞれ乳剤を得た。
このようにして得られた乳剤のそれぞれには、チオシ
アン酸ナトリウム、塩化金酸およびハイポを加えて、そ
れぞれの最高感度が得られる条件で化学熟成を行ってか
ら4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイ
ンデンをハロゲン化銀1モル当たり2×10-2モル添加し
て乳剤を安定化した。
B.テスト試料の作成 上記(A)で調製したハロゲン化銀乳剤に、更に添加
剤として、ハロゲン化銀1モル当り、t−ブチル−カテ
コール400mg、ポリビニルピロリドン(分子量10,000)
1.0g、スチレン−無水マレイン酸共重合体2.5g、ポリエ
チレンアクリレート(分子量250,000)2.5g、トリメチ
ルロールプロパン10g、ジエチレングリコール5g、ニト
ロフェニル−トリフェニルフォスフォニウムクロライド
50mg、1,3−ジヒドロキシベンゼン−4−スルホン酸ア
ンモニウム4g、2−メルカプトベンズイミダゾール−5
−スルホン酸ソーダ15mg、2−メルカプトベンズチアゾ
ール10mg、 等を加えて乳剤とし、また、保護層添加剤として下記の
化合物をゼラチン1g当たりの量で加えた。
即ち、 平均粒径7μmのポリメチル メタクリレートからなるマツト剤 7mg 平均粒径0.013μmのコロイダルシリカ 70mg ホルムアルデヒド 9mg グリオキザール 6mg 2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン
ナトリウム塩 4mg 等を加えたゼラチン水溶液を保護層として、下引済みの
ポリエステルフィルム支持体の両面に、コーティングス
ピード150m/minで同時塗布し、2分30秒で乾燥して試料
を得た。なお、塗布銀量は両面で6.5g/m2、保護層のゼ
ラチン塗布量は両面で2.6g/m2、乳剤層のゼラチン塗布
量は両面で4.8g/m2であった。
写真性能の評価 作成した試料をKS−1型センシトメーター〔コニカ
(株)製〕を用い、JIS法にもとづき白光でウエッジ露
光したのち、自動現像機SRX−501〔コニカ株)製〕でX
レイ自動現像機用現像液XD−XR、定着液XF−SR〔いずれ
もコニカ(株)製〕で45秒モードで処理を行い写真特性
の評価を行った。
なお、表中の感度は試料No.1の感度を100として相対
感度で示した。
残色性の評価 試料を露光しないでそのまま現像処理して得られたピ
ースの色汚染を目視で評価した。
◎ 全く色残りがない。
○ 5枚重ねると残色あるも1枚では分からない。
△ よく見ると1枚でも分かるが僅かである。
× 一目見てピンク色に着色しているのが分かる。
MTFの評価 MTFの測定は、次のように行った。常法に従いKO−250
スクリーン(コニカ(株)製)を用い、水ファントーム
(10cm)を介して、スリット像を撮影した。露光は、濃
度が1.0になるようX線露光した。現像処理後、30μm
×500μmのアパーチャーで濃度読み取りを行った。
表の値は空間周波数が、2.0サイクル/mmのものを掲げ
た。
表中、数値が大きいほどMTFが優れることを表す。
表1から明らかなように、本発明によれば残色性が少
なく、かつ高感度で高鮮鋭性の画像が得られることが分
かる。
特に、ゼラチン誘導体を用いて脱塩した場合の残色性
は、顕著に少なく本発明の効果が著しかった。
〔発明の効果〕 本発明により、写真用色素による残色性が少なく、か
つ鮮鋭性の優れた画像が得られるがハロゲン化銀写真感
光材料を得られた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共存するハロゲン化銀粒子とはそのハロゲ
    ン化銀組成を異にし、かつ結晶系においてブラスバ格子
    を異にするハロゲン化銀粒子、並びに銀塩水溶液及びハ
    ロゲン化物水溶液を添加して、前記共存粒子を成長させ
    る工程を経て得られ、かつ脱塩時にpH3.0〜5.0で凝集沈
    降せしめられたハロゲン化銀粒子を含有する乳剤を有す
    ることを特徴とするハロゲン化銀黒白用写真感光材料。
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