JP2834226B2 - プロピレンブロック共重合体の製造法 - Google Patents

プロピレンブロック共重合体の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 <技術分野> 本発明は、高剛性かつ高衝撃強度で流動性の良いプロ
ピレンブロック共重合体を、実質的に溶媒を使用しない
条件下で、しかも高活性で重合する方法に関するもので
ある。
<先行技術> 結晶性ポリプロピレンは、剛性および耐熱性に優れた
特性を有する反面、耐衝撃強度、特に低温における耐衝
撃強度が、弱いという問題があった。
この点を改良する方法として、プロピレンとエチレン
またはその他のオレフィンを段階的に重合させてブロッ
ク共重合体を生成させる方法はすでに公知である(特公
昭43−11230号、特公昭44−16668号、特公昭44−20621
号、特公昭49−24593号、特公昭49−30264号、特開昭48
−25781号、特開昭50−115296号、特開昭53−35789号、
特開昭54−110072号公報など)。
しかしながら、プロピレンとエチレンを二段もしくは
多段で重合させた場合は、耐衝撃性が改良される反面、
生成物は共重合部分を含むため、低結晶性の重合体が大
量に副生するという問題が生ずる。特に、ブロック共重
合体の衝撃強度を向上させるためにゴム状共重合体の生
成割合を増加させるという一般的手法には、ゴム状共重
合体の生成に伴って重合体粒子の粘着性が増大する傾向
がある。その結果、重合体粒子間の付着、装置内壁への
付着などを起こして、安定な長期連続運転が困難となる
ことが多い。特に、溶媒を使用しない場合、たとえば気
相重合においては、重合体粒子粘着による流動性の悪化
は運転操作上きわめて大きな問題である。したがって、
ゴム状共重合体の生成割合を増加させたときの重合体粒
子粘着を防止して運転安定性を増加させることのできる
技術の開発が望まれている。
〔発明の概要〕
<要 旨> 本発明者らは、前述の問題点を解決すべく鋭意研究の
結果、特定の触媒を使用することにより前述の問題点を
解決して本発明に到達した。
すなわち、本発明によるプロピレンブロック共重合体
の製造法は、下記の触媒成分(A)および(B)の組合
せからなる触媒を使用して、実質的に溶媒の不存在下の
条件で、下記の重合工程(1)および(2)を実施し
て、プロピレンのゴム状共重合体(20℃キシレン可溶
分)の含量が10〜70重量パーセントであるプロピレンブ
ロック共重合体を得ること、を特徴とするものである。
触 媒 成分(A) 下記の成分(i)、(ii)および(iii)の接触生成
物。
成分(i):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを
必須成分として含有するチーグラー型触媒用固体成分で
あって、各成分の接触後において少なくとも一度は機械
的粉砕処理に付した成分、 成分(ii): 一般式 (ただし、R1は分岐鎖状炭化水素残基を、R2はR1と同一
かもしくは異なる炭化水素残基を、R3は炭化水素残基
を、nは1≦n≦3の数をそれぞれ示す)で表されるケ
イ素化合物、 成分(iii): 有機アルミニウム化合物、 成分(B) 有機アルミニウム化合物。
重合工程 (1) プロピレンまたはプロピレン/エチレン混合物
を一段あるいは多段に重合させて、プロピレン単独重合
体またはエチレン含量7重量%以下のプロピレン・エチ
レン共重合体を形成させる工程(ただし、この工程での
重合量は、全重合量の10〜90重量%に相当する量であ
る)。
(2) プロピレン/エチレン混合物を一段あるいは多
段に重合させて、プロピレン/エチレンの重合比(重量
比)が90/10〜10/90の割合であるプロピレン・エチレン
共重合体を得る工程(ただし、この工程での重合量は、
全重合量の90〜10重量%に相当する量である)。
<効 果> 本発明による触媒で実質的に溶媒を使用しない方法で
プロピレンブロック共重合体を製造することにより、高
活性で、すなわち触媒当り高収率で、しかも高剛性、高
衝撃強度のプロピレンブロック共重合体を安定して製造
することができる。
また、本発明によれば、ゴム状重合体の重量が多くな
った場合(たとえば60重量パーセント)にも、重合体粒
子の粘着性が少なく、従来問題とされていた運転操作上
のトラブルを解決することができる。
さらにまた、本発明の触媒で重合を行なうと、ゴム成
分重合時(本発明では、重合工程(2))の触媒生活が
高いことがあげられる。
従来知られている多くの触媒系では、ゴム成分重合時
に触媒活性が低下することが多く問題になることが多い
が、本発明の触媒系では上記のような問題がなく、工業
生産上もきわめて有利である。
さらに、本発明の触媒を使用した場合の効果として、
ポリマー重合体の性状がよいことが挙げられる。例えば
ポリマー嵩比重について考えると、本発明では0.45g/cc
以上にすることも可能である。
〔発明の具体的説明〕
〔I〕触 媒 本発明による触媒は、下記の成分(A)および(B)
の組合せからなる。ここで「組合せからなる」というこ
とは、挙示の成分(すなわち(A)および(B))のみ
の組合せ物の外に、合日的的な補助成分との組合せ物を
も意味するものである。
成分(A) 本発明の成分(A)は、成分(i)〜成分(iii)の
接触生成物である。ここで「接触生成物」ということ
は、挙示の成分(すなわち、(i)〜(iii))のみの
接触生成物の外に、合目的的な補助成分をも含んだ接触
による産物をも意味するものである。そのような補助成
分としては、エチレン性不飽和化合物がある(詳細後
記)。
成分(i) 成分(i)は、チタン、マグネシウムおよびハロゲン
を必須成分として含有するチーグラー型触媒用固体成分
であって、各成分の接触後において少なくとも一度は機
械的な粉砕処理に付した成分である。ここで「必須成分
として含有する」ということは、挙示の三成分の外に合
目的的な他元素を含んでいてもよいこと、これらの元素
はそれぞれ合目的的な任意の化合物として存在してもよ
いこと、ならびにこれら元素は相互に結合したものとし
て存在してもよいこと、を示すものである。
チタン、マグネシウムおよびハロゲンを含むチーグラ
ー触媒成分そのものは公知のものである。本発明では、
このような固体成分としては公知のものが使用できる。
例えば、本発明では、特開昭53−45688号、同54−3894
号、同54−31092号、同54−39483号、同54−94591号、
同54−118484号、同54−131589号、同55−75411号、同5
5−90510号、同55−90511号、同55−127405号、同55−1
47507号、同55−155003号、同56−18609号、同56−7000
5号、同56−72001号、同56−86905号、同56−90807号、
同56−155206号、同57−3803号、同57−34103号、同57
−92007号、同57−121003号、同58−5309号、同58−531
0号、同58−5311号、同58−8706号、同58−27732号、同
58−32604号、同58−32605号、同58−67703号、同58−1
17206号、同58−127708号、同58−183708号、同58−183
709号、同59−149905号、同59−149906号各公報等に記
載のものが使用される。
本発明において使用されるマグネシウム源となるマグ
ネシウム化合物としては、マグネシウムハライド、ジア
ルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシウムハライ
ド、マグネシウムオキシハライド、ジアルキルマグネシ
ウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マグネ
シウムのカルボン酸塩等があげられる。これらのマグネ
シウム化合物の中でもマグネシウムハライドが好まし
い。
また、チタン源となるチタン化合物は、一般式Ti(OR
44-nxn(ここでR4は炭化水素残基であり、好ましくは
炭素数1〜10程度のものであり、Xはハロゲンを示し、
nは0≦n≦4の数を示す。)で表わされる化合物があ
げられる。具体例としては、TiCl4、TiBr4、 Ti(OC2H5)Cl3、 Ti(OC2H52Cl2、 Ti(OC2H53Cl、 Ti(O−iC3H7)Cl3、 Ti(O−nC4H9)Cl3、 Ti(O−nC4H92Cl2 Ti(OC2H5)Br3、 Ti(OC2H5)(OC4H92Cl、 Ti(O−nC4H93Cl、 Ti(O−C6H5)Cl3、 Ti(O−iC4H92Cl2、 Ti(OC5H11)Cl3、 Ti(OC6H13)Cl3、 Ti(OC2H5、 Ti(O−nC3H7、 Ti(O−nC4H9、 Ti(O−iC4H9、 Ti(O−nC6H13、 Ti(O−nC8H17、 Ti〔OCH2CH(C2H5)C4H9 等がある。
また、TiX′(ここで、X′はハロゲンを示す)に
後述する電子供与体を反応させた分子化合物を用いるこ
ともできる。そのような分子化合物の具体例としては、 TiCl4・CH3COC2H5、 TiCl4・CH3CO2C2H5、 TiCl4・C6H5NO2、 TiCl4・CH3COCl、 TiCl4・C6H5COCl、 TiCl4・C6H5CO2C2H5、 TiCl4・ClCOC2H5、 TiCl4・C4H4O等があげられる。
これらのチタン化合物の中でも好ましいものは、 TiCl4、Ti(OEt)、 Ti(OBu)、Ti(OBu)Cl3等である。
また、一般式Ti(OR53-nXn(ここで、R5は炭化水素
残基、好ましくは炭素数1〜10程度のもの、であり、X
はハロゲンを示し、nは0<n≦3の数を示す)で表わ
される化合物も用いることができる。そのような化合物
の具体例としては、TiCl3、TiBr3、Ti(OCH3)Cl2、Ti
(C2H5)Cl2等があげられる。
さらに、ジシクロペンタジエニルジクロロチタニウ
ム、ジシクロペンタジエニルジメチルチタニウム、ビス
インデニルジクロロチタニウム等のチタノセン化合物の
使用も可能である。
ハロゲン源としては、上述のマグネシウム及び(又
は)チタンのハロゲン化合物から供給されるのが普通で
あるが、他のハロゲン源、たとえばアルミニウムのハロ
ゲン化物やケイ素のハロゲン化物、リンのハロゲン化物
といった公知のハロゲン化剤、から供給することもでき
る。
触媒成分中に含まれるハロゲンはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素又はこれらの混合物であってよく、特に塩素
が好ましい。
本発明に用いる固体成分は、上記必須成分の他にSiCl
4、CH3SiCl3等のケイ素化合物、メチルハイドロジェン
ポリシロキサン等のポリマーケイ素化合物、Al(OiC
3H7、AlCl3、AlBr3、Al(OC2H5、Al(OCH32C
l等のアルミニウム化合物およびB(OCH3、B(OC2
H5、B(OC6H5等のホウ素化合物等の他成分の
使用も可能であり、これらがケイ素、アルミニウム及び
ホウ素等の成分として固体成分中に残存することは差支
えない。
更に、この固体成分を製造する場合に、電子供与体を
内部ドナーとして使用することもできる。
この固体成分の製造に利用できる電子供与体(内部ド
ナー)としては、アルコール類、フェノール類、ケトン
類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸又は無機酸類
のエステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類の
ような含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリ
ル、イソシアネートのような含窒素電子供与体などを例
示することができる。
より具体的には、(イ)メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノー
ル、ドデカノール、オクタデシルアルコール、ベンジル
アルコール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコ
ール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1
ないし18のアルコール類、(ロ)フェノール、クレゾー
ル、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノ
ール、クミルフェノール、ノニルフェノール、ナフトー
ルなどのアルキル基を有してよい炭素数6ないし25のフ
ェノール類、(ハ)アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノ
ンなどの炭素数3ないし15のケトン類、(ニ)アセトア
ルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデ
ヒドなどの炭素数2ないし15のアルデヒド類、(ホ)ギ
酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸
プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、酢酸セ
ロソルブ、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エ
チル、ステアリン酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロ
ル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチ
ル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチ
ル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチ
ル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息
香酸フェニル、安息香酸ベンジル、安息香酸セロソル
ブ、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸
アミン、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、アニ
ス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、γ−ブチ
ロラクトン、α−バレロラクトン、クマリン、フタリ
ド、炭酸エチレンなどの炭酸数2ないし20の有機酸エス
テル類、(ヘ)ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、フェニル
トリエトキシシランなどのケイ酸エステルのような無機
酸エステル類、(ト)アセチルクロリド、ベンゾイルク
ロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリド、塩化
フタロイル、イソ酸化フタロイルなどの炭素数2ないし
15の酸ハライド類、(チ)メチルエーテル、エチルエー
テル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミル
エーテル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニ
ルエーテルなどの炭素数2ないし20のエーテル類、
(リ)酢酸アミド、安息香酸アミド、トルイル酸アミド
などの酸アミド類、(ヌ)メチルアミン、エチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピペリジン、
トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピコリン、
テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類、(ル)
アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリルなどの
ニトリル類、などを挙げることができる。これら電子供
与体は、二種以上用いることができる。これらの中で好
ましいのは有機酸エステルおよび酸ハライドであり、特
に好ましいのはフタル酸エステル、酢酸セロソルブエス
テルおよびフタル酸ハライドである。
上記各成分の使用量は、本発明の効果が認められるか
ぎり任意のものでありうるが、一般的には、次の範囲内
が好ましい。
チタン化合物の使用量は、使用するマグネシウム化合
物の使用量に対してモル比で1×10-4〜1000の範囲内が
よく、好ましくは0.01〜10の範囲内である。ハロゲン源
としてそのための化合物を使用する場合は、その使用量
はチタン化合物および(または)マグネシウム化合物が
ハロゲンを含む、含まないにかかわらず、使用するマグ
ネシウムの使用量に対してモル比で1×10-2〜1000の範
囲内がよく、好ましくは0.1〜100の範囲内である。
ケイ素、アルミニウムおよびホウ素の使用量は、上記
のマグネシウム化合物の使用量に対してモル比で1×10
-3〜100の範囲内がよく、好ましくは0.01〜1の範囲内
である。
電子供与性化合物の使用するときの量は、上記のマグ
ネシウム化合物の使用量に対してモル比で1×10-3〜10
の範囲内がよく、好ましくは0.01〜5の範囲内である。
本発明で使用する成分(i)は、成分(i)を形成す
べき各成分の接触後おいて、その全部または一部に対し
て機械的な粉砕処理を加えたものである。ここでいう機
械的な粉砕処理は、本発明の効果が認められるかぎり任
意のものでありうるが、一般的には、次の方法によるも
のが好ましい。粉砕方法としては、回転ボールミル、振
動ミル、ジェットミル、ロッドミル等があげられる。一
般的には、不活性希釈剤の不存在下に粉砕を行なうのが
普通であるが、必要に応じて脂肪族または芳香族の炭化
水素の存在下に行なうこともできる。粉砕条件も任意で
あるが、温度は−50℃〜100℃、時間は10分間から100時
間程度が好ましい。
成分(i)は、上述のチタン源、マグネシウム源およ
びハロゲン源、更には必要により電子供与体等の他成分
を用いて、例えば以下の様な製造法により製造される。
(イ) ハロゲン化マグネシウムと必要に応じて電子供
与体とチタン含有化合物とを接触させ、その後に粉砕す
る方法。
(ロ) アルミナまたはマグネシアをハロゲン化リン化
合物で処理し、それにハロゲン化マグネシウム、電子供
与体、チタンハロゲン含有化合物を接触させ、その後に
粉砕する方法。
(ハ) ハロゲン化マグネシウムとチタンテトラアルコ
キシドおよび特定のポリマーケイ素化合物を接触させて
得られる固体成分に、チタンハロゲン化合物および(ま
たは)ケイ素のハロゲン化合物を接触させ、その後に粉
砕する方法。
このポリマーケイ素化合物としては、下式で示される
ものが適当である。
(ここで、Rは炭素数1〜10程度の炭化水素残基、nは
このポリマーケイ素化合物の粘度が1〜100センチスト
ークス程度となるような重合度を示す) これらのうちでは、メチルハイドロジエンポリシロキ
サン、エチルハイドロジエンポリシロキサン、フェニル
ハイドロジエンポリシロキサン、シクロヘキシルハイド
ロジエンポリシロキサン、1,3,5,7テトラメチルシクロ
テトラシロキサン、1,3,5,7,9ペンタメチルシクロペン
タシロキサン、等が好ましい。
(ニ) マグネシウム化合物をチタンテトラアルコキシ
ドおよび電子供与体で溶解させて、ハロゲン化剤または
チタンハロゲン化合物で析出させた固体成分を粉砕し、
これにチタン化合物を接触させる方法。
このようにして、チタン、マグネシウムおよびハロゲ
ンを必須成分として含有するチーグラー触媒用固体成分
(i)が得られる。
成分(ii) 成分(A)を製造するために使用する成分(ii)は、
一般式 (ただし、R1は分岐鎖状炭化水素残基を、R2はR1と同一
かもしくは異なる炭化水素残基を、R3は炭化水素残基
を、nは1≦n≦3の数をそれぞれ示す)で表わされる
ケイ素化合物である。成分(ii)が本式の化合物の複数
種の混合物であってもよいことはいうまでもない。
ここで、R1はケイ素原子に隣接する炭素原子から分岐
しているものが好ましい。その場合の分岐基は、アルキ
ル基、シクロアルキル基またはアリール基(たとえば、
フェニル基またはメチル置換フェニル基)であることが
好ましい。さらに好ましいR1は、ケイ素原子に隣接する
炭素原子、すなわちα−位炭素原子、が2級または3級
の炭素原子であるものである。とりわけ、ケイ素原子に
結合している炭素原子が3級のものが好ましい。R1の炭
素数は通常3〜20、好ましくは4〜10、である。
R2は、炭素数1〜20、好ましくは1〜10、の分岐また
は直鎖状の脂肪族炭化水素基であることがふつうであ
る。R3は脂肪族炭化水素基、好ましくは炭素数1〜4の
鎖状脂肪族炭化水素基、であることがふつうである。
成分(ii)のケイ素化合物の具体例は、下記の通りで
ある。
(CH33CSi(CH3)(OCH3、 (CH33CSi(CH(CH3)(OCH3、 (CH33CSi(CH3)(OC2H5、 (C2H53CSi(CH3)(OCH3、 (CH3)(C2H5)CHSi(CH3)(OCH3、 ((CH32CHCH22Si(OCH3、 (C2H5)(CH32CSi(CH3)(OCH3、 (C2H5)(CH32CSi(CH3)(OC2H5、 (CH33CSi(OCH3、 (CH33CSi(OC2H5、 (C2H53CSi(OC2H5、 (CH3)(C2H5)CHSi(OCH3、 (C2H5)(CH32CSi(OCH3、 (C2H5)(CH32CSi(OC2H5 これらの中で好ましいのは、R1のα位の炭素が2級又
は3級で炭素数3〜20の分岐鎖状炭化水素残基、特にR1
のα位の炭素が3級であって炭素数4〜10の分岐鎖状炭
化水素残基、を有するケイ素化合物である。
成分(iii) チーグラー型触媒用固体触媒成分を構成すべき成分
(iii)は、有機アルミニウム化合物である。
有機アルミニウム化合物であるからこの化合物は少な
くとも一つの有機基−アルミニウム結合を持つ。その場
合の有機基としては、炭素数1〜10程度、好ましくは1
〜6程度、のヒドロカルビル基が代表的である。
原子価の少なくとも一つの有機基で充足されている有
機アルミニウム化合物のアルミニウムの残りの原子価
(もしそれがあれば)、は水素原子、ハロゲン原子、ヒ
ドロカルビルオキシ基(ヒドロカルビル基は、炭素数1
〜10程度、好ましくは1〜6程度)、あるいは酵素原子
を介した当該アルミニウム(具体的には、メチルアルモ
キサンの場合の その他で充足される。
このような有機アルミニウム化合物の具体例を挙げれ
ば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリn−ヘキシルア
ルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエチル
アルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、エチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムジクロリド、メチルアルミノキサン等の有機アル
ミニウム化合物があげられる。有機アルミニウム化合物
のさらなる具体例は、成分(B)として後記する有機ア
ルミニウム化合物の例示の中に見出すことができる。
固体触媒成分(A)の調製 成分(i)〜(iii)の接触方法および使用量は効果
が認められる限り任意のものでありうるが、一般的に
は、次の条件が好ましい。
成分(i)と成分(ii)の量比は、成分(i)を構成
するチタン成分に対する成分(ii)のケイ素の原子比
(ケイ素/チタン)で0.01〜1000の範囲内がよく、好ま
しくは0.1〜100の範囲である。成分(iii)の成分
(i)に対する量比は、有機金属化合物の金属原子比
(金属/チタン)で0.01〜100、好ましくは、0.1〜30、
の範囲である。
成分(i)〜(iii)の接触順序および接触回数は、
特に制限はないが、例えば次のような方法があげられ
る。
(イ) 成分(i)→成分(ii)→成分(iii) (ロ) 成分(i)→成分(iii)→成分(ii) (ハ) 成分(i)→{成分(ii)+成分(iii)}→
{成分(ii)+成分(iii)} (ニ) {成分(ii)+成分(iii)}→成分(i) (ホ) 成分(i)、(ii)および(iii)を同時に接
触させる方法 (ヘ) (イ)〜(ニ)の方法において、各工程の間に
洗浄工程を行なう方法 接触温度は、−50〜200℃程度、好ましくは0〜100℃
程度、である。接触方法としては、回転ボールミル、振
動ミル、ジェットミル、媒体撹拌粉砕機などによる機械
的方法、不活性希釈剤の存在下に、撹拌により接触させ
る方法などがあげられる。このとき使用する不活性希釈
剤としては、脂肪族または芳香族の炭化水素およびハロ
炭化水素、ポリシロサン等があげられる。これらの接触
に際し、本発明の効果を損なわない限りにおいては、成
分(i)〜(iii)以外のその他の成分、たとえばメチ
ルハイドロジェンポリシロキサン、ホウ酸エチル、アル
ミニウムトリイソプロポキシド、三塩化アルミニウム、
四塩化ケイ素、四価のチタン化合物、三価のチタン化合
物等を共存させることも可能である。
本発明の成分(A)の調製時には任意成分として、オ
レフィンやジエン化合物等のエチレン性不飽和化合物を
使用することも可能である。そのようなエチレン性不飽
和化合物の具体例としては、エチレン、プロピレン、1
−ブテン、2−ブデン、イソブチレン、1−ペンテン、
2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−
1−ブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセ
ン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテン、2−メチル−2−ペ
ンテン、3−メチル−2−ペンテン、4−メチル−2−
ペンテン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−
1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、2,3−ジメチ
ル−2−ブテン、1−ヘプテン、1−オクテン、2−オ
クテン、3−オクテン、4−オクテン、1−ノネン、1
−デセン、1−ウンデセン、1−ドデカン、1−トリデ
カン、1−テトラデカン、1−ペンタデカン、1−ヘキ
サデカン、1−ヘプタデカン、1−オクタデカン、1−
ノナデカン、スチレン、α−メチル−スチレンジビニル
ベンゼン、1,2−ブタジエン、イソプレン、ヘキサジエ
ン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,3−ペ
ンタジエン、1,4−ペンタジエン、2,3−ペンタジエン、
2,6−オクタジエン、cis−2,trans4−ヘキサジエン、tr
ans2,trans4−ヘキサジエン、1,2−ヘプタジエン、1,4
−ヘプタジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエ
ン、2,4−ヘプタジエン、ジシクロペンタジエン、1,3−
シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、シク
ロペンタジエン、1,3−シクロヘプタジエン、1,3−ブタ
ジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル
−1,4−ヘキサジエン、1,9−デカジエン、1,13−テトラ
デカジエン等があげられる。これらは、必要に応じて有
機アルミニウム化合物と共に成分(A)と接触させれば
重合することがふつうであり、従ってそのようにして製
造した成分(A)は所謂予備重合を終えたものというこ
とになる。
これらのエチレン性不飽和化合物は成分(A)調製時
に重合するものと考えられ、従ってその使用量は、これ
ら化合物の使用前の成分(A)に対し0.01〜100重量
倍、好ましくは0.1〜10重量倍、である。
成分(B) 成分(B)は、有機アルミニウム化合物である。
具体例としては、▲R6 3-n▼AlXnまたは、▲R7 3-m
Al(OR8(ここで、R6およびR7は同一または異って
もよい炭素数1〜20程度の炭化水素残基または水素原
子、R8は炭素数1〜20程度の炭化水素残基、Xはハロゲ
ン、nおよびmはそれぞれ0≦n≦3、0<m<3の数
である。)で表されるものがある。具体的には、(イ)
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウ
ム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウ
ム、などのトリアルキルアルミニウム、(ロ)ジエチル
アルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウ
ムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライ
ド、エチルアルミニウムジクロライドなどのアルキルア
ルミニウムハライド、(ハ)ジエチルアルミニウムハイ
ドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなど
のアルキルアルミニウムハイドライド、(ニ)ジエチル
アルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムフェノ
キシドなどのアルミニウムアルコキシド、などがあげら
れる。
これら(イ)〜(ニ)の有機アルミニウム化合物に他
の有機金属化合物、たとえば ▲R9 3-a▼Al(OR10)a (ここで、1≦a≦3R9およびR10は、同一または異なっ
てもよい炭素数1〜20程度の炭化水素残基である)で表
わされるアルキルアルミニウムアルコキシドを併用する
こともできる。たとえば、トリエチルアルミニウムとジ
エチルアルミニウムエトキシドの併用、ジエチルアルミ
ニウムモノクロライドとジエチルアルミニウムエトキシ
ドの併用、エチルアルミニウムジクロライドとエチルア
ルミニウムジエトキシドの併用、トリエチルアルミニウ
ムとジエチルアルミニウムエトキシドとジエチルアルミ
ニウムクロライドの併用があげられる。
成分(B)の使用量は、重量比で成分(B)/成分
(A)比が0.1〜1000、好ましくは1〜100、の範囲であ
る。
第三成分(任意成分) 本発明で使用する触媒は、成分(A)および(B)の
組合せからなるものである。ここで、「組合せからな
る」ということは、挙示の成分(すなわちAおよびB)
の外に合目的的な第三成分の共存を排除しないというこ
とを示すことであることは前記した通りである。
そのような合目的的な第三成分の代表例としては、ホ
ウ素アルコキシド化合物を挙げることができる。そのよ
うなホウ素化合物の具体例としては、 B(OCH3、B(OC2H5、 B(OC3H7、B(OiC3H7、 B(O−nC4H9、B(OC6H13、 B(OC6H5、B(OC6H4(CH3))、 B(OC2H5)Cl、B(OCH32Cl、 (C2H5)B(OC2H5、 B(C6H5)(OCH3、 B(OC4H9)Cl2など、があげられる。このホウ素化合物
の使用量は、成分(A)を構成するチタン成分に対する
モル比で0.1〜40の範囲内がよい。これらのホウ素アル
コキシド化合物は、重合時に添加することができる。
〔II〕重合工程 前記触媒成分の存在下に行なう本発明の重合工程は、
少なくとも工程(1)および工程(2)の二段階よりな
る。工程(1)および工程(2)はいずれを先に実施し
てもよいが、この順序((1)→(2))で実施するこ
とが工業的に有利である。両工程は、実質的に溶媒の不
存在下に実施する。いずれにしても、両工程は、ブロッ
ク共重合体製造の常法に従って、その前段工程の産物の
少なくとも一部の存在下に後段工程を実施する。
触媒の形成 前記触媒成分(A)および(B)を、一時にあるいは
段階的に、重合系内であるいは重合系外で接触させるこ
とによって、本発明での触媒が形成される。触媒は各工
程で追加してもよく、特に後段工程は成分(B)を追加
して実施することができる。
重合工程(1) 重合工程(1)は、プロピレン単独あるいはプロピレ
ン/エチレン混合物を前記触媒成分(A)、(B)を有
する重合系に供給して、一段あるいは多段に重合させ
て、プロピレン単独重合体またはエチレン含量7重量%
以下、好ましくは0.5重量%以下、のプロピレン・エチ
レン共重合体を、全重合量の10〜90重量%、好ましくは
20〜80重量%、に相当する量形成させる工程である。
重合工程(1)でプロピレン・エチレン共重合体中の
エチレン含量が7重量%を越えると、最終共重合体の嵩
密度が低下し、低結晶性重合体の副生量が大幅に増大す
る。また、重合割合が上記範囲の下限未満では、やはり
低結晶性重合体の副生量が増加する。
重合工程(1)での重合温度は30〜95℃、好ましくは
50〜85℃、程度であり、重合圧力は通常1〜50kg/cm2G
の範囲である。重合工程(1)においては、水素などの
分子量調節剤を用いてMFRを制御して、最終共重合体の
溶融時流動性を高めておくのが好ましい。
重合工程(2) 重合工程(2)は、プロピレン/エチレン混合物を一
段あるいは多段に重合させて、プロピレン/エチレンの
重合比(重量比)が90/10〜10/90、好ましくは70/30〜3
0/70、の割合であるプロピレンのゴム状共重合体を含む
プロピレン・エチレン共重合体を得る工程(ただし、こ
の工程での重合量は、全重合量の90〜10重量%、好まし
くは80〜20重量%、に相当する量である)である。
重合工程(2)では、他のコモノマーを共存させても
良い。例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−ペンテン−1等のα−オレフィンを用
いることができる。
重合工程(2)の重合温度は、30〜90℃、好ましくは
50〜80℃、程度である。重合圧力は、1〜50kg/cm2Gの
範囲が通常用いられる。
重合工程(1)から重合工程(2)に移る際に、プロ
ピレンガスまたはプロピレン/エチレン混合ガスと水素
ガスをパージして次の工程に移ることが好ましい。
重合工程(2)で分子量調節剤は、目的に応じて用い
ても用いなくても良い。
重合様式 本発明による共重合体の製造法は、回分式、連続式、
半回分式のいずれの方法によっても実施可能である。こ
のとき使用する単量体自身を媒質として重合を行なう方
法、媒質を使用せずにガス状の単量体中で重合を行なう
方法、さらにはこれらを組み合わせて重合を行なう方法
などがある。
好ましい重合様式は、媒質を使わずにガス状の単量体
中で重合を行なう方法、たとえば生成ポリマー粒子をモ
ノマー気流で流動させて流動床を形成させる方式あるい
は生成ポリマー粒子を撹拌機により反応槽において撹拌
する方式、である。
〔III〕生成プロピレンブロック共重合体 本発明に従って実質的に溶媒の不存在下に重合を行な
って製造すべきプロピレン共重合体は、プロピレンのゴ
ム状共重合体の含量が10〜70重量%、好ましくは20〜70
重量%、特に好ましくは35〜60重量%、のものである。
ここで「プロピレンのゴム状重合体」とは、20℃でのキ
シレン可溶分のことである。
本発明はプロピレンブロック共重合体の製造法であ
る。しかし、ここでいうブロック共重合体」は、必ずし
も理想的な姿のもの、すなわち工程(1)で生成したブ
ロックと工程(2)で生成したブロックとが一つの分子
鎖上に存在するもの、のみを意味するものではなく、慣
用されているところに従って各工程で生成したポリマー
の物理的混合物およびこれと上記の理想的なブロック共
重合体との間の各種の形態のポリマーを包含するもので
ある。
〔成分(A)の製造〕
充分に窒素置換したフラスコに脱水および脱酸素した
n−ヘプタン300ミリリットルを導入し、次いでMgCl2
0.2モル、Ti(O−nC4H9を0.4モル導入し、95℃で
2時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次
いでメチルヒドロポリシロキサン(20センチストークス
のもの)を30ミリリットル導入し、3時間反応させた。
生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
ついで、充分に窒素置換したフラスコに上記と同様に
精製したn−ヘプタンを100ミリリットル導入し、上記
で合成した固体成分をMg原子換算で0.1モル導入した。
ついでn−ヘプタン25ミリリットルにSiCl40.15モルを
混合して30℃、30分間でフラスコへ導入し、90℃で3時
間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。
ついで、n−ヘプタン25ミリリットルにフタル酸クロ
ライド、0.09モルを混合して、90℃、30分間でフラスコ
導入し、95℃で1時間反応させた。反応終了後、n−ヘ
プタンで洗浄した。次いで、SiCl415ミリリットルおよ
びヘプタン80ミリリットルを導入して、90℃で4時間反
応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄し
た。生成固体中のチタン含量は、1.68重量パーセントで
あった。次いで内容積370mlのステンレス鋼製ポットに1
5mmφのナイロン製ボールを見掛け体積で35%充填し、
上記で得た固体成分を窒素ガス雰囲気下で導入し、回転
ボールミルで8時間粉砕した。粉砕終了後、ドライボッ
クス内で粉砕物を取り出し、成分(i)とした。
充分に窒素置換したフラスコに充分に精製したn−ヘ
プタンを50ミリリットル導入し、次いで上記で得た成分
(i)を5グラム導入し、次いで成分(ii)のケイ素化
合物として(CH33CSi(CH3)(OCH3を1.2ミリリ
ットル導入し、次いで成分(iii)のトリエチルアルミ
ニウム3.0グラムを導入し、30℃で2時間接触終了後、
n−ヘプタンで充分に洗浄し、成分(A)とした。
〔プロピレンの共重合〕
特公昭61−33721号公報に開示されている方法で、内
容積13リットルの横型二軸気相重合槽を使用してプロピ
レンの共重合を行なった。
重合槽内を充分に精製した窒素で置換したあと、充分
に脱水および脱酸素したポリマー担体を400グラム添加
した。次いで成分(B)のトリエチルアルミニウム500
ミリグラムおよび前記で合成した成分(A)を80ミリグ
ラム導入した。第一段目の重合工程(1)では、水素を
1000ミリリットル導入した後、温度を75℃にして、プロ
ピレンを1.3グラム/分の定速で導入した。なお、重合
槽の撹拌回転数は、350r.p.mであった。重合温度を75℃
に維持し、3時間10分後、プロピレンの導入を停止し
た。
75℃で重合を継続し、重合圧力が1kg/cm2Gになった時
点で重合サンプルを一部採取した。
その後、H2を500ミリリットル添加して、重合工程
(2)を開始した。第二段重合は、プロピレンを0.59グ
ラム/分、エチレンを0.40g/分のそれぞれ定速で、70℃
で2時間15分導入した。プロピレンおよびエチレンの導
入を停止して、重合圧力が1kg/cm2Gになるまで残圧重合
した。重合終了後、パージをしてポリマーを取り出し
た。381グラムの重合体が得られた。生成ポリマーのMFR
は7.1g/10分であり、ポリマー嵩密度(B.D.)は0.42(g
/cc)であり、ポリマー落下速度は5.4秒であった。ゴム
状共重合体の重量は、34.5重量パーセントであった。
また、重合槽はポリマー付着が全くなく、中間サンプ
ルのMFRは17.1g/10分であった。
なお、ポリマー落下速度は、50グラムのポリマーが落
下するのに要する時間を意味する。
実施例2 〔成分(A)の製造〕 実施例1と全く同様にMgCl2とTi(O−nC4H9およ
びメチルヒドロポリシロキサンの反応を行ない、生成し
た固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
ついで、充分に窒素置換したフラスコに上記と同様に
精製したn−ヘプタンを50ミリリットル導入し、上記で
合成した固体成分をMg原子換算で0.1モル導入した。次
いでn−ヘプタン50ミリリットルにSiCl439ミリリット
ルを混合して30℃、30分間でフラスコへ導入し、90℃で
1時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄
し、固体成分を得た。次いで、実施例1と同様に前記固
体成分を回転ボールミルに導入し、粉砕時間を4時間に
変更した以外は、全く同様に粉砕し、成分(i)とし
た。
充分に窒素置換したフラスコに充分に精製したn−ヘ
プタンを50ミリリットル導入し、次いで上記で得た固体
成分を5グラム導入し、次いで成分(ii)のケイ素化合
物として(CH33CSi(CH3)(OCH3を2.4ミリリッ
トル導入し、次いで任意成分のSiCl4を5.8ミリリット
ル、更に成分(iii)のトリエチルアルミニウム6.0グラ
ムをそれぞれ導入し、20℃で2時間接触させた。接触終
了後、n−ヘプタンで充分に洗浄し、成分(A)とし
た。
〔プロピレンの共重合〕
実施例1の重合条件において、重合工程(1)の重合
時間を2時間56分とし、重合工程(2)の重合時間を2
時間33分に変更した以外は、全く同様に重合を行なっ
た。384グラムのポリマーが得られ、MFR=6.3g/10分、
ポリマーB.D.=0.41(g/cc)であり、ポリマー落下速度
=6.6秒であった。ゴム状共重合体の重量は、39.6重量
%であった。
実施例3 〔成分(A)の製造〕 実施例1と全く同様に成分(i)の製造を行ない、成
分(i)〜(iii)の接触も全く同様に行なった。次い
で1.5−ヘキサジエン2.5ミリリットルを添加して、30℃
で2時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄
して、触媒成分(A)とした。
〔プロピレンの共重合〕
実施例1の重合条件において、重合工程(1)の重合
時間を2時間14分、重合工程(2)の重合を3時間28分
に変更し、重合工程(2)の重合開始時にB(OCH3
を77ミリグラム添加した以外は、全く同様に重合を行な
った。381グラムのポリマーが得られ、MFR=7.3g/10
分、ポリマーB.D.=0.40(g/cc)であり、ポリマー落下
速度=6.8秒であった。ゴム状共重合体の重量は、55.2
重量%であった。
実施例4 〔成分(A)の製造〕 実施例2と同様に成分(i)の製造を行ない、成分
(i)〜(iii)の接触時、ジビニルベンゼン4.6ミリリ
ットルを添加した以外は、全く同様に接触を行ない、反
応終了後、n−ヘプタンで洗浄して、触媒成分(A)と
した。
〔プロピレンの共重合〕
実施例1の重合条件において、重合工程(1)の重合
時間を1時間58分、重合工程(2)の重合時間を3時間
49分に変更し、重合工程(2)の重合開始時にB(OC2H
5を55ミリグラム添加した以外は、全く同様に重合
を行なった。381グラムのポリマーが得られ、MFR=6.3g
/10分、ポリマーB.D.=0.39(g/cc)、ポリマー落下速
度=6.9秒であった。ゴム状共重合体の重量は、57.9重
量%であった。
比較例1 〔成分(A)の製造〕 実施例1の成分(A)の製造において、成分(i)を
ボールミルで粉砕しなかった以外は、全く同様に行なっ
た。
〔プロピレンの共重合〕
実施例−1と全く同様の条件で重合を行なった。377
グラムの重合体が得られ、MFR=7.8g/10分、ポリマーB.
D.=0.30(g/cc)、ポリマー落下速度=測定不可(流れ
ず)、ゴム状共重合体の重合は、34.3重量パーセントで
あった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、チーグラー触媒に関する本願発明の技術内容
の理解を助けるためのものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の触媒成分(A)および(B)の組合
    せからなる触媒を使用して、実質的に溶媒の不存在下の
    条件で、下記の重合工程(1)および(2)を実施し
    て、プロピレンのゴム状共重合体(20℃キシレン可溶
    分)の重量が10〜70重量パーセントであるプロピレンブ
    ロック共重合体を得ることを特徴とする、プロピレンブ
    ロック共重合体の製造法。 触 媒 成分(A) 下記の成分(i)、(ii)および(iii)の接触生成
    物。 成分(i):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを必
    須成分として含有するチーグラー型触媒用固体成分であ
    って、各成分の接触後において少なくとも一度は機械的
    粉砕処理に付した成分、 成分(ii): 一般式 (ただし、R1は分岐鎖状炭化水素残基を、R2はR1と同一
    かもしくは異なる炭化水素残基を、R3は炭化水素残基
    を、nは1≦n≦3の数をそれぞれ示す) で表わされるケイ素化合物、 成分(iii):有機アルミニウム化合物、 成分(B) 有機アルミニウム化合物。 重合工程 (1) プロピレンまたはプロピレン/エチレン混合物
    を一段あるいは多段に重合させて、プロピレン単独重合
    体またはエチレン含量7重量%以下のプロピレン・エチ
    レン共重合体を形成させる工程(ただし、この工程での
    重合量は、全重合量の10〜90重量%に相当する量であ
    る)。 (2) プロピレン/エチレン混合物を一段あるいは多
    段に重合させて、プロピレン/エチレンの重合比(重量
    比)が90/10〜10/90の割合であるプロピレン・エチレン
    共重合体を得る工程(ただし、この工程での重合量は、
    全重合量の90〜10重量%に相当する量である)。
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