JP2620328B2 - プロピレンブロック共重合体の製造法 - Google Patents

プロピレンブロック共重合体の製造法

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JP2620328B2 JP23606288A JP23606288A JP2620328B2 JP 2620328 B2 JP2620328 B2 JP 2620328B2 JP 23606288 A JP23606288 A JP 23606288A JP 23606288 A JP23606288 A JP 23606288A JP 2620328 B2 JP2620328 B2 JP 2620328B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 技術分野 本発明は、高剛性かつ高衝撃強度で流動性の良いプロ
ピレンブロック共重合体を、実質的に溶媒を使用しない
条件下で、しかも高活性で重合する方法に関するもので
ある。
先行技術 結晶性ポリプロピレンは、剛性、耐熱性に優れた特性
を有する反面、耐衝撃強度、特に低温における耐衝撃強
度、が弱いという問題があった。
この点を改良する方法として、プロピレンとエチレン
またはその他のオレフィンを段階的に重合させてブロッ
ク共重合体を生成させる方法はすでに公知である(特公
昭43−11230号、特公昭44−16668号、特公昭44−20621
号、特公昭49−24593号、特公昭49−30264号、特開昭48
−25781号、特開昭50−115296号、特開昭53−35789号、
特開昭54−110072号公報など)。
しかしながら、プロピレンとエチレンを二段もしくは
多段で重合させた場合は、耐衝撃性が改良される反面、
生成物は共重合部分を含むため、低結晶性の重合体が大
量に副生するという問題を生ずる。
そして、ブロック共重合体の衝撃強度を向上させるた
めに、ゴム状共重合体の生成割合を増加させることが一
般的に行なわれている。しかしながら、ゴム状共重合体
の増大にともなって重合体粒子の粘着性が増大する傾向
があり、重合体粒子間の付着、装置内壁への付着などが
生じて、ポリマー製造装置の安定な長期連続運転が困難
となることが多い。とくに、溶媒を使用しない重合、た
とえば気相重合、においては、重合体粒子粘着による流
動性の悪化は、運転操作上、きわめて大きな問題であ
る。したがって、ゴム状共重合体の生成割合が増加した
ときであっても、重合体粒子粘着を防止して、運転安定
性を向上させることのできる技術の開発が望まれてい
る。
〔発明の概要〕
要 旨 本発明者らは、前述の問題点を解決すべく鋭意研究の
結果、特定の触媒を使用することにより、前述の問題点
を解決できることを見出して本発明に到達した。
すなわち、本発明によるプロピレンブロック共重合体
の製造法は、実質的に溶媒に不存在下に、下記の重合工
程(1)を下記の触媒成分(A)〜(B)の組合せから
なる触媒の存在下に実施し、成分(A)中のチタンに対
するモル比が0.1〜40の下記の触媒成分(C)の追加存
在下に重合を継続して下記の重合工程(2)を実施し
て、ゴム状物(20℃キシレン可溶分)の重合割合が25〜
50重量パーセントであるプロピレンブロック共重合体を
製造すること、を特徴とするものである。
触媒 成分(A) 下記成分(i)〜(v)を接触させて得られた固体触
媒成分。
成分(i):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを必
須成分として含有する固体成分、 成分(ii):一般式 (ただし、R1およびR2は炭化水素残基であり、Xはハロ
ゲンであり、mおよびnはそれぞれ0≦m≦3および0
≦n≦3であって、しかも0≦m+n≦3である。)で
表わされるケイ素化合物、 成分(iii):一般式、Ti(OR34-aXa(ただし、R3
炭化水素残基であり、Xはハロゲンであり、aは0<a
≦4である)で表わされるチタン化合物および(また
は)一般式 (ここで、R4は水素または炭化水素残基であり、Xはハ
ロゲンであり、pは0≦p<4である)で表わされるケ
イ素化合物、 成分(iV):有機アルミニウム、 成分(V):炭素数4〜20のジエン化合物、 成分(B):有機アルミニウム化合物、 成分(C):B−OR5 (ただし、R5は炭化水素残基)結合を有するホウ素化合
物、 重合工程 (1) プロピレンまたはプロピレン/エチレン混合物
を一段あるいは多段に重合させて、プロピレン単独重合
体またはエチレン含量7重量%以下のプロピレン・エチ
レン共重合体を形成させる工程(ただし、この工程での
重合量は、全重合量の30〜70重量%に相当する量であ
る)。
(2) プロピレン/エチレン混合物を一段あるいは多
段に重合させて、プロピレン/エチレンの重合比(重量
比)が70/30〜30/70の割合であるプロピレンのゴム状共
重合体を形成させる工程(ただし、この工程での重合量
は、全重合量の30〜70重量%に相当する量である)。
効 果 本発明による触媒で実質的に溶媒を使用しない方法で
プロピレンブロック共重合体を製造することにより、高
活性で、しかも高剛性、高衝撃強度のプロピレンブロッ
ク共重合体を安定して製造することができる。
また、本発明によれば、ゴム状共重合体の重量が多く
なった場合(たとえば50重量パーセント以上)にも、重
合体粒子の粘着性が少なく、従来、問題とされていた運
転操作上のトラブルを解決することができる。
〔発明の具体的説明〕
〔触媒〕 本発明の触媒は、特定の成分(A)および成分(B)
ならびに最終的には成分(C)の組合せからなるもので
ある。ここで「組合せからなる」ということは、成分が
挙示のもの(すなわち、A、BおよびC)のみであると
いうことを意味するものではなく、合目的的な他の成分
の共存を排除しない。
成分(A) 本発明の触媒の成分(A)は、下記の成分(i)ない
し成分(v)を接触させて得られる固体触媒成分であ
る。ここで、「接触させて得られる」ということは対象
が挙示のもの(すなわち(i)〜(v))のみであると
いうことを意味するものではなく、合目的的な他の成分
の共存を排除しない。
成分(i) 成分(i)は、チタン、マグネシウムおよびハロゲン
を必須成分として含有する固体成分である。ここで「必
須成分として含有する」ということは、挙示の三成分の
外に合目的的な他元素を含んでいてもよいこと、これら
の元素はそれぞれが合目的的な任意の化合物として存在
してもよいこと、ならびにこれら元素は相互に結合した
ものとして存在してもよいこと、を示すものである。チ
タン、マグネシウムおよびハロゲンを含む固体成分はそ
のものは公知のものである。例えば、特開昭53−45688
号、同54〜3894号、同54−31092号、同54−39483号、同
54−94591号、同54−118484号、同54−131589号、同55
−75411号、同55−90510号、同55−90511号、同55−127
405号、同55−147507号、同55−155003号、同56−18609
号、同56−70005号、同56−72001号、同56−86905号、
同56−90807号、同56−155206号、同57−3803号、同57
−34103号、同57−92007号、同57−121003号、同58−53
09号、同58−5310号、同58−5311号、同58−8706号、同
58−27732号、同58−32604号、同58−32605号、同58−6
7703号、同58−117206号、同58−127708号、同58−1837
08号、同58−183709号、同59−149905号、同59−149906
号各公報等に記載のものが使用される。
本発明において使用されるマグネシウム源となるマグ
ネシウム化合物としては、マグネシウムハライド、ジア
ルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシウムハライ
ド、マグネシウムオキシハライド、ジアルキルマグネシ
ウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マグネ
シウムのカルボン酸塩等があげられる。これらのマグネ
シウム化合物の中でもマグネシウムハライドが好まし
い。
また、チタン源となるチタン化合物は、一般式Ti(OR
64-nXn(ここでR6は炭化水素残基であり、好ましくは
炭素数1〜10程度のものであり、Xはハロゲンを示し、
nは0≦n≦4の数を示す。)で表わされる化合物があ
げられる。具体例としては、TiCl4、TiBr4、Ti(OC
2H5)Cl3、 Ti(OC2H52Cl2、 Ti(OC2H53Cl、 Ti(O−iC3H7)Cl3、 Ti(O−nC4H9)Cl3、 Ti(O−nC4H92Cl2、 Ti(OC2H5)Br3、 Ti(OC2H5)(OC4H92Cl、 Ti(O−nC4H93Cl、 Ti(O−C6H5)Cl3、 Ti(O−iC4H92Cl2、 Ti(OC5H11)Cl3、 Ti(OC6H13)Cl3、 Ti(OC2H5、 Ti(O−nC3H7、 Ti(O−nC4H9、 Ti(O−iC4H9、 Ti(O−nC6H13、 Ti(O−nC8H17、 Ti〔OCH2CH(C2H5)C4H9などが挙げられる。
また、TiX′(ここではX′はハロゲンを示す)に
後述する電子供与体を反応させた分子化合物を用いるこ
ともできる。具体例としては、 TiCl4・CH3COC2H5、 TiCl4・CH3CO2C2H5、 TiCl4・C6H5NO2、 TiCl4・CH3COCl、 TiCl4・C6H5COCl、 TiCl4・C6H5CO2C2H5、 TiCl4・ClCOC2H5、 TiCl4・C4H4O等があげられる。
これらのチタン化合物の中でも好ましいものは、 TiCl4・Ti(OEt)、 Ti(OBu)、Ti(OBu)Cl3等である。
ハロゲン源としては、上述のマグネシウム及び/又は
チタンのハロゲン化合物から供給されるのが普通である
が、アルミニウムのハロゲン化物やケイ素のハロゲン化
物、リンのハロゲン化物といった公知のハロゲン化剤か
ら供給することもできる。
触媒成分中に含まれるハロゲンはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素又はこれらの混合物であってもよく、特に塩
素が好ましい。
本発明に用いる固体成分は、上記必須成分の他にSiCl
4、CH3SiCl3、メチルハイドロジェンポリシロキサン等
のケイ素化合物、 Al(OiC3H7、AlCl3、 AlBr3、Al(OC2H5、 Al(OCH32Cl等のアルミニウム化合物及びB(OCH3
、B(OC2H5、 B(OC6H5等のホウ素化合物等の他成分の使用も可
能であり、これらがケイ素、アルミニウム及びホウ素等
の成分として固体成分中に残存することは差支えない。
更に、この固体成分を製造する場合に、電子供与体を
内部ドナーとして使用して製造することもできる。
この固体成分の製造に利用できる電子供与体(内部ド
ナー)としては、アルコール類、フェノール類、ケトン
類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸又は無機酸類
のエステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類の
ような含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリ
ル、イソシアネートの如き含窒素電子供与体などを例示
することができる。
より具体的には、(イ)メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノー
ル、ドデカノール、オクタデシルアルコール、ベンジル
アルコール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコ
ール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1
ないし18のアルコール類、(ロ)フェノール、クレゾー
ル、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノ
ール、クミルフェノール、ノニルフェノール、ナフトー
ルなどのアルキル基を有してよい炭素数6ないし25のフ
ェノール類、(ハ)アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノ
ンなどの炭素数3ないし15のケトン類、(ニ)アセトア
ルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデ
ヒドなどの炭素数2ないし15のアルデヒド類、(ホ)ギ
酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸
プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピ
オン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、ステアリン
酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メ
タクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサン
カルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、
安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチ
ル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息
香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、
トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メ
チル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、フタ
ル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチ
ル、γ−ブチロラクトン、α−バレロラクトン、クマリ
ン、フタリド、炭酸エチレンなどの炭素数2ないし20の
有機酸エステル類、(ヘ)ケイ酸エチル、ケイ酸ブチ
ル、フェニルトリエトキシシランなどのケイ酸エステル
のような無機酸エステル類、(ト)アセチルクロリド、
ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸ク
ロリド、塩化フタロイル、イソ塩化フタロイルなどの炭
素数2ないし15の酸ハライド類、(チ)メチルエーテ
ル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエ
ーテル、アミルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソ
ール、ジフェニルエーテルなどの炭素数2ないし20のエ
ーテル類、(リ)酢酸アミド、安息香酸アミド、トルイ
ル酸アミドなどの酸アミド類、(ヌ)メチルアミン、エ
チルアミン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピペ
リジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピ
コリン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン
類、(ル)アセトニトリル、ベンゾニトリル、トリニト
リルなどのニトリル類、などを挙げることができる。こ
れら電子供与体は、二種以上用いることができる。これ
らの中で好ましいのは有機酸エステルおよび酸ハライド
であり、特に好ましいのはフタル酸エステルおよびフタ
ル酸ハライドである。
上記各成分の使用量は、本発明の効果が認められるか
ぎり任意のものでありうるが、一般的には、次の範囲内
が好ましい。
チタン化合物の使用量は、使用するマグネシウム化合
物の使用量に対してモル比で1×10-4〜1000、好ましく
は0.01〜10、の範囲内である。ハロゲン源としてそのた
めの化合物を使用する場合は、その使用量はチタン化合
物および(または)マグネシウム化合物がハロゲンを含
む、含まないにかかわらず、使用するマグネシウムの使
用量に対してモル比で1×10-2〜1000、好ましくは0.1
〜100、の範囲内である。
ケイ素、アルミウニウムおよびホウ素化合物の使用量
は、上記のマグネシウム化合物の使用量に対してモル比
で1×10-3〜100、好ましくは0.01〜1、の範囲内であ
る。
電子供与性化合物の使用量は、上記のマグネシウム化
合物の使用量に対してモル比で1×10-3〜10、好ましく
は0.01〜5、の範囲内である。
成分(i)を製造するための固体成分は、上述のチタ
ン源、マグネシウム源およびハロゲン源、更には必要に
より電子供与体等の他成分を用いて、例えば以下の様な
製造法により製造される。
(イ) ハロゲン化マグネシウムと必要に応じて電子供
与体とチタン含有化合物とを接触させる方法。
(ロ) アルミナまたはマグネシアをハロゲン化リン化
合物で処理し、それにハロゲン化マグネシウム、電子供
与体、チタンハロゲン含有化合物を接触させる方法。
(ハ) ハロゲン化マグネシウムとチタンテトラアルコ
キシドおよび特定のポリマーケイ素化合物を接触させて
得られる固体成分に、チタンハロゲン化合物および(ま
たは)ケイ素のハロゲン化合物を接触させる方法。
このポリマーケイ素化合物としては、下式で示される
ものが適当である。
(ここで、Rは炭素数1〜10程度の炭化水素残基、nは
このポリマーケイ素化合物の粘度が1〜100センチスト
ークス程度となるような重合度を示す) これらのうちでは、メチルハイドロジェンポリシロキ
サン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサ
ン、1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサ
ン、エチルハイドロジェンポリシロキサン、フェニルハ
イドロジェンポリシロキサン、シクロヘキシルハイドロ
ジェンポリシロキサンなどが好ましい。
(ニ) マグネシウム化合物をチタンテトラアルコキシ
ドおよび電子供与体で溶解させて、ハロゲン化剤または
チタンハロゲン化合物で析出させた固体成分に、チタン
化合物を接触させる方法。
(ホ) グリニャール試薬等の有機マグネシウム化合物
をハロゲン化剤、還元剤等と作用させた後、これに必要
に応じて電子供与体とチタン化合物を接触させる方法。
(ヘ) アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン化剤
および(または)チタン化合物を電子供与体の存在もし
くは不存在下に接触させる方法。
成分(ii) 成分(A)を製造するために使用する成分(ii)は一
般式R1 mXnSi(OR24-m-n(ただし、R1およびR2は炭化
水素残基であり、Xはハロゲンであり、mおよびnはそ
れぞれ0≦m≦3および0≦n≦3であって、しかも0
≦m+n≦3である)で表わされるケイ素化合物であ
る。R1およびR2は、それぞれ1〜20程度、好ましくは1
〜10、の炭化水素残基であることが好ましい。Xは、塩
素が少なくとも経済性からいって好ましい。
具体例としては、 (CH3)Si(OCH3、 (CH3)Si(OC2H5、 (C2H52Si(OCH3、 (n−C6H11)Si(OCH3、 (C2H5)Si(OC2H5、 (n−C10H21)Si(OC2H5、 (CH2=CH)Si(OCH3、 Cl(CH23Si(OCH3、 Si(OCH3、Si(OC2H53Cl、 (C2H52Si(OC2H5、 (C17H35)Si(OCH3、 Si(OC2H5、 (C6H5)Si(OCH3、 Si(OCH32Cl2、 (C6H52Si(OCH3、 (C6H5)(CH3)Si(OCH3、 (C6H5)Si(OC2H5、 (C6H52Si(OC2H5、 NC(CH22Si(OC2H5、 (C6H5)(CH3)Si(OC2H5、 (n−C3H7)Si(OC2H5、 (CH3)Si(OC3H7、 (C6H5)(CH2)Si(OC2H5 (CH33CSi(CH3)(OCH3、 (CH33CSi(HC(CH3)(OCH3、 (CH33CSi(CH3)(OC2H5、 (C2H53CSi(CH3)(OCH3、 (CH3)(C2H5)CH−Si(CH3)(OCH3、 ((CH32CHCH2)Si(OCH3、 C2H5C(CH32Si(CH3)(OCH3、 C2H5C(CH32Si(CH3)(OC2H5、 (CH33CSi(OCH3、 (CH33CSi(OC2H5、 (C2H53CSi(OC2H5、 (CH3)(C2H5)CHSi(OCH3 等があげられる。これらの中で好ましいのは、R1のα位
の炭素が2級又は3級で炭素数3〜20の分岐鎖状炭化水
素残基、特にR1のα位の炭素が3級であって炭素数4〜
10の分岐鎖状炭化水素残基、を有するケイ素化合物であ
る。
成分(iii) 成分(A)を製造するために使用される成分(iii)
は、チタン化合物および(または)ケイ素化合物であ
る。チタン化合物としては、一般式Ti(OR34-aXa(た
だし、R3は炭化水素残基、好ましくは炭素数1〜10程度
のもの、であり、Xはハロゲンであり、aは0<a≦4
である。)で表わされる化合物があげられる。
具体例としては、TiCl4、TiBr4、 Ti(OC2H5)Cl3、 Ti(OC2H5)Cl2、 Ti(OC2H53Cl、 Ti(O−iC3H7)Cl3、 Ti(O−nC4H9)Cl3、 Ti(O−nC4H92Cl2、 Ti(OC2H5)Br3、 Ti(OC2H5)(OC4H92Cl、 Ti(O−nC4H93Cl、 Ti(O−C6H5)Cl3、 Ti(O−iC4H92Cl2、 Ti(OC5H11)Cl3、 Ti(OC6H13)Cl3、等があげられる。
これらの中で好ましいものは、TiCl4、 Ti(OC2H5)Cl3、 Ti(OC4H9)Cl3、等である。
また、ケイ素化合物としては、下記の一般式▲R4 p
SiX4-p(ただし、R4は水素または炭化水素残基、好まし
くは、炭素数1〜10程度のもの、であり、Xはハロゲン
であり、pは0≦p<4の数である)で表わされる化合
物があげられる。
具体例としては、SiCl4、 CH3SiCl3、HSiCl3、 CH3HSiCl2、CH2=CHSiCl3、 CH3CHClSiCl3、C2H5SiCl3、(CH32SiCl2、 HSi(CH32Cl、C3H7SiCl3、 CH3(C2H5)SiCl2、SiBr4、 (CH33SiCl、 CH3(CH23SiCl3、 (C2H52SiCl2、 CH3(CH24SiCl3、 CH3(CH2(CH3)SiCl2、 (C6H5)SiCl3、 (C6H5)HSiCl2、 (シクロC6H11)SiCl3、 (CH2=CHCH)2SiCl2、 CH3(CH25SiCl3、 C6H5CH2SiCl3、 (C6H5)(CH3)SiCl2CH3(CH26SiCl3、 CH3(CH2(CH3)SiCl2、 (CH3)(CH27SiCl3、 CH3(CH2(CH3)SiCl2、 (CH3CH2CH23SiCl、 CH3(CH29SiCl3、 CH3(CH2(CH3)SiCl2、 (C6H52SiCl2、等があげられる。これらの中で好まし
いものは、SiCl4、 (CH3)SiCl3、(C2H5)SiCl3、等である。
成分(A)を製造するために使用する成分(iv)は、
有機アルミニウム化合物である。具体例としては、Al
(C2H5、 Al(iC4H9、Al(nC4H9、 Al(C5H13、Al(C8H17、 Al(C10H21、Al(C2H5)Cl、 Al(iC4H92Cl、Al(C2H52H、 Al(iC4H92H、Al(C2H5 (OC2H5)、等があげられる。
成分(V) 成分(A)を製造するために使用される成分(V)
は、炭素数4〜20、好ましくは6〜14、のジエン化合物
である。この様な成分(V)の具体例としては、1,2−
ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘ
キサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,3−ペンタジエン、
1,4−ペンタジエン、2,3−ペンタジエン、2,6−オクタ
ジエン、cis−2,trans−4ヘキサジエン、trans−2,tra
ns−4−ヘシサジエン、1,2−ヘプタジエン、1,4−ヘプ
タジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエン、2,
4−ヘプタジエン、ジシクロペンタジエン、1,3−シクロ
ヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、シクロペン
タジエン、1,3−メチル1,4ヘキサジエン、5−メチル,
1,4ヘキサジエン、1,9−デカジエン、1,13−テトラデカ
ジエン等をあげることができる。
成分(A)の製造 上述の成分(i)〜成分(v)の接触条件は、本発明
の効果が認められるかぎり任意のものでありうるが、一
般的には、次の条件が好ましい。接触温度は、−50〜20
0℃程度、好ましくは0〜100℃、である。接触方法とし
ては、回転ボールミル、振動ミル、ジェットミル、媒体
攪拌粉砕機などによる機械的な方法、不活性希釈剤の存
在下に、攪拌により接触させる方法などがあげられる。
このとき使用する不活性希釈剤としては、脂肪族または
芳香族の炭化水素およびハロ炭化水素、ポリシロキサン
等があげられる。
本発明の成分(A)を製造するときの成分(i)〜
(v)の接触順序は、本発明の効果が認められるかぎり
任意のものである。
このような接触状態の具体例としては、次のようなも
のがあげられる。
(イ) 成分(i)+成分(v)+{成分(ii)+成分
(iii)+成分(iv)} (ロ) 成分(i)+{成分(iii)+成分(iv)}+
成分(ii)+成分(v) (ハ) 成分(i)+成分(iii)+{成分(ii)+成
分(v)+成分iv)} (ニ) 成分(i)+成分(v)+成分(iii)+成分
(vi)+成分(ii) (ホ) 成分(i)+成分(iv)+成分(iii)+成分
(v)+成分(ii) (ヘ) 成分(i)+成分(iv)+成分(iii)+成分
(v)+成分(ii) (ト) 成分(i)+{成分(ii)+成分(iii)+成
分(iv)+成分(v)}+{成分(ii)+成分(iii)
+成分(iv)+成分(v)} 成分(i)〜成分(v)の量比は本発明の効果が認め
られるかぎり任意ものでありうるが、一般的には、次の
範囲内が好ましい。
成分(i)と成分(ii)の量比は、成分(i)を構成
するチタン成分に対する成分(ii)のケイ素の原子比
(ケイ素/チタン)で0.01〜1000、好ましくは0.1〜10
0、の範囲内である。
成分(iii)の使用量は、成分(i)を構成するチタ
ン成分に対する成分(iii)のチタンの原子比{チタン
(成分(iii)}/{チタン(成分(i))}で0.01〜1
00、好ましくは0.1〜20、の範囲内である。
成分(iv)の使用量は、成分(i)を構成するチタン
成分に対する成分(iv)のアルミニウムの原子比(アル
ミニウム/チタン)で0.01〜100、好ましくは0.1〜30、
の範囲内である。
成分(v)の使用量は、成分(i)を構成するチタン
成分に対するモル比で0.1〜100、好ましくは、1〜20、
の範囲内である。本発明に使用される触媒成分(A)
は、上述のようにして得られた固体成分をそのまま用い
ることもできるが、この固体成分を有機アルミニウム化
合物や有機亜鉛化合物等の有機金属化合物の存在下にオ
レフィン類と接触させて予備重合を行なったものとして
用いることもできる。
成分(B) 成分(B)は、有機アルミニウム化合物である。具体
例としては、R7 3-nAlXnまたは、 R8 3-mAl(OR9(ここでR7及びR8は同一または異なっ
てもよい炭素数1〜20程度の炭化水素残基または水素原
子、R9は炭化水素残基、Xはハロゲン、nおよびmはそ
れぞれ0≦n<3、0<m<3の数である。)で表わさ
れるものがある。具体的には、(イ)トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアル
ミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルア
ルミニウム、トリデシルアルミニウム、などのトリアル
キルアルミニウム、(ロ)ジエチルアルミニウムモノク
ロライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、
エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニ
ウムジクロライド、などのアルキルアルミニウムハライ
ド、(ハ)ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソ
ブチルアルミニウムハイドライド、(ニ)ジエチルアル
ミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムフェノキシ
ドなどのアルミニウムアルコキシドなどがあげられる。
これら(イ)〜(ハ)の有機アルミニウム化合物の他
の有機金属化合物、たとえば R10 3-aAl(OR11(ここで、1≦a≦3、R10およびR
11は同一または異なってもよい炭素数1〜20程度の炭化
水素残基である。)で表わされるアルキルアルミニウム
アルコキシドを併用することもできる。たとえば、トリ
エチルアルミニウムとジエチルアルミニウムエトキシド
の併用、ジエチルアルミニウムモノクロライドとジエチ
ルアルミニウムエトキシドとの併用、エチルアルミニウ
ムジクロライドとエチルアルミニウムジエトキシドとの
併用、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウム
エトキシドとジエチルアルミニウムクロライドとの併用
があげられる。
成分(B)の使用量は、重量比で成分(B)/成分
(A)が0.1〜1000、好ましくは1〜100、の範囲であ
る。
成分(C) 本発明で使用される成分(C)は、B−OR5結合を有
する化合物である。ここで、R5は、炭素数1〜20程度、
好ましくは炭素数1〜8程度、の脂肪族ないし芳香族の
炭化水素残基である。ホウ素の残りの原子価は、同一ま
たは異なるOR5基、アルキル基(C1〜C10程度が好まし
い)、ハロゲン(塩素が好ましい)、あるいはC6〜C10
程度の環状炭化水素残基によって充足されていることが
ふつうである。
この様な成分(C)の具体例としては、例えばB(OC
H3、B(OC2H5、 B(OC3H7、B(OiC3H7、 B(O−nC4H9、B(OC6H13、 B(OC6H5、B(OC6H4(CH3))、 B(OC2H5)Cl、B(OCH32Cl、 (C2H5)B(OC2H5、 B(C6H5)(OCH3、 B(OC4H9)Cl2、などがあげられる。
成分(C)の使用量は、成分(A)を構成するチタン
に対するモル比で0.1〜40、好ましくは1〜20、の範囲
外である。
重合工程 前記触媒成分の存在下に行なう本発明の重合工程は、
少なくとも工程(1)および工程(2)の二段階よりな
る。工程(1)および工程(2)はいずれを先に実施し
てもよいのであるが、成分(C)を追加するということ
からこの順序((1)→(2))で実施することが工業
的に有利である。
触媒の形成 前記触媒成分(A)および(B)(あるいは触媒成分
(A)、(B)および(C))を、一時にあるいは段階
的に、重合系内であるいは重合系外(成分(C)は重合
系内でということになる)で、接触させることによっ
て、本発明での触媒が形成される。
重合工程(1) 重合工程(1)は、プロピレン単独あるいはプロピレ
ン/エチレン混合物を前記触媒成分(A)および(B)
を有する重合系に供給して、一段あるいは多段に重合さ
せて、プロピレン単独重合体またはエチレン含量7重量
%以下、好ましくは0.5重量%以下、のプロピレン・エ
チレン共重合体を、全重量の30〜70重量%、好ましくは
50〜65重量%、に相当する量を形成させる工程である。
重合工程(1)でプロピレン・エチレン共重合体中の
エチレン含量が7重量%を越えると、最終共重合体の嵩
密度が低下し、低結晶性重合体の副生量が大幅に増大す
る。また、重合割合が上記範囲の下限未満では、やはり
低結晶性重合体の副生量が増加する。
重合工程(1)での重合温度は30〜95℃、好ましくは
50〜85℃、程度であり、重合圧力は通常1〜50kg/cm2G
の範囲である。重合工程(1)においては、水素などの
分子量調節剤を用いてMFRを制御して、最終共重合体の
溶融時流動性を高めておくのが好ましい。
重合工程(2) 重合工程(2)は、プロピレン/エチレン混合物を一
段あるいは、多段に重合させて、プロピレン/エチレン
の重合比(重量比)が70/30〜30/70の割合であるプロピ
レンのゴム状共重合体を形成させる工程(ただし、この
工程での重合量は、全重合量の30〜70重量%、好ましく
は35〜50重量%、に相当する量である)である。
この重合工程(2)では、他のコモノマーを共存させ
ても良い。たとえば、1−ブテン、1−ペンテン、1−
ヘキセン等のα−オレフィンを用いることができる。
重合工程(2)の重合温度は、30〜90℃、好ましくは
50〜80℃、程度である。重合圧力は、1〜50kg/cm2Gの
範囲が通常用いられる。
重合工程(1)から重合工程(2)に移る際に、プロ
ピレンガスまたはプロピレン/エチレン混合ガスと水素
ガスをパージして次の工程に移ることが好ましい。
重合工程(2)で分子量調節剤は、目的に応じて用い
ても用いなくても良い。
成分(C)ホウ素化合物の添加時期は、本発明の効果
が認められるかぎり、任意のものでありうるが、好まし
い添加時期は、重合工程(2)の開始時である。
重合様式 本発明による共重合体の製造法は、回分式、連続式、
半回分式のいずれの方法によっても実施可能である。こ
の際、使用する単量体自身を媒質として重合を行なう方
法、媒質を使用せずにガス状の単量体中で重合を行なう
方法、さらには、これらを組み合わせて重合を行なう方
法などがある。
〔実験例〕
実施例1 〔成分(A)の製造〕 充分に窒素置換したフラスコに脱水および脱酸素した
n−ヘプタン200ミリリットルを導入し、次いでMgCl2
0.4モル、Ti(O−nC4H9を0.8モル導入し、95℃で
2時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次
いでメチルヒドロポリシロキサン(20センチストークス
のもの)を48ミリリットル導入し、3時間反応させた。
生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
ついで充分に窒素置換したフラスコに上記と同様に精
製したn−ヘプタンを50ミリリットル導入し、上記で合
成した固体成分をMg原子換算で0.24モル導入した。つい
でn−ヘプタン25ミリリットルにSiCl40.4モルを混合し
て30℃、30分間でフラスコへ導入し、70℃で3時間反応
させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。次いで
n−ヘプタン25ミリリットルにフタル酸クロライド0.02
4モルを混合して、70℃、30分間でフラスコへ導入し、9
0℃で1時間反応させた。
反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。次いでSiCl42
0ミリリットルを導入して80℃で6時間反応させた。反
応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄した。このものの
チタン含量は、 1.21重量パーセントであった。
充分に窒素置換したフラスコに充分に精製したn−ヘ
プタンを50ミリリットル導入し、次いで上記で得た成分
(i)を5グラム導入し、次いで成分(v)の1,5ヘキ
サジエン3.5g、次いで成分(ii)のケイ素化合物として
(CH33CSi(CH3)(OCH3を1.6ミリリットル導入
し、次いで成分(iii)のTiCl40.52ミリリットル、更に
成分(iv)のトリエチルアルミニウム3.0グラムをそれ
ぞれ導入して、30℃で2時間接触させた。接触終了後、
n−ヘプタンで充分に洗浄し、成分(A)とした。
[プロピレンの共重合] 特公昭61−33721号公報に開示されている方法に内容
積13リットルの横型2軸気相重合槽を使用してプロピレ
ンの共重合を行なった。
重合槽内を充分に精製した窒素で置換したあと、充分
に脱水および脱窒素したポリマー担体を400グラム添加
した。次いで、成分(B)のトリエチルアルミニウム50
0ミリグラム、前記で合成した成分(A)を100ミリグラ
ムを導入した。第一段重合(重合工程(1))は、水素
を1000ミリリットル導入した後、温度を75℃にして、プ
ロピレンを1.3グラム/分の定速で導入した。なお、重
合槽の撹拌回転数は、350r.p.mであった。重合温度を75
℃に維持し、2時間42分後、プロピレンの導入を停止し
た。75℃で重合を継続し、重合圧力が1kg/cm2Gになった
時点で重合サンプルを一部採取した。
その後、B(OCH3を91ミリグラム添加し、第二段
重合を開始した。なお、成分(C)と成分(A)の中の
チタン成分とのモル比はB/Ti=7.5であった。第二段重
合(重合工程(2))は、プロピレンを0.59グラム/
分、エチレンを0.4g/分のそれぞれ定速で、70℃で2時
間52分導入した。プロピレンおよびエチレンを導入を停
止して、重合圧力が1kg/cm2Gになるまで残圧重合した。
重合終了後、パージをして、ポリマーを取り出した。37
3グラムの重合体が得られた。生成ポリマーのMFRは、5.
5g/10分であり、ポリマー嵩密度(B.D)は、0.45(g/C
C)であり、ポリマー落下速度=5.1秒であった。ゴム状
共重合体の重量は、43.2重量パーセントであった。
また、中間サンプルのMFR=17.1g/10分であり、重合
槽内には、ポリマー付着は全くなかった。
◎ポリマー落下速度の測定法 50グラムのポリマーが落下するのに要する時間 ◎ゴム状共重合体重量の測定法 20℃キシレン可溶分の重量 実施例2 実施例1で使用した触媒を使用して、プロピレンの共
重合を行なった。ただし第一段の重合時間を147分、お
よび第二段のゴム部分の重合時間を191分に変更し、成
分(C)のB(OCH3の使用量を114ミリグラムに変
更した以外は、全く同様に重合を行なった。B/Ti=10
(モル比)であった。374グラムのポリマーが得られ、M
FR=17.4g/10分、B.D=0.40g/CCであり、ポリマー落下
速度は、5.3秒、ゴム状共重合体の重量は、48.3重量%
であった。また中間サンプルのMFR=17.3g/10分であっ
た。
実施例3〜7 実施例1の重合条件において成分(C)の種類および
使用量を表−1に示すように変更した以外は、全く同様
にプロピレンの共重合を行なった。その結果を表−1に
示す。
実施例8 (成分(A)の製造) 実施例1の触媒(A)の製造において、成分(v)の
1−ヘキセンのかわりに、ジシクロペンダジエン5.0グ
ラムを使用し、成分(iii)のTiCl40.52ミリリットルの
かわりにSiCl40.44ミリリットルを使用し、トリエチル
アルミニウムのかわりにトリヘキシルアルミニウム4.8
グラムを使用した以外は、全く同様に製造を行ない、こ
れを成分(A)とした。
[プロピレンの共重合] 実施例1の重合条件の第二段の重合において、プロピ
レンの導入量を0.4g/分、エチレンの導入量を0.60g/分
に変更した以外は、全く同様に重合を行なった。
369グラムの重合体が得られ、MFR=5.9g/10分、B.D=
0.41g/CC、ポリマー落下速度=5.7秒であった。またゴ
ム状共重合体の重量は、43.6重量パーセントであった。
比較例1 実施例1の重合において、成分(C)のB(OCH3
を使用しなかった以外は、全く同様に重合を行なった。
377グラムのポリマーが得られ、MFR=8.9g/10分、B.D=
0.24g/CC、ポリマー落下速度=測定できず、ゴム状共重
合体の重量は、44.2重量パーセントであり、重合槽内に
は多量の付着が認められた。
比較例2 実施例1の成分(A)の製造において、成分(v)の
1,5ヘキサジエンを使用しなかった以外は、全く同様に
成分(A)の製造を行なった。また、実施例1の重合に
おいて、成分(C)のB(OCH3を使用しなかった以
外は、全く同様の重合を行なった。383グラムのポリマ
ーが得られ、MFR=10.8g/10分、B.D=0.20g/CC ポリマー落下速度は、測定できず(落下しない)、ゴ
ム状共重合体の重量は、44.1重量パーセント、重合槽に
は、多量のポリマー付着が認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の
理解を助けるためのフローチャート図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に溶媒の不存在下に、下記の重合工
    程(1)を下記の触媒成分(A)〜(B)の組合せから
    なる触媒の存在下に実施し、成分(A)の中チタンに対
    するモル比が0.1〜40の下記の触媒成分(C)の追加存
    在下に重合を継続して下記の重合工程(2)を実施し
    て、ゴム状物(20℃キシレン可溶分)の重合割合が25〜
    50重量パーセントであるプロピレンブロック共重合体を
    製造することを特徴とする、プロピレンブロック共重合
    体の製造法。 触媒 成分(A) 下記成分(i)〜(v)を接触させて得られた固体触媒
    成分。 成分(i):チタン、マグネシウムおよびハロゲンを必
    須成分として含有する固体成分、 成分(ii):一般式 (ただし、R1およびR2は炭化水素残基であり、Xはハロ
    ゲンであり、mおよびnはそれぞれ0≦m≦3および0
    ≦n≦3であって、しかも0≦m+n≦3である。)で
    表わされるケイ素化合物、 成分(iii):一般式、Ti(OR34-aXa(ただし、R3
    炭化水素残基であり、Xはハロゲンであり、aは0<a
    ≦4である)で表わされるチタン化合物および(また
    は)一般式 (ここで、R4は水素または炭化水素残基であり、Xはハ
    ロゲンであり、pは0≦p<4である)で表わされるケ
    イ素化合物、 成分(iV):有機アルミニウム、 成分(V):炭素数4〜20のジエン化合物、 成分(B):有機アルミニウム化合物、 成分(C):B−OR5 (ただし、R5は炭化水素残基)結合を有するホウ素化合
    物、 重合工程 (1) プロピレンまたはプロピレン/エチレン混合物
    を一段あるいは多段に重合させて、プロピレン単独重合
    体またはエチレン含量7重量%以下のプロピレン・エチ
    レン共重合体を形成させる工程(ただし、この工程での
    重合量は、全重合量の30〜70重量%に相当する量であ
    る)。 (2) プロピレン/エチレン混合物を一段あるいは多
    段に重合させて、プロピレン/エチレンの重合比(重量
    比)が70/30〜30/70の割合であるプロピレンのゴム状共
    重合体を形成させる工程(ただし、この工程での重合量
    は、全重合量の30〜70重量%に相当する量である)。
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