JP2830877B2 - 固体電解質物質 - Google Patents
固体電解質物質Info
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- JP2830877B2 JP2830877B2 JP62265816A JP26581687A JP2830877B2 JP 2830877 B2 JP2830877 B2 JP 2830877B2 JP 62265816 A JP62265816 A JP 62265816A JP 26581687 A JP26581687 A JP 26581687A JP 2830877 B2 JP2830877 B2 JP 2830877B2
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- solid electrolyte
- oxygen sensor
- electrolyte material
- oxygen
- tube
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N27/00—Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
- G01N27/26—Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
- G01N27/403—Cells and electrode assemblies
- G01N27/406—Cells and probes with solid electrolytes
- G01N27/407—Cells and probes with solid electrolytes for investigating or analysing gases
- G01N27/4073—Composition or fabrication of the solid electrolyte
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この発明は固体電解質物質に関し、特に優れた酸素イ
オンの導伝性を有し、たとえば、その両端に異なる酸素
分圧を有する物質を接触状態に保持したときに酸素イオ
ンの移動により電位差が生じることを利用して酸素セン
サなどに、あるいは、それに電流を流すことにより酸素
イオンが移動することを利用して酸素ポンプ,燃料電池
などに用いられる、固体電解質物質に関する。 (従来技術) 従来、たとえば500〜1500℃の高温域における酸素分
圧を測定するための酸素センサには、ZrO2にY2O3あるい
はCaO,MgOを添加した固体電解質物質が用いられてい
る。このように固体電解質物質を用いた酸素センサに
は、その測定形式に大きく分けて2通りある。 一方の測定形式の酸素センサは、サンプリング方式と
よばれ、測定ガスを導入管により測定装置内に導入し、
その測定装置内で固体電解質物質が十分に作動する温度
(700〜1000℃)に測定ガスを再加熱して測定するもの
である。 また、他方の測定形式の酸素センサは、直挿式と呼ば
れ、固体電解質物質を測定ガスと標準ガスとの隔壁とす
る構造であって直接測定ガス中に挿入して測定するもの
である。 これらの形式のいずれの酸素センサも、標準ガス側と
測定ガス側との電位差Eを電位差計で読み取り、次のネ
ルンストの式(1)により測定ガスの酸素分圧を計算す
ることができる。 ここで、Rはガス定数を示し、Tは絶対温度を示し、
Fはファラデー定数を示し、Po2(R)は標準ガスの酸
素分圧を示し、Po2(S)は測定ガスの酸素分圧を示
す。 サンプリング方式による酸素センサでは、測定装置内
で測定ガスを一定温度に再加熱するため、簡単に酸素分
圧を測定することができる。ところが、この方式の酸素
センサでは、N2にO2を加えたときのような温度によって
酸素分圧が変化しない場合には問題はないが、N2にH
2O,H2を加えたときのような温度によって酸素分圧が変
化する場合には有効ではない。 一方、直挿式の酸素センサでは、直接測定するので上
述の問題はないが、測定条件が苛酷になればなるほどそ
の寿命が短くなってしまう。 第2図はこの発明の背景となる従来の直挿式の酸素セ
ンサの一例を示す図解図である。この酸素センサ1は、
ZrO2にY2O3あるいはCaO,MgOを添加した固体電解質物質
からなりその一端が封止された管2を含み、この管2の
内面および外面には、それぞれ、多孔性質の白金電極3a
および3bが焼き付けられている。この酸素センサ1で
は、管2の内側に標準ガスを導入し、管2を測定ガス中
に挿入して、酸素分圧を測定するものである。 (発明が解決しようとする問題点) 第2図に示す従来の直挿式の酸素センサ1では、測定
ガス中に管2を挿入するため、管2を長く形成する必要
があり、コスト的にみて非常に高価なものとなる。しか
も、第2図に示す従来の酸素センサ1では、固体電解質
物質からなる管2が熱衝撃に対して弱くその耐熱サイク
ル性が短いので、管2の破損率が非常に高い。 そこで、ZrO2にY2O3あるいはCaO,MgOを添加した固体
電解質物質からなる柱状の素子の両端面に多孔質の白金
電極を形成した酸素センサ用チップを、非電解質のセラ
ミック管の端部に接着ないしは溶着した、酸素センサが
考え出された。ここで、非電解質のセラミック管として
は、高温下で高強度を示すたとえばアルミナ管,ムライ
ト管などが用いられている。この酸素センサでは、固体
電解質物質からなる管を用いないので安価に製造するこ
とができその破損率も少ないが、セラミック管(非電解
質)と酸素センサ用チップ(固体電解質物質)との熱膨
張係数の差によって、繰り返し使用している間にクラッ
クが生じて気密性を失ってしまい、酸素分圧を正確に測
定することができなくなってしまうという問題がある。 それゆえに、この発明の主たる目的は、非電解質のセ
ラミック管の端部に形成される酸素センサ用チップの材
料として用いた場合にクラックを起こしにくい酸素セン
サを作ることができる、固体電解質物質を提供すること
である。 (問題点を解決するための手段) この発明は、ZrO285〜96モル%とY2O34〜15モル%か
らなる電解質20〜90重量%と、ZrSiO410〜80重量%とか
らなる、固体電解質物質である。 (作用) 固体電解質物質の熱膨張係数が非電解質のセラミック
に近い約10×10-6cm/℃〜6.05×10-6cm/℃になる。 (発明の効果) この発明によれば、固体電解質物質の熱膨張係数が非
電解質のセラミックの熱膨張係数に近づくので、この発
明にかかる固体電解質物質を非電解質のセラミック管の
端部に形成される酸素センサ用チップの材料として用い
た場合に、熱衝撃が少なくクラックを起こしにくい酸素
センサを作ることができる。 しかも、この発明にかかる固体電解質物質は、その低
温側での酸素検出,差動温度が従来のZrO2にY2O3あるい
はCaO,MgOを添加した固体電解質物質と比較してほとん
ど変わらない。そのため、この発明にかかる固体電解質
物質を用いた酸素センサ用チップを非電解質のセラミッ
ク管の端部に接着ないしは溶着することによって、従来
の固体電解質物質を使用した酸素センサと同等の測定温
度範囲の酸素センサを作ることができる。 また、この発明にかかる固体電解質物質は、酸素イオ
ンの導伝率をあまりそこなわないで熱膨張係数を約10×
10-6cm/℃〜6.05×10-6cm/℃の範囲で選択することがで
きるので、酸素センサの材料のみならず、酸素ポンプや
燃料電池などの材料にも有効に用いられる。 この発明の上述の目的,そのたの目的,特徴および利
点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明か
ら一層明らかとなろう。 (実施例) まず、原料として、ZrO2およびY2O3を96:4モル%,92:
8モル%,85:15モル%のモル比になるようにそれぞれ秤
量し、ボールミルで16時間湿式混合した後、蒸発乾燥し
て混合粉末を得た。 次に、この混合粉末を1150℃で2時間仮焼して仮焼物
を得た。 そして、この仮焼物にZrSiO4を10〜80重量%の割合で
混合し、これに結合剤として酢酸ビニルを5重量部加え
て再びボールミルで16時間湿式混合,粉砕して粉砕物を
得た。それから、この粉砕物を蒸発乾燥して篩に通して
整粒し果粒状の粉末を得た。このようにして得た果粒状
の粉末を乾式プレス機で2ton/cm2の圧力で加圧して、直
径7.5mm,長さ20mmの円柱状に成形して円柱物を形成し
た。 次に、この円柱物を空気中において1600℃で2時間保
持して焼成し焼成物を形成した。そして、これらの焼成
物の両端面に、白金ペーストを塗布しそれを1000℃で焼
き付けて多孔質の白金電極を形成し、酸素センサ用チッ
プを得た。 このようにして得た酸素センサ用チップを非電解質の
セラミック管としてのアルミナ管の端部にアルミナ系の
耐熱性の無機接着剤で接合し熱処理して、第1図に示す
酸素センサ10を作り、試料1〜19とした。すなわち、酸
素センサ10は、第1図に示すように、固体電解質物質か
らなる円柱状の素子12の両端面に多孔質の白金電極14a
および14bを形成した酸素センサ用チップ16が、アルミ
ナ管18の端部に無機系接着剤20で接合されたものであ
る。 なお、アルミナ管18および無機系接着剤20は、その熱
膨張係数がともに8.0×10-6cm/℃のものを用いた。ま
た、各試料2〜19の酸素センサ用チップ16の材料となる
固体電解質物質は、その組成を別表1に示すようにZr
O2,Y2O3,ZrSiO4の3成分からなりこの発明の範囲内に
ある。 そして、各試料1〜19について、その熱膨張係数,低
温差動温度および熱サイクルによるライフ特性を測定し
た。なお、熱膨張係数については、酸素センサ用チップ
の熱膨張係数を測定した。また、ここでいう熱サイクル
とは、室温から1400℃まで1時間に400℃の割合で昇温
し1400℃で1時間保持し、1400℃から800℃まで1時間
に400℃の割合で降温したものを最初の1サイクルと
し、以下、800℃から1400℃まで1時間に400℃の割合で
昇温し1400℃で1時間保持し1400℃から800℃まで1時
間に400℃の割合で降温したものを後のサイクルとし
た。これらの測定結果を別表2に示す。 別表2の結果から明らかなように、低温作動特性は、
固体電解質物質の電解質中のY2O3の占めるモル比による
ところが大きく、そのモル比が4〜15モル%で良好な低
温作動特性を示し、特に、そのモル比が7〜9モル%で
さらに良好な低温作動特性を示すことがわかる。 また、熱膨張係数とライフ特性とは相関関係があるこ
とがわかり、この実施例では、セラミック管および無機
系接着剤の熱膨張係数を8.0×10-6cm/℃としたため、そ
れらの熱膨張係数に近い固体電解質物質を使用した酸素
センサのライフ特性がずば抜けて良好であることがわか
る。このように、固体電解質物質の熱膨張係数をセラミ
ック管や背間着座委の熱膨張係数に合わせれば、酸素セ
ンサのライフ特性が良くなることがわかる。そして、こ
の発明にかかる固体電解質物質では、その熱膨張係数を
約10×10-6cm/℃〜6.05×10-6cm/℃までの間で選ぶこと
ができるので、上述のセラミック管や無機系接着剤の熱
膨張係数と合わせることができる。
オンの導伝性を有し、たとえば、その両端に異なる酸素
分圧を有する物質を接触状態に保持したときに酸素イオ
ンの移動により電位差が生じることを利用して酸素セン
サなどに、あるいは、それに電流を流すことにより酸素
イオンが移動することを利用して酸素ポンプ,燃料電池
などに用いられる、固体電解質物質に関する。 (従来技術) 従来、たとえば500〜1500℃の高温域における酸素分
圧を測定するための酸素センサには、ZrO2にY2O3あるい
はCaO,MgOを添加した固体電解質物質が用いられてい
る。このように固体電解質物質を用いた酸素センサに
は、その測定形式に大きく分けて2通りある。 一方の測定形式の酸素センサは、サンプリング方式と
よばれ、測定ガスを導入管により測定装置内に導入し、
その測定装置内で固体電解質物質が十分に作動する温度
(700〜1000℃)に測定ガスを再加熱して測定するもの
である。 また、他方の測定形式の酸素センサは、直挿式と呼ば
れ、固体電解質物質を測定ガスと標準ガスとの隔壁とす
る構造であって直接測定ガス中に挿入して測定するもの
である。 これらの形式のいずれの酸素センサも、標準ガス側と
測定ガス側との電位差Eを電位差計で読み取り、次のネ
ルンストの式(1)により測定ガスの酸素分圧を計算す
ることができる。 ここで、Rはガス定数を示し、Tは絶対温度を示し、
Fはファラデー定数を示し、Po2(R)は標準ガスの酸
素分圧を示し、Po2(S)は測定ガスの酸素分圧を示
す。 サンプリング方式による酸素センサでは、測定装置内
で測定ガスを一定温度に再加熱するため、簡単に酸素分
圧を測定することができる。ところが、この方式の酸素
センサでは、N2にO2を加えたときのような温度によって
酸素分圧が変化しない場合には問題はないが、N2にH
2O,H2を加えたときのような温度によって酸素分圧が変
化する場合には有効ではない。 一方、直挿式の酸素センサでは、直接測定するので上
述の問題はないが、測定条件が苛酷になればなるほどそ
の寿命が短くなってしまう。 第2図はこの発明の背景となる従来の直挿式の酸素セ
ンサの一例を示す図解図である。この酸素センサ1は、
ZrO2にY2O3あるいはCaO,MgOを添加した固体電解質物質
からなりその一端が封止された管2を含み、この管2の
内面および外面には、それぞれ、多孔性質の白金電極3a
および3bが焼き付けられている。この酸素センサ1で
は、管2の内側に標準ガスを導入し、管2を測定ガス中
に挿入して、酸素分圧を測定するものである。 (発明が解決しようとする問題点) 第2図に示す従来の直挿式の酸素センサ1では、測定
ガス中に管2を挿入するため、管2を長く形成する必要
があり、コスト的にみて非常に高価なものとなる。しか
も、第2図に示す従来の酸素センサ1では、固体電解質
物質からなる管2が熱衝撃に対して弱くその耐熱サイク
ル性が短いので、管2の破損率が非常に高い。 そこで、ZrO2にY2O3あるいはCaO,MgOを添加した固体
電解質物質からなる柱状の素子の両端面に多孔質の白金
電極を形成した酸素センサ用チップを、非電解質のセラ
ミック管の端部に接着ないしは溶着した、酸素センサが
考え出された。ここで、非電解質のセラミック管として
は、高温下で高強度を示すたとえばアルミナ管,ムライ
ト管などが用いられている。この酸素センサでは、固体
電解質物質からなる管を用いないので安価に製造するこ
とができその破損率も少ないが、セラミック管(非電解
質)と酸素センサ用チップ(固体電解質物質)との熱膨
張係数の差によって、繰り返し使用している間にクラッ
クが生じて気密性を失ってしまい、酸素分圧を正確に測
定することができなくなってしまうという問題がある。 それゆえに、この発明の主たる目的は、非電解質のセ
ラミック管の端部に形成される酸素センサ用チップの材
料として用いた場合にクラックを起こしにくい酸素セン
サを作ることができる、固体電解質物質を提供すること
である。 (問題点を解決するための手段) この発明は、ZrO285〜96モル%とY2O34〜15モル%か
らなる電解質20〜90重量%と、ZrSiO410〜80重量%とか
らなる、固体電解質物質である。 (作用) 固体電解質物質の熱膨張係数が非電解質のセラミック
に近い約10×10-6cm/℃〜6.05×10-6cm/℃になる。 (発明の効果) この発明によれば、固体電解質物質の熱膨張係数が非
電解質のセラミックの熱膨張係数に近づくので、この発
明にかかる固体電解質物質を非電解質のセラミック管の
端部に形成される酸素センサ用チップの材料として用い
た場合に、熱衝撃が少なくクラックを起こしにくい酸素
センサを作ることができる。 しかも、この発明にかかる固体電解質物質は、その低
温側での酸素検出,差動温度が従来のZrO2にY2O3あるい
はCaO,MgOを添加した固体電解質物質と比較してほとん
ど変わらない。そのため、この発明にかかる固体電解質
物質を用いた酸素センサ用チップを非電解質のセラミッ
ク管の端部に接着ないしは溶着することによって、従来
の固体電解質物質を使用した酸素センサと同等の測定温
度範囲の酸素センサを作ることができる。 また、この発明にかかる固体電解質物質は、酸素イオ
ンの導伝率をあまりそこなわないで熱膨張係数を約10×
10-6cm/℃〜6.05×10-6cm/℃の範囲で選択することがで
きるので、酸素センサの材料のみならず、酸素ポンプや
燃料電池などの材料にも有効に用いられる。 この発明の上述の目的,そのたの目的,特徴および利
点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明か
ら一層明らかとなろう。 (実施例) まず、原料として、ZrO2およびY2O3を96:4モル%,92:
8モル%,85:15モル%のモル比になるようにそれぞれ秤
量し、ボールミルで16時間湿式混合した後、蒸発乾燥し
て混合粉末を得た。 次に、この混合粉末を1150℃で2時間仮焼して仮焼物
を得た。 そして、この仮焼物にZrSiO4を10〜80重量%の割合で
混合し、これに結合剤として酢酸ビニルを5重量部加え
て再びボールミルで16時間湿式混合,粉砕して粉砕物を
得た。それから、この粉砕物を蒸発乾燥して篩に通して
整粒し果粒状の粉末を得た。このようにして得た果粒状
の粉末を乾式プレス機で2ton/cm2の圧力で加圧して、直
径7.5mm,長さ20mmの円柱状に成形して円柱物を形成し
た。 次に、この円柱物を空気中において1600℃で2時間保
持して焼成し焼成物を形成した。そして、これらの焼成
物の両端面に、白金ペーストを塗布しそれを1000℃で焼
き付けて多孔質の白金電極を形成し、酸素センサ用チッ
プを得た。 このようにして得た酸素センサ用チップを非電解質の
セラミック管としてのアルミナ管の端部にアルミナ系の
耐熱性の無機接着剤で接合し熱処理して、第1図に示す
酸素センサ10を作り、試料1〜19とした。すなわち、酸
素センサ10は、第1図に示すように、固体電解質物質か
らなる円柱状の素子12の両端面に多孔質の白金電極14a
および14bを形成した酸素センサ用チップ16が、アルミ
ナ管18の端部に無機系接着剤20で接合されたものであ
る。 なお、アルミナ管18および無機系接着剤20は、その熱
膨張係数がともに8.0×10-6cm/℃のものを用いた。ま
た、各試料2〜19の酸素センサ用チップ16の材料となる
固体電解質物質は、その組成を別表1に示すようにZr
O2,Y2O3,ZrSiO4の3成分からなりこの発明の範囲内に
ある。 そして、各試料1〜19について、その熱膨張係数,低
温差動温度および熱サイクルによるライフ特性を測定し
た。なお、熱膨張係数については、酸素センサ用チップ
の熱膨張係数を測定した。また、ここでいう熱サイクル
とは、室温から1400℃まで1時間に400℃の割合で昇温
し1400℃で1時間保持し、1400℃から800℃まで1時間
に400℃の割合で降温したものを最初の1サイクルと
し、以下、800℃から1400℃まで1時間に400℃の割合で
昇温し1400℃で1時間保持し1400℃から800℃まで1時
間に400℃の割合で降温したものを後のサイクルとし
た。これらの測定結果を別表2に示す。 別表2の結果から明らかなように、低温作動特性は、
固体電解質物質の電解質中のY2O3の占めるモル比による
ところが大きく、そのモル比が4〜15モル%で良好な低
温作動特性を示し、特に、そのモル比が7〜9モル%で
さらに良好な低温作動特性を示すことがわかる。 また、熱膨張係数とライフ特性とは相関関係があるこ
とがわかり、この実施例では、セラミック管および無機
系接着剤の熱膨張係数を8.0×10-6cm/℃としたため、そ
れらの熱膨張係数に近い固体電解質物質を使用した酸素
センサのライフ特性がずば抜けて良好であることがわか
る。このように、固体電解質物質の熱膨張係数をセラミ
ック管や背間着座委の熱膨張係数に合わせれば、酸素セ
ンサのライフ特性が良くなることがわかる。そして、こ
の発明にかかる固体電解質物質では、その熱膨張係数を
約10×10-6cm/℃〜6.05×10-6cm/℃までの間で選ぶこと
ができるので、上述のセラミック管や無機系接着剤の熱
膨張係数と合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明が適用される酸素センサの一例を示す
図解図である。 第2図はこの発明の背景となる従来の酸素センサの一例
を示す図解図である。 図において、10は酸素センサ、16は酸素センサ用チッ
プ、18はアルミナ管、20は無機系接着剤を示す。
図解図である。 第2図はこの発明の背景となる従来の酸素センサの一例
を示す図解図である。 図において、10は酸素センサ、16は酸素センサ用チッ
プ、18はアルミナ管、20は無機系接着剤を示す。
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭62−230667(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.ZrO285〜96モル%とY2O34〜15モル%からなる電解
質20〜90重量%と、ZrSiO410〜80重量%とからなる、固
体電解質物質。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62265816A JP2830877B2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 固体電解質物質 |
AU32218/89A AU619264B2 (en) | 1987-10-20 | 1989-03-29 | Solid electrolytic substance |
US07/330,603 US4961835A (en) | 1987-10-20 | 1989-03-29 | Solid electrolyte, sensor therewith and method of making said sensor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62265816A JP2830877B2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 固体電解質物質 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01108163A JPH01108163A (ja) | 1989-04-25 |
JP2830877B2 true JP2830877B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=17422453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62265816A Expired - Lifetime JP2830877B2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 固体電解質物質 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4961835A (ja) |
JP (1) | JP2830877B2 (ja) |
AU (1) | AU619264B2 (ja) |
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US5827415A (en) * | 1994-09-26 | 1998-10-27 | The Board Of Trustees Of Leland Stanford Jun. Univ. | Oxygen sensor |
KR0183621B1 (ko) * | 1996-07-19 | 1999-05-15 | 삼성전기주식회사 | 공연비 센서 |
JP3541702B2 (ja) * | 1998-01-16 | 2004-07-14 | 株式会社デンソー | セラミック−金属接合体及びその製造方法 |
US6589410B1 (en) * | 1998-12-24 | 2003-07-08 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Hydrocarbon sensor |
JP4453166B2 (ja) * | 2000-06-19 | 2010-04-21 | 株式会社デンソー | 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法 |
US6293093B1 (en) * | 2000-08-02 | 2001-09-25 | Ford Global Technologies, Inc | Method and system for directly monitoring the efficiency of a conditioning catalyst having negligible oxygen storage capacity |
US20050016848A1 (en) * | 2003-05-30 | 2005-01-27 | Muhammad Sahimi | Oxygen sensor with a solid-state reference and manufacturing thereof |
Family Cites Families (7)
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